JPH0634614B2 - 交流電動機の制御装置 - Google Patents

交流電動機の制御装置

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JPH0634614B2
JPH0634614B2 JP61280065A JP28006586A JPH0634614B2 JP H0634614 B2 JPH0634614 B2 JP H0634614B2 JP 61280065 A JP61280065 A JP 61280065A JP 28006586 A JP28006586 A JP 28006586A JP H0634614 B2 JPH0634614 B2 JP H0634614B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はサイリスタ電力変換器により駆動される交流
電動機の制御装置に関する。
〔従来の技術〕
第9図は特公昭59−1077号公報に記載された従来
の交流電動機の制御装置を示す構成図であり、第9図に
おいて、1は商用交流電源からの交流を直流に変換する
第1の変換器、2はその直流を可変周波の交流に変換す
る第2の変換器、3は同期電動機、Fはその同期電動機
の界磁巻線、4は同期電動機3の回転軸の回転角位置に
応じた位相の位置信号を出力する位置検出器、5は位置
検出器4の位置信号を電動機電機子電流の大きさに応じ
て移相し、第2の変換器2の転流進み角γを制御するγ
制御回路、6はγ制御回路5の出力信号により第2の変
換器2のゲート信号を出力するゲート出力回路、7は速
度発電機、8は速度指令回路、9は速度指令回路8の速
度指令信号と速度発電機7の出力信号である速度帰還信
号を突き合わせ増幅する速度偏差増幅器、10は第1の
変換器1の交流入力電流を検出する電流検出器、11は
速度偏差増幅器9の出力信号と電流検出器10の電流帰
還信号を突き合わせ増幅する電流偏差増幅器、12は電
流偏差増幅器11の出力信号に基き第1の変換器1の点
弧位相を制御するゲートパルス位相器、13は界磁電流
Ifの大きさを指令する指令信号Ifpを出力する界磁指
令回路、14は界磁巻線Fに界磁電流Ifを供給するサ
イリスタ回路17の交流入力電流の大きさを検出する電
流検出器、15は界磁電流指令Ifpと電流検出器14の
出力信号を突き合わせ増幅する電流偏差増幅器、16は
サイリスタ回路17の点弧位相を制御するゲートパルス
位相器である。
上記付号7〜12を付した構成要素は、速度偏差に応じ
て第1の変換器1の入力電流、すなわちこれと比例関係
にある電動機3の電機子電流の大きさを制御する速度制
御回路を、付号4〜6を付した構成要素は電流検出器1
0の出力信号、すなわち電機子電流に応じて第2の変換
器2の転流進み角γを制御する転流進み角制御回路、付
号13〜17を付した構成要素は界磁電流Ifが界磁指
令信号Ifpに比例して流れるようにする界磁制御回路
を、それぞれ構成する。
これら各回路の動作は既に周知のいわゆるサイリスタモ
ータ装置と同様であるから詳細説明を省略する。
第10図は第9図における電動機3の電圧と電流の関係
を示すベクトル図である。第10図において、(a)は
無負荷時、(b)は界磁電流Ifを一定に保ち、力率が
一定となるように転流進み角γを制御した場合の負荷
時、(c)は別途界磁電流Ifを電機子電流Iaに比例
するように制御し、転流進み角γを一定にして運転した
時のベクトル図である。
第10図(b)から明らかなように、たとえ力率を所定
の値に保てたとしても、端子電圧Vは電機子電流Iaの
増加(Ia1からIa2)に伴ない低下(VからV)す
る。この電圧低下により、第2の変換器2における転流
可能な最大電流値が低下する。その結果、電動機3から
十分な出力を得ることができない。
第10図(c)の場合は、電機子電流Iaの増加(Ia1
からIa2)に伴なって端子電圧Vが上昇(Vから
)するので、同図(b)のような不都合はない。
しかし、過負荷時においては端子電圧Vが定格時より高
くなるため、第2の変換器2のサイリスタに高耐圧のも
のが必要になる。また、電動機自体が磁気飽和を起すた
