JPH0638081B2 - ヒトコラーゲンペプチドの酵素免疫測定法 - Google Patents
ヒトコラーゲンペプチドの酵素免疫測定法Info
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- JPH0638081B2 JPH0638081B2 JP61206862A JP20686286A JPH0638081B2 JP H0638081 B2 JPH0638081 B2 JP H0638081B2 JP 61206862 A JP61206862 A JP 61206862A JP 20686286 A JP20686286 A JP 20686286A JP H0638081 B2 JPH0638081 B2 JP H0638081B2
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- type
- collagen
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、肝臓疾患を簡易に診断するのに有用なヒトII
I型コラーゲンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプ
チドの定量法に関するものである。
I型コラーゲンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプ
チドの定量法に関するものである。
従来、血中におけるヒトIII型コラーゲンあるいはヒトI
V型コラーゲンに関連するペプチドの免疫学的測定法と
しては、次の如きものが報告されている。
V型コラーゲンに関連するペプチドの免疫学的測定法と
しては、次の如きものが報告されている。
(1)血中ヒトIII型プロコラーゲンN末端ペプチドのポリ
クローナル抗体を用いての放射性免疫学的測定法(Rohd
eら、Eur. J. Clin.Invest.,9,451〜459, 1979) (2)血中ヒトIV型コラーゲン7Sドメインのポリクロナ
ール抗体を用いての放射性免疫学的測定法(Niemelaら、
Eur. J. Clin.Invest., 15, 132〜137, 1985) (3)血中ヒトIV型コラーゲンNC−1ドメインのポリク
ロナール抗体を用いての放射性免疫学的測定法(Shuppa
nら、J. Clin.Invest., 78, 241〜248, 1986) しかしがら、血中におけるヒトIII型コラーゲンペプチ
ドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドそれら自体につ
いて測定する方法はモノクローナル抗体を用いる免疫学
的測定法をも含めて未だ報告されていない。
クローナル抗体を用いての放射性免疫学的測定法(Rohd
eら、Eur. J. Clin.Invest.,9,451〜459, 1979) (2)血中ヒトIV型コラーゲン7Sドメインのポリクロナ
ール抗体を用いての放射性免疫学的測定法(Niemelaら、
Eur. J. Clin.Invest., 15, 132〜137, 1985) (3)血中ヒトIV型コラーゲンNC−1ドメインのポリク
ロナール抗体を用いての放射性免疫学的測定法(Shuppa
nら、J. Clin.Invest., 78, 241〜248, 1986) しかしがら、血中におけるヒトIII型コラーゲンペプチ
ドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドそれら自体につ
いて測定する方法はモノクローナル抗体を用いる免疫学
的測定法をも含めて未だ報告されていない。
本発明者らは、血中におけるヒトIII型コラーゲンペプ
チドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドについて、精
度良く、優れた再現性をもって測定する方法につき、種
々研究した結果、以下に詳述するとおりヒトIII型コラ
ーゲンペプチドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドに
対するモノクローナル抗体を用いる、サンドイッチ法に
基づく酵素免疫学的測定法により、所期の測定がなし得
ることを見出した。
チドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドについて、精
度良く、優れた再現性をもって測定する方法につき、種
々研究した結果、以下に詳述するとおりヒトIII型コラ
ーゲンペプチドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドに
対するモノクローナル抗体を用いる、サンドイッチ法に
基づく酵素免疫学的測定法により、所期の測定がなし得
ることを見出した。
すなわち、本発明は、ヒト血中を試料として、ヒトIII
型コラーゲンペプチドあるいはヒトIV型コラーゲンペプ
チドに対するモノクローナル抗体を用いてサンドイッチ
法に基づく酵素免疫学的測定法を行うことによるヒト血
中のヒトIII型コラーゲンペプチドまたはヒトIV型コラ
ーゲンペプチドの定量法であって、該酵素免疫学的測定
法において、固相担体に結合させる抗体および酵素標識
付与用抗体として、それぞれヒトIII型コラーゲンペプ
チドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドに対するIgG
1モノクローナル抗体を用い、前記の酵素標識付与用抗
体についてはヒトIII型コラーゲンペプチド又はヒトIV
型コラーゲンペプチドに対するモノクローナル抗体をFa
b′化した処理物をペルオキシダーゼ標識したものを用
いることを特徴とするヒト血中のヒトIII型コラーゲン
ペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチドの定量法を
提供するものである。
型コラーゲンペプチドあるいはヒトIV型コラーゲンペプ
チドに対するモノクローナル抗体を用いてサンドイッチ
法に基づく酵素免疫学的測定法を行うことによるヒト血
中のヒトIII型コラーゲンペプチドまたはヒトIV型コラ
ーゲンペプチドの定量法であって、該酵素免疫学的測定
法において、固相担体に結合させる抗体および酵素標識
付与用抗体として、それぞれヒトIII型コラーゲンペプ
チドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドに対するIgG
1モノクローナル抗体を用い、前記の酵素標識付与用抗
体についてはヒトIII型コラーゲンペプチド又はヒトIV
型コラーゲンペプチドに対するモノクローナル抗体をFa
b′化した処理物をペルオキシダーゼ標識したものを用
いることを特徴とするヒト血中のヒトIII型コラーゲン
ペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチドの定量法を
提供するものである。
本発明方法に用いられる前記のIgG1モノクローナル抗体
は他のアイソタイプのモノクローナル抗体よりも特異性
が高く、Fab′化の収率が大きく、かつペルオキシダー
ゼ標識したIgG1モノクローナル抗体のFab′は、他のア
イソタイプのFab′をペルオキシダーゼ標識したものと
比べ非常に安定であり、また、酵素標識付与用抗体につ
いては、ペルオキシダーゼ標識したFab′はペルオキシ
ダーゼ標識したIgG1よりも特異性が高いことが認められ
た。したがって、これらIgG1モノクローナル抗体を固相
担体とし、ペルオキシダーゼ標識したFab′を酵素標識
抗体として用いた本発明による血中ヒトIII型コラーゲ
ンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチドの酵素免
疫学的定量法は特異性および再現性に格別に優れた結果
を与えることとなる。
は他のアイソタイプのモノクローナル抗体よりも特異性
が高く、Fab′化の収率が大きく、かつペルオキシダー
ゼ標識したIgG1モノクローナル抗体のFab′は、他のア
イソタイプのFab′をペルオキシダーゼ標識したものと
比べ非常に安定であり、また、酵素標識付与用抗体につ
いては、ペルオキシダーゼ標識したFab′はペルオキシ
ダーゼ標識したIgG1よりも特異性が高いことが認められ
た。したがって、これらIgG1モノクローナル抗体を固相
担体とし、ペルオキシダーゼ標識したFab′を酵素標識
抗体として用いた本発明による血中ヒトIII型コラーゲ
ンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチドの酵素免
疫学的定量法は特異性および再現性に格別に優れた結果
を与えることとなる。
以下に本発明をさらに詳細に説明する。
本発明方法において、酵素標識を付与する抗体および固
相担体に結合させる抗体としては、抗体含有物を硫安分
画後、DEAE-Sephacelカラムにより精製したIgG画分が用
いられる。
相担体に結合させる抗体としては、抗体含有物を硫安分
画後、DEAE-Sephacelカラムにより精製したIgG画分が用
いられる。
前記の酵素標識を付与するための抗ヒトIII型コラーゲ
ンペプチドモノクローナル抗体又は抗ヒトIV型コラーゲ
ンペプチドモノクローナル抗体としては、これらのモノ
クローナル抗体を常法により処理して、例えば、ペプシ
ン消化と引続き行う還元処理などにより得られる上記の
モノクローナル抗体の処理物であるFab′として用い
る。
ンペプチドモノクローナル抗体又は抗ヒトIV型コラーゲ
ンペプチドモノクローナル抗体としては、これらのモノ
クローナル抗体を常法により処理して、例えば、ペプシ
ン消化と引続き行う還元処理などにより得られる上記の
モノクローナル抗体の処理物であるFab′として用い
る。
添付の第2図および第3図にみられるように本発明の方
法で測定した肝疾患患者血清中のヒトIII型コラーゲン
ペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチド濃度の測定
値は、健常人血清中のそれよりも有意に高いことが認め
られ、本発明の方法によれば、血中ヒトIII型コラーゲ
ンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチド濃度測定
により、患者に負担のかかるバイオプシーをすることな
く、肝疾患、特に肝線維化を予知することができる。従
来の肝機能判定法として使用されているZTT(硫酸亜鉛
混濁反応)、GOT(グルタミンオギザロ酢酸トランスアミ
ナーゼ)、GPT(グルタミンピルビン酸トランスアミナー
ゼ)、ALP(アルカリ性フォスファターゼ)、LDH(乳酸
脱水素酵素)およびγ−GTP(γ−グルタミルトランス
ペプチターゼ)などの測定では、肝組織の線維化を判定
することはできず、このことは本発明者らによって確認
されている。したがって、本発明者らが先に報告した血
中ヒトプロリン水酸化酵素濃度の測定(特開昭60-20472
6号公報参照)と合わせて本発明方法により血中のヒトI
II型コラーゲンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプ
チド濃度を測定することにより、この種の疾患を早期発
見することが期待され、本発明方法により、ヒトコラー
ゲンペプチド濃度測定に基づく肝組織線維化の診断を行
うことができるので、本発明は著しい有用性を有する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし
本発明はこれらに限定されるものではない。
法で測定した肝疾患患者血清中のヒトIII型コラーゲン
ペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチド濃度の測定
値は、健常人血清中のそれよりも有意に高いことが認め
られ、本発明の方法によれば、血中ヒトIII型コラーゲ
ンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプチド濃度測定
により、患者に負担のかかるバイオプシーをすることな
く、肝疾患、特に肝線維化を予知することができる。従
来の肝機能判定法として使用されているZTT(硫酸亜鉛
混濁反応)、GOT(グルタミンオギザロ酢酸トランスアミ
ナーゼ)、GPT(グルタミンピルビン酸トランスアミナー
ゼ)、ALP(アルカリ性フォスファターゼ)、LDH(乳酸
脱水素酵素)およびγ−GTP(γ−グルタミルトランス
ペプチターゼ)などの測定では、肝組織の線維化を判定
することはできず、このことは本発明者らによって確認
されている。したがって、本発明者らが先に報告した血
中ヒトプロリン水酸化酵素濃度の測定(特開昭60-20472
