JPH0634774U - 回転式スロットダイ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 バックアップロール１６と平行に配置され、
かつモータ７によって回転駆動するタレット２に複数の
ダイヘッド８を設けた。また、ダイヘッド８には、タレ
ット２の回転に基づいてバックアップロール１６に巻回
されたシート状物１７の対向部を通過する部分に塗液吐
出ノズル１１を設け、塗液吐出ノズル１１を構成し、塗
液吐出幅Ｌを規定する先端ブロック部１０を着脱自在と
した。 【効果】 所望の塗液吐出幅を有する先端ブロック部１
０に交換してタレット２を回転するだけで、塗液塗布幅
を変更できる。また、タレット２を回転し、異なる色の
塗液が供給される先端ブロック部１０をバックアップロ
ール１６に対向するだけで、色変えできる。したがっ
て、塗布幅の変更や色変えの作業が容易になる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、バックアップロールの外周面に保持されながら搬送される鋼板など のシート状物に塗液を塗布するスロットダイに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、バックアップロールの外周面に保持されながら搬送されるシート状物に 塗液を塗布するスロットダイでは、ダイヘッドはバックアップロールの側部に固 定されていた。また、図３に示すように、塗液の塗布幅、すなわち塗液吐出幅Ｌ は、ダイヘッド１００を構成する上部ダイ１０１と下部ダイ１０２の間に形成さ れた塗液吐出ノズル１０３の両側にシール材１０４，１０４（一方は図示せず） を挾持して設定されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

したがって、異なる色の塗液に交換する場合、上記ダイヘッド１００を取り除 き、対応する別のダイヘッドを新たに設置する必要があった。また、塗布幅を変 更する場合、ダイヘッド１００を分解してシール材１０４，１０４を交換しなけ ればならなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記問題点を解決するためになされたもので、スロットダイを、バッ クアップロールと平行な支軸を中心に回動自在に設けたタレットと、該タレット を回転する駆動源と、上記タレットに設けられ、タレットの回転に基づいて上記 シート状物との対向部を通過する部分に上記支軸の配設方向に延びる塗液吐出ノ ズルを有し、この塗液吐出ノズルを形成するとともに塗液吐出幅を規定する先端 ブロック部を着脱自在とした複数のダイヘッドと、で構成したものである。

【０００５】

【作用】 上記構成のスロットダイでは、複数のダイヘッドにはそれぞれ異なる色の塗液 が供給され、また塗液吐出幅の異なる先端ブロック部が取り付けられる。したが って、タレットを回転するだけで、色変え、塗布幅の変更を素早くできる。

【０００６】

【実施例】

以下、添付図面を参照して本考案の実施例について説明する。 図１，２に示すスロットダイ１において、タレット２は支軸３を介して基台４ 上の軸受５，５に回動自在に支持され、ギヤ機構６を介してモータ７に駆動連結 されている。 上記タレット２は、軸方向に延びる４つのダイヘッド８（８ａ，８ｂ，８ｃ， ８ｄ）を備えている。これらダイヘッド８は、ダイ本体９と、このダイ本体９の 先端部に着脱自在に設けた先端ブロック部１０とからなり、先端ブロック部１０ におけるダイ本体９との対向面に溝部１２（図１参照）が形成され、この溝部１ ２とダイ本体９とで塗液吐出ノズル１１が構成されている。塗液吐出ノズル１１ の幅、すなわち塗液吐出幅（塗布幅）Ｌはそれぞれのダイヘッド８で違えてあり 、所定の塗液吐出幅Ｌを有する先端ブロック部１０がそれぞれのダイヘッド８に 予めセットされている。また、塗液吐出ノズル１１の最深部には、ダイ本体９と 先端ブロック部１０によりマニホールド１３が形成され、このマニホールド１３ が図示しない所定の色の塗液を供給する装置に接続されている。さらに、タレッ ト２の下方に容器１４が配置され、その容器１４にて洗浄済みの液を受ける。

【０００７】 上記スロットダイ１は、図２に示すように、バックアップロール１６と平行に 配置され、バックアップロール１６の外周に巻回される鋼板等のシート状物１７ との間に所定の塗布ギャップを確保して固定される。そして、バックアップロー ル１６に対向するダイヘッド８（８ａ）のマニホールド１３に供給された塗液１ ８が塗液吐出ノズル１１より吐出され、上記バックアップロール１６の外周に保 持されながら矢印方向（図２中時計回り方向）に搬送されるシート状物１７の表 面に塗布される。

【０００８】 塗布幅を変更する場合、モータ７を駆動してタレット２を矢印Ｘ方向に９０° 回転し、ダイヘッド８（８ｂ）をバックアップロール１６に対向させ、変更前に 使用されていたダイヘッド８（８ａ）は、容器１４の直上位置にて洗浄される。 また、洗浄されたダイヘッド８（８ａ）は、次の塗布幅変更時に矢印Ｘ方向に回 転して後方に移動し、必要ならば別の洗浄ブロック部１０に交換される。

【０００９】 塗布色を変更する場合も同様で、タレット２を矢印Ｘ方向に９０°回転し、変 更後の色の塗液１８が供給されるダイヘッド８（８ｂ）をバックアップロール１ ６に対向させ、変更前に使用されていたダイヘッド８（８ａ）は容器１４の直上 位置にて洗浄される。

【００１０】 なお、上記実施例では、タレット２に４つのダイヘッド８を設けるものとした が、少なくとも２つ備えていればよい。

【００１１】

【考案の効果】

以上の説明で明らかなように、本考案にかかる回転式スロットダイによれば、 タレットを回転するだけで、塗液塗布幅および色変えを素早くでき、これらの作 業が容易になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 スロットダイの正面図である。

【図２】 スロットダイのII−II線断面図である。

【図３】 従来のスクットダイの斜視図である。

【符号の説明】

１…スロットダイ、２…タレット、６…ギヤ機構、７…
モータ、８…ダイヘッド、９…ダイ本体、１０…先端ブ
ロック部、１１…塗液吐出ノズル、１６…バックアップ
ロール、１７…シート状物、１８…塗液。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バックアップロールの外周面に保持され
   ながら搬送されるシート状物に塗液を塗布するスロット
   ダイを、上記バックアップロールと平行な支軸を中心に
   回動自在に設けたタレットと、該タレットを回転する駆
   動源と、上記タレットに設けられ、タレットの回転に基
   づいて上記シート状物との対向部を通過する部分に上記
   支軸の配設方向に延びる塗液吐出ノズルを有し、この塗
   液吐出ノズルを形成するとともに塗液吐出幅を規定する
   先端ブロック部を着脱自在とした複数のダイヘッドと、
   で構成したことを特徴とする回転式スロットダイ。