JPH0635638B2 - 精密金型用超硬合金及び精密金型用被覆超硬合金 - Google Patents

精密金型用超硬合金及び精密金型用被覆超硬合金

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JPH0635638B2
JPH0635638B2 JP63249640A JP24964088A JPH0635638B2 JP H0635638 B2 JPH0635638 B2 JP H0635638B2 JP 63249640 A JP63249640 A JP 63249640A JP 24964088 A JP24964088 A JP 24964088A JP H0635638 B2 JPH0635638 B2 JP H0635638B2
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豪 斉藤
俊二 尾添
光生 植木
景一 小堀
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、主としてガラスやプラスチックを被加工材料
とする精密金型用超硬合金に関し、具体的には、例えば
光学機器,映像機器,音響機器及び事務機器分野で用い
られているレンズ、特に非球面レンズ用の金型,コンパ
クトディスク(CD)やビディオディスク(VD)などのディス
ク用の金型,プリズム用の金型などに適する精密金型用
超硬合金及び精密金型用被覆超硬合金に関するものであ
る。
(従来の技術) 一般に、精密金型用材料は、研磨仕上した時の鏡面性,
被加工材料に対する耐食性,耐摩耗性,熱伝導性及び耐
欠損性などの特性にすぐれていることが必要である。こ
の精密金型用材料は、ガラスを被加工材料とする場合
と、プラスチックスを被加工材料とする場合では、その
必要とする諸特性が少し異なるけれども、一般にはガラ
ス成形にすぐれた精密金型用材料はプラスチック成形に
も充分にすぐれているものである。
従来、精密金型用材料としては、13クラム鋼などのステ
ンレス鋼系の材料が使用されてきたが、被加工材料の高
品質化,成形加工速度の高速化又は成形加工温度の高温
化などが図られるようになるに従い、金型の鏡面性,被
加工材料との離型性,金型自体の耐酸化性,耐摩耗性な
どが問題とされている。このような問題点を解決しよう
として提案されている代表的なものとして、特開昭60−
86041号公報及び特開昭60−135502号公報がある。
(発明が解決しようとする問題点) 特開昭60− 86041号公報には、タングステンカーバイド
が80wt%以上の主成分であることを特徴とする光学ガラ
スレンズの直接プレス成形用型材料が示されている。こ
の特開昭60− 86041号公報の発明は、タングステンカー
バイドが80wt%以上含有していると光学ガラスレンズ成
形用型材料としてすぐれているというものであるけれど
も、例えば、従来から金型などの耐摩耗工具用超硬合金
として実用化されている4〜20wt%Co−80〜96wt%WC組
成の超硬合金を光学ガラスレンズ成形用型材料として用
いても、鏡面性,耐食性及び離型性からステンレス鋼系
の材料と同程度の効果しか期待できないという問題があ
る。
特開昭60−135502号公報には、WC, TiC,Cr3C2, TaC,Zr
C, VC, Mo2C, NbC,TiN, TaN,ZrN, VN のうちの少なく
とも1種を含む粉末80〜95重量%にバインダーとしてNi
及び/又はNi+Cr5〜20%を含み、焼結後、高温静水圧
処理(HIP 処理)を施してなるガラスレンズ成形のため
の金型材が示されている。この特開昭60−135502号公報
の発明は、WCを含む炭化物,窒化物とNi又はNi+Crの結
