JPH0636360Y2 - 自動変速機のスロットル油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機のスロットル油圧制御装置

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JPH0636360Y2
JPH0636360Y2 JP10657489U JP10657489U JPH0636360Y2 JP H0636360 Y2 JPH0636360 Y2 JP H0636360Y2 JP 10657489 U JP10657489 U JP 10657489U JP 10657489 U JP10657489 U JP 10657489U JP H0636360 Y2 JPH0636360 Y2 JP H0636360Y2
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浩 吉沢
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] 〈産業上の利用分野〉 本考案は、自動車等の車輌に用いられる自動変速機の油
圧制御装置に関し、特に背圧室付きアキュムレータの背
圧室に供給するスロットル油圧を制御するスロットル油
圧制御装置に関する。
〈従来の技術〉 複数個の油圧作動式摩擦係合装置の係合と解放により前
進四段後進一段の如き複数個の変速段の間で変速段の切
換えが行われる自動変速機に於て、各変速段への変速に
於ける変速ショックの低減のために、前記油圧作動式摩
擦係合装置の各々に油圧の給排を行う油圧給排油路の途
中に各々アキュムレータを設けることは従来より行われ
ている。
変速制御用の摩擦係合装置の必要係合圧力はこれに与え
られる入力トルクとして機関出力トルクに応じて変化す
るから、アキュムレータに背圧室を設け、この背圧室に
機関負荷、即ち機関出力トルクに応じて変化する油圧、
即ちスロットル油圧を与え、アキュムレータが機関出力
トルクに応じて作動するようにし、より一層優れた変速
ショック低減効果が得られるようにすることが既に考え
られており、これは例えば特開昭63-199949号公報に示
されている。スロットル油圧はスロットル油圧制御弁と
称される調圧弁により調圧されるようになっており、こ
のスロットル油圧制御弁の一つとして、リニヤソレノイ
ド等の電磁アクチュエータを用いた電磁作動式のスロッ
トル油圧制御弁が既に提案されており、これは例えば実
開昭58-116851号公報に示されている。
〈考案が解決しようとする課題〉 一般に、アキュムレータは、各変速段への変速時に於け
る変速ショックの低減のために複数個の油圧作動式摩擦
係合装置毎に設けられている。従って、或る変速段から
他の変速段への変速時、例えば第2速段より第3速段へ
のシフトアップ時に於ては、第3速段を達成する油圧作
動式摩擦係合装置について設けられたアキュムレータの
アキュムレータ室に対し油圧が供給される一方に於て第
2速段達成用の油圧作動式摩擦係合装置について設けら
れたアキュムレータに於てはそのアキュムレータ室より
油の排出が行われ、これのピストンが初期位置に戻る作
動が生じる。
各油圧作動式摩擦係合装置毎のアキュムレータのアキュ
ムレータ室は各油圧作動式摩擦係合装置の油圧給排油路
に個別に接続されているから、各アキュムレータのアキ
ュムレータ室間にて油圧の干渉が生じることはないが、
しかし、各アキュムレータの背圧室は上述の如き一つの
スロットル油圧制御弁より各々スロットル油圧を与えら
れるように一部共通の油路をもって互いに連通してお
り、そして各油圧作動式摩擦係合装置について設けられ
るアキュムレータは、各変速段に対する変速時に於て個
別に適切に変速ショックを低減するために、通常、ピス
トンストローク量、容量、受圧面積、ばね力等が互いに
異なっていることと相俟って、一つのアキュムレータの
