JPH0637116A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JPH0637116A JPH0637116A JP18938692A JP18938692A JPH0637116A JP H0637116 A JPH0637116 A JP H0637116A JP 18938692 A JP18938692 A JP 18938692A JP 18938692 A JP18938692 A JP 18938692A JP H0637116 A JPH0637116 A JP H0637116A
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- gaas
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- semiconductor layer
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】界面の電気抵抗を低減したオーミック電極を形
成できる半導体装置の製造方法を提供する。 【構成】半絶縁性GaAs基板31上にSiをn型不純
物として、イオン打込みやCVD法により第1半導体層
のn−GaAs層32を形成する。その上にWSiから
なるゲート電極33と、ソース及びドレインの各オーミ
ック電極形成部Aに窓開けしたSiONのマスク34を
形成する。次に第1半導体層の表面をガスエッチングし
た後、露出されたその層の新表面S上に同じ導電型の第
2半導体層を形成する。その際第1半導体層と同じn型
不純物を、第1半導体層の新表面S上に残留蓄積するよ
うにガスエッチングすることにより、新表面上に選択形
成されるオーミック接合層と基板31との界面の格子欠
陥や真空中の残留不純物に起因する空乏層を打消して、
この界面における電気抵抗を低減させる。
成できる半導体装置の製造方法を提供する。 【構成】半絶縁性GaAs基板31上にSiをn型不純
物として、イオン打込みやCVD法により第1半導体層
のn−GaAs層32を形成する。その上にWSiから
なるゲート電極33と、ソース及びドレインの各オーミ
ック電極形成部Aに窓開けしたSiONのマスク34を
形成する。次に第1半導体層の表面をガスエッチングし
た後、露出されたその層の新表面S上に同じ導電型の第
2半導体層を形成する。その際第1半導体層と同じn型
不純物を、第1半導体層の新表面S上に残留蓄積するよ
うにガスエッチングすることにより、新表面上に選択形
成されるオーミック接合層と基板31との界面の格子欠
陥や真空中の残留不純物に起因する空乏層を打消して、
この界面における電気抵抗を低減させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関し、特にオーミック電極の形成方法を改良した半導体
装置の製造方法に関する。近年、半導体装置、特に化合
物半導体による高周波デバイスの高性能化に対する要請
が益々高まっている。例えば、代表的な半導体装置の一
つであるFET(電界効果トランジスタ)においては、
遮断周波数、相互コンダクタンス、雑音指数を向上させ
るためには、ドレイン・ソース電極間の寄生抵抗(内部
抵抗)を低減する必要がある。
関し、特にオーミック電極の形成方法を改良した半導体
装置の製造方法に関する。近年、半導体装置、特に化合
物半導体による高周波デバイスの高性能化に対する要請
が益々高まっている。例えば、代表的な半導体装置の一
つであるFET(電界効果トランジスタ)においては、
遮断周波数、相互コンダクタンス、雑音指数を向上させ
るためには、ドレイン・ソース電極間の寄生抵抗(内部
抵抗)を低減する必要がある。
【0002】
【従来の技術】ドレイン/ゲート電極間隔、ソース/ゲ
ート電極間隔を短縮することが可能な、ガスエッチング
と選択成長によるオーミック電極形成方法が知られてい
