JPH0638314Y2 - 匣鉢用台板 - Google Patents

匣鉢用台板

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JPH0638314Y2
JPH0638314Y2 JP514090U JP514090U JPH0638314Y2 JP H0638314 Y2 JPH0638314 Y2 JP H0638314Y2 JP 514090 U JP514090 U JP 514090U JP 514090 U JP514090 U JP 514090U JP H0638314 Y2 JPH0638314 Y2 JP H0638314Y2
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NGK Adrec Co Ltd
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NGK Adrec Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、電子部品、タイル等の成形体を焼成するとき
に使用する匣鉢用台板に関する。
(従来の技術) 工業用窯内で電子部品等の成形体を焼成する場合、例え
ば第5図に示すように、成形体を取り入れた匣鉢1を台
板2上に多段に積み上げ、台板2とともに窯入れを行
い、窯内温度1200〜1400℃の高温下で成形体を焼成す
る。匣鉢1と台板2の窯入れは、図示しないエアシリン
ダ等の駆動装置により図示矢印a、b、c、dのいずれ
かの方向から台板2が押されて窯入れされる。
ここに、台板2および匣鉢1を長期間過酷な温度変化の
下に使用すると、例えば第6図に示すように、熱歪を生
じて匣鉢1の底面1aが下方に凸状に湾曲したり台板2の
頂面2aが上方に凸状に曲ったりし、台板2上で匣鉢1が
矢印e方向に回転したりあるいは位置ズレしたりし、多
段に積み上げられた匣鉢1の倒壊により窯内事故を引き
起こしやすい。
このような窯内事故を防止するために、匣鉢1の回転を
防止するよう例えば第7図および第8図に示すような台
板3または台板6が提案されている。第7図に示す台板
3は、方形状の頂面を持つ台板本体5の四辺縁部に枠部
4a、4b、4c、4dを形成したものであり、第8図に示す台
板6は、方形状の台板本体8の対向する二辺縁部に枠部
7a、7bを形成したものである。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の台板によれば、台板本
体に積み上げられる匣鉢のうちの最下段の匣鉢の底面が
台板本体5または台板本体8に接触するとともに周囲の
枠部4a、4b、4c、4dまたは7a、7bに囲まれるため、最下
段の匣鉢の台板本体5または台板本体8に載せられる被
焼成体と上段の匣鉢内の被焼成体の間に大きな温度差が
発生し、被焼成体の焼成ムラが発生しやすい。また、枠
部4a、4b、4c、4dまたは枠部7a、7bが妨げとなって第5
図に該当する最下段の匣鉢1の火溝1bから高温流入ガス
が最下段の匣鉢内に入りにくいこともあり、この場合に
はさらに最下段の匣鉢内の被焼成体が未焼成になり易く
上段と下段との焼成ムラは大きなものとなる。
本考案は、このような問題点を解決するためになされた
もので、匣鉢の回転や位置ズレを防止し、最下段から最
上段までの匣鉢内の被焼成体を均一に焼成可能にした匣
鉢用台板を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) そのために、本考案の第1の考案による匣鉢用台板は、
扁平な方形頂面を有する台板本体と、この台板本体の方
形頂面の四隅近傍に形成され、水平頂面を有する第1凸
部と、前記台板本体の方形頂面でかつ前記第1凸部より
も台板本体の縁辺側に形成され、台板本体中央側に該縁
辺にほぼ平行な直線部を有し、かつ前記第1凸部の水平
頂面より高い位置に頂部をもつ第2凸部とを備えたこと
を特徴とする。
本考案の第2の考案による匣鉢用台板は、前記第2凸部
の前記直線部が、水平面に対し40°以上の傾斜角を有す
る斜面であることを特徴とする。
本考案の第3の考案による匣鉢用台板は、前記縁辺に沿
って設けられる互いに隣り合う第2凸部が、所定間隔以
上離れて設けられることを特徴とする。
本考案の第4の考案による匣鉢用台板は、前記第1凸部
