JPH06363A - 無機粉末の製造方法 - Google Patents

無機粉末の製造方法

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JPH06363A
JPH06363A JP4187565A JP18756592A JPH06363A JP H06363 A JPH06363 A JP H06363A JP 4187565 A JP4187565 A JP 4187565A JP 18756592 A JP18756592 A JP 18756592A JP H06363 A JPH06363 A JP H06363A
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carbon dioxide
powder
dioxide gas
water
adsorbed
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Toshinobu Sueyoshi
俊信 末吉
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無機粉末を加熱脱水して吸着水分量を BET比
表面積で表した単位面積当たり4個/nm2 未満にした
後、炭酸ガスと接触させて粒子表面に炭酸ガスを化学吸
着させ、次いで真空脱気するか或いはガス置換して炭酸
ガスを除去した後、水蒸気と接触させ水分を吸着させ
て、粒子表面に BET比表面積で表した単位面積当たり
0.5〜4個/nm2 の炭酸ガスと4〜12個/nm2 の水分
を化学吸着及び吸着させ、安定性及び分散性に優れた無
機粉末を得る。 【構成】 無機粉末を加熱脱水して吸着水分量を BET比
表面積で表した単位面積当たり4個/nm2 未満にした
後、炭酸ガスと接触させて粒子表面に炭酸ガスを化学吸
着させ、次いで真空脱気するか或いはガス置換して炭酸
ガスを除去した後、水蒸気と接触させ水分を吸着させ
て、粒子表面に BET比表面積で表した単位面積当たり
0.5〜4個/nm2 の炭酸ガスと4〜12個/nm2 の水分
を化学吸着及び吸着させる無機粉末の製造方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気記録媒体、研磨
テ−プ、インクリボン、化粧品および塗装ペンキ等に用
いられる無機粉末の製造方法に関し、さらに詳しくは、
安定性および分散性に優れた前記の無機粉末の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体、研磨テ−プ、インクリボ
ン等は、通常、磁性粉末、研磨材、充填材などの無機粉
末を、結合剤成分、有機溶剤およびその他の必要成分と
ともに混合分散して塗料を調製し、この塗料をポリエス
テルフィルムなどの基体上に塗布、乾燥してつくられて
おり、このような用途に使用される無機粉末は、安定性
および分散性に優れていることが要求される。
【0003】このため、たとえば、金属磁性粉末などに
おいては、炭酸ガス中に保存して保存安定性を向上させ
たり、金属磁性粉末の粒子表面に炭酸ガスを吸着させて
耐候性を向上させることが行われており(特開昭63−
43303号、特開昭62−156201号)、一般
に、無機粉末は炭酸ガス中に保存したり、炭酸ガスを吸
着させたりして安定性が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、金属磁性粉
末等の無機粉末を炭酸ガス中に保存したり、金属磁性粉
末等の無機粉末の粒子表面に炭酸ガスを吸着させたりす
る方法では、金属磁性粉末等の無機粉末の保存安定性は
改善されても、結合剤樹脂中での分散性を改善すること
ができず、たとえば、金属磁性粉末を用いる磁気記録媒
体の場合は電磁変換特性を充分に向上させることができ
ず、研磨材を使用する研磨テ−プでは良好な研磨が行え
ない。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明はかかる現状に
