JPH06346378A - 複合シートの製造方法 - Google Patents

複合シートの製造方法

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JPH06346378A
JPH06346378A JP13365893A JP13365893A JPH06346378A JP H06346378 A JPH06346378 A JP H06346378A JP 13365893 A JP13365893 A JP 13365893A JP 13365893 A JP13365893 A JP 13365893A JP H06346378 A JPH06346378 A JP H06346378A
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Shuji Kawakami
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極細繊維と弾性重合体からなる複合シートの
製造において、極細繊維への変成を有機溶剤を使用せず
アルカリ水溶液を使用する事により環境への影響が少な
く、低コストの複合シートの製造方法を提供する。 【構成】 ポリオキシアルキレン側鎖単位およびポリオ
キシアルキレン主鎖単位をそれぞれ5〜45重量%、合
計で10〜50重量%含み、酸成分の0.5〜10モル
%がスルホイソフタル酸であり、フェノールとテトラク
ロロエタンの等重量混合溶媒中での30℃における極限
粘度が0.3dl/g以上である共重合ポリエステルを被
抽出成分とする極細繊維発生型繊維からなる繊維シート
に高分子弾性体を含浸・凝固し、アルカリ水溶液で処理
して極細繊維と高分子弾性体からなる複合シートを得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衣料、靴甲等に用途とし
た高分子弾性体と繊維シートからなる皮革様複合シート
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子弾性体と繊維シートからなる複合
シートの製造において、柔らかい風合い、および充実感
を付与するため、繊維シートを構成する繊維、および高
分子弾性体の組合せについて検討されてきた。その中で
目的とした繊維シートを構成する繊維に極細繊維を用い
ることが好ましいことがわかった。また、極細繊維化す
る方法としては一般に多成分繊維を剥離、分割する方法
または海島型繊維から1成分を抽出除去する方法が採ら
れてきた。従来の海島型の極細繊維発生型繊維より繊維
を接合する1成分を溶解して抽出除去する方法におい
て、用いられていた溶剤が有機溶剤で環境に影響を及ぼ
すもので回収作業を必要としたものであったため、設
備、管理においてコスト的に負担がかかるという欠点が
あった。一方、非有機溶剤系の抽出法については従来技
術として変性PVAを抽出成分に使用した極細繊維発生
型繊維の紡糸法が特開昭63−105112号公報に提
案されているが、PVAを使用しているため紡糸温度条
件が低く設定せねばならず、極細繊維となる島成分ポリ
マーの種類に制約があった。また、熱水による抽出法と
しては特開平4−361659号公報に提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明によると溶解成
分を変更することにより環境への影響も少なく、低コス
トで製造でき、かつ、複合シート中で繊維シートを構成
する極細繊維と高分子弾性体が接していないので柔らか
い風合いで充実感を持った複合シートとなり、その製造
する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
成分が除去することにより極細繊維に変成することので
きる極細繊維発生型繊維からなる繊維シートに高分子弾
性体を含浸・凝固し、該極細繊維発生型繊維の少なくと
も1成分を除去することにより極細繊維と高分子弾性体
からなる複合シートを製造する方法において、該極細繊
維発生型繊維を構成する除去可能なポリマーが、主とし
てジカルボン酸単位、ジオール単位、一般式
【0005】
【化3】 [式中xおよびyはそれぞれ0または1を表し、R1
炭素数1から18の炭化水素基を表し、R2はアルキレ
ン基を表し、n1は平均重合度を表す10から100の数
を表す。]で示される構造単位、一般式 −O−(R3−O)n2− (II) (式中、Rはアルキレン基を表し、n2は平均重合度
を表す10から100の数である。)で示される構造単
位、および一般式
【0006】
【化4】 (式中、Arは3価の芳香族基を表し、Mは金属塩を表
す)で示される構造単位からなり、一般式(I)で示され
る構造単位および一般式(II)で示される構造単位の含有
率がそれぞれ5〜45重量%であり、一般式(I)で示さ
れる構造単位および一般式(II)で示される構造単位の含
有率の合計が10〜50%であり、一般式(III)で示さ
れる構造単位の含有率が、該共重合ポリエステルを構成
する全酸成分に対して0.5〜10モル%であり、かつ
フェノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中で
の30℃における極限粘度が0.3dl/g以上である共
重合ポリエステルであり、該除去可能成分の除去方法が
アルカリ溶液による抽出除去方法であることを特徴とす
る複合シートの製造方法である。
【0007】以下、本発明の内容について説明する。本
発明において繊維シートを構成する極細繊維発生型繊維
は、除去成分ポリマーとして上記共重合ポリエステルを
用いて溶融紡糸することができる。紡糸方法は、繊維の
断面が海島構造を有し、該共重合ポリエステルをアルカ
リ水溶液中にて抽出除去した後非抽出成分による極細繊
維が得られる構造となる方法であれば、原料をチップブ
レンドする方法でもノズル金板規制による方法でも特に
限定されない。得られる極細繊維の発色性、強度の点か
ら、公知の紡糸法により、各ポリマーを別々のエクスト
ルーダーで溶融、押し出して紡糸パック内で多層状に細
分化混合し、口金より紡糸して得られる、繊維横断面で
非抽出成分の形状が図1の(ア)、(イ)のように同一
な海島型繊維であることが好ましい。繊維の断面形状は
円形のみならず、長方形、菱形、長楕円形など、偏平形
状、三〜八葉形等の多葉形、T形などの異形の任意の断
面形状を有することができ、また、中実繊維でも中空繊
維でもよい。また、極細繊維発生型繊維の繊度は特に限
定されるものではないが、抽出後の極細繊維の単繊度が
0.15dr以下であることが好ましい。ポリマーの成
分比としては抽出可能な断面状態の安定性の点から抽出
成分と非抽出成分の比が重量比で50/50から85/
15の間にあることが好ましい。
【0008】上記の共重合ポリエステルの構成単位の1
つであるジカルボン酸単位は、ジカルボン酸の分子から
2個のカルボキシル基中の2個の水酸基を除いた形の構
造単位であり、一般式
【0009】
【化5】 (式中、R4は2価の有機基を表す)で示される。R4
表される2価の有機基としては、例えばp−フェニレン
基、m−フェニレン基、ナフタレンジイル基、(ビフェ
ニル)ジイル基等の2価の芳香族炭化水素基;オクタメ
チレン基、テトラメチレン基等の2価の脂肪族炭化水素
基;1,4ーシクロヘキシル基等の2価の脂環式炭化水
素基などが挙げられる。そして共重合ポリエステル中に
含まれるジカルボン酸単位は1種のみであっても、2種
以上であってもよいが、繊維用途において要求される優
れた機械的性能を有する共重合ポリエステルが得られる
点から、ジカルボン酸単位の70モル%以上がテレフタ
ロイル基であることが好ましい。
【0010】上記の共重合ポリエステルの構成単位の1
つであるジオール単位はジオールの分子から2個の水酸
基中の2個の水素原子を除いた形の構造単位であり、一
般式 −O−R5−O− (式中、R5は2価の有機基を表す)で示される。R5
示される2価の有機基としては、例えばエチレン基、ト
リメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、
2,2−ジメチルトリメチレン基、3−メチルペンタメ
チレン基、ノナメチレン基、2−メチルオクタメチレン
基等の2価の脂肪族炭化水素基;ジメチルシクロヘキサ
ン−α,α’−ジイル基等の2価の脂環式炭化水素基;
2,2−ジフェニルプロパン、ジフェニルスルホン−
4,4’−ジイル基等の2価の芳香族基などが挙げられ
る。そして重合ポリエステル中に含まれるジオール単位
は1種のみであっても、2種以上であってもよいが、繊
維用途において要求される優れた機械的性能を有する共
重合ポリエステルが得られる点から、ジオール単位の7
0モル%以上がエチレンジオキシ基、トリメチレンジオ
キシ基、テトラメチレンジオキシ基、ペンタメチレンジ
オキシ基、ヘキサメチレンジオキシ基等のごとき、炭素
数2〜6の直鎖状アルキレングリコールの分子から2個
の水酸基中の2個の水素原子を除いた形の2価の構造単
位であることが好ましい。
【0011】一般式(I)で示される構造単位は通常それ
ら同士または上記ジカルボン酸単位、ジオール単位等の
他の構造単位との間で、エステル結合(−CO−O−)
またはエーテル結合(−O−)を形成して共重合ポリエ
ステルの主鎖中に組み込まれ側鎖型ポリオキシアルキレ
ン構造をなしている。一般式(I)式中のR1が示す炭化
水素基としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t
ert−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、2−エ
チルヘキシル、n−ドデシル、n−ステアリル等の炭素
数1から18のアルキル基;シクロヘキシル基等の炭素
数3〜18のシクロアルキル基;フェニル、ノニルフェ
ニル等の炭素数6〜18のアリール基などが好ましい。
また、一般式(I)式中のR2としてはエチレン基とプロ
ピレン基の組合せのように複数種のアルキレン基が同時
に存在してもよい。一般式(I)式中のn1はポリオキシア
ルキレン部分の平均重合度を表す数であり、10〜10
0の範囲内の数である。
【0012】上記の共重合ポリエステルの構成単位の1