め、期待されるほど大きな出力が得られなくなることが
ある。さらに、軽負荷時では端子電圧Vが低下する結
果、それに伴ない第1の変換器1の力率(電源力率)が
低下してしまうという不都合を有する。
なお、上記問題点の解決手段として、前記の公報には、
端子電圧と同期リアクタンス降下分をベクトル的に加算
して得られる無負荷誘起電圧Eの大きさと、この無負
荷誘起電圧Eと電機子電流Iaの位相差を制御するこ
とにより、端子電圧を電機子電流に対して無関係に一定
に制御する方式が詳細に述べられている。
第11図はこの動作原理を示すベクトル図であるが、こ
こでは簡単にこの動作を説明する。端子電圧Vを一定
にするために電機子電流Iaの大きさに応じて、無負荷
誘起電圧Eの大きさ及び該Eと端子電圧の位相差θ
(相差角)を制御するとともに電機子電流Iaと端子電
圧Vの位相差φが一定となるように、φ+θの関係を保
持しつつ第2の変換器の位相(φ+θ)を制御してい
る。
しかしながら、この方式では端子電圧が一定に制御され
るために、電機子電流の大きさに応じて第2の変換器の
転流重なり角uが変化し、第2の変換器のアーム素子で
あるサイリスタへの逆電圧の印加期間(γ−u)が変化
する。
このとき、第2の変換器を多相化(例えば12相)して
トルク脈動を低減し、大容量サイリスタモータを駆動す
る場合には、30゜毎に転流を行うために、他相の転流
の影響により第12図に示すようにアーム素子であるサ
イリスタの逆電圧期間はγ>30゜であっても30゜−
uになり、第2の変換器の安定な転流を行なわせるため
にはこの転流重なり角を電機子電流の増加に対して非常
に大きくならないような端子電圧の設定が必要になる。
また、この電圧を精度よく制御するためには、交流電動
機3の磁気飽和特性を考慮しなければならず、前記公報
に示す従来装置は精度の点で問題がある。
また、発電制動時、交流電動機の過励磁による電動機端
子電圧の飽和を防ぐため、V(電動機端子電圧)/fM
(電動機周波数)=一定に制御するのが望ましいが、従
来装置は発電制動時の界磁電流基準発生に特別な装置を
設ける必要がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の交流電動機の制御装置は以上のように構成されて
いるので、負荷変動により端子電圧や力率が大幅に変動
し、第2の変換器の転流が不安定になったり、十分な出
力が得られない。また、発電制動時、電機子端子電圧/
電動機周波数=一定にするための界磁電流制御ができな
いなどの問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、負荷変動による端子電圧と力率の変動を防止
して、安定に転流を行なわせ十分な出力を得ることがで
き、また、発電制動時、電動機端子電圧/電動機周波数
=一定にすることができる交流電動機の制御装置を得る
ことを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る交流電動機の制御装置は、無負荷端子電
圧指令回路の指令信号及び力率角指令回路の指令信号に
もとづき交流電動機の電機子電流に応じて端子電圧と無
負荷誘起電圧の位相差θ(相差角)と界磁電流を制御す
るとともに、端子電圧の大きさを所定の転流余裕角を確
保できるように制御するベクトル演算器と、第2の変換
器の直流電圧制御回路と、電動機の端子電圧制御回路
と、交流電動機の発電制動時、必要な発電制動用抵抗を
該交流電動機端子を接続するスイッチを具備したもので
ある。
〔作用〕
この発明における交流電動機の制御装置は、端子電圧の
軌跡を界磁電流の軸(d軸)と並行するようにベクトル
演算器により制御し、上記界磁電流は端子電圧を生じる
ための磁化電流のd軸成分と界磁電流の軸と直交する軸
(q軸)に生じる電機子反作用電力成分を補償するため
の界磁電流成分との和により制御し、また、直流電圧制
御回路により第2の変換器の点弧位相を補正制御して端
子電圧制御回路で界磁電流の補正制御し、交流電動機の
発電制動時、交流電流機端子に発電制動用抵抗を接続し
たことにより、電動機端子電圧/電動機周波数が一定に