アキュムレータ室に油圧が供給されてこれのピストンが
初期位置よりストロークエンド位置へ向けて移動するこ
とによって背圧室の容積が減少する一方に於て他のアキ
ュムレータのアキュムレータ室の油排出が行われてこれ
の背圧室の容積が増大する過程に於ては、その相互のア
キュムレータの背圧室の油圧が互いに干渉し、スロット
ル油圧制御弁によってスロットル油圧が機関出力トルク
等に応じて適切に定められる制御が行われても実際に背
圧室に作用する油圧が変動し、このため適切なアキュム
レータ作用が得られなくなり、変速ショックが生じるこ
とがある。
上述の如き現象は、スロットル油圧をアキュムレータの
背圧室に作用させる必要がないスロットル全閉による変
速、即ちパワーオフアップシフト時に於て顕著に現われ
る。これは、即ちアクセルペダルの踏込みを解除するこ
とによる変速に於ては、変速機に於ける駆動力の伝達方
向が原動機駆動から走行車輪駆動へ切換わり、絶対的な
駆動力の変化が大きい状態下にて摩擦係合装置が係合力
を持ち始めるアキュムレータのアキュムレータ作用域に
於いて、アキュムレータ背圧室油圧の変動によってアキ
ュムレータが有効に作用せず、摩擦係合装置の伝達トル
クが設定値より大きく異なる状態が生じるからである。
上述の如く摩擦係合装置が係合力を持ち始めるアキュム
レータのアキュムレータ作用域に於てアキュムレータの
背圧室の油圧が変動するのは、スロットル油圧制御弁に
よりスロットル開度に応じてスロットル油圧が実質的に
零にされる制御が行われても係合側の油圧作動式摩擦係
合装置のアキュムレータの背圧室よりの油の排出により
これがスロットル油圧制御弁へ向けて一気に逆流し、こ
れによりスロットル油圧制御弁の調圧特性が一時的に変
動するからであると考えられる。
本考案は、上述の如き不具合に鑑み、パワーオフアップ
シフト時に於けるアキュムレータの背圧室圧力が適正値
より変動しないようスロットル油圧を制御するスロット
ル油圧制御装置を提供することを目的としている。
[考案の構成] 〈課題を解決するための手段〉 上述の如き目的は、本考案によれば、変速用油圧作動式
摩擦係合装置の油圧給排油路に接続されるアキュムレー
タの背圧室に供給するスロットル油圧を制御する自動変
速機のスロットル油圧制御装置に於て、ばねのばね力と
電磁アクチュエータによる押圧力との平衡関係に応じて
移動するスプール弁を有し該スプール弁により出力ポー
トが油圧供給ポートとドレンポートとに接続される度合
に応じたスロットル油圧を生じる電磁作動式スロットル
油圧制御弁と、パワーオフアップシフト時にはアップシ
フトを生じないパワーオフ時に比して前記出力ポートの
前記ドレンポートるよう前記電磁アクチュエータを制御
する通電制御手段とを有するスロットル油圧制御装置に
よって達成される。
〈作用〉 上述の如き構成によれば、パワーオフアップシフト時に
は出力ポートのドレンポートに対する接続度合が増大さ
れることにより、係合側の油圧作動式摩擦係合装置のア
キュムレータの背圧室の油のドレン流量がその他の場合
に比して増大するようになり、これによりそのアキュム
レータの背圧室の油排出が素早く行われるようになり、
この油がスロットル油圧制御弁の調圧特性に悪影響を与
えることがなくなり、これに応じて背圧室にはスロット
ル開度が全閉である時の適正なスロットル油圧が好まし
からざる変動を生じることなく供給されるようになる。
尚、アップシフトを生じないパワーオフ時に於ては、出
力ポートのドレンポートに対する接続度合はさほど大き
い値に設定されないことから、この状態よりパワーオン
時への移行時に於けるスロットル油圧の変化応答性が良
好に保たれるようになる。
〈実施例〉 以下に添付の図を参照して本考案を実施例について詳細
に説明する。
第1図は本考案によるスロットル油圧制御装置を含む油
圧制御装置により変速制御を行われる自動変速機の一例
