JPH0634503A - 磁性粉体の粒度分布測定用試料の調製方法 - Google Patents

磁性粉体の粒度分布測定用試料の調製方法

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JPH0634503A
JPH0634503A JP4191023A JP19102392A JPH0634503A JP H0634503 A JPH0634503 A JP H0634503A JP 4191023 A JP4191023 A JP 4191023A JP 19102392 A JP19102392 A JP 19102392A JP H0634503 A JPH0634503 A JP H0634503A
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JP
Japan
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particle size
size distribution
magnetic powder
specimen
sample
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JP4191023A
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Inventor
Masashi Fujinaga
政志 藤長
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/0091Powders

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気的な凝集を伴う磁性粉体を、媒体中に均
一分散させる技術を開発し、磁性粉体の粒度分布を正確
に測定するのに好適な試料を調製する方法を提供するこ
と。 【構成】 磁性粉体を媒体中に分散させた試料を粒度分
布測定用試料として調製するに当たり、前記試料を、磁
性粉体と粘性物質との混練物(3)として押し出し機の
細孔(4)から押し出すことにより、上記磁性粉体が粘
性物質中に均一分散させた状態にすることを特徴とする
磁性粉体の粒度分布測定用試料の調製方法、ならびに、
上記混練物(3)の押し出し時に、この混練物(3)に
対しその押し出し方向と交差する向きに磁場を印加する
ことを特徴とする磁性粉体の粒度分布測定用試料の調製
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性粉体の粒度分布測
定用試料の調製方法に関し、特に、磁気的な凝集を伴う
磁性粉体を、粒度分布測定に好適な試料にする方法につ
いての提案である。
【0002】
【従来の技術】磁性粉体の特性は、一般に粒度分布の影
響を大きく受けることが知られている。それ故に、磁性
粉体を製造するに当っては、粉砕や分級などの工程にお
いて、適性な粒度分布とすることが必要であり、そのた
めには測定用試料の調製が極めて重要となる。
【0003】一般に、粉体の粒度分布測定方法として
は、計数法や沈降法,回折法,分級法などが知られてい
る(久保他編,「粉体」,丸善,p.444 参照)。これら
の粒度分布測定方法においては、通常、粉体を空気や水
などの分散媒体中に攪拌混合させることによって単一粒
子に分散させて得た試料を用いている。
【0004】ところが、磁性粉体は、磁気的な凝集力が
極めて強いので、このような媒体中に粉体を十分に分散
させることが難しく、たとえ均一分散させることができ
ても、再凝集を招くという問題点があった。
【0005】このようなことから、上述した磁性粉体の
ように磁気的な凝集を伴う性質のある粉体については、
それの粒度分布を正確に測定することが困難であった。
【0006】これに対して従来、磁性粉体の粒度分布測
定に関する上記問題点を解消する試みとして、磁性粉体
を粘性の強い樹脂に分散させて、スライドガラス上に薄
く塗布して得た試料を用い、この試料に基づいて粒度分
布を測定する方法が提案されている。(第13回日本応用
磁気学会学術講演概要集(1989),p.40参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には、磁性粉体をどのようにして樹脂中に分散さ
