JPH0635086A - 複写機の記録濃度調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】複写機の複写記録濃度を安定化する。 【構成】原稿載置領域の外側に基準濃度部33を形成し、
該基準濃度部33から露光ユニット４の第１ミラー６，可
動ミラーユニットの第２ミラー８，第３ミラー９を介し
て反射される光を濃度センサで受光し、ミラーの汚れを
検出する。該ミラーの汚れに応じて露光ユニット４の原
稿Ｐを照明するランプ５の光量を増大させたり、現像濃
度を薄くしたりして記録濃度を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機において、記録
濃度を調整する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的な複写機の動作を説明すると、透
明ガラス上に置かれた原稿を下方から照明しつつ、その
反射光像をミラーで反射させてレンズユニットにて結像
し、該結像した像を感光体ドラム上にトナー像として現
像した後、複写紙に転写して定着し、複写を完了するも
のである (特開昭６４−８２０６８号公報等参照) 。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかる構成の複写機に
おいては、原稿の光像を反射するミラーが汚れてくると
反射率が低下し、複写記録の濃度が濃くなり、全体的に
黒ずんでくるという問題があった。一方、複写機におい
ては自動化が進み、自動モードでは原稿の濃度を検出し
て、該検出された濃度に応じて複写記録される濃度を自
動的に調整することが一般化している。

【０００４】本発明は、上記の実状に鑑みなされたもの
で、前記原稿濃度を検出する手段を利用してミラーの汚
れ度合いを検出し、記録濃度を調整できるようにした複
写機の濃度記録調整装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このため本発明は、原稿
画像からの反射光をミラーに反射させて光学系で結像
し、該光像を現像して複写記録すると共に、前記ミラー
からの反射光を入光して原稿の濃度を検出する手段を備
えた複写機において、前記原稿載置面の外側であってミ
ラーに反射して前記原稿濃度検出手段に入光される位置
に、基準となる濃度に設定された基準濃度部を設けると
共に、前記原稿濃度検出手段により検出される前記基準
濃度部の濃度検出結果に基づいて前記ミラーの汚れ度合
いを検出し、該汚れ度合いに応じて複写記録濃度を調整
する手段を設けた構成とした。

【０００６】

【作用】前記ミラーに汚れを生じると、反射率が低下す
るためミラーを介して光学系に結像される光像の光強度
が減少する。そして、基準濃度部からの反射光を原稿濃
度検出手段に入光させて該基準濃度部の濃度検出を行う
と、ミラーに汚れを生じている場合は、汚れを生じてい
ない場合に比較して濃い側に検出される。そこで、この
ようにしてミラーの汚れが検出された場合は、汚れ度合
いに応じて原稿画像への照明光量を増大させたり、現像
濃度を減少させたりすることにより、記録濃度を薄くな
る側に調整する。

【０００７】その結果、ミラーの汚れに対して安定した
濃度の複写記録が得られる。

【０００８】

【実施例】以下に、本発明の実施例を図に基づいて説明
する。図１は、本発明に係る記録濃度調整装置を備えた
複写機の全体構成を示す。まず、基本的な構成及び動作
を説明すると、原稿Ｐはプラテンガラス１上に置かれ、
原稿カバー２を閉じ、複写開始スイッチ３を押すと、露
光ユニット４が主走査方向に移動する。露光ユニット４
にはランプ５及び第１ミラー６が一体に装着されてお
り、主走査方向の移動により原稿Ｐの記録面がプラテン
ガラス１を介して照明され、その反射光が走査方向に直
交する副走査方向に長いスリットを介して第１ミラー６
に導かれ、該第１ミラー６により主走査方向に向けて反
射される。

【０００９】露光ユニット４の主走査方向には、可動ミ
ラーユニット７が備えられる。該可動ミラーユニット７
は上下に第２ミラー８及び第３ミラー９が線対称状に装
着されており、露光ユニット４と同一方向で１／２の速
度で移動しつつ、前記露光ユニット４の第１ミラー６か
らの反射光を第２ミラー８，第３ミラー９が順次反射し
てレンズユニット (光学系) 10へ導く。