を示している。第1図に於て、1は自動変速機を全体的
に示しており、自動変速機1は流体式トルクコンバータ
3と変速歯車装置11とを有している。
流体式トルクコンバータ3は、ポンプインペラ5とター
ビンランナ7とステータ9とを有する一般的構造の流体
式トルクコンバータであり、入力部材であるポンプイン
ペラ5を内燃機関105の出力軸107に駆動連結され、出力
部材であるタービンランナ7を変速歯車装置11の入力軸
13に駆動連結されている。
変速歯車装置11は常時噛合い式のものであり、入力軸13
と出力軸15とを互いに平行に有している。入力軸13に
は、第1速用駆動歯車17と第2速用駆動歯車19とが各々
回転可能に取付けられており、また第3速用駆動歯車21
と第4速用駆動歯車23とが各々固定連結状態にて取付け
られている。
出力軸15には、ワンウェイクラッチ25を介して第1速用
従動歯車27が取付けられていると共に第2速用従動歯車
29が固定連結状態にて取付けられ、更にまた第3速用従
動歯車31と第4速用従動歯車33が各々回転可能に取付け
られている。
ワンウェイクラッチ25は、出力軸15の回転数が第1速用
従動歯車27の回転数を上回らない限り第1速用従動歯車
27と出力軸15とを互いに動力伝達関係にて連結し、出力
軸15が第1速用従動歯車27の回転数を超えて回転するこ
とを自由に許すように構成されている。
また入力軸13には後進用駆動歯車35が回転可能に取付け
られており、出力軸15には後進用従動歯車37が固定連結
状態にて取付けられている。後進用駆動歯車35と後進用
従動歯車37とは各々中間軸39に回転可能に取付けられた
後進用中間歯車41と噛合している。
入力軸13と第1速用駆動歯車17との間には第1速用油圧
クラッチC1が、入力軸13と第2速用駆動歯車19との間に
は第2速用油圧クラッチC2が、出力軸15と第3速用従動
歯車31との間には第3速用油圧クラッチC3が、入力軸15
と第4速用従動歯車33との間には第4速用油圧クラッチ
C4が、入力軸13と後進用駆動歯車35との間には後進用油
圧クラッチCrが各々設けられている。これら油圧クラッ
チは、各々油圧作動式の多板クラッチとして構成され、
油圧を供給されることによりその油圧に応じた係合圧を
もって係合し、第1速用油圧クラッチC1は第1速用駆動
歯車17と入力軸13とを動力伝達関係に接続し、第2速用
油圧クラッチC2は第2速用駆動歯車19と入力軸13とを動
力伝達関係に接続し、第3速用油圧クラッチC3は第3速
用従動歯車31と出力軸15とを動力伝達関係に接続し、第
4速用油圧クラッチC4は第4速用従動歯車33と出力軸15
とを動力伝達関係に接続し、後進用油圧クラッチCrは後
進用駆動歯車35と入力軸13とを動力伝達関係に接続する
ようになっている。
従って、上述の如き構成よりなる歯車変速装置11に於て
は、第1速用油圧クラッチC1が係合すると、第1速用駆
動歯車17と第1速用従動歯車27とにより第1速段が達成
され、第2速用油圧クラッチC2が係合すると、第2速用
駆動歯車19と第2速用従動歯車29とにより第2速段が達
成され、第3速用油圧クラッチC3が係合すると、第3速
用駆動歯車21と第3速用従動歯車31とにより第3速段が
達成され、第4速用油圧クラッチC4が係合すると、第4
速用駆動歯車23と第4速用従動歯車33とにより第4速段
が達成され、後進用油圧クラッチCrが係合すると、後進
用駆動歯車35と後進用中間歯車41と後進用従動歯車37と
によって後進段が達成される。
第2図は第1図に示された自動変速機の変速制御に用い
られる本考案によるスロットル油圧制御装置を含む油圧
制御装置の一つの実施例を示している。
第2図に於て、43は油圧ポンプを、45はレギュレータ弁
を、47はマニュアルシフト弁を、49は1-2シフト弁を、5
1は2-3シフト弁を、53は3-4シフト弁を各々示してい
る。
油圧ポンプ43は、例えば入力軸13により回転駆動され、