6号公報参照)と合わせて本発明方法により血中のヒトI
II型コラーゲンペプチドおよびヒトIV型コラーゲンペプ
チド濃度を測定することにより、この種の疾患を早期発
見することが期待され、本発明方法により、ヒトコラー
ゲンペプチド濃度測定に基づく肝組織線維化の診断を行
うことができるので、本発明は著しい有用性を有する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし
本発明はこれらに限定されるものではない。
抗ヒトコラーゲンペプチドモノクローナル抗体の作製例 (a)抗原−ヒトIII型コラーゲンおよびヒトIV型コラーゲ
ンの調製 ヒト胎盤を材料としてArtery 7, 262〜280(1980)に記載
のMayneらの方法に従い0.5N酢酸でホモゲナイズし、ペ
プシン消化(1mg/ml)でコラーゲンを可溶化後、最終濃
度2Mとなるように塩化ナトリウムを加えコラーゲンを
析出させた。これを0.5N酢酸に溶解し0.7M塩化ナトリ
ウム含有0.5N酢酸溶液で透析することによりI、III型
コラーゲンを析出させ、その上清を1.2M塩化ナトリウ
ム含有0.5N酢酸溶液で透析し、IV、V型コラーゲンを
析出させた。更にその上清を1.8M塩化ナトリウム含有
0.5N酢酸溶液に対して透析しVI型コラーゲンを析出さ
せた。次に上記で得たI、III型コラーゲン画分を0.5M
塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液、pH7.4に
溶解させ、1.7M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸
緩衝液、pH7.4および2.7M塩化ナトリウム含有トリス−
塩酸緩衝液、pH7.4で順次透析することにより各々III
型、およびI型コラーゲンを析出させIII型コラーゲン
をI型コラーゲンから分別した。IV、V型コラーゲン画
分についてはI、1II型コラーゲン画分と同様に0.5M塩
化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液、pH7.4に溶
解させ、2.2M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩
衝液、pH7.4でIV型コラーゲンを析出させ、V型コラー
ゲンと分別した。得られたIII、IVおよびVI型の純度をB
iochem. Biophys. Res. Commun., 72, 1472〜1480 (197
6) 記載のSykesらの方法に従いドデシル硫酸ナトリウム
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)で調べ
たところ約95%であった。
ンの調製 ヒト胎盤を材料としてArtery 7, 262〜280(1980)に記載
のMayneらの方法に従い0.5N酢酸でホモゲナイズし、ペ
プシン消化(1mg/ml)でコラーゲンを可溶化後、最終濃
度2Mとなるように塩化ナトリウムを加えコラーゲンを
析出させた。これを0.5N酢酸に溶解し0.7M塩化ナトリ
ウム含有0.5N酢酸溶液で透析することによりI、III型
コラーゲンを析出させ、その上清を1.2M塩化ナトリウ
ム含有0.5N酢酸溶液で透析し、IV、V型コラーゲンを
析出させた。更にその上清を1.8M塩化ナトリウム含有
0.5N酢酸溶液に対して透析しVI型コラーゲンを析出さ
せた。次に上記で得たI、III型コラーゲン画分を0.5M
塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液、pH7.4に
溶解させ、1.7M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸
緩衝液、pH7.4および2.7M塩化ナトリウム含有トリス−
塩酸緩衝液、pH7.4で順次透析することにより各々III
型、およびI型コラーゲンを析出させIII型コラーゲン
をI型コラーゲンから分別した。IV、V型コラーゲン画
分についてはI、1II型コラーゲン画分と同様に0.5M塩
化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液、pH7.4に溶
解させ、2.2M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩
衝液、pH7.4でIV型コラーゲンを析出させ、V型コラー
ゲンと分別した。得られたIII、IVおよびVI型の純度をB
iochem. Biophys. Res. Commun., 72, 1472〜1480 (197
6) 記載のSykesらの方法に従いドデシル硫酸ナトリウム
−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)で調べ
たところ約95%であった。
(b)抗体産生細胞の調製 ヒトIII型コラーゲンおよびヒトIV型コラーゲン各々100
μgを完全フロインドアジュバンドと共に8週令のBALB
/c雌マウス2匹に初回腹腔内投与した。2回目以降は
0.5M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液、pH
7.4に溶解させた抗原各々100μgを2〜4週間毎に、2
〜4回追加免疫した。最終免疫として脾臓摘出3日前に
静脈内投与し脾細胞を調製した。
μgを完全フロインドアジュバンドと共に8週令のBALB
/c雌マウス2匹に初回腹腔内投与した。2回目以降は
0.5M塩化ナトリウム含有50mMトリス−塩酸緩衝液、pH
7.4に溶解させた抗原各々100μgを2〜4週間毎に、2
〜4回追加免疫した。最終免疫として脾臓摘出3日前に
静脈内投与し脾細胞を調製した。
(c)細胞融合 以下の材料および方法を用いる。
RPMI 1640培地:RPMI No. 1640(Difco Laboratories)
に重炭酸ナトリウム(12mM)、ピルビン酸ナトリウム
(1mM)、L−グルタミン(2mM)、ペニシリンGカリ
ウム(50u/ml)、硫酸ストレプトマイシン(50μg/
ml)、および硫酸アミカシン(100μg/ml)、を加
え、ドライアイスでpHを7.2にし、0.2μmToyoメンブレ
ンフィルターで除菌濾過する。
に重炭酸ナトリウム(12mM)、ピルビン酸ナトリウム
(1mM)、L−グルタミン(2mM)、ペニシリンGカリ
