JPH06344894A - 液圧ブレーキ装置 - Google Patents

液圧ブレーキ装置

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JPH06344894A
JPH06344894A JP5160167A JP16016793A JPH06344894A JP H06344894 A JPH06344894 A JP H06344894A JP 5160167 A JP5160167 A JP 5160167A JP 16016793 A JP16016793 A JP 16016793A JP H06344894 A JPH06344894 A JP H06344894A
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JP
Japan
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pressure
hydraulic pressure
master cylinder
supplied
pump
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JP5160167A
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English (en)
Inventor
Kenji Shirai
健次 白井
Yutaka Onuma
豊 大沼
Fumiaki Kawabata
文昭 川畑
Kiyoji Nakamura
喜代治 中村
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アキュムレータを有さない液圧源の液圧を制
御してホイールシリンダに供給する形式の液圧ブレーキ
装置において、効き遅れを防止する。 【構成】 ポンプ91とリヤホイールシリンダ34,3
6との間に液圧制御弁42,44を設け、ポンプ吐出圧
をマスタシリンダ圧のa倍(a≧1)に制御する。液圧
制御弁42,44とポンプ91とマスタシリンダ12と
の間にチェンジバルブ160を設け、これをポンプ91
からの供給液量の不足時にマスタシリンダ12からのブ
レーキ液をも液圧制御弁42,44に供給し得るものと
する。ブレーキペダル10の急操作時に、ポンプ91か
らの供給液量が不足しても液圧制御弁42,44および
リヤホイールシリンダ34,36への供給液量は不足せ
ず、ブレーキの効き遅れを防止できる。チェンジバルブ
を液圧制御弁とホイールシリンダとの間に設けてもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液圧源の液圧を制御して
ホイールシリンダに供給する液圧ブレーキ装置に関する
ものであり、特に、装置の小形化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の液圧ブレーキ装置には、液圧源
の液圧を液圧制御弁によりブレーキペダル,ブレーキ操
作レバー等ブレーキ操作部材の操作力,操作ストローク
等操作量に応じた高さに制御し、車輪の回転を抑制する
ブレーキのホイールシリンダに供給する装置がある。特
開平4−233168号公報に記載のスプール式電磁液
圧制御弁を有する液圧ブレーキ装置はその一例である。
【0003】このような液圧ブレーキ装置において液圧
源は、従来、ポンプと、ポンプから吐出されたブレーキ
液を蓄えるアキュムレータとを有するものとされてい
る。ポンプを通常制動時におけるブレーキ操作部材の操
作速度に基づいて決まる操作量の増大勾配に従ってホイ
ールシリンダ圧を増大させるブレーキ液を供給し得る程
度以下の小形のものとするとともにアキュムレータを設
け、このアキュムレータに予め一定量のブレーキ液を加
圧状態で蓄えておき、ブレーキ操作時に十分な流量でホ
イールシリンダに供給し、小形のポンプおよびモータを
使用しながら急制動時にもブレーキ液がホイールシリン
ダに不足のない流量で供給されるようにされているので
ある。
【0004】しかしながら、液圧源をアキュムレータを
有するものとすれば液圧ブレーキ装置が大形となり、ま
た、アキュムレータにブレーキ液を蓄える際のポンプや
モータの作動音がやかましいという問題が生ずる。アキ
ュムレータは高圧のブレーキ液を蓄え得る強度と、急制
動時にホイールシリンダに不足なくブレーキ液を供給し
得る容量とを有することが必要であり、大形になること
を避け得ず、また、アキュムレータの液圧が所定の値よ
り低くなればポンプが作動させられてアキュムレータに
ブレーキ液を蓄えるため、ポンプが制動時以外にも作動
することがあり、運転者に違和感を抱かせるのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】それに対し、アキュム
レータを設けないで液圧源を構成することができる。ア
キュムレータを設けなければ液圧ブレーキ装置が小形と
なり、また、アキュムレータにブレーキ液を蓄える際の
ポンプやモータの作動音が運転者に違和感を抱かせるこ
ともなくなる。しかし、アキュムレータを設けなけれ
ば、例えば、緊急制動時のようにブレーキ操作部材が急
に操作された場合、液圧制御弁が液圧源の液圧をブレー
キ操作部材の操作量に対して不足のない高さに制御し得
るようにポンプおよびポンプを駆動するモータを大形の
ものとすることが必要となる。本発明は、ポンプが小形
のものでありながらアキュムレータを有さない液圧源の