つである一般式(II)で示される構造単位は、通常上記ジ
カルボン酸単位または一般式(III)で示される構造単位
との間でエステル結合を形成して共重合ポリエステルの
主鎖中に組み込まれ、主鎖型ポリアルキレン構造を形成
している。一般式(II)中のR3が示すアルキレン基とし
てはエチレン基、プロピレン基等の炭素数2〜4が好ま
しい。R3としてはエチレン基とプロピレン基との組合
せのように複数種のアルキレン基が同時に存在してもよ
い。一般式(II)中のn2はポリオキシアルキレン部分の
平均重合度を表す数であり10〜100の範囲内の数で
ある。
【0013】共重合ポリエステルに含まれる一般式(I)
で示される構造単位および一般式(II)で示される構造単
位は、それぞれ1種のみであっても、また2種以上であ
ってもよいが、一般式(I)で示される構造単位および一
般式(II)で示される構造単位の含有率がそれぞれ5〜4
5重量%の範囲内となる量であり、かつ一般式(I)で示
される構造単位および一般式(II)で示される構造単位の
含有率の合計が共重合ポリエステルに対して10〜50
重量%の範囲内であることが必要であり、15〜40重
量%の範囲内が好ましく、さらに20〜30重量%の範
囲内が好ましい。
【0014】上記の共重合ポリエステルの構造単位の1
つである一般式(III)で示される構造単位は通常上記ジ
オール単位、一般式(I)で示される構造単位、または一
般式(II)で示される構造単位との間でエステル結合を形
成して共重合ポリエステルの主鎖中に組み込まれてい
る。一般式(III)中のArは3価の芳香族基を表し、
1,3,5−ベンゼントリイル基、1,2,3−ベンゼ
ントリイル基、1,2,4−ベンゼントリイル基等のベ
ンゼントリイル基;1,3,6−ナフタレントリイル
基、1,4,5−ナフタレントリイル基、1,4,6−
ナフタレントリイル基等のナフタレントリイル基などが
挙げられる。またMは金属原子を表し、リチウム、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属が好ましい。
【0015】共重合ポリエステルに含まれる一般式(II
I)で示される構造単位は1種のみであっても、2種以上
であってもよいが、一般式(III)で示される構造単位の
含有率は、該共重合ポリエステルに含有される全酸成分
の中で0.5〜10モル%の範囲内となる量であり、
0.5〜7モル%の範囲内の量であることが好ましい。
一般式(III)で示される構造単位の含有率が10モル%
をこえる場合、一般式(III)で示される構造単位中の金
属スルホネート成分のイオン間相互作用により、重縮合
反応中に増粘が起こり、生成ポリエステルが所望の極限
粘度を有するようになるまで重縮合反応を行うことが困
難となることがある。
【0016】一般式(I)で示される構造単位および一般
式(II)で示される構造単位の含有率と一般式(III)で示
される構造単位の含有率の相対割合については、生成す
る共重合ポリエステル基準での一般式(I)で示される構
造単位および一般式(II)で示される構造単位の占める重
量百分率の合計をY0(重量%)、含有される全酸成分
基準での一般式(III)で示される構造単位の占めるモル
百分率をZ0(モル%)で表す場合、Y0/Z0の値が2
〜40の範囲内であることが、好ましい。上記の共重合
ポリエステルは、主として、上記のごときジカルボン酸
単位、ジオール単位、一般式(I)で示される構造単位、
一般式(II)で示される構造単位および一般式(III)で示
される構造単位からなるが、他の構造単位を本発明の作
用・効果が失われない程度の量で有していてもよい。か
かる任意に有していてもよい構造単位としては、p−オ
キシ安息香酸単位、p−(βーオキシエトキシ)安息香
酸単位等のヒドロキシカルボン酸単位;グリセリン単
位、トリメチロールプロパン単位等のトリオール単位;
ペンタエリスリトール単位等のテトラオール単位;トリ
メリット酸単位、トリメシン酸単位等のトリカルボン酸
単位;ピロメリット酸単位等のテトラカルボン酸単位な
どが挙げられる。
【0017】上記共重合ポリエステルは、フェノールと
テトラクロロエタン(重量比1:1)の混合溶媒に溶解
して、30℃で測定した極限粘度が0.3dl/g以上で
あることが好ましい。共重合ポリエステルの極限粘度が
0.3dl/g未満である場合、ポリマーの粘度が低すぎ
て紡糸性が不良となる。共重合ポリエステルの極限粘度
が高い場合、溶解除去するために加水分解により切断す
るエステル結合の数が多くなり、溶解速度が低下するた
め共重合ポリエステルの極限粘度は0.3dl/gから
0.5dl/gの範囲内にあることが好ましい。
【0018】上記の共重合ポリエステルは公知の方法に
準じて製造することができる。例えばジカルボン酸また
はそのエステル形成性誘導体とジオールまたはそのエス
テル形成性誘導体とを重縮合反応させてポリエステルを
製造するに際し、さらに他のモノマーとして側鎖型ポリ
オキシアルキレン基含有コモノマー、主鎖型ポリオキシ
アルキレン基含有コモノマーおよび金属スルホネート基
