JP2000150214A - 異方性焼結磁石の製造方法 - Google Patents

異方性焼結磁石の製造方法

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JP2000150214A
JP2000150214A JP10340997A JP34099798A JP2000150214A JP 2000150214 A JP2000150214 A JP 2000150214A JP 10340997 A JP10340997 A JP 10340997A JP 34099798 A JP34099798 A JP 34099798A JP 2000150214 A JP2000150214 A JP 2000150214A
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Japan
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material powder
sintered magnet
anisotropic sintered
powder
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JP10340997A
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Inventor
Hideki Matsuzawa
秀樹 松沢
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の乾式および湿式圧縮方法と同程度以上
の磁気特性を、小さい品質変動と低コストで得ることが
できる異方性焼結磁石の製造方法を提供する。 【解決手段】 異方性焼結磁石の製造方法において、磁
性原料粉末と球形状の有機化合物バインダーとを混合し
た後、金型中に供給し、磁場中で圧縮成形を施して得ら
れた成形体を焼結する異方性焼結磁石の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異方性焼結磁石の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、その高特性の故に、Nd−Fe−
B系により代表される希土類系異方性焼結磁石の需要が
著しく増加している。また、一方で、Sr−フェライト
に代表される異方性のフェライト磁石は、原材料が安価
なことから製造量の顕著な低下は認められないのが現状
である。
【0003】これら異方性焼結磁石の一般的な製造方法
にあっては、所要量の原料粉末を金型内に供給し、磁気
的配向のために磁場中で原料粉末を圧縮成形して成形体
を得て、この成形体を適当な条件下で焼結し、必要に応
じてさらに熱処理を施すものである。
【0004】ここで、成形に供される原料粉末は、磁気
的に配向させる必要があることを考慮に入れると、各粉
末粒子が複数の結晶から構成されないことが望ましい。
また、この粉砕方法としては、焼結性を考慮してボール
ミルのような湿式粉砕法が多く用いられる。原料粉末
は、そのままスラリーの形で成形に供したり、または分
散媒を除去した乾燥粉末の形で成形に供したりされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
原料粉末を金型内に供給する際には、ブリッジという現
象が問題となる。これは、粉末の自重の故に粉末の嵩密
度が増加して塊状となり、粉末の搬送路を閉鎖してしま
う現象である。このブリッジは、乾燥粉末を使用する際
に、特に多発するものである。
【0006】一方、スラリーを使用する方法は、原料粉
末が大気と接触しないので、酸化され易い希土類の原料
粉末などに最近多用されている。しかし、この場合に
は、粉末の沈降などのために、スラリーの濃度を一定に
保つのが容易でないという問題がある。
【0007】これらの問題が原因となって、製造時の成
形工程は、原料粉末の定量供給をいかに保証するかとい
う問題を内蔵している。金型への原料粉末の供給量が一
定にならないと、焼結体の寸法や密度の変動が大きくな
るのを免れない。特に、寸法の変動が大きくなると、焼
結体を製品寸法とするための研削代を大きく取る必要が
あり、原料歩留が大きく低下する。これは、特に原料代
が高い希土類磁石の場合には製造コストの面から看過で
きない欠点である。
【0008】この対策として、一般的なもののひとつ
に、造粒法と呼ばれる方法がある。これは、粉砕工程に
おいて数μmに微細化された原料粉末をバインダーを用
いて1mm程度の顆粒にして金型に供給する方法であ
る。しかし、この方法も、乾燥粉末をそのまま使用する
方法やスラリーを使用する方法に比べると、磁気特性が
大きく低下するという欠点がある。
【0009】この磁気特性の低下とは、より具体的に
は、圧縮成形時の粉末の磁気的な配向度の低下である。
異方性焼結磁石の製造方法における成形工程は磁場を一
定方向に印加して磁気的な配向度を高めて圧縮してい
る。上記の顆粒中においては、各結晶粒子は、その磁化
容易軸が全く無秩序な状態で、バインダーにより結合さ
れている。従って、磁場を印加して結晶粒子を磁気的に
一定方向に配向させようとしても、バインダーによる結
合力がこれを妨げるので、無秩序な状態を是正できな
い。これを解決するには、原料の顆粒に対して、圧縮成
形に際しては、速やかに結晶粒子に崩壊する、および個
々の結晶粒子の表面の摩擦抵抗が小さいという特性を付
与する必要がある。
【0010】かかる現状に鑑みて、この発明の目的は、
従来の乾式および湿式圧縮方法と同程度以上の磁気特性
を、小さい品質変動と低コストで得ることができる異方
性焼結磁石の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、原料粉末のバインダー混合工程において、
バインダーとして球形状の有機化合物バインダーを混合
するものである。
【0012】即ち、本発明は、異方性焼結磁石の製造方
法において、磁性原料粉末に球形状の有機化合物バイン
ダーを混合する異方性焼結磁石の製造方法である。
【0013】また、本発明は、前記磁性原料粉末がBa
フェライト系、Sr−フェライト系、Sm−Co系、N
d−Fe−B系のいずれかの材料である異方性焼結磁石
の製造方法である。
【0014】また、本発明は、前記有機化合物バインダ
ーがポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、
