JPH0135346B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真複写機、静電式プリンタ等
の静電記録装置に関し、特に画像コントロール装
置に関するもので、更に詳しくは像担持体上に形
成された基準潜像を現像して得られる可視像の濃
度を検知し、検知した現像特性によつてトナー補
給制御を行う静電記録装置の画像コントロールの
改良に関する。

〔従来技術〕

従来電子写真複写機等にあつて得られる複写の
画質特に複写像の濃度を一定に維持するため、ま
ず基準光量を像担持体である感光体の一部に露光
し、これを現像して得たトナー像のトナー付着量
を画像濃度検出装置によつて検出し、この画像濃
度検出装置によつて検出されたトナー付着量に基
づいてトナーの供給量を自動的に制御したりする
ことがなされている。複写像の濃度を一定に維持
するためには、前記の画像濃度検出装置による測
定値が正確であることが必要である。

感光体上に基準光量により露光・現像した検出
用パターンは、原稿台近傍（原稿載置領域外）に
配置した基準ターゲツト（基準濃度片）の潜像を
感光体上に形成し、現像部を通過して現像される
ことによつて得られる。この検出用パターンの画
像濃度を検知するにはトナー像からの反射光を検
出器で検出して検知する。検出用パターンは比較
的小さい部分に限られるので、この反射光を所定
の検知タイミングで的確に検出するためには反射
光の正反射成分についてこれを受光・検出するよ
う検出器が設けられる。このように設けられた検
出器は感光体表面の状態に対し鋭く反応し精度の
高い検出結果を示し、画像濃度を正確に検出でき
ることになる。

従来、上記の検出用パターンは、原稿台近傍に
配置した基準ターゲツトを原稿照明ランプによつ
て照明し、予め帯電手段によつて一定の表面電位
となつた感光体上に前記検出用パターン像を結像
し、基準潜像を形成していた。

このような基準ターゲツトを原稿台近傍に設け
ることは、原稿台移動式又は光学系移動式の複写
機にあつては、それらの移動範囲を広めることと
なり、コピースピードが低下し、照明ランプの耐
久性等にも悪影響を及ぼすこととなる。また原稿
載置台のサイズを越える大きなサイズの原稿に対
しては、光学系は固定したまま原稿を移動して読
み取り走査する方式があり、この原稿移動式の複
写機にあつては上記の検出用パターンを感光体上
に結像するのは容易ではなく、特別の機構を必要
とするものであつた。

〔発明の目的〕

本発明は、原稿載置台のサイズ以下の原稿とと
もに原稿載置台のサイズを越える原稿を複写でき
る機能を有す静電記録装置にあつても、感光体上
に検出用パターンを用いた画像コントロールがで
きる静電記録装置を提供することを目的とする。

〔発明の構成〕

本発明は上記目的を達成しようとするもので、
本発明は原稿載置台に相当する規定サイズ以下の
原稿及び規定サイズを越える長さの原稿を複写で
き、前記規定サイズ以下の長さの原稿に対しては
露光光学系を移動せしめて走査し、前記規定サイ
ズを越える長さの原稿に対しては露光光学系は停
止状態にて移動中の原稿を走査し像担持体上に静
電潜像を形成するとともに、前記像担持体上の非
画像部の不要電荷を消去する電荷調整露光手段を
有し、該電荷調整露光手段による調整後の静電潜
像を現像する工程を有す静電記録装置おいて、一
様な帯電がされている前記像担持体上の非画像部
に、前記規定サイズ以下の原稿に対しては前記原
稿載置台近傍に配置した基準濃度片を走査露光し
て静電潜像を形成したのち現像して検出用パター
ンを形成し、一方前記規定サイズを越える長さの
原稿に対しては前記電荷調整露光手段によつて所
定の露光をおこない電荷を減じ検出用パターン領
域を形成し、現像し、該現像によつてトナーが付
着したところの反射濃度を検出し、該検出信号に
基いてトナー濃度を制御するようにした静電記録
装置を提供するものである。

〔実施例〕

第１図は本発明の静電記録装置の一例として示
した電子写真複写機の構造を示したもので、１は
機枠に設けられた回転ドラムからなる感光体で、
感光体ドラム１周面には感光体上の表面電位をコ
ロナ帯電させる帯電手段２がある。

３は露光手段で、原稿載置台４上に載置した原
稿の像を回転する帯電した感光体ドラム１上に結
像し、潜像を形成する。５は現像装置で、感光体
ドラム１上の潜像は現像装置５の現像部を通過す
る過程で現像され、トナーが静電的に付着してト
ナー像となる。

６は転写器で、７は分離手段である。感光体ド
ラム１上のトナー像は転写器６に対向した位置
で、別に搬送されて来た転写紙上に転写される。
転写されたトナー像の付着した転写紙は、分離部
７において感光体ドラム１から分離して、定着さ
れたのち複写機外に搬出される。

