JPH0637180A - 薄溝加工機のバックラッシュ測定方法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機 - Google Patents
薄溝加工機のバックラッシュ測定方法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機Info
- Publication number
- JPH0637180A JPH0637180A JP18941892A JP18941892A JPH0637180A JP H0637180 A JPH0637180 A JP H0637180A JP 18941892 A JP18941892 A JP 18941892A JP 18941892 A JP18941892 A JP 18941892A JP H0637180 A JPH0637180 A JP H0637180A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- backlash
- thin groove
- groove
- moving
- amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)
- Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
- Dicing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は薄溝加工機のバックラッシュ測定方
法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機に関
し、高価な装置を付加せずにバックラッシュを測定する
方法の実現を目的とする。 【構成】 被加工物200に薄溝を形成する工程と、溝
検出手段23の検出位置に形成された薄溝を移動させる
工程と、移動台200を第1送り量aだけ移動させて停
止する工程と、薄溝を溝検出手段23の検出位置まで逆
方向に移動し第2送り量bを検出する工程と、第1送り
量aと第2送り量bの差を算出する工程を備えるように
構成する。
法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機に関
し、高価な装置を付加せずにバックラッシュを測定する
方法の実現を目的とする。 【構成】 被加工物200に薄溝を形成する工程と、溝
検出手段23の検出位置に形成された薄溝を移動させる
工程と、移動台200を第1送り量aだけ移動させて停
止する工程と、薄溝を溝検出手段23の検出位置まで逆
方向に移動し第2送り量bを検出する工程と、第1送り
量aと第2送り量bの差を算出する工程を備えるように
構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイシングソー等の薄
溝加工機におけるバックラッシュ測定方法、及び検出し
たバックラッシュ量による補正を可能した薄溝加工機に
関する。
溝加工機におけるバックラッシュ測定方法、及び検出し
たバックラッシュ量による補正を可能した薄溝加工機に
関する。
【0002】
【従来の技術】薄溝加工機は円盤状の砥石刃を回転して
細い溝加工を行う装置であり、半導体ウエハからのIC
チップの切り出しに使用するダイシングソーがその代表
的なものである。図5はダイシングソーの全体構成を示
した斜視図である。図において、500が被加工物であ
る半導体ウエハである。51は砥石刃であり、511及
び512は砥石刃51を支持する部分であり、加工面に
垂直な方向(Z軸方向)に砥石刃51を移動させる機構
を有する場合もある。521は半導体ウエハ500を保
持する第1移動台であり、X軸方向に移動する。X軸方
向の移動機構はY軸方向に移動する第2移動台522に
支持されている。通常はY軸移動機構をZ軸方向に移動
するZ軸移動機構が設けられているが、ここでは省略し
てある。
細い溝加工を行う装置であり、半導体ウエハからのIC
チップの切り出しに使用するダイシングソーがその代表
的なものである。図5はダイシングソーの全体構成を示
した斜視図である。図において、500が被加工物であ
る半導体ウエハである。51は砥石刃であり、511及
び512は砥石刃51を支持する部分であり、加工面に
垂直な方向(Z軸方向)に砥石刃51を移動させる機構
を有する場合もある。521は半導体ウエハ500を保
持する第1移動台であり、X軸方向に移動する。X軸方
向の移動機構はY軸方向に移動する第2移動台522に
支持されている。通常はY軸移動機構をZ軸方向に移動
するZ軸移動機構が設けられているが、ここでは省略し
てある。
【0003】上記の移動機構では、移動台を摺動可能に
支持し、移動台に取り付けられたナットに嵌め合わされ
る送りねじを回転することにより移動台を移動してい
る。送りねじはステッピングモータ等によって回転さ