液圧をブレーキ操作部材の操作量に応じた高さに制御し
てホイールシリンダに供給する液圧ブレーキ装置におい
て、液圧源からの供給ブレーキ液量がブレーキ操作部材
の操作量に対して不足する状態では、マスタシリンダの
加圧室から供給されるブレーキ液をホイールシリンダ側
へ供給することによって、急操作時にも不足なくブレー
キ液を供給できるようにすることを課題として為された
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液圧ブレー
キ装置は、上記の課題を解決するために、(a)ブレー
キ操作部材の操作力に応じた液圧を加圧室に発生させる
マスタシリンダと、(b)ホイールシリンダに液圧が供
給されることにより作動して車輪の回転を抑制するブレ
ーキと、(c)ブレーキ操作部材の急操作時にその急操
作に応じた勾配で前記ホイールシリンダの液圧を上昇さ
せるに必要なブレーキ液流量より小さい吐出容量のポン
プを有し、アキュムレータを有さない液圧源と、(d)
その液圧源とホイールシリンダとを接続する主液通路
と、(e)その主液通路に設けられ、液圧源の液圧をブ
レーキ操作部材の操作量に応じた高さに制御する液圧制
御弁と、(f)主液通路に設けられるとともにマスタシ
リンダの加圧室に接続され、液圧源の液圧がマスタシリ
ンダの液圧より高い状態では、主液通路の自身より上流
側の部分から供給されるブレーキ液の量に1対1に対応
する量のブレーキ液を主液通路の自身より下流側の部分
に供給し、液圧源の液圧がマスタシリンダの液圧より低
くなった場合には、少なくともマスタシリンダから供給
されるブレーキ液の量に1対1に対応する量のブレーキ
液を前記下流側の部分へ供給するブレーキ液供給制御装
置とを含むように構成される。
【0007】
【作用】このように構成された液圧ブレーキ装置におい
てブレーキ液供給制御装置は、主液通路の液圧源と液圧
制御弁との間に設けられてブレーキ液を液圧制御弁に供
給し、あるいは液圧制御弁とホイールシリンダとの間に
設けられ、液圧制御弁により制御された液圧のブレーキ
液をホイールシリンダに供給する。ブレーキ液供給制御
装置は、自身の上流側から供給されるブレーキ液自体を
下流側へ供給するものであっても、上流側から供給され
たブレーキ液はブレーキ液供給制御装置内に収容し、代
わりのブレーキ液を下流側へ供給するものであってもよ
い。後者の場合には、例えば、上流側室と下流側室とを
ピストンで仕切り、上流側から供給されたブレーキ液で
上流側室の容積が増大した分だけ下流側室の容積が減少
し、その容積減少分のブレーキ液が下流側へ供給される
ようにすればよい。仕切りのピストンを段付ピストンと
すれば、上流側から供給されたブレーキ液に比例する量
(比例係数は1より大きくても小さくてもよい)のブレ
ーキ液が下流側へ供給され、通常のピストンとすれば上
流側と同量のブレーキ液が下流側へ供給される。
【0008】いずれにしてもブレーキ液供給制御装置
は、液圧源の液圧がマスタシリンダの液圧以上のときに
は、液圧源から供給されるブレーキ液と1対1に対応す
る量のブレーキ液を液圧制御弁あるいはホイールシリン
ダに供給し、液圧源の液圧がマスタシリンダの液圧より
低くなった場合には、少なくともマスタシリンダから供
給されるブレーキ液と1対1に対応する量のブレーキ液
を液圧制御弁あるいはホイールシリンダに供給する。後
者の場合、ブレーキ液供給制御装置は、マスタシリンダ
から供給されるブレーキ液に対応する量のブレーキ液の
みを供給するものでもよく、あるいはマスタシリンダか
ら供給されるブレーキ液と、液圧源から供給されるブレ
ーキ液との和に対応する量のブレーキ液を供給するもの
でもよい。
【0009】したがって、液圧源のポンプの吐出容量が
小さく、ブレーキ操作部材が急操作されたとき、ブレー
キ液供給制御装置に液圧源から供給されるブレーキ液量
が不足する場合には、その不足がマスタシリンダから供
給されるブレーキ液によって補われ、あるいは液圧源か
ら供給されるブレーキ液の代わりにマスタシリンダから
供給されるブレーキ液によって必要な流量が確保され
る。マスタシリンダはブレーキ操作部材の操作力に応じ
た液圧を発生させるものであるから、ブレーキ操作部材
が急操作されれば大流量でブレーキ液を供給することが
できるため、マスタシリンダ圧の方が液圧源の液圧より
高くなり、マスタシリンダから供給されるブレーキ液の
量に1対1に対応する量のブレーキ液がホイールシリン
ダに供給されるのであり、マスタシリンダから供給され
るブレーキ液のみに基づいても十分な流量でホイールシ
リンダにブレーキ液を供給することができるのである。
【0010】
【発明の効果】このように本発明によれば、液圧源を、
アキュムレータを有さず、ポンプの吐出容量を小さいも
のとしながら、ホイールシリンダへのブレーキ液の供給
量が不足することがなく、急ブレーキ操作時に遅れなく
車輪の回転を抑制することができる液圧ブレーキ装置が
得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1において10はブレーキ操作部材とし
てのブレーキペダルである。このブレーキペダル10の
踏込みによりマスタシリンダ12の2個の加圧室13,
15にそれぞれ液圧が発生する。一方の加圧室13は、
液通路14と、液通路14から分岐させられた液通路1
6とによって左,右前輪18,20にそれぞれ設けられ
たブレーキのフロントホイールシリンダ22,24に接
続されている。また、他方の加圧室15は、液通路26
