JP3630375B2 - ガラス成形体の成形型 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ガラスをプレス成形するための成形型に関し、特に、プレス成形後に研磨を必要としない高精度のガラス成形体に成形するための成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プレス成形によるガラスレンズなどの成形では、所定の表面形状(例えば球面または非球面)に仕上げた表面層を有する成形型内に、予め軟化させた被成形ガラスを入れ(または被成形ガラスを成形型に入れてから加熱・軟化させ)、この成形型に所定の圧力を加えることによって、成形型の表面層が被成形ガラスに転写されてガラス成形体が得られる。したがって、成形型は、その表面層の形状がガラス成形体の表面形状としてそのまま転写されることから、(i) その表面層に気孔等の欠陥が無く、緻密で鏡面状に精密加工することができる、(ii)高温における成型時、表面形状を維持し、また、低温時、ガラス片、屑等による表面層のキズ、損傷の発生に耐えうる十分な硬度および強度を有する等の要件を満たすことが求められる。
【0003】
このような成形型の材料としては、従来、(a) シリコンカーバイド(SiC)やシリコンナイトライド(Si)(特開昭52−45613号公報)、(b) タングステンカーバイド(特開昭56−59641号公報)、(c) ジルコニウムオキサイド(ZrO)を基板とし、その上に白金−ロジウム(Pt−Rh)合金、白金−イリジウム(Pt−Ir)合金のコーティング膜を形成したもの(特開昭60−176930号公報)、(d) タングステンカーバイド(WC)を基板とし、その上に白金−金(Pt−Au)合金のコーティング膜を形成したもの(特開昭62−256732号公報)などが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記(a) のシリコンカーバイドやシリコンナイトライドからなる成形型は、緻密でかつ硬度および強度の点で優れているものの、被成形ガラスとして鉛を多量に含有する重フリント系光学ガラスを使用した場合、鉛との反応性が高く、高精度のガラス成形体に成形することが困難となる。
【0005】
次に、上記(b) のタングステンカーバイドからなる成形型は、加工性に優れるが、高温下で酸化しやすく、型表面が肌荒れを起こし、光学表面を保持することができない。
【0006】
また、上記(c) の基板上に白金−ロジウムまたは白金−イリジウム等の合金からなるコーティング膜を形成した成形型は、本発明者らの実験によれば、前記(a) 、(b) の材料に比べて、被成形ガラスとの化学反応性は低いものの、とくにリン酸鉛系ガラス、リン酸系ガラスにおいてはガラス成形体との離型性がプレス成形開始当初から悪いという問題があった。ここで、白金(Pt)の硬度、強度を向上させる手法としての合金化およびそのための合金成分としてロジウム、イリジウム等はよく知られている(岡田辰三、後藤良;白金族と工業的利用、P165(産業図書)、1956)。しかし、ロジウムは成形型として必要な硬度、強度を向上させる添加成分としては十分ではなく、イリジウムは合金化により成形型要件としての硬度、強度は満たすが、一方で前記したようにリン酸鉛系ガラス、リン酸系ガラスにおいてはガラス成形体との離型性がプレス成形開始当初から悪い。
【0007】
また上記(c) の基板上に白金−ロジウム合金をコーティングした成形型および上記(d) の基板上に白金−金合金をコーティングした成形型では、被成形ガラス体との化学反応は低く離型性は良好であるが、硬度、強度不足のため成形型表面形状を維持できないという問題を生じる。
【0008】
また、本発明者らの実験によれば、基板のシリコンカーバイドやシリコンナイトライドがガラスと反応するのを回避するために、ガラスとの反応性の低い白金(Pt)系合金膜を上記基板上にコーティングして表面層を形成した場合、表面層と基板との付着力が不足し、表面層の剥離などを生じ、型材としては不適であることが明らかとなった。付着力を向上させる方法として、中間層を施す手法はよく知られているものであるが、白金合金からなる表面層とシリコンカーバイド、シリコンナイトライドからなる基板との間に中間層を施した場合、確かに付着力は改善されるが、長期間プレスに使用すると、表面層の剥離など不都合を生じるという欠点がある。
【0009】
