JP2020122721A - ポジションセンサ - Google Patents

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金原  孝昌
靖寛 北浦
Yasuhiro Kitaura
靖寛 北浦
篤史 小林
Atsushi Kobayashi
篤史 小林
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Tetsuya Omi
徹哉 近江
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Masahiro Makita
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Abstract

【課題】複数の領域部が階段状に接続された検出ターゲットにおいて複数の領域部のうちのどの領域部の位置であるかを特定するポジションセンサにおいて、位置の検出精度を向上させることができるポジションセンサを提供する。【解決手段】検出ターゲット400は、複数の範囲に対応する複数の領域部401〜404を有する。複数の領域部401〜404は、検出ターゲット400のうち検出部115が対向する検出面406に平行な面で検出ターゲット400の移動方向に階段状に接続されている。バイアス磁石106は、中空部114を有する扁平筒状であり、中空部114に磁電変換素子117を収容している。また、バイアス磁石106は、検出面406に平行な面において検出ターゲット400の移動方向における外形の第1幅が移動方向に垂直な垂直方向における外形の第2幅よりも小さい。【選択図】図4

Description

本発明は、ポジションセンサに関する。
従来より、検出ターゲットであるロータの回転を検出する磁気センサが、例えば特許文献1で提案されている。具体的には、磁気センサは、磁電変換素子が設けられたセンサチップと、磁電変換素子にバイアス磁界を印加するバイアス磁石と、を備える。バイアス磁石は、中空円筒状である。磁電変換素子は、バイアス磁石の中空部に収容される。
特開2007−147461号公報
発明者らは、検出ターゲットの移動方向において、検出ターゲットが複数の範囲に分割されていると共に、複数の範囲のいずれかの範囲の位置として検出ターゲットの位置を特定するポジションセンサを考案した。
検出ターゲットは、複数の範囲に対応する複数の領域部を有する。また、複数の領域部は、検出ターゲットのうち検出部が対向する検出面の面内で検出ターゲットの移動方向に階段状に接続されている。
上記の構成において、検出ターゲットと検出部とが離れた状態から、検出ターゲットが移動方向に移動すると、複数の領域部の階段状の角部分と検出部とが相対的に近づく。これにより、バイアス磁石から出ている磁気ベクトルが最初に引きつけられて変化し、磁気ベクトルの変化がバイアス磁石内の磁電変換素子によって感知されることで、検出信号が変化する。検出信号は、領域部に対応した一定の信号値である。検出部の位置が検出対象の領域部に位置するかどうかは、検出信号と閾値との比較によって判定される。
しかし、従来のセンサはバイアス磁石が中空円筒状であるので、バイアス磁石が階段状の領域部の角部分に反応しやすくなっている。そのため、検出信号の変化が緩慢になってしまう。すなわち、検出ターゲットの移動に伴って検出信号が変化し始めてから隣の領域部に対応した信号値に安定するまでの検出ターゲットの移動量が大きくなってしまう。したがって、位置の検出精度が低下してしまう。
本発明は上記点に鑑み、複数の領域部が階段状に接続された検出ターゲットにおいて複数の領域部のうちのどの領域部の位置であるかを特定するポジションセンサにおいて、位置の検出精度を向上させることができるポジションセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ポジションセンサは、検出部(115)及び信号処理部(116)を含む。
検出部は、バイアス磁界を発生させるバイアス磁石(106)と、バイアス磁界が印加される磁電変換素子(117)と、を有する。検出部は、磁性体で構成された検出ターゲット(400)の移動に伴って磁電変換素子が検出ターゲットから受ける磁界の変化に基づいて、検出ターゲットの移動方向に沿って一方向に並んだ複数の範囲に対応する検出信号を生成する。
