JP3480357B2 - Si含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板ならびに高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
Si含有高強度溶融亜鉛めっき鋼板ならびに高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法Info
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鋼板とする溶融亜鉛めっき鋼板ならびに合金化溶融亜鉛
めっき鋼板の製造方法に関し、めっき皮膜の均一性と密
着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびめっき皮膜の均
一性と耐パウダリング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき
鋼板の製造方法に関する。
鉛めっき鋼板が車体用素材として使用され始めて久し
い。合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、電気めっき法に比べ
厚めっき化が容易な溶融亜鉛めっき法により製造される
ため、耐食性に優れ製造コストが低いこと、また、めっ
き層が鉄亜鉛合金となっているため、塗料密着性、スポ
ット溶接性に優れることなどの材料的優位性がある。
燃費向上が叫ばれ、車体軽量化と安全性確保の観点から
素材の高強度・薄物化が強く求められている。一般的に
鋼板の強度上昇にはSi,Mn,P等の固溶強化元素の添加
が行われている。
をめっき原板として使用する場合には、鋼中のSiがめっ
き前焼鈍時に選択酸化により鋼板表面を覆うため、溶融
亜鉛との濡れ性が悪くなり不めっきを生じたり、たとえ
不めっきに至らなかった場合でも、濡れ性阻害に基づく
合金化の遅れが生じるという問題がある。また、熱延時
に生成する赤スケールが原因となるスジムラが発生する
ため、自動車用外板へのSiの適用は特に避けられている
が、熱延時にデスケーリングを入念に行うなどの配慮を
して、熱延後には判別しにくい程度の赤スケールであっ
たとしても、溶融亜鉛めっき後の合金化処理時には、Si
の濃度差に起因する合金化の不均一から、鋼板表面に線
状マークを発生させる。
化を促進する方法としては、特開昭61-44168号公報に0.
002〜1.5g/m2のNi、ならびにNi系合金の被覆層を溶融亜
鉛めっきに先立ち施す手法が、また特開平5-163558号公
報に0.1%以上の硫黄化合物溶液を、特開平8-188861号公
報に酸化物の標準生成自由エネルギーが特定の範囲であ
る無機化合物を0.001〜5g/m2の範囲で、特開平7-331403
号公報に無機亜鉛化合物を0.05〜500g/m2の範囲で、特
開平6-207259公報に有機酸を含有する溶液を、溶融亜鉛
めっきに先立ち塗布する手法が提案されている。
うなプレめっきを施す方法には、溶融亜鉛めっきの前処
理設備としては設備が大規模になる上、鋼板をめっき浴
に浸漬する前の加熱焼鈍過程で表面に被覆した金属が鋼
板中に拡散する現象が生じるため、十分な効果を得るた
めには付着量を多くする必要があり、製造コストが高く
なるといった問題がある。
を塗布する手法では、硫黄のみの塗布では効果が不十分
であり、十分な効果を得るためにはS付着量を多くする
必要がある。また、付着量を増加させると、ロールピッ
クアップの問題や、焼鈍炉内で硫黄化合物が炉材と反応
しやすく炉の寿命を極端に下げるという問題が生じ、単
なる硫黄化合物の塗布は工業的には困難である。
いるような、鋼板表面に塗布した無機化合物が焼鈍中に
分解気化せず、溶融亜鉛浴中のZnもしくはAlにより還元
され、溶融亜鉛浴中に拡散させる手法では、本発明者ら
の検討によれば、鋼板表面に残存した金属化合物が溶融
亜鉛との濡れ性の阻害を招く恐れがある。たとえ不めっ
きに至らなかった場合においても、無機化合物が拡散す
ることにより溶融亜鉛浴が汚染されるという問題点を有
している。
合物を塗布する手法では、鋼板の加熱焼鈍過程で無機亜
鉛化合物が還元されるとともに亜鉛の蒸発が生じ、効果
