JPH0637620A - 近接スイッチ - Google Patents

近接スイッチ

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JPH0637620A
JPH0637620A JP20954592A JP20954592A JPH0637620A JP H0637620 A JPH0637620 A JP H0637620A JP 20954592 A JP20954592 A JP 20954592A JP 20954592 A JP20954592 A JP 20954592A JP H0637620 A JPH0637620 A JP H0637620A
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知史 元氏
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靖 松岡
Takashi Otsuka
隆史 大塚
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属の種類を識別できる近接スイッチを提供
すること。 【構成】 発振周波数f1, f2を周期的に切換えて発振す
る発振回路1を設ける。発振周波数f1は磁性体の金属の
接近では変化せず、非磁性体金属の接近時に上昇する周
波数とする。周波数f2はいずれの金属体が接近しても上
昇する周波数となるように選択する。そして発振周波数
の変化を周波数弁別回路3によって弁別する。そして信
号処理回路5により異なる金属体の接近に伴う夫々の発
振周波数の変化に基づいて信号処理を行う。こうして磁
性体及び非磁性体のいずれかの金属の接近を識別できる
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属の種類を判別できる
ようにした高周波発振型の近接スイッチに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常高周波発振型近接スイッチは、発振
コイルを含む発振回路によって一定の周波数で発振して
おり、金属物体が接近すれば渦電流損によって発振コイ
ルのコンダクタンスが変化する。従って発振回路の発振
レベルが低下又は発振が停止するので、発振レベルの変
化を検出することによって物体の近接を検出していた。
このような検出方法では、渦電流損が多く発生する鉄等
の磁性体金属は良好な感度で検出することができるが、
アルミニウム等の非磁性体金属では渦電流損の発生が少
なく、磁性体金属に比べて検出感度が低いという欠点が
ある。そこで検出物体の材質、即ち金属の種類によら
ず、一定の感度を持ったオールメタル型の近接スイッチ
が要望されている。
【0003】従来のオールメタル型の近接スイッチは、
例えば特開昭55-72329号に示されているように、発振回
路に帰還回路を設けこの帰還回路の周波数を共振回路の
周波数より高い周波数でインピーダンスが大きくなるよ
うに構成して、磁性体金属では渦電流損により従来通り
の原理で検出し、非磁性体金属では発振周波数の変化を
利用しフィルタによる帰還量の減衰によって検出するよ
うにした近接スイッチが提案されている。
【0004】又実公昭53-30672号に示されているよう
に、2つのコイルを用い一方を検出回路、他方を基準回
路とし、検出回路のQの低下による発振停止によって磁
性体を、インダクタンスの変化による基準回路との共振
周波数の差の拡大による発振停止によって非磁性体を、
夫々検出するようにした近接スイッチも知られている。
【0005】更に従来の他の形式の近接スイッチとして
は、特公昭50-14749号に示されているように、並列共振
回路と、この共振回路に電磁結合された直列共振回路と
を有し、並列共振回路側から見たインピーダンス特性を
双峰特性として形成し、金属体の種類によらずに減衰特
性を結果的に一定として出力するようにした近接スイッ
チも知られている。
【0006】又磁性体や非磁性体の検出物体を高感度で
検出するだけでなく、これらの材質を選別したいという
要望もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来のオールメタル型の近接スイッチでは、いずれも
複数のコイルが必要となり、小型化することが難しいだ
けでなく、複数のコイルがある一定関係の特性を持って
いなければ出力特性を安定化させることができない。し
かし実際には大きなばらつきがあり、又温度によってイ
ンダクタンス等が変動するため、安定性が悪くなるとい
う欠点があった。又磁性体と非磁性体との材質を判別す
るようにした近接スイッチは提案されていなかった。
【0008】本発明はこのような従来の近接スイッチの
問題点に鑑みてなされたものであって、オールメタル型
