JPH06350182A - ペロブスカイト型レーザー結晶およびその製造方法 - Google Patents

ペロブスカイト型レーザー結晶およびその製造方法

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JPH06350182A
JPH06350182A JP13754193A JP13754193A JPH06350182A JP H06350182 A JPH06350182 A JP H06350182A JP 13754193 A JP13754193 A JP 13754193A JP 13754193 A JP13754193 A JP 13754193A JP H06350182 A JPH06350182 A JP H06350182A
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JP
Japan
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crystal
gas
laser
mixed
oxide
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JP13754193A
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English (en)
Inventor
Yuka Naitou
由香 内藤
Nobuhiro Kodama
展宏 小玉
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】レーザー活性イオンとしてV4+を含み、電荷補
償としてMgを添加した組成ALnVx Mgy Al
1-x-y 4 (A:Ca2+又はSr2+、Ln:Y3+又はG
3+、x:0.001≦x≦0.05、y:0≦y≦
0.05)で表されるペロブスカイト型レーザー結晶。 【効果】この結晶は、青〜緑〜黄色の幅広い可視波長域
で強く発光する発光材料として、又、レーザー特性を有
する材料として有用な結晶である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発光材料として有用で
あり又、光計測、光情報処理、光医療、光プロセッシン
グ等コヒーレント光を利用する分野において、レーザー
結晶、光増幅素子として有用なペロブスカイト型レーザ
ー結晶及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バナジウムを添加した結晶で発光
特性を有するものとしては、V,Mg:Al2 3 (M.
Verdun et al,Technical DigestTopical Meeting on Tu
nableSolid State Lasers 96(1987) )、V,Mg:Y
AlO3 (A.P.Shkadarevich,Optical Society of Amer
ica)などが知られている。
【0003】しかし、上記した結晶、V,Mg:Al2
3 、V,Mg:YAlO3 Ti:Al2 3 は、発光
波長領域が可視〜近赤外域の520〜800nmである
が、可視域で強い発光は見られない。400〜600nm
で発光特性を有するものとしてTiを添加したALnA
lO4 (A:アルカリ土類イオン、Ln:希土類イオ
ン)、例えばTi3+を含んだCaGdTix Al1-x
4 (Y.Yamaga、N.Kodama、Y.Naitoh、International Co
nference on Deffects in Insulating Materials.(199
2) )、Ti3+を含んだCaYTix Al1-x 4 (N.K
odama、Y.Naitoh、応用物理年会(1992))が知られてい
る。
【0004】しかしながらV、Mgを含んだ結晶で50
0〜900nmの幅広い波長域で発光する、本発明の組成
の発光結晶は従来知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特に、50
0〜900nmの緑〜黄〜赤の幅広い可視波長域で強く発
光する発光材料、又レーザー特性を有する材料として有
用なバナジウムおよびマグネシウムを含むペロブスカイ
ト型結晶を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
の解決のため、組成ALnAlO4 (A:Ca2+又はS
2+、Ln:Y3+又はGd3+)で表されるペロブスカイ
ト結晶にレーザー活性イオンでとしてV4+を含み、その
際の荷電補償としてMg2+を含んだ結晶は500〜90
0nmの波長域で発光するとの知見を得て本発明を完成し
た。
【0007】即ち、本発明は、レーザー活性イオンとし
てV4+を含んだ組成ALnVx Mgy Al1-x-y
4 (A:Ca2+又はSr2+、Ln:Y3+又はGd3+
x:0.001≦x≦0.05、y:0≦y≦0.0
5)で表されるペロブスカイト型レーザー結晶に関する
ものである。
【0008】次ぎに本発明を更に詳細に説明する。本発
明でレーザー活性イオンとして用いるV4+の量は上記し
た組成のxで示すように0.001≦x≦0.05であ
るが、この量が0.001より小であると結晶の発光強
度が弱く、0.05より大であると濃度消光を起こすの
で好ましくない。又、荷電補償の作用をするMg2+の量
は、上記式のyで示される量であるが、この量が0.0
5より大きいと荷電が補償されないので好ましくない。
【0009】次ぎに本発明の製造方法について説明す
る。本発明の結晶を得るのに用いる原料は、結晶を構成
する各々の成分の酸化物又は炭酸塩を用いる。即ち、組
成式ALnVx Mgy Al1-x-y 4 において、V3+
4+、V5+の酸化物の一種以上、アルカリ土類金属イオ
ンA(Ca2+又はSr2+)の炭酸塩又は酸化物、希土類
イオンLn(Y3+又はGd3+)の酸化物、Mg2+の酸化
物、Al3+の酸化物を用い、これらを育成結晶の原子比
でA:Ln:V:Mg:Al=1:1:x:y:1−x
−y(0.001≦x≦0.05、0≦y≦0.05)
の量比になるように混合し、この混合物を還元性ガス、
