JPH063555Y2 - 歯科用インプラント材 - Google Patents

歯科用インプラント材

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JPH063555Y2
JPH063555Y2 JP1547389U JP1547389U JPH063555Y2 JP H063555 Y2 JPH063555 Y2 JP H063555Y2 JP 1547389 U JP1547389 U JP 1547389U JP 1547389 U JP1547389 U JP 1547389U JP H063555 Y2 JPH063555 Y2 JP H063555Y2
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弘 青木
泰雅 大鳥
一純 堤
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弘 青木
泰雅 大鳥
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、義歯を上下顎に取り付ける際に使用される
歯科用インプラント材に関するものである。
〔従来の技術〕 一般に、義歯を上下顎に取り付ける場合、歯槽骨に、セ
ラミックス材料や金属材料からなる棒状または板状のイ
ンプラント材を埋入し、このインプラント材の上部に義
歯を固着することが行われている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
上記上下顎に取り付けられる義歯には、食事の際のそし
ゃく力等、大きな力が加わることが多い。しかしなが
ら、上記のようなインプラント材は、歯槽骨との結合力
が弱いため耐久性が悪く短期間のうちに歯槽骨から外れ
てしまうという問題がある。そのため、歯槽骨に強力に
結合できるインプラント材として、特開昭61−176
339号公報に開示されているようなものが開発され一
部で使用されている。すなわち、このインプラント材
は、第4図および第5図に示すようなものであり、厚板
状からなる埋入部1の表面を、帯が段違いに交叉したよ
うな凹凸形状2に形成するとともに、その埋入部1に貫
通孔3を複数個穿設し、埋入部1の上端面中央部に義歯
支持部4を上方に向けて突設して構成されている。そし
て、このようなインプラント材を用いた義歯の取り付け
は、つぎのようにして行われる。まず、顎部5の歯肉部
5aを切開して歯槽骨5bを露呈させ、そこにドリル等
を用いて穴を設け、この穴に上記インプラント材の埋入
部1を埋め込み、義歯支持部4を歯肉部5aの表面から
突出させた状態で、歯肉部5aの切開部分を縫合する。
ついで、一定期間(通常は2.5〜3ヵ月程度)放置して
歯槽骨5bのインプラント材埋入部を治癒させたのち、
義歯支持部4に義歯6を取り付けることにより行われ
る。この場合、上記インプラント材は、埋入部1の凹凸
形状2の凹部に、再生した骨組織が結合して歯槽骨5b
から外れにくくなるとともに、貫通孔3内にも再生し成
長した骨組織が入り込んで歯槽骨5bと強固に結合し、
顎部5から外れなくなる。しかしながら、上記のような
インプラント材は、歯槽骨5bと強固に結合させるため
に、埋入部1が大形に形成されている。したがって、取
り付けの際、歯槽骨5bに大きな穴を開けなければなら
ず、その結果、治癒期間が長くなるという問題や埋入部
位に制約をうけるという問題が生じている外、義歯支持
部4の上部が歯肉部5aから突出しているため、初期細
菌感染が生じやすいという問題も有している。また、上
記インプラント材には、材質等に起因する耐久性等の面
から寿命があり、これを一度歯槽骨5bに取り付ける
と、半永久的にそのままの状態にしておくというような
ことはできない。すなわち、インプラント材と顎部5と
の間に初期細菌感染が生じて炎症が起きたりした場合に
は、取り外す必要が生じる。しかしながら、上記インプ
ラント材は、埋入部1が大形に形成されているととも
に、貫通孔3内に骨組織が入り込んでいるため容易に歯
槽骨5bから取り外すことができず、これを取り外すた
めに大きな骨欠損を生じる場合が多い。
この考案は、このような事情に鑑みなされたもので、小
形に形成しても歯槽骨組織に強固に結合でき、かつ交換
や取り外しの必要が生じた場合には、容易に取り外すこ