ウム(50u/ml)、硫酸ストレプトマイシン(50μg/
ml)、および硫酸アミカシン(100μg/ml)、を加
え、ドライアイスでpHを7.2にし、0.2μmToyoメンブレ
ンフィルターで除菌濾過する。
NS-1培地:上記RPMI 1640培地に除菌濾過した仔牛胎児
血清(M. A. Bioproducts)を15%(V/V)の濃度に
加える。
血清(M. A. Bioproducts)を15%(V/V)の濃度に
加える。
HAT培地:上記のNS-1培地にさらにヒポキサンチン(100
μM)、アミノプテリン(0.4μM)、およびチミジン
(16μM)を加える。
μM)、アミノプテリン(0.4μM)、およびチミジン
(16μM)を加える。
HT培地:アミノプテリンを除去した以外は上記HAT培地
と同一組成のものである。
と同一組成のものである。
PEG 4,000溶液:RPMI 1640培地のポリエチレングリコー
ル4,000(PEG 4,000, Merck & Co., Inc.)50%(W/
W)無血清溶液を調製する。
ル4,000(PEG 4,000, Merck & Co., Inc.)50%(W/
W)無血清溶液を調製する。
8−アザグアニン耐性ミエローマ細胞NS-1(P3-NS1-1)
との融合はSelected Method in Cellular Immunology
(ed. B.B. Mishell and S.M. Shiigi) , W.H. Freeman
and Company(1980), 351〜372に記載のOiらの方法を若
干改変して行った。前記(b)で調製した有核脾臓細胞
(生細胞率95%)とミエローマ細胞(生細胞率95%)と
を5〜6:1の割合で融合する。脾臓細胞とミエローマ
細胞とを別に前記のRPMI1640培地で洗浄する。次に同じ
培地に懸濁し、融合させるため上記の割合で混合する。
容量50mlの円錐形スチロール樹脂製試験管(Iwaki Glas
s)を用い、40mlのRPMI 1640培地中400×g、10分間遠
心し、上清を完全に吸出する。沈殿細胞に37℃加温PEG
4,000溶液1mlを穏やかに攪拌しながら1分間で滴下
し、さらに1分間攪拌し細胞を再懸濁、分散させる。次
に37℃加温RPMI 1640培地1mlを1分間で滴下する。こ
の操作をさらに1回繰返した後、同培地7mlを2〜3分
間で常に攪拌しながら滴下し細胞を分散させる。これを
400×g、10分間遠心分離し、上清を完全に吸引除去す
る。次にこの沈殿細胞に37℃加温NS-1培地10mlをすみや
かに加え、細胞の大きい塊りを10mlのピペットを用いて
注意深くピペッティングして分散する。さらに同培地20
mlを加えて希釈し、ポリスチレン製96穴マイクロウエル
(Iwaki Glass)にウウエル当り5.9×105個/0.1mlの細
胞をまき込む。なおこの時使用した96穴マイクロウエル
の前処理として0.2mlのNS-1培地を加え、炭酸ガス培養
器中(37℃)で一晩保温し、使用時に培地を吸引除去す
る。細胞融合完了したマイクロウエルを7%炭酸ガス/
93%空気中で温度37℃、湿度100%以下にインキュベー
トする。
との融合はSelected Method in Cellular Immunology
(ed. B.B. Mishell and S.M. Shiigi) , W.H. Freeman
and Company(1980), 351〜372に記載のOiらの方法を若
干改変して行った。前記(b)で調製した有核脾臓細胞
(生細胞率95%)とミエローマ細胞(生細胞率95%)と
を5〜6:1の割合で融合する。脾臓細胞とミエローマ
細胞とを別に前記のRPMI1640培地で洗浄する。次に同じ
培地に懸濁し、融合させるため上記の割合で混合する。
容量50mlの円錐形スチロール樹脂製試験管(Iwaki Glas
s)を用い、40mlのRPMI 1640培地中400×g、10分間遠
心し、上清を完全に吸出する。沈殿細胞に37℃加温PEG
4,000溶液1mlを穏やかに攪拌しながら1分間で滴下
し、さらに1分間攪拌し細胞を再懸濁、分散させる。次
に37℃加温RPMI 1640培地1mlを1分間で滴下する。こ
の操作をさらに1回繰返した後、同培地7mlを2〜3分
間で常に攪拌しながら滴下し細胞を分散させる。これを
400×g、10分間遠心分離し、上清を完全に吸引除去す
る。次にこの沈殿細胞に37℃加温NS-1培地10mlをすみや
かに加え、細胞の大きい塊りを10mlのピペットを用いて
注意深くピペッティングして分散する。さらに同培地20
mlを加えて希釈し、ポリスチレン製96穴マイクロウエル
(Iwaki Glass)にウウエル当り5.9×105個/0.1mlの細
胞をまき込む。なおこの時使用した96穴マイクロウエル
の前処理として0.2mlのNS-1培地を加え、炭酸ガス培養
器中(37℃)で一晩保温し、使用時に培地を吸引除去す
る。細胞融合完了したマイクロウエルを7%炭酸ガス/
93%空気中で温度37℃、湿度100%以下にインキュベー
トする。
(d)選択培地によるハイブリドーマの選択的増殖 培養1日目にパスツールピペットでHAT培地2滴(約0.1m
l)を加える。2、3、5、8、11日目に培地の半分(0.
1ml)を新しいHAT培地で置き換える。14日目にHT培地に
切換え以降3〜4日毎に同操作を繰り返す。通常2〜3
週間で充分なハイブリドーマの生育が観察される。ハイ
ブリドーマ生育全ウエルについて次項(e)記載の固相−
抗体結合テスト(ELISA)により陽性ウエルをチェックす
る。次にフィーダーとして107個のマウス胸腺細胞を含
むHT培地1mlをポリスチレン製24穴セルウエル(Iwaki G
lass)に加えたものを用い、上記で検出された各陽性ハ
イブリドーマの全内容物を移す。これを前記(c)におけ
ると同様に7%炭酸ガス存在下、37℃で約1週間インキ
ュベートする。その間1〜2回各ウエルの上清0.5mlを
新しいHT培地0.5mlと交換する。ハイブリドーマの充分
生育した時点でELISA法により陽極を再確認し、それぞ
れについて次項(f)記載の限界希釈法によるクローニン
グを行う。なお、クローニングに使用後の残液をポリス
チレン製25cm3組織培養フラスコ(Iwaki Glass)に移し、
凍結保存用試料を調製する。
l)を加える。2、3、5、8、11日目に培地の半分(0.