オイルパン55より作動油を汲上げるようになっている。
レギュレータ弁45は油圧ポンプ43よりの油圧を一般にラ
イン油圧と称される基本油圧に調圧するようになってお
り、このライン油圧はマニュアルシフト弁47と第1ソレ
ノイド弁57と第2ソレノイド弁59とスロットル油圧制御
弁81とに与えられるようになっている。
マニュアルシフト弁47は、手にて操作されるスプール型
の油圧切換弁であり、図示の実施例に於ては、便宜上、
前進走行レンジの一つであるDレンジとNレンジ(ニュ
ートラルレンジ)とRレンジ(後進段レンジ)との三つ
の切換位置の間に切換わるようになっている。
1-2シフト弁49と2-3シフト弁51と3-4シフト弁53は各々
二位置型の油圧作動式油圧切換弁として構成され、信号
油圧を選択的に与えられることにより図て右側の位置と
左側の位置とに切換わるようになっている。1-2シフト
弁49はマニュアルシフト弁47よりライン油圧を与えら
れ、2-3シフト弁51は1-2シフト弁49よりライン油圧を与
えられ、3-4シフト弁53は2-3シフト弁51より油圧を与え
られるようになっており、これらシフト弁49、51、53と
マニュアルシフト弁47の各々の切換えによって、第1速
用油圧クラッチC1と第2速用油圧クラッチC2と第3速用
油圧クラッチC3と第4速用油圧クラッチC4と後進用油圧
クラッチCrに対する油圧の給排が制御され、前進4段後
進1段の変速制御が行われるようになっている。
第1ソレノイド弁57と第2ソレノイド弁59は各々二位置
型の電磁作動式油圧切換弁であり、第1ソレノイド弁57
は、非通電時、即ちオフ状態時に於ては1-2シフト弁49
と3-4シフト弁53とにライン油圧を信号油圧として供給
し、これに対し通電時、即ちオン状態時にはそれら信号
油圧の排出を行うようになっており、また第2ソレノイ
ド弁59は、非通電時にはライン油圧を信号油圧として1-
2シフト弁49と2-3シフト弁51とに与え、これに対し非通
電時にはそれら信号油圧の排出を行うようになってい
る。
第1ソレノイド弁57と第2ソレノイド弁59に対する通電
は電子制御装置97により第3図に示されている如き組合
せにて個別に行われるようになっている。
これにより1-2シフト弁47と2-3シフト弁51と3-4シフト
弁53は各々第3図に示されている組合せにて右側位置と
左側位置に切換わり、これに応じて第4図に示されてい
る如き組合せにて各油圧クラッチC1、C2、C3、C4、Crが係
合し、第1速段、第2速段、第3速段、第4速段、後進
段のいずれかが達成される。尚、第4図に於て、○印は
当該油圧クラッチが係合されることを示し、△印はワン
ウェイクラッチ25がエンジンドライブ状態にてロックさ
れることを示し、×印は当該クラッチ或いはワンウェイ
クラッチ25が解放或いはフリー状態であることを示して
いる。
第2図に示されている如く、第1油圧クラッチC1に対す
る油圧給排油路61と第2油圧クラッチC2に対する油圧給
排油路63と第3油圧クラッチC3に対する油圧給排油路65
と第4油圧クラッチC4に対する油圧給排油路67と後進用
油圧クラッチCrに対する油圧給排油路69の各々の途中に
は、アキュームレータ71、73、75、77、79が設けられて
いる。アキュームレータ71、73、75、77、79は各々、ア
キュームレータピストン71a、73a、75a、77a、79aの両
側にアキュームレータ室71b、73b、75b、77b、79bと背
圧室71c、73c、75c、77c、79cを有する背圧制御式もの
であり、各背圧室にはスロットル油圧制御弁81よりスロ
ットル油圧Pthが与えられるようになっている。
スロットル油圧制御弁81は、第5図及び第6図によく示
されている如く、電磁作動式のものであり、スプール弁
83がリニヤソレノイド85より与えられる図にて左方へ向
う押圧力とフィードバックポート95に与えられる油圧に