制御する。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第1
図において、18は電動機3の端子電圧に対する電機子
電流の進み角(力率角)φを指令する力率角指令回路、
19は電動機3の無負荷時の端子電圧を指令する無負荷
端子電圧指令回路、20はベクトル演算器であって、上
記の力率角指令回路18及び無負荷端子電圧指令回路1
9の指令と電機子電流Iaが入力され、界磁電流指令If
p及び第2の変換器2の位相指令βを出力する。34は位
相制御回路であって、位置検出器4及びこのベクトル演
算器20の指令にもとづき、第2の電力変換器2の導通
位相角を制御する。
21は直流電圧指令回路であって、電機子電流信号Ia
と、電動機3の端子電圧を検出をするPT32及び電圧
検出回路33の出力信号である端子電圧信号Vfbと、ベ
クトル演算器20から転流進み角γが入力され直流電圧
指令Erefを出力する。22は直流電圧偏差増幅器であっ
て、第2の変換器2の直流電圧検出器31の出力信号で
ある直流電圧信号Efbと前記直流電圧指令Erefとの偏差
を増幅する。
23は第1のスイッチであって、速度及び電機子電流の
レベルを判別する第1のレベル判別器24によって開閉が
制御され、前記直流電圧偏差増幅器22の出力信号を入
切する。
25は第1の加算器であって、前記第1のスイッチ23
の出力信号とベクトル演算器20の出力信号を加算し、
その出力を位相制御回路34に位相指令βとして与え
る。
26は端子電圧指令回路であって、ベクトル演算器20
の端子電圧Vと電機子電流信号Iaが入力され、端子電
圧指令Vrefを出力する。
27は端子電圧偏差増幅器であって、端子電圧検出器3
3の出力信号である端子電圧信号Vfbと前記端子電圧指
令回路26の端子電圧指令Vrefとの偏差を増幅する。
28は第2のスイッチであって、速度のレベルを判別す
る第2のレベル判別器29によって開閉が制御され、前
記端子電圧偏差増幅器27の出力信号を入切する。
30は第2の加算器であって、前記第2のスイッチ28
の出力信号とベクトル演算器20の出力信号Ifpを加算
し、その出力を電流偏差増幅器15に界磁電流指令とし
て与える。
31は第2の変換器2の直流電圧検出器。
32は電動機3の端子電圧を検出する変成器、33はそ
の変成器の出力信号を直流として検出するダイオード整
流器、36は発電制動時エネルギーを消費するための発
電制動用抵抗、35は発電制動時、前記交流電動機3と
前記発電制動抵抗36を接続するスイッチである。
第2図はベクトル演算器20の詳細構成図を示す。第2
図において、201は無負荷端子電圧Vと電機子電流
Iaと力率角φにより相差角θを出力するθ関数テーブ
ル、202はこのθ関数テーブル201の出力と無負荷
端子電圧Vにより端子電圧Vを演算する端子電圧演算
回路、203はこの端子電圧演算回路202の出力信号
から磁化電流iμを演算する電動機3の無負荷飽和曲線
テーブル、204はこの無負荷飽和曲線テーブル203
の出力信号及びθより、磁化電流のd軸成分iμdを出
力するiμd演算回路、205は電機子電流Iaと力率
角φよりq軸電機子反作用電圧成分Eaqを演算するEaq演
算回路、206はこのEaq演算回路205の出力信号よ
り電機子反作用の補償界磁電流成分ifaを演算するifa演
算回路、207はこのifa演算回路206及び上記iμ
d演算回路204の出力信号を加算する界磁電流指令発
生回路としての加算器、208は端子電圧V及び力率角
φにより転流重なり角uを演算するu演算回路、209
はu演算回路208の出力信号u/2とと力率角φを加算
する加算器、210はこの加算器209の出力信号であ
る転流進み角γと相差角θを加算する加算器であり、こ
の加算器209,210で位相指令発生回路をなす。
次に、上記実施例の動作を第3図に示すベクトル図を参
照して説明する。基準軸として、界磁電流の方向をd軸
とし、これと直交する軸方向をq軸とすれば、q軸方向
に電動機3の無負荷誘起電圧が発生する。
この発明における制御手段の基本をなすものは、q軸上
の無負荷端子電圧Vに対して、電機子電流Iaに応じ
て端子電圧Vのベクトル軌跡が、d軸方向と並行に推移