【００１０】レンズユニット10で集光された原稿Ｐの光
像は、レンズユニット10後方に配設された第４ミラー1
1，第５ミラー12，第６ミラー13に順次反射した後、回
転する感光体ドラム14に導かれる。該感光体ドラム14の
外周面には光導電層が設けられ、前記光学系からの像が
導かれる前に、直流高電圧が印加されて例えば正に一様
に帯電されており、この状態から前記光学系の露光走査
により光像を受けると、受光された部分の帯電電荷はド
ラム14の金属面に放出され、受光されない残りの部分が
正に帯電されたままとなる。これにより、光導電層の面
に原稿の画像に対応した静電画像が形成される。

【００１１】感光体ドラム14が更に回転すると、前記正
の電荷が帯電している部分に現像装置15から負電荷を有
するトナーが静電力で吸引され、トナー像が形成され
る。複写紙は、給紙ユニット16内の選択された給紙カセ
ットから給紙ローラ17を介して供給され、該複写紙に直
流高圧が印加された転写極18によって前記トナー像が転
写される。トナー像を転写された転写紙は交流電圧が印
加された分離極19により感光体ドラム14から分離され、
更に定着器20へ搬送されトナー像が定着され、その後排
紙ローラ21によって所定の受皿22に送り出される。

【００１２】次に、本発明に係る記録濃度調整装置部分
について図２〜図４に基づいて詳細に説明する。図２及
び図３において、レンズユニット10の外側に位置して、
原稿濃度を検出する濃度センサ31が装着されている。該
濃度センサ31は、原稿Ｐからの反射光を第１ミラー６，
第２ミラー８及び第３ミラー９を介して入射し、入射光
量を検出することによって原稿Ｐの平均的な濃度を検出
するものであり、該原稿濃度に応じて記録濃度を自動調
整するため備えられている。

【００１３】一方、プラテンガラス１の先端部を保持す
る枠体32の下面に表面濃度を基準濃度に設定した基準濃
度部33を装着する。そして、図示のように露光ユニット
４が原稿載置領域の外側の領域にあるときに、基準濃度
部33からの反射光が第１ミラー６によって反射され、更
に、可動ミラーユニット７の第２ミラー８，第３ミラー
９を順次反射して前記濃度センサ31に入射されるように
設定する。

【００１４】図４は、前記基準濃度部33の濃度を濃度セ
ンサ31によって検出した出力に基づいて前記各ミラー６
〜９の汚れを検出し、該汚れの度合いに応じて複写記録
濃度を露光ユニット４のランプ５からの照明の光量を調
整することにより調整する実施例を示す。即ち、ランプ
５は照明光量制御回路34によって照明光量を可変に制御
される。前記制御回路34には、濃度センサ31からの出力
が入力される。ここでミラーに汚れがある場合には、ミ
ラーの反射率が低下するため濃度センサ31によって検出
される基準濃度部33の濃度検出値がミラーに汚れがない
場合における出力値 (予め求めておく) に比較して低下
するので制御回路34はミラーに汚れがあると検出する。
そして、その場合は原稿からレンズユニット２に入射さ
れる原稿画像の反射光の光量も低下し、そのままでは通
常より濃いめに複写記録されてしまうので、制御回路34
はランプ５の照明光量を増大補正する。これにより、原
稿からの反射光量が増大し、複写記録される濃度が薄い
側に補正されて適度な濃度に調整することができる。
尚、基準濃度部33の濃度検出値に基づいて汚れの度合い
を検出できるので該汚れの度合いに応じて照明光量をリ
ニアに補正して最適な記録濃度に調整することができ
る。