含有コモノマーのそれぞれの所望量を重縮合反応が完了
するまでの任意の段階で反応系に添加し、極限粘度が
0.3dl/g以上の所望の値となるまで重縮合反応を行
うことによって製造される。上記ジカルボン酸としては
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカル
ボン酸;セバシン酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン
酸などが挙げられる。ジカルボン酸のエステル形成性誘
導体としては上記例示のジカルボン酸ジメチルエステ
ル、ジエチルエステル等の低級アルキルエステルなどが
挙げられる。また、上記ジオールとしてはエチレングリ
コール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,
5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−
メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ジオー
ル;1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジ
オール;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、4,4’−スルホニルビスフェノール等の芳香族
ジオールなどが挙げられる。ジオールのエステル形成性
誘導体としてはエチレンオキシド等が挙げられる。
【0019】上記の側鎖型ポリオキシアルキレン基含有
コモノマーは一般式(I)で示される構造単位を与えるも
のであり、例えばポリオキシエチレングリコール−メチ
ル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレングリコー
ル−メチル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、
ポリオキシエチレングリコール−エチル−グリシジルエ
ーテル、ポリオキシエチレングリコール−エチル−2,
3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレ
ングリコール−n−プロピル−グリシジルエーテル、ポ
リオキシエチレングリコール−n−プロピル−2,3−
ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレング
リコール−t−ブチル−2,3−ジヒドロキシプロピル
エーテル、ポリオキシエチレングリコール−n−オクチ
ル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレングリコー
ル−n−オクチル−2,3−ジヒドロキシプロピルエー
テル、ポリオキシエチレングリコール−2−エチルヘキ
シル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオ
キシエチレングリコール−n−ドデシル−グリシジルエ
ーテル、ポリオキシエチレングリコール−n−ドデシル
−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシ
エチレングリコール−n−ステアリル−グリシジルエー
テル、ポリオキシエチレングリコール−n−ステアリル
−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシ
エチレングリコール−フェニル−グリシジルエーテル、
ポリオキシエチレングリコール−フェニル−2,3−ジ
ヒドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレングリ
コール−ノニルフェニル−グリシジルエーテル、ポリオ
キシエチレングリコール−ノニルフェニル−2,3−ヒ
ドロキシプロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコ
ール−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロキシプロピル
エーテル、ポリオキシエチレングリコール−シクロヘキ
シル−グリシジルエーテル、ポリオキシエチレングリコ
ール−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロキシプロピル
エーテル、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシ
プロピレングリコール共重合体のメチル−グリシジルエ
ーテル、ポリオキシプロピレングリコール共重合体のn
−プロピルエーテル、ポリオキシエチレングリコール/
ポリオキシプロピレングリコール共重合体のn−プロピ
ル−2,3−ジヒドロキシプロピルエーテル等から1種
または2種以上を選択して使用することができる。上記
の金属スルホネート基含有コモノマーは一般式(III)で
示される構造単位を与えるものであり、例えば5−ナト
リウムスルホイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸ジメチルエステル、5−ナトリウムスルホイソ