れ、ステッピングモータ等に与える信号のパルス数によ
って移動量を制御している。また送りねじの軸にエンコ
ーダを取り付け、送りねじの回転量を検出して制御する
ことも行われている。
支持し、移動台に取り付けられたナットに嵌め合わされ
る送りねじを回転することにより移動台を移動してい
る。送りねじはステッピングモータ等によって回転さ
れ、ステッピングモータ等に与える信号のパルス数によ
って移動量を制御している。また送りねじの軸にエンコ
ーダを取り付け、送りねじの回転量を検出して制御する
ことも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】薄溝加工機、特に半導
体ウエハ用のダイシングソーでは、高精度な加工位置精
度が要求される。例えばステッピングモータ等に与える
1パルスに対応する送り量は0.1μm程度であり、加
工位置精度は0.3μm以下である。しかし移動機構に
は、上記のように送りねじを用いている。送りねじとナ
ットとの間にはかならず微小なすき間が存在する。その
ため一方向に移動している間は、このすき間の影響を受
けずに高精度の移動精度が得られるが、それまでの移動
方向から逆の方向に移動した時には、上記のすき間分だ
け移動量が減少する。これがいわゆるバックラッシュで
ある。
体ウエハ用のダイシングソーでは、高精度な加工位置精
度が要求される。例えばステッピングモータ等に与える
1パルスに対応する送り量は0.1μm程度であり、加
工位置精度は0.3μm以下である。しかし移動機構に
は、上記のように送りねじを用いている。送りねじとナ
ットとの間にはかならず微小なすき間が存在する。その
ため一方向に移動している間は、このすき間の影響を受
けずに高精度の移動精度が得られるが、それまでの移動
方向から逆の方向に移動した時には、上記のすき間分だ
け移動量が減少する。これがいわゆるバックラッシュで
ある。
【0005】送りねじと送りナットは高精度な嵌め合い
精度で製作されるが、加工誤差を考慮すればある程度の
すき間は必要であり、加工途中で移動方向を変える場合
にはバックラッシュがそのまま装置の加工位置の誤差に
なる。そのためこのバックラッシュの分を補正する必要
があるが、従来の薄溝加工機ではこのための補正は何ら
行われていないのが現状である。
精度で製作されるが、加工誤差を考慮すればある程度の
すき間は必要であり、加工途中で移動方向を変える場合
にはバックラッシュがそのまま装置の加工位置の誤差に
なる。そのためこのバックラッシュの分を補正する必要
があるが、従来の薄溝加工機ではこのための補正は何ら
行われていないのが現状である。
【0006】工作機械のNC装置では、バックラッシュ
による加工位置のずれをなくすため、あらかじめ入力さ
れたバックラッシュの量に応じて補正することも行われ
ている。薄溝加工機でもこれと同様の補正を行うことが
考えられる。しかしそのためにはバックラッシュの量を
正確に測定する必要がある。バックラッシュの量を測定
するには送りねじの回転量と移動台の実際の移動量の差
を検出する必要がある。前述の送りねじの軸に取り付け
られたエンコーダでは送りねじの回転量は検出できて
も、移動台の移動量は検出できない。もしレーザ測長機
等の移動台の実際の移動量が検出できる機構が設けられ
ていれば、バックラッシュは容易に測定可能であるが、
そのような測長機構は非常に高価であり、薄溝加工機全
体の大幅なコスト増加を招くという問題がある。
による加工位置のずれをなくすため、あらかじめ入力さ
れたバックラッシュの量に応じて補正することも行われ
ている。薄溝加工機でもこれと同様の補正を行うことが
考えられる。しかしそのためにはバックラッシュの量を
正確に測定する必要がある。バックラッシュの量を測定
するには送りねじの回転量と移動台の実際の移動量の差
を検出する必要がある。前述の送りねじの軸に取り付け
られたエンコーダでは送りねじの回転量は検出できて
も、移動台の移動量は検出できない。もしレーザ測長機
等の移動台の実際の移動量が検出できる機構が設けられ
ていれば、バックラッシュは容易に測定可能であるが、
そのような測長機構は非常に高価であり、薄溝加工機全
体の大幅なコスト増加を招くという問題がある。
【0007】そのため現状の薄溝加工機では、加工位置
を肉眼で確認するための顕微鏡を設け、人為的に位置調
整やバックラッシュ量の測定を行っている。しかしこの
ような作業は煩雑で、装置の自動化要求に対応できない
という問題がある。本発明は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、薄溝加工機において容易にバックラッシ
ュ量が測定できる方法、及びそのような方法でのバック
ラッシュ量の測定と測定したバックラッシュ量による補
正を可能にした高い加工位置精度を有する薄溝加工機の
実現を目的とする。
を肉眼で確認するための顕微鏡を設け、人為的に位置調
整やバックラッシュ量の測定を行っている。しかしこの
