JPH0635367U - 自動手洗装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石鹸液流路末端の閉塞を防止する。 【構成】 水栓１４内の水路４４が吐水口４６に連通す
るよう設けられている。吐水口４６の近傍において該水
路４４に臨むように石鹸液ポート５０が設けられてい
る。 【効果】 石鹸液流路の末端をポートが水路に面してい
るため、このポートが常に湿潤状態におかれる。従っ
て、ポートにおいて石鹸液流路が乾固して該ポートを閉
塞させることが防止される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はセンサが手を検知すると自動的に吐水が行なわれる自動手洗装置に係 り、特に吐水だけでなく石鹸液の吐出も行なわれる自動手洗装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の自動手洗装置は、駅やデパートなどの公共的なトイレルーム等にひろ く用いられている。従来の自動手洗装置においては、吐水口と石鹸液吐出口とが 別々に設けられており、吐水口の下に手を差し出すと自動的に吐水が行なわれる 。石鹸液については、ボタンを押すことにより吐出させるものが多いが、石鹸液 についても、吐出口の下に手を差し出すと自動的に石鹸液が吐出されるよう構成 したものもある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

かかる従来の自動手洗装置において、石鹸液の吐出頻度は吐水の場合に比べか なり少ない。そのため、石鹸液吐出口において石鹸液が乾固してしまい、該石鹸 液吐出口が閉塞することがあった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の自動手洗装置は、手を検知するセンサと、該センサの検知信号に基い て吐水口から水を吐出する自動給水栓とを有する自動手洗装置において、該吐水 口に通じる水路の吐水口近傍部分に石鹸液の流出用のポートと、該ポートに石鹸 液を供給する石鹸液供給装置とを設けたことを特徴とするものである。

【０００５】 請求項２の自動手洗装置は、請求項１において、前記センサが手を検知すると まず所定時間吐水させ、次いで前記石鹸液供給装置を所要時間作動させ、その後 、再度吐水を行なわせる制御器を設けたことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

本考案の自動手洗装置にあっては、石鹸液の吐出口が水路に面して設けられて いるため、通常の場合、この吐出口が常に湿潤環境下におかれている。従って、 吐出口において石鹸液が乾固することが防止される。また、石鹸液の吐出口を水 栓外部に露出させることが不要であるため、水栓を小型化できる。

【０００７】 請求項２の自動手洗装置によると、手を水で濡らした後、石鹸液を手に受けて 良く洗い、その後、水で手をすすぐことを一切のスイッチやボタン操作なしに行 なえる。

【０００８】

【実施例】

以下図面を参照して実施例について説明する。第１図は本考案の実施例に係る 自動手洗装置の水栓の縦断面図、第２図は第１図の２−２線及び３−３線に沿う 断面図、第４図はこの水栓を備えた手洗キャビネットの縦断面図、第５図はこの 手洗キャビネットの設置構造を示す斜視図、第６図は自動制御方法を説明するフ ローチャートである。

【０００９】 第５図に示す如く、キャビネット１０の上面に手洗器１２が設置され、この手 洗器１２の奥側に水栓１４が設置されている。１６は排水口である。第４図に示 す如く、キャビネット１０の内部に給水管１８が引き込まれており、電磁弁２０ を介して水栓１４に接続されている。キャビネット１０内には石鹸液を貯めてお くためのタンク２２が設置されており、モータ２４で駆動されるポンプ２６によ って石鹸液が配管２８から水栓１４に供給されるよう構成されている。キャビネ ット１０内には、電磁弁２０とモータ２４を制御するための制御器３０が設置さ れており、この制御器３０に対しては、水栓１４に設けられた手検出用のセンサ ３２と、石鹸手動突出用の押しボタン３４から信号が入力可能とされている。

【００１０】 次に、第１図〜第３図を参照してこの水栓１４の構成について詳細に説明する 。第３図の如く、水栓１４の下面からは２本の脚管３６，３８が突設されており 、これら脚管３６，３８の外周面に刻設された雄螺子に対しナット４０がねじ込 まれることにより、水栓１４がキャビネット１０の上面の天板部４２に固定され ている。脚管３６には前記給水管１８が接続され、脚管３８には石鹸液用の配管 ２８が接続されてる。脚管３６は水路４４を介して水栓１４の先端の吐水口４６ に連通している。脚管３８は、石鹸液流路４８及び吐水口４６の近傍の石鹸液流 出用ポート５０を介して該水路４４の末端部分に連通している。