フタル酸ジエチルエステル、5−カリウムスルホイソフ
タル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸ジメチルエス
テル、5−カリウムスルホイソフタル酸ジエチルエステ
ル、5−リチウムスルホイソフタル酸、5−リチウムス
ルホイソフタル酸ジメチルエステル、2−ナトリウムス
ルホテレフタル酸等の金属スルホン酸化されたベンゼン
ジカルボン酸またはその低級アルキルエステル;4−ナ
トリウムスルホ−2,7−ナフタレンジカルボン酸、4
−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカルボン
酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルエステル、6−ナトリウムスルホ−1,
4−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホ−
1,4−ナフタレンジカルボン酸等の金属スルホン化さ
れたナフタレンジカルボン酸またはその低級アルキルエ
ステルなどが挙げられる。
【0020】上記の共重合ポリエステルには、通常のポ
リエステルを製造する上で使用されている公知の触媒、
例えば酢酸亜鉛、炭酸亜鉛等の亜鉛化合物、酢酸マンガ
ン、炭酸マンガン等のマンガン化合物、酢酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム等のカルシウム化合物、酢酸コバル
ト、炭酸コバルト等のコバルト化合物、酢酸バリウム、
炭酸バリウム等のバリウム化合物などのエステル交換触
媒;酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酢酸ゲルマ
ニウム等のゲルマニウム化合物、オルトチタン酸テトラ
イソプロピル、シュウ酸チタンカリウム等の重縮合触媒
などが挙げられる。
【0021】上記の極細繊維発生型繊維の状態で共重合
ポリエステル以外のポリマー、すなわち極細繊維となる
ポリマーとしては、該共重合ポリエステルと物理的また
は化学的に異なればその種類に限定されないが、該共重
合ポリエステルとの相溶性、接着性、分割性の点におい
てポリアミド系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマーが
好ましい。具体的にはナイロン6、ナイロン66、ナイ
ロン610、メタキシレンジアミンナイロン、ナイロン
12、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリプロピレン
/ポリエチレンのランダムまたはブロック共重合体等が
適用し得る。本発明における極細繊維を構成するポリマ
ーには少量の染料、顔料、着色防止剤、紫外線吸収剤、
蛍光増白剤、安定剤、艶消し剤、発泡剤、難燃剤、制電
剤等の添加剤が含有されてもよい。
【0022】本発明の繊維シートは不織布あるいは編織
布が用いられる。得られた複合シートを皮革様シートに
加工する場合は風合いや表面平滑性などの点から不織布
を用いることが好ましい。繊維シートを製造する方法と
しては公知の方法によってよい。例えば絡合不織布を得
る場合、上記のようにして得られた極細繊維発生型繊維
を延伸し、必要に応じクリンパーでクリンプし、38mm
〜76mmにカッターでカットして原綿を得る。延伸につ
いては延伸倍率は所定の処理方法において工程通過性、
物性の点から最適倍率となるように設定する。温浴を用
いる方法、ホットロールを用いる方法等があるが、高速
で処理することが可能であるホットロールを用いた方法
で処理することが好ましい。またシートの風合いの点か
ら延伸後は単糸デニールが2〜15デニール、非抽出成
分の極細繊維の平均繊度(デニール)が0.2dr以下
になっていることが好ましい。また、ウェブ作成のため
カード機の通過性のため延伸した糸に捲縮をかけること
が好ましい。
【0023】得られた原綿をカード機を通過させウェブ
を得る。カード機の種類としては物性等の目的に応じて
ランダムウェバーあるいはローラーカード等のカード機
を使い分けてよい。また、所要の目付とするためウェブ
を必要な枚数だけ重ねる。重ね合わせたウェブは絡合性
を高めて不織布とする。絡合方法としてはニードルでパ
ンチングする方法、高圧水流を吹き当てる方法がある
が、絡合性、強力の点からニードルパンチによる方法が
好ましい。ニードルのパンチ数は200〜2500パン
チ/cm2の好ましい範囲内の処理であり、さらに繊維の
絡合が十分であることが好ましい。
【0024】不織布は、工程通過時の形態安定性のた
め、後の工程で溶解除去可能な仮固定用バインダーによ
り仮固定してもよい。仮固定用バインダーとしては、高
分子弾性体の含浸・凝固などの工程処理中安定してい
て、容易に溶解除去できるためPVAが好ましい。ま
た、目的に応じて2種類以上の高分子弾性体を併用して
付着させてもよい。上記の処理により得られた繊維シー
トに高分子弾性体を含浸する方法については高分子弾性