するように制御することである。
端子電圧Vとq軸との位相差(相差角)をθ、電機子電
流Iaと端子電圧Vの位相差(力率角)をφとすれば、
端子電圧Vは無負荷端子電圧Vとd軸方向に生じる電
機子反作用電圧成分Ead=XaqIacos(φ+θ)のベクト
ル和として求められ、次式の関係が成立する。
V0tanθ=XaqIacos(φ+θ)………(1) (1)式を変形して(2)式を得る。
ここで(2)式の左辺は、無負荷端子電圧Vに対する
d軸電機子反作用電圧成分のパーユニット(perunit)値
を示している。θ関数テーブル201は力率角φをパラ
メータにして、 から相差角θを求めるテーブルであり、(2)式の左辺
のperunit値を入力することにより、所定の力率角φに
対する相差角θを求めることができる。
第4図はこのθ関数テーブルの一例をグラフにして示し
たものである。
端子電圧Vは相差角θの関数として次式より求められ
る。
V演算回路202は(3)式に従い端子電圧Vを演算す
る。
次に、この端子電圧Vに対して直交する方向に生じる磁
化電流iμを無負荷飽和曲線テーブル203により求め
る。この無負荷飽和曲線テーブルはその一例を曲線1と
して第5図にグラフにして示すように、電動機3の磁気
飽和を考慮した所定の速度における誘起電圧と界磁電流
の関係を示すものであり、またこの磁化電流iμは電動
機3の合成起磁力に相当する。
この磁化電流iμのd軸成分iμdは次式の関係式に従
い演算され、iμd演算回路204は(4)式の演算を
実行する。
iμd=iμcosθ ……………(4) 一方、q軸方向の電機子反作用電圧成分Eaqは次式の関
係式で与えられ、Eaq演算回路205において演算され
る。
Eaq=XadIasin(φ+θ)…………(5) このq軸電機子反作用電圧成分Eaqはd軸方向の界磁電
流成分ifaによって補償するように制御される。この場
合の電機子反作用電圧成分Eaqから界磁電流成分ifaの変
換はifa演算回路206によって実行され、次式に示す
ように、第5図に示す無負荷飽和曲線の接線特性Kfaを
係数にして変換される。
ifa=Kfa・Eaq ……………(6) 上記(4)式及び(6)式に従って得られたd軸の界磁
電流成分iμd,ifaに加算器207により加算して、
次式のように界磁電流指令Ifpを得ている。
Ifp=iμd+ifa ……………(7) 第2の変換器2の位相指令βは、q軸方向に対して次式
の関係式によって相差角θと力率角φ及び転流重なり角
uの和で与えられる。
このとき、端子電圧Vに対する第2の変換器2の転流進
み角γは次のようになる。
ここで転流重なり角uは次式に示される。
なお、(10)式は 及び(9)式よりγを消去することにより得られる。ま
た、(10)式は第2の変換器2の直流電流Idの関数に
なっているため、このIdを電機子電流の基本波実効値Ia
に変換する必要がある。電機子電流は転流重なり角uを
考慮すれば、第6図に示すように台形波状になり、この
ときの電機子電流の基本波実効値Iaは次のようにuの関
数になる。
しかしながら、12相以上の大容量サイリスタモータで
は、転流重なり角uは一般に20゜〜25゜に制御し
ないとサイリスタのターンオフのための逆電圧期間を確
保できなくなる。この場合、(11)式の は1〜0.992になり、実用上 としても差し支えない。従って、(10)式を変形すれ
ば、 となり、この(12)式に従ってu演算回路208は演
算を実行する。
以上のように、この発明のものは(1)〜(3)式のベ
クトル関係式に従い制御されるため、サイリスタの転流
余裕角(逆電圧印加期間)30゜−uを確保するために
は、上記力率角φ及び無負荷端子電圧Vを適当な値に
選択すればよい。
位相制御回路34はq軸方向に同一位相に設定された位
置検出器4の出力信号に対して位相指令β分だけ進める
ような位相動作を行えばよく、この位相制御方式は種々
のものが実用化されており、公知の技術であるためここ
では説明を省略する。
しかしながら、ベクトル演算器20の演算精度及び演算
時間の影響により、実際の端子電圧Vの大きさと位相が
ベクトル演算器20の演算信号と異なる場合が生じる。
この演算誤差と応答の遅れを補正する手段として直流電
