JPH06346156A - 鋼板のガスジェット冷却方法 - Google Patents
鋼板のガスジェット冷却方法Info
- Publication number
- JPH06346156A JPH06346156A JP13625293A JP13625293A JPH06346156A JP H06346156 A JPH06346156 A JP H06346156A JP 13625293 A JP13625293 A JP 13625293A JP 13625293 A JP13625293 A JP 13625293A JP H06346156 A JPH06346156 A JP H06346156A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel sheet
- gas
- nozzle
- cooling
- nozzle group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 連続焼鈍炉の強制対流冷却装置における表面
疵の発生を防止するための手段の提供。 【構成】 それぞれが突出した先端開口を有する複数の
ノズルのノズル群からなり、このノズル群から非酸化ガ
スを噴出する連続焼鈍炉の強制対流式冷却装置におい
て、前記ノズル群を形成する複数のノズルを形成し、且
つ、前記各ノズルから７０〜９０％の水素ガス濃度を有
する非酸化ガスを鋼板に吹付ける。Ｈ2 ガス自体は熱伝
導率が良く冷却能において優れており、さらに、密度も
小さいために、濃度が７０〜９０％の高含有ガスを吹付
けガスとして用いることにより、吹付けガスの密度が小
さくなり、同じ吹付け流速では、Ｎ2 や低Ｈ2 濃度の非
酸化ガスと比べて鋼板への衝突力が小さくなり、鋼板の
バタツキが軽減する。
疵の発生を防止するための手段の提供。 【構成】 それぞれが突出した先端開口を有する複数の
ノズルのノズル群からなり、このノズル群から非酸化ガ
スを噴出する連続焼鈍炉の強制対流式冷却装置におい
て、前記ノズル群を形成する複数のノズルを形成し、且
つ、前記各ノズルから７０〜９０％の水素ガス濃度を有
する非酸化ガスを鋼板に吹付ける。Ｈ2 ガス自体は熱伝
導率が良く冷却能において優れており、さらに、密度も
小さいために、濃度が７０〜９０％の高含有ガスを吹付
けガスとして用いることにより、吹付けガスの密度が小
さくなり、同じ吹付け流速では、Ｎ2 や低Ｈ2 濃度の非
酸化ガスと比べて鋼板への衝突力が小さくなり、鋼板の
バタツキが軽減する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、連続焼鈍後の鋼板をガ
スジェットで急速冷却する方法に関する。
スジェットで急速冷却する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、連続焼鈍炉の冷却帯における鋼板
の強制冷却は、複数のノズル群からＮ2 や低Ｈ2 濃度の
非酸化ガスを吹付ける強制対流式の冷却装置によって行
われている。
の強制冷却は、複数のノズル群からＮ2 や低Ｈ2 濃度の
非酸化ガスを吹付ける強制対流式の冷却装置によって行
われている。
【０００３】そして、実公昭６３−２４１１７号公報に
は、この強制対流式の冷却装置において、このノズル群
の先端と鋼板との間の距離を７０ｍｍ以下とし、さら
に、このノズル群の開口面積比率を２〜４％とし、且
つ、それぞれのノズル径をノズル群の先端と鋼板との間
の距離の１／５より小さくすることによって、高い冷却
能力と鋼板の板巾方向の均一冷却を達成したことが記載
されている。
は、この強制対流式の冷却装置において、このノズル群
の先端と鋼板との間の距離を７０ｍｍ以下とし、さら
に、このノズル群の開口面積比率を２〜４％とし、且
つ、それぞれのノズル径をノズル群の先端と鋼板との間
の距離の１／５より小さくすることによって、高い冷却
能力と鋼板の板巾方向の均一冷却を達成したことが記載
されている。
【０００４】このような強制対流式の冷却装置におい
て、高い冷却能を得るためためには、鋼板に吹付けるガ
ス流速を上げることが必要である。
て、高い冷却能を得るためためには、鋼板に吹付けるガ
ス流速を上げることが必要である。
【０００５】ところが、高い流速のガスを鋼板に吹付け
ると、鋼板へのガスの衝突によって鋼板のバタツキが発
生して、冷却装置と鋼板が接触し、このため鋼板に疵が
入る場合がある。
ると、鋼板へのガスの衝突によって鋼板のバタツキが発
生して、冷却装置と鋼板が接触し、このため鋼板に疵が
入る場合がある。
【０００６】この冷却ガスの吹付けに際しての鋼板のバ
タツキによる疵を解消し、しかも高冷却能を得る装置と
して、特開昭６１−１１７２３３号公報において、冷却
装置の上下に押えロールを備えた装置が提案されてい