体を含む溶液を塗布あるいは含浸後凝固させる方法など
繊維シートの少なくとも表面層を含む範囲に付与できる
方法であれば特に限定されない。含浸するポリマーもア
ルカリ水溶液で抽出処理する工程を通過するため耐アル
カリ性、耐加水分解性、耐熱水性を備えていれば特に限
定されないが、柔軟性、皮革様の風合いの点からポリウ
レタン溶液を含浸し、ポリウレタンの非溶剤あるいは溶
剤と非溶剤の混合溶液中で湿式凝固させるのが好まし
い。
【0025】含浸に用いるポリウレタンは、耐加水分解
性、耐アルカリ性の点から、ソフトセグメントとして炭
素数6以上10以下のアルカンジオールとジカルボン酸
またはそのエステル形成性誘導体とを反応させて得られ
るポリエステル、ポリラクトン、ポリカーボネート、ポ
リエーテルからなる群より選ばれ、かつ1分子中に2個
以上の一級水酸基を有した、数平均分子量が500〜5
000の少なくとも1種のポリマージオールを使用し、
ジイソシアネート及び低分子鎖伸長剤を反応せしめて得
られるポリウレタンであることが好ましい。ポリマージ
オールはポリエステル、ポリラクトン、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルの単独または任意の割合で混合して用
いることができる。
【0026】ポリエステルジオールの製造に用いる炭素
数6以上10以下のアルカンジオールとしては3−メチ
ル−1,5ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−
ノナンジオール、1,10−デカンジオールなどがあげ
られる。アルカンジオールにおいて炭素数が6より小さ
いと、ポリウレタンとした場合に耐久性、特に耐加水分
解性が悪くなってしまう場合がある。また、炭素数が1
0より大きいとポリウレタンとした場合に硬くなり得ら
れたシートの風合いが悪くなったり、耐寒性が悪くなっ
たりする場合がある。アルカンジオールと組み合わせる
ジカルボン酸の代表例としてはコハク酸、フタル酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、な
どの脂肪族カルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸な
どの芳香族ジカルボン酸などがあげられる。
【0027】ポリウレタンの合成に用いるポリマージオ
ールの数平均分子量は500〜5000であることが好
ましい。ポリマージオールの数平均分子量が500未満
のポリウレタンを含浸した場合、得られる複合シートは
柔軟性に欠け、皮革様の風合いが得られないため好まし
くない。また、ポリマージオールの数平均分子量が50
00を越えたポリウレタンを含浸した場合は、ウレタン
基濃度が減少するため柔軟性および耐久性、耐熱性、耐
加水分解性にバランスの取れたシートが得にくい。
【0028】低分子鎖伸長剤としては例えばエチレング
リコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘ
キサンジオールなどがあげられる。また、芳香族イソシ
アネートとして、たとえば4,4’−ジフェニルメタン
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、フェニレ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が
挙げられる。
【0029】また、ポリウレタンは、目的に応じて、2
種以上のポリマーを併用してもよく、含浸用のポリウレ
タン溶液には必要に応じて顔料、染料、凝固調節剤、安
定剤などを添加することもできる。
【0030】高分子弾性体を含浸、凝固して得られたシ
ートは、シートを構成する極細繊維発生型繊維から1成
分を抽出除去する。除去の方法はアルカリ水溶液による
溶解除去の方法が処理の容易性、得られる物性、風合
い、面感の点からも好ましい。アルカリ処理に当たって
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの物質を溶解
した強アルカリ溶液、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウ
ム、りん酸二水素ナトリウムなどの物質を溶解した弱ア
ルカリ溶液、あるいは強アルカリ溶液と弱アルカリ溶液
の混合液を使用する方法の任意の方法を選択することが
できる。また、処理液の濃度はアルカリ性の物質を5g
〜60g/リットルの濃度が好ましい。アルカリ性の物
質の濃度が5g/リットル以下であれば溶解除去される
共重合ポリエステル成分の溶解速度、溶解量が小さくな
り好ましくない。また濃度が60g/リットル以上であ
れば溶解速度、溶解量は上がるが非抽出成分の劣化を引
き起こすため好ましくない。また、溶解除去処理は液温
が70℃〜100℃の条件下で行われるのが好ましい。
温度が70℃より低ければ溶解に時間がかかり、また温
度が高ければ処理中に非抽出成分の劣化を進め好ましく
ない。
【0031】また、アルカリ処理を界面活性剤の存在下
に行うのが好ましい。界面活性剤の存在により繊維への
