JPH0635648B2 - 低温加熱、還元省略型の亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法 - Google Patents

低温加熱、還元省略型の亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法

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JPH0635648B2
JPH0635648B2 JP1058896A JP5889689A JPH0635648B2 JP H0635648 B2 JPH0635648 B2 JP H0635648B2 JP 1058896 A JP1058896 A JP 1058896A JP 5889689 A JP5889689 A JP 5889689A JP H0635648 B2 JPH0635648 B2 JP H0635648B2
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壽男 小田島
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来、一般に亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき鋼板は、
めっき原板に供せられる熱延酸洗鋼板、冷延鋼板を酸化
性雰囲気中で加熱処理して鋼板表面を酸化した後、還元
雰囲気中で均熱還元して活性な鋼板表面を得て、亜鉛又
は亜鉛系合金の溶融温度近傍まで還元性雰囲気中で徐冷
・急冷し、亜鉛又は亜鉛系合金の溶融浴中に浸漬する方
法で製造されている。このような製造方法は、鋼板を切
板にせずコイルのままで連続めっきが行なえる作業上の
利点から、一般に多く行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような製造法においては、還元性雰囲気中で均熱還
元して活性な鋼板表面を得なければめっき密着性を確保
できないため、フルハード材といわれる焼鈍不要鋼板,
例えば熱延酸洗鋼板がめっき原板であっても、高濃度水
素雰囲気、例えば15% Hとしても600℃程度で長時
間(2〜3分)還元しなければならない。そのため酸化
加熱温度も600℃程度としなければならない。また亜鉛
又は亜鉛系合金例えば亜鉛−錫合金の溶融浴に浸漬する
に際しては、上記均熱還元後、亜鉛又は亜鉛−錫合金の
溶融浴温度近傍の温度例えば460℃〜470℃又230〜250℃
まで還元性雰囲気で徐冷、急冷しなければならない。
仮に均熱還元工程、徐冷、急冷工程を省略し、酸化性雰
囲気中で溶融浴温度近傍に加熱して直ちに溶融浴に浸漬
して密着性の優れた亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき鋼
板を得ることができれば、エネルギー原単位を大幅に低
減できると共に還元ガスが不要となり、亜鉛又は亜鉛系
合金の溶融めっき鋼板の製造コストを大幅に低下するこ
とが可能となる。またその連続溶融めっきラインの設備
費も大幅に削減することができる。
しかしながらこのような低温加熱、還元冷却省略型の亜
鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法は、いまだ提案され
ていない。
本発明は上記のように亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき
鋼板の製造コスト、連続溶融めっきラインの設備費を大
幅に削減することができる低温加熱、還元冷却省略型の
亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法を提供するもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、酸化性雰囲気中で亜鉛又は亜鉛系合金の
溶融浴温度近傍まで鋼板を加熱して、そのまま亜鉛又は
亜鉛系合金の溶融浴に浸漬する溶融めっき方法について
