JPH06350303A - ストリップラインフィルタ - Google Patents

ストリップラインフィルタ

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JPH06350303A
JPH06350303A JP5137648A JP13764893A JPH06350303A JP H06350303 A JPH06350303 A JP H06350303A JP 5137648 A JP5137648 A JP 5137648A JP 13764893 A JP13764893 A JP 13764893A JP H06350303 A JPH06350303 A JP H06350303A
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Toshimi Kaneko
敏己 金子
Masahiko Kawaguchi
正彦 川口
Katsuji Matsuda
勝治 松田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グランド端子電極に発生する残留インダクタ
ンスのばらつきが少ないストリップラインフィルタを得
る。 【構成】 ストリップラインフィルタ15は、内部に一
対のストリップ線路が設けられ、底面に共通グランド電
極が設けられている。フィルタ15の手前側端面部に
は、グランド端子電極10が設けられている。このグラ
ンド端子電極10は半田付け部10aとこの半田付け部
10aの両側から延在している腕部10b,10cにて
構成されている。グランド端子電極10は、半田付け部
10aにおいて共通グランド電極に接続し、腕部10
b,10cにおいてストリップ線路に接続している。こ
のフィルタ15を印刷配線板等に表面実装する際、半田
付け部10aには半田が付着するが、腕部10b,10
cには半田が付着しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信回路等に組み込ま
れて使用されるストリップラインフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術と課題】図9に示すように、従来のストリ
ップラインフィルタ49は、左右の端面部にそれぞれ入
出力端子電極50,51が設けられ、手前側及び奥側の
端面部にそれぞれグランド端子電極52,53が設けら
れていた。グランド端子電極52,53は、フィルタ4
9の内部に配設されたストリップ線路とフィルタ49の
底面に配設された共通グランド電極とを接続するもので
あり、手前側及び奥側の端面を略全面被覆する程の広面
積の電極であった。このストリップラインフィルタ49
は印刷配線板55に表面実装される。すなわち、入出力
端子電極51及びグランド端子電極52は、それぞれ印
刷配線板55の表面に設けられた回路導体56,57に
半田60,61にて電気的に接続され、かつ固定され
る。入出力端子電極50及びグランド端子電極53も、
同様にそれぞれ印刷配線板55の表面に設けられた回路
導体に半田によって電気的に接続され、かつ固定され
る。
【0003】一方、このストリップラインフィルタ49
を高周波帯域にて使用すると、グランド端子電極52,
53に残留インダクタンスが発生する。この残留インダ
クタンスは、半田61の量や半田61の拡がり面積に依
存してその値が変動する。ところで、グランド端子電極
52,53は広面積の電極であるため、半田61の量や
半田61の拡がり面積のばらつきが大きくなる。従っ
て、従来のストリップラインフィルタ49は、グランド
端子電極52,53に発生する残留インダクタンスの値
が大きく変動し、フィルタ特性に大きなばらつきが生じ
るという問題があった。
【0004】そこで、本発明の課題は、グランド端子電
極に発生する残留インダクタンスのばらつきが少ないス
トリップラインフィルタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】以上の課題を解決
するため、本発明に係るストリップラインフィルタは、
ストリップラインフィルタの端面に設けられたグランド
端子電極が、半田付け部とこの半田付け部から延在した
腕部にて構成され、前記半田付け部において共振器の共
通グランド電極に電気的に接続し、前記腕部において前
記共振器のストリップ線路に電気的に接続していること
を特徴とする。
【0006】以上の構成において、グランド端子電極を
半田付け部と腕部にて構成し、ストリップラインフィル
タを印刷配設板等に表面実装する際には、グランド端子
電極の半田付け部を印刷配線板の表面に設けた回路導体