せるのかが全く不明である。例えば、磁性粉体を樹脂中
に分散させる手段として攪拌翼などを用いる通常の方法
では、媒体が粘性の極めて高い樹脂であることから、磁
性粉体を樹脂中に均一分散することが困難であるという
問題点を抱えていた。
【0008】一方、スライド上に薄く塗布する際の剪断
力を利用して磁性粉体を樹脂中に分散させる図1に示す
ような方法も知られている。この既知の方法は、鎖状に
連なって凝集している磁性粉体の凝集方向が不規則なた
めに、一定方向にしか作用しない前記剪断力では粉体を
十分に分散させることはできない。これに対しては、塗
布厚を極めて薄くして、剪断力を大きくすることも考え
られるが、この方法だと大きな粒子を含む粒度分布の測
定が正確に行えないという問題点があった。
【0009】本発明の目的は、従来技術の抱える上記問
題点を克服することにあり、特に、磁気的な凝集を伴う
磁性粉体を、媒体中に均一分散させる技術を開発し、磁
性粉体の粒度分布を正確に測定するのに好適な試料を調
製する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上掲の目的
実現のために鋭意研究した結果、以下に示す構成を要旨
とする発明を完成した。すなわち、本発明は、磁性粉体
を媒体中に分散させた試料を粒度分布測定用試料として
調製するに当たり、前記試料を、磁性粉体と粘性物質と
の混練物として押し出し機の細孔から押し出すことによ
り、上記磁性粉体が粘性物質中に均一分散させた状態に
することを特徴とする磁性粉体の粒度分布測定用試料の
調製方法、ならびに、上記混練物の押し出し時に、この
混練物に対しその押し出し方向と交差する向きに磁場を
印加することを特徴とする磁性粉体の粒度分布測定用試
料の調製方法である。
【0011】
【作用】本発明の特徴は、磁性粉体と粘性物質との混練
物3を、例えば図2に示すような押し出し機の細孔4か
ら押し出すことによって、磁性粉体を媒体中に均一分散
させていることにある。すなわち、前記混練物3をシリ
ンダー2内に充填し、押し出しピストン1の移動圧縮に
よって細孔4から押し出す際に、この混練物3中の磁性
粉体は、強い分散力を受けて単一粒子に分散される。
【0012】ここで、押し出し機の細孔の形状は、特に
限定されるものではないが、少なくとも全ての磁性粉体
が通過して均一に分散できる程度の偏平形状の孔とする
ことが望ましい。口径は、0.02〜1.0mm,より好ましくは
0.1〜0.7mm 程度とする。この理由は、0.02mmより小さ
いと、高い粘性のために混練物の押し出しが困難とな
り、かつ大きな粒度分布成分が通過できないからであ
る。一方、1.0mm より大きいと、十分な剪断力を磁性粉
体に作用させることができないからである。なお、本発
明方法によれば、細孔の最大幅を1mm程度としても十分
な分散力を磁性粉体に与えることができるので、数100
μm程度の大きな粒子を含む粉体の粒度分布も正確な測
定が可能となった。
【0013】また、粘性物質としては、熱可塑性樹脂や
熱硬化性樹脂,天然樹脂などの樹脂のうち、液状または
ペースト状のもの,あるいは溶媒に溶解することにより
液状またはペースト状としたものが好適に用いられる。
【0014】さらに、磁性粉体と粘性物質との混練方法
としては、単に混合する程度で十分であるので、既知の
種々の攪拌方法が適用できる。
【0015】本発明のもう一つの特徴は、磁性粉体と粘
性物質との混練物3を押し出す時に、図3に示すよう
に、この混練物3の押し出し方向と交差する向きに磁場
を印加することにある。これにより、前記混練物3中の
磁性粉体は、低保磁力材の場合には粉体の磁化が反転
し、一方、高保磁力材の場合には粉体が回転するなどし
て、粒子の凝集方向が押し出し方向と直交する向きに揃
う。その結果、細孔4からの押し出しによる凝集粒子の
分散をより容易に行うことができる。
【0016】ここで、混練物に印加する磁場の強さは、
50エルステッド以上とすることが好適である。この理由
は、50エルステッド未満では、粘性物質の粘性に打ち勝
って粒子の凝集方向を揃えることができないからであ
る。
【0017】このように本発明によれば、磁気的作用を
受けると凝集しやすい性質のある粉体を含む粒度分布測
定用試料を調製する場合に、試料中に磁性粉体を均一に
分散させることができる。従って、このような試料を用
いれば、磁性粉体の粒度分布を正確に測定することがで