ような作業は煩雑で、装置の自動化要求に対応できない
という問題がある。本発明は上記問題点に鑑みてなされ
たものであり、薄溝加工機において容易にバックラッシ
ュ量が測定できる方法、及びそのような方法でのバック
ラッシュ量の測定と測定したバックラッシュ量による補
正を可能にした高い加工位置精度を有する薄溝加工機の
実現を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の薄溝加工機のバ
ックラッシュ測定方法は、上記問題点を解決するため、
被加工物に薄溝を形成する工程と、薄溝を光学的に形成
する溝検出手段の検出位置に形成された薄溝を移動させ
る工程と、移動台200を所定の第1送り量だけ移動さ
せた後停止させる工程と、形成された薄溝を溝検出手段
の検出位置まで移動し、前工程の停止位置からの第2送
り量を検出する工程と、第1送り量と第2送り量の差を
算出する工程とを備えることを特徴とする。
ックラッシュ測定方法は、上記問題点を解決するため、
被加工物に薄溝を形成する工程と、薄溝を光学的に形成
する溝検出手段の検出位置に形成された薄溝を移動させ
る工程と、移動台200を所定の第1送り量だけ移動さ
せた後停止させる工程と、形成された薄溝を溝検出手段
の検出位置まで移動し、前工程の停止位置からの第2送
り量を検出する工程と、第1送り量と第2送り量の差を
算出する工程とを備えることを特徴とする。
【0009】また本発明の薄溝加工機のバックラッシュ
測定方法の他の態様は、被加工物に第1の薄溝を形成す
る工程と、移動台を所定の第1送り量だけ移動させた後
停止させる工程と、移動台を逆方向に所定の第2送り量
だけ移動させた後停止させる工程と、被加工物に第2の
薄溝を形成する工程と、第1の薄溝の位置と第2の薄溝
の位置の差を検出する工程と、第1送り量と第2送り量
と検出した2つの薄溝の位置の差からバックラッシュ量
を算出する工程とを備えることを特徴する。
測定方法の他の態様は、被加工物に第1の薄溝を形成す
る工程と、移動台を所定の第1送り量だけ移動させた後
停止させる工程と、移動台を逆方向に所定の第2送り量
だけ移動させた後停止させる工程と、被加工物に第2の
薄溝を形成する工程と、第1の薄溝の位置と第2の薄溝
の位置の差を検出する工程と、第1送り量と第2送り量
と検出した2つの薄溝の位置の差からバックラッシュ量
を算出する工程とを備えることを特徴する。
【0010】
【作用】図1は本発明のバックラッシュ量の検出原理の
説明図である。(a)は請求項1に記載の方法に対応
し、(b)は請求項2に記載の方法に対応する。図にお
いて、11は薄溝加工用の砥石刃であり、132から1
34は溝検出手段を構成する部分である。例えば、13
2はレンズであり、133はナイフエッジであり、13
4は受光素子であり、下の位置を通過する薄溝の像がナ
イフエッジ133を通過する時に生じる光量変化により
溝が所定位置にあることを測定する。しかしこれに限ら
れるものでなく、薄溝の位置が測定できるものであれ
ば、TVカメラ等を利用したものでもよい。
説明図である。(a)は請求項1に記載の方法に対応
し、(b)は請求項2に記載の方法に対応する。図にお
いて、11は薄溝加工用の砥石刃であり、132から1
34は溝検出手段を構成する部分である。例えば、13
2はレンズであり、133はナイフエッジであり、13
4は受光素子であり、下の位置を通過する薄溝の像がナ
イフエッジ133を通過する時に生じる光量変化により
溝が所定位置にあることを測定する。しかしこれに限ら
れるものでなく、薄溝の位置が測定できるものであれ
ば、TVカメラ等を利用したものでもよい。
【0011】図1の(a)に示すように、請求項1に記
載の方法では、まず薄溝を加工する。そして溝検出手段
の検出位置まで移動した後、所定の第1送り量だけ移動
台を移動させて停止する。ここでは薄溝が溝検出手段の
下を通過するように移動台を移動させ、溝検出手段が所
定の検出値を示した時から送り量aだけ移動させて停止
する。その後逆方向に送るが、ここでバックラッシュが
生じる。そして薄溝が再び溝検出手段の下を通過して、
所定の検出値を示す時までの送り量bを検出する。
載の方法では、まず薄溝を加工する。そして溝検出手段
の検出位置まで移動した後、所定の第1送り量だけ移動
台を移動させて停止する。ここでは薄溝が溝検出手段の
下を通過するように移動台を移動させ、溝検出手段が所
定の検出値を示した時から送り量aだけ移動させて停止
する。その後逆方向に送るが、ここでバックラッシュが
生じる。そして薄溝が再び溝検出手段の下を通過して、
所定の検出値を示す時までの送り量bを検出する。
【0012】バックラッシュがなければ送り量aとbは
等しいはずであるが、実際にはバックラッシュのために
差を生じる。この差がバックラッシュ量である。図1の
(b)に示す請求項2に記載の方法では、まず第1の薄
溝Xを形成する。その後、送り量aだけ移動させた後停
止する。そして逆方向に送り量bだけ移動して停止し、