る。
タツキによる疵を解消し、しかも高冷却能を得る装置と
して、特開昭６１−１１７２３３号公報において、冷却
装置の上下に押えロールを備えた装置が提案されてい
る。
【０００７】しかしながら、この押えロールによる方式
においては、鋼板とロールの間に異物の噛み込みによる
疵が発生するという問題がある。
においては、鋼板とロールの間に異物の噛み込みによる
疵が発生するという問題がある。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、連続
焼鈍炉の強制対流冷却装置における表面疵の発生を防止
するための手段を提供することにある。
焼鈍炉の強制対流冷却装置における表面疵の発生を防止
するための手段を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、それぞれが突
出した先端開口を有する複数のノズルのノズル群からな
り、このノズル群から非酸化ガスを噴出する連続焼鈍炉
の強制対流式冷却装置において、前記ノズル群を形成す
る複数のノズルを形成し、前記各ノズルから７０〜９０
％の水素ガス濃度を有する非酸化ガスを鋼板に吹付ける
鋼板のガスジェット冷却方法である。
出した先端開口を有する複数のノズルのノズル群からな
り、このノズル群から非酸化ガスを噴出する連続焼鈍炉
の強制対流式冷却装置において、前記ノズル群を形成す
る複数のノズルを形成し、前記各ノズルから７０〜９０
％の水素ガス濃度を有する非酸化ガスを鋼板に吹付ける
鋼板のガスジェット冷却方法である。
【００１０】本発明を実施するに際しては、前記実公昭
６３−２４１１７号公報に記載のノズル群の先端と鋼板
との間の距離を７０ｍｍ以下とし、さらに、このノズル
群の開口面積比率を２〜４％とし、且つ、それぞれのノ
ズル径をノズル群の先端と鋼板との間の距離の１／５よ
り小さくする条件を適用することによって、最もその冷
却効果を上げることができる。
６３−２４１１７号公報に記載のノズル群の先端と鋼板
との間の距離を７０ｍｍ以下とし、さらに、このノズル
群の開口面積比率を２〜４％とし、且つ、それぞれのノ
ズル径をノズル群の先端と鋼板との間の距離の１／５よ
り小さくする条件を適用することによって、最もその冷
却効果を上げることができる。
【００１１】
【作用】Ｈ2 ガス自体は熱伝導率が良く、冷却能におい
て優れており、さらに、密度も小さいために、濃度が７
０〜９０％の高含有ガスを吹付けガスとして用いること
により、吹付けガスの密度が小さくなり、同じ吹付け流
速では、Ｎ2 や低Ｈ2 濃度の非酸化ガスと比べて鋼板へ
の衝突力が小さくなり、鋼板のバタツキが軽減する。
て優れており、さらに、密度も小さいために、濃度が７
０〜９０％の高含有ガスを吹付けガスとして用いること
により、吹付けガスの密度が小さくなり、同じ吹付け流
速では、Ｎ2 や低Ｈ2 濃度の非酸化ガスと比べて鋼板へ
の衝突力が小さくなり、鋼板のバタツキが軽減する。
【００１２】
【実施例】図１に示す実公昭６３−２４１１７号公報に
開示された強制対流冷却装置を利用して本発明を実施し
た。図２はストリップ鋼板の表面方向へのノズルの配置
を示す図である。
開示された強制対流冷却装置を利用して本発明を実施し
た。図２はストリップ鋼板の表面方向へのノズルの配置
を示す図である。
【００１３】同図において、１は連続焼鈍炉の冷却帯に
おいて、垂直方向に搬送されるストリップ鋼板Ｓの両側
に配置されたノズル箱を示し、同ノズル箱１から、それ
ぞれのノズル孔径を９．２ｍｍで、それぞれの間隔を５
０ｍｍとして配置した２４個のノズル２を突出し、さら
に、このノズル群の開口面積比率を２〜４％に調製した
ノズル群が設けられている。そして、それぞれのノズル
の先端開口３と鋼板Ｓとの間の間隔を７０ｍｍ以下に保
持し、表面温度が７００℃の焼鈍済みの鋼板を９０ｍ／
ｍｉｎの速度で搬送した。この際、Ｎ2 ガスとＨ2 ガス
との含有比率を変えて、各ノズル２から１２０ｍ／ｓｅ
ｃの流速で、常温の冷却ガスを鋼板Ｓの表面に吹付け
た。
おいて、垂直方向に搬送されるストリップ鋼板Ｓの両側
に配置されたノズル箱を示し、同ノズル箱１から、それ
ぞれのノズル孔径を９．２ｍｍで、それぞれの間隔を５
０ｍｍとして配置した２４個のノズル２を突出し、さら
に、このノズル群の開口面積比率を２〜４％に調製した
ノズル群が設けられている。そして、それぞれのノズル
の先端開口３と鋼板Ｓとの間の間隔を７０ｍｍ以下に保
持し、表面温度が７００℃の焼鈍済みの鋼板を９０ｍ／
ｍｉｎの速度で搬送した。この際、Ｎ2 ガスとＨ2 ガス
との含有比率を変えて、各ノズル２から１２０ｍ／ｓｅ
ｃの流速で、常温の冷却ガスを鋼板Ｓの表面に吹付け
た。
【００１４】この時、鋼板Ｓに熱電対を取付け、冷却ガ
スを鋼板Ｓに吹付けている時の鋼板温度を測定して冷却