1ml)を新しいHAT培地で置き換える。14日目にHT培地に
切換え以降3〜4日毎に同操作を繰り返す。通常2〜3
週間で充分なハイブリドーマの生育が観察される。ハイ
ブリドーマ生育全ウエルについて次項(e)記載の固相−
抗体結合テスト(ELISA)により陽性ウエルをチェックす
る。次にフィーダーとして107個のマウス胸腺細胞を含
むHT培地1mlをポリスチレン製24穴セルウエル(Iwaki G
lass)に加えたものを用い、上記で検出された各陽性ハ
イブリドーマの全内容物を移す。これを前記(c)におけ
ると同様に7%炭酸ガス存在下、37℃で約1週間インキ
ュベートする。その間1〜2回各ウエルの上清0.5mlを
新しいHT培地0.5mlと交換する。ハイブリドーマの充分
生育した時点でELISA法により陽極を再確認し、それぞ
れについて次項(f)記載の限界希釈法によるクローニン
グを行う。なお、クローニングに使用後の残液をポリス
チレン製25cm3組織培養フラスコ(Iwaki Glass)に移し、
凍結保存用試料を調製する。
(e)固相−抗体結合テスト(ELISA)による抗ヒトコラーゲ
ンペプチド抗体産生ハイブリドーマの検索 Anal. Biochem. 104, 205〜214 (1980)に記載のRennard
らの方法を若干改変した方法を用いる。この方法は、ハ
イブリドーマ抗体の検出に適している。96穴ミクロタイ
トレーションプレート(Flow Laboratories, Inc.)を
0.5〜1.0μgのヒトIII型コラーゲンあるいはヒトIV型
コラーゲンで各々コートし、さらにその他を1%牛血清
アルブミン(BSA)でコートし、ブロックする。これにハ
イブリドーマ生育ウエルの上清の一部を加えて室温で約
1時間インキュベートする。2次抗体として西洋わさび
ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウスイムノグロブリン(C
appel Lab.)を加えさらに室温で約1時間インキュベー
トする。次に過酸化水素と基質であるo−フェニレンジ
アミンを加え生成した褐色の程度を肉眼で安性的に判定
するか、あるいはコロナ2波長マイクロプレート光度計
(MTP-22,コロナ電気社)を用いて500nmの吸光度を測定
する。
ンペプチド抗体産生ハイブリドーマの検索 Anal. Biochem. 104, 205〜214 (1980)に記載のRennard
らの方法を若干改変した方法を用いる。この方法は、ハ
イブリドーマ抗体の検出に適している。96穴ミクロタイ
トレーションプレート(Flow Laboratories, Inc.)を
0.5〜1.0μgのヒトIII型コラーゲンあるいはヒトIV型
コラーゲンで各々コートし、さらにその他を1%牛血清
アルブミン(BSA)でコートし、ブロックする。これにハ
イブリドーマ生育ウエルの上清の一部を加えて室温で約
1時間インキュベートする。2次抗体として西洋わさび
ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗マウスイムノグロブリン(C
appel Lab.)を加えさらに室温で約1時間インキュベー
トする。次に過酸化水素と基質であるo−フェニレンジ
アミンを加え生成した褐色の程度を肉眼で安性的に判定
するか、あるいはコロナ2波長マイクロプレート光度計
(MTP-22,コロナ電気社)を用いて500nmの吸光度を測定
する。
(f)クローニング 各ウエル中には2種以上のハイブリドーマが生育してい
る可能性があるので、限界希釈法によりクローニングを
行い、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを取得す
る。NS-1培地ml当りフィーダーとして107個のマウス胸
腺細胞を含むクローニング培地を調製し96穴マイクロウ
エルの36ウエル、36ウエルおよび24ウエルにウエル当り
5個、1個および0.5個のハイブリドーマを加える。5
日目、12日目に各約0.1mlのNS-1培地を追加する。クロ
ーニング開始後14〜15日で充分なハイブリドーマの生育
が認められ、コロニー形成陰性ウエルが50%以上である
群についてELISAを行う。テストした全ウエルが陽性で
ない場合、抗体陽性ウエル中のコロニー数を確認し、ウ
エル中に1コロニーのウエルを4〜6個選び再クローニ
ングする。最終的にIII型コラーゲンおよびIV型コラー
ゲンに対して各々5株および22株のクローンを得た。
る可能性があるので、限界希釈法によりクローニングを
行い、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを取得す
る。NS-1培地ml当りフィーダーとして107個のマウス胸
腺細胞を含むクローニング培地を調製し96穴マイクロウ
エルの36ウエル、36ウエルおよび24ウエルにウエル当り
5個、1個および0.5個のハイブリドーマを加える。5
日目、12日目に各約0.1mlのNS-1培地を追加する。クロ
ーニング開始後14〜15日で充分なハイブリドーマの生育
が認められ、コロニー形成陰性ウエルが50%以上である
群についてELISAを行う。テストした全ウエルが陽性で
ない場合、抗体陽性ウエル中のコロニー数を確認し、ウ
エル中に1コロニーのウエルを4〜6個選び再クローニ
ングする。最終的にIII型コラーゲンおよびIV型コラー
ゲンに対して各々5株および22株のクローンを得た。
(g)モノクローナル抗体のインビトロ増殖およびインビ
ボ増殖 モノクローナル抗体は、得られたクローンをNS-1培地な
どの適当な培養液で培養(インビトロ増殖)し、その培
養上清から得ることができる(モノクローナル抗体たん
白質濃度は10〜100μg/mlである)。一方、大量に抗体
を得るためには脾細胞とミエローマ細胞の由来動物と同
系の動物(BALB/c、マウス)に腫瘍形成促進剤プリスタ
ン(2,6,10,14−テトラメチルペンタデカン、Aldrich C
hemical社)をマウス一匹当り0.5ml腹腔内投与する。1
〜3週間後にハイブリドーマ1×107個を同じく腹腔内
投与することによりインビボで1〜2週間後にモノクロ
ーナル抗体たん白質濃度4〜7mg/mlの腹水を得ること
ができる。
ボ増殖 モノクローナル抗体は、得られたクローンをNS-1培地な
どの適当な培養液で培養(インビトロ増殖)し、その培