合相とからなるガラス成形用金型材であって、従来のWC
−Co系超硬合金に比べて耐食性,離型性及び被加工物で
あるレンズの表面精度がすぐれているというものである
けれども、例えばWC−Ni合金の場合は耐食性及び離型性
の点から満足できる効果を発揮できなく、WC−Ni−Cr合
金の場合には製造時にM7C3(Mは合金中の金属元素)型
炭化物などの脆性な異相が生じやすくて工業化し難いと
いう問題がある。
本発明は、上述のような問題点を解決したもので、具体
的には、Co及び/又はNiの量に対する炭化クロムの量を
調整してなる結合相と微粒の炭化タングステンとからな
る鏡面性,耐食性及び耐欠損性のすぐれた精密金型用超
硬合金、及びその合金の表面に金属,合金,ダイヤモン
ド及び各種のセラミックスの中の少なくとも1種の被膜
を形成した精密金型用被覆超硬合金の提供を目的とする
ものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、ガラスやプラスチックを成形して、例え
ば非球面レンズやCDなどを得るための精密金型材料とし
て最適な超硬合金について検討していた所、 まず、精密金型材としては、高温下でガラスやプラスチ
ックの被加工材との耐溶着性にすぐれていること、被加
工材に対する化学的安定性及び耐食性にすぐれているこ
と、鏡面むらのない鏡面仕上性にすぐれていること、並
びに強度及び硬度が高くて耐酸化性にすぐれているほど
精密金型材に適するという第1の知見を得たものであ
る。
次に、超硬合金中に生じる欠陥は、鏡面むらや強度低下
の原因になるもので、この欠陥の内、粗粒炭化物,炭化
物凝集体又は結合相プールでなる欠陥は、微細WC粒でな
る超硬合金中には発生し難いものでる。微細WC粒でなる
超硬合金を作製する場合には、焼結前の混合粉末の状態
で粗粒WCを極力少なくすることが必要であるが、そのよ
うな場合でも焼結工程中のWC粒子の結合相中への溶解,
析出による粒成長が起り,結果的に異常成長したWC粒子
が生じ易い。そのため粒成長抑制剤の添加が必要不可欠
であり、一般に微粒超硬合金に対しては炭化バラジウム
の単独添加、炭化クロムと炭化タンタルの複合添加など
が行われている。このような超硬合金を精密金型に応用
することが有利とまず考えられる。そこで粒成長抑制効
果、合金の耐欠損性の観点から上記粒成長抑制剤を単独
又は複合添加した場合の合金特性を詳細に調べた結果、
耐食効果にすぐれる炭化クロムを一定量単独で添加し、
しかも添加した炭化クロムをすべて結合相に固溶させた
合金は、粒成長が十分に抑制され、耐欠損性を表わす尺
度である破壊靭性値にもすぐれるという第2の知見を得
たものである。
また、Co及び/又はNiに炭化クロムを一定量単独で添加
し、しかも添加した炭化クロムをすべて結合相に固溶さ
せてなる炭化タングステン−結合相超硬合金は、ガラス
やプラスチックとの耐溶着性にすぐれており、ガラスや
プラスチックに対する化学的安定性及び耐食性にもすぐ
れているという第3の知見を得たものである。
さらに、耐食性,耐欠損性,耐溶着性にすぐれていて、
しかも鏡面むらの著しく少ない超硬合金の表面に金属,
合金,ダイヤモンド又は各種のセラミックスの被膜を形
成してなる被覆超硬合金は、超硬合金の表面状態が被膜
に転写されるような状態になるためにすぐれた被膜表面
状態になること、及び超硬合金と被膜との相乗効果でも
って精密金型用材料として適しているという第4の知見
を得たものである。
以上、第1,2,3及び4の知見に基づいて本発明を完
成するに至ったものである。
すなわち、本発明の精密金型用超硬合金は、3〜20wt%
のCo及び/又はNiと該Co及び/又はNiの量に対し3〜10
wt%の炭化クロムとでなる結合相と、残り平均粒径0.
