JPH06347526A - 磁気センサー - Google Patents

磁気センサー

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JPH06347526A
JPH06347526A JP6129946A JP12994694A JPH06347526A JP H06347526 A JPH06347526 A JP H06347526A JP 6129946 A JP6129946 A JP 6129946A JP 12994694 A JP12994694 A JP 12994694A JP H06347526 A JPH06347526 A JP H06347526A
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デニー・アール・シェーニング
Mien T Wu
ミエン・ティ・ウ
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    • GPHYSICS
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    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P3/00Measuring linear or angular speed; Measuring differences of linear or angular speeds
    • G01P3/42Devices characterised by the use of electric or magnetic means
    • G01P3/44Devices characterised by the use of electric or magnetic means for measuring angular speed
    • G01P3/48Devices characterised by the use of electric or magnetic means for measuring angular speed by measuring frequency of generated current or voltage
    • G01P3/481Devices characterised by the use of electric or magnetic means for measuring angular speed by measuring frequency of generated current or voltage of pulse signals
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 効率を高めた磁気センサーを提供する。 【構成】 永久磁石と、磁石の側面に近接して配置され
た磁気感応コンポーネントとからなり、磁気感応コンポ
ーネントの感知平面を垂直に通る軸を永久磁石の磁化方
向軸とを平行に配置した。本発明の望ましい実施例の場
合、磁気感応コンポーネントは、感知平面が通っている
ホール効果装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、磁気センサー
に関するものであり、とりわけ、永久磁石の側面に隣接
してホール効果素子を配置した磁気センサーに関するも
のである。ここで、ホール効果センサーは、永久磁石の
第1と第2の端部を通って延びる軸に対してほぼ平行
で、かつ、磁石の磁化方向に対してほぼ平行な方向に延
びる磁界成分の強度に感応する。
【0002】
【従来の技術】当該技術の熟練者には、多くの異なるタ
イプの磁気センサーが知られている。センサーは、パー
マロイ材料を利用した磁気感応コンポーネントまたは他
の装置から構成することができるが、とりわけ周知のタ
イプの磁気センサーには、ホール効果素子が組み込まれ
ている。多くのタイプの磁気センサーは、永久磁石を利
用してバイアス磁界を形成させ、その磁界の形状を磁気
センサーに近接した透磁性材料の存在によって影響を受
けるようにする。このタイプの応用例の場合、永久磁石
に近接して磁気感応コンポーネントを配置することによ
って、磁界の一部が、磁気感応コンポーネントを通って
延び、磁気感応コンポーネントから出力信号を発生させ
るのに十分な磁界強度が生じるようになっている。透磁