圧偏差増幅器22と端子電圧偏差増幅器27を設けてい
る。直流電圧指令Erefは次の式により直流電圧指令回路
21で演算される。
ここで、Idは第2の変換器2の直流電流信号であり、
(11)式の近似値である換算式 に従い、電機子電流信号Iaにより求める。(13)式
の右辺の第2項は転流電圧降下成分を示し、第3項は電
機子抵抗raの降下分を示している。
なお、右辺の第1項のVfbは端子電圧検出器33の出力
信号であり、電動機3の端子電圧の実際値に比例してお
り、第1項は転流電圧及び抵抗降下分を無視したときの
第2の電力変換器2の直流電圧の平均値である。
直流電圧値差増幅器22は直流電圧指令Erefに対して直
流電圧検出信号Efbが等しくなるようにその偏差を増幅
し、その出力は第1のスイッチ23を介して第1の加算
器25でベクトル演算器20の位相指令βと加算されて
位相制御回路34に与えられる。
この直流電圧偏差増幅器22の出力信号は第2の変換器
2の位相制御角の補正信号として働き、第2の変換器2
の直流電圧が直流電圧指令Erefに追従するようになる。
このようにして、(13)式で示されるように第2の変
換器2の転流進み角γが所定値に制御されるため、転流
失敗が防止できる。
なお、第1のスイッチ23は電動機3の速度が所定の速
度以上あるいは電機子電流が所定の値以上のときに閉路
される。極低速領域では端子電圧のレベルが非常に低く
なり、端子電圧検出器33としてPT32の出力をダイ
オードブリッジ回路で整流して検出する場合にはそのダ
イオードの降下分により端子電圧の検出精度が悪くな
る。
また、電機子電流が極端に小さい場合にはその脈動成分
により電流の断続現象が生じて、第1及び第2の変換器
1,2のアームサイリスタがオフしてしまい、第2の変
換器2の直流電圧が電流断続のタイミング毎に零になっ
て、(13)式の関係式が成立しなくなる。これらの現
象を防止するために第1のレベル判別器24によって、
速度および電機子電流のレベルを判別して開閉される第
1のスイッチ23を設けており、低速あるいは電機子電
流が小さいときには直流電圧偏差増幅器22の出力信号
をオフするようにしている。
端子電圧指令Vrefは次の式により端子電圧指令回路26
で演算される。
Vref=V+raIa ……………(14) ここで、右辺の第1項はベクトル演算器20の端子電圧
の演算値であり、第2項は電動機3の電機子抵抗raの降
下分を示している。端子電圧偏差増幅器27はこの端子
電圧指令Vrefと端子電圧信号Vfbの偏差を増幅し、その
出力は第2のスイッチ28を介して第2の加算器30で
ベクトル演算器20の界磁電流指令Ifpと加算されて界
磁電流偏差増幅器15に与えられる。
この端子電圧偏差増幅器27の出力信号は界磁電流指令
の補正信号として働き、電動機3の端子電圧が端子電圧
検出信号Vrefに追従するようになる。このようにして、
界磁電流指令Ifpの誤差による電動機3の端子電圧の変
動が防止でき、電動機3の出力の変動を抑制できる。
なお、第2のスイッチ28は電動機3の速度が所定の速
度以上のときにのみ、第2のレベル判別器29によって
閉路される。これは前述のように速度が低い場合には端
子電圧信号Vfbの検出精度が悪くなるためである。
また、発電制動時は、第1の電力変換器1及び第2の電
力変換器2のゲートしゃ断を行った後、電動機端子過電
圧を防ぐため、界磁電流If=0制御を行って、交流電
動機3の端子をスイッチ35を閉じることにより発電制
動抵抗36に接続する。
次に界磁電流基準をランプ状(30PU/S程度の傾き、
PU=定格界磁電流)に入力して界磁電流を流すことに
より、磁束が発生し、発電が始まり、発電制動用抵抗3
6によって、その発電エネルギーが消費され、交流電動
機3の持つ速度エネルギーが熱エネルギーと変換され、
交流電動機3の速度は低下、停止する。
ここで、第8図は、前記発電制動時、界磁電流Ifを一
定に制御した場合の特性図であるが、発電制動用抵抗3
6に流れる電流(交流電動機3の電機子電流)が減少
し、電機子反作用が減少しているにもかかわらず、界磁
電流を一定に流しているため交流電動機3は過励磁状態