信号処理部は、検出部から検出信号を取得し、検出信号と閾値とを比較し、検出信号と閾値との大小関係に基づいて、複数の範囲のいずれかの範囲における位置として検出ターゲットの位置を特定する。
検出ターゲットは、複数の範囲に対応する複数の領域部(401〜404)を有する。複数の領域部は、検出ターゲットのうち検出部が対向する検出面(406)に平行な面で検出ターゲットの移動方向に階段状に接続されている。
バイアス磁石は、中空部(114)を有する扁平筒状であり、中空部に磁電変換素子を収容しており、検出面に平行な面において移動方向における外形の第1幅が移動方向に垂直な垂直方向における外形の第2幅よりも小さい。
これによると、検出ターゲットとバイアス磁石とが相対的に近づいたとしても、バイアス磁石が階段状に接続された領域部の角部(407)に反応しにくくなる。このため、検出ターゲットの移動に伴って検出信号が変化し始めてから隣の領域部に対応した信号値に安定するまでの検出ターゲットの移動量を小さくすることができる。したがって、検出ターゲットの位置の検出精度を向上させることができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係るポジションセンサの外観図である。 モールドIC部及びバイアス磁石の分解斜視図である。 ポジションセンサの回路構成を示した図である。 検出ターゲットの各領域部と検出部との相対的な位置関係を示した図である。 検出ターゲットの移動と検出信号との関係を示した図である。 円筒型のバイアス磁石が採用された場合における検出ターゲットの移動と検出信号との関係を示した図である。 第1実施形態に係る検出ターゲットの変形例を示した図である。 第2実施形態に係る検出ターゲットを示した図である。 第3実施形態に係る検出ターゲットを示した図である。 第4実施形態に係る検出ターゲットを示した図である。 第4実施形態に係る検出ターゲットの変形例を示した図である。 変形例として、回転体の検出対象の例を示した図である。 図12の回転体に設けられた各領域部を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態に係るポジションセンサは、検出ターゲットの位置がどの範囲(状態)にあるのかを検出し、その範囲に対応した信号を出力するセンサである。
ポジションセンサは、検出ターゲットとして、車両のシフトポジションの動作に連動する可動部品の位置を検出する。具体的には、ポジションセンサは、シャフトの位置に応じた信号を検出することで、シャフトの状態を取得する。
シャフトの状態とは、ユーザによってシフトポジションが操作されたときのシャフトの位置を意味する。例えば、シャフトは、シフトポジションのパーキングに連動して移動する。シフトポジションがパーキングに位置するように操作された場合、シャフトが軸方向に移動する。これにより、シャフトは、パーキングの状態を反映する。ポジションセンサはシャフトのうちパーキングに対応した位置を検出する。
一方、シフトポジションがパーキング以外のポジションに位置するように操作された場合、シャフトはパーキング以外の状態を反映する。この場合、ポジションセンサは、シャフトのうちパーキングに対応した位置以外の位置を検出する。もちろん、シャフトはパーキング以外のポジションに連動して移動するものでも良い。
シャフトは、例えば全体が磁性体材料によって形成されている。なお、シャフトは、ポジションセンサ100に対向する面が磁性体材料で形成され、他の部分が別の金属材料によって形成されていても良い。
図1に示されるように、ポジションセンサ100は、PPS等の樹脂材料が樹脂成形されたことによって形成されたケース101を備えている。ケース101は、シャフト側の先端部102、周辺機構に固定されるフランジ部103、ハーネスが接続されるコネクタ部104を有している。先端部102には図示しないキャップが設けられる。
また、キャップがシャフトの検出面に対して所定のギャップを持つように、ポジションセンサ100がフランジ部103を介して周辺機構に固定される。したがって、シャフトがポジションセンサ100に対して移動する。
なお、図示しないが、ポジションセンサ100は、シャフトに連動して動作するバルブの位置を検出するように、周辺機構に固定されていても良い。また、シャフトの移動方向は直進や往復に限られず、回転や特定の角度内での往復等でも良い。このように、ポジションセンサ100は、車両のシフトポジションの動作に連動して移動する可動部品の位置や移動、回転等の状態検出に適用できる。
