JPH0635385A - ブレード装置及びこのブレード装置を用いた画像形成装置 - Google Patents

ブレード装置及びこのブレード装置を用いた画像形成装置

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JPH0635385A
JPH0635385A JP9441293A JP9441293A JPH0635385A JP H0635385 A JPH0635385 A JP H0635385A JP 9441293 A JP9441293 A JP 9441293A JP 9441293 A JP9441293 A JP 9441293A JP H0635385 A JPH0635385 A JP H0635385A
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blade
coating layer
layer
surface coating
cleaning
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JP9441293A
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Ikuo Kuribayashi
栗林  郁夫
Rie Saitou
理絵 齋藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性ブレードの加水分解による劣化を防止す
る。 【構成】 弾性ブレード表面に表面コーティング層と、
この表面コーティング層の下層に表面コーティング層よ
り広い領域に第2のコーティング層を設け、表面コーテ
ィング層の被覆領域を弾性ブレードの応力集中部よりも
感光体側にする。 【効果】 弾性ブレードの弾性力及び感光体との当接部
における低摩擦性を損うことなく弾性ブレードの劣化を
防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被当接体に当接するブレ
ード装置、及びこのブレード装置を用いた画像形成装置
に関する。
【0002】
【関連技術】ブレード装置の一例として像担持体表面を
クリーニングするクリーニング装置を挙げて説明する。
【0003】複写機等の画像形成装置は、一様に帯電さ
せた像担持体に選択的な露光をして潜像を形成し、この
潜像をトナーで顕像化すると共に、該トナー像を被記録
材に転写して画像記録を行う。そして次の画像形成を行
うために、被記録材にトナーを転写した後に像担持体上
に残留したトナーや紙粉、トナーの潤滑剤等の残留物は
クリーニング装置で除去するようにしている。
【0004】このクリーニング装置は一般的に像担持体
の表面にウレタンゴム等の弾性材からなるクリーニング
ブレードを接触させ、回転する像担持体上に残留したト
ナー等を前記ブレードで掻き落とすようにしている。こ
こで前記トナーはクリーニングブレードで掻き落とされ
るものであるが、このトナーの存在が像担持体表面とブ
レードエッジの当接部分において潤滑剤の作用をなし、
クリーニングブレードは回転する像担持体に対して同一
の位置関係を維持してトナーを除去することが出来る。
【0005】しかしながら、例えば極度に像密度の低い
画像を形成した場合には、像担持体とブレード間に潤滑
作用を与えるトナーがなくなり、像担持体に対するブレ
ードの摩擦力が極端に大きくなる。その結果、ブレード
の先端部が像担持体の回転に伴ってめくれたり(所謂ブ
レードめくれ)、ブレードのエッジが部分的に損傷した
りすることがある。
【0006】特に像担持体として表面層がポリカーボネ
ートのような高分子樹脂で構成されるOPC感光ドラム
を用いた場合には、ウレタンゴムとの摩擦力が非常に高
くなることから、潤滑剤としてのトナーがなくなると、
前記ブレードめくれやエッジ部分の損傷が発生し易くな
る。再に、複数色のトナーを用いるフルカラー装置では
ブレードの当接圧も高く、このような問題が発生しやす
い。
【0007】このような問題を解決する手段として、例
えば図9に示すように、クリーニングブレード50より
も像担持体51の回転方向上流側に残留トナーの貯留部
52を配設し、前記ブレード50によって掻き落とした
トナー53が常に像担持体51に触れるようにし、該ト