と、液通路26から分岐させられた液通路28とによっ
て左,右後輪30,32にそれぞれ設けられたブレーキ
のリヤホイールシリンダ34,36に接続されている。
なお、左,右後輪30,32は駆動輪である。
【0012】リヤホイールシリンダ34,36には、プ
ロポーショニングバイパスバルブ38を経て液圧が供給
される。プロポーショニングバイパスバルブ38は、フ
ロントホイールシリンダ22,24に正常に液圧が供給
される状態では、リヤホイールシリンダ34,36に供
給される液圧をフロントホイールシリンダ22,24に
供給される液圧に対して一定比率で減圧して供給し、フ
ロントホイールシリンダ22,24に正常に液圧が供給
されなくなったときには、減圧することなく、加圧室1
5に発生した液圧をそのままリヤホイールシリンダ3
4,36に供給するものである。
【0013】加圧室13とフロントホイールシリンダ2
2,24との間にはアンチロックアクチュエータ40が
設けられ、左,右前輪18,20がそれぞれ独立してア
ンチロック制御されるようになっている。また、液通路
26,28にはそれぞれ液圧制御弁42,44が設けら
れ、リヤホイールシリンダ34,36に供給される液圧
がそれぞれブレーキペダル10の踏込み力に応じた高さ
に制御されるとともに、左,右後輪30,32はそれぞ
れ独立してアンチロック制御および加速スリップ制御さ
れるようになっている。
【0014】アンチロックアクチュエータ40は次のよ
うに構成されている。前記液通路14,16にはそれぞ
れ常開の電磁開閉弁46が設けられている。これら電磁
開閉弁46とフロントホイールシリンダ22,24との
間には、リザーバ通路48によってリザーバ50が接続
されるとともに、リザーバ通路48には常閉の電磁開閉
弁52が設けられている。したがって、電磁開閉弁4
6,52の開閉の組合わせにより、フロントホイールシ
リンダ22,24は、マスタシリンダ12の加圧室13
に連通させられて液圧が増大する増圧状態と、リザーバ
50に連通させられて液圧が減少させられる減圧状態
と、加圧室13とリザーバ50とのいずれにも連通させ
られず、液圧が一定の高さに保たれる保圧状態とに切り
換えられる。フロントホイールシリンダ22,24から
リザーバ50に排出されたブレーキ液は、モータ54に
よって駆動されるポンプ56により汲み上げられ、液通
路14に戻される。アンチロックアクチュエータ40は
還流式なのである。
【0015】液圧制御弁42,44について説明する。
前記液通路26,28は液圧制御弁42,44が設けら
れることによりそれぞれ、マスタシリンダ側液通路26
M,28Mと、ホイールシリンダ側液通路26W,28
Wとに分けられている。液圧制御弁42,44の構成は
いずれも同じであり、液圧制御弁42を代表的に説明す
る。
【0016】図2に示すように、液圧制御弁42はバル
ブハウジング57を備えている。バルブハウジング57
は制御力発生装置58の制御力発生用ハウジング59と
一体的に形成されており、バルブハウジング57の内部
には断面形状が円形を成す有底の弁孔60が形成され、
制御力発生用ハウジング59内には、弁孔60の開口端
側に位置する大形の空間62と、空間62の弁孔60が
開口する側とは反対側に開口する有底のシリンダボア6
4とが形成されている。これら弁孔60,空間62およ
びシリンダボア64は、互に同心に形成されている。
【0017】弁孔60には、スプール66が実質的に液
密かつ摺動可能に嵌合されている。スプール66は段付
状を成し、第一大径部68と第二大径部70との間に小
径部72が形成され、第一,第二大径部68,70にお
いて弁孔60に嵌合されている。第一,第二大径部6
8,70の外周面と弁孔60の内周面とのクリアランス
は直径で10μmと極く小さくされており、これら外周
面と内周面との間に金属間シールが形成されている。
【0018】バルブハウジング57内にはまた、弁孔6
0より小径かつ有底のピン孔74が形成されており、反
力ピストン76が実質的に液密かつ摺動可能に嵌合され
て金属間シールが形成されるとともに、スプリング78
により弁孔60内に突出し、スプール66に当接する向
きに付勢されている。また、弁孔60の底面とスプール
66との間の空間は第一低圧ポート79によってリザー
バ80に接続されている。
【0019】バルブハウジング57には更に、液通路8
1によって液圧源82が接続される高圧ポート84,リ
ザーバ通路86によってリザーバ80に接続される第二
低圧ポート88,ホイールシリンダ側液通路26Wによ
ってリヤホイールシリンダ34に接続される制御圧ポー
ト90が形成されている。液通路81およびホイールシ
リンダ側液通路26Wが主液通路93を構成し、液圧制
御弁42は主液通路93の途中に設けられているのであ
る。
【0020】液圧源82は、ポンプ91、それを駆動す
るモータ92およびリリーフ弁94等によって構成され
ている。ポンプ91の吐出容量は、ブレーキペダル10
が急に踏み込まれたとき、その急操作に応じた勾配でホ
イールシリンダ圧を上昇させるに必要なブレーキ液流量
より小さくされている。しかし、それでもポンプ91か
ら吐出されるブレーキ液が余ることがあり、この余分の
ブレーキ液はリリーフ弁94から液通路95を経てリザ
ーバ80に還流させられる。
【0021】なお、右後輪32のリヤホイールシリンダ
36は、ホイールシリンダ側液通路28W,液圧制御弁
44の高圧ポート84をポンプ91に接続する液通路9
