JPH0636723A - 走査型電子顕微鏡およびその対物レンズ - Google Patents
走査型電子顕微鏡およびその対物レンズInfo
- Publication number
- JPH0636723A JPH0636723A JP18657792A JP18657792A JPH0636723A JP H0636723 A JPH0636723 A JP H0636723A JP 18657792 A JP18657792 A JP 18657792A JP 18657792 A JP18657792 A JP 18657792A JP H0636723 A JPH0636723 A JP H0636723A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- objective lens
- sample
- angle
- working distance
- spherical surface
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】対物レンズの下面に試料1を配置して観察や計
測する走査型電子顕微鏡およびその類似装置の対物レン
ズの下面を、球面あるいは回転楕円体面を基本とした形
状で構成した。 【効果】大型の試料を任意の角度に傾斜してもワーキン
グディスタンスを短くできるので、高分解能観察ができ
る。
測する走査型電子顕微鏡およびその類似装置の対物レン
ズの下面を、球面あるいは回転楕円体面を基本とした形
状で構成した。 【効果】大型の試料を任意の角度に傾斜してもワーキン
グディスタンスを短くできるので、高分解能観察ができ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型電子顕微鏡(S
EM)およびその類似装置に係り、特に、大型の試料を
傾斜させて観察する際に高分解能観察が可能な対物レン
ズに関する。
EM)およびその類似装置に係り、特に、大型の試料を
傾斜させて観察する際に高分解能観察が可能な対物レン
ズに関する。
【0002】
【従来の技術】走査型電子顕微鏡では、試料を傾斜させ
て観察することが頻繁に行なわれている。試料の寸法が
小さな場合には、試料傾斜は問題にはならないが、半導
体のウエハのような大型の試料では図4に示すように配
置することになる。ワーキングディスタンス“L”は長
ければ長いほど分解能が低下することはよく知られた事
実である。電子顕微鏡において、観察時の分解能の低下
は致命的になる場合が多い。そこで、大型の試料でも分
解能の低下をさけるために、実開昭61−3660号公報に記
載のような対物レンズ(図5)が考案されている。
て観察することが頻繁に行なわれている。試料の寸法が
小さな場合には、試料傾斜は問題にはならないが、半導
体のウエハのような大型の試料では図4に示すように配
置することになる。ワーキングディスタンス“L”は長
ければ長いほど分解能が低下することはよく知られた事
実である。電子顕微鏡において、観察時の分解能の低下
は致命的になる場合が多い。そこで、大型の試料でも分
解能の低下をさけるために、実開昭61−3660号公報に記
載のような対物レンズ(図5)が考案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の対物レ
ンズでは観察時の傾斜角度があらかじめ分かっている場
合や傾斜角度が限られた数の場合には問題ないが、大型
の試料を色々な角度から観察したいという場合に、常に
高分解能観察することは困難であるという問題があっ
た。
ンズでは観察時の傾斜角度があらかじめ分かっている場
合や傾斜角度が限られた数の場合には問題ないが、大型
の試料を色々な角度から観察したいという場合に、常に
高分解能観察することは困難であるという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、任意の寸法の試料を任意
の角度から観察しても、常に高分解能観察が可能な対物
レンズを提供することにある。
の角度から観察しても、常に高分解能観察が可能な対物
レンズを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
には、本発明は観察角度に応じて最短のワーキングディ
スタンスとなるように対物レンズの下面を、球面もしく
は適宜の曲面を基本として構成した。
には、本発明は観察角度に応じて最短のワーキングディ
スタンスとなるように対物レンズの下面を、球面もしく
は適宜の曲面を基本として構成した。
【0006】
【作用】本発明の構成によれば、任意の観察角度に対し
て、常にワーキングディスタンスを短くでき、高分解能
観察ができることになる。すなわち、上記目的を達成で
きる走査型電子顕微鏡が提供できる。
て、常にワーキングディスタンスを短くでき、高分解能
観察ができることになる。すなわち、上記目的を達成で
きる走査型電子顕微鏡が提供できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は対物レンズの下面を、球面を基本として構成
したものである。すなわち、試料1側の磁路21の先端
部から球面をしており、電子光学軸3となす角度が30
°となる部分から30°の円錐形で構成している。した
がって、試料1傾斜は60°までワーキングディスタン
スを短くすることができる。
る。図1は対物レンズの下面を、球面を基本として構成
したものである。すなわち、試料1側の磁路21の先端
部から球面をしており、電子光学軸3となす角度が30
°となる部分から30°の円錐形で構成している。した
がって、試料1傾斜は60°までワーキングディスタン
スを短くすることができる。
【0008】たとえば、15°に試料1を傾斜させた場
合、本発明ではワーキングディスタンスL1 に対して、
従来の対物レンズ(図5)ではL2 であり、明らかに本
発明の方がワーキングディスタンスを短くすることがで
きることが分かる。すなわち、半導体ウエハのように大
型の試料を任意の角度に傾斜しても常にワーキングディ
スタンスを短くすることができる。これは、本発明の対
物レンズの方が高分解能観察に適していることを意味し
ている。
合、本発明ではワーキングディスタンスL1 に対して、
従来の対物レンズ(図5)ではL2 であり、明らかに本
発明の方がワーキングディスタンスを短くすることがで
きることが分かる。すなわち、半導体ウエハのように大
型の試料を任意の角度に傾斜しても常にワーキングディ
スタンスを短くすることができる。これは、本発明の対
物レンズの方が高分解能観察に適していることを意味し
ている。
【0009】図2に本発明の他の実施例を示す。本実施
例では対物レンズの磁路21の下面を、回転楕円体面を
基本として構成したものである。本実施例では、磁路2