ナー53が潤滑剤として機能するようにする方法を用い
ている。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、図
9に示すような方法を用いても、極度に像密度の低い画
像形成を連続した場合には、貯留部52に貯留されるト
ナー53が少なくなり、やはり前記ブレード50のめく
れやエッジの部分的な損傷が生ずる場合ある。特にクリ
ーニングブレード50が像担持体51の画像形成領域外
で当接している部分(クリーニングブレード50の両端
部)に於いては、潤滑剤として作用するトナーが存在し
ないためにブレード50と像担持体51との摩擦が大き
くなる。そのためブレード50の接触が回転する像担持
体51のブレーキとして作用してしまい、像担持体51
の回転が不安定になったり、クリーニングブレード50
のエッジ部分が振動したり、或いはめくれてしまったり
することがあった。
【0009】また像担持体51との当接部であるブレー
ド50の先端にPTFE、PVDF等のフッ素系樹脂粉
末を塗布し、前記摩擦力を軽減させる方法も考えられて
いるが、長期使用によって前記フッ素系樹脂粉末がなく
なってしまうと、結局ブレード50と像担持体51との
摩擦力が増大してしまうものであった。
【0010】一方、弾性ブレードとしては一般にゴムブ
レードが用いられている。
【0011】このようなゴムブレードは長期間の使用に
より加水分解を起してしまい、ゴム表面がもろくなり、
残留物の通過を許してしまう。ゴムの中でも比較的加水
分解を起しにくいウレタンゴムでも使用開始から2〜3
年で加水分解によるクリーニング不良が著しくなる(ウ
レタンの加水分解反応式を下欄に示す)。
【0012】
【外1】
【0013】またこのようなゴムブレードは帯電器から
発生する窒素酸化物やオゾン等のコロナ生成物によって
も、長期間使用するうちに表面性劣化やゴム弾性等の機
械的特性の劣化が生じてしまう。
【0014】そこで本発明は上述の問題点に鑑み発見さ
れたものであって、その目的とするところは、長期的使
用による弾性ブレードの劣化を抑えつつ、像担持体との
摺擦によるブレードのめくれを生じさせない、ブレード
装置を提供することにある。
【0015】本発明の他の目的は、クリーニング不良に
よる画質劣化の少ない画像形成装置を提供することにあ
る。
【0016】本発明の更に他の目的は、弾性ブレードの
弾性力の低下を抑えたブレード装置を提供することにあ
る。
【0017】本発明の更に他の目的は、ブレードによる
像担持体の傷つきを防止した画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0018】本発明の更に他の目的は、添付図面を参照
しつつ、以下の詳細な説明を読むことにより明らかにな
るであろう。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は被当接体に当接する弾性ブレードと、この弾性ブレ
ードの被当接体当接側とは反対側を保持する保持部材
と、を有するブレード装置において、上記弾性ブレード
に被覆される表面コーティング層と、この表面コーティ
ング層の下層に表面コーティング層より広い領域に亘っ
て被覆される第2のコーティング層を設け、表面コーテ
ィング層は上記弾性ブレードを被当接体に当接させるこ
とによって生じる上記弾性ブレードへの応力が集中する
部分よりも被当接体当接側の領域に被覆されることを特
徴とする。
【0020】更に上記課題を解決する本発明は像担持体
と、この像担持体に当接して像担持体上の残留物を除去
するクリーニングブレードと、を有する画像形成装置に
おいて、上記クリーニングブレードに被覆される表面コ
ーティング層と、この表面コーティング層の下層に表面
コーティング層より広い領域に亘って被覆される第2の
コーティング層を設け、表面コーティングは上記クリー
ニングブレードを上記像担持体に当接させることによっ
て生じる上記クリーニングブレードへの応力が集中する
部分よりも上記像担持体当接側の領域に被覆されること
を特徴とする。
【0021】
【実施例】次に本発明の第一実施例に係るクリーニング
装置及び前記クリーニング装置を用いた画像形成装置に
ついて、図面を参照して説明する。
【0022】まず画像形成装置の全体構成について概略
説明する。尚、図1は画像形成装置の一態様である複写