第2薄溝Yを形成する。この時、第1薄溝Xと第2薄溝
Yの位置の差dは、バックラッシュがなければ送り量a
とbの差(a−b)であるが、バックラッシュがあるた
めdとa−bの間に差が生じる。この差がバックラッシ
ュである。
等しいはずであるが、実際にはバックラッシュのために
差を生じる。この差がバックラッシュ量である。図1の
(b)に示す請求項2に記載の方法では、まず第1の薄
溝Xを形成する。その後、送り量aだけ移動させた後停
止する。そして逆方向に送り量bだけ移動して停止し、
第2薄溝Yを形成する。この時、第1薄溝Xと第2薄溝
Yの位置の差dは、バックラッシュがなければ送り量a
とbの差(a−b)であるが、バックラッシュがあるた
めdとa−bの間に差が生じる。この差がバックラッシ
ュである。
【0013】第1薄溝Xと第2薄溝Yの位置の差dを検
出するため、ここでは上記(a)と同様の溝検出手段を
使用して、第1薄溝Xと第2薄溝Yを同一の送り方向で
溝検出手段の下を通過させ、両方の溝が検出位置を通過
した時の送り量の差から位置の差dを検出している。し
かしこの場合もTVカメラと画像処理装置を使用した溝
位置の差が検出できるものであってもよい。
出するため、ここでは上記(a)と同様の溝検出手段を
使用して、第1薄溝Xと第2薄溝Yを同一の送り方向で
溝検出手段の下を通過させ、両方の溝が検出位置を通過
した時の送り量の差から位置の差dを検出している。し
かしこの場合もTVカメラと画像処理装置を使用した溝
位置の差が検出できるものであってもよい。
【0014】上記の送り量aとbは、実際の移動範囲や
移動方向の変化位置を考慮して決定することが望ましい
が、全移動範囲でバックラッシュ量がほぼ一定であるな
らば送り量aとbはかなり小さくでき、測定に要する時
間を短くすることが可能である。またバックラッシュの
測定は移動方向の一方の変化だけでなく、もう一方の変
化についても測定することが望ましい。
移動方向の変化位置を考慮して決定することが望ましい
が、全移動範囲でバックラッシュ量がほぼ一定であるな
らば送り量aとbはかなり小さくでき、測定に要する時
間を短くすることが可能である。またバックラッシュの
測定は移動方向の一方の変化だけでなく、もう一方の変
化についても測定することが望ましい。
【0015】図1に示した溝検出手段であれば簡単な構
成であり、製作も容易である。また従来から使用される
顕微鏡に受光手段を組み合わせることも可能である。こ
のように本発明のバックラッシュ測定方法は、薄溝加工
機がもともと備えている機能を利用して、上記のような
簡単な機構を付加するだけでバックラッシュ量の測定を
可能にする。
成であり、製作も容易である。また従来から使用される
顕微鏡に受光手段を組み合わせることも可能である。こ
のように本発明のバックラッシュ測定方法は、薄溝加工
機がもともと備えている機能を利用して、上記のような
簡単な機構を付加するだけでバックラッシュ量の測定を
可能にする。
【0016】しかも本発明の検出対象は、測定したバッ
クラッシュで補正しようとする薄溝であり、最終的に必
要とするものを検出対象としているため、他の要素を考
慮する必要がないという利点がある。
クラッシュで補正しようとする薄溝であり、最終的に必
要とするものを検出対象としているため、他の要素を考
慮する必要がないという利点がある。
【0017】
【実施例】図2は本発明の実施例であるダイシングソー
の構成を示す図である。実際には図5に示すような全体
構成を有しているが、ここでは砥石刃21と移動台22
のみを示した。移動台22にはステッピングモータ等も
含まれる。200は被加工物である。
の構成を示す図である。実際には図5に示すような全体
構成を有しているが、ここでは砥石刃21と移動台22
のみを示した。移動台22にはステッピングモータ等も
含まれる。200は被加工物である。
【0018】23は薄溝検出部であり、照明用光源23
1と、投影レンズ232とナイフエッジ233と受光素
子234を備えている。照明用光源231で被加工物2
00の表面を斜めから照明することにより、薄溝の部分
の像が投影レンズ232によってナイフエッジ233の
所に形成させる。薄溝が形成されていない部分は、照明
光が正反射するため、投影用レンズ232の方への反射
光は少なく、暗い像部分として形成される。薄溝の部分
は照明光が乱反射するためスリット状の輝線の像として
形成される。
1と、投影レンズ232とナイフエッジ233と受光素
子234を備えている。照明用光源231で被加工物2
00の表面を斜めから照明することにより、薄溝の部分
の像が投影レンズ232によってナイフエッジ233の
所に形成させる。薄溝が形成されていない部分は、照明
光が正反射するため、投影用レンズ232の方への反射
光は少なく、暗い像部分として形成される。薄溝の部分
は照明光が乱反射するためスリット状の輝線の像として
形成される。
【0019】被加工物200を移動させると、上記の投