【００１１】 なお、第１図及び第２図に示す如くこの水栓は鋳造品よりなる水栓本体５２と 該水栓本体５２の上側に装着されたヘッドカバー５４とで構成されている。この ヘットカバー５４に前記押しボタン３４が設けられている。また、吐水口４６の 前方部分にセンサ３２が設けられている。これらセンサ３２、押しボタン３４か ら引き出されたリード線５６，５８は、脚管３６，３８の間に配置されたリード 線引出口６０を通ってキャビネット１０内に引き込まれ、前記制御器３０に接続 されている。

【００１２】 このように構成された自動手洗装置において、第６図に示す如く、手がセンサ ３２で検知されると、電磁弁２０が所定時間の間開弁され、所定時間の間吐水口 ４６から吐水される。この水により手が濡らされた後、次にポンプ２６が所要時 間だけ作動され、所要量の石鹸液が吐水口４６から吐出される。この吐出された 石鹸液を手に受け、手を十分に洗う。その後、電磁弁２０が再び開弁され、吐水 口４６から水が吐水され、手をすすぐ。手を吐水口４６の下方から後退させると 、電磁弁２０が閉弁され、止水される。なお、図示はしないが、第６図のプログ ラムにおいて、ステップ〜の間に手が吐水口４６の下方から後退された場合 、ステップに戻るよう構成されている。

【００１３】 この自動手洗装置によると、石鹸液流路４８の末端はポート５０を介して水路 ４４に連通しており、このポート５０の近傍等は常に水路４４からの水によって 湿潤状態におかれている。従って、石鹸液が乾固してポート５０の部分を閉塞さ せることがない。

【００１４】 なお、押しボタン３４はこれを１回押すと吐水口４６から吐水が行なわれ、も う１回押すと止水される。

【００１５】 第５図においてキャビネット１０の近傍にハンドドライヤ６２が設置されてお り、水栓１４を用いて手を洗った後、このハンドドライヤ６２で手を乾かすこと ができるようになっている。このハンドドライヤ６２の下側にはタオル掛け６４ が設けられ、タオル６６を掛けておくことができるようになっている。従って、 水栓１４を用いて手を洗った使用者が、ハンドドライ６２によらずして、該タオ ル６６で拭くことができるようになっている。なお、ハンドドライヤ６２を作動 させると、この拭き出し温風がタオル６６に当たり、タオル６６を乾燥させるこ とができる。６８は手動スイッチであって、ハンドドライヤ６２を強制的に作動 させ、タオル６６に温風を吹き付けて乾燥させる際に使用される。

【００１６】

【考案の効果】

以上の通り、本考案の自動手洗装置にあっては、石鹸液流路の末端のポートが 吐水用水路に開口しているため、該ポートが常に湿潤状態におかれる。従って、 該ポートにおいて石鹸液が乾固してポートが閉塞する事態が確実に防止される。

【００１７】 請求項２の自動手洗装置によると、石鹸液による手の洗浄及びすすぎを自動的 に行なうことができる。この際、石鹸液の吐出に先立って予備的に水が吐水され て手を濡らすことができるため、石鹸液の泡立ちを十分に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に係る自動手洗装置の水栓の縦断面図で
あって、その下部は第３図の１−１線に沿う断面図を示
している。

【図２】図１の２−２線に沿う断面図である。

【図３】図１の３−３線に沿う断面図である。

【図４】実施例装置を備えたキャビネットの縦断面図で
ある。

【図５】実施例装置を備えたキャビネットの斜視図であ
る。

【図６】実施例装置の作動を説明するフローチャートで
ある。

【符号の説明】

１０ キャビネット １２ 手洗器 １４ 水栓 １８ 給水管 ２０ 電磁弁 ２２ タンク ２６ ポンプ ３０ 制御器 ４４ 水路 ４６ 吐水口 ４８ 石鹸液流路 ５０ ポート

フロントページの続き (72)考案者 齋藤 史朗 愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地 株式 会社イナックス内 (72)考案者 松本 大司 愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地 株式 会社イナックス内 (72)考案者 横井 隆和 愛知県常滑市鯉江本町５丁目１番地 株式 会社イナックス内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 手を検知するセンサと、該センサの検知
   信号に基いて吐水口から水を吐出する自動給水栓とを有
   する自動手洗装置において、該吐水口に通じる水路の吐
   水口近傍部分に石鹸液の流出用のポートと、該ポートに
   石鹸液を供給する石鹸液供給装置とを設けたことを特徴
   とする自動手洗装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記センサが手を検
   知するとまず所定時間吐水させ、次いで前記石鹸液供給
   装置を所要時間作動させ、その後、再度吐水を行なわせ
   る制御器を設けたことを特徴とする自動手洗装置。