に半田付けする。このとき、グランド端子電極の腕部に
は実装のための半田が付着しない。グランド端子電極は
半田付け部の電極幅を所定値にすることにより、電極面
積が小さくなる。従って、従来のフィルタと比較して半
田の量や半田の拡がり面積が小さくなる。また、グラン
ド端子電極に発生する残留インダクタンスの値は、腕部
に実装のための半田付着がないため、共通グランド電極
からグランド端子電極を介してストリップ線路に到るま
での距離によって決定される。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係るストリップラインフィル
タの実施例について添付図面を参照して説明する。 [第1実施例、図1〜図5]第1実施例は誘電体基板に
二つの共振器を備えたマイクロストリップラインフィル
タであり、バンドパスフィルタとして機能するものにつ
いて説明する。
【0008】図1に示すように、誘電体基板1の上面に
は一対のストリップ線路2,3が形成されている。スト
リップ線路2の引出し部2aは誘電体基板1の左側縁部
に露出し、引出し部2bは誘電体基板1の手前側縁部の
左寄りの位置に露出している。ストリップ線路3の引出
し部3aは誘電体基板1の右側縁部に露出し、引出し部
3bは誘電体基板1の手前側縁部の右寄りの位置に露出
している。誘電体基板1の下面には、略全面に共通グラ
ンド電極4が形成されている。共通グランド電極4の引
出し部4a,4bはそれぞれ誘電体基板1の手前側縁部
及び奥側縁部の中央に露出している。ストリップ線路
2,3及び共通グランド電極4は、例えば、AgやCu
等のペーストを印刷法により塗布、乾燥して形成しても
よいし、スパッタリングやフォトリソグラフ等の薄膜法
を用いて形成してもよい。この誘電体基板1の上面に、
誘電体基板6を接着剤にて一体的に貼り付け、ストリッ
プラインフィルタ15とする。
【0009】このストリップラインフィルタ15は、図
2に示すように、左側端面部にストリップ線路2の引出
し部2aに電気的に接続された状態で入出力端子電極7
が設けられている。同様に、右側端面部には、ストリッ
プ線路3の引出し部3aに電気的に接続された状態で入
出力端子電極8が設けられている。手前側の端面部には
グランド端子電極10が設けられている。グランド端子
電極10は半田付け部10aとこの半田付け部10aの
両側から延在している腕部10b,10cにて構成され
ている。腕部10b,10cの電極幅は、半田付け部1
0aの電極幅より細い寸法にて設計されており、半田付
けの際に、半田が腕部10b,10cに拡がりにくいよ
うにされている。腕部10bは、ストリップ線路2の引
出し部2bに電気的に接続している。半田付け部10a
は共通グランド電極4の引出し部4aに電気的に接続し
ている。腕部10cはストリップ線路3の引出し部3b
に電気的に接続している。さらに、奥側の端面部中央に
は共通グランド電極4の引出し部4bに電気的に接続さ
れた状態でグランド端子電極13が設けられている。従
って、ストリップ線路2,3はグランド端子電極10を
介して共通グランド電極4に電気的に接続されている。
端子電極7,8,10,13は、例えばAgやAg−P
d等のペーストを印刷法により塗布、乾燥して形成して
もよいし、スパッタリングやフォトリソグラフ等の薄膜
法を用いて形成してもよい。薄膜法を採用した場合は、
より高精度の電極形成が可能となり、半田付けの際の半
田の量や半田の拡がり面積のばらつきがより小さくな
る。
【0010】こうして得られたストリップラインフィル
タ15は、例えば、図3に示すように、印刷配線板20
に表面実装されて使用される。すなわち、入出力端子電
極8及びグランド端子電極10が、それぞれ印刷配線板
20の表面に設けられた回路導体21,22に半田2
4,26によって電気的に接続され、かつ固定される。
特に、グランド端子電極10の半田付け部10aにはこ
の実装のための半田26が付着するが、腕部10b,1
0cにはその半田26が付着しない。入出力端子電極7
及びグランド端子電極13も同様にそれぞれ印刷配線板
20の表面に設けられた回路導体に半田によって電気的
に接続され、かつ固定される。
【0011】グランド端子電極10の半田付け部10a
は電極面積が小さいため、従来のフィルタと比較して半
田26の量や半田26の拡がり面積のばらつきが小さく
なる。また、腕部10b,10cには実装のための半田
付着がないため、共通グランド電極4からグランド端子
電極10を介してストリップ線路2,3に到るまでの距
離によって決定される残留インダクタンスが発生する。
従って、残留インダクタンスの値を設計時において、容