影像がナイフエッジ233の部分を通過するため、受光
素子234の受光量が変化する。従って受光素子234
の出力変化を検出すれば、薄溝の形状と対応させること
が可能であり、薄溝の位置がわかる。24はコンパレー
タであり、受光素子234からの信号を所定の基準値と
比較して、薄溝の特定の部分が薄溝検出部23の下の所
定部分を通過した時を検出する。薄溝が一回通過するこ
とによりコンパレータ24の出力が負から正、正から負
の2回変化するためその中心を薄溝の位置としている。
影像がナイフエッジ233の部分を通過するため、受光
素子234の受光量が変化する。従って受光素子234
の出力変化を検出すれば、薄溝の形状と対応させること
が可能であり、薄溝の位置がわかる。24はコンパレー
タであり、受光素子234からの信号を所定の基準値と
比較して、薄溝の特定の部分が薄溝検出部23の下の所
定部分を通過した時を検出する。薄溝が一回通過するこ
とによりコンパレータ24の出力が負から正、正から負
の2回変化するためその中心を薄溝の位置としている。
【0020】25は移動台駆動部25であり、移動台の
パルスモータにパルス信号を出力する。26は移動台2
2の送りねじに取り付けられたエンコーダであり、送り
ねじの回転量に対応する数のパルスを出力する。27は
マイクロコンピュータであり、移動台駆動部25への移
動信号の生成や、バックラッシュ量の検出のための処理
を行う。そして検出したバックラッシュ量はバックラッ
シュ記憶部28に記憶し、移動台22の移動方向を変え
た時には、このバックラッシュ量分だけ送り量を増加さ
せた移動信号を生成する。
パルスモータにパルス信号を出力する。26は移動台2
2の送りねじに取り付けられたエンコーダであり、送り
ねじの回転量に対応する数のパルスを出力する。27は
マイクロコンピュータであり、移動台駆動部25への移
動信号の生成や、バックラッシュ量の検出のための処理
を行う。そして検出したバックラッシュ量はバックラッ
シュ記憶部28に記憶し、移動台22の移動方向を変え
た時には、このバックラッシュ量分だけ送り量を増加さ
せた移動信号を生成する。
【0021】次に本実施例でバックラッシュ量を測定す
るためのマイクロコンピュータ27における制御処理を
説明する。図3のフローチャートは、第1の制御処理を
示す。ステップ301では、被加工物200上に砥石刃
21によって薄溝を形成する。ステップ302では薄溝
が溝検出部23の位置を通過するように移動させ、ステ
ップ303で薄溝を検出するまで移動する。
るためのマイクロコンピュータ27における制御処理を
説明する。図3のフローチャートは、第1の制御処理を
示す。ステップ301では、被加工物200上に砥石刃
21によって薄溝を形成する。ステップ302では薄溝
が溝検出部23の位置を通過するように移動させ、ステ
ップ303で薄溝を検出するまで移動する。
【0022】薄溝を検出したら、ステップ304で送り
量aだけ移動させて停止させる。ここで送り量とは送り
ねじの回転量、すなわちエンコーダのパルス数で表わし
た量であり、マイクロコンピュータ27がエンコーダ2
6の出力を読み取って算出する。ステップ305では、
逆進を開始し、ステップ306で薄溝検出部23が再び
薄溝を検出するまで逆進する。そして薄溝が検出された
時には、ステップ307で停止した時からの送り量bを
算出する。ステップ308では、送り量aとbの差を算
出してバックラッシュ量を求める。そしてステップ30
9でこのバックラッシュをバックラッシュ記憶部28に
設定して終了する。
量aだけ移動させて停止させる。ここで送り量とは送り
ねじの回転量、すなわちエンコーダのパルス数で表わし
た量であり、マイクロコンピュータ27がエンコーダ2
6の出力を読み取って算出する。ステップ305では、
逆進を開始し、ステップ306で薄溝検出部23が再び
薄溝を検出するまで逆進する。そして薄溝が検出された
時には、ステップ307で停止した時からの送り量bを
算出する。ステップ308では、送り量aとbの差を算
出してバックラッシュ量を求める。そしてステップ30
9でこのバックラッシュをバックラッシュ記憶部28に
設定して終了する。
【0023】バックラッシュ量は急激に変化することは
ないため、一旦測定したバックラッシュ量はある程度の
期間補正に使用できる。しかし厳密には摩耗等によりバ
ックラッシュ量が変化するため、定期的にバックラッシ
ュ量を測定して、更新することが望ましい。次にバック
ラッシュ量を測定するための第2の制御処理を図4のフ
ローチャートに基づいて説明する。
ないため、一旦測定したバックラッシュ量はある程度の
期間補正に使用できる。しかし厳密には摩耗等によりバ
ックラッシュ量が変化するため、定期的にバックラッシ
ュ量を測定して、更新することが望ましい。次にバック
ラッシュ量を測定するための第2の制御処理を図4のフ
ローチャートに基づいて説明する。
【0024】ステップ401では、第1の溝を加工す