ポジションセンサ100は、磁電変換素子を用いた磁気検出方式を採用する。具体的には、図2に示されるように、ポジションセンサ100は、モールドIC部105及びバイアス磁石106を備える。これらは、ケース101の先端部102に収容されている。
モールドIC部105は、リードフレーム107、処理回路チップ108、センサチップ109、及びモールド樹脂部110を有する。リードフレーム107は、図示しない板状のアイランド部及び複数のリード111、112、113を有する。各リード111〜113は、電源用、グランド用、及び信号用の3本である。
処理回路チップ108及びセンサチップ109は、接着剤等によってリードフレーム107のアイランド部に実装されている。処理回路チップ108は、センサチップ109の検出信号を処理する回路チップである。回路チップは、例えばASIC(application specific integrated circuit;ASIC)である。
センサチップ109は、外部から磁界の影響を受けたときに抵抗値が変化する磁電変換素子を含む。磁電変換素子は、例えばAMR素子(Anisotropic Magneto Resistance;AMR)である。磁電変換素子117は、GMR素子(Giant Magneto Resistance;GMR)やTMR素子(Tunneling Magneto Resistance;TMR)でも良い。
モールド樹脂部110は、リードフレーム107の一部、処理回路チップ108、及びセンサチップ109を封止している。モールド樹脂部110は、バイアス磁石106に収容される形状に成形されている。これにより、バイアス磁石106のバイアス磁界が磁電変換素子に印加される。
バイアス磁石106は、バイアス磁界を発生させる部品である。また、バイアス磁石106は、中空部114を有する扁平筒状である。扁平筒状とは、外周形状が矩形状に形成されると共に、中央部には同じく矩形状の貫通孔が形成された形状を指す。扁平筒状は、扁平角筒状とも言える。バイアス磁石106の中空部114にはモールドIC部105の一部が差し込まれる。これにより、磁電変換素子117がバイアス磁石106の中空部114に収容される。
次に、センサチップ109及び処理回路チップ108に構成された回路構成について説明する。図3に示されるように、ポジションセンサ100とコントローラ200とがハーネス300を介して電気的に接続されている。上述のように、モールドIC部105は3本のリード111〜113を有しているので、ハーネス300は3本の配線によって構成されている。
コントローラ200は、例えばトランスミッションコントローラである。コントローラ200は、電源部201、制御部202、及びグランド部203を備えている。電源部201は、ポジションセンサ100に電源電圧を供給する回路部である。制御部202は、ポジションセンサ100から入力する出力信号に応じて予め決められた制御を行う回路部である。グランド部203はポジションセンサ100のグランド電圧を設定する回路部である。なお、コントローラ200は、電子制御装置として構成されていても良い。
ポジションセンサ100は、検出部115及び信号処理部116を備える。検出部115は、バイアス磁石106及びセンサチップ109を有して構成される。センサチップ109には磁電変換素子117が含まれる。信号処理部116は、処理回路チップ108に設けられている。磁電変換素子117及び信号処理部116は、コントローラ200から供給される電源電圧及びグランド電圧に基づいて動作する。
検出部115は、磁性体で構成された検出ターゲットの移動に伴ってバイアス磁石106から受ける磁界の変化に基づいて、検出ターゲットの移動方向に沿って一方向に並んだ複数の範囲それぞれに対応する検出信号を生成する。検出ターゲットの移動方向に沿った複数の範囲は、複数の範囲が検出ターゲットの移動方向に沿って並列に並んでいるのではなく、複数の範囲が検出ターゲットの移動方向に沿って一方向に直列に並んでいる。本実施形態では、検出ターゲットの移動方向は直線を移動する方向である。つまり、検出ターゲットは、リニア動作を行う。