鑑み種々検討を行った結果なされたもので、無機粉末を
加熱脱水して吸着水分量を、BET比表面積で表した単
位面積当たり4個/nm2 未満にした後、炭酸ガスと接
触させて粒子表面に炭酸ガスを化学吸着させ、次いで、
真空脱気するかあるいはガス置換して炭酸ガスを除去し
た後、水蒸気と接触させ粒子表面に水分を吸着させて、
炭酸ガスをBET比表面積で表した単位面積当たり 0.5
〜4個/nm2 化学吸着させるとともに、水分をBET
比表面積で表した単位面積当たり4〜12個/nm2
着させることによって、安定性に優れるとともに結合剤
樹脂中での分散性に優れた無機粉末が得られるようにし
たものである。
【0006】この発明によれば、無機粉末を加熱脱水し
て吸着水分量をBET比表面積で表した単位面積当たり
4個/nm2 未満にした後、炭酸ガスと接触させている
ため、炭酸ガスが無機粉末の粒子表面に良好に化学吸着
され、次いで、真空脱気するかあるいは窒素ガス、アル
ゴンガス等の不活性ガスでガス置換して炭酸ガスを除去
した後、水蒸気と接触させて粒子表面に水分を吸着させ
ているため、水分も充分に吸着される。
【0007】その結果、無機粉末粒子表面の塩基性活性
点が炭酸ガスの吸着で減少し、結合剤樹脂や有機溶剤と
ともに混合分散して塗料を調製する際、塩基性触媒作用
などによる有機溶剤の変性などが減少して、結合剤樹脂
との結合性が低下することもなく、強靭な磁性層、研磨
層、インク層などが形成される。また、充分な水分の吸
着によって無機粉末を適度な混練条件で混合分散させる
ことができ、無機粉末の分散性が充分に向上される。
【0008】従って、無機粉末が磁性粉末である場合
は、磁性層の表面平滑性が良好で電磁変換特性および耐
久性に優れた磁気記録媒体が得られ、研磨テ−プの場合
は、研磨層の表面性がよく研磨性に優れるとともに耐久
性に優れた研磨テ−プが得られる。またインクリボンの
場合は、転写性および耐擦傷性に優れたインクリボンが
得られる。
【0009】無機粉末を炭酸ガスと接触させるときは、
無機粉末の粒子表面に炭酸ガスが充分に吸着されるよう
にするため、加熱脱水して吸着水分量をBET比表面積
で表した単位面積当たり4個/nm2 未満にしておくこ
とが好ましく、炭酸ガスを化学吸着させる前に水分をB
ET比表面積で表した単位面積当たり4個/nm2 以上
吸着させると、吸着水分子が炭酸ガスの化学吸着サイト
を占有し、炭酸ガスの化学吸着が起こりにくくなって、
炭酸ガスの持つ表面改質効果が充分に発揮されなくな
る。
【0010】このような無機粉末の加熱脱水は、真空雰
囲気下または窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス中
で行われ、この加熱脱水により吸着水分量をBET比表
面積で表した単位面積当たり4個/nm2 未満にした無
機粉末を、炭酸ガス中に曝して炭酸ガスと接触させる
と、炭酸ガスが無機粉末の粒子表面に化学吸着される。
【0011】このようにして、無機粉末の粒子表面に化
学吸着される炭酸ガスは、BET比表面積で表した単位
面積当たり 0.5〜4個/nm2 化学吸着させるのが好ま
しく、炭酸ガスの吸着量が少なすぎると、塗料を調製す
る際、塩基性触媒作用などによる有機溶剤の変性などが
生じ、結合剤樹脂との結合性が低下して、強靭な磁性
層、研磨層、インク層が形成されない。
【0012】次いで、炭酸ガスが粒子表面に良好に化学
吸着された無機粉末は、水分が充分に吸着されるように
するため、真空脱気するかあるいは窒素ガス、アルゴン
ガス等の不活性ガスでガス置換して、無機粉末の粒子表
面に化学吸着されないで残留している炭酸ガスを完全に
除去した後、水蒸気中に曝されて水分が吸着される。こ
の水分の充分な吸着により、無機粉末を適度な混練条件
で混合分散させることができ、無機粉末の分散性が充分
に向上される。
【0013】このようにして、無機粉末の粒子表面に吸
着される水分は、BET比表面積で表した単位面積当た
り4〜12個/nm2 吸着させるのが好ましく、水分の
