JPH0637482B2 - 光学活性アテノロール及びその中間体の製法 - Google Patents

光学活性アテノロール及びその中間体の製法

Info

Publication number
JPH0637482B2
JPH0637482B2 JP2331091A JP33109190A JPH0637482B2 JP H0637482 B2 JPH0637482 B2 JP H0637482B2 JP 2331091 A JP2331091 A JP 2331091A JP 33109190 A JP33109190 A JP 33109190A JP H0637482 B2 JPH0637482 B2 JP H0637482B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optically active
atenolol
formula
reaction
glycidyl ether
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2331091A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04198175A (ja
Inventor
喜和 竹平
伸明 皿海
和洋 北折
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Soda Co Ltd
Original Assignee
Daiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiso Co Ltd filed Critical Daiso Co Ltd
Priority to JP2331091A priority Critical patent/JPH0637482B2/ja
Publication of JPH04198175A publication Critical patent/JPH04198175A/ja
Publication of JPH0637482B2 publication Critical patent/JPH0637482B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は狭心症・不整脈・高血圧症の治療薬として有効
なアテノロール及びその中間体の光学活性体の製法に関
する。アテノロールは上記の症状に対して治療薬として
よく用いられているβブロッカーの中でも特に優れた薬
理作用を有し、注目されている医薬品である。β−ブロ
ッカーは光学活性体が存在し、中でもS体が有効な薬理
作用を有することが一般に知られている。
最近アテノロールについてもS体のみが血圧降下,徐脈
作用を有することが報告されている(A.A.Pearson,T.E.
Gaffney,T.Walle,P.J.Privitera,J.Pharmacol.Exp.The
r.,250(3),759(1989))。
(従来の技術) 従来光学活性アテノロールの製法としてはD−マンニト
ールを出発原料とする下記の方法が知られている(特開
昭50-77331,DE2453324)。
(Arは を,Zはハロゲン又はスルホニルオキシ基を,*は不斉
炭素を表わす。) (発明が解決しようとする課題) しかしながらこの方法では化合物(IV)の合成に多段階
を有し、しかも化合物(IV)の一級水酸基をハロゲンも
しくはスルホニルオキシ基に変換する際、反応試剤とN
COCH基が反応してNCCH基へ変化した副
生物が多量に生じ、収率も50%以下であり、かつ二級水
酸基への反応もいくぶんおこるため得られるグリシジル
エーテル(II)の光学純度は44%ee程度と低いものであ
り、実用性に乏しい方法である。
一方ラセミ体アテノロールのための中間体(II)のラセ
ミ体を製造する方法としては、式 を過剰のエピクロロヒドリン中で少量のピペリジンやピ
ペリジン塩酸塩等のアミン或いはその塩を添加すること
もある高温(90〜116℃)で長時間反応させる方法が知
られている(特公昭53−5287)が、この方法では
高純度の光学活性なグリシジルエーテル(II)を得るこ
とができない。すなわち、この条件下で光学活性エピク
ロロヒドリンを用いると、反応中に生じるクロロヒドリ
ン体(VII) からグリシジルエーテル(II)への変換の際生じる塩化
水素が光学活性エピクロロヒドリンに付加して1,3−ジ
クロロプロパノールを副生し、このものが塩化水素の脱
離を伴って再閉環してラセミ体エピクロロヒドリンとな
る。エピクロロヒドリンのラセミ化とそれから生じるグ
リシジルエーテル(II)のラセミ体のために目的の化合
物(II)の光学純度は70%ee以下に低下し、また、過剰
に用いた光学活性エピクロロヒドリンはラセミ化するの