をもたらすためには付着量を多くする必要があるととも
に、蒸発した亜鉛が炉内を汚染するため、工業化の上で
は問題がある。
布する手法では、鋼板との反応により不溶性鉄塩を生成
させることが目的であるため、操業中に不溶性鉄塩皮膜
の厚さに変動が生じた場合、以降の焼鈍過程で皮膜の分
解が完了せず、めっきおよび合金化の不良を招く恐れが
ある。
平3-134147号公報にNi,Co,Fe,Cuのプレめっき層を2
〜70mg/m2の範囲で施した後、酸化処理により鋼板表面
にFe酸化物層を形成させ、通常のCGLラインで溶融亜鉛
めっきを施す手法が提案されている。しかし、この手法
ではプレめっき→酸化処理→鋼板還元→溶融亜鉛めっき
という複雑なライン構成となる上、無酸化炉を有する溶
融亜鉛めっきラインでは、形成されるFe系酸化物が不均
一であることにより効果がなく、上記手法を適用するこ
とができない。
i,Co化合物のうち1種以上とSb化合物を添加した有機あ
るいは無機酸を鋼板表面に塗布した後、通常のCGLライ
ンで溶融亜鉛めっきを行い、鉄亜鉛合金化反応の抑制層
であるFe-Al相の均一な生成を促進することにより、合
金化の不均一反応を抑制する手法が提案されている。こ
の手法では、プレめっきのような新たな設備を必要とし
ないので、コストの増大を抑えることができるものの、
Si添加鋼での不めっきの発生という問題は依然として残
る。
種々検討した結果、鋼板表面に金属化合物溶液又は硫黄
を含有する金属化合物溶液を塗布し通常のCGLラインで
溶融亜鉛めっきを行うことにより、不めっきの防止と合
金化速度の促進に効果があることを見出した。
に鑑みてなされたものであって、めっき皮膜の均一性な
らびに密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板、およびさら
に合金化ムラが生じず、耐パウダリング性に優れた合金
化溶融亜鉛めっき鋼板を安定して製造することができる
製造方法を提供することを目的とする。
に、第1発明は、重量%で、Si:0.2%以上、また
はさらにMn:0.2%以上を含む高強度鋼板を非酸化
性雰囲気で加熱焼鈍し、その後、Alを含む溶融亜鉛浴
に浸漬してめっきを行う、高強度溶融亜鉛めっき鋼板の
製造過程において、焼鈍前の鋼板表面に、Fe,Ni,
Co,Sn,CuおよびMn系のC,Hからなる有機化
合物塩を含む金属化合物から選ばれた1種または2種以
上を金属量に換算して1〜200mg/m2の範囲で付
着させることを特徴とする高強度溶融亜鉛めっき鋼板の
製造方法を提供する。
たはさらにMn:0.2%以上を含む高強度鋼板を非酸化性雰
囲気で加熱焼鈍し、その後、Alを含む溶融亜鉛浴に浸漬
してめっきを行う、高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造過
程において、焼鈍前の鋼板表面に、硫黄を必須成分とし
て含み、さらにFe,Ni,Co,Sn,CuおよびMnの何れかを
含んだ金属化合物の1種又は2種以上を金属量に換算し
て1〜200mg/m2の範囲で付着させることを特徴とする高
強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提供する。
合物が、硝酸塩を含むことを特徴とする高強度溶融亜鉛
めっき鋼板の製造方法を提供する。
合物が、塩化物を含むことを特徴とする高強度溶融亜鉛
めっき鋼板の製造方法を提供する。
酸化性雰囲気での加熱焼鈍が、直火還元加熱方式で加熱
した後、水素雰囲気中で均熱処理を行う処理であること
を特徴とする高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法を提
供する。
よって溶融亜鉛めっきした後、さらにめっき層の合金化
熱処理を行うことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛め
っき鋼板の製造方法を提供する。
する。
化合物又は硫黄を含有する金属化合物を金属量に換算し
て1〜200mg/m2の範囲で付着させた後、非酸化性雰囲気
で加熱焼鈍すると、加熱焼鈍過程において金属化合物の
分解および/または鋼板との反応により、鋼板表面への
金属の固溶が生じるとともに、更に硫黄を含有する場合