る(特開平1−239846号公報、特開平2−268
92号公報)。この方法では図1に示す手順でオーミッ
ク電極を形成する。先ず同図(a)に示すように、半絶
縁性GaAs基板11上に、FETのチャンネル層とな
るn−GaAs層12をイオン打ち込み、結晶成長法等
により形成し、ゲート電極13と、オーミック電極形成
部Aに窓を開けたマスク(SiO2 等)14を形成す
る。次に、オーミック電極形成部Aに露出しているn−
GaAs層12をHCl/H2 混合ガスによりエッチン
グして、その表面に付着していた不純物(主に炭素)を
除去する。そしてこの表面を大気に接触させることなく
真空中を搬送することによりガスソース分子線結晶成長
装置へ送り込み、同図(b)に示すようにオーミック電
極形成部Aにオーミック接合層としてn+ −GaAs層
15(キャリア濃度8×1018cm-3程度)を選択的に
成長させる。その後n+ −GaAs層15上にAu−G
e等の金属層を形成してドレイン、ソースの各電極とす
る。
ート電極間隔を短縮することが可能な、ガスエッチング
と選択成長によるオーミック電極形成方法が知られてい
る(特開平1−239846号公報、特開平2−268
92号公報)。この方法では図1に示す手順でオーミッ
ク電極を形成する。先ず同図(a)に示すように、半絶
縁性GaAs基板11上に、FETのチャンネル層とな
るn−GaAs層12をイオン打ち込み、結晶成長法等
により形成し、ゲート電極13と、オーミック電極形成
部Aに窓を開けたマスク(SiO2 等)14を形成す
る。次に、オーミック電極形成部Aに露出しているn−
GaAs層12をHCl/H2 混合ガスによりエッチン
グして、その表面に付着していた不純物(主に炭素)を
除去する。そしてこの表面を大気に接触させることなく
真空中を搬送することによりガスソース分子線結晶成長
装置へ送り込み、同図(b)に示すようにオーミック電
極形成部Aにオーミック接合層としてn+ −GaAs層
15(キャリア濃度8×1018cm-3程度)を選択的に
成長させる。その後n+ −GaAs層15上にAu−G
e等の金属層を形成してドレイン、ソースの各電極とす
る。
【0003】上記HCl/H2 混合ガスによるエッチン
グは、オーミック電極形成部Aの基板表面に存在する不
純物(大気との接触や基板表面でのゲート13、マスク
14の形成工程等で付着すると考えられ、主に炭素であ
る。)を除去する表面清浄化処理であり、その上に結晶
成長によりn+ −GaAs層15を形成した際のn−G
aAs活性層12/n+ −GaAs層15間のオーミッ
ク接合界面での電気抵抗を低減するために行う。この界
面に不純物炭素が存在すると、炭素はGaAs中ではア
クセプタとして作用するのでn型キャリア(電子)をト
ラップしてしまい、キャリア空乏層が発生して電気抵抗
が増大する。
グは、オーミック電極形成部Aの基板表面に存在する不
純物(大気との接触や基板表面でのゲート13、マスク
14の形成工程等で付着すると考えられ、主に炭素であ
る。)を除去する表面清浄化処理であり、その上に結晶
成長によりn+ −GaAs層15を形成した際のn−G
aAs活性層12/n+ −GaAs層15間のオーミッ
ク接合界面での電気抵抗を低減するために行う。この界
面に不純物炭素が存在すると、炭素はGaAs中ではア
クセプタとして作用するのでn型キャリア(電子)をト
ラップしてしまい、キャリア空乏層が発生して電気抵抗
が増大する。
【0004】しかしながら、炭素を除去した界面におい
ても、転位等の結晶欠陥や、ガスエッチング後の真空搬
送中に真空中の残留ガスに含まれる不純物に起因する空
乏層が発生する恐れがあり、界面の電気抵抗を増大させ
る原因になっていた。
ても、転位等の結晶欠陥や、ガスエッチング後の真空搬
送中に真空中の残留ガスに含まれる不純物に起因する空
乏層が発生する恐れがあり、界面の電気抵抗を増大させ
る原因になっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電極形成界
