JPH06126204A - セラミックス粉末の粉砕方法 - Google Patents
セラミックス粉末の粉砕方法Info
- Publication number
- JPH06126204A JPH06126204A JP4278242A JP27824292A JPH06126204A JP H06126204 A JPH06126204 A JP H06126204A JP 4278242 A JP4278242 A JP 4278242A JP 27824292 A JP27824292 A JP 27824292A JP H06126204 A JPH06126204 A JP H06126204A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- pulverizing
- pulverizing medium
- medium
- cylindrical
- Prior art date
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- Pending
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- Crushing And Grinding (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転ボールミル粉砕において、粉砕粉の粒度
分布をシャープにする粉砕方法を提案する。 【構成】 粉砕媒体の形状を外径と高さの比が0.8〜
1.2の円柱形とする。
分布をシャープにする粉砕方法を提案する。 【構成】 粉砕媒体の形状を外径と高さの比が0.8〜
1.2の円柱形とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェライトなどのセラ
ミックスの粉末の製造方法に関するものであり、さらに
詳しくは、回転ボールミル粉砕によって得られる粉末の
粒度分布をシャープにする粉砕方法に関するものであ
る。
ミックスの粉末の製造方法に関するものであり、さらに
詳しくは、回転ボールミル粉砕によって得られる粉末の
粒度分布をシャープにする粉砕方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】回転ミルは回転円筒内にボールやロッド
などの粉砕媒体を装入し、被粉砕物とともに適当な回転
を与え、媒体による衝撃力を利用して粉砕するもので、
セラミックスなどの粉砕に広く用いられている。ロッド
は中間サイズの領域での粉砕に適しており、微粉砕領域
ではボール(球形) より優れた粉砕媒体はないとされて
いる。このため、回転ボールミルを用いた微粉砕におけ
る粒度分布の制御方法を検討する際、ボールの大きさ、
構成、材質、ポットの回転速度、粉砕時間、被粉砕物と
粉体媒体の比および量などの様々な粉砕条件を変えるこ
とが試みられているものの、最近では粉砕媒体の形状の
検討はほとんどなされていない。
などの粉砕媒体を装入し、被粉砕物とともに適当な回転
を与え、媒体による衝撃力を利用して粉砕するもので、
セラミックスなどの粉砕に広く用いられている。ロッド
は中間サイズの領域での粉砕に適しており、微粉砕領域
ではボール(球形) より優れた粉砕媒体はないとされて
いる。このため、回転ボールミルを用いた微粉砕におけ
る粒度分布の制御方法を検討する際、ボールの大きさ、
構成、材質、ポットの回転速度、粉砕時間、被粉砕物と
粉体媒体の比および量などの様々な粉砕条件を変えるこ
とが試みられているものの、最近では粉砕媒体の形状の
検討はほとんどなされていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】粉体の粒度分布はその
充填性、流動性などの粉体特性を左右する重要な因子で
ある例えば、セラミックス粉末を圧粉成形する場合、サ
ブミクロン径の微粉が多いと金型との摩擦が大きくなっ
て円滑に成形出来なくなるという問題があった。また、
得られた成形体を焼結する際、粒度分布の広い粉体を使
用すると異常粒成長が起こりやすくなり、因みにHiller
t は平均粒径の2倍より大きい粒子を含む粉体で異常粒
成長が起こりやすくなることを理論的に求めている。か
かる異常粒成長は焼結体の高密度化を妨げ、強度を低下
させ、しばしばその他の特性も劣化させ、例えばフェラ
イトにおいては磁気特性の大幅な劣化を招くという問題
があった。
充填性、流動性などの粉体特性を左右する重要な因子で
ある例えば、セラミックス粉末を圧粉成形する場合、サ
ブミクロン径の微粉が多いと金型との摩擦が大きくなっ
て円滑に成形出来なくなるという問題があった。また、
得られた成形体を焼結する際、粒度分布の広い粉体を使
用すると異常粒成長が起こりやすくなり、因みにHiller
t は平均粒径の2倍より大きい粒子を含む粉体で異常粒
成長が起こりやすくなることを理論的に求めている。か
かる異常粒成長は焼結体の高密度化を妨げ、強度を低下
させ、しばしばその他の特性も劣化させ、例えばフェラ
イトにおいては磁気特性の大幅な劣化を招くという問題
があった。
【0004】本発明は、回転ボールミル粉砕によってセ
ラミックスなどの粉末を得る際に、粉砕効率を損なうこ
となく、粉砕粉の粒度分布をシャープにする粉砕方法を
提案することを目的とする。
ラミックスなどの粉末を得る際に、粉砕効率を損なうこ
となく、粉砕粉の粒度分布をシャープにする粉砕方法を
提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、回転ボールミ
ルを用いたセラミックス粉末の粉砕において粉砕媒体の
外径と高さの比が 0.8〜 1.2である円柱状の粉砕媒体を
使用することを特徴とする粉砕方法であり、またフェラ
イト原料を仮焼して得られる仮焼物を有利に粉砕するこ
とができる。
ルを用いたセラミックス粉末の粉砕において粉砕媒体の
外径と高さの比が 0.8〜 1.2である円柱状の粉砕媒体を
使用することを特徴とする粉砕方法であり、またフェラ
イト原料を仮焼して得られる仮焼物を有利に粉砕するこ
とができる。
【0006】
【作用】以下、回転ボールミル粉砕における粉砕媒体の
形状を円柱形とした理由について説明する。ボールおよ
びロッドを使用した粉砕では、媒体─媒体間および媒体
─ポット間で生じる押し切り、圧縮および衝突によって
粉砕が進むが、ボールが”点" 接触によるのに対して、
ロッドは”線" で接触することによって粉砕する。本発
明で提案している円柱形の媒体は、ボールのごとく自由
に運動することにより、”点" や”線" だけでなく、”
面" で接触することも可能にした。この動きを最も容易
にする形状として、円柱の外径と高さの比を 0.8〜 1.2
と限定したものである。
形状を円柱形とした理由について説明する。ボールおよ
びロッドを使用した粉砕では、媒体─媒体間および媒体
─ポット間で生じる押し切り、圧縮および衝突によって
粉砕が進むが、ボールが”点" 接触によるのに対して、
ロッドは”線" で接触することによって粉砕する。本発
明で提案している円柱形の媒体は、ボールのごとく自由