とができるインプラント材の提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この考案の歯科用インプラ
ント材は、上面に閉塞ねじ用のねじ穴が開口した有底円
筒状の義歯支持部の左右下部側に、円柱状埋入部を上記
義歯支持部と平行でかつ下方に延びるように設け、上記
両円柱状埋入部の周面に、横方向に延びる底浅の小溝を
所定間隔で複数個設けるという構成をとる。
〔作用〕
すなわち、この歯科用インプラント材においては、埋入
部が従来例のような板状という簡単な形状ではなく、有
底円筒状の義歯支持部の左右下部側から下方に延びる2
個の円柱状体で構成されているとともに、その両円柱状
埋入部の周面に横方向に延びる小溝が複数個設けられた
複雑な形状に形成されている。したがって、このインプ
ラント材を小さく設定しても、これを歯槽骨に埋入した
のち所定期間が経過すると、上記両円柱状埋入部の間お
よび小溝内に、再生・成長した骨組織が入り込み、イン
プラント材が歯槽骨に強固に結合するようになる。その
結果、歯槽骨に開ける穴を小さくすることができ、治療
期間が短縮できるとともに、患者に与える苦痛を軽減す
ることができる。また、上記穴の位置決めの自由度が広
がるようになる。さらに、インプラント材を小さくする
ことができることに加えて、埋入部の小溝が底浅に形成
され、従来例の貫通孔のような埋入部を貫通するもので
ないため、インプラント材を歯槽骨から取り外す必要が
生じた場合は、より簡単な手術によって容易に取り外す
ことができる。
つぎに、この考案を実施例にもとづいて詳しく説明す
る。
〔実施例〕
第1図(a),(b),(c)はこの考案の一実施例を
示している。すなわち、図において、11はチタン合金
(Ti90%,A6%.V4%)製のインプラント材
であり、上部側が、上面に閉塞ねじ(図示せず)ら合用
のねじ穴12が開口した有底円筒状の義歯支持部13に
形成され、その下部側の左右両側部から下方に向けて円
柱状の埋入部14が、義歯支持部13と平行して設けら
れている。そして、この両埋入部14は、周面に横方向
に延びる底浅の小溝15が2個、上下に所定間隔を保っ
て設けられ、下端部が細経部16に形成されている。よ
り詳しく述べると、上記インプラント材11は、全体の
長さaが8.0mm,高さbが7.0mm,厚みcが3.1mmに設定
されており、その義歯支持部13は、高さが4.5mmで直
径が3.1mm、ねじ穴12は、深さが3.7mmで大径側の直径
が2.18mm,小径側の直径が1.69mmに設定されている。ま
た、埋入部14は、ともに高さが4.6mmで、突条部17
a,17bおよび17cの直径が3.1mm、小溝15の部
分および細径部16の直径が2.1mmに設定されており、
突条部17aおよび17bの厚みが0.6mm,突条部17
cの厚みが0,8mm,小溝15の厚みがそれぞれ0,8mm,細
径部16の厚みが1.0mmにそれぞれ設定されている。な
お、両埋入部14において、互いに相対峙する下部側の
小溝15および細径部16の部分には、それぞれ肉盛部
18が設けられ、突条部17cの端部と面一になってい
る。また、このインプラント材11の埋入部14の表面
には、直径が25〜45μmmの気孔を無数に有する厚み
50〜75μmmの多孔質の被膜層が形成されている。こ
の被膜層は、インプラント材11を構成するチタン合金
と同一の合金をパウダー状にしたものを、プラズマ溶射
によりインプラント材11の表面に吹き付けて形成され
るものであり、ラップシェア強度(ASTM F 10
44)が14.5〜24MPa(2100〜3500pi
s)で、張力強度(ASTM F 1147)が34〜
48MPa(5000〜7000pis)に設定されて
いる。
このインプラント材11の歯槽骨への取り付けに際して
は、まず、歯肉部5aを切開し、歯槽骨5bの義歯取り
付け部にドリル等を用いて直径が3.1mmで、深さが7.0mm
の穴を3個、上方から見下ろした状態が第1図(a)の
外周と同形になるように開ける。ついで、義歯支持部1
3の上端面を歯槽骨5bの上端面に揃えた状態(第2図
参照)で、インプラント材11を上記歯槽骨5bの穴に
埋め込み、義歯支持部13のねじ穴12に、閉塞ねじ1
9をら合させる。つぎに、歯肉部5a切開部分を縫合し
て閉じ第2図の状態にする。そして、所定期間(75日
程度)放置してインプラント材11を歯槽骨5bに固定
させたのち、上記歯肉部5aを再び切開してインプラン
ト材11の義歯支持部13の頭部を露呈させる。つい