の金属,磁性体金属を安定して検出すると共に、磁性体
金属と非磁性体金属とを判別して識別できるようにする
ことを技術的課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、発振コイルを有し、少なくとも2つの発振周波数を
切換えて発振する発振回路と、発振回路の発振周波数を
所定のタイミングで切換える発振条件切換手段と、発振
回路の夫々の発振周波数の変化を発振条件切換手段によ
る切換タイミング毎に弁別する周波数弁別手段と、周波
数弁別手段の出力に基づいて近接する金属体の種類を判
別する信号処理回路と、を具備し、発振回路の発振周波
数は、発振コイルに近接する金属の種類に応じて夫々の
発振周波数の変化が異なるように選択されたものであ
り、信号処理回路は、夫々の発振周波数での周波数の変
化信号に基づいて金属体の種類を判別することを特徴と
するものである。
【0010】本願の請求項4の発明は、入力が閾値を越
えたときに出力を反転するスイッチング回路、スイッチ
ング回路の出力端に外部信号によって切換えられる抵抗
R11,12、コンデンサC11,12の第1の直列回
路、コンデンサC11又は12に並列に接続された発振
コイルL及び択一的に選択されるコンデンサC21,2
2の第2の直列回路、を有し、発振コイルと第2の直列
回路の共通接続端をスイッチング回路に帰還すると共
に、コンデンサC11,C21、抵抗R11が選択され
たときの発振周波数f1を磁性体金属の接近によって変化
しない発振周波数とし、コンデンサC12,C22、抵
抗R12が選択されたと│の発振周波数f2をこれより高
い周波数となるように設定した発振回路と、各抵│及び
コンデンサを交互に切換える発振条件切換手段と、発振
条件切換手段からの切換信号に基づいて発振回路の周波
数変化を弁別する第1,第2の周波数弁別手段と、第
1,第2の周波数弁別手段からの周波数変化の出力信号
に基づいて、磁性体、非磁性体、又はいずれかの金属体
の近接を判別する信号処理回路と、を具備することを特
徴とするものである。
【0011】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1の発明
によれば、発振回路の発振周波数を切換手段によって周
期的に切換えており、周波数弁別手段によって夫々の発
振周波数での物体の近接に伴う変化を周波数弁別手段に
よって弁別している。そして異なった周波数での発振周
波数の変化の有無を判別しており、この判別信号の出力
状態に基づいて信号処理回路による近接する金属体を識
別するようにしている。
【0012】又本願の請求項4の発明では、発振コイル
を共通とし、抵抗R11、コンデンサC11,C21が
選択されたときの第1の発振周波数f1と抵抗R12、コ
ンデンサC12,C22が選択されたときの第2の発振
周波数f2とを交互に切換えて発振している。そして発振
周波数f1では磁性体の接近によっては発振周波数が変化
せず、非磁性体の近接によって発振周波数が上昇する周
波数とし、発振周波数f2ではいずれの金属体の接近によ
っても発振周波数が上昇する周波数を選択している。こ
うすれば交互に発振周波数を切換えることによって第
1,第2の周波数弁別手段により周波数の変化を検出す
ると、その出力に基づいて信号処理回路より全ての金属
体、磁性体及び非磁性体金属の近接を識別して出力する
ことができる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の第1実施例の構成を示すブロ
ック図である。本図において発振回路1には発振条件切
換手段2が接続される。発振条件切換手段2は発振回路
1の発振周波数を複数に切換えるものであって、例えば
発振回路の発振周波数がf1及びf2となるように切換えら
れる。発振回路1は夫々独立した2つの発振回路を発振
条件切換手段2によって切換えるものであってもよく、
又1つの発振回路の定数を発振条件切換手段2からの出
力に基づいて切換えるようにしてもよい。ここで発振周
波数f1,f2は磁性体及び非磁性体の金属が発振コイルに
接近したときに発振周波数の変化が互いに異なるものと
する。発振回路1の出力は周波数弁別回路3に与えられ
る。周波数弁別回路3には周波数弁別切換回路4が接続
され、これらによって周波数弁別手段が構成される。周
波数弁別回路3は周波数弁別切換回路4の出力に基づい
て発振回路1の発振周波数弁別を切換えるものであっ
て、周波数f1,f2からの変動の有無を判別する。そして
その出力は信号処理回路5に与えられる。信号処理回路
5には切換タイミング発生回路6の出力が与えられてい
る。切換タイミング発生回路6は発振条件切換手段2及
び周波数弁別回路4に切換えのタイミング信号を与える
と共に、タイミング信号を信号処理回路5にも与えてい
る。信号処理回路5はこの切換信号と周波数弁別回路で