従って本発明の目的は、上記の従来の成形型の欠点を解消し、緻密性、硬度、強度、プレス後のガラス成形体との離型性、面精度の保持性などに優れたガラス成形体の成形型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明は、基板および表面層を備え、表面層の形状がプレス成形により被成形ガラスに転写されてガラス成形体を成形する成形型において、表面層を構成する成分が、金(Au)と、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングステン(W)およびベリリウム(Be)からなる群から選択された少なくとも1種の成分とを含むことを特徴とするガラス成形体の成形型(以下、成形型(I)という)、
および
基板、中間層および表面層を備え、表面層の形状がプレス成形により被成形ガラスに転写されてガラス成形体を成形する成形型において、基板を構成する成分が、シリコンカーバイド(SiC)およびシリコンナイトライド(Si)からなる群から選択される少なくとも1種であり、表面層を構成する成分が、金(Au)と、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングステン(W)およびベリリウム(Be)からなる群から選択された少なくとも1種の成分とを含むことを特徴とするガラス成形体の成形型(以下、成形型(II)という)
を要旨とする。
【0011】
先ず本発明の成形型(I)についてを詳説する。
【0012】
本発明の成形型(I)において、その表面層はAuと、Ir、Os、Ru、Re、WおよびBeからなる群から選択される少なくとも1種の成分とを含む。
【0013】
表面層の必須成分であるAuは、プレス成形後にガラスを成形型から良好に離型するために有効な成分であり、一方、他の必須成分であるIr、Os、Ru、Re、WおよびBeは、高融点物質であるため、高温下で安定であり、さらにAuと合金化することにより、表面層の膜硬度、膜の緻密化などの向上に寄与する。
【0014】
Auの含有量は、固溶限界内であることが望ましい。その理由は、Auの含有量が固溶限界を超えると、高温下で、膜中のAu成分が選択的に表面に析出し、これに伴ないガラス成形体の表面粗度が悪化することがあるからである。
【0015】
またAuの含有量が少なすぎると、十分なガラス離型効果が得られなくなる。
【0016】
このような観点からAuの好ましい含有量の範囲は次のとおりである。
Au−Ir合金 0.01≦Au/(Au+Ir)≦2.0wt%
Au−Os合金 0.01≦Au/(Au+Os)≦1.0wt%
Au−Ru合金 0.01≦Au/(Au+Ru)≦3.0wt%
Au−Re合金 0.01≦Au/(Au+Re)≦0.2wt%
Au−W合金 0.01≦Au/(Au+W)≦0.1wt%
なお、Au−Be合金に関しては、特に固溶限界はなく、それぞれの組成比率で各種Au−Be合金を形成し得る。
【0017】
本発明の成形型(I)によれば、表面層の第3成分として、Pt、PdおよびRhからなる群から選択される少なくとも1種をさらに含有させることもでき、この第3成分を含有させることにより、Auの固溶限界範囲の拡大、膜の内部応力の適正化、膜粒子の微細化などの成膜条件および成膜状態をよりよい状態にすることができる。表面層への第3成分の含有は表面層に対し前記の成膜条件、成膜状態を良化する効果がある一方、適正量以上の含有は膜の硬度などの低下にもつながることがあることから、型の使用に際し、要求される硬度などとの兼ね合いにより、必須成分に対し適正量を決定する。
【0018】
この第3成分の添加によりAuの固溶限界が拡大する例をいくつか挙げると以下のとおりである。
【0019】
すなわち、AuとIrにPtを含有させたAu−Ir−Pt合金では、AuとIrに対するAuの含有量(Au/(Au+Ir))が4.0wt%以下であれば、Auは固溶することができ、従ってAuの固溶限界は4.0wt%である。これはPtを含まないAu−Ir合金における、上述のAuの固溶限界2.0wt%よりもはるかに拡大している。
【0020】
またAuとIrにPtとRhを含有させたAu−Ir−Pt−Rh合金ではAuとIrに対するAuの含有量(Au/(Au+Ir))が7.0wt%以下であればAuは固溶することができ、Auの固溶限界はさらに拡大している。
【0021】
またAuとRuにPtを含有させたAu−Ru−Pt合金ではAuとRuに対するAuの含有量(Au/(Au+Ru))が5.0wt%以下であればAuは固溶することができ、Ptを含まないAu−Ru合金における上述の固溶限界3.0wt%よりもAuの固溶限界がはるかに拡大している。