ここで、図4に示されるように、検出ターゲット400は、複数の範囲A〜Dに対応する4つの領域部401〜404を有する。各領域部401〜404は、四角形状の板部材405によって構成されている。また、各領域部401〜404は、検出ターゲット400のうちポジションセンサ100が対向する検出面406に平行な面で検出ターゲット400の移動方向に階段状に接続されて構成されている。
「階段状に接続される」とは、一方の領域部401と他方の領域部402とが検出面406の面内において移動方向に対して垂直方向にずれて接続されることである。同様に、一方の領域部402と他方の領域部403が検出面406の面内において移動方向に対して垂直方向にずれて接続される。一方の領域部403と他方の領域部404についても同じである。これにより、各領域部401〜404において移動方向に沿った両端部すなわち2本の長辺部は、階段状の形状を構成している。つまり、領域部401の隣には領域部402が一方向に直列に接続され、領域部402には領域部401が接続された側とは反対側に領域部403が一方向に直列に接続されている。同様に、領域部403には領域部402が接続された側とは反対側に領域部404が一方向に直列に接続されている。
検出ターゲット400は、磁性体材料によって構成された板部材がプレス加工等によって形成される。各領域部401〜404は、移動方向の長さが同一でも良いし、異なっていても良い。また、各領域部401〜404は、検出面406の面内での移動方向に垂直な方向の長さが同一でも良いし、異なっていても良い。なお、検出ターゲット400は、シャフト等の部品に固定される。また、検出ターゲット400は、両端の領域部401、404がシャフトに固定されても良い。
上記の検出ターゲット400に対して、扁平筒状のバイアス磁石106は、検出面406に平行な面において移動方向における外形の第1幅が移動方向に垂直な垂直方向における外形の第2幅よりも小さくなる向きで配置される。
これにより、センサチップ109のうち磁電変換素子117が設けられたチップ面は、検出部115の移動方向に対して垂直な方向に向けられる。そして、位置が固定された検出部115に対して検出ターゲット400が移動方向に移動すると、各領域部401〜404が検出部115に対して検出面406の面内で移動方向に移動する。これにより、検出ターゲット400の移動によって、検出部115と各領域部401〜404との位置関係が変化する。図4では、各領域部401〜404に対してそれぞれ検出部115を配置することにより、各領域部401〜404と検出部115との位置関係を示している。
図3に示された信号処理部116は、検出部115から検出信号を取得し、検出信号と閾値とを比較し、検出信号と閾値との大小関係に基づいて、検出ターゲット400における複数の範囲のいずれかの範囲の位置として検出ターゲット400の位置を特定する。また、信号処理部116は、検出ターゲット400の位置をコントローラ200に出力する。信号処理部116は、処理部118及び出力回路部119を有している。
処理部118は、検出部115から検出信号を入力し、検出信号に基づいて検出ターゲット400の位置を特定する。このため、処理部118は、検出信号に対して複数の閾値を有している。
そして、処理部118は、検出信号と複数の閾値とを比較する。そして、処理部118は、検出信号がどの閾値に対してHi/Loとなるかを判定する。すなわち、処理部118は、閾値とHi/Loとの組み合わせから、検出部115が検出ターゲット400のどの範囲を検出したのかを判定する。
具体的には、図5に示されるように、検出信号が閾値Dよりも大きい場合、検出部115は検出ターゲット400のうち領域部404の範囲を検出したことになる。つまり、処理部118は、検出ターゲット400であるシャフトの位置を特定したことになる。当該範囲の位置を特定した場合のシャフトの状態を「状態D」とする。
一方、検出信号が閾値Dよりも小さい場合、検出部115は検出ターゲット400のうち領域部403の範囲を検出したことになる。当該範囲の位置を特定した場合のシャフトの状態を「状態C」とする。
同様に、処理部118は、検出信号が他の閾値との大小関係に基づいて「状態A」あるいは「状態B」を検出する。このように、処理部118は、検出ターゲット400の移動方向に沿った複数の範囲のいずれかの範囲の位置として検出ターゲット400の位置を特定する。