養上清から得ることができる(モノクローナル抗体たん
白質濃度は10〜100μg/mlである)。一方、大量に抗体
を得るためには脾細胞とミエローマ細胞の由来動物と同
系の動物(BALB/c、マウス)に腫瘍形成促進剤プリスタ
ン(2,6,10,14−テトラメチルペンタデカン、Aldrich C
hemical社)をマウス一匹当り0.5ml腹腔内投与する。1
〜3週間後にハイブリドーマ1×107個を同じく腹腔内
投与することによりインビボで1〜2週間後にモノクロ
ーナル抗体たん白質濃度4〜7mg/mlの腹水を得ること
ができる。
(h)モノクローナル抗体の重鎖、軽鎖のアイソタイプ 得られた各々の腹水を先ずヒトIII型コラーゲンまたは
ヒトIV型コラーゲンを各々コートしたミクロタイトレー
ションプレートに前述したELISA法に従って結合させ
る。洗浄後、アイソタイプ特異性ウサギ抗マウスIg抗体
(Zymed Laboratories)を加える。洗浄後、西洋わさび
ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ウサギIgG(H+L)抗体
を加え、基質として2,2′−アジノ−ジ(3−エチルベ
ンゾチアゾリン硫酸−6)および過酸化水素を用いて検
出した。その結果をまとめて後掲の第1表、第2表、お
よび第3表に示した。得られたヒトIII型コラーゲンに
対するモノクローナル抗体の内4個は免疫グロブリン鎖
γ1/κ、1個がγ2a/κを(第1表参照)、ヒトIV型
コラーゲンに対する抗体の内16個がγ1/κを、2個が
γ2b/κを、1個がα/κおよび3個がμ/κを有して
いた(第2表参照)。
ヒトIV型コラーゲンを各々コートしたミクロタイトレー
ションプレートに前述したELISA法に従って結合させ
る。洗浄後、アイソタイプ特異性ウサギ抗マウスIg抗体
(Zymed Laboratories)を加える。洗浄後、西洋わさび
ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ウサギIgG(H+L)抗体
を加え、基質として2,2′−アジノ−ジ(3−エチルベ
ンゾチアゾリン硫酸−6)および過酸化水素を用いて検
出した。その結果をまとめて後掲の第1表、第2表、お
よび第3表に示した。得られたヒトIII型コラーゲンに
対するモノクローナル抗体の内4個は免疫グロブリン鎖
γ1/κ、1個がγ2a/κを(第1表参照)、ヒトIV型
コラーゲンに対する抗体の内16個がγ1/κを、2個が
γ2b/κを、1個がα/κおよび3個がμ/κを有して
いた(第2表参照)。
(i)モノクローナル抗体の精製 前記(g)で得られた各腹水を硫安分画(40%飽和)後、
IgGクラスは食塩0.06Mを含む40mMリン酸緩衝液、pH8.0
で平衡化したDEAE-Sephacel (pharmacia社)の非吸着画
分を分取し、このIgG画分を更に0.42M食塩を含む50mM
リン酸緩衝液、pH7.4で平衡化したSephacryl S-300Supe
rfine (pharmacia社)カラムでゲル濾過し、培地中の仔
牛胎児血清およびマウス由来のたん白質を分離、除去し
た。IgAおよびIgMクラスの精製についてはDEAE-Sephace
lカラムクロマトグラフィーにおいて食塩0.06Mから1.0
Mまでのグラディエントでそれぞれ両画分を溶出した。
その他の条件はIgGクラスの場合と同様の条件で精製し
た。
IgGクラスは食塩0.06Mを含む40mMリン酸緩衝液、pH8.0
で平衡化したDEAE-Sephacel (pharmacia社)の非吸着画
分を分取し、このIgG画分を更に0.42M食塩を含む50mM
リン酸緩衝液、pH7.4で平衡化したSephacryl S-300Supe
rfine (pharmacia社)カラムでゲル濾過し、培地中の仔
牛胎児血清およびマウス由来のたん白質を分離、除去し
た。IgAおよびIgMクラスの精製についてはDEAE-Sephace
lカラムクロマトグラフィーにおいて食塩0.06Mから1.0
Mまでのグラディエントでそれぞれ両画分を溶出した。
その他の条件はIgGクラスの場合と同様の条件で精製し
た。
実施例 1 モノクローナル抗体によるヒト血清中のヒトIII型コラ
ーゲンペプチドの定量 J. Immunoassay 4, 209〜327, 1983に記載の石川らの方
法に従い固相および複合体共にモノクローナル抗体を用
いて定量した。前記の抗ヒトコラーゲンペプチドモノク
ローナル抗体の作製例(i)で得られたヒトIII型コラー
ゲンに対する精製モノクローナル抗体IgG1(クローンN
o. 12)を0.1%アジ化ナトリウム含有0.1Mリン酸緩衝
液、pH7.5に溶解し、その濃度を0.1mg/mlに調整する。
この抗体溶液に固相担体としてのポリスチレンボール
(径6.5mm、 Precision Plastic Ball社)を浸漬し、ポ
リスチレンボールに抗体をコートする。次に抗体浸漬液
を回収しポリスチレンボールを0.1%BSA、 0.1M塩化ナ
トリウムおよび0.1%アジ化ナトリウム含有10mMリン酸
緩衝液、pH7.0で洗浄し使用する。一方、標準試料とし
ての前記の抗ヒトコラーゲンペプチドモノクローナル抗
体の作製例(a)で得られた精製ヒトIII型コラーゲンお
よび血清試料として健常人、生検による組織学的検索で
診断の確定した慢性活動性肝炎および肝硬変患者のもの
各10μlを用いた。これら試料溶液をモノクローナル抗
体処理ポリスチレンボールに添加し30℃、1時間インキ
ュベートする(第1反応)。更に固相に用いてモノクロ
ーナル抗体とは異なるクローンからのモノクローナル抗
体IgG又はFab′(クローンNo. 53)−ペルオキシダーゼ
複合体を加え、30℃、1時間インキュベートする(第2
反応)。次に過酸化水素と基質である3,3′,5,5′−テ
トラメチルベンジジン(TMBZ)を加え30℃で60分間反応さ
せた後(第3反応)1.33N硫酸で反応を停止させる。反
応停止後、水を対照として島津マイクロフロー紫外可視
分光光度計(UV-730)の波長450nmで吸光度を測定し、
盲検と試料の吸光度差を求める。別に標準試料より作成
した検量線より、検体10μlの吸光度に相当するIII型
コラーゲンペプチド量を読みとり、その値を100倍する
ことにより検体1ml当りのIII型コラーゲン量を求め
た。
