JPH0634595B2 - インバ−タ回路 - Google Patents

インバ−タ回路

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JPH0634595B2
JPH0634595B2 JP61147161A JP14716186A JPH0634595B2 JP H0634595 B2 JPH0634595 B2 JP H0634595B2 JP 61147161 A JP61147161 A JP 61147161A JP 14716186 A JP14716186 A JP 14716186A JP H0634595 B2 JPH0634595 B2 JP H0634595B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は寄生ダイオードと浮遊キャパシタを有する半
導体スイッチ素子を使用したインバータ回路に関する。
〔従来の技術〕
寄生ダイオードと浮遊キャパシタを有する半導体スイッ
チ素子として酸化金属半導体電界効果トランジスタが代
表的である。よって以後の説明においてはこの半導体ス
イッチ素子として酸化金属半導体電界効果トランジスタ
(以下ではMOSFETと略記する)を使用するものとする。
第2図はMOSFETを使用したインバータの従来例を示す主
回路接続図であって直流電力を単相交流電力に変換する
単相インバータを示している。この第2図におけるイン
バータの第1相上側アームの符号20がMOSFETであり符
号21はこれの寄生ダイオード、符号22はこれの浮遊
キャパシタである。このMOSFET20には直列に第1ダイ
オードとしてのブロックダイオード25が接続され、こ
のブロックダイオード25とMOSFET20との直列接続回
路には第2ダイオードとしての環流ダイオード26が逆
極性で並列に接続されている。第1相下側アームもMOSF
ET30、寄生ダイオード31、浮遊キャパシタ32、ブ
ロックダイオード35、環流ダイオード36が上側アー
ムと同様な接続により構成されている。さらに第2相上
側および下側アームもそれぞれMOSFET40と50、寄生
ダイオード41と51、浮遊キャパシタ42と52、ブ
ロックダイオード45と55、環流ダイオード46と5
6により構成されているので、これら4個のMOSFET2
0,30,40,50を適宜オン・オフさせることによ
り直流電源2からの直流電力を単相交流電力に変換して
負荷4に供給する。
パルス幅変調制御により負荷4に与えられる電圧または
電流の制御はMOSFET40をオフMOSFET50をオンの状態
でMOSFET20と30とを高速で交互にオン・オフさせる
のであるが、このオン・オフの比率を変えることにより
構成される。またMOSFET20がオフでMOSFET30がオン
の状態でMOSFET40と50を交互にオン・オフさせれば
負荷4には上記と逆の電力が与えられる。
負荷4に正の電力を供給するモードを考えると、まずMO
SFET50がオン、MOSFET40がオフの状態でMOSFET20
がオン、MOSFET30がオフのとき、直流電源2→ブロッ
クダイオード25→MOSFET20→負荷4→ブロックダイ
オード55→MOSFET50→直流電源2の経路で電流が流
れる。次いでMOSFET20と30のオンとオフの状態を両
者とも逆転させると、負荷4→ブロックダイオード55
→MOSFET50→環流ダイオード36→負荷4の経路で引
続き電流が流れる。ブロックダイオード35はこのとき
の電流が寄生ダイオード31に流れるのを防止するため
のものであって、このブロックダイオード35がないと
寄生ダイオード31は逆回復時の耐量が小さいために破
壊してしまう。
第3図は第2図に示す従来例の動作波形図であって、第
3図(イ)はMOSFET20のゲート信号を、第3図(ロ)
はMOSFET30のゲート信号を、第3図(ハ)はブロック
ダイオード35の電圧をそれぞれあらわしている。
MOSFETにゲート信号を与えてオン・オフ動作をさせうる
場合に、このゲート信号に対してドレイン電流はある時
間遅れてオン・オフする。そこでオフ時の遅れ時間をT
off 、オン時の遅れ時間をTonとすれば、一般にToff
>Tonである。それ故第2図に示すようにMOSFET20と
MOSFET30とが直流電源2に対して直列回路で接続され
ている場合に両MOSFET20と30とが同時にオンとなる
期間がないように、このMOSFET20をオフさせるゲート
信号のMOSFET30をオンさせるゲート信号との間には待
ち時間Tを設けておかなければならないし、これと逆
の場合にも待ち時間Tが必要である(第3図(イ),