パラフィンのいずれかである異方性焼結磁石の製造方法
である。
【0015】原料粉末中に球形状の有機化合物バインダ
ーを均一に分散させることにより、原料粉末は異形状で
あっても、バインダー間との摩擦抵抗が減少するため原
料粉末全体の流動性は向上する。これにより、原料粉末
の金型内でのブリッジの形成は解消され、充填性は向上
し、さらに磁場中成形時の磁気的配向度も向上する。こ
れにより従来の乾式および湿式圧縮方法と同程度の磁気
特性を得ながら、且つ形状寸法や特性等の品質変動の小
さい異方性焼結磁石を得ることができる。また、これに
より、従来、要した原料粉末作製工程が容易になり、製
造時間が短縮化でき、製造上のコストを低減できる。
【0016】また、ステアリン酸等の潤滑剤の添加も不
要なため、焼結体に残留するカーボン量は少なく、磁気
特性の劣化は小さい。
【0017】また、原料粉末は特に限定されるものでは
ないが、Ba−フェライト系、Sr−フェライト系、S
m−Co系、Nd−Fe−B系の材料などが挙げられ
る。
【0018】また、有機化合物バインダーとしては、ポ
リビニルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、パラフ
ィンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではな
い。
【0019】また、球形状有機化合物バインダーの平均
粒径は、2〜50μmが望ましい。
【0020】バインダーを球形状化するための手段とし
ては、スプレードライ、流動層造粒等、種々の方法が考
えられるが特に限定されるものではない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について実施の形
態を挙げ、説明する。
【0022】重量%にして25.2Sm−49.2Co−
9.2Cu−15.0Fe−1.4Zrなる組成のインゴ
ットを溶解し、ジョークラッシャー、ディスクミルおよ
びボールミルにより、このインゴットを平均粒径3μm
まで粉砕して原料粉末とした。
【0023】この原料粉末100重量部に対して、バイ
ンダーとしてポリメタクリル酸メチル(PMMA)をス
プレードライヤーにて平均粒径20μmに球形状化した
ものを1重量部を添加し、プラネタリーミキサーにより
30分間混合した。なお、流動性は、5φmmのオリフ
ィス径を持つロートに100gの粉末を通過させた時の
通過時間を測定する規格、JISZ2505に基づいて
測定した。
【0024】上記バインダー混合粉末を使用し、外径5
mm、内径(中芯径)2mmの金型を使用して金型の横
方向(径方向)に18kOeに磁場を印加しながら、上
下方向に加圧して円筒形コアの圧縮成形を行った。この
成形体に焼結および熱処理を施して、異方性焼結磁石を
得た。
【0025】(比較例1)実施の形態と同様にして得ら
れた原料粉末100重量部に、ポリメタクリル酸メチル
(PMMA)1重量部を10wt%のIPA溶液として
加え、プラネタリーミキサーにより30分間混合した
後、真空乾燥を行った。
【0026】上記バインダー混合粉末を使用し、実施の
形態と同様の方法により圧縮成形を行った。この成形体
に焼結および熱処理を施して異方性焼結磁石を得た。
【0027】(比較例2)実施の形態と同様にして得ら
れた原料粉末100重量部に対して、ポリメタクリル酸
メチル1重量部とステアリン酸0.5重量部とを10w
t%のIPA溶液として加え、攪拌しながら転動造粒を
行った。しかる後、IPAを除いて粒径約1mmの顆粒
を得た。
【0028】上記顆粒を使用し、実施の形態と同様の方
法により圧縮成形を行った。この成形体に焼結および熱
処理を施して、異方性焼結磁石を得た。以上のようにし
て得られたバインダー混合粉末の流動性と、成形体およ
び焼結体の寸法および密度の測定値を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】以上、表1に示した結果より、実施の形態
における粉末の流動性は、従来の方法と同等以上の特性
を有しているのがわかる。また、実施の形態における異
方性焼結磁石は、いずれも比較例1,2におけるそれら
よりも焼結体密度は向上し、焼結体密度および各測定値
のばらつきが小さく、この発明の効果が明らかに現れて
いる。比較例1においては、金型内でブリッジを生じた
ために、定量供給がなされず、比較例2においては、顆
粒が大きすぎるために、定量供給がなされなかったもの
と考えられる。
【0031】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、原料粉
末の金型内への充填性が向上され、焼結体密度が向上
し、品質変動が小さく、磁気特性の良好な異方性焼結磁
石を、低コストで得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異方性焼結磁石の製造方法において、磁
    性原料粉末に球形状の有機化合物バインダーを混合する
    ことを特徴とする異方性焼結磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記磁性原料粉末は、Baフェライト
    系、Sr−フェライト系、Sm−Co系、Nd−Fe−
    B系のいずれかの材料であることを特徴とする請求項1
    記載の異方性焼結磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記有機化合物バインダーは、ポリビニ
    ルアルコール、ポリメタクリル酸メチル、パラフィンの
    いずれかであることを特徴とする請求項1記載の異方性
    焼結磁石の製造方法。
JP10340997A 1998-11-12 1998-11-12 異方性焼結磁石の製造方法 Pending JP2000150214A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015207687A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 日東電工株式会社 永久磁石及び永久磁石の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015207687A (ja) * 2014-04-22 2015-11-19 日東電工株式会社 永久磁石及び永久磁石の製造方法

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