JPH0636426Y2 - 空気調和機の据付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は分離形空気調和機の室外機の据付装置に関し、
さらに詳しくは壁面に固定される壁掛金具に対して、防
振ゴムを介して本体の背面側で懸架する様にして室外機
を据付ける据付装置の構造に関するものである。

「従来の技術」 従来、分離形空気調和機の室外機を室外の壁面に据付け
る場合に、第３図の様に所要の壁面に固定れる略Ｌ型の
壁掛金具11を設け、この壁掛金具11に対して室外機12の
本体ベースの下部に突設した取付脚13を、直接若しくは
防振ゴム板14を介して載置するとともに、その取付け穴
を通して裝設されるボルト、ナツト15等によって固定し
てなるものであった。

しかしながら、上記従来形の構造によると、壁面に固定
された壁掛金具11の上部に室外機12本体ベースが直接若
しくは防振ゴム板14を介して直接的に載置される形とな
るので、運転時の圧縮機等の振動や騒音が、そのまま取
付脚13と防振ゴム板14と壁掛金具11等を通して据え付け
壁面に連なる室内側に伝えられる等の欠点を有してい
た。

「考案が解決しようとする課題」 本考案は上記従来形の欠点に鑑み考案されたものであっ
て、屋外の壁面に取付けられる分離形空気調和機の室外
機の据付装置において、壁面に固定される壁掛金具に対
して、防振ゴムを介して本体の背面側の上部で懸架する
様にして室外機を据付けることにより、運転時の振動や
騒音を吸収して、壁掛金具を通して壁面に連なる室内側
に直接的に振動が伝わらない様にするための構造を提供
しようとするものである。

「課題を解決するための手段」 上記の課題を解決するための本考案の手段としては、室
外機本体の背面板の上部に複数の凹部を形成するととも
に、壁面に固定される壁掛金具の上記背面板の凹部に対
応する位置に夫々引掛け部材を突設し、同引掛け部材を
背面板の凹部内に差し込み、同引掛け部材の上に防振ゴ
ムを介して本体を懸架する一方、壁掛け金具の下部に防
振ゴム座を介して、本体の底部を保持する据付けボルト
を裝設してなるものである。

「実施例」 以下本考案を図に示す一実施例に基づいて説明すると、
第１図において、１は分離形空気調和機の室外機の本体
を構成する本体ベースであって、同本体ベース１と一体
的に断面略Ｌ形に背面板２が形成され、この前面側には
外胴1a、上部には天板1bが夫々取付けられる。かかる室
外機本体の背面板２の上部には、同本体ベース１上に取
付けられる熱交換器21の曲げ部の隅部の空間と、圧縮機
22の上部の空間部を利用して、夫々内方向の切り起こし
による凹部３が形成され、また、本体ベース１の適所に
は夫々上方向の打ち出しによる取付け座４が形成されて
いる。

第２図において、５は壁面に固定される壁掛金具であっ
て、同壁掛金具５は略断面Ｌ形に形成され、その上部の
上記背面板２の凹部３に対応する位置に、夫々手前方向
に略Ｌ形に突出する引掛け部材６が形成され、同引掛け
部材６の上端にはこれを包む様に防振ゴム７が取付けら
れている。

また同壁掛け金具５の下部の手前側に突出する部材に
は、上記本体ベース１の取付け座４に対応する位置に、
夫々防振ゴム座８を取付けるための取付け穴が形成され
ている 「作用」 上記の構成において、壁掛金具５の引掛け部材６を防振
ゴム７とともに背面板２の凹部３を通して差し込まれる
ことにより、同引掛け部材６上の防振ゴム７を介して室
外機本体を懸架することができる。一方、同壁掛け金具
５の下部には防振ゴム座８が裝設され、同ゴム座７の穴
と、本体ベース１の取付け座４の穴を通して本体の底部
を保持する据付けボルト９が裝設され、同本体ベース１
上のナツトに締め付けられる。これによつて、本体ベー
ス１は取付け座４の防振ゴム座８を介して保持され、横
揺れと上方に脱落するのを防止することができる。しか
して、空気調和機の運転時に本体ベース１上の圧縮機22
等に振動が生じても、これに連なる背面板２が防振ゴム
７を介して引掛け部材６上に懸架された形となっている
ので、この間に上記振動が吸収されて減衰し、上記本体
ベース１と壁掛金具５を通して据付壁面に連なる室内側
に直接伝えられる振動を低減するとともに、騒音を低減
することができる。

「考案の効果」 以上の様に、背面板の上部に凹部を形成し、壁面に固定
される壁掛金具には引掛け部材を突設し、同引掛け部材
を背面板の凹部内に差し込み、同引掛け部材の上に防振
ゴムを介して本体を懸架することによって、運転時の圧
縮機等の振動を吸収することができ、これによって、従
来形の様に、運転時に壁掛金具を通して壁面に連なる室
内側に直接的に伝えられる振動を低減し、騒音を低減す
ることができる。しかも、上記背面板に形成される凹部
は本体内に取付けられる熱交換器の曲げ部の隅部の空間
と、圧縮機の上部の空間部を利用して内側に形成できる
ので、据え付けの際の奥行きを小さくすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す空気調和機の室外機の
要部分解斜視図、第２図は同じく室外機の据付け状態の
要部切欠側面図、第３図は従来型の空気調和機の室外機
の据付け状態の要部正面図である。 同図中、１は本体ベース、２は背面板、３は凹部、４は
取付け座、５は壁掛金具、６は引掛け部材、７は防振ゴ
ム、８は防振ゴム座、９は据付けボルトである。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】室外機本体の背面板の上部に複数の凹部を
   形成するとともに、壁面に固定される壁掛金具の上記背
   面板の凹部に対応する位置に夫々引掛け部材を突設し、
   同引掛け部材を背面板の凹部内に差し込み、同引掛け部
   材の上に防振ゴムを介して本体を懸架する一方、壁掛け
   金具の下部に防振ゴム座を介して、本体の底部を保持す
   る据付けボルトを裝設してなることを特徴とする空気調
   和機の据付装置。
2. 【請求項２】上記凹部は、本体内に取付けられる熱交換
   器の曲げ部の隅部の空間と、圧縮機の上部の空間部に面
   して夫々形成してなる請求項１記載の空気調和機の据付
   け装置。