性材料をセンサーに近接して移動させると、磁界に歪み
が生じ、磁気感応コンポーネントに対する影響が変化す
る。この変化は、磁気感応コンポーネントからの出力信
号の変化をモニターすることによって検出することがで
きる。
【0003】1988年5月17日にCarr他に対し
て発行された米国特許第4,745,363号には、ホ
ール・セルを利用した無方向直結歯センサーの解説があ
る。この歯センサーには、センサーの検出ゾーン内にお
ける歯の有無を検出するため、単一の磁石と、直結ホー
ル・セル集積回路が組み込まれている。該センサーに
は、目標に対するセンサーの配向に関係なく、磁束の方
向変化及び磁束の反転を行って、ホール・スイッチ、ラ
ッチ、または、他の装置の動作点または解放点を克服す
る技法が組み込まれている。間隔をあけ、オフセットし
た磁束集中器を用いることによって、感知装置の温度及
びエア・ギャップに関する公差が望ましいものになる。
【0004】1986年5月6日にPitt他に対して
発行された米国特許第4,587,509号には、重複
磁束集中器を備えたホール効果装置が開示されている。
該装置は、2つの磁束集中器の間に配置されたガリウム
砒素の小さなチップを利用して、弱い磁界に応答するこ
とを意図したものである。集中器の間隔は、95マイク
ロメートルもの狭さにすることが可能である。装置の感
度を高める働きをする磁束集中器は、透磁率の高い金属
ガラスのような非晶質磁性材料によって製造される。
【0005】1985年6月25日にBodziakに
対して発行された米国特許第4,524,932号に
は、ホール効果素子を利用する鉄道車輪検出器に関する
解説がある。ホール効果素子は、温度補償、電圧調整、
及び、増幅を行う集積回路装置に組み込まれる。ホール
効果素子は、クリティカルなホール軸と磁極軸のアライ
メントがとれるようにして、セラミック材料で製造され
た永久磁石の上に取り付けられる。ホール・セルの飽和
を回避するため、ホール効果素子は磁束零空間を形成す
る磁石の磁極間ホール内に配置される。永久磁石及びホ
ール・セル・アセンブリは、レールの上面から所定の間
隔だけ下に取り付けられ、通過する車輪のフランジによ
って磁束の大部分が流れる磁石とレールの間のエア・ギ
ャップが塞がれる。
【0006】1984年11月6日にHauler他に
対して発行された米国特許第4,481,469号に
は、磁界の接線成分に応答するホール発生器を備えた回
転速度センサーの開示がある。該センサーは、内燃機関
のスタータ・ギアのような歯部材の回転速度を判定する
ために用いられる。ホール発生器または薄膜パーマロイ
・タイプ磁気抵抗センサーのような磁界依存センサー
は、磁界の接線成分に応答し、これによって、ディスク
の回転につれて、そのまわりの磁界強度に波動を生じる
零位または中心線のシフトを排除し、センサーからの出
力について、しきい値回路要素による即時評価が行える
ようにする。
【0007】1981年10月6日にBoyerに対し
て発行された米国特許第4,293,814号には、セ
ンサー信号のピーク変動に関係なく、安定した周期的出
力信号を発生するためのクランク・シャフト位置センサ
ー回路に関する開示がある。ホール効果装置及び他のタ
イプのセンサーに用いられる増幅回路が設けられ、これ
によって、該回路は、センサーから入力される周期的信
号によって調整され、センサーから入力される信号に基
づいてしきい値レベルをセットする。該回路からの出力
信号は、入力信号の電圧複製であるが、周期的入力信号
のピーク値変動に関係なく、あらかじめ決められた、一
定の高ピーク値と低ピーク値になるように修正される。
【0008】1973年7月31日にHallinに対
して発行された米国特許第3,750,068号には、
一対の向かい合った磁石を組み込んだ、磁気感応装置の
磁気作動構成に関する開示がある。磁石は、その間のエ
ア・ギャップに装置を収容するように、間隔をあけて平
行に配置されており、各磁石には、他方の磁石の向かい
合った磁極に対して逆の極性になるように配置された、
一対の向かい合った磁極が備わっている。
【0009】1985年5月21日にAveryに対し
て発行された米国特許第4,518,918号には、デ
ュアル・ホール・センサーを備えた強磁性物品検出器の
開示がある。磁極に、2つの同一の集積回路チップが取
り付けられており、各チップには、増幅器に続いている
ホール素子が設けられている。ICチップの出力には、
