JPH0635669U - ドライブシャフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動力伝達シャフトとヨ−クとの接触部で駆
動時に生じる異音を防止し且つ摩耗を防止することの出
来るドライブシャフトを提供すること。 【構成】 駆動力伝達シャフト１とユニバ−サルジョイ
ント３を取付けるヨ−ク２とをスプライン嵌合させて連
結してなるドライブシャフトにおいて、前記ヨ−ク２の
外表面に雄ねじ２２とテ−パ２３を形成し、更に内周面
に前記雄ねじに螺合する雌ねじ８２と前記テ−パ２３に
合致するテ−パ８１とを形成したナット８を該雄ねじ２
２に螺合させてなることを特徴とするドライブシャフ
ト。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、車両のプロペラシャフトのようなドライブシャフトであって、よ り詳しくは駆動側のシャフトとスプライン嵌合させたヨ−クとの接触部に生じる 隙間をなくして異音や摩耗を防止することの出来るドライブシャフトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

車両のプロペラシャフトのような回転トルクを伝達するドライブシャフトは、 図２に示すように例えば駆動力伝達シャフト（以下駆動側シャフトとする）１と スプライン嵌合するヨ−ク２を介して被駆動側シャフト５に回転トルクを伝達す るようになっている。この場合前記ヨ−ク２と被駆動側シャフト５に設けられた ヨ−ク４とはユニバ−サルジョイント３により連結される。また、前記駆動側シ ャフト１とヨ−ク２とはスプライン嵌合させた後エンドプレ−ト６を介してボル ト７により固定させ軸方向に離脱しないように結合させてある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

図２に示すように、駆動側シャフト１とヨ−ク２とはスプライン嵌合させた状 態でヨ−ク２の端部２ａと駆動側シャフト１の斜面１ａとが接触した状態（図で は駆動側シャフトの斜面と接触しているが、シャフトの外表面や軸方向の断面部 （円筒部）と接触させることもある）になっている。またスプライン嵌合部の一 部拡大図の図３に示すように、駆動側シャフト１のスプライン１１とヨ−ク側の スプライン２１との間にはスム−ズに嵌合させるため僅かな隙間ｄが存在する。 この僅かな隙間ｄのため駆動時にヨ−ク２の端部２ａと駆動側シャフト１の斜面 １ａとの接触位置で『スベリ』が生じピキ−ンというような異音が生じる場合が ある。そして『スベリ』が生じると摩耗も早くなりそれだけ寿命も低下する。こ の考案はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とする所は駆動側シ ャフトとヨ−クとの接触部で駆動時に生じる異音を防止し且つ摩耗を防止するこ との出来るドライブシャフトを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

即ち、この考案は上記する課題を解決するために、駆動力伝達シャフトとユニ バ−サルジョイントを取付けるヨ−クとをスプライン嵌合させて連結してなるド ライブシャフトにおいて、前記ヨ−クの外表面に、前記シャフト側端部に雄ねじ と該雄ねじから前記ユニバ−サルジョイント側にテ−パをそれぞれ形成し、更に 内周面に前記雄ねじに螺合する雌ねじと前記テ−パに合致するテ−パとをそれぞ れ形成したナットを該雄ねじに螺合させてなることを特徴とする。

【０００５】

【作用】

この考案のドライブシャフトを上記手段とすれば、例えば駆動力伝達シャフト １にスプライン結合したヨ−ク２に螺合させたナット８を締め込んで行くと、図 １にも示すように、該ナット８のテ−パ８１部分がヨ−ク２のテ−パ２３部分を 矢印Ｐに示すように押し付け、圧力による弾性歪によりスプライン部分の径方向 の隙間を無くすることになる。こうしてヨ−ク２と駆動力伝達シャフト１との接 触部でのすべりをなくすることが出来る。