よる図にて左方へ向う押圧力と圧縮コイルばね87のばね
力により図にて右方へ向う押圧力との平衡関係に応じて
移動することにより出力ポート89が油圧供給ポート91と
ドレンポート93とに接続される度合を制御し、第7図に
示されている如く、リニヤソレノイド85に与えられる制
御電流の電流値Iの低減に応じて増大するスロットル油
圧Pthを出力ポート89に発生するようになっている。
リニヤソレノイド85に与える電流の制御は電子制御装置
97により行われるようになっている。
電子制御装置97は、一般的構造のマイクロコンピュータ
を含んでおり、スロットル開度センサ99より機関負荷に
関する情報としてスロットル開度に関する情報を、車速
センサ101より車速に関する情報を、マニュアルシフト
ポジションセンサ103よりマニュアルシフトレンジに関
する情報を各々与えられ、これら情報に応じて第1ソレ
ノイド弁57と第2ソレノイド弁59に対する通電を第3図
に示されている如き組合せにて制御し、変速制御を行う
ようになっている。
電子制御装置97は、第8図に示されている如く、スロッ
トル開度θthと制御電流値Iとのデータマップを備えて
おり、パワーオフアップシフト時以外の時にはそのデー
タマップに基いてスロットル開度θthに応じた制御電流
値I(θth)の電流をリニヤソレノイド85に対し与え、
パワーオフアップシフト時にはアップシフトを生じない
パワーオフ時の制御電流値Imaxより所定量大きい制御電
流値Iovの電流をリニヤソレノイド85に与えるようにな
っている。
これにより、パワーオフアップシフト時にはアップシフ
トを生じないパワーオフ時に比してリニヤソレノイド85
の押圧力が増大し、これによりパワーオフアップシフト
時に於ては、第6図に示されている如く、出力ポート85
がドレンポート93に接続される度合が第5図に示されて
いる如くアップシフトを生じないパワーオフ時に比して
増大されるようになる。
第9図はリニヤソレノイド85に対する通電制御ルーチン
の一例を示している。この制御ルーチンは所定時間ごと
の割込ルーチンとして実行されればよく、最初のステッ
プ10に於ては、車速Vが所定低車速Vlow以上で且つ所定
高車速Vhi以下であるか否かの判別が行われる。この判
別はアクセルペダルの戻しによって、換言すればスロッ
トル開度の低下によってアップシフトが生じる車速領域
であるか否か判別であり、アップシフトが生じる車速領
域である時はステップ20へ進み、そうでない時はステッ
プ30へ進む。
ステップ20に於ては、アップシフト時であるか否かの判
別が行われる。アップシフト時にはステップ40へ進み、
そうでない時はステップ30へ進む。
ステップ30に於ては、フラグFを零に戻し、またタイマ
のタイマ値T1とT2を各々零にリセットすることが行われ
る。ステップ30の次はステップ110へ進む。
ステップ40に於ては、フラグFが1であるか否かの判別
が行われる。フラグFはパワーオフアップシフト時に於
ける通電電流増大制御が許可されたことを示すフラグで
あり、フラグF=1である時はステップ70へ進み、そう
でない時はステップ50へ進む。
ステップ50に於ては、タイマのタイマ値T1を一つアップ
カウントすることが行われる。このタイマ値T1はステッ
プ30にてリセットされることから、アップシフトが開始
されてからの経過時間を示すことになる。ステップ50の
次はステップ60へ進む。
ステップ60に於ては、タイマ値T1が予め定められた所定
値T1set以下であるか否かの判別が行われる。T1≦T1set
である時はアップシフトが開始されてからの経過時間が
所定時間、例えば0.5秒以内である時であり、この時に
はステップ70へ進み、そうでない時はステップ110へ進
む。
ステップ70に於ては、スロットル開度θthが所定値θth
set以下であるか否の判別が行われる。所定値θthsetは