コンパレータが接続されており、強磁性物品が一方のチ
ップよりもう一方のチップに近いために生じるものと推
測される、2つのICチップにおける磁界強度の差に直
接関連した電圧を発生する。
【0010】1969年5月に発行されたIBM Jo
urnal of Research and Dev
elopmentには、L.S.Goldmannによ
るGeometric Optimization o
f ControlledCollapse Inte
rconnectionsと題する論文が発表されてい
る。この論文には、とりわけ、セラミック基板とチップ
の間の電気的接続に用いられる半田隆起の解説がある。
該論文の図1には、この概念の図解が示されている。半
田隆起の利用は、今や、当該技術の熟練者にとって周知
のところであり、一般に用いられている。図9に関連し
てさらに詳細に後述するように、この技法は、本発明の
コンポーネントの構成に利用することが可能である。
【0011】1978年4月25日にRicouard
他に対して発行された米国特許第4,086,533号
には、回転部品の角位置を判定するためのホール効果装
置に関する開示がある。該装置には、軸上にホール効果
素子が配置された対称励起回路を形成する、第1と第2
の平行に配置された磁石が設けられている。回転部品
は、軟磁性材料で作られた第1と第2の電極を備えてお
り、該電極は、それぞれ、第1と第2の磁石を交互に通
って、ホール効果素子に、逆方向に向けられた第1と第
2の遷移磁界を形成し、これによって、その極性が逆に
なる信号が発生して、回転部品の角位置が示されるよう
に、角変位が施されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの従
来知られている磁気センサを改良した新規な磁気センサ
を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の望ましい実施例
には、第1と第2の端部を通って延びる第1の軸とほぼ
平行な第1の軸に磁化された第1の磁石が設けられてい
る。さらに、該センサーには、コンポーネントの感知平
面に垂直に延びる磁界強度を表す出力信号を送り出す、
ホール効果素子のような磁気感応コンポーネントが設け
られている。磁気感応コンポーネントの感知平面は、コ
ンポーネントを通って延びる第2の軸に垂直に配置され
ている。第2の軸は、第1の軸と平行であり、第1の磁
石の側面から変位している。本発明の代替実施例では、
コンポーネントは、第1の磁石の側面に隣接して配置す
ることも可能であり、代替案として、第2の軸に沿っ
て、第1の磁石から離れる方向に、第1の磁石の第1の
端部から変位させることも可能である。本発明の代替実
施例の1つでは、さらに、第1と第2の端部を通って延
びる第3の軸とほぼ平行な、第2の方向に磁化された第
2の磁石が設けられている。第1の軸と第3の軸は、互
いに、ほぼ平行であり、第1の方向と第2の方向は、互
いに、ほぼ等しい。
【0014】
【実施例】望ましい実施例に関する説明全体を通じて、
同様のコンポーネントは、同様の参照番号によって識別
される。
【0015】図1には、当該技術の熟練者には周知のよ
うな、ホール効果素子の概略図が示されている。半導体
材料の基板10には、接点C1及びC2が設けられてお
り、これらの接点を電源に接続することによって、該接
点間に電圧電位を生じさせ、その結果、電流が、一方の
接点からもう一方の接点に、基板を通って流れるように
することが可能である。2つの感知接点S1及びS2が
設けられており、その間における電圧電位の測定が行え
るようになっている。図1に示すように、磁界BH が、
基板10に対して垂直に生じると、磁界によって電流接
点C1及びC2間に流れる電流に影響が生じ、感知接点
S1及びS2間の電圧電位が変化する。感知接点間にお
ける電圧電位の変化は、図1に点線で表された、既定の
感知平面PHに垂直な方向における磁界BHの成分の強度
によって影響される。当該技術の熟練者には周知のよう
に、ホール効果素子を通って、感知平面PH に垂直な方
向に延びる磁界によって、感知接点S1及びS2間の電
圧電位が変化するが、この電圧電位の変化を測定して、
感知平面PHに垂直な磁界BHを表す出力信号として利用
することができる。本発明の望ましい実施例の説明を通
じて、及び、図において、記号BH は、該記号に関連し
たホール効果素子から正の出力信号を生じさせることに