易に予測することができ、フィルタを設計する際にこの
残留インダクタンスを回路構成要素として取り込むこと
ができる。
【0012】図4は、ストリップラインフィルタ15の
等価電気回路図である。ストリップ線路2が有するイン
ダクタンスL1及びストリップ線路2と共通グランド電
極4の間に形成されるキャパシタンスC1が一方の共振
器を構成し、ストリップ線路3が有するインダクタンス
L2及びストリップ線路3と共通グランド電極4の間に
形成されるキャパシタンスC2が他方の共振器を構成し
ている。二つの共振器は相互インダクタンスMにて電気
的に結合している。L3,L4は共通グランド電極4か
らグランド端子電極10を介してストリップ線路2,3
に到るまでの寸法によって決定される残留インダクタン
スである。
【0013】図5は、以上の構成からなるストリップラ
インフィルタ15の帯域特性図である。図中、実線A
1,A3はそれぞれ基準状態(厚さ0.10mmのマス
クを使用して印刷配線板20の回路導体上の1.2mm
×1.5mmの面積に半田ペーストを塗布した後、フィ
ルタ15を半田付けした状態)のフィルタ15の減衰量
及び挿入損失を表示している。実線A2は比較状態(厚
さ0.35mmのマスクを使用して印刷配線板20の回
路導体上の1.2mm×1.5mmの面積に半田ペース
トを厚く塗布した後、フィルタ15を半田付けした状
態)のフィルタ15の減衰量を表示している。比較のた
め、グランド端子電極が広面積の従来のフィルタの帯域
特性も、点線B1,B2,B3にて示している。点線B
1,B3はそれぞれ基準状態のフィルタの減衰量及び挿
入損失を表示し、点線B2は比較状態のフィルタの減衰
量を表示している。この図5に基づいて、以下に示す表
1が得られる。表1は、基準状態のフィルタ特性を基準
にして、比較状態のフィルタ特性との差を表したもので
ある。
【0014】
【表1】
【0015】第1実施例のフィルタ15は、通過帯域の
両側に位置するポールa,bが半田量の違いで15〜2
0MHzしかずれていない(減衰量では1.5〜2.5
dBの差)。他方、従来例のフィルタは、通過帯域の両
側に位置するポールa,bが40〜50MHzもずれて
いる(減衰量では3.5〜5.0dBの差)。従って、
第1実施例のフィルタ15はフィルタ特性のばらつきを
従来のフィルタの約40%に抑えることができる。
【0016】[第2実施例、図6及び図7]第2実施例
のストリップラインフィルタ31は、図6に示すよう
に、一対のストリップ線路35,36を表面に設けた誘
電体グリーンシート32と、共通グランド電極37を表
面に設けた誘電体グリーンシート33と、誘電体グリー
ンシート34を積み重ねた後、加圧し、焼成して一体化
したものである。
【0017】ストリップ線路35の引出し部35aは誘
電体グリーンシート32の左側縁部に露出し、引出し部
35bは誘電体グリーンシート32の手前側縁部の左寄
りの位置に露出している。ストリップ線路36の引出し
部36aは誘電体グリーンシート32の右側縁部に露出
し、引出し部36bは誘電体グリーンシート32の手前
側縁部の右寄りの位置に露出している。共通グランド電
極37の引出し部37a,37b,37cは、それぞれ
誘電体グリーンシート33の手前側縁部の左寄りの位
置、中央の位置、右寄りの位置に露出している。さら
に、共通グランド電極4の引出し部37d,37e,3
7fは、それぞれ誘電体グリーンシート33の奥側縁部
の左寄りの位置、中央の位置、右寄りの位置に露出して
いる。
【0018】図7に示すように、一体化されたストリッ
プラインフィルタ31は左側端面部にストリップ線路3
5の引出し部35aに電気的に接続された状態で入出力
端子電極39が設けられている。同様に、右側端面部に
は、ストリップ線路36の引出し部36aに電気的に接
続された状態で入出力端子電極40が設けられている。
手前側の端面部にはグランド端子電極42が設けられて
いる。グランド端子電極42は半田付け部42aとこの
半田付け部42aの両側から延在している腕部42b,
42cにて構成されている。腕部42bはストリップ線
路35の引出し部35b及び共通グランド電極37の引
き出し部37aに電気的に接続している。半田付け部4
2aは共通グランド電極37aの引出し部37bに電気
的に接続している。腕部42cはストリップ線路36の
引き出し部36b及び共通グランド電極37の引出し部
37cに電気的に接続している。さらに、奥側の端面部
左寄りの位置には共通グランド電極37の引出し部37
dに電気的に接続された状態でグランド端子電極44が
設けられ、中央の位置には引出し部37eに電気的に接
続された状態でグランド端子電極45が設けられ、右寄