零あるいは零に極く近い値であり、θth≦θthsetであ
る時にはアクセルペダルの踏込みが解除された、謂ゆる
パワーオフ時であり、この時にはステップ80へ進み、そ
うでない時、即ちパワーオン時にはステップ110へ進
む。
ステップ80に於ては、フラグFを1にすることが行われ
る。ステップ80の次はステップ90へ進む。
ステップ90に於ては、タイマのタイマ値T2を一つアップ
カウントすることが行われる。このタイマのタイマ値T2
はアクセルペダルの踏込みが解除されてからの経過時間
を示すことになる。ステップ90の次はステップ100へ進
む。
ステップ100に於ては、タイマのタイマ値T2が予め定め
られた所定値T2setより小さいか否かの判別が行われ
る。T2≦T2setである時はアップシフトが開始されてか
ら所定時間、例えば1.5秒程度が経過する以前であり、
この時はステップ120へ進み、そうでない時はステップ1
10へ進む。
ステップ110は、パワーオフアップシフト時以外の時に
実行されるステップであり、このステップ110に於て
は、第8図に示されている如きデータマップに基いてそ
の時のスロットル開度θthに応じた制御電流値Iの電流
をリニヤソレノイド85に対し与えることが行われる。従
って、この時にはスロットル油圧制御弁81は、第10図に
示されている如く、スロットル開度θthの増大に応じて
増大するスロットル油圧Pthを発生するようになる。
尚、この時には、スロットル開度θthが零である時の制
御電流値IはImaxであり、これによってスロットル油圧
制御弁81のスプール弁83は第5図に示されている如き位
置に位置し、スロットル油圧Pthは零にされる。
ステップ120は、パワーオフアップシフト時に実行さ
れ、このステップ120に於ては、制御電流値Iovの電流を
リニヤソレノイド85に対し与えることが行われる。従っ
て、この時にはスロットル油圧制御弁81のスプール弁83
は第6図に示されている如き位置に位置し、出力ポート
89がドレンポート93に接続される度合がアップシフトを
生じないパワーオフ時に比して増大されるようになる。
このことから、例えば第2速段より第3速段へのパワー
オフアップシフト時に於ては、油圧クラッチC2の油排出
と油圧クラッチC3に対する油圧供給に伴い、アキュムレ
ータ73の背圧室73cのスロットル油圧の蓄圧量が増加す
る一方に於て、係合側の油圧クラッチC3のアキュムレー
タ75の背圧室75cからはアキュムレータ室75bに対する油
圧の供給によるピストン75aのストロークエンドへの移
動に応じて既に供給されているスロットル油圧の排出が
行われ、このスロットル油圧がスロットル油圧制御弁81
の出力ポート89及びフィードバックポート95へ向けて逆
流するようになる。しかしこの時には出力ポート89は比
較的大きい通路断面積をもってドレンポート93に接続さ
れていることから、この油圧の排出が速やかに行われ
る。これによりスロットル油圧が、ついては背圧室油圧
が一時的に上昇することが回避されるようになる。
第11図は上述の如く、スロットル油圧制御弁81のドレン
開放が増大された場合に於けるパワーオフシフトアップ
時に於ける油圧クラッチの油圧変化とスロットル油圧、
即ちアキュムレータの背圧室圧力との関係を示してお
り、また第12図はスロットル油圧制御弁のドレン開放が
増大されなかった場合に於ける油圧クラッチの油圧変化
とスロットル油圧変化とを示している。
この二つのグラフから、本考案に於ける如く、パワーオ
フシフトアップ時に於て、上述の如くスロットル油圧制
御弁81のドレン開放が増大されれば、スロットル油圧が
一時的に増大することが回避され、係合側の油圧クラッ
チの油圧上昇が適切なアキュムレータ作用のもとに急激
な変化を伴うことなく徐々に行われ、これに対しそうで
ない場合にはスロットル油圧が一時的に増大し、これに
応じてアキュムレータ作用が不適切なものになり、係合