【0022】
またAuとOsにPtを含有させたAu−Os−Pt合金では、AuとOsに対するAuの含有量(Au/(Au+Os))が3.0wt%以下であればAuは固溶することができ、Ptを含まないAu−Os合金における、上述のAuの固溶限界1.0wt%よりもAuの固溶限界がはるかに拡大している。
【0023】
これらの表面層は、所定形状に加工された基板上にスパッタリング法、イオンプレーティング法などにより形成される。膜厚は0.01〜10μm程度が望ましい。薄すぎると膜の欠落等が残りやすく、均一な膜が得られにくい。厚すぎると成膜時間を長くするばかりでなく、基板の所定形状の維持困難、表面粗度の悪化、プレス成型時に圧力、温度等のプレス成形条件によっては変形しやすくなる。
【0024】
成形型(I)の基板材料としてはタングステンカーバイド(WC)を主成分とするものが好ましい。基板材料に関しては、従来より加工性の良さ、貴金属膜の膨張係数が近似していることなどから、WCを主成分とし、焼結助剤として例えばCo、Crなどの金属成分を含む超硬合金が検討されている。しかしながら、高温下で上記金属成分が基板表面に析出し、粗度の悪化などにより表面形状の維持が困難になるという問題が生じることが明らかとなった。そこで本発明においては、焼結助剤として金属成分を含まないもの、換言すればWCを主成分として、不可避成分以外の金属成分を含まないものを基板として用いるのが好ましい。
【0025】
反面、焼結性などの悪化防止のため、他成分として、例えば、炭化タンタル(TaC)、炭化チタン(TiC)などの炭化物を含むものが有効である。その総量は全体に対し10wt%以下が望ましい。金属添加成分としては、焼結助剤としてのCr、Coの問題点を前記したが、また、金属不純物、特に酸化タングステンより標準生成エネルギーの小さいもの(タングステンより酸化されやすいもの、例えば鉄(Fe))は、超硬合金の酸化およびそれに伴う脱炭を生じた場合、それら不純物金属酸化物、炭化物およびそれ自身の凝集により、粗度の悪化などを生じるため、これら不純物金属は極力含まないことが望ましい。具体的には鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)の総計が0.1wt%以下が望ましい。
【0026】
なお、成形型(I)の基板材料としては、成形型(I)を構成する基板としての硬度、強度、耐熱性等の型材要件を満たすものであれば、上記のWC以外にステンレス鋼、ジルコニウムオキサイド(ZrO)、サーメット、シリコンカーバイド(SiC)、シリコンナイトライド(Si)、インコネルなどが使用可能である。
【0027】
また、プレス成型時の圧力が基板の変形に問題にならない程度であれば、前記の基板材料は上述の表面層や後述の中間層と同一の成分材料を用いてもよい。
【0028】
また本発明の成形型(I)において、表面層と下地の基板との間に、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、コバルト(Co)、チタンナイトライド(TiN)、チタンカーバイド(TiC)、チタンカーバイドナイトライド(TiCN)およびシリコンカーバイド(SiC)から選択された少なくとも1種を含む中間層を介在させると、表面層と基板との密着性の向上、基板の酸化抑制、表面層の応力の基板への影響の緩和などの効果を達成できる。
【0029】
次に本発明の成形型(II)について説明する。本発明の成形型(II)は、基板、中間層および表面層を備え、基板を構成する成分は、シリコンカーバイド(SiC)およびシリコンナイトライド(Si)からなる群から選択される少なくとも1種であり、また表面層を構成する成分は、Auと、Ir、Os、Ru、Re、WおよびBeからなる群から選択される少なくとも1種の成分とを含む。
【0030】
前記したように、SiCやSiからなる基板とPt合金からなる表面層との間に中間層を施しても、付着力は改善されるが、長期間プレスに使用すると、表面層の剥離などの不都合を生じていたが、本発明の成形型(II)においては、表面層を、Auと、Ir、Os、Ru、Re、WおよびBeからなる群から選択される少なくとも1種の成分とで構成することにより、長期間プレスに使用しても表面層の剥離が防止される。
【0031】