機の画像形成構成説明図であり、図2(a)はクリーニ
ング装置の説明図であり、図2(b)はクリーニングブ
レードの構成説明図である。
【0023】この装置は図1の矢印方向へ回転する像担
持体としての感光ドラム1に当接してクリーニング手段
としてのクリーニング装置2が設けてあり、このクリー
ニング装置2のクリーニングブレード2aが感光ドラム
1の表面に圧接している。また感光ドラム2の周面近傍
には電子写真記録プロセスとしての各構成である前露光
光源3、一次帯電器4、現像器5、転写帯電器6、分離
帯電器7がそれぞれ配置されている。
【0024】この装置にあっては、前露光光源3により
感光ドラム1の表面電荷を除去した後、一次帯電器4で
感光ドラム1の表面を一様に帯電し、領域8で光像露光
を行った後に現像器5により感光ドラム1の表面にトナ
ー像を形成する。その後、感光ドラム1の表面に形成さ
れたトナー像は通路9を通って搬送される記録材10に
転写帯電器6によって転写され、この記録材10は分離
帯電器7によってトナー像を担持したまま感光ドラム1
から分離され、搬送手段11によって図示しない定着手
段へと搬送されてトナー像が定着されて排出される。
【0025】一方、前記記録材2に転写されずに感光ド
ラム1の表面に残留したトナーは感光ドラム1の回転に
伴ってクリーニング装置2に至る。
【0026】このクリーニング装置2の構成は、図2
(a)に示すように、弾性ブレードであるクリーニング
ブレード2aが被当接体である感光ドラム1の周面に接
触しており、感光ドラム1に残留したトナーは前記クリ
ーニングブレード2aによって掻き落とされると共に、
スクイシート2bによってトナー溜まり2cに集められ
る。トナー溜まり2cに集められたトナー12は図2
(a)の矢印方向へ回転する搬送スクリュー2dによっ
て図示しない廃トナー容器へと送られるように構成され
ている。
【0027】前記クリーニングブレード2aは耐薬品
性、耐摩耗性、成形性、機械的強度等という観点からウ
レタンゴム2a1を用いている。しかしながら感光ドラ
ム1との摺擦により当接部が除々に削れてしまう。
【0028】そのため第1実施例では、図2(b)に示
すように、前記ウレタンゴム2alの感光ドラム1との
当接部に、ナイロン樹脂溶液に滑性粒子(フッ化黒鉛)
を分散させ、ブレードに塗布、乾燥させたコーティング
層2a3を形成し、ブレード表面の摩擦係数を下げてい
る。
【0029】また、仮に感光ドラム1とブレード2aが
摺擦することによってブレード2a表面のコーティング
層2a3が削れても、コーティング層2a3内に分散さ
れている滑性粒子が感光ドラム表面に付着してクリーニ
ングブレード2aと感光ドラム1との摩擦力を低減させ
るようにしている。
【0030】尚、前記コーティング層2a2と感光ドラ
ム1との摺擦による摩耗に対し、充分な耐久性をもつた
めにはコーティング層2a2の厚みを少なくとも10μ
m以上にしなければならないことが実験によって確認さ
れた。
【0031】一方、ウレタンゴムの加水分解を抑えるた
めに、コーティング層2a3でウレタンゴム表面を覆う
ことも考えられる。しかしながら、厚さ10μm以上の
ナイロン樹脂コーティング層でウレタンゴム表面を覆う
と、ブレード2a全体が硬化して、良好なクリーニング
を行うためのブレードの弾性力が失われてしまう。その
ためコーティング層を形成しないウレタンゴムブレード
と同等のクリーニング性能を発揮させるためには、感光
ドラム1に対する当接圧を強めに設定する必要がある。
しかし、前記当接圧を強めると感光ドラム1及びクリー
ニングブレード2の耐久性が低下してしまう問題が生ず
る。
【0032】そこで本実施例では、図2(b)に示すよ
うに、表面コーティング層2a3の下層に表面コーティ
ング層2a3よりも薄い薄層コーティング層2a2 を
ウレタンゴム2a1の表面全体に形成して前記ウレタン
ゴム2a1の加水分解等による劣化を防止し、且つ感光
ドラム1と当接する部分には前記コーティング層2a2
の上層に表面コーティング層である滑性層(滑性粒子を
分解させた層)2a3を厚さ10μm以上の層として形
成して感光ドラム1と摺擦による摩耗に対して耐久性を
有するように構成している。
【0033】クリーニングブレード2aを前記のように
構成することにより、ブレード全体の弾性率等をあまり
