JP4186267B2 - 化合物半導体装置の製造方法 - Google Patents

化合物半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,GaAs表面の酸化を抑制し表面の再結合準位の発生を押さえ,もって表面空乏層の広がりを抑制したGaAs化合物半導体装置,およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
GaAs半導体を素材とする電界効果トランジスタ(FET)は,GaAs中での電子の移動度が大きいために,高周波デバイスとしてもっぱら使用されている。しかしながら,GaAs−FETは一般にそのゲート電極が金属−半導体接合で形成するFET(MESFET)であるため,半導体表面の特性の影響を強く受ける。MESFETでは,金属ゲート電極にゲート信号を印加して,表面近傍に形成されたチャネル層の幅を制御することで,増幅作用を発揮させる。しかしながら,半導体に本質的に存在する表面空乏層が大きくなると,このゲート信号の作用を,この空乏層が吸収してしまい,FET性能(例えば相互コンダクタンス)の劣化を伴ってしまう。
【0003】
従来のFETではこの影響を緩和するために,例えば図4に示すように,ゲート電極形成箇所をエッチングにより掘り込み,この窪みに電極を形成することが行われていた。この方法によれば,チャネル層が表面から深い位置に形成されるため,ゲート電極両脇に形成される空乏層の影響が緩和される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの窪みの深さ,すなわち,窪み底部とチャネルまでの距離に従って,このFETの特性も決定されるため,窪みの深さを充分制御しなければ,再現性良くかつ均一性良くFETを作製できないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記問題を克服するために,本発明においては,FETの各電極が形成された後,半導体基板を燐(P)と水素(H)とを含むプラズマで表面処理することを特徴とする。ここで水素プラズマで表面処理を行った後,燐プラズマで表面処理を行う順次の方法でもよい。
【0006】
【作用】
GaAs基板の表面には自然酸化膜が必ず形成されている。この酸化膜はGaの酸化膜や,Asの酸化膜が知られているが,Ga酸化膜はホスフィンに含有されるプラズマ中では,分解された水素で還元除去される。従って表面はAsリッチな状態に変化するが,この状態はホスフィン中の燐によりパシベートされるとともに,Asの一部はPと置換しGaPという空気中で安定な化合物に変換され,さらに表面がPで覆われる。従って,ホスフィンプラズマで処理された表面は,酸化物が除去された清浄でかつ安定な化合物で保護された状態になり,表面空乏層拡大の原因となる不純物,欠陥のない状態となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は本発明によるGaAs−FETの処理の方法等を説明するための図であって,GaAs−FETの各製造工程における断面を表す。以下これらの図に基づいて本発明を説明する。なお以下の説明では金属−半導体接触(ショットキ接続)を有するFETの例を示すが,本発明による方法はこれに制限されることはなく,光デバイス,高移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor),ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT:Hetero Bipolar Transistor)等のデバイスへも応用可能である。
【0008】
半絶縁性GaAs基板1上に不純物を選択的に導入してn型の第1不純物層5を形成する(図1(a))。このn型の第1不純物層5は,熱処理により不純物が活性化されると活性層(チャネル層)となるので,後工程で形成されるFETのソース,ドレイン領域の間に形成される。この不純物層5の形成方法としては,例えば基板1上にフォトリソグラフィ技術を用いてレジストパターン3を形成し,このレジストパターン3をマスクにしてイオン注入を行うことにより行われる。イオン注入の条件としては,イオン種として29Si用い,加速電圧30[keV],ドーズ量として2×1012[cm-2]である。この注入条件は,得ようとするFETの閾値電圧,相互コンダクタンスgmなどの性能に基づき決定される。
【0009】
次いでGaAs基板1上にn型の不純物を導入して高濃度のn型第2不純物層9を形成する(図1(b))。この高濃度不純物層9は,後に熱処理により導入した不純物を活性化し,それぞれソース,ドレイン領域のn+ 層となる。このソース,ドレイン領域は先に形成された第1の不純物層5を挟んで形成される。第2の不純物層9の形成方法としては,第1の不純物層5の形成方法と同様に,パターン形成したフォトレジスト7をマスクにしてイオン注入により形成される。注入の条件としては,不純物として29Siを用い,加速電圧120[keV],ドーズ量2×1013[cm-2]である。29Siに代えて28Siを用いてもよい。この時にはビーム中に含まれる282 を十分に除去しておかなければならない。注入した後にフォトレジスト7あるいは第1の不純物層5の場合にはレジストパターン3を除去する。
【0010】
注入した後,基板1の表面上にキャップ膜13を形成する(図1(c))。このキャップ膜13はアニール保護膜の機能を果たし,SiN,SiON等が用いられる。これらの膜は化学的気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法を用いる絶縁膜形成装置により成膜可能である。キャップ膜13の成膜後に基板1に熱処理を施すと,n型第1不純物層とn型第2不純物層9はアニールされ,各層に導入された不純物の活性化が行われ,それぞれの層は活性層(チャネル層)およびn+ 層となる。アニール後にキャップ膜13は除去され,基板表面が露出される。