は、鋼板表面の粒界に主として、金属硫化物が形成され
る。この金属硫化物は、鋼板結晶粒の再結晶過程におい
て粒界のピン止め効果をもたらすため、結晶粒の成長を
抑制し、鋼板表面のみ微細なフェライト粒が形成され
る。その後、少なくとも0.05〜0.30%のAlを含む溶融亜
鉛浴に浸漬してめっきを行うと、Fe-Zn結晶(ζ相)が
微細かつ均一に生成し、皮膜の均一性と密着性に優れた
溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。前述した金属硫化物は
鋼板表面で点状に存在しており、大部分はフェライト結
晶であることから、溶融亜鉛との濡れ性を阻害せず、良
好なめっき性が得られる。
は、未だ明確ではないが、鋼板表面への金属の固溶、ま
たはさらに鋼板表層のみ微細なフェライト粒が形成され
ることによる見かけ上の鋼板表面積の増加のため、何も
処理を行わない鋼板表面と比較して、鋼板表面のSi濃度
低下を生じ、Siの選択酸化を低減できることが考えられ
る。このように、本発明のような処理を施すことによ
り、Si含有高強度鋼板におけるSiの選択酸化を低減する
効果があるため、不めっきの発生を抑制するとともに、
Fe-Zn結晶(ζ相)が微細かつ均一に生成し、皮膜の均
一性と密着性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板が得られる。
の加熱焼鈍中に容易に酸化されない金属種の化合物であ
ることが必要である。このため、無機金属化合物の金属
種としては、加熱焼鈍雰囲気で十分還元することができ
る金属、すなわちFe,Ni,Sn,Co,Cu,Mnであることが
必要である。中でも、付着金属種としては、Feが最も効
果的である。この理由については未だ明確ではないが、
Fe系化合物を鋼板表面に付着させることにより、表層に
はSiを含まないFe系化合物層が形成される。このため、
加熱焼鈍過程においても、Siの選択酸化が生じず、また
鋼板内部からのSiの拡散も抑制することができ、不純物
を含まない還元鉄層の形成が可能であると考えられる。
実際、本発明者らが行った観察結果においても、Fe系化
合物を付着させ加熱焼鈍を行った鋼板表面は、特にSi系
酸化物がほとんど見られない組織であった。
および塩化物などの無機化合物塩、または有機化合物塩
を使用できる。有機化合物塩は、加熱焼鈍過程で有害な
ガスの発生のないC,Hからなる有機化合物塩を使用する
ことが有効である。
が、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造する際にも本発明
は効果的である。すなわち、Si含有高強度鋼板では、Si
の選択酸化により生じたSi系酸化物が鋼板表面ならびに
結晶粒界を覆うため、不めっきを生じなかった部分にお
いても、鋼板の結晶粒界で優先的に生じる溶融亜鉛と鋼
板の直接反応、いわゆる「アウトバースト反応」が抑制
される。しかしながら、本発明の手法を適用することに
より、前述のようにSiの選択酸化が低減されるため、清
浄な結晶粒界となる。また、硫黄を含む金属化合物を付
着させた場合、さらに前述したように鋼板表面のみ微細
なフェライト粒が形成されるため、鋼板の結晶粒界で優
先的に生じる溶融亜鉛と鋼板の直接反応、いわゆる「ア
ウトバースト反応」の起点である結晶粒界の増加が生じ
る。このため、亜鉛めっき−鋼板界面全体でアウトバー
スト反応が生じ、均一なめっき皮膜を形成することがで
き、その結果、耐パウダリング性に優れた合金化溶融亜
鉛めっき鋼板を製造することができる。また、比較的合
金化の進行が速いことで知られているIF鋼などと同程度
の合金化速度が得られるため、鋼種による合金化処理条
件の調整が不要となり、生産性の向上の観点からも効果
的である。
硫黄を含有する金属化合物を付着させた後の加熱焼鈍時
には、直火還元加熱方式で加熱した後、水素を含有する
雰囲気中で均熱処理を行うとさらに効果的である。すな
わち、直火還元加熱方式では鋼板を急速加熱することが
できるため、鋼板表面に付着した金属化合物の分解およ
び反応が急速に進行し、これ以後の工程でのロールとの
接触による塗布物の脱離・飛散を防止する事ができるた
めである。
属化合物を、金属量に換算して1〜200mg/m2としたの