で、回収しても再使用は困難である。
他方エポキシ樹脂のモノマー製造に用いられるグリシジ
ルエーテルの一般的製造方法としてフェノール類に対し
て3〜7倍当量のエピクロロヒドリンを用い、15〜45%
水酸化アルカリ水溶液をフェノール類に対し1〜2倍当
量加え、45〜90℃の温度で数時間反応させる方法が公知
であるが、この方法により光学活性エピクロロヒドリン
を反応させると、副生する塩化ナトリウムのために45〜
90℃で光学活性エピクロロヒドリンが急速にラセミ化
し、併せて同温度で生成するグリシジルエーテル(II)
のNHCOCH基が水酸化ナトリウムのために急速
に加水分解を起すので、目的とするグリシジルエーテル
(II)の化学収率,光学収率が非常に悪く、過剰に用い
た光学活性エピクロロヒドリンもラセミ化のため回収し
ても再使用できないという致命的欠点をもっている。
また、光学活性β−ブロッカーの合成によく用いられる
下記の方法では (Ar′はアリール基,Xは脱離基,*不斉炭素を表わ
す。)アリールオキシオキサゾリジン−2−オン(VI)
の環開裂がアルカリ化水分解の強い条件を必要とし、そ
の際アルカリ条件下で不安定なNHCOCH基が分
解するためにアテノロールの合成には用いることができ
ない。
本発明者らは、先に式 で表わされる化合物と光学活性エピクロロヒドリンとを
含水溶媒中0〜45℃で水酸化アルカリ存在下に反応させ
ることにより光学純度の高いグリシジルエーテル(II)
を得る方法(特願平1−213148)並びに、光学純
度の高いアテノロールの塩酸がラセミ体の酸塩より溶解
度が高いことを利用した精製法(特願平1−34444
7)を完成した。
しかしながら、上記のグリシジルエーテル(II)の製法
においても未だ収率が60〜70%と低く、副生物が多い等
の欠点があった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記の点に鑑み、効率のよい、ラセミ化
を起さず光学純度の高いグリシジルエーテル(II)の製
法を得る目的で鋭意検討した。その結果式 で表わされる化合物と光学活性エピクロロヒドリンを水
酸化アルカリの存在下で反応させる際第4級アミンを添
加することにより上記目的を充分達成しうることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、含水溶媒中0〜35℃で式 で表わされる化合物に対して1〜1.5倍当量の水酸化ア
ルカリを用い、式 で表わされる化合物と光学活性エピクロロヒドリンとを
反応させる際に、下記一般式(I)で表わされる第4級
アンモニウム塩を添加することを特徴とする下記式(I
I)で表わされる化合物の製法であり、更に化合物(I
I)をイソプロピルアミンと反応させることを特徴とす
る光学活性アテノロール(III)の製法 R (I) (一般式(I)中R,R,R及びRは互いに異
なっていてもよい炭素数1〜16のアルキル基,アルケニ
ア基,アラルキル基又はアリール基を表わし、Xは塩
素,臭素,ヨウ素,HS▲O- 4▼又は水酸基を表わ
す。) (*は不斉炭素を表わす。) を提供しようとするものである。
この反応に用いる含水溶媒としては水又は下記の有機溶
媒との混合物から選ばれる。即ち、メタノール,エタノ
ール,イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ア
ーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサンなどのエーテ
ル類、ヘキサン,ヘプタン,ベンゼン,トルエンなどの
炭化水素、ジクロロメタン,ジクロロエタンなどのハロ
ゲン化炭化水素、アセトン,メチルエチルケトンなどの
ケトン類、ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシ
ドなどの非プロトン系極性溶媒を各々単独あるいは2種
以上を混合して水に加えても良く、均一系でも不均一系
でも良い。水溶媒で反応させると目的の光学活性グリシ
ジルエーテル(II)が固形物として析出するので後処理
が非常に簡単で好ましい。基質や塩基の水に対する仕込
量が多いときは、原料のエピクロロヒドリンが生成物
(II)をとりこみ、粘稠スラリー液となるため上記の有
機溶媒を各々単独あるいは混合して水に加えるとエピク
ロロヒドリンと(II)が分散し、撹拌しやすくすること
ができる。用いる水の量は に対して1〜20倍重量が適当である。もし有機溶媒を添
加するときは水に対して1:1〜0.0001(v/v比)で
用いることができる。また生成物の析出を容易にするた
めに反応系に食塩や塩化カリウム,炭酸ナトリウム,炭
酸カリウム,硫酸マグネシウム,硫酸ナトリウムを適量
添加しても良い。水酸化アルカリとしては水酸化リチウ