6(図1参照)および前記液通路81の一部により構成
される主液通路97によってポンプ91に接続され、液
圧制御弁44は主液通路97の途中に設けられている。
【0022】上記制御圧ポート90は、スプール66の
小径部72と弁孔60の内周面とにより形成された環状
室98に連通させられており、高圧ポート84は弁孔6
0の制御圧ポート90より底部側の部分に形成された円
環溝100に連通させられている。また、第二低圧ポー
ト88は弁孔60の制御圧ポート90より弁孔60の開
口側に形成された円環溝102に連通させられている。
【0023】さらに、前記ピン孔74の底面と反力ピス
トン76との間には、制御圧ポート90から分岐された
液通路104が接続されており、反力ピストン76は制
御圧ポート90の液圧を受けてその液圧に基づく反力を
発生させ、スプール66に高圧ポート84と制御圧ポー
ト90との連通を遮断する向きで付与する。反力ピスト
ン76および液通路104が反力手段を構成しているの
である。
【0024】前記空間62内には、フォースモータ11
0が配設されている。フォースモータ110は、永久磁
石112とムービングコイル114とを有する。空間6
2内に固定されたヨーク116には円環状溝118が設
けられ、中心に円柱部122が形成されており、永久磁
石112はヨーク116に固定されて円環状溝118の
外周側溝側面を構成している。また、ムービングコイル
114は非磁性材製の保持部材126にコイル128が
巻かれて成る。保持部材126は有底円筒状を成し、円
筒部130の外周側にコイル128が巻かれ、内周面に
固定のブッシュ132を介して円柱部122に摺動可能
に嵌合されている。ブッシュ132は摩擦係数が小さい
材料により作られており、ムービングコイル114はそ
の移動を円柱部122により案内される。さらに、保持
部材126の底壁部134には、突起136がスプール
66に向かって突設されている。なお、空間62は、バ
ルブハウジング57に設けられたドレンポート138に
よってリザーバ80に接続されている。
【0025】前記シリンダボア64内には、制御ピスト
ン140が実施的に液密かつ摺動可能に嵌合されて金属
間シールが形成されている。制御ピストン140とシリ
ンダボア64の底面との間には制御圧室142が形成さ
れ、ポート144および前記マスタシリンダ側液通路2
6Mによって加圧室15に接続されている。この制御圧
室142内にはスプリング146が配設されており、制
御ピストン140はスプリング146により付勢され、
前記ヨーク116の中心線上を貫通する貫通孔148内
に突出させられるとともに、制御ピストン140の先端
面に突設された突部150が前記保持部材126の底壁
部134に当接させられている。貫通孔148は、前記
保持部材126の底壁部134に形成された穴152お
よび前記ドレンポート138を経てリザーバ80に連通
させられ、大気圧室とされている。
【0026】スプール66,反力ピストン76,ムービ
ングコイル114および制御ピストン140は、スプリ
ング78,146により逆向きに付勢されて一体的に移
動し、制御圧室142にマスタシリンダ圧が供給され
ず、コイル128に励磁電流が供給されない状態では、
図2に示すように制御ピストン140が突起154にお
いてシリンダボア64の底面に当接し、スプール66が
制御圧ポート90を第二低圧ポート88に連通させる原
位置にある。
【0027】制御ピストン140は制御圧室142にマ
スタシリンダ圧が供給されることにより前進し、ムービ
ングコイル114を介してスプール66に、制御圧ポー
ト90を高圧ポート84に連通させる向きの制御力を作
用させる。
【0028】また、フォースモータ110のコイル12
8に励磁電流が供給されることによりムービングコイル
114が移動させられる。励磁電流の方向を変えること
によりムービングコイル114の駆動方向を変えること
ができ、制御ピストン140がスプール66に作用させ
る制御力と同じ向きの力をスプール66に加えてスプー
ル66を前進させ、あるいは制御力とは反対向きの力を
制御ピストン140に加え、制御ピストン140を後退
させてスプール66の後退を許容する。
【0029】制御ピストン140がスプール66に制御
力を作用させている状態で、フォースモータ110がス
プール66あるいは制御ピストン140に力を加えれ
ば、液圧制御弁42により制御されてフロントホイール
シリンダ22に供給される液圧を変更することとなる。
フォースモータ110が電気的液圧変更装置を構成して
いるのである。また、制御ピストン140がスプール6
6に制御力を作用させていない状態でコイル128に励
磁電流を供給し、スプール66に制御力と同じ方向の力
を加えることにより、液圧制御弁42は従来のスプール
式電磁液圧制御弁と同様に機能し、液圧源82の液圧を
コイル128の励磁電流に比例した高さに制御してリヤ
ホイールシリンダ34に供給することができる。
【0030】いずれにしてもフォースモータ110がス
プール66あるいは制御ピストン140に加える力はコ
イル128の励磁電流に比例し、励磁電流を適宜の大き
さに制御することにより、ホイールシリンダ圧を所望の
高さに変更,制御することができる。
【0031】前記主液通路93,97を構成する液通路
81のリリーフ弁94が接続された部分と液圧制御弁4
2,44との間の部分には、チェンジバルブ160が設
けられ、高圧ポート84へのブレーキ液の供給を制御す
るようにされている。チェンジバルブ160を図3に基
づいて説明する。