変化させることなく、ブレード材質の加水分解等による
劣化を防止し、且つブレードめくれ等を防止することが
できるものである。このため前記クリーニング装置2を
用いた画像形成装置にあっては、長期にわたって安定し
たクリーニング作用及び画像形成を行うことが出来る。
【0034】特に、図2(a)、(b)に示すように、
ブレード2aを感光ドラム1に所定の圧力で当接させた
時に、ブレード2aに生じる応力が集中する部分αより
も当接部側の領域A内に表面コーティング層2a3を設
けているので、感光ドラム1への当接圧が必要以上に大
きくなるのを防止できる。
【0035】また、表面コーティング層2a3より広い
領域に第2のコーティング層2a2を設けているので、
加水分解等によるブレード劣化を防止できる。
【0036】尚、前記薄層コーティング層2a2の厚さ
としては、ブレード2aの弾性率の関係から0.1μm
〜10μm、好ましくは0.5μm〜5μmに設定する
ことが望ましい。
【0037】また表面コーティング層2a3の厚さとし
ては、耐久寿命の観点から10μm〜30μm、好まし
くは10μm〜20μmに設定することが望ましい。
【0038】ここで、本発明で用いる滑性粒子として
は、無機物質、有機物質等一般的に個体潤滑剤としてし
られているものが使用出来る。無機物質としてはタル
ク、炭酸カルシウム、二流化モリブデン、二酸化ケイ
素、黒鉛等が挙げられる。また有機物質としては、フッ
素樹脂、ナイロン樹脂(ポリアミド)、シリコン樹脂、
ポリアセタール樹脂等が挙げられる。この中でも特に有
機物質、無機物質を問わずフッ素系化合物が特に摩擦抵
抗が低いことから好ましい。
【0039】フッ素系化合物粉末としては、フッ化黒
鉛、ポリフッ化ビニリデン樹脂、四フッ化エチレン樹
脂、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹
脂、四フッ化エチレン−パ−フルオロアルコキシエチレ
ン共重合樹脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、四フッ化エ
チレン−エチレン共重合樹脂等が挙げられる。
【0040】尚、実際に高分子樹脂としてポリカーボネ
ートをバインダーとした表面層で構成されたOPC感光
ドラムに対して、ウレタンゴムからなるクリーニングブ
レードを当接させ、ポリエステル系樹脂を主成分とする
非磁性トナーと磁性粒子とからなる二成分現像剤を収容
した現像器により現像する画像形成装置に対して実験し
たところ、クリーニングブレード2a3に分散させる滑
性粒子としては、リン片状結晶であって不定形形状で、
且つ摩擦係数の低いフッ化黒鉛が特に好ましいことが判
明した。
【0041】そして前記フッ化黒鉛としては、例えば
(C2F)n型であるセフボンDM(セントラル硝子社
製)、(CF)n型であるセフボンCMA、セフボンC
MF(セントラル硝子社製)、フッ化炭素♯2065、
♯1030、♯1000(旭硝子社製)CF−100
(日本カーボン)、また(CF)n型でフッ素化率を変
えたフッ化炭素♯2028、♯2010(旭硝子社
製)、更に前記フッ化黒鉛をアミン等の塩基で処理し、
表面のフッ素を除去したもの等が挙げられるが、これに
限定されるものではない。
【0042】また滑性粒子の平均粒子径は、トナーのク
リーニングを損わないために10μm以下であることが
好ましい。
【0043】また本発明で用いるバインダー樹脂として
は、一般にコーティング剤として使用されるものであれ
ば良いが、クリーニングブレード本体の表面にコーティ
ング層として形成し、感光ドラムと圧接して使用するこ
とから考えると、特に摩擦係数の低い樹脂が好ましい。
このようなバインダー樹脂の例としては、ナイロン樹脂
(ポリアミド)、シリコン樹脂、ポリアセタール樹脂、
フッ素樹脂等が挙げられる。ブレードへのコーティング
方法としてはアルコール等の溶剤に溶解したナイロン樹
脂溶液にフッ化黒鉛粉末を分散させた後、その溶液を刷
毛やコーターバー等でポリウレタンゴムに塗布するか、
或いはディッピングすることによって任意の厚みにコン
トロールして製造することが出来る。この場合の溶剤と
しては、ナイロン樹脂を溶解し、且つフッ素化合物が均
一に分散されればどのようなものでも良い。
【0044】尚、前記滑性粒子を分散させたバインダー