なる、磁界の方向を定義するために用いられる。記号B
H に関連して、矢印が用いられる場合、矢印の方向は、
正になると考えられる磁界の方向を表している。ホール
効果素子に関して、矢印と逆の方向に延びる磁界は、ホ
ール効果素子から負の信号を生じさせることになる。以
下の説明において、これらの規則が用いられるが、磁気
感応コンポーネントと磁界との間における相対的な磁極
の関連性は、本発明の範囲に限定されるものではないこ
とを理解しておくべきである。
【0016】図2には、その最も基本的な形態による本
発明の望ましい実施例が示されている。永久磁石20
は、永久磁石20の第1と第2の端部を通って延びる第
1の軸22にほぼ平行な、矢印Mで表示の第1の方向に
磁化されている。ホール効果素子のような磁気感応コン
ポーネント24が、その感知平面PHが磁気感応コンポ
ーネント24を通って延びる第2の軸26に対して垂直
になるように配置される。第2の軸26は、第1の軸2
2に対してほぼ平行であり、第2の軸26は、図2に示
すように、永久磁石20の側面28から距離Yだけ変位
している。
【0017】図2を参照すると明らかなように、本発明
の望ましい実施例の場合、磁気感応コンポーネント24
は、第2の軸26に沿った任意の位置に配置することが
可能である。例えば、感知平面PHは、磁極面の平面か
ら寸法Xだけオフセットさせることもできるし、代替案
として、その感知平面PHが磁石20の磁極面と同一平
面をなすように、あるいは、側面28と隣接するように
配置することもできる。図2に示すセンサーの特定の用
途に応じて、磁気感応コンポーネント24のこうした代
替配置のどれでも実施可能である。
【0018】図3には、図2の磁気感応コンポーネント
24と、その感知平面PHを垂直に通る磁界の強度及び
方向との関係が示されている。図2及び3を参照する
と、寸法Yは、側面28からの磁気感応コンポーネント
24の変位が示されており、図3の水平軸によって表さ
れている。図3の垂直軸は、感知平面PHを通る磁界BH
の垂直成分の磁界を表している。磁気感応コンポーネン
ト24が、磁石の側面28に比較的近接して配置される
場合、比較的強い磁界が、感知平面を通る正の方向にお
いて垂直に通ることになる。しかし、図3から明らかな
ように、磁気感応コンポーネント24が、側面28から
遠ざかるにつれて、強さは低下し、最終的には逆転する
ことになる。センサーの用途に応じて、図3に示す関係
を利用するため、磁気感応コンポーネント24の特定の
位置を有利に選択することが可能である。
【0019】図3に示す関係の理由を明らかにするた
め、図4A及び4Bには、2つの異なる条件下における
永久磁石20の磁界の一部に関する概略が示されてい
る。図4Aの場合、磁石20に対するその方向及び位置
を示すため、典型的な磁束線30が描かれている。上述
のように、このタイプのセンサーに近接した透磁性材料
の存在によって、磁石によって生じる磁界の形状に歪み
が生じる可能性がある。磁石20に対する磁気感応コン
ポーネント24の位置決めは、その歪みを利用して、セ
ンサーに近接した透磁性物体の存在に応答するように施
されている。永久磁石20に対する磁気感応コンポーネ
ント24の配置が図4Aに示すようになっていると、磁
束線は、磁石の北極から磁気感応コンポーネント24を
通って上方に向けられている。従って、磁界が、図4A
に示す形状に歪みを生じることがなければ、磁界の垂直
成分は、特定の強さ及び極性を備えることになる。図4
Bは、磁石20の磁界の歪みに関する可能性のある影響
の1つを示すことを意図したものである。図4A及び4
Bを比較することによって明らかなように、磁界は、側
面28に向かって内側が圧縮され、結果として、磁界
は、磁気感応コンポーネント24を下方に向かって通る
ことになる。図4A及び4Bにおける磁界構造の相違に
よって、極性の変化と、感知平面に垂直な磁界強度の大
きさの変化の両方が生じることになる。当然明らかなよ
うに、磁界が歪めば、必ず、磁界の強さと極性が両方と
も変化するというわけではない。これは、磁石20の側
面28と磁極面に対する、さらには、センサーに近接し
て通る透磁性物体の特定の位置に対する磁気感応コンポ
ーネント24の特定の位置の関数である。一般に、磁気
感応コンポーネント24の感知平面に垂直な磁界強度の
差は、図3に表したものとほぼ同様に変化する。曲線4
0で表した第1の磁界強度は、曲線42によって表した
磁界強度まで低下する。明らかに、磁気感応コンポーネ