きるようになる。
【0018】
【実施例】
(実施例1)ストロンチウムフェライト仮焼物をボール
ミルにて粉砕し、空気透過法による平均粒径が 0.7μm
の磁性粉体を得た。次に、この粉体をメチルアルコール
中に超音波を用いて分散させたのち沈降させ、沈降した
粉体10mgをペースト状のアミド樹脂2gと混練した。そ
の後、得られた混練物を、図2のような押し出し機を用
いて2mm×0.5mm の細孔から押し出し、粒度分布測定用
の試料を作製した。そして、作製した試料をスライドガ
ラスに貼着し、 GALAI社製CIS-1 型機を用いて、レーザ
ー光を用いた計数法により、磁性粉体の粒度分布を測定
した。その結果を、図5および表1に示す。なお、測定
は、図4に示すように、試料の長辺側からレーザーを照
射しながらスキャンすることにより、個々の粒子の粒径
をカウントすることにより行った。
【0019】(実施例2)ストロンチウムフェライト仮
焼物をボールミルにて粉砕し、空気透過法による平均粒
径が 0.7μmの実施例1と同一の磁性粉体を得た。次
に、この粉体をメチルアルコール中に超音波を用いて分
散させたのち沈降させ、沈降した粉体10mgをペースト状
のアミド樹脂2gと混練した。その後、得られた混練物
を、図3に示すような押し出し機を用いて、押し出し方
向に交差する向きに磁場を印加しながら2mm×0.5mm の
細孔から押し出し、粒度分布測定用の試料を作製した。
そして、実施例1と同様にして磁性粉体の粒度分布を測
定した。その結果を、図6および表1に示す。
【0020】(実施例3)ネオジウム−鉄−ボロン系合
金をジェットミルにて粉砕し、空気透過法による平均粒
径が 3.5μmの磁性粉体を得た。次に、この粉体をメチ
ルアルコール中に超音波を用いて分散させたのち沈降さ
せ、沈降した粉体20mgをペースト状のアミド樹脂2gと
混練した。その後、得られた混練物を、図1のような押
し出し機を用いて2mm×0.5mm の細孔から押し出し、粒
度分布測定用の試料を作製した。そして、実施例1と同
様にして磁性粉体の粒度分布を測定した。その結果を、
図7および表1に示す。
【0021】(実施例4)ネオジウム−鉄−ボロン系合
金をジェットミルにて粉砕し、空気透過法による平均粒
径が 3.5μmの実施例3と同一の磁性粉体を得た。次
に、この粉体をメチルアルコール中に超音波を用いて分
散させたのち沈降させ、沈降した粉体10mgをペースト状
のアミド樹脂2gと混練した。その後、得られた混練物
を、図3に示すような押し出し機を用いて、押し出し方
向に交差する向きに磁場を印加しながら2mm×0.5mm の
細孔から押し出し、粒度分布測定用の試料を作製した。
そして、実施例1と同様にして磁性粉体の粒度分布を測
定した。その結果を、図8および表1に示す。
【0022】(比較例1)ストロンチウムフェライト仮
焼物をボールミルにて粉砕し、空気透過法による平均粒
径が 0.7μmの実施例1および実施例2と同一の磁性粉
体を得た。次に、この粉体をメチルアルコール中に超音
波を用いて分散させたのち沈降させ、沈降した粉体10mg
をペースト状のアミド樹脂2gと混合した。その後、得
られた混合物を、図1に示すようにスライドガラス上に
塗布し、厚さ 100μmの粒度分布測定用の試料を作製し
た。そして、実施例1と同様にして磁性粉体の粒度分布
を測定した。その結果を、図9および表1に示す。
【0023】(比較例2)ネオジウム−鉄−ボロン系合
金をジェットミルにて粉砕し、空気透過法による平均粒
径が 3.5μmの実施例3および実施例4と同一の磁性粉
体を得た。次に、この粉体をメチルアルコール中に超音
波を用いて分散させたのち沈降させ、沈降した粉体20mg
をペースト状のアミド樹脂2gと混練した。その後、得
られた混練物を、図1に示すようにスライドガラス上に
塗布し、厚さ 100μmの粒度分布測定用の試料を作製し
た。そして、実施例1と同様にして磁性粉体の粒度分布
を測定した。その結果を、図10および表1に示す。
【0024】 表1に示す結果から明らかなように、
本発明方法による場合は、空気透過法による平均粒径
と、粒度分布面積法による平均粒径とが、ほぼ同一の値
であるのに対し、比較例では、これらの平均粒径におい
て大きな差を生じた。なお、空気透過法では、平均粒径
を正確に測定できるが、粒度分布を測定する方法ではな
い。このことから、本発明方法によれば、凝集粒子の分