【００１５】図５は、同じく濃度センサ31によって検出
されるミラーの汚れの度合い応じて現像時の現像濃度を
減少することにより複写記録濃度を調整する実施例を示
す。まず現像装置15の基本的な構成について説明する。
トナーと磁性体キャリアを充填した現像器151 内に複数
の攪拌部材152 と現像剤担持体153 とを備えて構成され
ている。現像剤担持体153 は固定された環状磁石153 ａ
の外側に回転自由な担持スリーブ153 ｂを備えてなり、
前記担持スリーブ153 ｂには、抵抗154 を介して交流電
源155 及び直流電源156 が接続され、担持スリーブ153
ｂと感光体ドラム14との間に現像バイアス電圧が印加さ
れる。

【００１６】そして、担持スリーブ153 の外表面には攪
拌部材152 によって攪拌されたトナーと磁性体キャリア
とからなる現像剤層が形成され、この現像剤層を環状磁
石153 ａから担持スリーブ153 ｂに与えられる交番磁界
により下層側と表層側との間で攪拌しつつ、前記現像バ
イアス電圧の印加によって感光体ドラム14とは逆特性の
電荷を与え且つ交流電源156 により発生する交番電界に
より振動を与えて現像剤を感光体ドラム14に形成された
静電潜像に飛翔させて現像する。

【００１７】ここで、前記バイアス電圧を前記濃度セン
サ31により検出される基準濃度部33の濃度検出値に基づ
いて制御回路157 によって可変に制御する。即ち、制御
回路157 は、基準濃度部33の濃度検出値に基づいてミラ
ーの汚れが大きいときには、バイアス電圧を下げて感光
体ドラム14に加えられる逆向きの電荷量を減少させるこ
とにより、担持スリーブ153 ａから感光体ドラム14への
トナーの付着量を減少させ、以て現像濃度を薄くする。
或いは現像前の感光体ドラム14の帯電量を減少させるこ
とによって感光体14へのトナーの付着量を減少させた
り、環状磁石153ａを電磁石で構成し、通電量を減少さ
せて担持スリーブ153 ｂへの付着量を減少させることに
よって感光体14へのトナーの付着量を減少させて現像濃
度を薄くするようにしてもよい。

【００１８】このように現像濃度を薄くすることで複写
記録の濃度も薄い側へ補正されて、ミラーの汚れに影響
されることのない適度な濃度に調整される。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
原稿画像の光像を反射して光学系に導くミラーの汚れを
検出し、該汚れの度合いに応じた補正を行うことによ
り、複写記録濃度をミラーの汚れに影響されることなく
適度に調整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る原稿サイズ検出装置を備えた複写
機の全体構成を示す図。

【図２】同上複写機におけるミラー汚れの検出部の構成
を示す縦断面図。

【図３】同上検出部の平面図。

【図４】複写記録濃度調整の第１の実施例の構成を示す
図。

【図５】複写記録濃度調整の第２の実施例の構成を示す
図。

【符号の説明】

５ ランプ ６ 第１ミラー ８ 第２ミラー ９ 第３ミラー 10 レンズユニット 14 感光体ドラム 31 濃度センサ 33 基準濃度部 34 照明光量制御回路 153 現像担持体 156 直流電源 157 制御回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿画像からの反射光をミラーに反射させ
   て光学系で結像し、該光像を現像して複写記録すると共
   に、前記ミラーからの反射光を入光して原稿の濃度を検
   出する手段を備えた複写機において、前記原稿載置面の
   外側であってミラーに反射して前記原稿濃度検出手段に
   入光される位置に、基準となる濃度に設定された基準濃
   度部を設けると共に、前記原稿濃度検出手段により検出
   される前記基準濃度部の濃度検出結果に基づいて前記ミ
   ラーの汚れ度合いを検出し、該汚れ度合いに応じて複写
   記録濃度を調整する手段を設けたことを特徴とする複写
   機の記録濃度調整装置。