面での空乏層の発生を抑制することにより界面の電気抵
抗を更に低減したオーミック電極を形成することのでき
る半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
面での空乏層の発生を抑制することにより界面の電気抵
抗を更に低減したオーミック電極を形成することのでき
る半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、所定の導
電型を有する第1の半導体層の表面をガスエッチングし
た後、このエッチングにより露出された上記第1の半導
体層の新たな表面上に、上記第1の半導体層と同じ導電
型の第2の半導体層を形成する際に、上記第1の半導体
層の導電型と同じ導電型を与える不純物を残留させて上
記第1の半導体層の新たな表面上に蓄積するように上記
ガスエッチングを行うことを特徴とする半導体装置の製
造方法によって達成される。
電型を有する第1の半導体層の表面をガスエッチングし
た後、このエッチングにより露出された上記第1の半導
体層の新たな表面上に、上記第1の半導体層と同じ導電
型の第2の半導体層を形成する際に、上記第1の半導体
層の導電型と同じ導電型を与える不純物を残留させて上
記第1の半導体層の新たな表面上に蓄積するように上記
ガスエッチングを行うことを特徴とする半導体装置の製
造方法によって達成される。
【0007】
【作用】本発明においては、第1の半導体層中にドープ
されている不純物と同じ導電型を与える不純物をエッチ
ング後の新表面に選択的に残留・蓄積させることによ
り、引き続きこの新表面上に選択成長により形成される
オーミック接合層と基板との界面における転位等の結晶
欠陥や真空中の残留不純物に起因する空乏層を打ち消
し、それによりこの界面における電気抵抗を低減させ
る。
されている不純物と同じ導電型を与える不純物をエッチ
ング後の新表面に選択的に残留・蓄積させることによ
り、引き続きこの新表面上に選択成長により形成される
オーミック接合層と基板との界面における転位等の結晶
欠陥や真空中の残留不純物に起因する空乏層を打ち消
し、それによりこの界面における電気抵抗を低減させ
る。
【0008】本発明におけるガスエッチングとして、H
ClとH2 との混合ガスによるエッチングを行うことが
できる。このようなガスエッチング方法としては、例え
ば前記の特開平1−239846号公報、特開平2−2
6892号公報に開示された方法を用いることができ
る。
ClとH2 との混合ガスによるエッチングを行うことが
できる。このようなガスエッチング方法としては、例え
ば前記の特開平1−239846号公報、特開平2−2
6892号公報に開示された方法を用いることができ
る。
【0009】本発明においては、基板半導体にドープさ
れている不純物と反対の導電型の不純物はエッチングに
より除去され、基板半導体にドープされている不純物と
同じ導電型の不純物は残留し、エッチングにより露出さ
れた新たな基板表面上に蓄積するように上記ガスエッチ
ングを行う。
れている不純物と反対の導電型の不純物はエッチングに
より除去され、基板半導体にドープされている不純物と
同じ導電型の不純物は残留し、エッチングにより露出さ
れた新たな基板表面上に蓄積するように上記ガスエッチ
ングを行う。
【0010】図2を参照して本発明の原理を説明する。
例えば不純物濃度n〔cm-3〕のn−GaAs半導体基
板22を深さd〔cm〕までエッチングしたときにエッ
チングにより除去される基板体積(v)に含まれる不純
物を全て、エッチングにより露出される新表面(s)上
に残留・蓄積させると、その面濃度はnd〔cm-2〕に
なる。
例えば不純物濃度n〔cm-3〕のn−GaAs半導体基
板22を深さd〔cm〕までエッチングしたときにエッ
チングにより除去される基板体積(v)に含まれる不純
物を全て、エッチングにより露出される新表面(s)上