る。そしてステップ402では送り量aだけ移動した後
停止し、更にステップ403で逆方向に送り量bだけ移
動して停止する。ステップ404で第2溝を加工する。
これにより第1溝と第2溝との間隔は送り量aとbの差
にバックラッシュ量を加えたものである。そこで以下の
ステップ405から410で上記溝間隔を測定する。
る。そしてステップ402では送り量aだけ移動した後
停止し、更にステップ403で逆方向に送り量bだけ移
動して停止する。ステップ404で第2溝を加工する。
これにより第1溝と第2溝との間隔は送り量aとbの差
にバックラッシュ量を加えたものである。そこで以下の
ステップ405から410で上記溝間隔を測定する。
【0025】ステップ405で溝検出部405の下を通
過するように移動を開始し、ステップ406で溝を検出
するまで移動する。そして溝を検出すると、ステップ4
07でエンコーダ26の出力を計数するマイクロコンピ
ュータ27内部のカウンタをリセットし、ステップ40
8で更に同じ方向に移動する。そしてステップ409で
溝を検出するまで移動し、溝が検出された時に、ステッ
プ410でカウンタの値cを読み取る。溝間隔の測定
は、一方向の移動のみで行うためバックラッシュを生じ
ない。
過するように移動を開始し、ステップ406で溝を検出
するまで移動する。そして溝を検出すると、ステップ4
07でエンコーダ26の出力を計数するマイクロコンピ
ュータ27内部のカウンタをリセットし、ステップ40
8で更に同じ方向に移動する。そしてステップ409で
溝を検出するまで移動し、溝が検出された時に、ステッ
プ410でカウンタの値cを読み取る。溝間隔の測定
は、一方向の移動のみで行うためバックラッシュを生じ
ない。
【0026】ステップ411で上記のカウンタ値cから
溝位置の差dを算出し、ステップ412で送り量a,b
及び差dからバックラッシュを算出する。ここで送り量
bの方向と溝間隔検出時の送り方向が同じであればバッ
クラッシュはa−b−dで表わされる。ステップ413
では、測定したバックラッシュをバックラッシュ記憶部
28に設定して終了する。
溝位置の差dを算出し、ステップ412で送り量a,b
及び差dからバックラッシュを算出する。ここで送り量
bの方向と溝間隔検出時の送り方向が同じであればバッ
クラッシュはa−b−dで表わされる。ステップ413
では、測定したバックラッシュをバックラッシュ記憶部
28に設定して終了する。
【0027】以上図2に示す溝検出部23を使用する実
施例における処理について説明したが、溝検出部23の
構成によって細部は若干変化するが同様な処理によりバ
ックラッシュ量が測定できる。
施例における処理について説明したが、溝検出部23の
構成によって細部は若干変化するが同様な処理によりバ
ックラッシュ量が測定できる。
【0028】
【発明の効果】本発明により、薄溝加工機におけるバッ
クラッシュが容易に測定できるようになり、バックラッ
シュに起因する加工位置のずれが低減できる。
クラッシュが容易に測定できるようになり、バックラッ
シュに起因する加工位置のずれが低減できる。
【図1】本発明のバックラッシュ量検出原理を示す図で
ある。
ある。
【図2】本発明の実施例であるダイシングソーの構成を
示す図である。
示す図である。
【図3】実施例における第1の制御処理を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図4】実施例における第2の制御処理を示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図5】ダイシングソーの全体を示す斜視図である。
【符号の説明】 21…砥石刃 22…移動台 23…溝検出手段 200…被加工物
Claims (4)
- 【請求項1】 移動台(22)上に保持した被加工物
(200)に薄溝を加工する薄溝加工機において、前記
移動台(22)の移動機構のバックラッシュを測定する
方法であって、 前記被加工物(200)に薄溝を形成する工程と、 薄溝を光学的に検出する溝検出手段(23)の検出位置
に形成された薄溝を移動させる工程と、 前記移動台(22)を所定の第1送り量(a)だけ移動
させた後停止させる工程と、 形成された前記薄溝を前記溝検出手段(23)の検出位
置まで逆方向に移動し、前工程の停止位置からの第2送
り量(b)を検出する工程と、 前記第1送り量(a)と前記第2送り量(b)の差を算
出する工程とを備えることを特徴とする薄溝加工機のバ
ックラッシュ測定方法。 - 【請求項2】 移動台(22)上に保持した被加工物
(200)に薄溝を加工する薄溝加工機において、前記
移動台(22)の移動機構のバックラッシュを測定する
方法であって、 前記被加工物(200)に第1の薄溝を形成する工程
と、 前記移動台(22)を所定の第1送り量(a)だけ移動
させた後停止させる工程と、 前記移動台(22)を逆方向に所定の第2送り量(b)