の弁別結果に基づいて、異なった材質による金属体の接
近を判別するものである。信号処理回路5の出力は一対
の出力回路7及び8を介して外部に出力される。
【0014】次に本発明の詳細な構成について説明す
る。まず本実施例の発振回路について説明する。図3
(a)は発振回路の発振コイルLの等価回路であって、
そのインダクタンスをL1、その直流抵抗をr1として
いる。そして発振コイルLに近接して物体が接近したと
きには、物体を等価的にコイルL2と直流抵抗r2で示
すことができる。ここで相互インダクタンスをMとすれ
ば、発振コイルの両端から見たインピーダンスZは次の
式(1)で示される。
【数1】 従って式(1)を便宜上Rx,Lxの記号を用いて実数
部,虚数部に分けて表すと、コイルの両端は等価的には
図3(b)のように示されることとなる。
【0015】図2(a)は本実施例の発振回路の基本的
な構成を示す回路図である。本図において1aはコンパ
レータであり、その非反転入力端子には電圧Vthの基準
電源が接続される。コンパレータ1aの出力は抵抗R
1,コンデンサC1の直列接続体を介して接地され、そ
の中点が発振コイルLとコンデンサC2の直列接続体を
介して接地される。又発振コイルLとコンデンサC2と
の中点がコンパレータ1aの反転入力端子に接続されて
高周波発振型近接スイッチの発振回路が構成される。こ
こで図2(b)に示すように検出物体が接近したとき
に、発振コイルLを図3(a)と同じくL1,r1、検
出物体をインダクタンスL2と抵抗r2によって表現す
れば、前述したように図2(c)に示すように表現され
ることとなる。又コンパレータ1aはHレベル又はLレ
ベルの信号を出力するスイッチング回路であるので、こ
れをスイッチSWに置き換えれば図4のように示され
る。
【0016】ここで抵抗R1の端子を接地又は電圧Eを
持つ電源に択一的に接続するものとし、抵抗Rxとコン
デンサC2の共通接続端となる出力電圧をVxとすれ
ば,Vinは以下のように示される。 Vx≧Vthのとき、Vin=E Vx<Vthのとき、Vin=0 そしてコンデンサC1,C2の電荷を夫々q1 ,q2
すると、次式が成り立つ。
【数2】
【0017】ここでラプラス変換子Sを用いて表すと、
以下のようになる。Vin=Eのとき E/S=[1+C1R1S+C2R1S +C2S(1+R1C1S)(LxS+Rx)]Vx ・・・(5) 又Vin=0のとき 0=[1+C1R1S+C2R1S +C2S(1+R1C1S)(LxS+Rx)]Vx ・・・(6) となる。従ってこれらの式より、特性方程式F(S)は
以下のように示される。 F(S)=R1C1C2LxS3 +(R1C1C2Rx+C2Lx)S2 +(C2Rx+C1R1+C2R1)S+1 ・・・(7)
【0018】この特性方程式より発振周波数ωOSC は次
式(8)で示される。
【数3】 このため発振周波数fは次式(9)で示される。
【数4】
【0019】図5,6は本発明の第2実施例の構成例を
示すブロック図である。本図において発振回路11はイ
ンバータ12を有しており、その出力側にアナログスイ
ッチ13a,14aを介して抵抗R11,R12が接続
される。そしてその共通接続端は又アナログスイッチ1
3b,14bを介してコンデンサC11,C12に接続
され、その他端が接地される。そして抵抗R11,R1
2の共通接続端には発振コイルLが接続され、その他端
はアナログスイッチ13c,14c及びコンデンサC2
1,C22が縦続接続されて接地される。これらのアナ
ログスイッチ13a〜14cは抵抗及びコンデンサを選
択するものであって、発振条件切換手段2を構成してい
る。そしてこの定数を切換える点を除いては図2に示し
た発振回路と実質的に同様である。発振回路の発振コイ
ルLとアナログスイッチ13c,14cの共通接続点は
インバータ12の入力端に接続され、その出力端側から
発振信号が出力される。発振回路11の出力端は、図6
に示すようにアナログスイッチ13d,14dを介して
夫々計数回路15,16に接続されている。
【0020】又この近接スイッチは基準クロックを発生
する基準クロック発生回路17を有しており、その基準
クロックは間欠パルス発生回路18,19に与えられ
る。間欠パルス発生回路18,19は夫々異なったタイ
ミングの間欠パルスb,cを発生するものである。間欠
パルス発生回路18の間欠パルスbはアナログスイッチ
13a〜13dの制御信号として、間欠パルス発生回路
19の間欠パルスcはアナログスイッチ14a〜14d
の制御信号として、各アナログスイッチに与えられる。
【0021】さて計数回路15,16の出力は夫々比較
回路20,21に与えられる。比較回路20,21は各
間欠パルス発振毎の計数回路15,16の計数値を発振
回路の発振周波数として所定の閾値と比較することによ
って発振周波数の変化を判別するものである。比較回路