に残留・蓄積させると、その面濃度はnd〔cm-2〕に
なる。
【0011】半導体を例えばHCl/H2 混合ガスでエ
ッチングしたときに、半導体中に含まれている不純物
を、エッチング後の新表面に残留させるためには、半導
体の構成元素がHClと反応して蒸発する速度に比べ
て、不純物がHClと反応して蒸発する速度が十分に小
さければよい。このような条件は、半導体構成元素およ
び不純物それぞれの蒸気圧とエッチング時の基板温度と
によって決定される。実際には予備的な実験によりこの
ような条件を設定することができる。例えばGaAsに
Siをドープしたn−GaAs半導体基板をエッチング
する場合には、基板温度600℃以下でHCl/H2 ガ
スエッチングを行えば、エッチング除去された基板体積
中のSiをエッチング後の新表面上に残留・蓄積させる
ことができる。
ッチングしたときに、半導体中に含まれている不純物
を、エッチング後の新表面に残留させるためには、半導
体の構成元素がHClと反応して蒸発する速度に比べ
て、不純物がHClと反応して蒸発する速度が十分に小
さければよい。このような条件は、半導体構成元素およ
び不純物それぞれの蒸気圧とエッチング時の基板温度と
によって決定される。実際には予備的な実験によりこの
ような条件を設定することができる。例えばGaAsに
Siをドープしたn−GaAs半導体基板をエッチング
する場合には、基板温度600℃以下でHCl/H2 ガ
スエッチングを行えば、エッチング除去された基板体積
中のSiをエッチング後の新表面上に残留・蓄積させる
ことができる。
【0012】以下に、実施例によって本発明を更に詳細
に説明する。
に説明する。
【実施例】〔実施例1〕図3を参照して、本発明により
GaAsMESFET(金属/半導体接合電界効果トラ
ンジスタ)のドレイン、ソース各電極のオーミック接合
を作成する一例を説明する。先ず図3(a)に示したよ
うに、半絶縁性GaAs基板31上にイオン打ち込みま
たは結晶成長(MBE、MOCVD等)により、活性層
となるn−GaAs層32を形成する。その際、n−G
aAs層32は厚さ0.5μm、n型不純物濃度1×1
017cm-3とし、n型不純物はSiとする。n−GaA
s層32上に、WSiのゲート電極33と、ドレインお
よびソース各々のオーミック電極形成部Aに窓開けをし
たSiONのマスク34を形成する。
GaAsMESFET(金属/半導体接合電界効果トラ
ンジスタ)のドレイン、ソース各電極のオーミック接合
を作成する一例を説明する。先ず図3(a)に示したよ
うに、半絶縁性GaAs基板31上にイオン打ち込みま
たは結晶成長(MBE、MOCVD等)により、活性層
となるn−GaAs層32を形成する。その際、n−G
aAs層32は厚さ0.5μm、n型不純物濃度1×1
017cm-3とし、n型不純物はSiとする。n−GaA
s層32上に、WSiのゲート電極33と、ドレインお
よびソース各々のオーミック電極形成部Aに窓開けをし
たSiONのマスク34を形成する。
【0013】次に図3(b)に示したように、窓部Aに
露出したn−GaAs層32の表面を、HCl/H2 混
合ガスによりエッチングする。エッチング条件は、HC
l流量を4CCM、H2 流量36CCM、基板温度55
0℃とし、排気速度1000リットル/秒のターボ分子
ポンプによりエッチング装置内を真空度(圧力)8.4
×10-4Torrとした。これによりエッチング速度は
150Å/分となり、10分間のエッチングにより窓部
Aのn−GaAs層32が深さ1500Åまでエッチン
グ除去される(同図中にvで示した領域)。このエッチ
ングにより、n−GaAs層32の表面に付着していた
不純物炭素(GaAs中ではp型不純物)は除去される
が、エッチング除去された体積v中の不純物Siは除去
されず、エッチングで露出された新表面sに残留・蓄積
する。このとき表面sに蓄積されるSiの面濃度は、1
×1017〔cm-3〕×1500×10-8〔cm〕=1.
