JPS6327120Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、事務所、会議室、あるいは病院など
に多く使用され、一般空調用にくらべ静かな場所
に設置される送風機に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来の送風機は第１図〜第５図に示すように構
成されている。すなわち吸音材１０２を片面に貼
付けた板でもつてその吸音材１０２を内側にして
筒体１０１を形成し、羽根と電動機をケーシング
内に設けてなる送風機本体１０３を前記筒体１０
１内に収め、この送風機本体１０３の出口部と筒
体１０１の出口部に伸縮自在なリング状の振動防
止体１０４を連結し、筒体１０１には送風機を設
置するためのＬ字状の金具１０５を取付けてい
た。

ところで前記金具１０５は筒体１０１の決つた
場合に固定されていて、設置方向が限定され、す
なわち横方向にのみ使用可能であり、縦方向に使
用するためには別途金具を具備する必要があつ
た。

そのため、横方向仕様の送風機と縦方向仕様の
送風機を別機種にする必要があつた。また、第６
図に示すように送風機を吊る場合、下方より送風
機の筒体１０１を持ち上げた状態でボルト１０６
に金具１０５を挿通し、これにナツト１０７を締
める必要があり、その作業が困難であるなどの欠
点を有していた。

考案の目的 本考案は、このような従来の欠点を解消するも
ので、一機種の送風機で、横方向、縦方向に使用
でき、そして天吊り、床置き等の送風機設置現場
に合わせて選択できること、および送風機を設置
する場合の作業性を向上させることを目的とす
る。

考案の構成 この目的を達成するため、本考案は入口と出口
を有する箱体と、この箱体内に収納した送風機本
体と、箱体に設け、この箱体を固定するための金
具とを備え、この金具は垂直な中間部、この上下
端に水平に曲げた一端部、他端部を形成し、その
一端部および中間部に箱体へ着脱する取付孔を有
するとともに、他端部に箱体を設置する箇所へ取
付ける切欠溝を有する構成としたものである。

この構成により金具の箱体への取付位置の変更
により、一機種の送風機で横方向、縦方向に使用
でき、天吊り、床置き等の固定が送風機設置現場
に合せて選択でき、送風機を設置する場合の作業
性を向上させることができるものである。

実施例の説明 以下本考案の実施例を第８図〜第１７図にもと
ずいて説明する。

第８図〜第１２図において、１は内面に吸音材
２を貼付けた板で構成された箱体である。前記箱
体１内には、送風機本体３が収納されている。な
おこの送風機本体３は羽根と電動機をケーシング
内に設けて構成されている。前記送風機本体３の
出口と箱体１の出口には伸縮自在なリング状の振
動防止体４を連結している。そして箱体１には送
風機を設置するための金具５をねじ６により着脱
自在に取付けている。

前記金具５は第１０図の平面図、第１１図の正
面図、第１２図の側断面図に示すように、水平な
一端部５ａ、これより直角に折曲した中間部５
ｂ、これより端部５ａとは逆方向に水平に折曲し
た他端部５ｃとからなる折曲形状とし、さらに金
具５は一端部５ａ、中間部５ｂの両端に箱体１へ
のねじ６ａによる固定用の取付孔６を有し、また
他端部５ｃの両端には切欠溝７を有している。

このような金具５は第１３図〜第１５図に示す
ように箱体１の風向方向や設置場所により、箱体
１への取付位置を変更する。すなわち第１３図は
風向を矢印の如く横方向とし、床に箱体１を設置
したときである。この場合金具５は一端部５ａを
箱体１にねじ６ａにより固定し、他端部５ｃの切
欠溝７をボルト８に嵌合し、ナツト９を締付けて
固定する。

また第１４図は風向を矢印のように縦方向と
し、天井に箱体１を吊下げたときである。この場
合金具５は一端部５ａと中間部５ｂを箱体１にあ
てがい、一端部５ａの取付孔６にねじ６ａ通して
箱体１に固定する。一方、ナツト９を予め取付け
てあるボルト８に第１６図、第１７図のように他
端部５ｃの切欠溝７を横方向から係合させ、また
他方の金具５の他端部５ｃの切欠溝７をボルト８
へ箱体１を持ちあげることで嵌合させ、それから
ナツト９を締付けて固定する。

さらに第１５図は風向を矢印のように縦方向と
し、床に箱体１を設置したときである。この場合
金具５は一端部５ａを箱体１にねじ６ａにより固
定し他端部５ｃの切欠溝７をボルト８に嵌合させ
ナツト９を締付けて固定する。

考案の効果 以上の実施例の説明からも明らかなように、本
考案によれば送風機本体を有する箱体を設置する
ための金具の箱体への取付位置を変えることがで
き、したがつて一機種の送風機で、横方向、縦方
向に使用でき、そして天吊り、床置き等の固定が
送風機設置現場に合わせて選択可能にできる。

また、送風機設置現場に合わせて箱体に予め金
具を取付ける必要はなく、最も使用頻度の高い位
置に取付けておき、あとは、ユーザーが必要に応
じて、送風機を設置する所に合せ金具の位置を変
えればよい。したがつて、商品が一種類であるた
め、商品の管理がしやすくなる。さらに送風機を
設置するための金具を使用することにより、送風
機を設置する場合の作業性を向上させることが可
能となる。特に重量の大きなものには効果が大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の一実施例の送風機の平面図、
第２図は同送風機の正面図、第３図は従来例の金
具の一実施例の平面図、第４図は同正面図、第５
図は同側面図、第６図は従来例の送風機設置の一
実施例の正面図、第７図は同平面図、第８図は本
考案の一実施例の送風機の平面図、第９図は同送
風機の正面図、第１０図は同金具の平面図、第１
１図は同正面図、第１２図は同側断面図、第１３
図は本考案の金具取付位置の一実施例を示す正面
図、第１４図は同金具取付位置の変えた一実施例
の正面図、第１５図は同金具取付位置の変えた一
実施例の正面図、第１６図は本考案の送風機設置
の一実施例の要部正面図、第１７図は同平面図で
ある。 １……箱体、３……送風機本体、５……金具、
５ａ……一端部、５ｂ……中間部、５ｃ……他端
部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 入口と出口を有する箱体と、この箱体内に収納
   した送風機本体と、前記箱体に着脱自在に取付
   け、かつ箱体を設置するための金具とを備え、こ
   の金具は垂直な中間部、この上下端に互いに逆方
   向に水平に曲げた一端部、他端部を有する折曲形
   状に形成し、かつ箱体の設置位置により箱体への
   取付を選択する一端部と中間部にねじの取付孔を
   設け、他端部に設置位置へ固定するボルト、ナツ
   ト用の切欠溝を有する構造にした送風機。