で、閉塞ねじ19を取り外すとともに、義歯支持部13
にインプラントヘッド(図示せず)をねじ穴12を利用
して取り付け、これに義歯を接着固定する。この際、上
記インプラント材11の両埋入部14の間および小溝1
5内に、再生し成長した骨組織が入り込んで、インプラ
ント材11が歯槽骨5bに強固に結合される。
このように、この考案の歯科用インプラント材11は、
埋入部14が再生し成長する骨組織と強固に結合しやす
い複雑な形状に形成されているため、耐久性がよくなり
長期間に渡って歯槽骨5bに固定されるようになる。ま
た、大きさが小さく設定されているため、歯槽骨5bに
開ける穴を小さくすることができ、治癒期間が短縮でき
るとともに、患者に与える苦痛を軽減することができる
ようになる。さらに、穴の位置決めの自由度も広がる。
また、インプラント材11の大きさが小さいことに加え
て、小溝15が底浅に形成され従来例の貫通孔3のよう
な埋入部1を貫通するものでないため、インプラント材
11を歯槽骨5bから取り外す必要が生じた場合は、簡
単な手術により容易に取り外すことができる。また、イ
ンプラント材11の材質としてチタン合金を使用してい
るため自然電極電位が卑に高く、その有効的な効果(C
2+イオン,コラーゲン,プロテオグリカン等の吸着効
果)により治癒期間がさらに短縮できるようになる。さ
らに、インプラント材11の全体を顎部5の内部に埋入
するため、初期細菌感染の予防にもなる。
第3図は、この考案の他の実施例を示している。このイ
ンプラント材11aは、細径部16が設けられていな
い。それ以外は、上記実施例と同様に構成されている。
したがって、同一部分に同一符号を記している。このよ
うに構成したため、さらに、小形になる。その他の作用
効果については、上記実施例と同様である。
なお、上記実施例では、インプラント材11の材質とし
てチタン合金を使用しているが、合金ではなくチタンを
用いることもできる。また、コーティング材としては、
チタン合金の外、チタン,アルミ,アルミ合金等も使用
できる。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案の歯科用インプラント材は構成
されているため、小形に形成しても歯槽骨に強固に結合
するようになる。そして、小形に形成することにより、
歯槽骨に開ける穴を小さくすることができ、治癒期間が
短縮できるとともに、患者に与える苦痛を軽減すること
ができるようになる。また、上記穴の位置決めの自由度
も広がる。さらに、インプラント材を小さくすることが
できることに加えて、小溝が底浅に形成されているた
め、インプラント材を歯槽骨から取り外す必要が生じた
場合は、簡単な手術により容易に取り外すことができる
ようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)はこの考案の一実施例の平面図、第1図
(b)はその正面図、第1図(c)は第1図(b)のA
−A′断面図、第2図はそれを歯槽骨に埋入した状態を
示す説明図、第3図は他の実施例の正面図、第4図は従
来例の縦断面図、第5図はそのインプラント材の側面図
である。 11…インプラント材、12…ねじ穴、13…義歯支持
部、14…埋入部、15…小溝、19…閉塞ねじ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に閉塞ねじ用のねじ穴が開口した有底
    円筒状の義歯支持部の左右下部側に、円柱状埋入部を上
    記義歯支持部と平行でかつ下方に延びるように設け、上
    記両円柱状埋入部の周面に、横方向に延びる底浅の小溝
    を所定間隔で複数個設けたことを特徴とする歯科用イン
    プラント材。
  2. 【請求項2】表面に、溶射コーティングによる多孔質の
    被膜層が形成されている請求項(1)記載の歯科用インプ
    ラント材。
JP1547389U 1989-02-13 1989-02-13 歯科用インプラント材 Expired - Lifetime JPH063555Y2 (ja)

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JPH02106203U JPH02106203U (ja) 1990-08-23
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