種々検討した結果、加熱昇温前に鋼板表面にNi,Co,C
u,Sn,Mnの中から選択した1種を0.1〜3.0g/m
2めっきすると共に溶融浴に浸漬時の上記めっき金属の
酸化膜厚を20〜200Åとすることにより、密着性に優れ
た亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき鋼板が得られること
を見出し、下記の本発明を完成したものである。
鋼板の表面にNi,Co,Cu,Sn,Mnの中から選択した1種
を0.1〜3.0g/m2めっき後、酸化性雰囲気中で亜
鉛又は亜鉛系合金の溶融浴温度近傍に加熱してそのまま
亜鉛又は亜鉛系合金の溶融浴に浸漬するに際して、加熱
雰囲気酸素濃度及び又は加熱速度(時間)を調節してめ
っきした金属の酸化膜厚を20〜2000Åとしておくことを
特徴とする低温加熱、還元省略型の亜鉛又は亜鉛系合金
の溶融めっき方法。
以下、本発明について詳細に説明する。
第1図は、鋼板表面にNiを0.5g/m2めっき後、酸化
性雰囲気中で450℃まで昇温し、そのまま浴温450℃の溶
融亜鉛浴中に浸漬するに際して、加熱雰囲気酸素濃度及
び又は加熱速度(時間)を調整して、めっきNiの酸化膜
厚を種々変更し、溶融亜鉛めっき鋼板を製造したときの
Ni酸化膜厚とめっき密着性の関係を示したものである。
なおめっき密着性はボールインパクト試験で実施した。
まためっき密着性の評価は10点法で評価し、10点は
剥離皆無であり、1点は全面剥離を示す。
この図よりNi酸化膜厚を20〜2000Åとすれば優れためっ
き密着性を確保できることが明らかである。このように
Ni表層を積極的に酸化させ、その酸化膜厚を20〜2000Å
に調節することによって密着性の優れた溶融亜鉛めっき
鋼板が得られるメカニズムは明確ではないが、450℃の
溶融亜鉛浴中に浸漬された際、溶融亜鉛の強い還元力に
よって還元され活性なNi表層が得られ、亜鉛との合金化
が容易に進むためであると考えられる。酸化膜厚が2000
Å以上となると溶融亜鉛による還元速度が大幅に低下し
亜鉛との合金層に酸化膜部が残存し密着性が悪くなる。
一方、酸化膜厚が20Å以下で密着性が悪くなるのは、還
元された活性なNi表層の厚みが小さいため、それによっ
て形成された合金層が薄く十分な密着力が確保できない
ためと考えられる。
Niめっきは電気めっき法、化学めっき法或いはNiイオン
を含む溶液の塗布等によって施すことができ、Ni酸化膜
厚の調節は加熱雰囲気酸素濃度及び又は加熱速度(時
間)を調整して行うことができ、加熱速度を高めること
により加熱雰囲気を大気雰囲気にすることも可能であ
る。
第2図は鋼板にめっきしたNiの付着量を種々かえ、酸化
膜厚を100〜120Åと一定にし、同じように溶融亜鉛めっ
き鋼板を製造したときのNi付着量とめっき密着性の関係
をしたものである。Ni付着量が0.1g/m2以下では優
れためっき密着性は得られない。これはNi付着量が0.
1g/m2以下では酸化性雰囲気中での加熱の際、鋼板の
酸化を十分に抑えることができず、一部鋼板が酸化さ
れ、それによってめっき密着性が低下するものと思われ
る。Ni付着量の上限はめっき密着性の観点からは特に制
約はないが、経済的な観点から3.0m2とする。
以上の結果は、Ni予備めっきについて説明したがCo,C
u,Sn,Mnについても同様な結果が得られた。
またZnの溶融浴について説明したが、Zn−5%Al浴、
Zn−50%Al浴、Zn−Sn合金浴、Zn−Mg合金浴でも全く同
様で、溶融亜鉛合金の強い還元力によって予めめっきし
た金属の酸化物は容易に還元され活性層が得られるので
本発明はいずれの金属あるいは合金の溶融めっきにおい
ても適用することができる。
〔実施例〕
実施例−1 熱延酸洗鋼板の表面に0.5g/m2のNiめっきを施し、
酸素濃度5%のNガス雰囲気(弱酸化性雰囲気)中で
470℃まで5secで加熱してNi酸化膜厚を200Åに調節
して、そのまま浴温460℃の溶融亜鉛浴中に3sec浸
漬して溶融めっきを行った。
その結果、浴温に略等しい低温加熱でボールインパクト