ーゲンペプチドの定量 J. Immunoassay 4, 209〜327, 1983に記載の石川らの方
法に従い固相および複合体共にモノクローナル抗体を用
いて定量した。前記の抗ヒトコラーゲンペプチドモノク
ローナル抗体の作製例(i)で得られたヒトIII型コラー
ゲンに対する精製モノクローナル抗体IgG1(クローンN
o. 12)を0.1%アジ化ナトリウム含有0.1Mリン酸緩衝
液、pH7.5に溶解し、その濃度を0.1mg/mlに調整する。
この抗体溶液に固相担体としてのポリスチレンボール
(径6.5mm、 Precision Plastic Ball社)を浸漬し、ポ
リスチレンボールに抗体をコートする。次に抗体浸漬液
を回収しポリスチレンボールを0.1%BSA、 0.1M塩化ナ
トリウムおよび0.1%アジ化ナトリウム含有10mMリン酸
緩衝液、pH7.0で洗浄し使用する。一方、標準試料とし
ての前記の抗ヒトコラーゲンペプチドモノクローナル抗
体の作製例(a)で得られた精製ヒトIII型コラーゲンお
よび血清試料として健常人、生検による組織学的検索で
診断の確定した慢性活動性肝炎および肝硬変患者のもの
各10μlを用いた。これら試料溶液をモノクローナル抗
体処理ポリスチレンボールに添加し30℃、1時間インキ
ュベートする(第1反応)。更に固相に用いてモノクロ
ーナル抗体とは異なるクローンからのモノクローナル抗
体IgG又はFab′(クローンNo. 53)−ペルオキシダーゼ
複合体を加え、30℃、1時間インキュベートする(第2
反応)。次に過酸化水素と基質である3,3′,5,5′−テ
トラメチルベンジジン(TMBZ)を加え30℃で60分間反応さ
せた後(第3反応)1.33N硫酸で反応を停止させる。反
応停止後、水を対照として島津マイクロフロー紫外可視
分光光度計(UV-730)の波長450nmで吸光度を測定し、
盲検と試料の吸光度差を求める。別に標準試料より作成
した検量線より、検体10μlの吸光度に相当するIII型
コラーゲンペプチド量を読みとり、その値を100倍する
ことにより検体1ml当りのIII型コラーゲン量を求め
た。
実施例 2 モノクローナル抗体による血清IV型コラーゲンペプチド
の定量 固相にモノクローナル抗体IgG1(クローン、4H12)を、
複合体にペルオキシダーゼ標識モノクローナル抗体IgG
又はFab′(クローン、1D3)を用いた以外の他の測定条
件は実施例1の血清III型コラーゲンペプチドの定量の
場合と同様に健常人、慢性活動性肝炎および肝硬変患者
の血清IV型コラーゲンペプチドを定量した。
の定量 固相にモノクローナル抗体IgG1(クローン、4H12)を、
複合体にペルオキシダーゼ標識モノクローナル抗体IgG
又はFab′(クローン、1D3)を用いた以外の他の測定条
件は実施例1の血清III型コラーゲンペプチドの定量の
場合と同様に健常人、慢性活動性肝炎および肝硬変患者
の血清IV型コラーゲンペプチドを定量した。
第1図は精製マウス抗ヒトコラーゲンペプチドモノクロ
ーナル抗体(IgG1タイプ)と精製ウサギ抗ヒトコラーゲン
ペプチドポリクロナール抗体を用いてのサンドイッチ法
によるヒトコラーゲンペプチドの標準曲線である。(−
〇−)ヒトIII型コラーゲン、(−●−)ヒトIVコラー
ゲン。 第2図は健常人、慢性活動性肝炎患者および肝硬変患者
血清中免疫反応性III型コラーゲンペプチド濃度。図中
横棒は平均値を、(*)印は肝疾患患者血清中III型コ
ラーゲンペプチド濃度の健常人のそれと比較しての有意
差(P<0.01)を、( )内数値は試料数を、陰影部は健常
人平均値(M)の±2SDを示す。 第3図は健常人、慢性活動性肝炎患者および肝硬変患者
血清中免疫反応性IV型コラーゲンペプチド濃度。(*
*)印は肝疾患患者血清中IV型コラーゲンペプチド濃度
の健常人のそれと比較しての有意差(P<0.001)を示
す。
ーナル抗体(IgG1タイプ)と精製ウサギ抗ヒトコラーゲン
ペプチドポリクロナール抗体を用いてのサンドイッチ法
によるヒトコラーゲンペプチドの標準曲線である。(−
〇−)ヒトIII型コラーゲン、(−●−)ヒトIVコラー
ゲン。 第2図は健常人、慢性活動性肝炎患者および肝硬変患者
血清中免疫反応性III型コラーゲンペプチド濃度。図中
横棒は平均値を、(*)印は肝疾患患者血清中III型コ
ラーゲンペプチド濃度の健常人のそれと比較しての有意
差(P<0.01)を、( )内数値は試料数を、陰影部は健常
人平均値(M)の±2SDを示す。 第3図は健常人、慢性活動性肝炎患者および肝硬変患者
血清中免疫反応性IV型コラーゲンペプチド濃度。(*
*)印は肝疾患患者血清中IV型コラーゲンペプチド濃度
の健常人のそれと比較しての有意差(P<0.001)を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 唄 安夫 大阪府堺市浜寺諏訪森町東1丁目59番地 (72)発明者 松本 栄作 和歌山県和歌山市新堀東1丁目8番地9号 (72)発明者 宮本 聡 和歌山県和歌山市井辺144番地12号 (56)参考文献 特開 昭57−208458(JP,A) 特開 昭57−16355(JP,A) European Journal o f Clinical Investig ation,Vol.15(1985)P.132 〜137 Journal of Clinica l Investigation,Vo l.78(1986)P.241〜248 Laboratory Investi gation,Vol.50,No.1 (1984)P.101〜112 American Journal o f Pathology 108,(1982) P.310〜318 Laboratory Investi gation,Vol.48,No.5 (1983)P.639〜649
Claims (1)
- 【請求項1】ヒト血液を試料として、ヒトIII型コラー
ゲンペプチドあるいはヒトIV型コラーゲンペプチドに対
するモノクローナル抗体を用いてサンドイッチ法に基づ
く酵素免疫学的測定法を行うことによるヒト血中のヒト
III型コラーゲンペプチドまたはヒトIV型コラーゲンペ
プチドの定量法であって、該酵素免疫学的測定法におい
て、固相担体に結合させる抗体および酵素標識付与用抗
体として、それぞれヒトIII型コラーゲンペプチドある
いはヒトIV型コラーゲンペプチドに対するIgG1モノク