【0032】チェンジバルブ160のバルブハウジング
170には、長手方向に貫通する貫通孔172が形成さ
れており、スリーブ173が液密に嵌合されるととも
に、貫通孔172の両端開口がプラグ174,176に
より閉塞されて弁孔178が形成され、スプール180
が軸方向に移動可能に嵌合されている。スプール180
の長手方向の中間部にはランド182が形成されて弁孔
178に嵌合されており、それによりランド182の一
方の側に、プラグ174に形成されたポート184によ
ってマスタシリンダ12の加圧室15に接続されたマス
タシリンダ圧室186が形成され、ランド182の他方
の側に、プラグ176に形成されたポート188により
ポンプ91に接続されたポンプ圧室190が形成されて
いる。
【0033】スプール180にはまた、その長手方向の
両端部にゴム製の弁部材194,196が取り付けられ
るとともに、それら弁部材194,196とランド18
2との間に大径のガイド198,200が形成され、弁
孔178に嵌合されてスプール180の移動を案内する
ようにされている。これらガイド198,200の外周
面には軸方向に貫通する溝が複数本形成されており、ブ
レーキ液の流れを許容する。
【0034】また、スリーブ173の弁孔178を形成
する内周面の長手方向の中央には円環溝204が形成さ
れるとともに、ポート206,208によって液圧制御
弁42,44の高圧ポート84に接続されている。ラン
ド182の中心線方向に隔たった2個所にはそれぞれ、
ランド182の外周面と、ランド182の両端面とにそ
れぞれ開口する切欠210,212が設けられている。
これら切欠210,212はそれぞれ断面形状が矩形を
成す。
【0035】スプール180が弁孔178の長手方向の
中央に位置し、弁部材194,196がちょうどポート
184,186に対していずれも距離δを隔てた位置に
あるとき、切欠210,212の円環溝204の側端に
それぞれ対応する部分から中心側に向かって距離δの部
分は断面積が0まで漸減させられている。したがって、
切欠210,212の一方が円環溝204から外れてマ
スタシリンダ圧室186,ポンプ圧室190の一方と高
圧ポート84との連通が遮断されるとき、弁部材19
4,196の一方がポート184,188に着座してマ
スタシリンダ圧室186とマスタシリンダ12,ポンプ
圧室190とポンプ91との連通を遮断する。
【0036】切欠210,212の上記断面積漸減部以
外の部分の断面積は一定とされており、かつ、その大き
さはブレーキ液の流れを僅かに絞って、上流側と下流側
とに小さい液圧差を生じさせるように選定されている。
【0037】また、チェンジバルブ160は、マスタシ
リンダ圧室186およびポンプ圧室190と高圧ポート
84との連通を同時に遮断することはなく、いずれか一
方の連通を許容するか、あるいは両方の連通を許容す
る。チェンジバルブ160は、マスタシリンダ12から
供給されるブレーキ液とポンプ91から供給されるブレ
ーキ液とのうち、高圧ポート84に供給するブレーキ液
を選択する機能を有するとともに、両方の供給を任意の
比率で許容する機能をも有するものなのである。
【0038】本液圧ブレーキ装置は、図1に示す電子制
御ユニット(以下、ECUと略称する)220により制
御される。ECU220には、左,右の前輪18,20
および後輪30,32の各回転速度を検出する回転速度
センサ222,224,226,228が接続され、そ
れに基づいて車輪速度,車輪減速度,車体速度等を演算
する。ECU220にはまたブレーキスイッチ230が
接続され、ブレーキペダル10の踏込みの有無を表す検
出信号が供給される。さらに、ECU220は、アンチ
ロックアクチュエータ40の電磁開閉弁46,52の開
閉,モータ54,92の発停を制御するとともに、フォ
ースモータ110のコイル128への励磁電流の供給を
制御する。
【0039】次に作動を説明する。非制動時には、アン
チロックアクチュエータ40は増圧状態にあり、液圧制
御弁42,44のスプール66,反力ピストン76,ム
ービングコイル114および制御ピストン140は図2
に示す原位置にあってスプール66は制御圧ポート90
を第二低圧ポート88に連通させている。また、チェン
ジバルブ160はマスタシリンダ圧室186とポンプ圧
室190との少なくとも一方を液圧制御弁42,44の
高圧ポート84に連通させる状態にある。
【0040】車輪の回転を抑制すべくブレーキペダル1
0が踏み込まれれば、加圧室13,15にそれぞれ液圧
が発生し、加圧室13に発生した液圧はフロントホイー
ルシリンダ22,24に供給され、左,右前輪18,2
0の回転が抑制される。また、加圧室15に発生した液
圧は、液圧制御弁42,44の制御圧室142に供給さ
れるとともに、チェンジバルブ160のマスタシリンダ
圧室186に供給される。さらに、ブレーキペダル10
の踏込みがブレーキスイッチ230により検出され、ポ
ンプ91が作動させられてチェンジバルブ160のポン
プ圧室190にブレーキ液が供給され、チェンジバルブ
160は後述するようにマスタシリンダ12から供給さ
れるブレーキ液とポンプ91から供給されるブレーキ液
との少なくとも一方を液圧制御弁42,44に供給す
る。チェンジバルブ160による液圧制御弁42,44
へのブレーキ液の供給については後に説明する。
【0041】液圧制御弁42,44においては、制御圧
室142に液圧が供給されることにより制御ピストン1
40が前進し、ムービングコイル114を介してスプー