一方、転写を終えた感光体ドラム１周面は、更
に回転してクリーニング装置９により清掃され、
次の複写サイクルに備えることとなる。

なお感光体ドラム１の周縁で帯電手段２と現像
装置５との間に設けられた電荷調整露光手段とし
ての非画像部消去ランプ１０は、画像部以外の感
光体表面を照射して非画像部の帯電電位を下げ、
非画像部のトナー付着を減らして、現像装置５及
びクリーニング装置９の負荷を軽減するために設
けられたものである。

図示した電子写真複写機は規定サイズ以下のシ
ート原稿もまた規定サイズを越える長さのシート
原稿も複写できるような構造となつているので、
之について説明する。

複写機の上部には規定サイズのシート原稿の大
きさに相当する原稿載置台４が固定され、その上
面には駆動ローラＲ１，Ｒ２によつて時計方向に
回動される搬送ベルト４ａおよび該搬送ベルト４
ａにシート原稿を給送する送りローラ４ｂと該搬
送ベルト４ａよりシート原稿を排出する排出ロー
ラ４ｃとから成る搬送装置が設けられている。

また前記原稿載置ガラス４の下方には、露光ラ
ンプＬを備えた第１ミラーユニツト３ａ、第２ミ
ラーユニツト３ｂさらに投影用レンズ３ｃ、反射
ミラー３ｄから成る露光光学系３が配置されてい
て、前記第１ミラーユニツト３ａは感光体ドラム
１の周速度と関連した速度すなわち第１ミラーユ
ニツト３ａの速度をV₂、感光体ドラム１の周速
度をV₃、複写倍率をｎとした場合にV₂＝V₃／ｎ
を満足出来る速度にて、また前記第２ミラーユニ
ツト３ｂは、その1/2の速度である1/2・V₂で共
に前記原稿載置ガラス４に平行して右方向に直線
的に移動出来るようになつている。さらに前記原
稿載置ガラス４の左側端に臨む位置には原稿スト
ツパ４１が設けられ、規定サイズと同等もしくは
短いシート原稿を複写する場合には、該シート原
稿の停止のため原稿載置面に突出し、排出の信号
によつて下方に退避出来るようになつているが、
規定サイズ以上の長さのシート原稿を複写する場
合には、特に操作することにより退避したままの
状態を保つことも出来るようになつている。

かかる複写装置において、規定サイズと同等も
しくはそれより短いシート原稿D₁を複写する場
合、図に示す如く送りローラ４ｂに差込まれたシ
ート原稿D₁は搬送ベルト４ａによつて原稿載置
ガラス４上を左方向に移動して前記原稿ストツパ
４１に当接して停止する。

しかる後前記第１ミラーユニツト３ａおよび第
２ミラーユニツト３ｂが破線位置まで移動しつつ
露光走査して原稿面の画像を投影レンズ３ｃによ
り反射ミラー３ｄを介してV₃の周速度をもつて
回転する感光体ドラム１の周面に結像する。

かくして露光走査を終えると、露光ランプＬが
消灯して第１、第２ミラーユニツト３ａ，３ｂが
実線にて示す位置に復帰する動作に移るがそれに
連動して前記原稿ストツパ４１が下方に退避し、
シート原稿D₁が再び搬送ベルト４ａによつて移
動され排出ローラ４ｃを経て装置外へと排出され
たのち、再び図に示す如く原稿載置面に突出して
次のシート原稿に備えるようになつている。

一方、規定サイズを越える長さのシート原稿
D₂を複写する場合、露光光学系３は一定位置に
停止して走査することなく、一方送りローラ４ｂ
に差込まれたシート原稿D₂は搬送ベルト４ａに
よつて原稿載置ガラス４上をV₂の速度をもつて
左方向に移動してV₃の周速度をもつて回転する
感光体ドラム１の周面に結像する。この場合、原
稿ストツパ４１は下方に退避しているので、露光
をおえたシート原稿D₂は連続して排出ローラ４
ｃを経て装置外へと排出される。このような複写
機にあつては従来用いられていたような基準ター
ゲツトを設けることは容易ではない。

以上の如き複写機で、本発明にあつては現像装
置５とクリーニング装置９との間で、感光体ドラ
ム１の周縁部に、後述する検出用パターンの濃度
を検出する検出器８が設けられている。検出器８
は、例えば発光ダイオードなどの発光素子８ａ及
びフオトトランジスタなどの受光素子８ｂとから
成る反射型フオトカプラであつて、感光体ドラム
１上の潜像面外に形成された検出用パターンの濃
度及び背景部の濃度が検出できるようになつてい
る。

ここで本発明による検出用パターンの形成につ
いて説明する。本発明においては、特に基準ター
ゲツト（基準濃度片）を原稿載置領域外に設ける
ことなく、像担持体上に基準潜像を作成し検出用
パターンを形成しようとするものである。

