JP3253787B2 - H形鋼のフランジ冷却装置 - Google Patents

H形鋼のフランジ冷却装置

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JP3253787B2 JP35415393A JP35415393A JP3253787B2 JP 3253787 B2 JP3253787 B2 JP 3253787B2 JP 35415393 A JP35415393 A JP 35415393A JP 35415393 A JP35415393 A JP 35415393A JP 3253787 B2 JP3253787 B2 JP 3253787B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延時あるいは圧
延後の搬送用ローラテーブル上にてH形鋼のフランジを
水冷するH形鋼のフランジ冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】H形鋼はフランジ部がウェブ部より厚
く、かつウェブ部とフランジ部の接続(フィレット)部
は大きなR部を有する形状を有している。従って、フラ
ンジとウェブの熱容量差、フィレットの熱容量、また、
圧延が通常H姿勢であることに起因するロール冷却水の
滞留などによって、H形鋼の圧延中あるいは圧延後の搬
送時にはフランジとウェブに温度差が生じ、このためウ
ェブ波等の形状不良が生じやすい。
【0003】これらの形状不良を除去するために、H形
鋼のウェブ部とフランジ部との温度差を小さくすること
が必要で、その手段として板厚の大きいフランジ部を外
面から冷却することが従来から行われている。この従来
のH形鋼のフランジ水冷装置の例として図6に示すもの
が提案されている(日本鉄鋼協会講演論文集Vol.4
(1991)、No.5、P.1426〜1429)。
図6の装置は、H形鋼を搬送するローラテーブル11上
の両側に配置される移動サイドガイド12の後方でかつ
上方に設けられたヘッダ18に所定のピッチで複数のフ
ラットスプレーノズル14を設け、ノズルから噴射され
る冷却水をサイドガイド12に設けられたローラーテー
ブル面に垂直方向のスリット状の貫通孔13を通して、
ローラテーブル11上を搬送されてくるH形鋼のフラン
ジ部17aに衝突させて冷却するように構成されてい
る。
【0004】スプレーノズル14はウェブ部17bに冷
却水が直接かからないようにスプレー14の設置角度を
下向きにしている。なお、図中の矢印は、H形鋼のサイ
ズに合せて所定の案内および冷却が行われるようサイド
ガイド12及びノズル14を固定したヘッダ18の移動
方向を示している。
【0005】しかしながら、従来の水冷装置には、所定
のピッチでスプレーノズルを設けているため、冷却水は
フランジ面には間欠的に当たり、その衝突速度が大きい
ので瞬間的に跳ね返る結果、フランジ面との接触時間が
短く、使用水量の割に冷却効果が十分でないという問題
がある。そのため、所望の冷却を行うために圧延速度あ
るいは搬送速度を落としているのが実状であり、これに
よって生産性が低下している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる事情に
鑑みてなされたものであって、効率的にフランジ部を冷
却することによって、ウェブ部とフランジ部の温度差を
小さくすることが可能なH形鋼のフランジ冷却装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、第1に、H形鋼を搬送するローラテーブ
ル上の両側端部に配置されるサイドガイドの上方に所定
のピッチで複数のスプレーノズルを設け、該スプレーノ
ズルからの冷却水を前記サイドガイドに設けたスリット
状の貫通孔を通して、ローラテーブル上を搬送されてく
るH形鋼のフランジ部の外側部分に供給してフランジ部
を冷却するH形鋼のフランジ冷却装置であって、前記サ
イドガイドの貫通孔に設けられた水透過性を有する水分
散板を備えたことを特徴とするH形鋼のフランジ冷却装
置を提供する。
【0008】第2に、H形鋼を搬送するローラテーブル
上の両側端部に配置されるサイドガイドの上方に所定の
ピッチで複数のスプレーノズルを設け、該スプレーノズ
ルからの冷却水を前記サイドガイドに設けたスリット状
の貫通孔を通して、ローラテーブル上を搬送されてくる
H形鋼のフランジ部の外側部分に供給してフランジ部を
冷却するH形鋼のフランジ冷却装置であって、前記サイ
ドガイドの貫通孔に着脱自在に設けられた水透過性を有
する水分散板を備えたことを特徴とするH形鋼のフラン