散が良好であり、凝集による粗粒子の残留がなく正確な
粒度分布が得られるが、比較例では、凝集粒子の分散が
不十分なために、見掛け上粗粒子が増大して粒度分布が
粗粒子側にシフトしてしまい、正確な粒度分布が得られ
ないことが判った。
【0025】また、図5〜10に示す結果から明らかなよ
うに、粗大粒子の検出能を比較すると、比較例では20μ
m以上の粒子が全く検出されず、粗大粒子が試料分散時
に失われているのに対し、本発明にかかる実施例では、
30μm程度まで緩やかに減少する真正な粒度分布が得ら
れることが判った。
【0026】なお、本実施例においては、ストロンチウ
ムフェライトとネオジウム−鉄−ボロン系の磁性粉体に
関し、2mm×0.5mm という偏平形状の細孔から押し出し
た試料を用いて、レーザー光を用いた計数法により粒度
分布を測定する例を示したが、本発明は、これらに限定
されるものではなく、他の磁性粉体,他の押し出し細孔
形状および他の測定方式による場合にも有効に適用する
ことができる。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
性粉体と粘性物質との混練物,あるいはこの混練物にさ
らに磁場を印加して凝集方向を揃えたものを、押し出し
機の細孔から押し出しているので、磁性粉体の分散状態
が良好な試料を容易に得ることができる。従って、この
ようにして調製された試料を用いることにより、磁性粉
体の粒度分布を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の粉体分散技術を示す図である。
【図2】本発明の実施に用いられる押し出し機の断面概
略図と押し出された試料の正面図である。
【図3】本発明の実施に用いられる他の押し出し機の断
面概略図と押し出された試料の正面図である。
【図4】GALAI社製CIS-1 型機を用いた粒度分布測定法
の原理を示す図である。
【図5】実施例1の粒度分布測定結果を示す図である。
【図6】実施例2の粒度分布測定結果を示す図である。
【図7】実施例3の粒度分布測定結果を示す図である。
【図8】実施例4の粒度分布測定結果を示す図である。
【図9】比較例1の粒度分布測定結果を示す図である。
【図10】比較例2の粒度分布測定結果を示す図である。
【符号の説明】
1 押し出しピストン 2 シリンダー 3 磁性粉体と粘性物質の混練物 4 細孔 5 永久磁石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/11 A 41/02 G 8019−5E

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性粉体を媒体中に分散させた試料を粒
    度分布測定用試料として調製するに当たり、前記試料
    を、磁性粉体と粘性物質との混練物として押し出し機の
    細孔から押し出すことにより、上記磁性粉体が粘性物質
    中に均一分散させた状態にすることを特徴とする磁性粉
    体の粒度分布測定用試料の調製方法。
  2. 【請求項2】 上記混練物の押し出し時に、この混練物
    に対しその押し出し方向と交差する向きに磁場を印加す
    ることを特徴とする請求項1に記載の調製方法。
JP4191023A 1992-07-17 1992-07-17 磁性粉体の粒度分布測定用試料の調製方法 Pending JPH0634503A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007214510A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Dowa Holdings Co Ltd ボンド磁石用フェライト磁性粉およびその製造方法、並びにボンド磁石
US9402448B2 (en) 2010-07-27 2016-08-02 Kuraray Fastening Co., Ltd. Surface fastener with excellent temporary fixing function
JP2019090687A (ja) * 2017-11-14 2019-06-13 Jx金属株式会社 分析用試料埋込樹脂

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