ガスが吹付けられている時の鋼板Ｓの熱量の変化を求
め、鋼板Ｓの熱量の変化と吹付けた冷却ガスと鋼板の熱
伝達量から板表面の熱伝達係数（ｋｃａｌ／ｍ2 ｈ℃）
を求めた。
スを鋼板Ｓに吹付けている時の鋼板温度を測定して冷却
ガスが吹付けられている時の鋼板Ｓの熱量の変化を求
め、鋼板Ｓの熱量の変化と吹付けた冷却ガスと鋼板の熱
伝達量から板表面の熱伝達係数（ｋｃａｌ／ｍ2 ｈ℃）
を求めた。
【００１５】図３は、ガス組成と鋼板Ｓの熱量変化と吹
付けた冷却ガスと鋼板の熱伝達量から求めた板表面熱伝
達係数（ｋｃａｌ／ｍ2 ｈ℃）との関係を示す。
付けた冷却ガスと鋼板の熱伝達量から求めた板表面熱伝
達係数（ｋｃａｌ／ｍ2 ｈ℃）との関係を示す。
【００１６】同図において、板表面熱伝達係数はＨ2 ガ
スの含有比率の増大と共に上昇し、その含有比率が略７
０％でその上昇割合は鈍化し、略８０％で頂点に達し、
それより上で低下し、略９０％で７０％の含有比率の場
合と同等になる。また、Ｈ2ガスの含有比率を９０％よ
り高くしても、板表面の熱伝達係数の上昇は望めない。
すなわち、板表面熱伝達係数が小さいことは、冷却ガス
と鋼板の熱伝達量が少なく、鋼板を冷却する冷却能力が
小さいことを意味し、Ｈ2 ガス含有率を９０％より高く
してもＨ2 ガスの含有率を７０〜９０％にした時ほど高
冷却能力は得られない。また、Ｈ2 ガスの含有率が高く
なり、Ｈ2 ガスコストも高くなり、経済的にも好ましく
ない。
スの含有比率の増大と共に上昇し、その含有比率が略７
０％でその上昇割合は鈍化し、略８０％で頂点に達し、
それより上で低下し、略９０％で７０％の含有比率の場
合と同等になる。また、Ｈ2ガスの含有比率を９０％よ
り高くしても、板表面の熱伝達係数の上昇は望めない。
すなわち、板表面熱伝達係数が小さいことは、冷却ガス
と鋼板の熱伝達量が少なく、鋼板を冷却する冷却能力が
小さいことを意味し、Ｈ2 ガス含有率を９０％より高く
してもＨ2 ガスの含有率を７０〜９０％にした時ほど高
冷却能力は得られない。また、Ｈ2 ガスの含有率が高く
なり、Ｈ2 ガスコストも高くなり、経済的にも好ましく
ない。
【００１７】また、上記の吹付け条件においては、鋼板
へのガスの衝突による鋼板のバタツキの発生はきわめて
小さく、鋼板の冷却装置への接触もなく、表面疵の発生
も認められなかった。
へのガスの衝突による鋼板のバタツキの発生はきわめて
小さく、鋼板の冷却装置への接触もなく、表面疵の発生
も認められなかった。
【００１８】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【００１９】（１）格別の設備を用いることなく、単
に、冷却ガスの構成比を変えるだけで、優れた冷却効果
を得るので、連続焼鈍炉における冷却帯の長さが短くて
済み、連続焼鈍炉の長さを短くできる。
に、冷却ガスの構成比を変えるだけで、優れた冷却効果
を得るので、連続焼鈍炉における冷却帯の長さが短くて
済み、連続焼鈍炉の長さを短くできる。
【００２０】（２）鋼板へのガスの衝突による鋼板のバ
タツキの発生はきわめて小さく、格別のバタツキ発生防
止装置を設ける必要がなく、また、表面疵の発生のない
優れた表面状態を有する焼鈍鋼板を得ることができる。
タツキの発生はきわめて小さく、格別のバタツキ発生防
止装置を設ける必要がなく、また、表面疵の発生のない
優れた表面状態を有する焼鈍鋼板を得ることができる。
【図１】 本発明を適用した連続焼鈍炉における冷却装
置の概要を示す。
置の概要を示す。
【図２】 図１に示す冷却装置におけるノズルの平面配
置図を示す。
置図を示す。
【図３】 冷却ガス中の水素ガス含有率と冷却能の関係
を示す。
を示す。
１ ノズル箱 ２ ノズル ３ ノズルの先端開口 Ｓ 鋼板
Claims (1)
- 【請求項１】 複数のノズルのノズル群からなり、この
ノズル群から非酸化ガスを噴出する連続焼鈍炉の強制対
流式冷却装置において、前記ノズル群を形成する複数の
ノズルのそれぞれを突出した先端開口を有するノズルと
して形成し、且つ、前記各ノズルから７０〜９０％の水
素ガス濃度を有する非酸化ガスを吹付ける鋼板のガスジ
ェット冷却方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13625293A JPH06346156A (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 鋼板のガスジェット冷却方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13625293A JPH06346156A (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 鋼板のガスジェット冷却方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06346156A true JPH06346156A (ja) | 1994-12-20 |