本発明の成形型(II)において、基板と表面層との間に設ける中間層の材料としては、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、コバルト(Co)、チタンナイトライド(TiN)、チタンカーバイド(TiC)、チタンカーバイドナイトライド(TiCN)およびシリコンカーバイド(SiC)からなる群から選択された少なくとも1種を含む物質を用いるのが好ましい。その理由は、中間層の材料として、上記物質を用いると、基板と表面層との密着性が特に向上し、長期間プレスに使用しても表面層の剥離が著しく防止されるからである。
【0032】
なお、成形型(II)においては、表面層は前記成形型(I)の場合と同様に、白金(Pt)、パラジウム(Pd)およびロジウム(Rh)からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含むことができる。
【0033】
また成形型(II)においては、成形型(I)の場合と同様に、表面層中の金(Au)の含有量は、固溶限界内であるのが好ましい。
【0034】
なお、先に成形型(I)において説明した中間層および表面層についてのその他の記述も基本的に成形型(II)の中間層および表面層においてもあてはまるものである。
【0035】
【作用】
本発明の成形型(I)において、Auと、Ir、Os、Ru、Re、W、Beから選ばれる少なくとも1種とを含む表面層は、緻密性、硬度、強度、加工性、耐化学反応性等のそれぞれにおいて良好であるばかりでなく、プレス成形されたガラス成形体との離型性も良好となり、さらに結晶成長を抑え膜の荒れを抑える。すなわち、表面層の成分であるAuはガラス成形体の離型性の向上に寄与し、一方Ir、Os、Ru、Re、W、Beは、高融点物質であり、高温下安定であるため耐熱性の向上に寄与する。
【0036】
また、さらに白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)を加えることにより、膜の内部応力の適正化、膜粒子の微細化、金(Au)の固溶限界範囲の拡大などの成膜条件、成膜状態をより良い状態にすることが可能となる。
【0037】
また本発明の成形型(II)においては、SiCまたはSiからなる基板上に中間層を介して、Auと、Ir、Os、Ru、Re、WおよびBeからなる群から選択された少なくとも1種の成分とで表面層を形成することにより、基板上の中間層を介してPt合金からなる表面層を設けた従来の成形型の上記表面層の剥離の問題が解消された。中間層として、特にNi、Ti、Cr、Mo、Co、TiN、TiC、TiCNおよびSiCからなる群から選択された少なくとも1種を用いると、表面層の剥離をさらに防止することができる。
【0038】
【実施例】
実施例1(成形型(I))
図1は本発明の成形型の一実施例を示す断面図である。成形型は、上型1と下型2とから構成される。上型1と下型2とは、それぞれその外周面が案内型3の内周面上を滑動するように、案内型3の内部に配置されている。これらの上型1および下型2は、それぞれ基板1aと表面層1bおよび基板2aと表面層2bからなり、表面層1b,2bを対向させて配置してある。
【0039】
基板1a,2aは、焼結時にHIP処理を施して緻密にしたタングステンカーバイドを用い、これを円柱状(直径18mm、高さ28mm)に加工し、その一端を凹面上に研削し、最終仕上げとしてダイヤモンド砥石により高精度の光学鏡面に研磨し、それぞれ所定の曲率半径(32mm)の凹球面に加工した。この凹球面の面粗度は100オングストローム以下であった。
【0040】
この基板1a,2aの凹球面に対し、スパッタリング装置を用い、所定の成膜条件で表1〜3に示した表面層成分からなる表面層1b,2bを形成した。なお、密着性を一層強固にするため、表面層1b,2bの成膜に先立って、逆スパッタリングにより基板1a,2aの各表面を清浄化することは有効である。
【0041】
また、成形に際しては、成膜面をそのまま使用してもよいし、また、成膜面を研磨して使用してもよい。
【0042】
表面層の成膜条件は、例えば試料No.4ではアルゴン(Ar)ガス圧5×10−3Torr、電極間距離100mm、回転数20rpm で、3元スパッタリングを行い、表面層の膜厚は1.0μmであった。なお、試料No.4では金(Au)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)別々のターゲットを同時にスパッタする三元スパッタリングで行ったが、1種および2種の金属もしくは目的の組成比にした合金ターゲットによる二元スパッタリング、もしくはそれらをモザイク状に配置してその面積比で組成を調整してもよい。また、ターゲットそのものが目的組成になっているものでもよい。