ジ冷却装置を提供する。
【0009】
【作用】本発明の冷却装置においては、水透過性を有す
る水分散板をサイドガイド貫通孔に位置させて、フラッ
トスプレーノズルから高圧で冷却水を噴射すると、冷却
水は高速の微細液滴流となり、水分散板に至る。高速の
微細液滴は水分散板を構成する部材に衝突して一部の冷
却水は跳ね返るが、衝突および後続の液滴流との相互干
渉により、飛散方向を換えてほとんどは水分散板を通過
する。そして、高圧で噴射する場合には、多少、液滴速
度は低下するものの、液滴がフランジ外面に衝突する面
積が広がる効果が大きく、その結果、冷却効果が向上す
る。
【0010】ノズルに供給される冷却水が絞られてノズ
ル背圧が低くなる場合には、冷却水が分散板に衝突する
ことでフランジ外面に衝突する面積が広がるものの、フ
ランジ外面に到達する水量が減少する影響のため、冷却
効果が損われる。従って、分散板をサイドガイドの貫通
孔に固定した上記第1の態様では、従来の冷却装置で冷
却水量を絞ってもよい冷却条件において、従来の冷却装
置を用いる場合よりもやや冷却水量を多くする必要があ
る。
【0011】一方、水分散板を貫通孔に対して着脱自在
に配置した第2の態様では、サイドガイドの貫通孔位置
から水分散板を外した位置に移動させれば、冷却水量の
設定、制御の際に、水分散板による到達冷却水量の減少
を考慮する必要はない。
【0012】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の実施例に
ついて具体的に説明する。
【0013】図1は本発明の一実施例に係るH形鋼のフ
ランジ冷却装置を示したもので、(a)はその横断面
図、(b)はその縦断面図である。ローラテーブル1上
の両端部近傍には移動可能なサイドガイト2が設けられ
ており、これらサイドガイド2の外側上方にローラテー
ブル1の搬送方向に沿って延在するようにヘッダ8が配
置されている。これらヘッダ8には所定のピッチで複数
のフラットスプレーノズル4が設けられている。
【0014】サイドガイド2にはノズルと同ピッチで貫
通孔3が設けられており、貫通孔3にはその全面に水透
過性の水分散板6が固定されている。そして、ローラー
テーブル1上にH形鋼7が搬送されて来た際に、そのフ
ランジ部7aの外面には、ノズル4から噴射されて貫通
孔3の水分散板6を通過した冷却水5が供給され、これ
によってフランジ部7aが冷却される。
【0015】フラットスプレーノズル4からの冷却水5
は最初板状の液滴流であるが、水分散板6によって分散
されることによりH形鋼長手方向にその厚みが増した状
態でフランジ外面に衝突することになり、被冷却部分の
面積が増大し、その結果冷却能力が向上する。
【0016】水分散板6としては、金網、エキスパンド
メタル等、網目状のものが良く、ノズル4からの板状の
液滴流が接触、通過し、その際の抵抗があまり大きくな
いものであれば良い。また、その設置方法についても、
図1、2では水分散板6がサイドガイド面と平行に取付
けられているが、これに限られているわけではなく、水
分散板6の分散特性に応じて、フラットスプレーノズル
4からの板状の冷却水5をH形鋼の搬送方向分散するこ
とができるように配置すればよく、例えば図2に示すよ
うに一方に突出するような取付け方を採用することもで
きる。
【0017】次に、図3及び図4を参照して本発明の他
の実施例について説明する。図3は本発明の他の実施例
に係るH形鋼のフランジ冷却装置の縦断面図であり、図
4はそのA−A´線による断面図である。この実施例で
は、上記実施例と異なり、水分散板6を貫通孔3に対し
て着脱自在に取り付けている。
【0018】すなわち、水分散板6は支持枠100に貫
通孔3のピッチと同ピッチで固定され、支持枠100は
ローラ101を介してサイドガイド2に設けられたレー
ル103に乗っており、水分散板6を使用する場合は、
水分散板6が貫通孔3に一致するように移動され、水分
散板6が不要の場合にはこれが隣接する貫通孔3の間に
位置するように移動される。従って、ノズル4からの冷
却水圧力及び水量に応じて、H形鋼のフランジ7aの冷
却が最適になるように、水分散板6を貫通孔3に着脱す
ることができる。
【0019】次に実験例について説明する。図1の噴霧
角60度のフラットスプレーノズルをフランジ外面との
水平距離87mm、ローラテーブル面からの高さ175
mm、搬送方向ピッチ200mmになるように設置した
60mの冷却装置において、フランジ幅200mm、フ
ランジ厚16mm、ウェブ厚6mmのH形鋼をサイドガ
イドとフランジ外面の距離20mm保持しつつ、速度
3.2m/secで搬送し、冷却水量を55 l/(m