【０００６】

【実施例】

以下、この考案の具体的実施例について図面を参照して説明する。 図１はこの考案のドライブシャフトの一部縦断面図を含む連結部の正面図であ る。駆動側シャフト１（各構成要素の符号は説明の都合上従来例を示す図２と同 じ部分は同一の符号で示す、以下同様）にはヨ−ク２をスプライン嵌合させた後 該ヨ−ク２の内側よりエンドプレ−ト６を当接させてボルト７により駆動側シャ フト１とヨ−ク２とを離脱しないよう固定する。そして該ヨ−ク２と被駆動側シ ャフト５のヨ−ク４にユニバ−サルジョイント３を取付けて被駆動側シャフト５ と連結する。

【０００７】 前記ヨ−ク２の前記駆動側シャフト１と嵌合する端部の外表面には雄ねじ２２ が螺刻され、この雄ねじ２２に続いてテ−パ２３状に形成されている。また前記 駆動側シャフト１外周面にはナット８が螺合させてあり、該ナット８の内周面に は前記ヨ−ク２の表面に形成したテ−パ２３に合致するようなテ−パ８１を形成 すると共に、該テ−パ８１に続いて前記雄ねじ２２に螺合する雌ねじ８２が形成 されている。 即ち、このドライブシャフトは駆動側シャフト１と被駆動側シャフト５とをヨ −ク２及びユニバ−サルジョイント３を介して連結した後前記ナット８をヨ−ク ２方向へ締め込み固定する構成になっている。

【０００８】 この考案のドライブシャフトを上記構成とすれば、駆動側シャフト１にスプラ イン結合したヨ−ク２に螺合させた前記ナット８を締め込んで行くと、図１にも 示すように該ナット８のテ−パ８１がヨ−ク２のテ−パ２３部分を矢印Ｐに示す ように押し付け、圧力による弾性歪により駆動側シャフト１側のスプライン１１ とヨ−ク２側のスプライン２１との径方向の隙間ｄを無くすることになる。こう してくどう側シャフト１とヨ−ク２との接触部でのすべりをなくすることが出来 る。

【０００９】 この考案では、例えば駆動側シャフト１とヨ−ク２とをスプライン嵌合させる 時点では図３に示すように嵌合をスム−ズにするためスプライン２２とスプライ ン２１との間には所定の隙間ｄは存在する。そして駆動側シャフト１とヨ−ク２ との嵌合後ナット８によって締め込みテ−パ２３でスプライン１１とスプライン ２１との隙間ｄを無くしてピキ−ンという異音と駆動側シャフト１とヨ−ク２と のすべりや摩耗をなくする点に特徴がある。

【００１０】

【考案の効果】

この考案のドライブシャフトは以上詳述したような構成としたので、従来駆動 力伝達シャフトとヨ−クとの接触面に発生しがちであった異音や摩耗をなくし寿 命を延長することが出来る。またこの考案のドライブシャフトは嵌合時にはスプ ライン部分に隙間がありスプライン嵌合作業がしやすく、嵌合後にはスプライン 間の隙間をなくしてガタ付きを無くするという極めて都合の良い構成となってい る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のドライブシャフトの一部縦断面図を
含む連結部の正面図である。

【図２】従来のドライブシャフトの一部縦断面図を含む
連結部の正面図である。

【図３】図２のスプライン部分の一部拡大図である。

【符号の説明】

１ 駆動側シャフト ２ ヨ−ク ３ ユニバ−サルジョイント ４ 被駆動側ヨ−
ク ５ 被駆動側シャフト ８ ナット １１、２１ スプライン ２２ 雄ねじ ２３ テ−パ ８１ テ−パ ８２ 雌ねじ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動力伝達側シャフトとユニバ−サルジ
   ョイントを取付けるヨ−クとをスプライン嵌合させて連
   結してなるドライブシャフトにおいて、前記ヨ−クの外
   表面に、前記シャフト側端部に雄ねじと該雄ねじから前
   記ユニバ−サルジョイント側にテ−パをそれぞれ形成
   し、更に内周面に前記雄ねじに螺合する雌ねじと前記テ
   −パに合致するテ−パとをそれぞれ形成したナットを該
   雄ねじに螺合させてなることを特徴とするドライブシャ
   フト。