吸着量が少なすぎたり多すぎたりすると、塗料を調製す
る際、無機粉末の分散性が低下し、磁気記録媒体の場
合、電磁変換特性に優れた磁気記録媒体が得られず、研
磨テ−プの場合、研磨性に優れた研磨テ−プが得られな
い。またインクリボンの場合、転写性および耐擦傷性に
優れたインクリボンが得られない。
【0014】使用される無機粉末としては、γ−Fe2
3 ,Fe3 4 ,Co含有γ−Fe2 3 ,Co含有
Fe3 4 ,CrO2 等の酸化物磁性粉末、Fe,C
o,Fe−Co,Fe−Ni−Cr等の金属磁性粉末、
Al2 3 ,Cr2 3 ,SiO2 ,SiC等の研磨
材、酸化コバルト−酸化アルミニウム,酸化銅−酸化ク
ロム等の2元素金属酸化物、酸化コバルト−酸化鉄−酸
化マンガン等の3元素金属酸化物およびその他の多元素
金属酸化物などの充填剤などがいずれも使用され、特に
磁性粉末の場合は、平均長軸径が 0.2μmより大きいと
充分なRF出力が得られず、特に短波長記録が良好に行
えないため、平均長軸径が 0.2μm以下のものが好まし
く使用される。
【0015】このような無機粉末を用いる磁気記録媒
体、研磨テ−プ、インクリボン等は、常法に準じて製造
され、たとえば、これらの無機粉末を、結合剤樹脂、有
機溶剤、およびその他の必要成分とともに混合分散して
塗料を調製し、この塗料をポリエステルフィルムなどの
基体上に、ロ−ルコ−タ−など任意の塗布手段によって
塗布し、乾燥するなどの方法で製造される。
【0016】ここで、使用される結合剤樹脂としては、
塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、繊維素系樹脂、ポ
リビニルブチラ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、イソシアネ−ト化合物など従来から汎
用されている結合剤樹脂がいずれも用いられる。
【0017】また、有機溶剤としては、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢
酸エチル、トルエン、キシレン、ジメチルスルホキシ
ド、テトラヒドロフラン、ジオキサンなど、従来から汎
用されている有機溶剤が、単独または二種以上混合して
使用される。
【0018】なお、塗料中には通常使用されている各種
添加剤、たとえば、分散剤、潤滑剤、研磨材、帯電防止
材などを適宜に添加してもよい。
【0019】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 実施例1 平均長軸径 0.2μm、BET比表面積90m2 /g、ア
ルミニウム含有量(Al/Fe)5重量%のアルミナ被
着針状ゲ−タイト粉末を、水素気流中、450℃で4時
間加熱還元し、つづいてこれを酸素ガスを含む窒素ガス
中に置き、90℃に加熱して粒子の表面部を徐々に酸化
し、粒子表面に酸化アルミニウム被膜を形成した金属鉄
磁性粉末とした。このようにして得られた金属鉄磁性粉
末の吸着水分量は、BET比表面積で表した単位面積当
たり2個/nm2 であった。
【0020】次いで、常温において炭酸ガスを導入し
て、金属鉄磁性粉末の粒子表面に炭酸ガス分子を化学吸
着させた。その後、常温において窒素ガスを導入して余
分の炭酸ガスを除去し、つづいて窒素ガス雰囲気中で水
蒸気を導入して水分を吸着させた。
【0021】このようにして得られた金属鉄磁性粉末を
使用し、 金属鉄磁性粉末 80 重量部 VAGH(U.C.C 社製、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル 10 〃 アルコ−ル共重合体) パンデックスT−5201(大日本インキ化学工業社製、 6 〃 ポリウレタン樹脂) コロネ−トL(日本ポリウレタン工業社製、三官能性低分 4 〃 子量イソシアネ−ト化合物) ミリスチン酸 1.5 〃 HS−500(旭電化社製、カ−ボンブラック) 0.5 〃 メチルイソブチルケトン 100 〃 トルエン 100 〃 の組成からなる組成物をボ−ルミル中で72時間混合分