20,21はリセット信号発生回路22からのリセット
信号によって出力がリセットされる。そしてそれらの比
較出力は夫々ラッチ回路23,24に与えられる。ラッ
チ回路23,24はラッチタイミング信号発生回路25
よりラッチタイミング信号が与えられた間の比較出力を
保持し、その出力を信号処理回路26に与えるものであ
る。ここでリセット信号発生回路22,ラッチタイミン
グ発生回路25には基準クロック発生回路17の出力が
与えられ、その出力に基づいて夫々タイミング信号を出
力している。ここで計数回路15,比較回路20,ラッ
チ回路23とリセット信号発生回路22,ラッチタイミ
ング発生回路25とは発振回路11の発振周波数の変化
を弁別する第1の周波数弁別手段を構成しており、計数
回路16,比較回路21,ラッチ回路24とリセット信
号発生回路22,ラッチタイミング発生回路25とは発
振回路11の発振周波数の変化を弁別する第2の周波数
弁別手段を構成している。
【0022】次に発振周波数と抵抗及びコンデンサの値
について説明する。発振コイルLとこれに近接する物体
とを前述したようにLxとRxで表すと、発振周波数f
と抵抗Rx,インダクタンスLxの関係は夫々図7
(a),(b)のようになる。これは発振コイルLに磁
性体金属である鉄(Fe)、及び非磁性体金属であるア
ルミニウム(Al)が夫々密着したときの周波数の変化
を示している。又図8(a)は磁性体金属である鉄が近
接したときの発振周波数f1, f2の変化を示すグラフ、図
8(b)は非磁性体金属であるアルミニウムが接近した
ときの発振周波数f1, f2の変化を示すグラフである。こ
こでdは物体までの距離を示している。これらの特性か
ら明らかなように、発振周波数が高いf2の場合には、鉄
及びアルミニウムが近接するに従って発振周波数は増加
する。一方発振周波数が低いf1の場合には、アルミニウ
ムが近接したとき周波数が上昇し鉄ではあまり変化しな
いことがわかる。従って発振周波数f1, f2(f1>f2)を
交互に繰り返し、夫々の発振周波数の変化を検出するこ
とによって材質の判別を行うことができる。
【0023】図8(a),(b)のb,cは間欠パルス
b,cが夫々Hレベルのときの発振周波数変化を示して
いる。この発振回路11は間欠パルス発生回路18から
の間欠パルスbがHレベルでは、アナログスイッチ13
a〜13dによってコンデンサC11,C21、抵抗R
11が選択される。このとき物体が近接していない場合
の発振周波数f1は次式(10)で示される。
【数5】
【0024】又間欠パルス発生回路19の間欠パルスc
がHレベルでは、アナログスイッチ14a〜14dによ
って抵抗R12、コンデンサC12,C22が選択され
る。発振周波数f2は次式(11)で示される。
【数6】 ここで周波数f1で発振したときには、磁性体金属が接近
したときに抵抗RxとLxのいずれも増加する。従って
これらの増加の割合が一定となり、発振周波数f1が増加
しないように抵抗R11、コンデンサC11,C12を
設定しておく。こうすれば非磁性金属であるアルミニウ
ムが接近した場合には、インダクタンスLxは減少する
ため発振周波数は増加する。又周波数f1より高い発振周
波数f2となるように抵抗R12、コンデンサC12,C
22を選定しておく。そうすれば磁性体金属である鉄の
接近によって発振周波数はf2より増加する。又アルミニ
ウム等の非磁性体金属が接近しても発振周波数はf2より
上昇する。従ってこれらの周波数の上昇を夫々比較回路
20,21で検出し、ラッチ回路23,24で保持する
ことによって金属の材質を判別することができる。
【0025】図9は信号処理回路26及び出力回路の一
例を示す図である。本図においてラッチ回路23,24
の出力は夫々アンド回路31,オア回路32及び排他的
論理和(EOR)回路33に与えられる。これらの論理
回路は夫々D型フリップフロップ34〜36のD入力端
に与えられる。D型フリップフロップのD入力端には外
部よりトリガ信号が与えられており、所定のタイミング
でこれらの出力を保持するものである。Dフリップフロ
ップ34はラッチ回路23,24の論理積の出力によっ
て非磁性体金属の検知信号を出力するものであり、オア
回路32はその論理和出力を保持することによって全て
の金属体の検知信号を出力するものである。又EOR回
路33は排他的論理和回路の出力を保持することによっ
て磁性体金属の検知信号を保持するものである。これら
の出力は出力切換回路37に与えられる。出力切換回路
37は磁性体(鉄),非磁性体(Al)及び全ての金属
体のいずれの信号を出力するかを切換えるものであっ
て、切換スイッチ38が接続される。これらの切換回路
によって選択された信号は出力回路39を介して外部に
出力される。
【0026】次に本実施例の動作について説明する。図