【0043】
案内型3は本実施例では上型・下型の基板1a,2aと同様のタングステンカーバイドで、構成されている。
【0044】
上記のようにして、Auと、Ir、Ru、Os、Re、W、Beから選ばれる少なくとも1種とを含み、場合によりPt、Ph、Pdをさらに含む表面層1b,2bを、WCからなる基板1a,2a上に設けた上型1及び下型2を用いて、ガラスのプレス成形によりガラス成形体を製造した。その詳細は以下のとおりである。
【0045】
被成形ガラスとして、ガラスA(SiO−B−CaO−Nb系)、ガラスB(SiO−BaO−B系)、ガラスC(P−Nb−PbO系)またはガラスD(P−BaO−SrO系)を直径10mmの球状ガラス塊に加工したものを用いた。
【0046】
プレス成形機としては図2に示すプレス成形機を用いた。このプレス成形機は、上述した上型1、下型2および案内型3を備え、下型2の上に被成形ガラス4が置かれる。これらの型1,2,3は断面H字状のステンレス鋼からなる保持具5を介して、同じく保持具6で支持されている。7はステンレス鋼からなる押し棒で、これらを石英管8の内部に収容し、外周に配置した誘導加熱コイル9により型1,2,3および被成形ガラス4を加熱し、押し棒7を上型1の頭部に下降させて、被成形ガラス4をプレス成形する。温度制御は、下型2の内部に配設した熱電対10により型温度を測定して行う。
【0047】
ガラスAの場合は590℃、ガラスBの場合は610℃、ガラスCの場合は570℃、ガラスDの場合は500℃の型温度で不活性ガス雰囲気下、圧力40kg/cmで被成形ガラスのプレス成形を各1000回行なった結果を表1〜3に示す。
【0048】
【表1】
Figure 0003630375
【0049】
【表2】
Figure 0003630375
【0050】
【表3】
Figure 0003630375
【0051】
表1〜3より、Auと、Ir、Ru、Os、Re、W、Beから選ばれる少なくとも1種とを含み、場合によりPt、Ph、Pdをさらに含む表面層を基板上に設けた上型および下型を用いてガラスをプレス成形した場合、すべてのガラスA,B,CおよびDについて1000回のプレス成形後も、ガラス成形体が良好に成形型から離型し、離型性に極めて優れていることが明らかとなった。また、上、下型の表面層の面粗度および鏡面は当初の状態が維持され、ガラス成形体の面粗度は100オングストローム以下であり、総じて透明度も良好であった。
【0052】
なお、試料No.3,5,7および11においてガラス表面の白濁、型表面の膜成分析出が認められたが、これはAuの含有量が固溶限界を超えているからであり、このことから、Auの含有量は固有限界内にすることが好ましいことが明らかである。
【0053】
実施例2(成形型(I))
基板と表面層との間に中間層を設けた成形型を用いた以外は実施例1と同様にして行なった。
【0054】
図3は、本実施例で用いた成形型の断面図である。本実施例で用いた成形型において上型1′および下型2′はそれぞれ基板1aと表面層1bとの間および基板2aと表面層2bとの間に、第1中間層1c,2cおよび必要により第2中間層1d,2dが介在させてある点で、図1の上型1および下型2と相違するが、その他は構造上同一である。中間層は2層示したが、1層のみまたは3層以上でもよい。
【0055】
これらの中間層および表面層は、例えば、試料No.37では基板1a,2aをイオンエッチングした後、イオンプレーティング法により所定の成膜条件(真空度5×10−5Torr、成膜速度300オングストローム/min 、基板電圧−300V)でチタンナイトライド(TiN)からなる第1中間槽1c,2c(膜厚0.2μm)を成膜した後、その上にAu−Ru−Pt(組成:それぞれ3.0wt%、60.0wt%、37.0wt%)をスパッタンリグ法により、前記した所定の成膜条件で表面層1b,2bに成膜することにより形成した。中間層が2層のものは第1中間層1c、2cを成膜後、引き続いて第2中間層1d,2dを成膜し、その上に更に表面層1b,2bを成膜することにより形成した。
【0056】
このようにして得られた、基板上に中間層、表面層を有する成形型を用いて実施例1と同様にガラスのプレス成形を各1000回行なった結果を表4〜6に示す。
【0057】
【表4】
Figure 0003630375
【0058】
【表5】