散して磁性塗料を調製した。この磁性塗料を厚さ10μ
mのポリエステルフイルム上に、乾燥厚が3μmとなる
ように塗布、乾燥し、鏡面加工処理を行った後、所定の
幅に裁断して磁気テ−プをつくった。
【0022】実施例2 平均長軸径 0.3μm、BET比表面積30m2 /g、吸
着水分量がBET比表面積で表した単位面積当たり2個
/nm2 のCo含有γ−Fe2 3 磁性粉末の粒子表面
に、実施例1と同様にして、炭酸ガスを化学吸着させ、
水分を吸着させた。
【0023】次いで、このようにして得られたCo含有
γ−Fe2 3 磁性粉末を、実施例1における磁性塗料
の組成において、金属鉄磁性粉末に代えて同量使用した
以外は、実施例1と同様にして磁気テ−プをつくった。
【0024】実施例3 平均粒子径 0.3μm、BET比表面積5m2 /g、吸着
水分量がBET比表面積で表した単位面積当たり12個
/nm2 のCr2 3 粉末を、窒素ガス中にて、200
℃で1時間加熱して粒子表面の吸着水分量を、BET比
表面積で表した単位面積当たり 2.5個/nm2 とした。
次いで、このCr2 3 粉末の粒子表面に、実施例1と
同様にして炭酸ガス分子を化学吸着させ、水分を吸着さ
せた。
【0025】このようにして得られたCr2 3 粉末を
使用し、 Cr2 3 粉末 80 重量部 バイロン300(東洋紡社製;ポリエステル樹脂) 20 〃 メチルイソブチルケトン 100 〃 トルエン 100 〃 の組成からなる組成物をボ−ルミル中で72時間混合分
散して研磨塗料を調製した。この研磨塗料を厚さ25μ
mのポリエステルフイルム上に、乾燥厚が10μmとな
るように塗布、乾燥し、鏡面加工処理を行った後、所定
の幅に裁断して研磨テ−プをつくった。
【0026】実施例4 平均粒子径 0.7μm、BET比表面積3m2 /g、吸着
水分量がBET比表面積で表した単位面積当たり14個
/nm2 の酸化コバルト−酸化アルミニウム2元素金属
酸化物粉末(青色顔料)を、窒素ガス中にて200℃で
2時間加熱して粒子表面の吸着水分量をBET比表面積
で表した単位面積当たり 2.1個/nm2とした。次い
で、この酸化コバルト−酸化アルミニウムの2元素金属
酸化物粉末の粒子表面に、実施例1と同様にして、炭酸
ガス分子を化学吸着させ、水分を吸着させた。
【0027】このようにして得られた酸化コバルト−酸
化アルミニウム2元素金属酸化物粉末を使用し、 酸化コバルト−酸化アルミニウム2元素金属酸化物粉末 50 重量部 パンデックスT−5201(大日本インキ化学工業社製、 25 〃 ポリウレタン樹脂) エクセノ−ルS−8200(旭ガラス社製;ポリエステル 25 〃 樹脂) メチルイソブチルケトン 100 〃 トルエン 100 〃 の組成からなる組成物をボ−ルミル中で72時間混合分
散して塗料を調製した。この塗料を厚さ 4.5μmのポリ
エステルフイルム上に、乾燥厚が2μmとなるように塗
布、乾燥し、鏡面加工処理を行った後、所定の幅に裁断
してインクリボンをつくった。
【0028】比較例1 実施例1における金属鉄磁性粉末の製造において、金属
鉄磁性粉末の粒子表面に炭酸ガスを化学吸着させた後、
窒素ガスを導入することなく炭酸ガス雰囲気中で、水蒸
気を導入して水分を吸着させた以外は、実施例1と同様
にして金属鉄磁性粉末を得た。また、この金属鉄磁性粉
末を用いて実施例1と同様の方法で磁気テ−プをつくっ
た。
【0029】比較例2 実施例2におけるCo含有γ−Fe2 3 磁性粉末の製
造において、Co含有γ−Fe2 3 磁性粉末の粒子表
面に炭酸ガスを化学吸着させた後、窒素ガスを導入する
ことなく炭酸ガス雰囲気中で、水蒸気を導入して水分を
吸着させた以外は、実施例2と同様にしてCo含有γ−
Fe2 3 磁性粉末を得た。また、このCo含有γ−F
2 3 磁性粉末を用いて実施例2と同様の方法で磁気
テ−プをつくった。
【0030】比較例3 実施例3におけるCr2 3 粉末の製造において、Cr