1の最下面は一部平面で形成している。これは、傾斜角
0°の時にもできる限りワーキングディスタンスを短く
できるようにするためである。また、光学軸3と平行に
なるまで回転楕円体面で構成されている。
例では対物レンズの磁路21の下面を、回転楕円体面を
基本として構成したものである。本実施例では、磁路2
1の最下面は一部平面で形成している。これは、傾斜角
0°の時にもできる限りワーキングディスタンスを短く
できるようにするためである。また、光学軸3と平行に
なるまで回転楕円体面で構成されている。
【0010】以上が本発明の実施例であるが、磁路21
のコイル4側は必ずしも球面状や回転楕円体面状でなく
とも本発明を実施できる。また、本実施例で示した数値
は一例であって、これらの数値に限らず実施できる。要
は、レンズ下面の形状を球面や回転楕円体面を基本とし
て用いたものであればよい。したがって、円錐面や平面
が一部併用されていても本発明の本質にはなんら変わる
ものではない。
のコイル4側は必ずしも球面状や回転楕円体面状でなく
とも本発明を実施できる。また、本実施例で示した数値
は一例であって、これらの数値に限らず実施できる。要
は、レンズ下面の形状を球面や回転楕円体面を基本とし
て用いたものであればよい。したがって、円錐面や平面
が一部併用されていても本発明の本質にはなんら変わる
ものではない。
【0011】本発明の対物レンズを半導体プロセス途中
で生じるウエハ内のパターンの寸法測定に用いる測長S
EMに適用した例を図3に示す。電子銃には電界放射型
電子銃5を用い、対物レンズ8以外にいくつかのレンズ
6,7を用いて電子ビーム11を細く絞る。試料1から
出てきた二次電子12を検出器10で検出する。偏向器
9で電子ビーム11を試料1上で二次元的に偏向し、試
料1上のパターンの寸法を検出器10の信号を処理して
求める。なお、この処理系は省略している。本実施例で
は、試料1の傾斜角度により分解能は異なるが、1kV
の加速電圧で8nm〜12nmの分解能を達成できた。
で生じるウエハ内のパターンの寸法測定に用いる測長S
EMに適用した例を図3に示す。電子銃には電界放射型
電子銃5を用い、対物レンズ8以外にいくつかのレンズ
6,7を用いて電子ビーム11を細く絞る。試料1から
出てきた二次電子12を検出器10で検出する。偏向器
9で電子ビーム11を試料1上で二次元的に偏向し、試
料1上のパターンの寸法を検出器10の信号を処理して
求める。なお、この処理系は省略している。本実施例で
は、試料1の傾斜角度により分解能は異なるが、1kV
の加速電圧で8nm〜12nmの分解能を達成できた。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、大型の試料を任意の角
度に傾斜してもワーキングディスタンスを短くできるの
で、高分解能観察ができる。
度に傾斜してもワーキングディスタンスを短くできるの
で、高分解能観察ができる。
【図1】本発明の一実施例を示す対物レンズの断面図。
【図2】本発明の他の実施例を示す対物レンズの断面
図。
図。
【図3】本発明の対物レンズを測長SEMに適用した電
子光学系の断面図。
子光学系の断面図。
【図4】従来の対物レンズの断面図。
【図5】従来の他の対物レンズの断面図。
1…試料、3…電子光学軸、4…コイル、5…電子銃、
6…加速レンズ、7…コンデンサレンズ、8…対物レン
ズ、9…偏向器、10…二次電子検出器、11…電子ビ
ーム、12…二次電子、21,22…対物レンズ磁路。
6…加速レンズ、7…コンデンサレンズ、8…対物レン
ズ、9…偏向器、10…二次電子検出器、11…電子ビ
ーム、12…二次電子、21,22…対物レンズ磁路。
Claims (5)
- 【請求項1】対物レンズの下面に試料を配置して観察す
る走査型電子顕微鏡およびその類似装置において、前記
対物レンズの下面を球面を基本とした形状で構成したこ
とを特徴とする対物レンズ。 - 【請求項2】請求項1において、下面を回転楕円体面の
形状で構成した対物レンズ。 - 【請求項3】請求項1または2において、試料面に最も
近い面が一部平面で形成された対物レンズ。 - 【請求項4】請求項1,2または3において、試料傾斜
は略60°以内とし、この角度相当の対物レンズ下面よ
り試料面とは反対側の部分はこの角度の円錐で形成され
た対物レンズ。 - 【請求項5】請求項1から請求項4のいずれかの対物レ
ンズを用い、試料としてウエハを装着できるようにした
ことを特徴とする走査型電子顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18657792A JPH0636723A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 走査型電子顕微鏡およびその対物レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18657792A JPH0636723A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 走査型電子顕微鏡およびその対物レンズ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0636723A true JPH0636723A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16190978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18657792A Pending JPH0636723A (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | 走査型電子顕微鏡およびその対物レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0636723A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000514238A (ja) * | 1998-03-03 | 2000-10-24 | エテック システムズ インコーポレイテッド | 汎用走査型電子顕微鏡としての電子ビームマイクロカラム |
-
1992
- 1992-07-14 JP JP18657792A patent/JPH0636723A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000514238A (ja) * | 1998-03-03 | 2000-10-24 | エテック システムズ インコーポレイテッド | 汎用走査型電子顕微鏡としての電子ビームマイクロカラム |
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