・ノズル)(圧力3kg/cm2 G)に設定して冷却し
た。
【0020】ここでは、サイドガイドのスリット部のノ
ズル側の面に水分散板として、線幅1mm、目開き3×
5mm、ピッチ4mmで厚0.5mm、のエキスパンド
メタルを1枚固定した場合と、水分散板を使用しなかっ
た場合とについて実験を行った。水分散板を使用した場
合にはフランジ部の温度降下が233℃であったのに対
し、水分散板を使用しなかった場合の温度降下は188
℃であり、水分散板を設けることにより、フランジ部の
ウェブ部との温度差が45℃低減された。
【0021】また、フランジ幅200mm、フランジ厚
19mm、ウェブ厚9mmのH形鋼をサイドガイドとフ
ランジ外面の距離20mm保持しつつ、速度4.8m/
secで搬送し、冷却水量を47 l/(m・ノズル)
に設定して冷却した。この場合に、水分散板を用いた際
のフランジ部の温度降下は112℃であったのに対し、
水分散板を使用しなかった際の温度降下は131℃であ
り、フランジ部のウェブ部との温度差が19℃低減され
た。
【0022】上記の効果について、熱電対を挿入した加
熱鋼板をフランジ位置に設置し、移動させて求めた冷却
能(熱伝達計数)と表面温度の関係で示したものが図5
である。水分散板を設置した(a)の方が水分散板なし
の(b)に比べて熱伝達係数の変動が小さくなってお
り、このことからも上記効果が裏付けられる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
H形鋼のフランジ部の冷却が効果的に行われる結果、フ
ランジ部のウェブ部との温度差が減少し、H形鋼の形状
不良を防止できるとともに、圧延能率が上がる。され
に、冷却水設備の増強をすることことが不要である。こ
のように本発明は工業的価値が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るH形鋼のフランジ冷却
装置を示す図。
【図2】本発明の水分散板設置の1例を示す図。
【図3】本発明の他の実施例に係るH形鋼のフランジ冷
却装置を示す断面図
【図4】図3のH形鋼のフランジ冷却装置のA−A断面
図。
【図5】本発明の装置と従来の装置の冷却能を比較して
示す図。
【図6】従来技術に係るH形鋼のフランジ冷却装置を示
す断面図。
【符号の説明】
1…ローラテーブル、2…サイドガイド、3…貫通孔、
4…フラットスプレーノズル、5…冷却水、6…水分散
板、7…H形鋼、8…ヘッダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 由樹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 斉藤 義郎 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 有村 鶴和 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−21913(JP,A) 特開 平6−339721(JP,A) 実開 平2−125957(JP,U) 特公 昭63−50086(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 H形鋼を搬送するローラテーブル上の両
    端側部に配置されるサイドガイドの上方に所定のピッチ
    で複数のスプレーノズルを設け、該スプレーノズルから
    の冷却水を前記サイドガイドに設けたスリット状の貫通
    孔を通して、ローラテーブル上を搬送されてくるH形鋼
    のフランジ部の外側部分に供給してフランジ部を冷却す
    るH形鋼のフランジ冷却装置であって、前記サイドガイ
    ドの貫通孔の全面に設けられた水透過性を有する網目状
    の水分散板を備えたことを特徴とするH形鋼のフランジ
    冷却装置。
  2. 【請求項2】 H形鋼を搬送するローラテーブル上の両
    端側部に配置されるサイドガイドの上方に所定のピッチ
    で複数のスプレーノズルを設け、該スプレーノズルから
    の冷却水を前記サイドガイドに設けたスリット状の貫通
    孔を通して、ローラテーブル上を搬送されてくるH形鋼
    のフランジ部の外側部分に供給してフランジ部を冷却す
    るH形鋼のフランジ冷却装置であって、前記サイドガイ
    ドの貫通孔の全面に着脱自在に設けられた水透過性を有
    する網目状の水分散板を備えたことを特徴とするH形鋼
    のフランジ冷却装置。
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