出力回路部119は、処理部118の判定結果に基づいて、上記の状態A〜Dのいずれかを示す位置信号をコントローラ200に出力する回路部である。まず、出力回路部119は、処理部118から検出信号に基づいて判定された状態A〜Dの情報を取得する。また、出力回路部119は、特定した位置の範囲に対応した値の位置信号をコントローラ200に出力する。
コントローラ200の制御部202は、ポジションセンサ100から位置信号を入力し、所望の制御に利用する。例えば、車両のメータ部のパーキングランプの点消灯制御、シフトポジションがパーキングに入っているか否かに応じて他の制御を許可または不許可する制御、ポジションセンサ100の故障の場合はポジションセンサ100を使用しない制御、故障ランプの点灯制御等である。
続いて、上記の検出ターゲット400に対して扁平筒状のバイアス磁石106を採用したことの効果について説明する。例えば、図5に示されるように、検出部115が検出ターゲット400のうち範囲Dに位置した状態から、検出ターゲット400が領域部404側に移動したとする。
この場合、検出ターゲット400のうち範囲Cに対応する領域部403とバイアス磁石106とが相対的に近づく。これにより、バイアス磁石106において、磁気ベクトルの反応が開始する。ここで、バイアス磁石106の外形の第1幅が検出ターゲット400の移動方向に小さくなっているので、磁電変換素子117が領域部403にかなり近づかない限り、バイアス磁石106が領域部403の角部407に反応しないようになっている。
すなわち、扁平筒状のバイアス磁石106は移動方向における厚みが小さくなっているので、移動先の領域部403に反応しにくくなる。このため、検出ターゲット400の移動に伴って、位置P1から検出信号が変化し始める。そして、バイアス磁石106における磁気ベクトルの反応が終了すると共に隣の領域部403に対応した信号値に安定する位置P2までの検出ターゲット400の移動量を小さくすることができる。
これは、範囲C―D間にかかわらず、範囲A―B間及び範囲B―C間も同じである。したがって、検出ターゲット400の位置の検出精度を向上させることができる。
仮に、検出信号にオフセット成分が発生したとしても、閾値をまたぐ位置の変化が小さくなる。つまり、オフセット成分による検出誤差が小さく済む。したがって、オフセット成分の発生にかかわらず、検出ターゲット400の位置の検出精度を向上させることができる。
比較対象として、図6に示された従来の円筒型のバイアス磁石120では、検出ターゲット400の移動に伴って、例えば位置P3から検出信号が変化し始める。これは、移動方向におけるバイアス磁石120の厚みが大きいので、磁電変換素子117が領域部403から離れていても、バイアス磁石120が領域部403の角部407に反応してしまうためである。そして、位置P3から隣の領域部403に対応した信号値に安定する位置P4までの検出ターゲット400の移動量が大きくなってしまう。検出信号の変化が緩慢になり、検出ターゲット400の位置の検出精度が低下する。検出信号にオフセット成分が発生した場合、オフセット成分による検出誤差も大きくなってしまう。
検出ターゲット400の変形例として、図7に示されるように、移動方向において、範囲A、Dに対応した領域部401、404の幅が範囲B、Cに対応した領域部402、403の幅よりも広くなっていても良い。例えば、ポジションセンサ100は、範囲B、Cの位置を検出するように使用される。
(第2実施形態)
本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。図8に示されるように、複数の領域部401〜404は、直方体状のブロック材408によって構成されている。このように、各領域部401〜404は、板部材にブロック材408が設けられた凹凸形状として構成されていても良い。
(第3実施形態)
本実施形態では、主に第1、第2実施形態と異なる部分について説明する。図9に示されるように、複数の領域部401〜404は、板部材409に設けられた貫通孔410によって構成されている。すなわち、検出ターゲット400は、板部材409の一部が打ち抜かれた空間部として構成されていても良い。
(第4実施形態)
本実施形態では、主に第1〜第3実施形態と異なる部分について説明する。図10に示されるように、検出ターゲット400は、回転軸411と、回転軸411の側面412に固定された回転板413と、を有する。検出ターゲット400の移動方向は、回転軸411の中心軸を中心とした回動方向となる。つまり、検出ターゲット400は、回転動作あるいは回動動作を行う。