ム,水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが好ましく用
いられ、その量は に対して1〜1.5倍当量が適当である。光学活性エピク
ロロヒドリンは に対して1〜3モル当量,好ましくは1.1〜0.2モル当量
が適当である。反応はエピクロロヒドリンを のアルカリ水溶液に加えていっても、また (Mはアルカリ金属)の固形あるいは水溶液としてエピ
クロロヒドリンに加えても良い。
本発明に用いる第4級アミンは、式(I)において、R
,R,R,Rが互いに異なっていてもよい、炭
素数1〜16のアルキル基,アルケニル基,アリール基又
はアラルキル基を表わし、Xは塩素,臭素,ヨウ素,H
S▲O- 4▼又は水酸基を表わすものである。その具体例
としては、臭化ベンジルトリメチルアンモニウム,塩化
ベンジルトリエチルアンモニウム,ヨウ化β−メチルコ
リン,臭化n−オクチルトリメチルアンモニウム,塩化
ジアリルジメチルアンモニウム,フェニルトリメチルア
ンモニウムハイドロキシド,ヨウ化テトラn−ブチルア
ンモニウム,臭化ステアリルトリメチルアンモニウム,
臭化セチルジメチルエチルアンモニウム,テトラn−ブ
チルアンモニウムハイドロサルフェート等を挙げること
ができるが、これに限定されない。4級アンモニウム塩
を添加することにより、式(II)の化合物が更に と反応した副生成物等の生成を抑制し、目的物(II)の
収率を向上させることができる。
反応は0〜35℃の温度範囲,より好ましくは5〜30℃,
更に好ましくは5〜25℃の温度範囲で行うことが望まし
い。0℃未満では反応は殆んど起らず、水が凍結するこ
ともあり、適当でない。また、35℃を超えると、得られ
るグリシジルエーテル(II)の光学純度が低下し、かつ
副生成物の割合も増加するので好ましくない。この反応
では反応温度が高いほどラセミ化もおこりやすく、生成
したグリシジルエーテル(II)が過剰の と反応して副生成物を与えることがあるので初期は0〜
20℃に冷却し、徐々に温度を上げていくのが最適であ
る。また反応時間が余り長くなると副生成物の量が増加
し、ろか困難な微細固形物を与えるので余り長時間反応
させることは好ましくない。生成物としてグリシジルエ
ーテル(II)以外にハロヒドリン(VII)が副生するこ
とがあるが、このハロヒドリン(VII)はイソプロピル
アミンとの反応でアテノロール(III)に変換できるの
で混入しても差支えない。
反応が進行すると目的のグリシジルエーテル(II)が結
晶として析出するため、常法によりろ別することができ
るが、必要なら酢酸エチルなどで抽出することもでき
る。
また反応混合物からグリシジルエーテル(II)を単離す
ることなく、そのまま次のアミノ化工程に用いることも
できる。この場合は系内に存在する未反応の水酸化アル
カリによるNHCOCH基の加水分解を抑制するた
めに塩酸等の適当な酸で中和しておく必要がある。
本発明の方法の利点は、反応生成物である光学活性グリ
シジルエーテル(II)が反応中固形物として分離してく
ることであって、抽出等の操作で副生成物を混入させる
恐れもなく、光学純度,化学純度ともに優れた光学活性
グリシジルエーテル(II)を簡便に得ることができる。
この反応で用いる光学活性エピクロロヒドリンは本出願
人の出願に係わる特開昭61-132196号公報などにより得
られる光学純度の高いエピクロロヒドリンを用いること
ができる。
ここで得られた光学活性グリシジルエーテル(II)は光
学純度90〜96%eeであり、これをこのままイソプロピル
アミンと反応して光学活性アテノロール(III)とし、
再結晶あるいは光学活性な有機酸例えば酒石酸,ジベン
ゾイル酒石酸,グルタミン酸などとの塩とし、ジアステ
レオマー法により精製しても良いが、光学活性グリシジ
ルエーテル(II)をメタノール,エタノール,イソプロ
ピルアルコール,n−ブタノール,t−ブタノール,ヘ
キサノール,シクロヘキサノールなどの炭素数1〜6の
低級アルコール、アセトン,メチルエチルケトン,メチ
ルイソプロピルケトン,メチルイソブチルケトン,シク
ロヘキサノンなどの炭素数1〜6のケトン、酢酸メチ
ル,酢酸エチル,エチルブチレート,エチレングリコー
ルジアセテートなどの有機酸エステル、アセトニトリ
ル,プロピオニトリル,ブチロニトリル,イソブチロニ
トリルなどの炭素数1〜4のアルキルニトリル類から選
ばれた1種又は2種以上を溶媒とし、好ましくはアルコ
ール又はケトン類を溶媒として、再結晶により光学純度
98%以上に精製したのち、イソプロピルアミンと反応さ
せて光学純度の良いアテノロール(III)を製造するこ
ともできる。
光学活性グリシジルエーテル(II)から光学活性アテノ
ロール(III)への変換は次の様にして行うことができ
る。即ち、化合物(II)を水又は低級アルコール例えば
メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,n
−ブタノール或いはこれらの混合溶媒中でイソプロピル
アミン3〜50倍モル,より好ましくは5〜30倍モルと5
〜60℃の温度で5〜20時間加熱撹拌することにより達成
できる。反応温度は5℃以下ではアミノ化の反応速度が
遅く、60℃以上ではNHCOCH基がアミン触媒に
より加水分解を起す。また、グリシジルエーテル(II)
とアテノロールとの反応を抑制するためにアミン中にグ
リシジルエーテル(II)を加えることが望ましい、溶媒
の量は光学活性グリシジルエーテル(II)1gに対し、
3〜100mlの範囲で反応中化合物(II)が溶解し、均一
溶液になる様に適宜選択することができる。ハロヒドリ
ン(VII)が混入した化合物(II)を用いる場合は反応
の初めからあるいは途中から炭酸ナトリウム,炭酸カリ
ウムなどの塩基をハロヒドリン(VII)に対して1〜5
倍当量添加し、同様に行うことにより目的の光学活性ア
テノロール(III)を得ることができる。
1−アリールオキシ−3−アミノ−2−プロパノール誘
導体β−アドレナリン遮断作用を有し、その多くはラセ
ミ体として用いられているが、実質的にはS体のみが有
効な薬理作用をもっていることは多くの研究により明ら
かにされてきており、本発明のアテノロールにおいても
S体が特に有用であると考えられる。
(発明の効果) 本発明によれば、従来法と比べて、ラセミ化を起すこと
なく、簡単な反応経路で光学純度の高い目的物質を、収
率よくかつ容易に得ることができる。
以下更に具体的に本発明を実施例で詳細説明する。
(実施例) 実施例1 30.2g(0.20モル)をNaOH9.60gを含む水溶液106.
5gにとかし、5℃に冷却し、臭化テトラn−ブチルア
ンモニウム0.64gを加え、同温度で撹拌しながら▲
[α]21 D▼−35.0°のR−(−)−エピクロロヒドリ
ン18.5gを10分間で滴下し、48時間5℃で撹拌した。
HPLCで反応が96%進行したのを確認し、析出した結
晶を吸引ろかし、水洗し、五酸化リン存在下真空下乾燥
し、粗S−(+)−グリシジルエーテル37.03gを得
た。このものをインドールを内標とし、ODSシリカゲ
ルを用いてHPLCで分析した結果、S−(+)−グリ
シジルエーテル85.0w/w%そのハロヒドリン体13.1w/w
%, (IX)は1.9w/w%であり、 基準での収率は各々76%,10%,2%であることがわか
った。
実施例2 実施例1で得た粗S−(+)−グリシジルエーテル(I
I)36.50gをイソプロピルアミン260.5g,メタノール2
00gの混合溶媒中に撹拌下15℃で加え、液温を50℃にあ
げて3時間撹拌し、反応の終了をHPLCで確めた。
反応液を減圧下に濃縮し、残渣に酢酸エチル100mlを加
えてけんだくし、結晶をろ別し、減圧乾燥して粗S−
(−)−アテノロール41.35gをえた。このものをイン
ドール内標としてODSシリカゲルでHPLC分析する
とS−(−)−アテノロール98.3w/w%,(IX)0.8w/w
%であり、粗S−(+)−グリシジルエーテル中のS−
(+)−グリシジルエーテル及びハロヒドリン体をあわ
せたモル数からのS−(−)−アテノロールの単離収率
は90%であった。また粗S−(−)−アテノロールの光
学純度をDaicel社のChiralcelODカラムを用いて測定
すると95.2%eeであった。
実施例3 R−(−)−エピクロロヒドリン27.6g,水21gの混液
を5℃で冷却撹拌し、この中に 35.7g(0.24モル),塩化ベンジルトリメチルアンモニ
ウム0.18g,NaOH9.44gを水158.36gに溶解した混
合液を1時間かけて滴下した後、5℃で51時間撹拌し
た。HPLC分析で反応が97%進行したのを確認し、同
温度で3.5%塩酸で過剰の水酸化ナトリウムを中和した
のち、この反応けんだく液をイソプロピルアミン264g
の中に10℃に冷却撹拌下1時間かけて加え、液温を20℃
にあげ、3.5時間撹拌し、反応の終了をHPLCで確め
た。反応液を減圧下に結晶が析出しはじめるまで濃縮
し、冷却した後吸引ろ過、減圧乾燥して粗S−(−)−
アテノロール51.85gを得た。収率72.2%,HPLCで
化学純度,光学純度を測定すると各々87.8%,94.8%ee
であった。
実施例4 実施例1で得られたS−(+)−グリシジルエーテル
(II)をメタノールで再結晶すると融点167.3〜168.6
℃,▲[α]21 D▼+10.8°(C=0.5,メタノール)の
化合物(II)が得られた。