ル66を前進させ、制御圧ポート90が第二低圧ポート
88との連通を遮断され、更にスプール66が前進させ
られることにより高圧ポート84に連通させられ、チェ
ンジバルブ160から供給されたブレーキ液がリヤホイ
ールシリンダ34,36に供給される。それと共に反力
ピストン76は制御圧ポート90の液圧を受け、スプー
ル66に反力が作用させられてホイールシリンダ圧PW
は(1)式で表される高さに制御される。
【0042】 Pw=(S1 /S2 )Pm・・・・・(1) ただし、 S1 :制御ピストン140の断面積 S2 :反力ピストン76の断面積 Pm:マスタシリンダ圧
【0043】(1)式から明らかなように、マスタシリ
ンダ圧は制御ピストン140の断面積と反力ピストン7
6の断面積とによって決まる比率で倍力されてリヤホイ
ールシリンダ34,36に伝達される。マスタシリンダ
圧はブレーキペダル10の踏込み力に比例して発生して
おり、踏力センサを用いなくてもブレーキペダル10の
踏込み力に対応した高さのホイールシリンダ圧を得るこ
とができる。
【0044】このように、通常はリヤホイールシリンダ
34,36には液圧源82から供給されるブレーキ液が
供給され、マスタシリンダ12の加圧室15は液圧制御
弁42,44の液圧制御用パイロット圧を発生させる機
能を果たすのみであるため、加圧室15から排出される
ブレーキ液は僅かである。一方、フロントホイールシリ
ンダ22,24にはマスタシリンダ12の加圧室13か
らのブレーキ液が供給される。したがって、通常は、ブ
レーキペダル10のストロークが、加圧室13内のブレ
ーキ液を排出するためのストロークより僅かに大きい程
度で済み、かつ、リヤホイールシリンダ34,36には
液圧源82の液圧がマスタシリンダ圧より高い液圧に制
御されて供給されるため、ブレーキペダル10の踏込み
力の割りに大きい制動力が得られる。結局、ブレーキ操
作ストロークおよび操作力が小さくて済むこととなり、
ブレーキ操作フィーリングが向上する。
【0045】ブレーキペダル10の踏込み力が路面の摩
擦係数の割に過大であり、車輪のスリップ率が適正範囲
を超えた場合にはアンチロック制御が行われる。左,右
前輪18,20については、アンチロックアクチュエー
タ40の電磁開閉弁46,52の開閉が切り換えられ、
フロントホイールシリンダ22,24が減圧状態,保持
状態および増圧状態に切り換えられることによりスリッ
プ率が減少させられる。モータ54はアンチロック制御
の開始時に起動され、アンチロック制御の終了後停止さ
せられる。左,右後輪30,32については、フォース
モータ110のコイル128に電流を供給し、制御ピス
トン140に制御力とは反対向きの力を加えて後退さ
せ、制御圧ポート90を第二低圧ポート88に連通する
状態と、高圧ポート84に連通する状態といずれにも連
通しない状態とに切り換えることによりアンチロック制
御が行われる。
【0046】また、フォースモータ110のコイル12
8に供給する励磁電流の方向をアンチロック制御時とは
逆にし、ムービングコイル114を前進させてスプール
66に制御力を作用させることにより、ポンプ91から
チェンジバルブ160を経て供給されるブレーキ液を制
御してリヤホイールシリンダ34,36に供給すること
ができる。したがって、車両の加速時に路面の摩擦係数
との関係で駆動力が過大であるため、後輪30,32の
スリップが過大となった場合には、モータ92を起動す
るとともに、フォースモータ110に前進方向の励磁電
流を供給することにより、ブレーキペダル10が踏み込
まれなくても後輪30,32の回転を抑制することがで
き、加速スリップ制御を行うことができる。これらフォ
ースモータ110の作動によるアンチロック制御および
加速スリップ制御は、本発明とは直接関係がないため、
説明を省略する。
【0047】チェンジバルブ160の作動を説明する。
ブレーキペダル10がゆっくり踏み込まれ、ポンプ91
から供給されるブレーキ液量がブレーキペダル10の踏
込み速度に応じた勾配でリヤホイールシリンダ圧を上昇
させるに足る量であれば、チェンジバルブ160のスプ
ール180は図3において左方へ移動し、弁部材194
がポート184に着座してマスタシリンダ圧室186と
高圧ポート84との連通を遮断し、ポンプ91から供給
されたブレーキ液がポンプ圧室190を通って高圧ポー
ト84に供給される。
【0048】また、ブレーキペダル10が急に踏み込ま
れ、ブレーキペダル10の踏込み速度によって決まる踏
込み力の増大勾配が大きく、ポンプ91から供給される
ブレーキ液量が液圧制御弁42,44がポンプ圧を踏込
み力に応じた高さに制御するのに不足する場合には、ス
プール180は図3に示すように弁孔178の長手方向
の中間位置に移動して、ポンプ圧室190とマスタシリ
ンダ圧室186との両方から高圧ポート84にブレーキ
液を供給させる。
【0049】ブレーキペダル10が急に踏み込まれた場
合でも、マスタシリンダ12の加圧室15にはブレーキ
ペダル10の踏込み速度に応じた液圧が遅れなく発生
し、チェンジバルブ160のポート184および液圧制
御弁42,44の制御圧室142に供給される。しか
し、ポンプ91から供給されるブレーキ液の流量は限ら
れているため、液圧制御弁42,44においてスプール
66が高圧ポート84を制御圧ポート90に連通させて
も制御圧ポート90の液圧が制御圧室142の液圧に対
抗し得る高さまで上昇せず、スプール66が前進端へ移
動して高圧ポート84が制御圧ポート90に連通したま