ント24の位置によって、位置44で表されるように、
磁界の強さの低下を感知するか、あるいは、位置46で
表されるように、複雑な磁界の極性の反転を感知するこ
とになるかが決まる。理解しておくべきは、図3、4
A、及び、4Bに示す表現は、かなり大まかなものであ
り、磁性物体がセンサーに近接して移動する際に生じる
磁気現象を十分かつ完全に説明することを意図したもの
ではないという点である。
【0020】図5には、本発明のいくつかの可能性のあ
る応用例が示されている。磁気感応コンポーネント24
は、図2に示す、上述の位置と同様の、永久磁石20に
対する特定の位置に配置される。さらに、永久磁石20
は、永久磁石の第1と第2の端部を通って延びる第1の
軸とほぼ平行な矢印Mによって表示の第1の方向に磁化
されている。磁性物体50が、磁石の側面28に近接し
て示されている。磁性物体50は、永久磁石20及び磁
気感応コンポーネント24に対して、図5に示す位置に
配置されると、磁界の形状に影響を及ぼし、磁気感応コ
ンポーネントの感知平面PH に垂直な磁界強度の変化を
生じさせる。磁性物体50の精確な位置と、磁気感応コ
ンポーネント及び永久磁石の相対位置に従って、やは
り、上述のように、磁気感応コンポーネントを垂直に通
る磁界の極性が反転する可能性がある。理解しておくべ
きは、磁性物体50は、有効半径R2で、軸54まわり
を回転するか、あるいは、代替案として、有効半径R1
で、軸56まわりを回転することによって、その図5の
位置に対して移動することができるという点である。い
ずれのタイプの移動にせよ、センサー感知ゾーンにおい
て磁性物体50の周期的配置を生じさせることになる。
【0021】引き続き、図5を参照すると、永久磁石2
0の磁極面に近接して、代替磁性物体58が示されてい
る。磁性物体58は、有効半径R3で、軸60まわりを
回転することもできるし、あるいは、有効半径R4で、
軸62まわりを回転することもできる。理解しておくべ
きは、図5に示す2つの磁性物体50及び58は、セン
サーと物体間における代替関係を示すため、例示目的で
利用されており、本発明の可能性のある利用に関して制
限を加えるものではない。図5に示す磁性物体の代替位
置、及び、上述の可能性のある移動タイプは、永久磁石
によって得られる磁界の形状を変化させ、磁気感応コン
ポーネント24の出力によって感知可能なやり方で、磁
石をセンサーに近づけたり、あるいは、センサーから遠
ざけたりすることができる、多くの経路のうちの限定さ
れた例を表したものである。
【0022】図6には、本発明の代替実施例が示されて
いるが、この場合、第2の永久磁石70が、図示のよう
に、第1の永久磁石20と組み合わせられている。第2
の永久磁石は、図示のように、その第1と第2の端部を
通って延びる軸72にほぼ平行な第1の方向に磁化され
ている。第2の磁石の磁化方向は、矢印M’によって識
別される。第1と第2の永久磁石は、距離Wだけ離れて
おり、磁気感応コンポーネント24は、第2の軸26が
その中央を通り、かつ、その感知平面に対して垂直な位
置をとるように配置される。磁性物体74には、歯76
が設けられており、この歯は、回転中心78のまわりを
回転することによって、2つの永久磁石20及び70
と、磁気感応コンポーネント24から構成されるセンサ
ーの感知ゾーン内に、周期的に入り込むことが可能にな
っている。歯76は、矢印Rの方向に回転することが可
能である。歯は、図示のように、磁気感応コンポーネン
ト24に近接して、最小ギャップGを通過する。
【0023】図7A及び7Bには、図6に示す構成の各
種パラメータが示されている。図6では、磁気感応コン
ポーネント24は、第2の軸26上に配置され、図示の
ように、その感知平面PH は、第1と第2の永久磁石2
0及び70の北極における磁極面とほぼ共面をなす。た
だし、理解しておくべきは、磁気感応コンポーネント2
4は、軸26に沿った代替位置に配置することが可能で
あるという点である。その軸26に沿った磁気感応コン
ポーネントの位置の変化に関する磁気的影響を明らかに
するため、図7A及び7Bには、軸26に沿った位置の
関数として例示のいくつかの磁気パラメータの変化が示
されている。図6から明らかなように、磁石の北極の磁
極面の平面が、零点として選択されており、ミリメート
ルで測定される負のX寸法が、この零点の左に向かって
延び、正のX寸法が右に向かって延びている。磁気感応