りの位置には引出し部37fに電気的に接続された状態
でグランド端子電極46が設けられている。従って、ス
トリップ線路35,36はそれぞれグランド端子電極4
2を介して共通グランド電極37に電気的に接続されて
いる。
【0019】以上の構成からなるストリップラインフィ
ルタ31は、第1実施例のフィルタ15と同様の作用、
効果を奏する。 [他の実施例]本発明に係るストリップラインフィルタ
は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲
内で種々に変形することができる。
【0020】腕部を有するグランド端子電極の形状は、
ストリップラインフィルタの仕様に合わせて種々に変形
される。例えば、前記第1実施例において説明したフィ
ルタ15のグランド端子電極10は、図8に示すよう
に、半田付け部48a及び腕部48b,48cを有する
T字形状のグランド端子電極48であってもよい。ま
た、グランド端子電極の腕部の表面を絶縁性材料にて被
覆し、実装のための半田が確実に腕部上に付着しないよ
うにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、グランド端子電極を半田付け部と腕部にて構成
したので、ストリップラインフィルタを印刷配線板等に
表面実装する際には、グランド端子電極の半田付け部を
印刷配線板の表面に設けた回路導体に半田付けして電気
的に接続し、かつ固定する。半田付け部は電極面積が小
さいため、従来のフィルタと比較して半田の量や半田の
拡がり面積を小さくすることができる。そして、このフ
ィルタはグランド端子電極の腕部には実装のための半田
が付着しないので、共通グランド電極からグランド端子
電極を介してストリップ線路に到るまでの距離によって
決定される残留インダクタンス値が得られる。以上の結
果により、グランド端子電極に発生する残留インダクタ
ンスのばらつきが少ないストリップラインフィルタが得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るストリップラインフィルタの第1
実施例を示す組立て斜視図。
【図2】図1に示したストリップラインフィルタの外観
を示す斜視図。
【図3】図2に示したストリップラインフィルタが印刷
配線板に表面実装された状態を示す斜視図。
【図4】図2に示したストリップラインフィルタの等価
電気回路図。
【図5】表面実装後のストリップラインフィルタの帯域
特性を示すグラフ。
【図6】本発明に係るストリップラインフィルタの第2
実施例を示す組立て斜視図。
【図7】図6に示したストリップラインフィルタの外観
を示す斜視図。
【図8】他の実施例を示す斜視図。
【図9】従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
1,6…誘電体基板 2,3…ストリップ線路 4…共通グランド電極 10…グランド端子電極 10a…半田付け部 10b,10c…腕部 15…ストリップラインフィルタ 31…ストリップラインフィルタ 32,33,34…誘電体シート 35,36…ストリップ線路 37…共通グランド電極 42…グランド端子電極 42a…半田付け部 42b,42c…腕部 15’…ストリップラインフィルタ 48…グランド端子電極 48a…半田付け部 48b,48c…腕部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも二つの共振器を備えたストリ
    ップラインフィルタにおいて、 前記ストリップラインフィルタの端面に設けられたグラ
    ンド端子電極が、半田付け部とこの半田付け部から延在
    した腕部にて構成され、前記半田付け部において前記共
    振器の共通グランド電極に電気的に接続し、前記腕部に
    おいて前記共振器のストリップ線路に電気的に接続して
    いることを特徴とするストリップラインフィルタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024051087A1 (zh) * 2022-09-07 2024-03-14 太仓市同维电子有限公司 一种WiFi全频段滤波器的带外抑制能力的提升方法

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WO2024051087A1 (zh) * 2022-09-07 2024-03-14 太仓市同维电子有限公司 一种WiFi全频段滤波器的带外抑制能力的提升方法

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