10(a)は非磁性体金属であるアルミニウムの接近の
有無を示すものであり、(b)〜(j)は図5,6の各
部の波形を示すタイムチャートである。本図において動
作を開始すると、まず基準クロック発生回路17からの
基準クロックにより、間欠パルス発生回路18,19は
夫々図10(b),(c)に示すような間欠パルスb,
cを発生する。そして物体が近接していない場合、間欠
パルスbの発生時にはアナログスイッチ13a〜13c
が閉成されるため、周波数f1で発振する。又間欠パルス
cがHレベルでは図10に示すようにアナログスイッチ
14a〜14cが閉成するため、周波数f2で発振する。
さて時刻t1に非磁性金属であるアルミニウムが接近する
と、前述したように周波数f1, f2のいずれの発振時にも
発振周波数が上昇する。従って発振回路11より図10
(d)に示すように、発振周波数が夫々f1′, f2′に上
昇した信号が出力されることとなる。間欠パルスbがH
レベルのタイミングでは、図10(e)に示すように時
刻t2で比較回路20より出力が得られ、図10(g),
(h)に示すラッチタイミング信号によってその出力が
保持される。従ってラッチ回路23より図10(h)に
示すような信号が出力される。又間欠パルスcがHレベ
ルのタイミングでは、図10(i)に示すように閾値以
上を計数した時点で比較回路21よりHレベルの出力が
得られる。この信号がラッチタイミング信号によって保
持され、図10(j)に示す出力が得られる。そしてこ
れらの信号が信号処理回路26に与えられる。従ってア
ンド回路31の論理積条件及びオア回路32の論理和が
成立し、図10(k)に示すようにトリガ信号のタイミ
ングで非磁性体金属の検知信号が出力されることとな
る。
【0027】図11はこの近接スイッチに磁性体金属で
ある鉄が接近した場合の各部のタイムチャートである。
本図において(a)〜(c)は図10と同一である。こ
こで物体が接近していなければ、図11(d)に示すよ
うに間欠パルスb,cのタイミングで夫々発振回路11
は周波数f1, f2で発振する。そして鉄が接近した場合に
は間欠パルスbがHのタイミングでは周波数はほぼf1の
ままであるが、間欠パルスcがHのタイミングでは周波
数が上昇しf2″となる。従って比較回路21からのみ図
11(i)に示すように出力が得られる。そしてこの信
号がラッチ回路24によって図11(j)に示すように
保持される。比較回路20からは出力が得られず出力が
保持されない。この場合には信号処理回路26のEOR
回路33から出力が得られる。従って図11(m)に示
すようにトリガ信号のタイミングで磁性金属の近接を示
す検知信号が出力されることとなる。又前述したいずれ
の場合にもオア回路32より論理和信号によって全ての
種類の金属の検知出力が得られる。
【0028】このように本発明では周期的に発振周波数
を切換え、これによって磁性体金属,非磁性体金属の識
別や全ての種類の金属を検知できるようにしている。
【0029】尚本実施例は間欠パルスb,cを夫々所定
間隔開けて発振するようにしているが、図12に間欠パ
ルスb′,c′及び発振回路の出力(d′)に示すよう
にこれらを連続して発振させ、一定の発振停止期間を設
けるようにしてもよい。こうすれば低消費電力化がで
き、直流二線式検出スイッチにも対応することができ
る。又本実施例では切換回路によっていずれかの出力を
選択するようにしているが、全ての金属をそのまま外部
に出力するようにしてもよく、又切換スイッチによって
鉄とアルミニウムのいずれかの出力を適宜選択するよう
にしてもよい。
【0030】又本実施例は1つの発振コイルを用いてC
Rを切換えることによって発振周波数を変えるようにし
ている。こうすれば近接スイッチの構造が簡潔となり、
小型化が可能となる。しかし夫々固有の発振コイルを有
する複数の独立した発振回路を用い、これらの発振回路
の発振を発振条件切換手段によって切換えるようにする
ことも可能である。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、発振回路の発振条件を一定間隔毎に切換えることに
よって異なった周波数で発振させている。そして物体の
近接に伴う発振周波数の変化に基づいて異なった材質の
物体を判別している。従って本発明では検知対象に応じ
て全ての金属体や磁性体,非磁性体の金属を切換えて識
別することができる。そのため使用者の使用条件に応じ
て、1つの近接スイッチで出力を選択し、又は切換手段
によって切換えて使用することができる。又この近接ス
イッチを用いることによって物体の材質を判別すること
もできるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による近接スイッチの構成
を示すブロック図である。
【図2】(a),(b),(c)は本発明の第1実施例