液の浸透が促進され、処理を速やかに行うことができ、
また溶解除去された成分の非抽出成分への再付着を防ぐ
ことができる。また、共重合ポリエステル成分の溶解除
去して得られた複合シートの表面仕上げする方法として
はグラビアロール、エンボスロールなどによる造面、サ
ンドペーパーによるバフィング、起毛処理などがあり、
目的に応じて処理を行った後製品とする。
【0032】
【実施例】次に本発明の実施態様を実施例で具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例中の部及び%は断わりのない限り
重量に関するものである。また、実施例中の、化合物の
略号は次の通りである。 DMF:N,N’−ジメチルホルムアミド MDI:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート EG:エチレングリコール PTMG:ポリテトラメチレングリコール PHC:ポリヘキシレンカーボネートジオール PCL:ポリカプロラクトンジオール PEG:ポリエチレングリコール
【0033】(実施例1〜3および比較例1〜9)テレ
フタル酸、エチレングリコール及び構造単位(III)のジ
カルボン酸として5−ナトリウムスルホイソフタル酸を
表1に示す量をエステル化反応器に仕込み、230℃で
2.5kg/cm2の圧力下で2時間エステル化反応を行っ
た。ついで得られた反応生成物をあらかじめ240℃に
加熱してある重縮合器に移し、この系に側鎖単位(I)と
して、式
【化6】 で示される側鎖型ポリオキシアルキレン基含有化合物
と、構造単位(II)として、式 HO−(CH2CH2O)45−H で示される主鎖型ポリオキシアルキレン基含有化合物を
表1で示される量添加した。さらにこれらのポリオキシ
アルキレン基含有化合物の合計量に対して5%の量の
1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ
−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリアジ
ン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン[ア
メリカサイアナミッド社製、サイアノックス179
0]、三酸化アンチモン、亜リン酸および消泡剤を添加
して重縮合反応系を調整した。重縮合反応系の温度を2
40℃から280℃に45分かけて昇温しつつ、徐々に
0.3mmHgまで減圧にし、以後280℃で系の溶融粘度
が、極限粘度0.40dl/gのポリエチレンテレフタレ
ートの280℃での溶融粘度にほぼ一致する時点まで重
縮合反応を継続することによって対応する共重合ポリエ
ステル(Aポリマー)を得た。
【0034】次いで各ポリマーを135℃で結晶処理
し、以下の試験に用いた。非抽出(極細繊維)成分にポ
リアミド、抽出成分に該共重合ポリエステルを使用して
断面が図1(ア)のような海島型繊維を複合紡糸ノズル
パックで紡糸温度290℃、抽出/非抽出=30/70
の成分比で紡糸したところ表1の結果となった。紡糸巻
き取り可能なポリマー(糸曳性が◎、○のポリマー)に
ついては複合シート化してアルカリ処理を行って分繊性
を評価した。シート化方法は以下のように行った。上記
ポリマー組合せで紡糸し、巻取れた糸の繊度は平均10
drであり、繊維横断面を観察すると島数は15個であっ
た。この糸を延伸倍率3.0倍で延伸し、51mmの長さ
にカットし原綿を得た。この原綿をカード機にかけ、ラ
ンダムウェバーを通してウェブを作成した。このウェブ
を積層し目付を435g/m2にし、ニードルパンチを4
20p/cm2の密度で行って絡合性を高めたシートに、
PVAを含浸し、135℃の雰囲気で加熱しながらコー
ルドロールでプレスし厚み、比重合わせを行った。次い
で、PHC(分子量2000)、PTMG(分子量20
00)、MDI、EGをモル比が0.5:0.5:6.
25:5.25の比率で重合して得た窒素含有率(N
%)が4.5%のポリウレタンの、固形分濃度13%の
DMF溶液に凝固調節剤を添加した溶液を含浸し、湿式
凝固した。得られたシートをアルカリ溶液で抽出を行い
極細繊維とポリウレタンよりなる複合シートを得た。ア
ルカリ抽出の条件は水酸化ナトリウム20g/リットル
の濃度の水溶液中で90℃、1時間処理した。極細繊維
の分繊状態に次いてシートの断面写真を撮って調べた。
【0035】
【表1】 注1)紡糸、延伸性で評価。記号の意味は下記の通り。 ◎:非常に良い(紡糸時の断糸なく延伸性良好) ○:良い (断糸ほとんどなく 〃 ) △:悪い (断糸があり延伸性不良) ×:非常に悪い(断糸頻繁し 〃 ) 2)アルカリ処理後抽出成分の除去された後の非抽出繊
維の分繊性 ◎:95%以上分繊している ○:70%以上分繊している △:50%以上分繊している ×:分繊しているのは50%以下
【0036】表1の結果において実施例1〜3のジカル
ボン酸単位、ジオール単位、側鎖単位を本発明の割合で
共重合したポリエステルはアルカリ抽出処理で完全に除
去されて極細繊維は分繊していることがわかった。ま
た、アルカリ抽出処理後に得られた複合シートは柔軟で