8μm以下の炭化タングステンと不可避不純物とでなる
ことを特徴とするものである。
本発明の精密金型用超硬合金における結合相は、Co−Cr
−C,Ni−Cr−C又はCo−Ni−Cr−Cからなっており、
実質的に炭化タングステンが微量結合相中に溶解してCo
−Cr−W−C,Ni−Cr−W−C又はCo−Ni−Cr−W−C
からなっているもので、この結合相の主成分であるCo及
び/又はNiが3wt%未満になると、緻密化が不充分にな
り、靭性が不足し、耐欠損性を劣化させる。逆に、Co及
び/又はNiが20wt%を超えて多くなると、硬さが低下
し、耐摩耗性が劣化する。従って、Co及び/又はNiは、
3wt%以上から20wt%以下と定めたものである。
また、結合相中の炭化クロムがCo及び/又はNiの量に対
し3wt%未満では、WC粒成長抑制効果の低下により、粗
粒WCが生成し、研磨加工後の鏡面性が劣化する。逆に、
炭化クロムがCo及び/又はNiの量に対し10wt%を超えて
多くなると、Co及び/又はNi中に固溶しきれなくなり、
炭化クロム又はM7C3(Mは合金中の金属元素)型の炭化
物が析出し、鏡面性及び耐欠損性を低下させる。従っ
て、炭化クロム量はCo及び/又はNi量に対して3〜10wt
%と定めたものである。
本発明の精密金型用超硬合金は、合金にすぐれた鏡面性
及び耐欠損性を付与するために、炭化クロムを結合相中
に固定させるのであるが、この時合金炭素量は、超硬合
金中に遊離炭素又はCo3W3Cで表わされるη相などが出現
しない健全相領域内の炭素量に制御しなければならない
ことはもとより、さらに合金中の炭素量が健全相領域内
であっても、高炭素側に偏ると、炭化クロムの結合相中
への固溶が抑制されるので、合金炭素量は健全相領域内
の低炭素側に制御することが好ましい。すなわち、低炭
素合金の目安として、X線回折による結合相の格子定数
が3,558 Å以上から3,569 Å以下にあることが好ましい
ことである。一層好ましいのは、Co及び/又はNi量に対
する炭化クロム量が3wt%のときはX線回折による結合
相の格子定数が3,561 Å以上から3,569 Åにあり、Co及
び/又はNi量に対する炭化クロム量が10wt%のときはX
線回折による結合相の格子定数が3,558 Å〜3,561 Åに
あることである。これらのことを縦軸が結合相格子定
数、横軸がCo及び/又はNi量に対する炭化クロム量で表
わした第1図を用いて、さらに具体的に説明すると、第
1図中の A(3wt% Cr3C2 3,569 Å), E(3wt% Cr3C2 3,554 Å), F(10wt% Cr3C2 3,555 Å), D(10wt% Cr3C2 3,561 Å),の各点で囲まれた
A,E,F,Dの範囲が本発明の範囲における健全相領
域を示し、この範囲の内、点A, B(3wt% Cr3C2 3,561 Å), C(10wt% Cr3C2 3,558 Å),Dの各点で囲まれた
A,B,C,Dの斜線を施した範囲が一層好ましい領域
を示しているものである。
また粗粒WCの生成を制御し鏡面性を高めるという炭化ク
ロム添加の効果を最大限に発揮させるためには、合金中
における不可避不純物量を制御する必要がある。合金中
の不可避不純物は、出発原料中に含有しているか又は製
造工程中に混入してくるものであるが、主として出発原
料中に含有している不可避不純物にCa,S,Si,Al及び
Mgなどがある。これらのCa,S,Si,Al及びMgの不可避
不純物は、焼結工程中で酸化物や硫化物を形成して、鏡
面性及び耐欠損性を低下させる原因になる。そこで、こ
れらのCa,S,Si,Al及びMgは合金中にそれぞれ0.001
wt%以下に押えることが好ましいことである。
本発明は精密金型用超硬合金は、次のような方法により
製造することができる。まず、出発原料としてのWCは、
平均粒度が1.0μm以下のできるだけ均粒・微細な粉
末を用いるのが粗粒WCを発生させないために好ましいも
のである。
これらのWC粉末と他の出発原料粉末を用いて、湿式混合
・粉砕,乾燥,成形,焼結などを行う工程は、従来の方
法で良いが、焼結後超硬合金中に残存する微小ボアを消