樹脂をコーティング材として使用した場合、感光ドラム
1との摩擦力を低減させ、効果的なクリーニングを行う
ことが出来るが、ウレタンゴム2a1との接着力が若干
弱く、長期間使用することによりウレタンゴム表面から
剥がれてしまうことがある。そこで、ウレタンゴム2a
1と前記コーティング層2a2との間に、もしくはコー
ティング層2a2の代わりに接着層としてナイロン系の
プライマー層を介在させることにより、表面層であるコ
ーティング材の剥がれを防止することが可能である。前
記プライマー層は厚さが数μm程度で充分であり、この
プライマー層をウレタンゴム2a1の表面全体に塗布し
ても、ブレード全体の弾性率はあまり変化しない。
【0045】そこで第2実施例として、第1実施例の第
2コーティング層2a2の代わりに接着層であるプライ
マー層を2e2をウレタンゴム2e1の表面全体に厚さ
数μm程度で塗布し、その上から前述した滑性粒子を分
散させたバインダー樹脂からなる滑性層2e3を厚さ1
0μm以上に塗布したブレード装置2eを提供する(図
3)。
【0046】このブレード2eも、第2のコーティング
層であるプライマー層2e2でウレタンゴム2e1表面
を広範囲で覆っているので、加水分解等によるブレード
の劣化を抑えられるとともに、応力の集中するα点より
も感光ドラムとの当接側の領域A内に表面コーティング
層2e3を設けているのでブレードの弾性率を損うこと
がない。また、第2のコーティング層であるプライマー
層2e2として表面コーティング層2e3と同系統の樹
脂を用いたプライマーを用いれば表面コーティング層2
e3との接着力を強化できる。
【0047】次に第3実施例として滑性層2f3をウレ
タンゴム2f1の一方側特に感光ドラムに対向する面側
にのみ形成する例を図4に示す。尚、図4(a)はクリ
ーニング装置2のクリーニングブレード2f部分を示す
説明図であり、図4(b)は第二実施例に係るクリーニ
ングブレードの構成説明図である。尚、第一実施例と同
一機能を有する部分は同一符号を付している。
【0048】図4(a),(b)に於いて、クリーニン
グブレード2fはウレタンゴム2f1の表面全体にプラ
イマー層として厚さ数μm以下の接着層によって薄層コ
ーティング層2f2を形成し、感光ドラム1との当接部
分であって、該当接面側に滑性層2f3を形成してい
る。
【0049】即ち、クリーニングブレード2fにコーテ
ィング層2f2を形成する場合、クリーニングブレード
2fが感光ドラム1と当接し、屈曲した際に弾性体であ
るウレタンゴム2f1に生ずる応力は、クリーニングブ
レード2fが屈曲して縮んだ面側(図4のP面側)特に
α点に集中することから、このP面側に厚さ10μm以
上もある滑性層2f3を形成すると、P面側の滑性層2
f3がなくなる領域に応力が集中してしまう。これに対
して図4に示すように、滑性層2f3をクリーニングブ
レード2fが感光ドラム1と当接する面側(図4のQ面
側)にのみ設けることにより、クリーニングブレード2
fが屈曲して縮んだ際に発生する応力が一部に集中する
ことを避けることが出来、クリーニングブレード2fの
耐久性をより向上させることが出来る。
【0050】前述した実施例は、1層のプライマ層を設
けた例を示したが、第4実施例としてウレタンゴム2g
1と滑性層2g3との接着力を強化するために、図5に
示すように、接着層としてのコーティング層2g2を多
層化しても良い。この場合、ウレタンゴム2g1の表面
全体を塗布する層は1層だけにしても良いし、複数層に
しても良い。
【0051】前述した実施例ではウレタンゴムの表面全
体に薄層コーティング層を形成してなるが、この薄層コ
ーティング層は必ずしもウレタンゴムの表面全体に形成
する必要はなく、ウレタンゴムの加水分解やオゾン等の
コロナ生成物による劣化によるクリーニング性能の低下
を効果的に防止できる部分にのみコーティング層を設け
るようにすれば良い。例えば図6(a)に示すように、
チップ形状のウレタンゴム2h1をブレードとして用い
る場合、例えば図6(a)の矢印X方向から力が加わっ
たとき、ウレタンゴム2h1は実線の状態から破線の状
態に変形する。このためウレタンゴム2h1のうち、斜
線で示した領域Zの部分は大きく変形するため、該領域
のゴム物性が加水分解や、オゾン或いは窒素酸化物等に
よって劣化してしまうとクリーニング性能に大きな影響