複数の領域部401〜404は、回転板413の外縁部に回転軸411の中心軸を中心とした円弧状に設けられている。例えば、図4に示された階段状の各領域部401〜404が、回転軸411の周方向に設けられる。
変形例として、図11に示されるように、検出ターゲット400は、扇形状の回転板413の一部が打ち抜かれたものでも良い。打ち抜きの形状を考慮することにより、例えば図4に示された階段状の各領域部401〜404を回転軸411の周方向に設けることができる。これにより、検出ターゲット400が軸を中心に回転あるいは回動することで各範囲A〜Dの位置の検出が可能になる。
(第5実施形態)
本実施形態では、主に第1〜第4実施形態と異なる部分について説明する。図12に示されるように、検出ターゲット400は、外周面414を有する回転体415として構成されている。回転体415は、ロータである。
この場合、図12の破線部、すなわち回転体415の外周面414に検出範囲に対応した各領域部401〜404が設けられる。具体的には、図13に示されるように、回転角のθ方向に4つの領域部401〜404が設けられている。これにより、検出部115は検出ターゲット400の回転あるいは回動の状態を検出することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示されたポジションセンサ100の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、ポジションセンサ100の用途は車両用に限られず、可動部品の位置を検出するものとして産業用ロボットや製造設備等にも広く利用できる。
100 ポジションセンサ
106 バイアス磁石
114 中空部
115 検出部
116 信号処理部
117 磁電変換素子
400 検出ターゲット
401〜404 領域部
406 検出面

Claims (6)

  1. バイアス磁界を発生させるバイアス磁石(106)と、前記バイアス磁界が印加される磁電変換素子(117)と、を有し、磁性体で構成された検出ターゲット(400)の移動に伴って前記磁電変換素子が前記検出ターゲットから受ける磁界の変化に基づいて、前記検出ターゲットの移動方向に沿って一方向に並んだ複数の範囲に対応する検出信号を生成する検出部(115)と、
    前記検出部から前記検出信号を取得し、前記検出信号と閾値とを比較し、前記検出信号と前記閾値との大小関係に基づいて、前記複数の範囲のいずれかの範囲における位置として前記検出ターゲットの位置を特定する信号処理部(116)と、
    を含み、
    前記検出ターゲットは、前記複数の範囲に対応する複数の領域部(401〜404)を有し、
    前記複数の領域部は、前記検出ターゲットのうち前記検出部が対向する検出面(406)に平行な面で前記検出ターゲットの移動方向に階段状に接続されており、
    前記バイアス磁石は、中空部(114)を有する扁平筒状であり、前記中空部に前記磁電変換素子を収容しており、前記検出面に平行な面において前記移動方向における外形の第1幅が前記移動方向に垂直な垂直方向における外形の第2幅よりも小さいポジションセンサ。
  2. 前記複数の領域部は、四角形状の板部材(405)によって構成されている請求項1に記載のポジションセンサ。
  3. 前記複数の領域部は、直方体状のブロック材(408)によって構成されている請求項1に記載のポジションセンサ。
  4. 前記複数の領域部は、板部材(409)に設けられた貫通孔(410)によって構成されている請求項1に記載のポジションセンサ。
  5. 前記検出ターゲットは、回転軸(411)と、前記回転軸の側面(412)に固定された回転板(413)と、を含み、
    前記移動方向は、前記回転軸の中心軸を中心とした回動方向であり、
    前記複数の領域部は、前記回転板に前記回転軸の中心軸を中心とした円弧状に設けられている請求項1に記載のポジションセンサ。
  6. 前記検出ターゲットは、外周面(414)を有する回転体(415)として構成されており、
    前記移動方向は、前記回転体の回動方向であり、
    前記複数の領域部は、前記回転体の前記外周面に設けられている請求項1に記載のポジションセンサ。
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