の水平頂面が、円形状であることを特徴とする。
(作用) 窯入れ時に台板上に匣鉢を積み上げる場合、台板に形成
された第1凸部の水平頂面に第1段(最下段)の匣鉢を
載置し、この第1段の匣鉢上に第2段以上の匣鉢を順次
積み上げる。
第1凸部によれば、その水平頂面が第1段の匣鉢の底面
に接触して支持することにより、第1段の匣鉢の底面
と、台板本体の頂面との間にガス流入可能な空隙が形成
されるため、第1段の匣鉢内の被焼成体にも第2段以上
の匣鉢内の被焼成体と同様に均一に熱が伝達され焼成ム
ラを防止する。
第2凸部は、積み上げられた匣鉢の位置ズレおよび回転
を防止する。第2凸部の直線部は、窯入れのエアシリン
ダ等による押し出しあるいは引き出し時に慣性重量で匣
鉢が移動するときに第1段の匣鉢の当たり面としてスト
ッパ機能を果たすものである。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明する。
第1図〜第3図は、本考案の第1の実施例による台板を
示している。台板10は、台板本体11と4個の支持部(第
1凸部)12(12a、12b、12c、12d)と4個の爪部(第2
凸部)13(13a、13b、13c、13d)とから構成される。
台板本体11は、所定の肉厚をもち、四隅の角部はR状面
15に形成されている。また台板本体11の側面11aと方形
頂面14との境界域は、面取り加工されて斜面11b、斜面1
1cが形成されている。
第1凸部としての支持部12は、方形頂面14上の四隅近傍
に符号12a、12b、12c、12dで示されるようにほぼ等間隔
にほぼ正方形の四頂点の位置に形成されている。支持部
12(12a、12b、12c、12d)は円錐台状に形成され、その
頂部に水平頂面18(18a、18b、18c、18d)が等しい高さ
に形成されている。水平頂面は円形状である。これは、
成形上円錐台状に形成するのが型成形上、強度上等の点
で好ましいことが一つの理由になっている。また4個の
支持部12が均等な高さを有することで、匣鉢を載置した
ときのガタつきをなくし安定に支持する役割を果たして
いる。
第2凸部としての爪部13(13a、13b、13c、13d)は、前
記方形頂面14上であってそれぞれの支持部12よりも台板
本体の縁辺側に形成される。これは、支持部12に載せら
れた匣鉢が位置ズレしたときに匣鉢の側面を受け止め、
回転や位置ズレを防止するストッパ機能を果たすためで
ある。爪部13の頂面20は、支持部12の頂面18よりも高位
置に存在する。また、互いに隣り合う爪部13aと13b、爪
部13cと13dは、同一直線を含む斜面21aと21b、斜面21c
と21dをそれぞれ有し、台板本体中央側に縁辺にほぼ平
行な直線部を有している。またこの斜面21aの傾斜角度
は、この場合水平面に対し45°以上あるが、少なくとも
40°以上の角度が必要である。前記ストッパ機能を果た
すのに必要な角度は40°以上が適切だからである。また
この斜面21aと反対側の台板本体縁辺側の斜面22aは、斜
面21aの傾斜角度よりも緩やかな小さな傾斜角に形成さ
れている。これは、爪部20の強度を高めるためであり、
また製造時の離型性を高めるためである。さらに、隣り
合う爪部13aと13bとの間隔は、所定の間隔以上の距離離
して設けてある。これは匣鉢を載せるときに台板10に対
し匣鉢の出し入れをするときの妨げのないようにするた
めである。隣り合う爪部13cと13dとの間隔についても所
定値以上同様の理由で離して設けてある。
前記構成によれば、台板10の支持部12a、12b、12c、12d
の水平頂面18a、18b、18c、18d上に第1段の匣鉢を載置
する。次いで第2段以上の匣鉢を順次第1段の匣鉢上に
積み上げていく。
窯詰め時、台板本体11の側面11aを窯内に押し込むと、
慣性重量により台板本体11に対し匣鉢の位置がズレるこ
とがあるが、この場合に爪部13a、13b、または斜面13
c、13dの直線上の斜面21a、21b、21c、21dのそれぞれに
第1段の匣鉢が受け止められるため、匣鉢はそれ以上ズ
レることなくその位置に停止される。したがって、匣鉢
の位置すべり、ズレ等が防止される。また台板本体11に
対し匣鉢が回転しようとしたときには、同様に爪部13
a、13b、13c、13dに第1段の匣鉢の側面が当接し、匣鉢
はそれ以上回転が阻止される。