(ロ)参照)。この待ち時間Tの長さは、 T≧〔一方のMOSFETのToff 〕−〔他方のMOSFETのTon〕 となるように定めればよいのであるが、各素子の動作時
間のばらつきなどを考慮し、最悪の状態でも同一相の上
下アームを構成している両MOSFETが同時にオンとならな
いように待ち時間Tの長さを設定しているので、実際
には両MOSFETがともにオフ状態となる期間が存在するこ
とになる。
前述したようにMOSFET20がオンでMOSFET30がオフの
ときには直流電源2→MOSFET20→負荷4→MOSFET50
→直流源2の経路で電流が流れ、このときMOSFET30の
浮遊キャパシタ32は直流電源の電圧Eまで図示の極性
に充電されるので、次にMOSFET20がオフになると既述
したように環流ダイオード36が導通するので、MOSFET
30がオンになるまでの両MOSFET20と30がオフの期
間にはブロックダイオード35には浮遊コンデンサ32
に充電されている直流電源電圧Eが印加されることにな
る。このような現象は他のアームにもあらわれるので他
のブロックダイオード25,45,55もそれぞれ電流
電圧と同じ値の電圧Eが印加される期間が存在する。
上述の理由によりブロックダイオード25,35,4
5,55はそれぞれ電源電圧Eに耐えることができる高
耐圧のダイオードを使用しなければならない。これらの
ブロックダイオードの本来の使命はMOSFETの寄生ダイオ
ードを保護するためのものであるから低損失のダイオー
ドであるべきであるが、ショットキダイオードのような
低耐圧品が使用できないために発生損失が大となってイ
ンバータ装置の効率が低下するばかりでなく、この損失
による発熱を取除くための冷却装置が大形となりコスト
も上昇するという欠点を有する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この発明は、寄生ダイオードと浮遊キャパシタを有する
半導体スイッチ素子でインバータ回路を構成する場合
に、この半導体スイッチ素子に直列接続される第1ダイ
オードとして低耐圧・低損失のダイオードを使用できる
ようにして装置の効率向上と小形化の図れるインバータ
回路を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
この発明は、寄生ダイオードと浮遊キャパシタを有する
半導体スイッチ素子でインバータ回路を構成する場合
に、寄生ダイオードの破壊を防止するためにこの半導体
スイッチ素子に直列接続されている第1のダイオードに
並列に定電圧ダイオードを接続することにより、第2ダ
イオードすなわち環流ダイオードが導通したときに当該
半導体スイッチ素子の浮遊キャパシタに蓄積されている
電荷を放電させて前記第1ダイオードにこの浮遊キャパ
シタ電圧が印加されるのを防止しようとするものであっ
て、これにより第1ダイオードに低耐圧・低損失のダイ
オードを使用できるようにするものである。
〔実施例〕
第1図は本発明の実施例を示す主回路接続図であって、
この第1図により本発明の詳細を以下に記述する。
寄生ダイオード21と浮遊キャパシタ22を有するMOSF
ET20には第1ダイオードとしてのブロックダイオード
25が直列に接続され、この直列接続回路には第2ダイ
オードとしての環流ダイオード26が逆極性で並列接続
されているのは第2図の従来例と同じであるが、本発明
にあってはブロックダイオード25に並列に放電ダイオ
ードとしての定電圧ダイオードが接続されて1つのアー
ムが形成される。同様に寄生ダイオード31と浮遊キャ
パシタ32を有するMOSFET30とブロックダイオード3
5、環流ダイオード36、放電ダイオード37により他
のアームが形成される。また寄生ダイオード41と浮遊
キャパシタ42を有するMOSFET40、ブロックダイオー
ド45、環流ダイオード46、放電ダイオード47で形
成されるアーム、また寄生ダイオード51と浮遊キャパ
シタ52を有するMOSFET50、ブロックダイオード5
5、環流ダイオード56、放電ダイオード57で形成さ
れるアームであって、直流電源2に対してこれら4組の
アームをブリッジ接続することにより単相インバータ回
路を構成するので、負荷4には単相交流電力が与えられ
ることになる。
MOSFET50がオンMOSFET40がオフ状態でMOSFET20と
30を交互にオン・オフさせることにより負荷4には正
の電力がパルス幅変調制御により供給される。またMOSF
ET30がオン、MOSFET20がオフの状態でMOSFET40と
50を交互にオン・オフさせることにより、負荷4には
負の電力がパルス幅変調制御により供給されるのである
が、同一相の上側アームと下側アームのそれぞれのMOSF