ローナル抗体を用い、前記の酵素標識付与用抗体につい
てはヒトIII型コラーゲンペプチド又はヒトIV型コラー
ゲンペプチドに対するモノクローナル抗体をFab′化し
た処理物をペルオキシダーゼ標識したものを用いること
を特徴とするヒト血中のヒトIII型コラーゲンペプチド
およびヒトIV型コラーゲンペプチドの定量法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61206862A JPH0638081B2 (ja) | 1986-09-04 | 1986-09-04 | ヒトコラーゲンペプチドの酵素免疫測定法 |
CA 530844 CA1287801C (en) | 1986-09-04 | 1987-02-27 | Method for determining human collagen peptides by way of enzyme immunoassay |
US07/831,645 US5316914A (en) | 1986-09-04 | 1992-02-07 | Method for determining human collagen peptides by way of enzyme immunoassay |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61206862A JPH0638081B2 (ja) | 1986-09-04 | 1986-09-04 | ヒトコラーゲンペプチドの酵素免疫測定法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6363971A JPS6363971A (ja) | 1988-03-22 |
JPH0638081B2 true JPH0638081B2 (ja) | 1994-05-18 |
Family
ID=16530271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61206862A Expired - Lifetime JPH0638081B2 (ja) | 1986-09-04 | 1986-09-04 | ヒトコラーゲンペプチドの酵素免疫測定法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0638081B2 (ja) |
CA (1) | CA1287801C (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5962639A (en) * | 1987-11-06 | 1999-10-05 | Washington Research Foundation | Synthetic peptides corresponding to telopeptide sequences of cross-linked type I collagen metabolites |
US4973666A (en) | 1987-11-06 | 1990-11-27 | Washington Research Foundation | Peptide fragments containing HP and LP cross-links |
US6153732A (en) * | 1987-11-06 | 2000-11-28 | Washington Research Foundation | Kit for detecting analyte indicative of type II collagen resorption in vivo |
US6027903A (en) * | 1987-11-06 | 2000-02-22 | Washington Research Foundation | Kit for detecting analyte indicative of type I collagen resorption in vivo |
JPH08100000A (ja) * | 1994-09-30 | 1996-04-16 | Morinaga & Co Ltd | ヒトiv型コラーゲンに対する抗体及びその利用 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH642458A5 (en) * | 1980-04-25 | 1984-04-13 | Hoffmann La Roche | Immunological method |
JPS57208458A (en) * | 1981-06-18 | 1982-12-21 | Mitsui Toatsu Chem Inc | Labeled antibody for immunochemical measurement |
-
1986
- 1986-09-04 JP JP61206862A patent/JPH0638081B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1987
- 1987-02-27 CA CA 530844 patent/CA1287801C/en not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (5)
Title |
---|
AmericanJournalofPathology108,(1982)P.310〜318 |
EuropeanJournalofClinicalInvestigation,Vol.15(1985)P.132〜137 |
JournalofClinicalInvestigation,Vol.78(1986)P.241〜248 |
LaboratoryInvestigation,Vol.48,No.5(1983)P.639〜649 |
LaboratoryInvestigation,Vol.50,No.1(1984)P.101〜112 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA1287801C (en) | 1991-08-20 |
JPS6363971A (ja) | 1988-03-22 |
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