は、1mg/m2未満では効果が不十分であり、200mg/m2を超
えると、加熱焼鈍中に鋼板との反応が完了しにくく、付
着化合物が鋼板表面に残存することにより、溶融亜鉛と
の濡れ性の阻害を招くだけでなく、ロールに残存物が転
写し鋼板表面のキズの原因となるためである。なお、均
一なめっき皮膜の制御の容易性、ならびに生産性の観点
から10〜100mg/m2の範囲にあることがより好ましい。
さらにMn含有量が0.2%以上と規定したのは、本発明で対
象とする高強度レベルの鋼板を得るために最低限必要な
量だからである。なお、本発明で対象とする鋼板は、上
記のSi含有量、またはさらにMn含有量を満足していれば
よく、その他の成分は特に制限されず、Feおよび不可避
的不純物の他に、C,S,Mg,Cr,Ni,Cu,Ta,Alなどの
1種または2種以上を含有してもよい。また、IF鋼ベース
の鋼板を製造するため、Nb,Tiを添加してもよく、この
際、耐二次加工性脆化を防ぐ目的で、数ppmのBを添加し
てもよい。
金属化合物を水または有機溶剤に溶解し、鋼板表面に塗
布、噴霧、スプレー、浸漬といった方法を適用すること
ができる。また、化合物の鋼板への付着性を高める目的
で界面活性剤を添加してもよい。さらに、化合物の鋼板
への付着性を高める目的では、溶液中に有機樹脂を溶解
させ、バインダーとして用いてもよい。この他にも、電
気めっき法、蒸着法などを用いてもよいが、本発明は、
鋼板表面に金属皮膜を形成することが目的ではなく、加
熱過程で鋼板表面に金属が固溶し、さらに硫化物を生成
することが重要である。この点から考えると、処理効率
および処理コストの面から、上記のような溶液を利用す
る手法が最も好ましい。
いは合金化溶融亜鉛めっき層中には、耐食性向上などを
目的として、主元素であるZn,Fe,Alの他に、As,Bi,
Cd,Ce,Co,Cr,In,La,Li,Mg,Mn,Ni,O,P,Pb,
S,Sb,Sn,Ti,Zr等のうち1種または2種以上を含有さ
せてもよく、これらを含有していても本発明の効果は損
なわれない。
式、誘導加熱方式、直接通電加熱方式などの方法を採用
することができ、合金化加熱方式の相違によって本発明
の効果に変わりはない。しかしながら、鋼板表面を優先
的に加熱することにより鋼板の急速加熱が可能で、鋼板
の表層における鉄と溶融亜鉛との反応を強制的に生じさ
せることのできる誘導加熱方式を用いるのが、生産性な
らびに製造上の安定性の面から見て最も効果的である。
延鋼板のいずれでもよく、自動車、建材、電気、家電な
ど、亜鉛めっき鋼板を使用する全ての用途に適用するこ
とができる。
硫酸第一鉄(FeSO4),硫酸ニッケル(NiS
O4),スルファミン酸ニッケル,チオシアン酸ニッケ
ル(Ni(SCN)2),硫酸第一スズ(SnS
O4),硫酸コバルト(CoSO4),硫酸銅(CuS
O4),硫酸マンガン(MnSO4)の各水溶液(以
上、実施例1)、ぎ酸鉄(Fe3(HCO2)7(O
H)2),くえん酸鉄(FeC6H5O7)のFe系化
合物,ぎ酸ニッケル(Ni(HCO2)2),ぎ酸コバ
ルト(Co(HCO2)2),ぎ酸銅(Cu(HC
O2)2),ぎ酸マンガン(Mn(HCO2)2)のぎ
酸系化合物の各水溶液(以上、実施例2)を、所定の金
属付着量が得られるように濃度を調整し、バーコータに
より塗布後、熱風乾燥炉により100〜150℃で乾燥
させた。
グネシウム(MgSO4),硫酸アルミニウム(Al2
(SO4)3)、実施例2では硝酸マグネシウム(Mg
(HCO2)2),硝酸アルミニウム(Al(HC
O2)3)の各水溶液について、同様の条件で塗布した
鋼板を作製した。
タを用いて焼鈍しめっきを行った。めっきに際しては、
焼鈍雰囲気は10%H2-N2(露点-40℃)とし、焼鈍温度は8
50℃、焼鈍時間は60秒とし、Alを0.12%含む460℃の亜鉛
めっき浴を用いて、侵入板温460℃、浸漬時間3秒にてめ
っきした。めっき後、N2ガスワイパーにより亜鉛付着量
を片面当たり60g/m2に調整した。また、一部めっきを施
さず焼鈍のみを行ったサンプルについても作製した。
試験による塗布化合物の密着性の評価を行い、さらに焼
鈍後のサンプルについては、テープ剥離試験を行い、試