5×1012〔cm-2〕と算出される。
露出したn−GaAs層32の表面を、HCl/H2 混
合ガスによりエッチングする。エッチング条件は、HC
l流量を4CCM、H2 流量36CCM、基板温度55
0℃とし、排気速度1000リットル/秒のターボ分子
ポンプによりエッチング装置内を真空度(圧力)8.4
×10-4Torrとした。これによりエッチング速度は
150Å/分となり、10分間のエッチングにより窓部
Aのn−GaAs層32が深さ1500Åまでエッチン
グ除去される(同図中にvで示した領域)。このエッチ
ングにより、n−GaAs層32の表面に付着していた
不純物炭素(GaAs中ではp型不純物)は除去される
が、エッチング除去された体積v中の不純物Siは除去
されず、エッチングで露出された新表面sに残留・蓄積
する。このとき表面sに蓄積されるSiの面濃度は、1
×1017〔cm-3〕×1500×10-8〔cm〕=1.
5×1012〔cm-2〕と算出される。
【0014】次に、上記露出表面sを大気に接触させる
ことなく基板をエッチング装置から真空搬送路を通して
速やかに成長室に移動させ、図3(c)に示したように
露出表面s上にn+ −GaAs層35(n型キャリア濃
度8×1018cm-3)を結晶成長させる。この結晶成長
は、TEG(トリエチルガリウム)とAsH3 (アルシ
ン)、またはTEGとAs(砒素)を用いたガスソース
MBEにより、オーミック接合面となる表面s上にのみ
選択的に行い、WSiゲート電極33およびSiONマ
スク34上には結晶成長させない。その後、n+ −Ga
As層35上にオーミック電極としてAu−Geを蒸着
させた後、熱処理(アロイ処理)することにより、ドレ
イン、ソース各電極とする。
ことなく基板をエッチング装置から真空搬送路を通して
速やかに成長室に移動させ、図3(c)に示したように
露出表面s上にn+ −GaAs層35(n型キャリア濃
度8×1018cm-3)を結晶成長させる。この結晶成長
は、TEG(トリエチルガリウム)とAsH3 (アルシ
ン)、またはTEGとAs(砒素)を用いたガスソース
MBEにより、オーミック接合面となる表面s上にのみ
選択的に行い、WSiゲート電極33およびSiONマ
スク34上には結晶成長させない。その後、n+ −Ga
As層35上にオーミック電極としてAu−Geを蒸着
させた後、熱処理(アロイ処理)することにより、ドレ
イン、ソース各電極とする。
【0015】なお、本実施例においてはGaAsMES
FETを例として本発明を説明したが、GaAs/Al
GaAsHEMT等の他の半導体装置においても同様に
本発明を適用できる。
FETを例として本発明を説明したが、GaAs/Al
GaAsHEMT等の他の半導体装置においても同様に
本発明を適用できる。
【0016】〔実施例2〕Siドープしたn−GaAs
層表面をHCl/H2 混合ガスによりエッチングした際
の、エッチング後の新表面へのSi蓄積濃度を評価する
実験を行った。先ず図4(a)に示すように、MBE法
によりGaAs基板41上にSiドープn−GaAsエ
ピタキシャル成長層42(Si濃度5.2×1016cm
-2、厚さ1μm)を成長させた。この試料を真空中搬送
して、エッチング装置内に配置する。真空中を搬送する
ことにより、n−GaAs層42の表面が大気により汚
染されることを回避する。そしてHCl/H2 混合ガス
によるエッチングを行い、n−GaAs層42の表面を
750μmだけエッチング除去した。このときのエッチ
ング条件は下記の通りであった。
層表面をHCl/H2 混合ガスによりエッチングした際
の、エッチング後の新表面へのSi蓄積濃度を評価する
実験を行った。先ず図4(a)に示すように、MBE法
によりGaAs基板41上にSiドープn−GaAsエ
ピタキシャル成長層42(Si濃度5.2×1016cm
-2、厚さ1μm)を成長させた。この試料を真空中搬送
して、エッチング装置内に配置する。真空中を搬送する
ことにより、n−GaAs層42の表面が大気により汚
染されることを回避する。そしてHCl/H2 混合ガス
によるエッチングを行い、n−GaAs層42の表面を
750μmだけエッチング除去した。このときのエッチ
ング条件は下記の通りであった。
【0017】〔エッチング条件〕 HCl流量:4CCM H2 流量:36CCM 基板温度:550℃ エッチング時間:5分 排気速度:1000リットル/分(ターボ分子ポンプ)
【0018】エッチング終了後、再び真空中を搬送して
試料をMBE結晶成長装置内に戻し、エッチングにより