コンポーネントの軸26に沿った位置変化の磁気的影響
を求めるため、一連のテスト・シミュレーションが実施
された。図7Aの場合、垂直軸は、2つの異なる条件下
における、図6の磁気感応コンポーネントの感知平面P
Hに対して垂直な磁界強度を表している。曲線82は、
センサーに近接した磁性物体がない場合における、感知
平面に対して垂直な磁界強度の変化を距離Xの関数とし
て表している。換言すれば、曲線82は、図6に示す位
置に歯76がない場合に、軸26に沿って磁気感応コン
ポーネント24を移動させる効果を表している。図7A
の曲線84は、歯76のような磁性物体が図6に示す位
置にある場合に、軸26に沿って磁気感応コンポーネン
ト24を移動させる効果を表している。図7A及び7B
の点線80は、両方の永久磁石の磁極面の平面内におけ
る零位置を表している。図7A及び7Bにおける負の寸
法は、磁気感応コンポーネント24が図6の左に向かう
移動を表しており、逆に、水平軸の正の寸法は、磁気感
応コンポーネント24が図6の右に向かう移動を表して
いる。磁気感応コンポーネントが、北極の磁極面80の
約7mm左の位置からわずかに右に向かう位置につく
と、曲線82及び84は、明らかに、測定可能に発散を
開始する。
【0024】図7Bには、曲線82及び84との間にお
ける磁界強度の差が示されている。図7Bの曲線88
は、曲線84の値から曲線82の値を引いた代数結果で
あり、従って、センサーの感知ゾーン内に磁性物体があ
る場合に磁気感応コンポーネント24が感知することの
可能な磁界と、磁性物体が無い場合に磁気感応コンポー
ネント24が感知することの可能な磁界との間における
変化を表している。当然、曲線88の値の絶対的な大き
さが増すと、歯の有無を区別するのが容易になる。しか
し、2つの永久磁石に対する磁気感応コンポーネント2
4の配置には、他の考慮事項も重要になる。例えば、歯
が無い場合の信号と、歯が存在する場合の信号との間に
は、ほぼ対称的な両極関係を実現することが望ましい場
合がある。例えば、点線90は、図7Aにおけるゼロの
磁界強度を表している。点線92によって表示の位置に
磁気感応コンポーネントを配置すると、磁性物体の存在
する状態と存在しない状態の間における、磁界強度のほ
ぼ対称的なプラスとマイナスの変化が得られる。歯とス
ロットの間における絶対差が、位置92の選択によって
最大になることはないが、歯とスロットの弁別を可能に
する、あるいは、換言すると、磁性物体の有無の弁別を
可能にするのに十分な磁界の差が得られる。この差は、
点線92によって表されており、0.5mmをわずかに
下回る距離だけ図6の磁極面の平面の左に寄っている。
【0025】図6、7A、及び、7Bを参照して、理解
しておくべきは、図6に示す構成は、各種条件下におけ
る磁界強度のテストのために選択されたものであるとい
う点である。特定の実験テストの1つでは、2つの永久
磁石は、それぞれ、長さが約15.0mmで、幅が4.
0mmであった。さらに、2つの磁石は、隣接する側面
間が約4.57mmになるように配置された。換言すれ
ば、図6の寸法Wは、約4.57mmである。ギャップ
Gは、約2.0mmであり、2つの磁石20及び70
は、厚さが約5mmの、アルニコ8永久磁石であった。
回転可能な磁性物体74は、直径が47.5mm、厚さ
が5mmであった。該磁性物体は、図6に示す典型的な
歯76のような、等間隔の8つの歯から構成され、歯
は、22.5度変位するように間隔をあけて配置され、
スロットの深さは、10mmである。理解しておくべき
は、説明したばかりの寸法は、本発明の実験結果を求め
るために選択されたものであって、センサーの構造に制
限を加えるものではないという点である。
【0026】図8A〜8Eには、本発明の代替実施例が
示されている。図8Aの場合、2つの永久磁石20及び
70が、図6に示す、上述のやり方とほぼ同様のやり方
で、磁気感応コンポーネント24に対して配置される。
一方、図8Bの場合、2つの永久磁石20及び70の第
2の端部に接触した追加磁極片が配置されている。磁極
片100は、透磁性の高い材料によって構成することが
可能である。図8Cに示す本発明の実施例は、それぞ
れ、永久磁石20及び70の機能を果たす働きをするア
ーム104及び106を備えた、U字形磁石102から
構成されている。磁気感応コンポーネント24は、U字
形磁石の2つのアーム104、106の間に配置され
る。図8Dには、2つのアーム108及び110から構