に運動することにより、”点" や”線" だけでなく、”
面" で接触することも可能にした。この動きを最も容易
にする形状として、円柱の外径と高さの比を 0.8〜 1.2
と限定したものである。
【0007】これにより、ロッドでの粉砕では困難であ
った微粉砕を可能にし、ボールでは不十分であった粗粉
の粉砕を効率よくかつ粉砕後の粒度分布をシャープにす
ることができるようになったものと考えられる。
った微粉砕を可能にし、ボールでは不十分であった粗粉
の粉砕を効率よくかつ粉砕後の粒度分布をシャープにす
ることができるようになったものと考えられる。
【0008】
【実施例】酸化鉄、酸化マンガンおよび酸化亜鉛の粉末
を混合した後、大気中にて 900℃、3時間の仮焼を施し
て得られたMn−Znフェライト仮焼粉を容量1 lの回
転ボールミルを用いて4時間湿式粉砕した。粉砕媒体の
形状は外径 5.5mm×高さ 5.5mmの円柱形(実施例)およ
び直径6.35mmの球形(従来例)の2種類を使用した。ポ
ットの形状、大きさおよび回転速度はそれぞれ同一とし
た。また投入した仮焼粉300gおよび粉砕媒体の量 2.2K
g、さらにスラリー濃度40%もそれぞれ同一とした。
を混合した後、大気中にて 900℃、3時間の仮焼を施し
て得られたMn−Znフェライト仮焼粉を容量1 lの回
転ボールミルを用いて4時間湿式粉砕した。粉砕媒体の
形状は外径 5.5mm×高さ 5.5mmの円柱形(実施例)およ
び直径6.35mmの球形(従来例)の2種類を使用した。ポ
ットの形状、大きさおよび回転速度はそれぞれ同一とし
た。また投入した仮焼粉300gおよび粉砕媒体の量 2.2K
g、さらにスラリー濃度40%もそれぞれ同一とした。
【0009】得られた粉末の平均粒径を空気透過法を用
いて測定した結果、ともに 1.2μmであった。この粉末
の粒度分布をレーザー回折法を用いて測定した結果を図
1に示す。図から明らかなように、球形の粉砕媒体を用
いた場合に比較して、円柱形の粉砕媒体で粉砕して得ら
れた粉末のは、 0.5μm 以下の微粉の量にほとんど差が
ないにもかかわらず、3μm 以上の粗粉が少なくなって
おり、シャープな粒度分布となっている。
いて測定した結果、ともに 1.2μmであった。この粉末
の粒度分布をレーザー回折法を用いて測定した結果を図
1に示す。図から明らかなように、球形の粉砕媒体を用
いた場合に比較して、円柱形の粉砕媒体で粉砕して得ら
れた粉末のは、 0.5μm 以下の微粉の量にほとんど差が
ないにもかかわらず、3μm 以上の粗粉が少なくなって
おり、シャープな粒度分布となっている。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、粉砕効率を損ねること
なく、微粉の発生を抑制しつつも粗粉を効率よく粉砕
し、粒度分布のシャープな粉末を得ることができる。
なく、微粉の発生を抑制しつつも粗粉を効率よく粉砕
し、粒度分布のシャープな粉末を得ることができる。
【図1】実施例と従来例における粉末の粒度分布の相違
を示すグラフである。
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清田 禎公 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内 (72)発明者 稲場 秀明 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究本部内
Claims (2)
- 【請求項1】 回転ボールミルを用いたセラミックス粉
末の粉砕において、粉砕媒体の外径と高さの比が 0.8〜
1.2である円柱状の粉砕媒体を使用することを特徴とす
るセラミックス粉末の粉砕方法。 - 【請求項2】 セラミックス粉末がフェライト原料を仮
焼して得られる仮焼粉であることを特徴とする請求項1
記載のセラミックス粉末の粉砕方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4278242A JPH06126204A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | セラミックス粉末の粉砕方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4278242A JPH06126204A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | セラミックス粉末の粉砕方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06126204A true JPH06126204A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=17594607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4278242A Pending JPH06126204A (ja) | 1992-10-16 | 1992-10-16 | セラミックス粉末の粉砕方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06126204A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001276639A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-09 | Toray Ind Inc | 粉砕機用媒体 |
WO2007126048A1 (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-08 | Daiichi Sankyo Company, Limited | 均一かつ安定な懸濁物の製造方法、及びそのための装置 |
US8783589B2 (en) | 2008-10-09 | 2014-07-22 | Imerys | Grinding method |
-
1992
- 1992-10-16 JP JP4278242A patent/JPH06126204A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001276639A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-10-09 | Toray Ind Inc | 粉砕機用媒体 |
WO2007126048A1 (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-08 | Daiichi Sankyo Company, Limited | 均一かつ安定な懸濁物の製造方法、及びそのための装置 |
US8783589B2 (en) | 2008-10-09 | 2014-07-22 | Imerys | Grinding method |
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