験前後の化合物の付着量変化を測定し、未反応物の残存
の有無を評価した。
況、初期合金相形態の観察、0T曲げ試験によるめっき密
着性の評価を行い、さらに、誘導加熱装置により、50
0,525,550,575,600℃で20秒の合金化処理を行っ
て、表層まで合金化できる温度により、合金化速度を比
較した。また、皮膜中の鉄含有率が10%±0.5%となるよ
うに合金化温度を調整し、20秒間の合金化処理を行った
サンプルを用いて、合金化ムラの発生状況を観察すると
ともに、90度曲げ試験を行って耐パウダリング性を評価
した。
板、溶融亜鉛めっき鋼板および合金化溶融亜鉛めっき鋼
板について、各種品質を評価した結果を製造条件ととも
に、実施例1について表2〜4、実施例2について表5
〜6に示す。なお、これらの表に示した各種品質に関す
る評価事項と評価基準は以下の通りである。
ての評価事項について良好な結果が得られたのに対し、
金属化合物の種類や金属付着量が本発明範囲から外れる
比較例は、上記品質評価事項のうちいずれかが劣ってい
た。また、同一金属付着量で比較した場合、Fe系化合
物が他の金属化合物と比較すると低温で合金化を完了す
ることができ、最も効果的である結果が得られた。
を含有する高強度鋼板に特有な不めっきならびに合金化
ムラや線状マークを解消し、表面外観が良好で密着性に
優れた溶融亜鉛めっき鋼板、ならびに皮膜の均一性およ
び耐パウダリング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板
を容易に安定して製造することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 重量%で、Si:0.2%以上、または
さらにMn:0.2%以上を含む高強度鋼板を非酸化性
雰囲気で加熱焼鈍し、その後、Alを含む溶融亜鉛浴に
浸漬してめっきを行う、高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製
造過程において、焼鈍前の鋼板表面に、Fe,Ni,C
o,Sn,CuおよびMn系のC,Hからなる有機化合
物塩を含む金属化合物から選ばれた1種または2種以上
を金属量に換算して1〜200mg/m2の範囲で付着
させることを特徴とする高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法。 - 【請求項2】 重量%で、Si:0.2%以上、または
さらにMn:0.2%以上を含む高強度鋼板を非酸化性
雰囲気で加熱焼鈍し、その後、Alを含む溶融亜鉛浴に
浸漬してめっきを行う、高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製
造過程において、焼鈍前の鋼板表面に、硫黄を必須成分
として含み、さらにFe,Ni,Co,Sn,Cuおよ
びMnの何れかを含んだ金属化合物の1種又は2種以上
を金属量に換算して1〜200mg/m2の範囲で付着
させることを特徴とする高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法。 - 【請求項3】 金属化合物が、硝酸塩を含むことを特徴
とする請求項2に記載の高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法。 - 【請求項4】 金属化合物が、塩化物を含むことを特徴
とする請求項2に記載の高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法。 - 【請求項5】 非酸化性雰囲気での加熱焼鈍が、直火還
元加熱方式で加熱した後、水素雰囲気中で均熱処理を行
う処理であることを特徴とする請求項1〜4に記載の高
強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1〜5の製造方法によって溶融亜
鉛めっきした後、さらにめっき層の合金化熱処理を行う
ことを特徴とする高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法。
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