成されるL字形磁石が示されている。磁気感応コンポー
ネント24は、磁石の2つのアーム間の中心には位置し
ていないが、両方のアームの磁界が、磁気感応コンポー
ネントの感知平面に垂直に通る磁界に磁気的影響を及ぼ
す領域内に配置されている。図8Eの場合、本発明の実
施例は、図8Bに示すものとほぼ同様であり、永久磁石
2及び70、及び、磁極片100は、図示のように配置
されているが、追加透磁性コンポーネント120は、磁
気感応コンポーネント24の下方において、2つの永久
磁石の間に配置されている。
【0027】図8A〜8Eに示す代替実施例は、それぞ
れ、いくつかの特定の用途に関するいくつかの利点を表
している。永久磁石及び磁極片は、磁性物体が特定の位
置に存在する状態と、その後、その位置から磁性物体が
存在しなくなる状態との間における差分磁界強度を最大
にするのに有効な、磁界の形状を整える位置に配置され
る。理解しておくべきは、図8A〜Eに示す実施例の全
てが、本発明の範囲内に含まれるという点である。
【0028】本発明は、磁性物体の移動を必要とせず
に、その検出ゾーン内における磁性物体の有無を弁別可
能なセンサーを提供することにある。この特性は、当該
技術の熟練者によって、パワー・アップ認識と呼ばれて
いる。換言すれば、本発明は、センサーにパワーが供給
されている限り、その検出ゾーン内における歯車の歯の
ような磁性物体の有無を判定することが可能である。
【0029】この特性を明らかにするため、図9には、
概略表現による歯車153に近接して配置された、本発
明の原理に基づいて製造されたセンサーが示されてい
る。図9には、ホール装置の感知平面に対して垂直に加
えられる磁界強度がグラフで示されている。磁気感応コ
ンポーネント24は、永久磁石20に対して配置され、
セラミック基板152に取り付けられている。曲線15
4及び156は、それぞれ、比較的小さいエア・ギャッ
プと比較的大きいエア・ギャップに関する磁界を表して
いる。明らかに、磁界強度の変動は、歯157の部分に
応じて直接変動する。この結果、レベル160またはレ
ベル162のようなしきい値の大きさを利用して、磁気
感応コンポーネント24に近接した歯の有無を認識する
ことが可能になる。こうして、センサーは、センサーに
パワーが供給されると、即座に、歯のような磁性物体有
無を判定することができる。
【0030】引き続き図9を参照すると明らかなよう
に、磁気感応コンポーネント24は、図2の概略図とは
対照的に、磁石20の下方磁極面の少し上方に位置して
いる。磁石20と磁気感応コンポーネント24の相対位
置は、アルニコ磁石を利用する装置と希土類磁石を利用
する装置では異なることが分かっている。例えば、図2
に示すように構成された装置は、一般にアルニコ磁石を
利用しており、図9に示すように構成された装置は、一
般に希土類磁石を利用している。ただし、理解しておく
べきは、永久磁石及び磁気感知装置の多くの代替位置
は、本発明の範囲内に含まれるという点である。さら
に、理解しておくべきは、センサーの用途の要件に従っ
て、上述のX及びYとして識別される寸法は、磁気感応
コンポーネントの応答を最大にするように、特に選択す
ることが可能であるという点である。
【0031】図9に示すような本発明の特定の実施例の
1つでは、磁気感応コンポーネント24は、最初に、基
板に半田隆起を形成し、次に、半田隆起の上に、ホール
効果装置のような磁気感応コンポーネント24を配置す
ることによって、セラミック基板の上方に間隔をあけて
配置される。半田隆起の高さを利用して、セラミック基
板の上部表面の上方における磁気感応コンポーネントの
高さを制御することが可能である。永久磁石20の磁極
面がセラミック基板の同じ上部表面に配置されている場
合、磁極面に対して、磁気感応コンポーネントの位置を
正確に制御することができる。
【0032】本発明のいくつかの異なる実施例を示すた
め、本発明について、特に限定して、解説し、例示して
きたが、理解しておくべきは、他の実施例もその範囲内
に含まれるということである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ホール効果素子の一般的な構成に関する先行
技術の概念を示す図である。
【図2】 本発明の望ましい実施例に従って形成される
基本構成を示す図である。
【図3】 図2に示すコンポーネントの磁界強度と物理
的位置の関係を示す図である。