まとなる。
【0050】その結果、チェンジバルブ160におい
て、スプール180が、ポンプ91の吐出圧、すなわち
ポンプ圧室190の液圧がマスタシリンダ圧室186の
液圧と等しくなる位置へ移動する。この状態におけるポ
ンプ圧室190からポート206に流れるブレーキ液の
量と、マスタシリンダ圧室186からポート206に流
れるブレーキ液の量との比率は、切欠212と切欠21
0との断面積の比率で決まる。換言すれば、スプール1
80はポンプ91の吐出圧がマスタシリンダ圧と等しく
なる量だけマスタシリンダ12からのブレーキ液がポー
ト206、すなわち液圧制御弁42,44へ流れる位置
で停止するのであり、ポンプ91から供給されるブレー
キ液は全てリヤホイールシリンダ34,36に供給さ
れ、かつ、不足分のブレーキ液がマスタシリンダ12か
ら補給されることとなる。そのため、図4のグラフに示
すように、液圧制御弁に供給される液圧は、ポンプ91
のみからブレーキ液が供給される場合およびマスタシリ
ンダ12のみからブレーキ液が供給される場合より急な
勾配で上昇し、ブレーキの効き遅れが良好に回避され
る。
【0051】ブレーキペダル10の踏込み速度が低下
し、あるいは停止し、マスタシリンダ12から供給され
るブレーキ液の流量が減少すれば、それにつれてスプー
ル180がポート184側へ移動して切欠210の流路
面積が絞られ、チェンジバルブ160を経て流れるブレ
ーキ液の流量が減少する。やがてポンプ91の吐出圧が
マスタシリンダ圧より高くなり、マスタシリンダ12か
ら供給されるブレーキ液の流量が0となる。
【0052】ポンプ91の吐出圧が、マスタシリンダ圧
に液圧制御弁42,44の制御ピストン140と反力ピ
ストン76との断面積比S1 /S2 を掛けた値より大き
くなれば、液圧制御弁42,44が液圧制御機能を果た
す状態となり、以後はリヤホールシリンダ圧が、マスタ
シリンダ圧のS1 /S2 倍に制御される。
【0053】ポンプ91が故障してブレーキ液を供給し
なくなった場合、あるいは電源がOFFの状態でブレー
キペダル10が踏み込まれた場合のようにポンプ91か
らブレーキ液が供給されないときには、スプール180
は図3において右方へ移動し、ポンプ圧室190とポン
プ91との連通を遮断してマスタシリンダ12から供給
されるブレーキ液が液圧制御弁42,44に供給され、
液圧制御弁42,44により制御された液圧がリヤホイ
ールシリンダ34,36に供給されて車輪の回転を抑制
することができる。
【0054】この場合、ブレーキペダル10の踏込み時
にスプール180がマスタシリンダ圧室186と高圧ポ
ート84との連通を遮断する位置にあっても、切欠21
0が僅かにブレーキ液の流れを絞り、マスタシリンダ圧
室186と円環溝204およびポンプ圧室190との間
に小さい液圧差を生じさせるため、スプール180がポ
ート188側へ移動し、ポンプ圧室190とポンプ91
との連通を遮断する。
【0055】本発明の別の実施例を図5に示す。本実施
例は、ブレーキ液供給制御装置としてのチェンジバルブ
250を液圧制御弁42,44とリヤホイールシリンダ
34,36との間に設けたものである。チェンジバルブ
250の構造は前記チェンジバルブ160と同じであ
り、図示および詳細な説明は省略する。
【0056】液圧制御弁42,44の高圧ポートは液圧
源82のポンプ91に直接接続されている。また、チェ
ンジバルブ250は、前記チェンジバルブ160におい
てポンプ91に接続されていたポンプ圧室が液圧制御弁
42,44の制御圧ポート90に接続された制御圧室と
され、マスタシリンダ圧室は液通路252によってマス
タシリンダ12の加圧室15に接続されている。
【0057】本液圧ブレーキ装置においては、ブレーキ
ペダル10の踏込み速度が遅く、ポンプ91から供給さ
れるブレーキ液の流量が十分である場合には、ポンプ9
1の吐出圧がリリーフ弁94のリリーフ圧に達し、液圧
制御弁42,44によってブレーキペダル10の踏込み
力に応じた高さに制御されてチェンジバルブ250に供
給される。この液圧はマスタシリンダ12の液圧より高
いため、チェンジバルブ250においてマスタシリンダ
圧室とマスタシリンダ12との連通が遮断され、リヤホ
イールシリンダ34,36にはポンプ91からのブレー
キ液のみが供給される。
【0058】それに対して、ブレーキペダル10の踏込
み速度が速く、ポンプ91から供給されるブレーキ液の
流量が不十分である場合には、液圧制御弁42,44に
おいて反力ピストン76に十分な反力が得られず、スプ
ール66が前進端へ移動して高圧ポート84が制御圧ポ
ート90に連通したままとなる。そのため、チェンジバ
ルブ250においてスプール180が軸方向の中間位置
へ移動し、液圧制御弁42,44から供給されるブレー
キ液とマスタシリンダ12から供給されるブレーキ液と
の両方をリヤホイールシリンダ34,36に供給する状
態となる。したがって、リヤホイールシリンダ圧の上昇
遅れが小さくて済み、ブレーキの効き遅れが良好に回避
される。なお、この場合もポンプ91の吐出圧は前記実
施例におけると同様にマスタシリンダ圧と等しくなる。
【0059】ブレーキペダル10の踏込み速度が低下
し、あるいは停止し、それに伴ってポンプ91の吐出圧
がマスタシリンダ圧より高くなれば、チェンジバルブ2
50がマスタシリンダ12を遮断する状態となり、以後
はポンプ91からのブレーキ液の供給によってリヤホイ
ールシリンダ34,36の液圧が上昇させられる。そし