露出されたn−GaAs層42の新表面上に更にSiド
ープn−GaAs層43(Si濃度5.2×1016cm
-2、厚さ0.35μm)を成長させた。
試料をMBE結晶成長装置内に戻し、エッチングにより
露出されたn−GaAs層42の新表面上に更にSiド
ープn−GaAs層43(Si濃度5.2×1016cm
-2、厚さ0.35μm)を成長させた。
【0019】上記試料についてC−V測定(C:キャパ
シタンス、V:ボルテージ)を行い、両n−GaAs層
42/43間の界面付近のキャリア濃度分布を調べた。
得られたキャリアプロファイルを図5のグラフに示す。
同図から、上記界面近傍ではキャアリア濃度の増加が認
められ、これはエッチング除去されたn−GaAs層4
2の領域中に含まれていたSiの界面(=エッチング後
の新表面)への蓄積に対応していると考えられる。同図
のキャリア濃度ピーク(斜線部)の面積から、界面に蓄
積したSiの面濃度(直接にはキャリア濃度)を算出す
ると、2.6×1011〔cm-2〕が得られる。
シタンス、V:ボルテージ)を行い、両n−GaAs層
42/43間の界面付近のキャリア濃度分布を調べた。
得られたキャリアプロファイルを図5のグラフに示す。
同図から、上記界面近傍ではキャアリア濃度の増加が認
められ、これはエッチング除去されたn−GaAs層4
2の領域中に含まれていたSiの界面(=エッチング後
の新表面)への蓄積に対応していると考えられる。同図
のキャリア濃度ピーク(斜線部)の面積から、界面に蓄
積したSiの面濃度(直接にはキャリア濃度)を算出す
ると、2.6×1011〔cm-2〕が得られる。
【0020】一方、n−GaAs層42にドープされて
いるSi濃度からは、上記面濃度は下記のように算出さ
れる。 〔面濃度〕=〔n−GaAs中Si濃度〕×〔エッチン
グ除去深さ〕=5.2×1016〔cm-3〕×750×1
0-10 〔cm〕=3.9×1011〔cm-2〕 前記実測値はこの値よりも若干小さいが、これは(1)
界面に存在する欠陥や転位により補償された、あるいは
(2)エッチング中にHClと化学反応して蒸発した、
のいずれか又は両方によるものと考えられる。このよう
に、本発明にしたがってHCl/H2 混合ガスによりエ
ッチングした表面に結晶成長させることにより、成長界
面近傍のキャリア濃度を増加させることができた。
いるSi濃度からは、上記面濃度は下記のように算出さ
れる。 〔面濃度〕=〔n−GaAs中Si濃度〕×〔エッチン
グ除去深さ〕=5.2×1016〔cm-3〕×750×1
0-10 〔cm〕=3.9×1011〔cm-2〕 前記実測値はこの値よりも若干小さいが、これは(1)
界面に存在する欠陥や転位により補償された、あるいは
(2)エッチング中にHClと化学反応して蒸発した、
のいずれか又は両方によるものと考えられる。このよう
に、本発明にしたがってHCl/H2 混合ガスによりエ
ッチングした表面に結晶成長させることにより、成長界
面近傍のキャリア濃度を増加させることができた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
基板半導体(例えばn−GaAs)とその上に結晶成長
させた同導電型の半導体層(例えばn+ −GaAs)と
の界面に、両側の半導体層(GaAs)と同じ導電型の
不純物を蓄積させたことにより、結晶の転位や欠陥によ
る電子トラップ、真空中の残留ガスによる反対導電型不
純物(上記例ではp型不純物)に起因する同導電型(上
記例ではn型)キャリアの空乏層の発生を効果的に抑制
することができ、それによりドレイン電極/チャンネル
領域間およびソース電極/チャンネル領域間の寄生抵抗
を低減することができる。これにより、半導体装置にお
いて相互コンダクタンス、遮蔽周波数、雑音指数等の性
能を著しく向上させることができる。
基板半導体(例えばn−GaAs)とその上に結晶成長
させた同導電型の半導体層(例えばn+ −GaAs)と
の界面に、両側の半導体層(GaAs)と同じ導電型の
不純物を蓄積させたことにより、結晶の転位や欠陥によ
る電子トラップ、真空中の残留ガスによる反対導電型不
純物(上記例ではp型不純物)に起因する同導電型(上
記例ではn型)キャリアの空乏層の発生を効果的に抑制
することができ、それによりドレイン電極/チャンネル
領域間およびソース電極/チャンネル領域間の寄生抵抗
を低減することができる。これにより、半導体装置にお
いて相互コンダクタンス、遮蔽周波数、雑音指数等の性
能を著しく向上させることができる。