滅させるために、HIP 処理を行うことは必要不可欠であ
る。
以上に説明した本発明の超硬合金の表面に、例えば従来
から行われているような物理蒸着法(PVD法)や化学蒸
着法(CVD法)でもって、被膜を形成して精密金型用被
覆超硬合金にすることは一層好ましいことである。
本発明の精密金型用被覆超硬合金における被膜は、例え
ば周期律表4a(Ti,Zr,Hf),5a(V,Nb,Ta),6a(Cr,M
o,W) の金属及びRu,Os,Rh,Ir,Pd,Pt,Ag,Auなど
の金属、V−Cr,W−Cr,Mo−Crなどの合金、ダイヤモ
ンド,ダイヤモンド状カーボン,立方晶窒化ホウ素,硬
質窒化ホウ素,窒化ケイ素,炭化ケイ素,酸化アルミニ
ウム,窒化アルミニウム,酸窒化アルミニウム,周期律
表4a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物,酸化物,ホウ化
物,硫化物及びこれらの相互固溶体の中の少なくとも1
種の単層又は多重層でなるものである。この被膜厚さ
は、被加工材料を含めた使用条件と被膜の材質により選
定する必要があり、例えば金属や合金の場合には0.5
μm〜50μmの厚さ、ダイヤモンド,ダイヤモンド状カ
ーボンやセラミックスの場合又はこれらを含んだ多重層
でなる場合には0.1 μm〜20μmの厚さが好ましいもの
である。
(作用) 本発明の精密金型用超硬合金は、炭化タングステンの硬
質相と、炭化クロムを固溶してなるCo呼び/又はNiの結
合相とからなるもので、結合相中に固溶している炭化ク
ロムが焼結工程中での炭化タングステンの粒成長を抑制
する作用をし、鏡面性を高めるとともに、耐食性を向上
させ、さらに焼結後結合相を強化して耐欠損性を高める
など精密金型に適した特性を超硬合金に付与する作用を
しているものである。
また、本発明の精密金型用被覆超硬合金は、鏡面性にす
ぐれた超硬合金の表面状態がそのまま被膜表面状態とし
て転写されるために、被覆超硬合金の表面の鏡面性を高
める作用をしているものである。
(実施例) 実施例1 平均粒径 0.5μmのWC粉末,平均粒径 1.4μmのCo粉
末,平均粒径 2.5μmのNi粉末,平均粒径 2.4μmのVC
粉末,平均粒径 1.2μmの TaC粉末及び平均粒径 2.5μ
mの Cr3C2粉末を出発原料として用い第1表に示す組成
に各試料を配合した。このとき用いた出発原料粉末の
内、本発明品にはWC中のCa,S,Al,Si,Mgの含有量が
それぞれ0.001重量%以下に調整した粉末を用い、比較
品には従来の市販品の粉末を用いた。これらの各試料そ
れぞれをアセトンと超硬合金製ボールの入った容器中で
72時間混合後、乾燥して得られた混合粉末を所定の形状
にプレスし、粉末成形体を得た。次いで、1380℃,1時
間保持して燒結した後、アルゴン雰囲気中,1350℃,10
00気圧の条件で HIP処理した。こうして得た各試料の抗
折強度,硬さ,結合相の格子定数及び破壊靭性値
(KIC)を求めて、その結果を第2表に示した。結合相
の格子定数は、超硬合金の表面に存在する炭化タングス
テンを溶解除去後、X線回折により求めた。また、KIC
はビッカース圧痕周辺に生じるクラック長さと硬さの関
係から算出した。
更に、第2表で示したそれぞれの試料の不純物量を蛍光
X線分析により測定したところ、本発明品はCa,S,S
i,Al,Mgがそれぞれ0.001 wt%以下であったのに対
し、比較品は、Ca,S,Si,Al,Mgが0.001 wt%を超え
て多く含有していることが確認できた。
実施例2 実施例1で得た第1表の試料の内、本発明品2,4,
8,9と比較品1,3と、さらに市販のWC−10%Co合金
を比較品6として加えて、これらの試験をそれぞれ鏡面
研磨した。この本発明品2,4,8,9及び比較品1,
3,6のそれぞれの鏡面研磨面に市販の鉛ガラス,ホウ
酸ガラス及びポリメチルメタクリレート樹脂のそれぞれ
を約4×4×4mmに成形して設置した。このガラス又は
樹脂が鏡面研磨面に設置されてなるそれぞれの試料を真
空炉中で加熱するという簡易試料を行った。試験条件
は、真空炉を1×10-2mmHgの真空にした後、アルゴンガ