【図4】 磁気感応コンポーネントによって生じる信号
に対する磁界形状の影響を明らかにするために用いられ
る概略図である。
【図5】 可動磁性物体に関連して配置された本発明の
可能性のある実施例のいくつかを示す図である。
【図6】 2つの永久磁石から構成される本発明の代替
実施例を示す図である。
【図7】 図6に示す磁気感応コンポーネントと永久磁
石の相対的物理位置に対する各種磁気パラメータの関係
を示す図である。
【図8】 本発明のいくつかの異なる代替実施例を示す
図である。
【図9】 本発明のさらに他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
10 基板、13 歯車、20 永久磁石、24
磁気感応コンポーネント、30 磁束線、50
磁性物体、58 磁性物体、70 永久磁石、7
4 磁性物体、76 歯、80 磁極面、100
磁極片、104アーム、106 アーム、108 ア
ーム、110 アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デニー・アール・シェーニング アメリカ合衆国 61032 イリノイ州・フ リーポート・イースト リバー ロード・ 3480 (72)発明者 ミエン・ティ・ウ アメリカ合衆国 53705 ウィスコンシン 州・マディソン・キールソン ドライブ・ 6402

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1と第2の端部を通って延びる第1の
    軸とほぼ平行な第1の方向に磁化された第1の磁石と、 感知平面に垂直に延びる磁界強度を表す出力信号を送り
    出す磁気感応コンポーネントとから構成され、前記感知
    平面が、前記コンポーネントを通って延びる第2の軸に
    垂直に配置されて、その第2の軸が、前記第1の軸に対
    して平行であり、前記第1の磁石の側面から変位してい
    ることを特徴とする、 センサー。
  2. 【請求項2】 さらに、自身の第1と第2の端部を通っ
    て延びる第3の軸とほぼ平行な第2の方向に磁化された
    第2の磁石が設けられ、前記第1と第3の軸が、互いに
    ほぼ平行であり、前記第1と第2の方向が、互いにほぼ
    等しいことを特徴とする請求項1に記載のセンサー。
  3. 【請求項3】 さらに、前記第1と第2の磁石の前記第
    2の端部に接続された透磁性の磁極片が設けられている
    ことを特徴とする、請求項2に記載のセンサー。
  4. 【請求項4】 第1の磁極面と第2の磁極面を通って延
    びる第1の軸にほぼ平行な第1の磁気方向に磁化された
    第1の磁気セグメントと、 感知平面に垂直に延びる磁界の強度を表す出力信号を送
    り出す磁気感応コンポーネントとから構成され、前記感
    知平面が、前記コンポーネントを通って延びる第2の軸
    に対して垂直に配置され、前記第2の軸が、前記第1の
    軸と平行であり、前記第1の磁気セグメントの側面から
    変位していることを特徴とする、 センサー。
  5. 【請求項5】 さらに、第1と第2の磁極面を通って延
    びる第3の軸とほぼ平行な第2の磁気方向に磁化された
    第2の磁気セグメントが設けられ、前記第1と第3の軸
    が、互いにほぼ平行であり、前記第1と第2の磁気方向
    が、互いにほぼ等しいことを特徴とする、請求項4に記
    載のセンサー。
  6. 【請求項6】 第1と第2の端部を通って延びる第1の
    軸とほぼ平行な第1の磁化方向を有する第1の磁石と、 感知平面に垂直に延びる磁界強度を表した出力信号を送
    り出すホール効果コンポーネントとから構成され、前記
    感知平面が前記ホール効果コンポーネントを通って延び
    る第2の軸に垂直に配置され、前記第2の軸が前記第1
    の軸に対して平行であり、前記第1の磁石の側面から変
    位しており、 さらに、第1と第2の端部を通って延びる第3の軸とほ
    ぼ平行な第2磁化方向を有する第2の磁石が設けられて
    おり、前記第1と第3の軸が、互いにほぼ平行であり、
    前記第1と第2の磁気方向が、互いにほぼ等しく、前記
    第2の軸が前記第1の軸と第3の軸の間に配置されてい
    ることを特徴とする、 センサー。
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