による発振回路の基本的な構成を示す回路図であり、
(b)は近接する物体の等価回路、(c)はこの等価回
路を含めた発振回路の等価回路を示す回路図である。
【図3】(a)は発振コイルと検出物体の等価回路、
(b)はこれを含めた等価回路である。
【図4】本発明の発振回路の基本的な回路構成を示す回
路図である。
【図5】本発明の第2実施例による近接スイッチの発振
回路の具体的な構成例を示す回路図である。
【図6】本発明の第2実施例による発振回路以外の各部
のブロック図である。
【図7】(a)は本実施例の発振コイルを含む等価回路
の周波数に対する抵抗Rxの変化を示すグラフ、(b)
は周波数に対するインダクタンスLxの変化を示すグラ
フである。
【図8】物体までの距離dに対する発振周波数の変化を
示すグラフであり、(a)は磁性体、(b)は非磁性体
が接近したときのグラフである。
【図9】本実施例の信号処理回路、出力回路の構成例を
示すブロック図である。
【図10】本実施例の非磁性体金属が接近したときの動
作を示すタイムチャートである。
【図11】本実施例の磁性体金属が接近したときの動作
を示すタイムチャートである。
【図12】本発明による近接スイッチの異なったタイミ
ング例を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1,11 発振回路 2 発振条件切換手段 3 周波数弁別回路 5 信号処理回路 6 切換タイミング発生回路 13a〜13d,14a〜14d アナログスイッチ 15,16 計数回路 17 基準クロック発生回路 18,19 間欠パルス発生回路 20,21 比較回路 23,24 ラッチ回路 26 信号処理回路 31 アンド回路 32 オア回路 33 EOR回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 隆史 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振コイルを有し、少なくとも2つの発
    振周波数を切換えて発振する発振回路と、 前記発振回路の発振周波数を所定のタイミングで切換え
    る発振条件切換手段と、 前記発振回路の夫々の発振周波数の変化を前記発振条件
    切換手段による切換タイミング毎に弁別する周波数弁別
    手段と、 前記周波数弁別手段の出力に基づいて近接する金属体の
    種類を判別する信号処理回路と、を具備し、 前記発振回路の発振周波数は、前記発振コイルに近接す
    る金属の種類に応じて夫々の発振周波数の変化が異なる
    ように選択されたものであり、 前記信号処理回路は、夫々の発振周波数での周波数の変
    化信号に基づいて金属体の種類を判別するものであるこ
    とを特徴とする近接スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記発振回路は、第1の発振周波数及び
    第2の発振周波数で交互に発振すると共に、発振後に一
    定の発振停止期間を有するものであることを特徴とする
    請求項1記載の近接スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記発振回路は、夫々固有の発振コイル
    を有する複数の発振回路であることを特徴とする請求項
    1記載の近接スイッチ。
  4. 【請求項4】 入力が閾値を越えたときに出力を反転す
    るスイッチング回路、前記スイッチング回路の出力端に
    外部信号によって切換えられる抵抗R11,12、コン
    デンサC11,12の第1の直列回路、前記コンデンサ
    C11又は12に並列に接続された発振コイルL及び択
    一的に選択されるコンデンサC21,22の第2の直列
    回路、を有し、前記発振コイルと第2の直列回路の共通
    接続端を前記スイッチング回路に帰還すると共に、コン
    デンサC11,C21、抵抗R11が選択されたときの
    発振周波数f1を磁性体金属の接近によって変化しない発
    振周波数とし、前記コンデンサC12,C22、抵抗R
    12が選択されたときの発振周波数f2をこれより高い周
    波数となるように設定した発振回路と、 前記各抵抗及びコンデンサを交互に切換える発振条件切
    換手段と、 前記発振条件切換手段からの切換信号に基づいて前記発
    振回路の周波数変化を弁別する第1,第2の周波数弁別
    手段と、 前記第1,第2の周波数弁別手段からの周波数変化の出
    力信号に基づいて、磁性体、非磁性体、又はいずれかの
    金属体の近接を判別する信号処理回路と、を具備するこ
    とを特徴とする近接スイッチ。
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