Family
ID=15170841
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13625293A Pending JPH06346156A (ja) | 1993-06-07 | 1993-06-07 | 鋼板のガスジェット冷却方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06346156A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0803583A2 (en) * | 1996-04-26 | 1997-10-29 | Nippon Steel Corporation | Primary cooling method in continuously annealing steel strips |
| WO1999050464A1 (fr) * | 1998-03-26 | 1999-10-07 | Kawasaki Steel Corporation | Four de traitement thermique en continu, et procede de regulation du gaz atmospherique et procede de refroidissement dans un four de traitement thermique en continu |
| US6341955B1 (en) | 1998-10-23 | 2002-01-29 | Kawasaki Steel Corporation | Sealing apparatus in continuous heat-treatment furnace and sealing method |
| KR101717961B1 (ko) | 2016-03-08 | 2017-03-20 | (주)나우이엔씨 | 강판의 연속 열처리로용 급속 냉각 시스템 및 이의 압력 제어 방법 |
-
1993
- 1993-06-07 JP JP13625293A patent/JPH06346156A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0803583A2 (en) * | 1996-04-26 | 1997-10-29 | Nippon Steel Corporation | Primary cooling method in continuously annealing steel strips |
| EP0803583A3 (en) * | 1996-04-26 | 1999-01-20 | Nippon Steel Corporation | Primary cooling method in continuously annealing steel strips |
| WO1999050464A1 (fr) * | 1998-03-26 | 1999-10-07 | Kawasaki Steel Corporation | Four de traitement thermique en continu, et procede de regulation du gaz atmospherique et procede de refroidissement dans un four de traitement thermique en continu |
| US6190164B1 (en) | 1998-03-26 | 2001-02-20 | Kawasaki Steel Corporation | Continuous heat treating furnace and atmosphere control method and cooling method in continuous heat treating furnace |
| US6341955B1 (en) | 1998-10-23 | 2002-01-29 | Kawasaki Steel Corporation | Sealing apparatus in continuous heat-treatment furnace and sealing method |
| KR101717961B1 (ko) | 2016-03-08 | 2017-03-20 | (주)나우이엔씨 | 강판의 연속 열처리로용 급속 냉각 시스템 및 이의 압력 제어 방법 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010309 |