ETのオン・オフの比率を変えることにより、負荷4に与
えられる電圧または電流が制御される。
負荷4に正の電力を供給しているモードではMOSFET50
がオンでMOSFET40はオフの状態にあり、このときMOSF
ET20がオンでMOSFET30がオフの時には、直流電源2
→ブロックダイオード25→MOSFET20→負荷4→ブロ
ックダイオード55→MOSFET50→直流電源2の経路す
なわち第1図に記載の2点鎖線のルートで電流Iが流
れる。次にMOSFET30をオフ、MOSFET30をオンにすれ
ば、負荷4→ブロックダイオード55→MOSFET50→環
流ダイオード36→負荷4の経路すなわち第1図に記載
の破線のルートで電流Iが流れる。本発明にあって
は、放電ダイオード37がブロックダイオード35に対
して並列接続されているので、Iなる電流が流れると
き、このIなる電流が寄生ダイオード31→放電ダイ
オード37の経路で流れるのを阻止する。
第2図に示す従来例の回路ではこの電流Iが環流ダイ
オード36を流れ始めてからMOSFET30がオンするまで
の期間は浮遊キャパシタ32の電圧がブロックダイオー
ド35に印加されのであるが、本発明にあっては、この
ブロックダイオード35に放電ダイオード37が並列接
続されているため、Iなる電流が環流ダイオード36
に流れ始めると同時に浮遊キャパシタ32に蓄積されて
いた電荷は放電ダイオード37を介して放電されてしま
うので、ブロックダイオード35には放電ダイオード3
7により決まる電圧が印加されるだけである。
上述の説明により第1相下側アームの放電ダイオード3
7の効果はあきらかであるが、残余のアームに設けられ
ている放電ダイオード27,47,57も同様の動作に
より同じ効果を発揮する。
〔発明の効果〕
この発明によれば、寄生ダイオードと浮遊キャパシタを
有する半導体スイッチ素子たとえばMOSFETなどに直列に
接続して寄生ダイオードが破損するのを防止するための
ブロッキングダイオードに並列に放電ダイオードを接続
したものをブリッジ接続してインバータ回路を形成させ
る。このように回路を構成すれば、インバータ動作中に
電源電圧値まで充電された浮遊キャパシタの電圧がブロ
ッキングダイオードに印加されることなく、新たに設け
られた放電ダイオードを介して放電されるようになるの
で、ブロッキングダイオードに高耐圧品を使用しなくて
もよいことになる。その結果放電ダイオードが追加され
ることにしてもブロッキングダイオードは低価格になる
ので全体のコストを低下できる。さらにこのブロッキン
グダイオードは低耐圧・低損失のダイオードを選定でき
るのでインバータ装置の効率向上が図れるばかりでな
く、このブロッキングダイオードの発熱が減少するの
で、放熱のための装置を簡略にできるので小形・軽量化
と、これによるコスト低下も期待できる利点を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す主回路接続図であり、第
2図はMOSFETを使用したインバータの従来例を示す主回
路接続図、第3図は第2図に示す従来例の動作波形図で
ある。 符号の説明 2……直流電源、4……負荷、20,30,40,50
……寄生ダイオードと浮遊キャパシタを有する半導体ス
イッチ素子としてのMOSFET、21,31,41,51…
…寄生ダイオード、22,32,42,52……浮遊キ
ャパシタ、25,35,45,55……第1ダイオード
としてのブロックダイオード、26,36,46,56
……第2ダイオードとしての環流ダイオード、27,3
7,47,57……放電ダイオードとしての定電圧ダイ
オード。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】寄生ダイオードと浮遊キャパシタを有する
    半導体スイッチ素子と第1のダイオードとの直列接続回
    路に第2のダイオードを逆並列接続することによりアー
    ムを形成し、複数の当該アームをブリッジ接続すること
    により構成されるインバータ回路において、前記各アー
    ムの第1ダイオードにそれぞれ定電圧ダイオードを並列
    接続することを特徴とするインバータ回路。
JP61147161A 1986-06-25 1986-06-25 インバ−タ回路 Expired - Fee Related JPH0634595B2 (ja)

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JPH02122592U (ja) * 1989-03-17 1990-10-08
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