が出る。
【0052】そこで、第5実施例として図6(b)に示
すように、薄層コーティング層2h2を前記領域Zの表
面にのみ形成して前記劣化を防止してもウレタンゴム2
h1の表面全体をコーティングしたのと略同じ効果を得
ることが出来る。
【0053】また図7(a)の第6実施例に示すように
クリーニングブレード2iのうちでも、Q面側は一次帯
電器4に面しており、該帯電器4から発生する窒素酸化
物やオゾン等の影響による劣化が生じ易い。そのため、
図7(b)に示すように、前記Q面側にのみ薄層コーテ
ィング層2i2を形成しても良いし、また図7(c)に
示すように、Q面側のうちでもブレードの応力が集中し
易い部分のみに薄層コーティング層2i2を形成するよ
うにしても良い。
【0054】以上の実施例では、弾性ブレードとして感
光ドラム1に当接する側の端部が、ブレード保持部材側
の端部よりも厚みが薄いものを用いたが、次に示す第7
実施例では、ブレードの厚みが当接側端部も保持部材側
端部も等しいブレードを用いた実施例を示す。
【0055】図8(a)は上述したブレード2jを感光
ドラム1に当接させた状態を示す図。図8(b)は図8
(a)に示したブレード装置の分解図である。
【0056】図8(a)に示すように、ブレード2j
は、感光ドラム1の回転方向に対してカウンター方向に
感光ドラム1に所定の圧力で当接している。ブレード2
jは図8(b)に示すようにブレード固定部材15に対
して板金14(厚み約0.1mmのSUS板)を介して
支持されており、スペーサ13及び「ブレード2jを接
着保持する保持部材12(厚さ1.6mmの板金)」と
共にビス16でブレード固定部材15に固定されてい
る。
【0057】板金14はブレード2jを感光ドラム1の
当接側とは反対側の面から支え、ブレード2jを所定の
圧力で感光ドラム1に当接させるためのものである。
【0058】次に、ブレード2j1へのコーティング層
2j2、2j3の形成方法について説明する。
【0059】まず、ウレタンゴムからなるブレード2j
1の感光ドラム1と当接する側に、アルコールで溶解し
たナイロン樹脂溶液をディッピング法で塗布した後、乾
燥させてアルコールを蒸発させる。次に、「アルコール
で溶解したナイロン樹脂溶液にフッ化カーボン粉末を分
散させた溶液」を「ナイロン樹脂のプライマー層2j2
が形成されたブレード」表面にディッピング法で塗布す
る。その後、アルコールを蒸発させるために乾燥させ
る。
【0060】このようにしてコーティング層2j2、2
j3の形成されたブレードの端部を図8(b)に示すR
面から切断してブレード2jを形成する。
【0061】以上の手法により得られたブレード2jの
当接側端部の方向から見た斜視図を図8(c)に示す。
【0062】ブレードをR面で切断すると、ポリウレタ
ンゴム2j1が露出するので、ブレードの劣化に対して
は弱冠性能が落ちるが、ブレード当接部のエッジ精度を
向上させる上で効果的である。
【0063】また、ブレード2jに加わる応力は図8
(a)、(b)に示すように、板金14でブレード2j
を支える面と支えない面の境界αに集中するので、ブレ
ード2jの弾性力を損わないためには、この境界αより
も感光ドラム当接側の領域A内に表面コーティング層2
j3を設ける必要がある。
【0064】また、プライマー層2j2は非常に薄く、
ブレード2jの弾性率の変化にはほとんど影響しないの
で表面コーティング層2j3よりも広い領域に設けられ
ていればよく、図8(b)に示すように境界αより保持
部材12側まで亘っていてもかまわない。
【0065】更に、ウレタンゴムのブレード2j1とナ
イロン樹脂からなる表層2j3との接着剤としては低分
子量のナイロン樹脂をアルコール溶剤で溶解したものを
用いるのが好ましい。即ち、低分子量のナイロン樹脂は
表面コーティング層2j3のナイロン樹脂と当然のこと
ながら接着性がよく、また、低分子量のナイロン樹脂は
ウレタンと分子構成も似ているので、ウレタンゴムとの
接着性も優れているからである。
【0066】尚、上述した手法によって得られたプライ
マー層2j2の引張弾性率は約2000kg/cm2
表面コーティング層2j3引張弾性率は約5000kg
/cm2であった。
【0067】またウレタンゴムブレード2j1の厚みは
約2mm、プライマー層2j2の厚みは約3μm、表面