側の油圧クラッチの上昇が徐々に行われなくなることが
理解されよう。
[考案の効果] 以上の説明から明らかな如く、本考案による自動変速機
のスロットル油圧制御装置に於ては、パワーオフアップ
シフト時には出力ポートのドレンポートに対する接続度
合が増大されることにより、係合側の油圧作動式摩擦係
合装置のアキュムレータの背圧室の油のドレン流量がそ
の他の場合に比して増大するようになり、これによりそ
のアキュムレータの背圧室の油排出が素早く行われるよ
うになり、この油がスロットル油圧制御弁の調圧特性に
悪影響を与えることがなくなり、これに応じて背圧室に
はスロットル開度が全閉である時の適正なスロットル油
圧が好ましからざる変動を生じることなく供給されるよ
うになる。これによりパワーオフアップシフトが適切な
アキュムレータ作用のもとに変速ショックを伴うことな
く良好に行われるようになる。また、アップシフトを生
じないパワーオフ時に於ては、出力ポートのドレンポー
トに対する接続度合はさほど大きい値に設定されないこ
とから、この状態よりパワーオン時への移行時に於ける
スロットル油圧の変化応答性が良好に保たれるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案によるスロットル油圧制御装置を含む油
圧制御装置により制御される自動変速機の一つの実施例
を示すスケルトン図、第2図は本考案によるスロットル
油圧制御装置を有する自動変速機の油圧制御装置の一つ
の実施例を示す概略構成図、第3図は各変速段に於ける
ソレノイド弁の通電制御部とシフト弁の切換位置との関
係を示すグラフ、第4図は各変速段に於ける油圧クラッ
チとワンウェイクラッチの作動状態を示すグラフ、第5
図及び第6図は各々スロットル油圧制御弁を互いに異な
った作動状態について示す拡大断面図、第7図はリニヤ
ソレノイドに与える制御電流値とスロットル油圧との関
係を示すグラフ、第8図はスロットル開度と制御電流値
との関係を示すグラフ、第9図はリニヤソレノイドの通
電電流制御ルーチンを示すフローチャート、第10図はス
ロットル開度とスロットル油圧との関係を示すグラフ、
第11図及び第12図はパワーオフアップシフト時の油圧ク
ラッチの油圧変化及びスロットル油圧の変化を経時的に
示すグラフである。 1……自動変速機 3……流体式トルクコンバータ 11……歯車変速装置、45……レギュレータ弁 47……マニュアルシフト弁 49……1-2シフト弁、51……2-3シフト弁 53……3-4シフト弁 57……第1ソレノイド弁 59……第2ソレノイド弁 71、73、75、77、79……アキュームレータ 81……スロットル油圧制御弁 85……リニヤソレノイド 97……電子制御装置 99……スロットル開度センサ 101……マニュアルシフトポジションセンサ 103……車速センサ 105……内燃機関

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速用油圧作動式摩擦係合装置の油圧給排
    油路に接続されるアキュムレータの背圧室に供給するス
    ロットル油圧を制御する自動変速機のスロットル油圧制
    御装置に於て、ばねのばね力と電磁アクチュエータによ
    る押圧力との平衡関係に応じて移動するスプール弁を有
    し該スプール弁により出力ポートが油圧供給ポートとド
    レンポートとに接続される度合に応じたスロットル油圧
    を生じる電磁作動式スロットル油圧制御弁と、パワーオ
    フアップシフト時にはアップシフトを生じないパワーオ
    フ時に比して前記出力ポートの前記ドレンポートに対す
    る接続度合が増大するよう前記電磁アクチュエータを制
    御する通電制御手段とを有するスロットル油圧制御装
    置。
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