となり、電動機端子電圧が電動機周波数に比例せず飽和
している。
そこで、発電制動時、前記第2図に示すベクトル演算器
20により界磁電流指令Ifp及び端子電圧Vを演算し、
演算結果による端子電圧制御(端子電圧制御器27)、
界磁電流制御(界磁電流制御器15)を行うことによ
り、 に制御し、第7図に示す発電制動特性とした。
ここで、ベクトル演算器20における演算結果、つま
り、界磁電流指令Ifp及び端子電圧Vは、第2図におい
て、速度フィードバック信号に比例した無負荷端子電圧
を入力し、電機子電流I(発電制動抵抗に流れる
電流I)を入力する。発電制動時、電機子リーケッジ
リアクタンスω1aは発電制動抵抗Rに対してω1a≪R、
故に力率角φは無視でき、力率1.0と考えφ=0と
することにより、(20−1)式の関係を保つ値とな
る。
なお、上記実施例で、定数Kad,Kaq,Kcは各々d軸電機
子反作用リアクタンス、q軸電機子反作用リアクタン
ス、転流リアクタンスを意味するものであり、これらの
定数は電動機3の周波数に比例して変化するため、説明
の都合上、省略したが、速度発電機7の出力信号に応じ
てテーブル等によって変化させるようにしたものであっ
てもよい。また、同様に、無負荷飽和曲線テーブル20
3により、磁化電流iμを演算する場合、その入力信号
である端子電圧Vを電動機3の速度に反比例した信号に
変換して与えるようにしたものであってもよい。
また、上記実施例ではベクトル演算器20の入力信号と
して電機子電流Iaの検出信号を用いたものを示した
が、速度偏差増幅器9の出力信号を用いたものであって
もよく、この場合には電機子電流Iaの検出信号と速度
偏差増幅器9の出力信号である電機子電流の基準信号と
の偏差が小さくなるように電流偏差増幅器の応答特性を
高めれば上記実施例と同様の効果を奏する。
また、上記実施例においてベクトル演算器20の演算は
マイクロコンピュータ等でディジタル処理されるもので
あってよく、この場合にはアナログのものに比べて演算
精度が向上する。また、上記実施例では第1図において
第2の変換器2として6相整流回路のものを示したが、
この第2の変換器を複数台並列あるいは直列構成にし
て、12相以上の整流回路に構成したものであっても、
上記実施例と同様の効果を奏する。
また、上記実施例において、データ読込器36の動作及
びデータ補正器36bの処理は、マイクロプロセッサの
割込機能を利用したものであっても上記実施例と同様の
効果を奏する。
また、上記実施例において、フイルタ35は、割込信号
にて動作するソンプルホールドであっても上記実施例と
同様の効果を奏する。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、端子電圧のベクトル
軌跡が無負荷端子電圧に対してd軸方向を並行に変化す
るような相差角θのテーブルを用い電機子電流の基本成
分に応じてベクトル演算を行い、また、磁化電流の演算
に無負荷飽和曲線を用いるとともに、直流電圧制御によ
り第2の変換器の位相角を補正し、かつ端子電圧制御に
より界磁電流を補正するようにしたので、装置の精度を
向上でき、また安定な転流動作を行えるものが得られ
る。また、発電制動時電動機端子電圧/電動機周波数=
一定として過励磁による電動機端子電圧の飽和を防ぐな
どの効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による交流電動機の制御装
置を示す構成図、第2図は第1図におけるベクトル演算
器の詳細構成図、第3図はこの発明の動作原理を説明す
るためのベクトル図、第4図はθ演算回路の特性図、第
5図は無負荷飽和曲線を示す特性図、第6図は電機子電
流の波形図、第7図は発電制動時、ベクトル演算器にて
界磁電流制御を行ったときの発電制動特性、第8図はベ
クトル演算を行わず界磁電流一定状態に制御したときの
発電制動特性図、第9図は従来装置の構成図、第10図
は電動機の電圧と電流の関係を示すベクトル図、第11
図は第1図に示した装置の動作を説明するためのベクト
ル図、第12図はサイリスタの電圧波形図である。 1は第1の電力変換器、2は第2の電力変換器、3は交