2 3 粉末の粒子表面に炭酸ガスを化学吸着させた後、
窒素ガスを導入することなく炭酸ガス雰囲気中で、水蒸
気を導入して水分を吸着させた以外は、実施例3と同様
にしてCr2 3 粉末を得た。また、このCr2 3
末を用いて実施例3と同様の方法で研磨テ−プをつくっ
た。
【0031】比較例4 実施例4における酸化コバルト−酸化アルミニウム2元
素金属酸化物粉末の製造において、酸化コバルト−酸化
アルミニウム2元素金属酸化物粉末の粒子表面に炭酸ガ
スを化学吸着させた後、窒素ガスを導入することなく炭
酸ガス雰囲気中で、水蒸気を導入して水分を吸着させた
以外は、実施例4と同様にして酸化コバルト−酸化アル
ミニウム2元素金属酸化物粉末を得た。また、この酸化
コバルト−酸化アルミニウム2元素金属酸化物粉末を用
いて実施例4と同様の方法でインクリボンをつくった。
【0032】比較例5 実施例1における金属鉄磁性粉末の製造において、金属
鉄磁性粉末の粒子表面に炭酸ガスを化学吸着させた後、
水分の吸着処理を省いた以外は、実施例1と同様にして
金属鉄磁性粉末を得た。また、この金属鉄磁性粉末を用
いて実施例1と同様の方法で磁気テ−プをつくった。
【0033】比較例6 実施例2におけるCo含有γ−Fe2 3 磁性粉末の製
造において、Co含有γ−Fe2 3 磁性粉末の粒子表
面に炭酸ガスを化学吸着させた後、水分の吸着処理を省
いた以外は、実施例2と同様にして、Co含有γ−Fe
2 3 磁性粉末を得た。また、このCo含有γ−Fe2
3 磁性粉末を用いて実施例2と同様の方法で磁気テ−
プをつくった。
【0034】比較例7 実施例3におけるCr2 3 粉末の製造において、Cr
2 3 粉末の粒子表面に炭酸ガスを化学吸着させた後、
水分の吸着処理を省いた以外は、実施例3と同様にし
て、Cr2 3 粉末を得た。また、このCr2 3 粉末
を用いて実施例3と同様の方法で研磨テ−プをつくっ
た。
【0035】比較例8 実施例4における酸化コバルト−酸化アルミニウム2元
素金属酸化物粉末の製造において、酸化コバルト−酸化
アルミニウム2元素金属酸化物粉末の粒子表面に炭酸ガ
スを化学吸着させた後、水分の吸着処理を省いた以外
は、実施例4と同様にして、酸化コバルト−酸化アルミ
ニウム2元素金属酸化物粉末を得た。また、この酸化コ
バルト−酸化アルミニウム2元素金属酸化物粉末を用い
て実施例4と同様の方法でインクリボンをつくった。
【0036】各実施例および各比較例で得られた金属鉄
磁性粉末、Co含有γ−Fe2 3磁性粉末、Cr2
3 粉末および酸化コバルト−酸化アルミニウム2元素金
属酸化物粉末について、炭酸ガスの化学吸着量および水
分の吸着量を測定した。これらの吸着量はN2 ガス吸着
法によるBET比表面積で表した単位面積当たりの吸着
分子数で表した。下記表1はその結果である。
【0037】
【0038】また、実施例1,2および比較例1,2,
5,6で得られた磁気テ−プについて、保磁力、残留磁
束密度、角型を測定し、磁性層の表面平滑性、出力およ
び耐久性を下記の方法で調べた。
【0039】<磁性層の表面平滑性>触針式粗さ計を使
用し、触針速度0.06cm/秒、カットオフ0.08mmの条
件で磁性層の表面粗さ(C.L.A.)を測定し、比較
例2の磁気テ−プを基準として下記の式に従って算出さ
れる相対値で表面平滑性の良否を判断した。
【0040】<出力>実施例1および比較例1,5で得
られた磁気テ−プにおいては、7MHz の映像キャリア
−信号の再生出力を測定し、実施例1の磁気テ−プを基
準として相対値で表した。また、実施例2および比較例
2,6で得られた磁気テ−プにおいては、313Hz の
感度を測定し、実施例2の磁気テ−プを基準として相対
値で表した。
【0041】<耐久性>実施例1および比較例1,5で
得られた磁気テ−プにおいては、市販のVTRを使用
し、−5℃の恒温室中で静止画像再生を行ったときの出
力が3dB低下するまでの時間を測定した。また、実施
例2および比較例2,6で得られた磁気テ−プにおいて
は、市販のオ−ディオカセットテ−プレコ−ダを使用