第1段の匣鉢を支持部12a、12b、12c、12d上に載せたと
きには、方形頂面14と第1段匣鉢底面との間に空隙が形
成されるため、この空隙に高温の流入ガスが流入するの
で、第2段以上の匣鉢の底面と同様に第1段の匣鉢の底
面が充分に加熱される。したがって第2段以上の匣鉢内
の被焼成体と同様に第1段の匣鉢内の被焼成体も均一に
焼成することができる。
台板の使用回数が増えるにしたがい台板本体11が凸状曲
がりを生じた場合、支持部12aにより匣鉢の回転が阻止
され、仮に匣鉢の回転が起こったとしてもその回転は爪
部13a、13b、13c、13dにより確実に阻止される。
第4図は、本考案の第2の実施例の台板を示している。
第2の実施例の台板30は、前記第1の実施例における4
個の爪部13a、13b、13c、13dに対し、8個の爪部13a、1
3b、13c、13d、13d,13f、13g、13hを有している。この
実施例の場合は、台板の四方向に異方性がないので、台
板の向きを四方向のいずれの方向に使用しても匣鉢の回
転防止、位置ズレ防止が確実に図られ、焼成ムラがない
ことはもちろん、隣り合う支持部18aと18b、18bと18c、
18cと18d、18dと18a、および爪部13aと18b、13cと13d、
13eと13f、13gと13hにより、台板への匣鉢の載せ降ろし
の妨げも生じない。
第2の実施例の台板30において、第1の実施例の台板と
実質的に同一の構成部分については同一符号を付しその
説明を省略する。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案の匣鉢用台板によれば、台
板に載せられる匣鉢の回転やズレを第1凸部または第2
凸部により防止するとともに、第1凸部に支持される第
1段の匣鉢底面と台板本体の方形頂面との間に高温ガス
流入可能な空隙が形成されるため焼成中の最下段の匣鉢
から最上段の匣鉢まで焼成ムラを無くすことができると
いう効果がある。長期間使用により台板または匣鉢に曲
げ変形が生じたとしても、若干の曲げ変形であれば前記
第1凸部または第2凸部により匣鉢の回転やズレが防止
されるので、窯内の倒壊事故を確実に防止できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)は本考案の第1の実施例を表わす平面図、
第1図(B)はその側面図、第2図は、第1図(A)に
示すII部分の拡大平面図、第3図は、第1図(B)に示
すIII部分の拡大側面図、第4図は本考案の第2の実施
例を表わす平面図、第5図は匣鉢を載せた状態の従来の
台板を表わす斜視図、第6図は台板に載せた匣鉢の回転
状態を説明する説明図、第7図および第8図は従来例の
台板を表わす斜視図である。 11…台板本体、 12(12a、12b、12c、12d)…支持部(第1凸部)、 13(13a、13b、13c、13d)…爪部(第2凸部)、 14…方形頂面、 18…水平頂面、 20…頂面(頂部)、 21…斜面(直線部)。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】扁平な方形頂面を有する台板本体と、 この台板本体の方形頂面の四隅近傍に形成され、水平頂
    面を有する第1凸部と、 前記台板本体の方形頂面でかつ前記第1凸部よりも台板
    本体の縁辺側に形成され、台板本体中央側に該縁辺にほ
    ぼ平行な直線部を有し、かつ前記第1凸部の水平頂面よ
    り高い頂部をもつ第2凸部と、 を備えたことを特徴とする匣鉢用台板。
  2. 【請求項2】前記第2凸部の前記直線部は、水平面に対
    し40°以上の傾斜角を有する斜面であることを特徴とす
    る請求項1に記載の匣鉢用台板。
  3. 【請求項3】前記縁辺に沿って設けられる互いに隣り合
    う第2凸部は、所定間隔以上離れて設けられることを特
    徴とする請求項1に記載の匣鉢用台板。
  4. 【請求項4】前記第1凸部の水平頂面は、円形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載の匣鉢用台板。
JP514090U 1990-01-24 1990-01-24 匣鉢用台板 Expired - Lifetime JPH0638314Y2 (ja)

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