Figure 0003630375
【0059】
【表6】
Figure 0003630375
【0060】
表4,表5および表6より、基板上に中間層、表面層を用いた成形型を用いた場合にも、すべてのガラスA,B,CおよびDについて1000回のプレス成形後もガラス成形体が良好に成形型から離型し、離型性が極めて優れていることが明らかとなった。また上,下型の表面層の面粗度および鏡面は当初の状態が維持され、ガラス成形体の面粗度は100オングストローム以下であり、総じて透明度も良好であった。
【0061】
また基板と表面層との間に中間層を介在させたことにより、基板と表面層との密着力向上、基板の酸化抑制、表面層の応力の基板への影響の緩和という効果も得られた。
【0062】
なお、試料No.27,28,30,34,35,37においてガラス表面の白濁、型表面の膜成分析出が認められたが、これは試料No.3,5,7および11と同様に、Auの含有量が固溶限界を超えているからであり、中間層によるものではない。
【0063】
以上、成形型の表面層形状が凹球面のものについて示したが、本発明の成形型(I)において表面層形状は、このような形状のものに限定されるものではない。
【0064】
比較例1
基板上に設けた表面層が本発明の要件を満たさない成形型を用いた以外は実施例1と同様にしてガラスのプレス成形を行なった結果を表7に示す。
【0065】
【表7】
Figure 0003630375
【0066】
表7より、表面層がPtのみからなる試料No.51、Ir−Ptからなる試料No.52、53およびPt−hからなる試料No.54,55のいずれもガラスの離型性に著しく劣り、またガラス成形体および型表面に微細キズが認められた。
【0067】
また表面層がAuを含むが、第2成分が本発明で第2成分として限定された成分に含まれないPtを用いた試料No.56も、被成形ガラスの種類によってはガラスの離型性に劣り、またガラス表面および型表面に微細キズが認められた。
次にもう1つの成形型(II)の実施例を挙げる。
【0068】
実施例3(成形型(II))
図3に示す基板1a,2aとして実施例1,2で用いたタングステンカーバイドに換え、シリコンカーバイド(SiC)を用い、同様に100オングストローム以下の面粗度に加工した。
【0069】
この基板1a,2aの凹球面に対し、スパッタリング装置、イオンプレーティング装置を用い、所定の成膜条件で表8〜10に示した第1中間層1c,2cおよび必要により第2中間層1d,2dを成膜し、次いで表8〜10に示した表面層1b,2bを形成した。
【0070】
中間層、表面層の成膜条件は、例えば、実施例3の試料No.107ではアルゴン(Ar)ガス圧6×10−3Torr、電極間距離100mm、回転数20rpm で、チタン(Ti)を第1中間層として成膜後、その上にアルゴン(Ar)ガス圧6.5×10−3Torrで、金(Au)、白金(Pt)、イリジウム(Ir)およびロジウム(Rh)の別々のターゲットを用いる四元スパッタリングを行ない表面層を形成した。表面層形成後に膜応力を測定した結果、圧縮約0.5kg/mmであり内部応力が著るしく小さいことが明らかとなった。なお、中間層を設けずに、表面層を直接基板上に、アルゴンガス圧を上記6.5×10−3Torrよりも低い5×10−3TorrとしてAu,Pt,Ir,Rhの別々のターゲットを用いて四元スパッタリングで設けた場合は、膜応力は圧縮約75kg/mmであり、中間層を設けることにより内部応力が著るしく低減することが確認された。
【0071】
なお,試力No.107ではAu、Pt、Ir、Rhの別々のターゲットを同時にスパッタする四元スパッタリングで行ったが、1種および2種の金属もしくは目的の組成比にした合金ターゲットによる二元スパッタリング、もしくはそれらをモザイク状に配置してその面積比で組成を調整しても良い。また、ターゲットそのものが目的組成になっているものでもよい。
【0072】
案内型3は本実施例では上型・下型の基板1a,1bと同様のシリコンカーバイド(SiC)で構成されている。
【0073】
このようにして得られた成形型(II)を用いて、実施例1,2と同様方法で、ガラスのプレス成形によりガラス成形体を製造した。その結果を表8〜10に示す。
【0074】
【表8】
Figure 0003630375
【0075】
【表9】
Figure 0003630375
【0076】
【表10】
Figure 0003630375
【0077】