試験評点10点の密着性の優れた溶融亜鉛めっき鋼板が得
られた。
実施例−2 熱延酸洗鋼板の表面に0.5g/m2のCoめっきを施し、
酸素濃度5%のNガス雰囲気(弱酸化性雰囲気)中で
460℃まで3secで加熱してCo酸化膜厚を150Åに調節
して、そのまま浴温450℃の溶融亜鉛浴中に2sec浸
漬して溶融めっきを行った。
その結果、浴温に略等しい低温加熱でボールインパクト
試験評点10点の密着性の優れた溶融亜鉛めっき鋼板が得
られた。
実施例−3 熱延酸洗鋼板の表面に1.0g/m2のCuめっきを施し、
大気雰囲気中で430℃まで5secで加熱してCu酸化膜
厚を180Åに調節して、そのまま浴温420℃の溶融Zn−5
%Al浴中に4sec浸漬してZn−5%Alめっきを行っ
た。
その結果、浴温に略等しい低温加熱でボールインパクト
試験評点10点の密着性の優れた溶融Zn−5%Alめっき鋼
板が得られた。
実施例−4 冷延鋼板の表面に0.3g/m2のSnめっきを施し、大気
雰囲気中で240℃まで10secで加熱してSn酸化膜厚を1
20Åに調節して、そのまま浴温230℃の溶融Zn50%−S
n50%の溶融浴中に2sec浸漬してZn−50%−Sn50%
のめっきを行った。
その結果、浴温に略等しい低温加熱でボールインパクト
試験評点10点の密着性の優れた溶融めっき鋼板が得られ
た。
実施例−5 冷延鋼板の表面に1.5g/m2のMnめっきを施し、酸素
濃度2%のNガス雰囲気(弱酸化性雰囲気)中で520
℃まで7secで加熱してMn酸化膜厚を500Åに調節し
て、そのまま浴温510℃の溶融Zn−50%−Al50%の溶融
浴中に8sec浸漬してZn−50%−Al50%のめっきを行
った。
その結果、浴温に略等しい低温加熱でボールインパクト
試験評点10点の密着性の優れた溶融亜鉛めっき鋼板が得
られた。
実施例−6 熱延酸洗鋼板の表面に0.5g/m2のNiめっきを施し、
酸素濃度0.5%のNガス雰囲気(弱酸化性雰囲気)
中で480℃まで5secで加熱してNi酸化膜厚を80Åに
調節して、そのまま浴温470℃のZn−Mg15%の溶融浴中
に1.5sec浸漬してZn−Mg15%のめっきを行った。
その結果、浴温に略等しい低温加熱でボールインパクト
試験評点10点の密着性の優れた溶融めっき鋼板が得られ
た。
〔発明の効果〕
以上のように本発明法によれば、低温加熱で還元冷却工
程を経ることなく、そのまま亜鉛又は亜鉛系合金の溶融
浴に浸漬して密着性の優れた亜鉛又は亜鉛系合金の溶融
めっき鋼板を得ることができるものであるから、亜鉛又
亜鉛系合金の溶融めっき鋼板の製造コスト、連続溶融め
っきラインの設備費を大幅に削減することができる等顕
著な効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はNiの酸化膜厚とめっき密着性の関係を示した
図、第2図は鋼板にめっきしたNi付着量をかえ、酸化膜
厚を一定にして、めっき密着性との関係を示した図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼板の表面にNi,Co,Cu,Sn,Mnの中から
    選択した1種を0.1〜3.0g/mめっき後、酸化
    性雰囲気中で亜鉛又は亜鉛系合金の溶融浴温度近傍に加
    熱してそのまま亜鉛又は亜鉛系合金の溶融浴に浸漬めっ
    きするに際して、加熱雰囲気酸素濃度及び又は加熱速度
    (時間)を調節して予めめっきした金属の酸化膜厚を20
    〜2000Åとしておくことを特徴とする低温加熱、還元省
    略型の亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法。
JP1058896A 1989-03-10 1989-03-10 低温加熱、還元省略型の亜鉛又は亜鉛系合金の溶融めっき方法 Expired - Lifetime JPH0635648B2 (ja)

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