だけ移動させた後停止させる工程と、 前記被加工物(200)に第2の薄溝を形成する工程
と、 前記第1の薄溝の位置と前記第2の薄溝の位置の差
(d)を検出する工程と、 前記第1送り量(a)、前記第2送り量(b)、及び前
記位置の差(d)からバックラッシュ量(a−b−d)
を算出する工程とを備えることを特徴とする薄溝加工機
のバックラッシュ測定方法。 - 【請求項3】 移動台(22)上に保持した被加工物
(200)に薄溝を加工する薄溝加工機であって、薄溝
を光学的に検出する溝検出手段(23)を備え、請求項
1に記載の測定方法でバックラッシュ量を測定可能にし
た薄溝加工機において、 前記移動台(22)の移動方向を変化させた時には、バ
ックラッシュ量だけ送り量を補正するバックラッシュ補
正手段を備えることを特徴とする薄溝加工機。 - 【請求項4】 移動台(22)上に保持した被加工物
(200)に薄溝を加工する薄溝加工機であって、2本
の薄溝の位置の差を検出する溝間隔検出手段を備え、請
求項1に記載した測定方法でバックラッシュ量を測定可
能にした薄溝加工機において、 前記移動台(22)の移動方向を変化させた時には、バ
ックラッシュ量だけ送り量を補正するバックラッシュ補
正手段を備えることを特徴とする薄溝加工機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18941892A JPH0637180A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 薄溝加工機のバックラッシュ測定方法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18941892A JPH0637180A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 薄溝加工機のバックラッシュ測定方法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0637180A true JPH0637180A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16240936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18941892A Pending JPH0637180A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 薄溝加工機のバックラッシュ測定方法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0637180A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004028498A1 (en) * | 2002-09-24 | 2004-04-08 | The Boots Company Plc | Dental compositions and methods |
JP2008276257A (ja) * | 2008-07-17 | 2008-11-13 | Fujifilm Corp | カメラ |
WO2009104676A1 (ja) * | 2008-02-20 | 2009-08-27 | ブラザー工業株式会社 | 送り駆動装置のバックラッシ量検知方法、及び送り駆動装置のバックラッシ量検知装置 |
US20130047815A1 (en) * | 2011-08-24 | 2013-02-28 | Idemitsu Kogyo Corporation | Groove machining apparatus for insulating spacer and groove machining method for the same |
JP2015205388A (ja) * | 2014-04-23 | 2015-11-19 | 株式会社ディスコ | 切削装置 |
JP2016022558A (ja) * | 2014-07-22 | 2016-02-08 | マツダ株式会社 | マシニングセンタのz軸バックラッシュ量検出方法及び装置 |
JP2017011814A (ja) * | 2015-06-18 | 2017-01-12 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 制御装置 |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP18941892A patent/JPH0637180A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004028498A1 (en) * | 2002-09-24 | 2004-04-08 | The Boots Company Plc | Dental compositions and methods |