表8〜10より、すべてのガラスA,B,CおよびDについて、1000回のプレス成形後も、ガラス成形体が成形型から良好に離型し、表面層と中間層との間、第1中間層と第2中間層との間および中間層と基板との間での剥離など無く、付着性が良好で、また、上・下型の表面層の面粗度および鏡面は当初の状態が維持され、ガラス成形体の面粗度は100オングストローム以下であり、総じて透明度も良好であった。
【0078】
表面層の成膜時のキャリアガスの圧力を、従来用いられている圧力よりも高くすることにより、膜の内部応力を小さくでき、同時に中間層を用いることにより、表面層と基板との良好な付着力を得ることができた。
【0079】
なお、試料No.102,103,105,109,110,112において、ガラス表面の白濁、型表面の膜成分析出が認められたが、これは実施例2に示した理由と同様に、金(Au)の含有量が固溶限界を超えているからであり、基板種などを換えたためではない。
【0080】
また、基板をシリコンカーバイド(SiC)からシリコンナイトライド(Si)に換え、同様な実験を行った結果も、シリコンカーバイド(SiC)の場合と同様に良好であった。
【0081】
【発明の効果】
以上詳しく述べたように、本発明によれば、緻密性、硬度、強度、プレス成形後のガラス成形体との離型性、面精度の保持性などに優れた、ガラス成形体の成形型が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた成形型の断面図
【図2】実施例1で用いたプレス成形機の断面図
【図3】実施例2および3で用いた成形型の断面図
【符号の説明】
1,1′ 上型
2,2′ 下型
1a,2a 基板
1b,2b 表面層
1c,1d,2c,2d 中間層
3 案内型
4 被成形ガラス
5,6 保持具
7 押し棒
8 石英管
9 加熱コイル
10 熱電対

Claims (9)

  1. 基板および表面層を備え、表面層の形状がプレス成形により被成形ガラスに転写されてガラス成形体を成形する成形型において、表面層を構成する成分が、金(Au)0.05〜6.0wt%と、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングステン(W)およびベリリウム(Be)からなる群から選択された少なくとも1種の成分56.0〜99.82wt%とを含むことを特徴とするガラス成形体の成形型。
  2. 表面層を構成する成分が、さらに、白金(Pt)、パラジウム(Pd)およびロジウム(Rh)からなる群から選択される少なくとも1種の成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の成形型。
  3. 表面層中の金(Au)の含有量が、固溶限界内であることを特徴とする請求項1または2に記載の成形型。
  4. 基板がタングステンカーバイド(WC)を主成分とし、不可避成分以外の金属成分を含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の成形型。
  5. 基板を構成する成分が、シリコンカーバイド(SiC)およびシリコンナイトライド(Si )からなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の成形型。
  6. 基板と表面層との間に中間層を備え、中間層がニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、コバルト(Co)、チタンナイトライド(TiN)、チタンカーバイド(TiC)、チタンカーバイドナイトライド(TiCN)およびシリコンカーバイド(SiC)からなる群から選択された少なくとも1種を含む物質で構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の成形型。
  7. 表面層を構成する成分が、白金(Pt)0〜37.0wt%を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の成形型。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の成形型を用いて、被成形ガラスをプレス成形することを特徴とするガラス成形体の製造方法。
  9. 前記被成形ガラスが、リン酸系ガラスであることを特徴とする請求項に記載のガラス成形体の製造方法。
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