層2j3の厚みは15μmとした。
【0068】前述した実施例ではクリーニング装置2を
画像形成装置に直接配置した例を示したが、感光ドラム
1と、この感光ドラム1に作用するプロセス手段として
のクリーニング手段を一体的にカートリッジ化し、画像
形成装置本体に着脱可能にしたものにも好適に用いるこ
とが出来る。
【0069】また前述した実施例では画像形成装置とし
て複写機を例示したが、本発明はこれに限定する必要は
なく、例えばレーザービームプリンタ等の他の画像形成
装置に使用することも当然可能である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、弾性ブ
レードの被当接体に当接する端部付近に表面コーティン
グ層と、この表面コーティング層より下層で、且つ表面
コーティング層より広い領域に第2のコーティング層を
設け、表面コーティング層を弾性ブレードの応力集中部
より「被当接に当接する側」に設けたので、弾性ブレー
ドを硬化させることなく、加水分解等によるブレードの
劣化を抑えることができる。
【0071】また被当接体としては感光ドラムに限ら
ず、定着ローラ等、ブレードを当接できるものであれば
何でもよく、同じ技術思想内のあらゆる変形例を含むも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレード装置を用いた画像形成装置の
概略図。
【図2】(a)は本発明の第1実施例のブレード装置を
用いたクリーニング装置を示した図。(b)は第1実施
例のブレード装置の拡大断面図。
【図3】本発明の第2実施例のブレード装置の拡大断面
図。
【図4】(a)本発明の第3実施例のブレード装置を用
いたクリーニング装置を示した図。(b)は第3実施例
のブレード装置の拡大断面図。
【図5】本発明の第4実施例のブレード装置の拡大断面
図。
【図6】(a)はブレードにX方向から力が加わった時
の変形状態を示した図。(b)は本発明の第5実施例の
ブレード装置の拡大断面図。
【図7】(a)は本発明の第6実施例のブレード装置を
用いたクリーニング装置を示した図。(b)は第6実施
例のブレード装置の拡大断面図。(c)は図7(b)の
変形例を示した図。
【図8】(a)は本発明の第7実施例のブレード装置を
用いたクリーニング装置を示した図。(b)は第7実施
例のブレード装置の分解図。(c)は第7実施例のブレ
ード装置を、感光ドラムとの当接側から見た斜視図。
【図9】従来のブレード装置を用いたクリーニング装置
を示した図。
【符号の説明】
2a1、2e1、2f1、2g1、2h1、2i1、2
j1 弾性ブレード 2a2、2e2、2f2、2g2、2h2、2i2、2
j2 第2コーティング層 2a3、2e3、2f3、2g3、2h3、2i3、2
j3 表面コーティング層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被当接体に当接する弾性ブレードと、こ
    の弾性ブレードの被当接体当接側とは反対側を保持する
    保持部材と、を有するブレード装置において、 上記弾性ブレードに被覆される表面コーティング層と、
    この表面コーティング層の下層に表面コーティング層よ
    り広い領域に亘って被覆される第2のコーティング層を
    設け、表面コーティング層は上記弾性ブレードを被当接
    体に当接させることによって生じる上記弾性ブレードへ
    の応力が集中する部分よりも被当接体当接側の領域に被
    覆されることを特徴とするブレード装置。
  2. 【請求項2】 像担持体と、この像担持体に当接して像
    担持体上の残留物を除去するクリーニングブレードと、
    を有する画像形成装置において、 上記クリーニングブレードに被覆される表面コーティン
    グ層と、この表面コーティング層の下層に表面コーティ
    ング層より広い領域に亘って被覆される第2のコーティ
    ング層を設け、表面コーティングは上記クリーニングブ
    レードを上記像担持体に当接されることによって生じる
    上記クリーニングブレードへの応力が集中する部分より
    も上記像担持体当接側の領域に被覆されることを特徴と
    する画像形成装置。
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