し、常温下で100回走行後の出力変動量を測定した。
下記表2はその結果である。
【0042】
【0043】また、実施例3および比較例3,7で得ら
れた研磨テ−プについて、8mmVTR用磁気ヘッドの
研磨時のスクラッチ傷の有無を調べた。スクラッチ傷の
有無は、磁気ヘッド研磨1分間のうちに発生するスクラ
ッチ傷を、光学顕微鏡にて観察し、目視によってその有
無を判定した。下記表3はその結果である。
【0044】
【0045】さらに、実施例4および比較例4,8で得
られたインクリボンについて、転写性および耐ブロッキ
ング性を下記の方法で調べた。
【0046】<転写性>得られた各インクリボンを、日
立製作所社製の熱転写プリンタ(商品名;PT−100
M)に装着し、ベック平滑度50秒の紙に市松模様を印
字して、各ドットにおいて転写不良がないか否かを観察
した。なお、転写性の評価は、市松模様が正常に印字で
きたものを良好とし、市松模様が部分的に欠けたり、市
松模様が変形して印字されたものは不良とした。
【0047】<耐ブロッキング性>得られた各インクリ
ボンを14.5mm幅に切断し、これを長さ1mに採取して
試料とした。この試料の一端に194g(断面積あたり
3.8kg/mm2 )の荷重をかけて引っ張りながら外径
35mmのガラス管にインク層面を内側にして巻きつ
け,終端をテ−プで止め、これを60℃の恒温槽中に9
6時間貯蔵した後、室温まで空冷し、しかる後試料をと
きほぐし、インク層の基体背面側へのブロッキングの発
生の有無を観察した。下記表4はその結果である。
【0048】
【0049】
【発明の効果】上記表2から明らかなように、この発明
で得られた磁気テ−プ(実施例1および2)は、従来の
磁気テ−プ(比較例1,5,2,6)に比し、いずれも
保磁力および角型が高く、磁性層の表面粗さが小さく
て、出力特性が高く、また耐久性もよく、このことから
この発明によって得られる磁性粉末は、安定性および結
合剤樹脂中での分散性がよく、その結果、この発明の磁
性粉末を使用して得られる磁気記録媒体は、電磁変換特
性および耐久性が一段と向上されていることがわかる。
【0050】また、上記表3から明らかなように、この
発明で得られた研磨テ−プ(実施例3)は、従来の研磨
テ−プ(比較例3および7)に比し、いずれもスクラッ
チ傷が少なく、このことからこの発明によって得られる
研磨材は、安定性および結合剤樹脂中での分散性がよ
く、その結果この発明の研磨材を使用して得られる研磨
テ−プは、研磨性および耐久性が一段と向上されている
ことがわかる。
【0051】さらに、上記表4から明らかなように、こ
の発明で得られたインクリボン(実施例4)は、従来の
インクリボン(比較例4および8)に比し、いずれも転
写性および耐ブロッキング性がよく、このことからこの
発明によって得られるインクリボンの充填材は、安定性
および結合剤樹脂中での分散性がよく、その結果この発
明の充填材を使用して得られるインクリボンは、印字性
および耐久性が一段と向上されていることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粉末を加熱脱水して吸着水分量をB
    ET比表面積で表した単位面積当たり4個/nm2 未満
    にした後、炭酸ガスと接触させて粒子表面に炭酸ガスを
    化学吸着させ、次いで、真空脱気するかあるいはガス置
    換して炭酸ガスを除去した後、水蒸気と接触させ粒子表
    面に水分を吸着させて、炭酸ガスをBET比表面積で表
    した単位面積当たり 0.5〜4個/nm2 化学吸着させる
    とともに、水分をBET比表面積で表した単位面積当た
    り4〜12個/nm2 吸着させたことを特徴とする無機
    粉末の製造方法
JP4187565A 1992-06-22 1992-06-22 無機粉末の製造方法 Withdrawn JPH06363A (ja)

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