スを流入して鉛ガラスの場合は 700℃,1時間保持、ホ
ウ酸ガラスの場合は 800℃,1時間保持、ポリメチルメ
タクリレート樹脂の場合は100℃,1時間保持でもって
処理し、試験完了後、それぞれの合金とガラス又は樹脂
との濡れ角、合金の鏡面研磨面の腐食の状態、及び合金
の鏡面研磨面上のガラス又は樹脂の泡の量を調べて、こ
れらの結果を第3表に示した。
(発明の効果) 以上の結果、本発明の精密金型用超硬合金は、Cr3C2−V
Cの複合添加又は、Cr3C2−TaC の複合添加した合金に比
べて、欠陥の大きさの尺度となる抗折強度が約20〜50%
増加し、耐欠損性の尺度となる破壊靭性値も高いという
効果がある。
さらに、本発明の精密金型用超硬合金は、WC−Co合金,
WC−Cr3C2−VC−Co合金又は本発明の合金から外れたWC
−Cr3C2合金と比較して、ガラスやプラスチックに対す
る濡れ角が大きく,ガラスやプラスチック中に生ずる気
泡が少なく、しかもガラスやプラスチックに対する対腐
食性にすぐれていることから、例えば光ピックアップレ
ンズなどに用いられる非球面レンズなどの成形用金型材
として使用すると、成形されたレンズの面の精度が著し
くすぐれたものになると共に、成形後における金型自体
の成形面の損傷も非常に少なくなることから著しく長寿
命になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、超硬合金中のCo及び/又はNi量に対する炭化
クロム量と超硬合金の結合相格子定数との関係図であ
る。 第1図中、A(3wt% Cr3C2,3,569 Å) B(3wt% Cr3C2,3,561 Å) C(10wt% Cr3C2,3,558 Å) D(10wt% Cr3C2,3,561 Å) E(3wt% Cr3C2,3,554 Å) F(10wt% Cr3C2,3,555 Å) を示す。特に、A,B,C,Dの斜線の範囲は、好まし
い領域を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−216942(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3〜20wt%のCo及び/又はNiと該Co及び/
    又はNiの量に対し3〜10wt%の炭化クロムとでなる結合
    相と、残り平均粒径0.8 μm以下の炭化タングステンと
    不可避不純物とでなることを特徴とする精密金型用超硬
    合金。
  2. 【請求項2】上記結合相は、X線回折による格子定数が
    3,558 Å〜3,569 Åであることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の精密金型用超硬合金。
  3. 【請求項3】上記不可避不純物は、Ca,S, Si, Al及び
    Mgのそれぞれが0.001 wt%以下であることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の精密金型用超硬
    合金。
  4. 【請求項4】3〜20wt%のCo及び/又はNiと該Co及び/
    又はNiの量に対し3〜10wt%の炭化クロムとでなる結合
    相と、残り平均粒径0.8 μm以下の炭化タングステンと
    不可避不純物とでなる超硬合金の表面に金属,合金,ダ
    イヤモンド及びセラミックスの中の少なくとも1種でな
    る単層又は多重層の被膜を形成してなる精密金型用被覆
    超硬合金。
  5. 【請求項5】上記結合相は、X線回折による格子定数が
    3,558 Å〜3,569 Åであることを特徴とする特許請求の
    範囲第4項記載の精密金型用被覆超硬合金。
  6. 【請求項6】上記不可避不純物は、Ca,S, Si, Al及び
    Mgのそれぞれが0.001 wt%以下であることを特徴とする
    特許請求の範囲第4項又は第5項記載の精密金型用被覆
    超硬合金。
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