即ち第２図に示すように、画像領域Ｇ２の前又
は後に設ける検出用パターン領域Ｐ２は前記の非
画像部消去ランプ１０によつて一定輝度で照射し
一定電位の潜像となるようにする。

第１図に示した複写機で形成される検出用パタ
ーン領域Ｐ２は帯電手段２によつて感光体１上に
画像領域Ｇ２も検出用パターン領域Ｐ２を含めた
非画像域Ｎ２も一様な帯電がなされているので、
感光体ドラム１上の検出用パターン領域Ｐ２につ
いては非画像部消去ランプ１０による一定輝度の
照射によつて一定の表面電位の潜像を有すること
となり、現像装置５を通過することにより検出用
パターン領域Ｐ２にはトナーが付着した状態とな
つて第１図に示した検出器８によつて反射濃度が
測定される。

このようにして検出器８によつて検出された、
検出用パターン領域Ｐ２の電圧によつて表示され
る反射濃度は、予め設定された電圧によつて表示
される基準濃度と既に公知の比較回路によつて対
比される。検出用パターン領域Ｐ２の反射濃度が
予め設定された基準濃度よりも低いと判断された
ときは、第１図に示した現像装置５においてトナ
ー補給部５１からのトナー補給を行ない、或いは
トナー補給量を増やして、現像剤のトナー濃度を
高めるように作用する。

第３図は基本的な電気回路図を示したもので、
COMPは発光素子８ａと受光素子８ｂ等からな
る回路中に組込まれた比較器で、比較器COMP
はトナー基準濃度の時の検出用パターン領域から
受ける反射光によつて発生するA4点の電位とB4
点の電位が等しくなるように可変抵抗VRで調整
して設定しておき、複写毎に感光体１上の現像さ
れた検出用パターンを発光素子８ａから赤外光を
照射してその反射光を受光素子８ｂにより受光す
る。そして受光によるA4点の出力電圧レベルが
前記設定レベルＢ４より高くなつたか低くなつた
かを比較器COMPで判断し、その信号によつて
トナー補給部５１の揺動杆５１ａを停止したり、
或は作動させて現像装置５へのトナーの補給を制
御する。

なお本実施例では検出用パターン領域Ｐ２の電
荷を減じるのに、非画像部消去ランプ１０を一定
輝度で照射することによつて行つたが、之に限定
するものではなく、別に感光体１周縁部で帯電手
段２と現像装置５との間に光源を設けて行うこと
も可能である。なお本発明の実施に当たつては、
検出用パターン領域Ｐ２部の静電潜像は、黒紙電
位（反射濃度1.30部の電位）に比較して100〜
150V低く設定されている。この値は画像濃度を
どの程度に設定するかにより可変できるものであ
る。

〔発明の効果〕

本発明による静電記録装置は原稿載置台に相当
する規定サイズ以下の原稿の複写のみならず規定
サイズを越える長さの原稿の複写に対しても像担
持体上に検出用パターン領域を形成し、現像して
得られた検出用パターンの反射濃度を検出し、該
検出信号に基いてトナー濃度を制御することがで
きるもので、従来は困難とされていた原稿が移動
する場合でも基準ターゲツトを光学スキヤンする
必要をなくし、コピースピードを高めながら容易
に画像コントロールを行うことを可能とする効果
が生じた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電子写真複写
機の正面図、第２図は本発明による非画像部消去
ランプの出力カーブの１例を示すもので、第３図
は本発明による感光体表面のトナー付着量検知を
行う回路の１例を示す。 １…感光体、２…帯電手段、３…露光手段、５
…現像装置、８…検出器、８ａ…発光素子、８ｂ
…受光素子、５１…トナー補給部、５１ａ…揺動
杆、１０…非画像部消去ランプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 原稿載置台に相当する規定サイズ以下の原稿
   及び規定サイズを越える長さの原稿を複写でき、
   前記規定サイズ以下の長さの原稿に対しては露光
   光学系を移動せしめて走査し、前記規定サイズを
   越える長さの原稿に対しては露光光学系は停止状
   態にて移動中の原稿を走査し像担持体上に静電潜
   像を形成するとともに、前記像担持体上の非画像
   部の不要電荷を消去する電荷調整露光手段を有
   し、該電荷調整露光手段による調整後の静電潜像
   を現像する工程を有す静電記録装置において、 一様な帯電がされている前記像担持体上の非画
   像部に、前記規定サイズ以下の原稿に対しては前
   記原稿載置台近傍に配置した基準濃度片を走査露
   光して静電潜像を形成したのち現像して検出用パ
   ターンを形成し、一方前記規定サイズを越える長
   さの原稿に対しては前記電荷調整露光手段によつ
   て所定の露光をおこない電荷を減じ検出用パター
   ン領域を形成し、現像し、該現像によつてトナー
   が付着したところの反射濃度を検出し、該検出信
   号に基いてトナー濃度を制御するようにした静電
   記録装置。