【図1】従来のオーミック電極形成方法を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】本発明の原理を示す断面図である。
【図3】本発明にしたがったオーミック電極形成方法の
一例を示す断面図である。
一例を示す断面図である。
【図4】本発明にしたがったエッチング処理により不純
物の界面蓄積を行う一例を示す断面図である。
物の界面蓄積を行う一例を示す断面図である。
【図5】本発明にしたがって界面蓄積した不純物の濃度
分布の一例を示すグラフである。
分布の一例を示すグラフである。
11…半絶縁性GaAs基板 12…FETのチャンネル層となるn−GaAs層 13…ゲート電極 14…マスク(SiO2 等) 15…n+ −GaAs選択成長層 22…n−GaAs半導体基板 31…半絶縁性GaAs基板 32…イオン打ち込みまたは結晶成長により形成したn
−GaAs層 33…WSiのゲート電極 34…SiONのマスク 35…n+ −GaAs層 41…GaAs基板 42、43…Siドープn−GaAsエピタキシャル成
長層 A…オーミック電極形成部 v…エッチング除去される体積 s…エッチングで露出された新表面
−GaAs層 33…WSiのゲート電極 34…SiONのマスク 35…n+ −GaAs層 41…GaAs基板 42、43…Siドープn−GaAsエピタキシャル成
長層 A…オーミック電極形成部 v…エッチング除去される体積 s…エッチングで露出された新表面
Claims (2)
- 【請求項1】 所定の導電型を有する第1の半導体層の
表面をガスエッチングした後、このエッチングにより露
出された上記第1の半導体層の新たな表面上に、上記第
1の半導体層と同じ導電型の第2の半導体層を形成する
際に、上記第1の半導体層の導電型と同じ導電型を与え
る不純物を残留させて上記第1の半導体層の新たな表面
上に蓄積するように上記ガスエッチングを行うことを特
徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 前記ガスエッチングがHClとH2 との
混合ガスによるエッチングであり、600℃で行われる
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04189386A JP3090787B2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04189386A JP3090787B2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0637116A true JPH0637116A (ja) | 1994-02-10 |
JP3090787B2 JP3090787B2 (ja) | 2000-09-25 |
Family
ID=16240448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04189386A Expired - Fee Related JP3090787B2 (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3090787B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4820907A (en) * | 1986-12-11 | 1989-04-11 | Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. | Controlled furnace heat treatment |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP04189386A patent/JP3090787B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4820907A (en) * | 1986-12-11 | 1989-04-11 | Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. | Controlled furnace heat treatment |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3090787B2 (ja) | 2000-09-25 |
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