WO2009104676A1 (ja) * | 2008-02-20 | 2009-08-27 | ブラザー工業株式会社 | 送り駆動装置のバックラッシ量検知方法、及び送り駆動装置のバックラッシ量検知装置 |
JP2008276257A (ja) * | 2008-07-17 | 2008-11-13 | Fujifilm Corp | カメラ |
US20130047815A1 (en) * | 2011-08-24 | 2013-02-28 | Idemitsu Kogyo Corporation | Groove machining apparatus for insulating spacer and groove machining method for the same |
US8733221B2 (en) * | 2011-08-24 | 2014-05-27 | Idemitsu Kogyo Corporation | Groove machining apparatus for insulating spacer and groove machining method for the same |
JP2015205388A (ja) * | 2014-04-23 | 2015-11-19 | 株式会社ディスコ | 切削装置 |
JP2016022558A (ja) * | 2014-07-22 | 2016-02-08 | マツダ株式会社 | マシニングセンタのz軸バックラッシュ量検出方法及び装置 |
JP2017011814A (ja) * | 2015-06-18 | 2017-01-12 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 制御装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5194743A (en) | Device for positioning circular semiconductor wafers | |
US3749500A (en) | Optical caliper and edge detector-follower for automatic gaging | |
US4974165A (en) | Real time machining control system including in-process part measuring and inspection | |
US6172373B1 (en) | Stage apparatus with improved positioning capability | |
US4390278A (en) | Method of and apparatus for inspecting the accuracy of a machined contour in a workpiece | |
JPH0637180A (ja) | 薄溝加工機のバックラッシュ測定方法及びバックラッシュ補正機能を有する薄溝加工機 | |
US7096751B2 (en) | Measuring apparatus and accuracy analyzing apparatus having the same | |
JPH0431819B2 (ja) | ||
JP5389604B2 (ja) | 切削装置における切削ブレードの消耗量管理方法 | |
JPH10111706A (ja) | 数値制御工作機械の自動測定装置 | |
JPS628017B2 (ja) | ||
US3562538A (en) | Machine tool system and optical gauging apparatus therein | |
CN114951006B (zh) | 一种硅片分选机的组件调整方法、装置和设备 | |
JPH06260553A (ja) | ダイシング溝の位置測定方法 | |
JPH02138801A (ja) | 位置合わせ方法および位置合わせ装置 | |
JP5389603B2 (ja) | 切削装置における切削ブレードの消耗量管理方法 | |
JPH06155249A (ja) | 移動装置、回転装置及びその高精度相対位置決め方法 | |
JP7279326B2 (ja) | 工作機械 | |
JPH0550128B2 (ja) | ||
JPS6345819A (ja) | 投影露光装置におけるステ−ジ誤差測定装置 | |
JPH04125412A (ja) | 螺旋状形状物の形状測定方法、螺旋状形状物の加工システム及びウォーム検査方法 | |
JP2806971B2 (ja) | レンズ研削装置 | |
JPH09141459A (ja) | レーザー加工装置 | |
JPH05277779A (ja) | レーザ加工装置 | |
JPS61265243A (ja) | バイト位置決め装置 |