JPS639098Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はカラー陰極線管における電子ビーム
の軌道修正用マグネツトの取付構造に関するもの
である。

第１図は従来のカラー陰極線管装置を示すもの
で、図において、１はパネル、フアンネルおよび
ネツクより成る真空ガラス容器で、パネル部内面
には蛍光スクリーンが形成され、ネツク部内には
電子銃が封入されてカラー陰極線管が構成されて
いる。２はガラス容器１のフアンネル外周に取付
けられ、電子ビームを偏向させる偏向ヨーク、３
は偏向ヨーク２を固定するための締付金具、４は
電子ビームの軌道修正用マグネツトで、蛍光面形
成時に使用する光と電子ビームの軌道との相違を
修正するために一般的に偏向ヨーク２の後方に設
けられている。５はマグネツト４が接着されたホ
ルダーで、第２図に示すようにマグネツト４を固
定する保持部５ａと多数の切溝を設けて変形を可
能とした固定部５ｂとから形成されている。６は
軟鋼製の締付金具で、固定部５ｂを締付けること
によつて第３図に示すようにホルダー５をガラス
容器１のネツク部に固定することになる。

このようなマグネツト４の取付構造においては
軟鋼製の締付全具６を用いているため、カラー陰
極線管の設置場所あるいは輸送中において締付金
具６が着磁することになり、電子ビームの軌道に
乱れを生じて色ずれ等の致命的な欠陥を発生して
いた。

この考案は、上述のような欠点を解消するため
なされたもので、粘着テープを用いて固定するよ
うに構成し、着磁を防止するようにしたものであ
る。

以下、この考案を一実施例である第４図〜第６
図について説明する。

第４図において、７はこの考案によるホルダー
で、第５図に示すようにマグネツト４を接着する
ための保持部７ａとガラス容器１に固定するため
の固定部７ｂとから成り、特に固定部７ｂは保持
部７ａから突出した３片の翼を有し、この翼の外
周側を面取りして構成されている。

また、８は非磁性体から成る一般的な粘着テー
プで、ホルダー７の固定部７ｂ外周に巻き付け、
ガラス容器１とホルダー７とを固着するものであ
る。すなわち、偏向ヨーク２を固定した後、マグ
ネツト４が接着されたホルダー７をネツク部の所
定位置に配置し、粘着テープ８を巻き付けること
によつて固定を完了することになる。ここで、固
定部７ｂの外周を面取りすることによつて第６図
に示すように粘着テープ８とガラス容器１との接
着面を大きくすることができ、固定部７ｂの強度
確保および接着強度を十分取ることが可能とな
る。

以上説明したようにこの考案によれば、電子ビ
ームに不必要な磁力を与えることがなくなり、色
ずれを防止することが可能となる。また、経済的
なカラー陰極線管装置を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のカラー陰極線管装置を示す側面
図、第２図，第３図は第１図における要部斜視図
および断面図、第４図はこの考案の一実施例であ
るカラー陰極線管装置を示す側面図、第５図，第
６図は第４図における要部斜視図および断面図で
ある。 図中、１はガラス容器、２は偏向ヨーク、４は
マグネツト、７はホルダー、７ａは保持部、７ｂ
は固定部、８は粘着テープである。なお、図中、
同一符号は同一あるいは相当する部分を示すもの
とする。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) パネル、フアンネルおよびネツクから成る真
   空ガラス容器と、このガラス容器のネツク外周
   に配置され、電子ビームの軌道を修正するマグ
   ネツトと、このマグネツトが固定された保持部
   および保持部から突出した複数の片による固定
   部から成るホルダーと、このホルダーの固定部
   外周に巻付け、上記真空ガラス容器とホルダー
   とを接着する非磁性粘着テープとを備えたこと
   を特徴とするカラー陰極線管装置。 (2) ホルダーにおける固定部の片外周側を面取り
   したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のカラー陰極線管装置。