例えば水素又は水素と二酸化炭素又は一酸化炭素との混
合ガス、又は一酸化炭素と二酸化炭素との混合ガス、あ
るいはこれらのいずれかのガスを、キャリアガスとして
のヘリウム、アルゴン、窒素から選ばれる不活性ガスと
混合したガス、あるいはこれらの不活性ガスを用い、酸
素分圧を10-1〜10-3atm に保った雰囲気下で溶融固
化し結晶を育成する。
【0010】ここで酸素分圧は上記した範囲内である事
が好ましい。酸素分圧が10−3atmより小さいと結
晶にV2+、V3+が含まれるようになり、従って得られ
る結晶中のV4+の濃度が減少し、結晶の発光強度が低下
する。またカラーセンターの濃度が増大し発光を阻害す
る。酸素分圧が10-1 atmより大きいとV5+が含まれ従
って結晶中のV4+濃度が減少しV4+そのものの発光強度
が低下する原因となる。又、結晶欠陥も増え結晶の光学
的品質を低下させる。
【0011】本発明の結晶製造法での溶融温度は170
0〜1860℃で、引上げ法、フローティングゾーン
法、ブリッジマン法、熱交換法等の方法で溶融固化し結
晶を得る。
【0012】
【発明の効果】本発明は、緑〜黄〜赤色の幅広い可視波
長域で強く発光する発光材料として、又、レーザー特性
を有する材料として有用なペロブスカイト型結晶であ
る。
【0013】
【実施例】次ぎに本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0014】実施例1 CaCO3 、Y2 3 、V2 3 、MgO、Al2 3
を育成結晶の原子比がCa:Y:V:Mg:Al=1:
1:0.005:0.005:0.99となるように調
製し、混合、成形、焼結し、焼結体をイリジウムルツボ
に入れて高周波誘導加熱によって、V4+イオンが含まれ
るようにアルゴンガス雰囲気下で溶融し、結晶回転速度
5rpm 、引上げ速度0.8mm/hでa軸方位で、引上げ法
により直径20mm、長さ50mmの単結晶を得た。
【0015】得られた結晶のX線回折の結果を図1に示
す。X線回折の結果から、得られた結晶はペロブスカイ
ト型単結晶相で格子定数はa=3.642A、c=1
1.863Aであった。
【0016】この結晶の500nmの光で励起したときの
発光スペクトルを図2に示す。図から分かるように、6
50nmにピークを持ち、530〜900nmの可視波長領
域で発光がみられた。図3に励起スペクトルを示す。励
起吸収は345nmと500nmの2つにピークが観測され
た。レーザー発振はArレーザーの488nm光をポンピ
ング光として用い、660nm付近で得られる。
【0017】実施例2 CaCO3 、、Gd2 3 、V2 4 、MgO、Al2
3 を育成結晶の原子比、Ca:Gd:V:Mg:Al
=1:1:0.01:0.01:0.98となるように
調製し、この混合物の焼結体をイリジウムルツボに入れ
て加熱融解した。育成雰囲気は、水素と二酸化炭素ガス
を体積比で10:1に調製したガスをアルゴンに混合
し、酸素分圧10-3 atmとした。引き上げ速度、回転速
度、引き上げ方位は実施例1と同様で行った。育成結晶
はX線回折の結果、単相である事を確認した。この結晶
の発光スペクトルを図4に示す。発光スペクトルは50
0nmの励起光で励起すると700nmでピークを持つ57
0〜900nmでの発光をで確認した。
【0018】実施例3 SrCO3 、Gd2 3 、V2 4 、MgO、Al2
3 を育成結晶の原子比Sr:Y:Gd:Ti:Al=
1:1:0.005:0.005:0.99になるよう
に調製、混合した混合物の焼結体を原料とし、0.1vo
l%の酸素を含むアルゴンガス雰囲気下、成長速度1mm/h
でフローティングゾーン法により結晶を育成した。得ら
れた結晶はX線回折の結果単相であることを確認した。
発光スペクトルを測定した結果、実施例2と同様に57
0〜900nmで発光が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で得られた結晶のX線回折図。
【図2】本発明の実施例1で得られ結晶の発光スペクト
ル図。
【図3】本発明の実施例1で得られた結晶の励起スペク
トル図。
【図4】本発明の実施例2で得られ結晶の発光スペクト
ル図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー活性イオンとしてV4+を含んだ組
    成ALnVx Mgy Al1-x-y 4 (A:Ca2+又はS
    2+、Ln:Y3+又はGd3+、x:0.001≦x≦
    0.05、y:0≦y≦0.05)で表されるペロブス
    カイト型レーザー結晶。
  2. 【請求項2】V3+、V4+、V5+の酸化物の一種以上、C
    2+又はSr2+の炭酸塩又は酸化物、Y3+又はGd3+
    酸化物、Mg2+の酸化物並びにAl3+の酸化物を、得ら
    れる結晶がA:Ln:V:Mg:Al(原子比)=1:
    1:x:y:1−x−y(A:Ca2+又はSr2+、L
    n:Y3+又はGd3+)の量比になるように混合し、還元
    性ガス雰囲気又は酸化性ガス又は不活性ガス雰囲気下で
    溶融固化させて結晶を育成することを特徴とする組成A
    LnVx Mgy Al1-x-y 4 (x:0.001≦x≦
    0.05、y:0≦y≦0.05)で表されるペロブス
    カイト型レーザー結晶の製造法。
  3. 【請求項3】還元性ガスとして、水素、又は水素と二酸
    化炭素又は一酸化炭素との混合ガス、又は一酸化炭素と
    二酸化炭素の混合ガス、あるいはこれらのいずれかのガ
    スをヘリウム、アルゴン、窒素から選ばれる不活性ガス
    と混合したガス、あるいはヘリウム又はアルゴンガスの
    いずれかのガスを用い、酸素分圧を10-1〜10-3atm
    の条件で溶融する請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】酸化性ガスとして、酸素を0.1〜1%含
    んだアルゴン又はヘリウム又は窒素ガスのいずれかであ
    る請求項2記載の製造法。
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