かつ優美な風合いで、シート表面に変化はみられず、皮
革様の充実感を持つ複合シートであった。
【0037】(実施例4、5および比較例10、11)
共重合ポリエステル(Aポリマー)を構成する一般式(I
II)で示される側鎖型ポリオキシアルキレン基含有化合
物、一般式(II)で示される主鎖型含有化合物、及び一般
式(I)で示されるジカルボン酸単位が表2の組成比率の
共重合ポリエステルを実施例1と同様にして得た。得ら
れた共重合ポリエステルを使用して実施例1と同様に極
細繊維発生型繊維を紡糸し、複合シートを得た。この場
合、含浸するポリウレタンは表2に示すポリマージオー
ルとジフェニルメタンジイソシアネート、エチレングリ
コールを重合して得たポリウレタンを使用した。
【0038】
【表2】 注1)アルカリ抽出処理後の複合シートの面荒れ ◎:アルカリ処理前と変化無し ○:処理前とほとんど変化無し(表面荒れ面積10%以
内) △:処理前と大きな変化無し(表面荒れ面積50%以
内) ×:処理により面感が変化(表面荒れ50%以上)
【0039】表2の結果より実施例4、5のポリウレタ
ン組成がポリカーボネート/ポリエーテルポリオール、
ポリエーテル/ポリカプロラクトンポリオールの場合、
アルカリ抽出処理を行っても表面のタッチ感はほとんど
変わらず、また、ハンドリングは皮革様の風合いを有し
ていた。また、比較例10、11においてポリエステル
エーテルのウレタンを含浸した場合、実施例4、5と同
様の処理を行っても表面のポリウレタンが溶け出し、毛
羽立った表面になった。
【0040】
【発明の効果】本発明の製造方法および製造された複合
シートは以下のような特徴を持つ。 (1)極細繊維と高分子弾性体により構成されていて、
高分子弾性体と極細繊維が接着していないので柔らかい
風合いのシートが得られる。 (2)抽出除去される成分として該共重合ポリエステル
を使用していることにより抽出速度が速く除去され、速
く極細繊維化する。 (3)極細繊維発生型繊維の1成分を抽出する工程で抽
出液としてアルカリ水溶液を使用しているので抽出後の
液の処理が有機溶剤の場合に比べ取り扱いやすい。 (4)極細繊維発生型繊維の1成分を抽出した抽出液中
のポリマーがアルカリ水溶液に溶ける該共重合ポリエス
テルを使用しているので抽出後のポリマー処理が取り扱
いやすい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する極細繊維発生型繊維の断面模
式図の一例である。
【符号の説明】
1 非抽出成分 2 抽出成分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1成分が除去することにより
    極細繊維に変成することのできる極細繊維発生型繊維か
    らなる繊維シートに高分子弾性体を含浸・凝固し、該極
    細繊維発生型繊維の少なくとも1成分を除去することに
    より極細繊維と高分子弾性体からなる複合シートを製造
    する方法において、該極細繊維発生型繊維を構成する除
    去可能なポリマーが、主としてジカルボン酸単位、ジオ
    ール単位、一般式 【化1】 [式中xおよびyはそれぞれ0または1を表し、R1
    炭素数1から18の炭化水素基を表し、R2はアルキレ
    ン基を表し、n1は平均重合度を表す10から100の数
    を表す。]で示される構造単位、一般式 −O−(R3−O)n2− (II) (式中、R3はアルキレン基を表し、n2は平均重合度を
    表す10から100の数である。)で示される構造単
    位、および一般式 【化2】 (式中、Arは3価の芳香族基を表し、Mは金属塩を表
    す)で示される構造単位からなり、一般式(I)で示され
    る構造単位および一般式(II)で示される構造単位の含有
    率がそれぞれ5〜45重量%であり、一般式(I)で示さ
    れる構造単位および一般式(II)で示される構造単位の含
    有率の合計が10〜50%であり、一般式(III)で示さ
    れる構造単位の含有率が、該共重合ポリエステルを構成
    する全酸成分に対して0.5〜10モル%であり、かつ
    フェノールとテトラクロロエタンの等重量混合溶媒中で
    の30℃における極限粘度が0.3dl/g以上である共
    重合ポリエステルであり、該除去可能成分の除去方法が
    アルカリ溶液による抽出除去方法であることを特徴とす
    る複合シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、高分子弾性体が数平
    均分子量が500〜5000のポリラクトン、ポリカー
    ボネート、ポリエーテルからなる群より選ばれ、かつ1
    分子中に2個以上の一級水酸基を有した少なくとも1種
    のポリマーポリオールとジイソシアネートおよび低分子
    鎖伸長剤とを反応せしめて得られるポリウレタンである
    ことを特徴とする請求項1記載の製造方法。
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