流電動機(同期電動機)、4は位置検出器、18は力率
角指令回路、19は無負荷端子電圧指令回路、20はベ
クトル演算器、21は直流電圧指令回路、22は直流電
圧制御回路(直流電圧偏差増幅器)、26は端子電圧指
令回路、27は端子電圧制御回路(端子電圧偏差増幅
器)、201は相差角演算テーブル、202は端子電圧
演算器、203は無負荷飽和曲線テーブル、204はd
軸成分磁化電流演算器、205はq軸電流反作用電圧演
算器、206は界磁電流演算器、207は界磁電流指令
発生回路(加算器)、208は転流重なり角演算器、2
09は位相指令発生回路(加算器)、35はスイッチ、
36は発電用制動抵抗。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流の周波数変換を行う電力変換器と、前
    記電力変換器の出力により駆動される交流電動機と、前
    記交流電動機の回転位置に応じた位置信号を出力する位
    置検出器と、前記電力変換器の直流電圧を検出する直流
    電圧検出手段と、前記交流電動機の端子電圧を検出する
    端子電圧検出手段と、前記交流電動機の界磁電流を制御
    する界磁電流制御回路と、前記交流電動機の無負荷端子
    電圧の大きさを設定する無負荷端子電圧指令回路と、前
    記交流電動機の力率角を指令する力率角指令回路と、前
    記無負荷端子電圧指令回路の指令信号及び前記力率角指
    令回路の指令信号にもとづき前記交流電動機の電機子電
    流の大きさに応じて該交流電動機の界磁電流指令と前記
    電力変換器の位相指令を出力するベクトル演算器と、前
    記電機子電流と前記端子電圧検出手段の出力信号と前記
    ベクトル演算器の転流重なり角及び力率角の和の信号と
    により直流電圧の演算を行う直流電圧指令回路と、前記
    直流電圧指令回路の出力信号と前記直流電圧検出手段の
    出力信号との偏差を増幅した信号を前記ベクトル演算器
    の位相指令に加算して前記電力変換器の位相を制御する
    直流電圧制御回路と、前記ベクトル演算器の端子電圧信
    号と電機子電流により端子電圧の演算を行う端子電圧指
    令回路と、前記端子電圧指令回路の出力信号と前記端子
    電圧検出手段の出力信号との偏差を増幅した信号を前記
    ベクトル演算器の界磁電流信号に加算して前記界磁電流
    制御回路に界磁電流指令として与える端子電圧制御回路
    と、前記交流電動機の発電制動時に発電制動用抵抗を該
    交流電動機端子に接続するスイッチと、を備えた交流電
    動機の制御装置。
  2. 【請求項2】電機子電流の大きさに応じて前記交流電動
    機の端子電圧のベクトル軌跡が前記無負荷端子電圧に対
    して垂直方向に推移するようなベクトル演算を行うため
    にd軸電機子反作用電圧のパーユニット値を入力して相
    差角を求める相差角演算テーブルと、前記相差角と前記
    無負荷端子電圧信号により端子電圧を求める端子電圧演
    算器と、前記端子電圧信号から磁化電流を求める前記交
    流電動機の無負荷飽和曲線テーブルと、前記相差角によ
    り前記磁化電流のd軸成分を求めるd軸成分磁化電流演
    算器と、前記相差角、力率角及び電機子電流によりq軸
    電機子反作用電圧を求めるq軸電機子反作用電圧演算器
    と、前記q軸電機子反作用電圧成分を補償して打消す界
    磁電流成分を求める電機子反作用補償の界磁電流演算器
    と、電機子反作用補償界磁電流信号とd軸成分磁化電流
    を加算して前記界磁電流指令を発生する界磁電流指令発
    生回路と、前記端子電圧信号と電機子電流信号と力率角
    により転流重なり角を求める転流重なり角演算器と、転
    流重なり角信号と力率角と相差角を加算して前記電力変
    換器の位相指令を発生する位相指令発生回路とにより、
    ベクトル演算器を構成したことを特徴とする特許請求の
    範囲第(1)項記載の交流電動機の制御装置。
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