【0011】
次に,n+層上にAuGe/Niからなるオーミック金属17を形成する(図2(a))。これらの形成方法は,スパッタリング法,蒸着法などの物理的気相成長(PVD:Physical Vapor Deposition)により行われる。全ての金属を形成した後,例えば450℃,1分の熱処理を行って,GaAs基板と形成金属を合金化する。GaAs中のGaが金属側に移動し,この移動した後の空孔にGeが置換することで,GaAsと金属とのオーミック接触が保たれる。NiはAuGeのGaAs表面への濡れ性を高めるための金属である。
【0012】
次いでショットキゲート電極21を形成する(図2(b))。このゲート電極は,例えばTi/Pt/Auの積層金属で,ソースおよびドレインの各電極に挟まれた活性層15上に形成される。形成方法としては,オーミック金属と同様にスパッタリング法,蒸着法等のPVD法が用いられる。
【0013】
次いで,オーミック,ゲートの各電極が形成された基板を,プラズマ照射装置の中に移動し,ホスフィンプラズマを照射する(図2(c))。ホスフィンプラズマは電極金属下のGaAs表面には作用せず,ゲート−オーミック電極間の領域,および,FET形成領域以外の基板表面に作用し,GaAs表面の酸化膜を除去し安定化する。
【0014】
ホスフィンプラズマ処理の条件としては,
基板温度 : 285[℃]
圧 力 : 0.2[Torr]
パワー密度: 0.18[W/cm2]
周波数 :13.56[MHz]
処理時間 :5分
であった。これら条件の詳細はFETの製造プロセスにより左右される。ホスフィンはベースガスとして水素を含んでいてもよく,プラズマ周波数は13.56MHzに制限されず,例えばECRプラズマ装置で一般に用いられる2.35GHzでもよい。
【0015】
ホスフィンプラズマ処理により,プラズマに晒されたGaAs表面の酸化物は除去され,さらに,この表面はP,あるいはGaAs中のAs空孔がホスフィン中のPで埋められたGaPに置換され,さらに表面がPで覆われるため,極めて安定な表面となる。単に表面酸化物の除去のみでは,表面のストイキオメトリが変化し,この変化による表面準位の形成が表面空乏層の増加という悪影響をデバイス特性に及ぼすが,この表面をホスフィンプラズマで処理することで,表面酸化物の除去と同時に,ストイキオメトリを維持したまま表面の改質も行うので,表面空乏層の増加を招くことがない。
【0016】
図3(b)は本発明によるホスフィンプラズマ処理を施したFETのゲート電圧(Vg)−ドレイン電流(Id)の特性を,光照射の有無の影響を観測したものである。実線が光照射のある時,破線がダークの状態で測定した結果である。この時FETの閾値電圧はほぼ同じものを用い,またドレイン電圧は3Vで一定とした。図3(a)には参考のために,ホスフィンプラズマ処理を施していないFETの特性の合わせて示した。
【0017】
プラズマ処理を施さないFETでは,ほぼ同じゲート電圧に対して,得られるゲート電流の絶対値が小さく,また,この時のゲート電圧の変化に対するドレイン電流の変化(gm:相互コンダクタンス,同図に示された特性線の傾き)も小さくなっている。さらに,ホスフィンプラズマ未処理のFETでは光照射の有無によるドレイン電流の差も大きくなっている。
【0018】
一方,プラズマ処理を施したFETでは,同じゲート電圧に対し得られるドレイン電流の値そのものが大きいのみならず,特性線の傾きである相互コンダクタンスも大きくなっている。また,光照射によるドレイン電流の変化も,未処理FETに比較し格段に小さい。
【0019】
【効果】
これは,ホスフィンプラズマ処理により,ゲート電極とソース電極との間に形成される表面空乏層の大きさが制限され,またこの表面空乏層の原因となる表面準位の生成が抑制されるためである。表面準位の生成が制限されると,この準位に起因する表面空乏層の拡がりが制限され,デバイス特性への影響を無くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(c)は本発明にかかわるGaAs−FETの製造工程を説明するために,その一実施態様を示す模式工程断面図である。
【図2】図2(a)〜(c)は本発明にかかわるGaAs−FETの製造工程を説明するために,その一実施態様を示す模式工程断面図である。
【図3】図3は本発明にかかわるGaAs−FETの電気特性を示す図である。実線は光照射時,破線は暗状態での結果を示す。
【図4】図4は従来のMESFETの断面構造を示す図である。
【符号の説明】
1・・・半絶縁性GaAs半導体基板
3・・・レジスト
5・・・n型第1不純物層
7・・・レジスト
9・・・n型第2不純物層
11・・・ホスフィンプラズマ
13・・・キャップ膜
15・・・活性層
17・・・オーミック電極
19・・・n+
21・・・ゲート電極

Claims (2)

  1. GaAs基板表面にソース電極とドレイン電極および該二つの電極の間にゲート電極を有する電界効果トランジスタにおいて,
    該各電極を形成した後,少なくともソース電極とゲート電極との間の基板表面をホスフィンプラズマ処理する,
    ことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
  2. GaAs基板表面にソース電極とドレイン電極および該二つの電極の間にゲート電極を有する電界効果トランジスタにおいて,
    該各電極を形成した後,少なくともソース電極とゲート電極との間の基板表面を水素プラズマ処理し,次いで燐プラズマ処理する
    ことを特徴とする電界効果トランジスタの製造方法。
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