(lit DE2453324 mp 147〜149℃ ▲[α]21 D▼+4.8°(C=1.0,メタノール)) NMR(DMSO−d) δ:2.65〜2.73(1H,m,CH) 2.83(1H,dt,J=1.1,5.1Hz,CH) 3.29(2H,s,CH2) 3.33(1H,m,CH) 3.80(1H,ddd,J=−11.4,1.1,6.6Hz,CH) 4.29(1H,ddd,J=−11.4,1.1,2.6Hz,CH) 6.82(1H,brs,NH) 6.89(2H,J=7.7Hz,ArH) 7.17(2H,d,J=7.7Hz,ArH) 7.39(1H,brs,NH) このものを実施例2と同様にしてイソプロピルアミンと
反応させ、S−(−)−アテノロール(III)を得た。
このものの光学純度はChiralcelOD(商品名)を用い
たHPLCで分析し、98.3%eeであった。
▲[α]21 D▼−16.30°(C=1.0,1NHcl) mp151.0〜152.5℃ (litDE2453324▲[α]21 D▼−13.6° (C=1.0,1NHcl),mp151.3〜153℃) 実施例5 R−(−)−エピクロロヒドリンの変りにS−(+)−
エピクロロヒドリンを用いた以外は実施例1と同様にし
て得られたR−(−)−グリシジルエーテル(II)をア
セトンで再結晶すると融点166.2〜167.9℃,▲[α]21
D▼−10.6°(C=0.5,メタノール)の化合物(II)が
得られた。このものを実施例2と同様にイソプロピルア
ミンと反応させ、R−(+)−アテノロール(III)を
得た。
ここで得た化合物(III)の光学純度はChiralcelOD
(商品名)を用いたHPLCで分析し、98.1%eeであっ
た。
▲[α]21 D▼+16.23°(C=1.0,1NHcl) mp151.5〜152.8℃ HNMR(DMSO−d) δ:0.99 (6H,d,J=6.2Hz,CH3) 2.60〜2.75(2H,m,CH2) 3.28 (2H,s,CH2) 3.30〜3.40(1H,m,CH) 3.77〜3.96(3H,m,CH2,CH) 6.80 (1H,brs,NH) 6.86 (2H,d,J=7.7Hz,ArH) 7.17 (2H,d,J=7.7Hz,ArH) 7.37 (1H,brs,NH)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含水溶媒中0〜35℃で式 で表わされる化合物に対して1〜1.5倍当量の水酸化ア
    ルカリを用い、式 で表わされる化合物と光学活性エピクロロヒドリンとを
    反応させる際に、下記一般式(I)で表わされる第4級
    アンモニウム塩を添加することを特徴とする下記式(I
    I)で表わされる化合物の製法。 R (I) (一般式(I)中R,R,R及びRは互いに異
    なっていてもよい炭素数1〜16のアルキル基,アルケニ
    ル基,アラルキル基又はアリール基を表わし、Xは塩
    素,臭素,ヨウ素,HS▲O- 4▼又は水酸基を表わ
    す。) (*は不斉炭素を表わす。)
  2. 【請求項2】請求項1記載の方法で得た式(II)で表わ
    される化合物をイソプロピルアミンと反応させることを
    特徴とする光学活性アテノロールの製法。
  3. 【請求項3】光学活性アテノロールの不斉炭素の立体配
    置がS体である請求項2記載の製法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の方法で得た式(II)で表わ
    される化合物を有機溶媒を用いて再結晶したのち、イソ
    プロピルアミンと反応させることを特徴とする光学純度
    の高いアテノロールの製法。
JP2331091A 1990-11-28 1990-11-28 光学活性アテノロール及びその中間体の製法 Expired - Lifetime JPH0637482B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2331091A JPH0637482B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 光学活性アテノロール及びその中間体の製法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2331091A JPH0637482B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 光学活性アテノロール及びその中間体の製法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04198175A JPH04198175A (ja) 1992-07-17
JPH0637482B2 true JPH0637482B2 (ja) 1994-05-18

Family

ID=18239756

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2331091A Expired - Lifetime JPH0637482B2 (ja) 1990-11-28 1990-11-28 光学活性アテノロール及びその中間体の製法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0637482B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2065278B1 (es) * 1993-06-24 1995-09-01 Medichem Sa Procedimiento de obtencion enantioselectivo del levobunolol.
US6982349B1 (en) * 2003-10-31 2006-01-03 Emcure Pharmaceuticals Limited Process for producing atenolol of high optical purity
JP5225574B2 (ja) * 2006-11-09 2013-07-03 エムキュア ファーマシューティカルズ リミテッド β遮断薬化合物の改善された調製方法
CN102603557B (zh) * 2011-12-29 2014-07-02 蚌埠丰原医药科技发展有限公司 一种阿替洛尔的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04198175A (ja) 1992-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08504819A (ja) フロルフェニコール、チアンフェニコール、クロラムフェニコールおよびオキサゾリン中間体の不整製造方法
US20170355688A1 (en) Processes for the Preparation of Tasimelteon and Intermediates Thereof
KR960001436B1 (ko) 광학적 활성인 아테놀롤의 제조방법
KR20020005648A (ko) 삼환성 아미노알콜 유도체의 아지드를 경유하는 제조법
JPH0637482B2 (ja) 光学活性アテノロール及びその中間体の製法
US5516943A (en) Process for preparing cyclic CIS-1-amino-2-alkanols
CN114315609B (zh) 一种制备顺式2-氨基环己醇的工艺方法
KR20100118747A (ko) 사포그릴레이트 염산염의 개선된 제조방법
JPH0637449B2 (ja) 光学活性アテノロール及びその中間体の製法
JP3831954B2 (ja) 4−ヒドロキシ−2−ピロリドンの製法
KR960005955B1 (ko) 벤조[b]티오펜-5-일 유도체 및 이의 제조방법
US5599985A (en) Optically pure 1-amido-2-indanols
JP3018296B2 (ja) グリシジルエーテルの製造法
US6982349B1 (en) Process for producing atenolol of high optical purity
EP0165682B1 (en) The preparation of 1-(3,4-dimethoxyphenethyl amino)-3-(substituted phenoxy)-2-propanols
JP2007291010A (ja) 光学活性2−メチルエピハロヒドリン等の製造法
KR100405090B1 (ko) 펜에틸아민 유도체의 제조방법
JP2002527500A (ja) 光学活性シクロヘキシルフェニルグリコール酸及びそのエステル
JPH01287064A (ja) 光学活性アミノプロパノール誘導体の製造方法
JP4314948B2 (ja) グリシジルフタルイミドの製造法
US5223646A (en) Process for producing optically active atenolol and intermediate thereof
US20060167282A1 (en) Process for industrially producing optically active 1,4- benzodioxane derivative
JP3296560B2 (ja) 光学的に活性なアミノジオールを製造するための化学的方法
JP3272340B2 (ja) 1−[(シクロペント−3−エン−1−イル)メチル]−5−エチル−6−(3,5−ジメチルベンゾイル)−2,4−ピリミジンジオンの製造方法
CA2157938C (en) Process for producing optically active atenolol and intermediate thereof