て、最終的には、リヤホイールシリンダ34,36の液
圧が、液圧制御弁42,44によってマスタシリンダ圧
のS1 /S2 (制御ピストン140と反力ピストン76
との断面積比)倍に制御される。
【0060】本実施例において電源がOFFにされた状
態でブレーキペダル10が踏み込まれた場合、ポンプ9
1あるいはモータ92が故障した場合等、ブレーキ操作
時にポンプ91からブレーキ液が供給されない場合に
は、チェンジバルブ250はマスタシリンダ12から供
給されるブレーキ液をリヤホイールシリンダ34,36
に供給し、車輪の回転が抑制される。また、このときチ
ェンジバルブ250はリヤホイールシリンダ34,36
と液圧制御弁42,44との連通を遮断する状態に切り
換わるため、マスタシリンダ12からリヤホイールシリ
ンダ34,36に供給されるブレーキ液が液圧制御弁4
2,44を通ってリザーバ80に抜けてしまうことがな
い。
【0061】本発明の更に別の実施例を図6および図7
に示す。本実施例は、前記チェンジバルブ160,25
0とは異なる構造であるブレーキ液供給制御装置として
のチェンジバルブ260を、図5に示す実施例と同様に
液圧制御弁42,44とリヤホイールシリンダ34,3
6との間に設けたものである。
【0062】チェンジバルブ260のバルブハウジング
262は、図7に示すように、内周面が段付状を成す円
筒状部材264の小径孔部266に段付部材268の小
径部270が液密に嵌合され、大径孔部272に別の段
付部材274の中径部276が液密に嵌合されて成る。
段付部材268の小径部270には、大径孔部272に
開口する有底の弁孔278が形成され、プランジャ28
0が液密かつ摺動可能に嵌合され、プランジャ280と
弁孔278の底面との間の空間はポート282,液通路
284によりポンプ91に接続されてポンプ圧室286
とされている。
【0063】また、プランジャ280の弁孔278の開
口側端部には小径の突部288が突設され、弁孔278
の内周面と突部288との間の空間は、ポート290に
より液圧制御弁42,44の制御圧ポート90に接続さ
れた制御圧室292とされている。
【0064】前記段付部材274の中径部276に突設
された小径部294には、円筒状のピストン296が液
密かつ摺動可能に嵌合されている。ピストン296の外
周面は段付状を成し、大径部298において大径孔部2
72の内周面に液密に嵌合され、小径部300の内周面
において小径部294の外周面に液密に嵌合されてい
る。それにより、大径孔部272内には、ピストン29
6の大径部298と段付部材274の中径部276との
間にあって、液通路304,ポート306によってマス
タシリンダ12の加圧室15に接続されたマスタシリン
ダ圧室308が形成され、ピストン296の反対側に
は、液通路310,ポート312によってリヤホイール
シリンダ34に接続されたホイールシリンダ圧室314
が形成されている。
【0065】段付部材274の小径部294には、前記
弁孔278と同心かつ直径が等しい弁孔316が形成さ
れ、弁部材318のプランジャ部320が液密かつ摺動
可能に嵌合されている。弁孔316の段付部材274の
大径部側の空間はリザーバ80に接続されている。ま
た、プランジャ部320のホイールシリンダ圧室314
側の部分には弁孔316より小径の突部324が設けら
れるとともに、突部324の弁孔316からの突出端部
に弁子326が設けられている。
【0066】弁子326は、弁孔278,316より大
きく、弁孔278,316の開口端にそれぞれ形成され
た第一弁座328,第二弁座330にそれぞれ着座する
第一シール面332,第二シール面334が形成されて
いる。また、弁子326には、弁部材318の軸線と直
交する外向きに延び出すフランジ部336が設けられて
おり、弁部材318はフランジ部336とピストン29
6の大径部298との間に配設されたスプリング338
により、第一シール面332が第一弁座328に着座す
る向きに付勢されている。第一シール面332が第一弁
座328に着座した状態では第二シール面334が第二
弁座330から離間し、ホイールシリンダ圧室314と
マスタシリンダ圧室308とは、ピストン296の内周
面と段付部材274の小径部294との間に形成された
円環状通路340,ピストン296の小径部300に形
成された液通路342および弁部材318の突部324
と弁孔318との間に形成された環状室344を経て連
通させられる。
【0067】本液圧ブレーキ装置においてブレーキペダ
ル10が踏み込まれない状態では、チェンジバルブ26
0にはマスタシリンダ12,液圧制御弁42,44のい
ずれからもブレーキ液が供給されず、弁子326は図7
に示す位置にあって制御圧室292とホイールシリンダ
圧室314との連通を遮断している。ブレーキペダル1
0が踏み込まれ、ポンプ91が作動させられてポンプ圧
室286にブレーキ液が供給されればプランジャ280
に弁部材318側に前進する向きの力が加えられる。ま
た、マスタシリンダ圧室308にマスタシリンダ12か
らブレーキ液が供給され、ピストン296にスプリング
338を圧縮してフランジ部336側に前進する向きの
力が加えられる。
【0068】ブレーキペダル10の踏込み速度が遅く、
ポンプ91からのブレーキ液の供給量がブレーキペダル
10の踏込み速度に対して十分な場合には、ポンプ91
の吐出圧がリリーフ弁94のリリーフ圧に達し、プラン
ジャ280の前進により弁部材318が後退させられ、
第二シール面334が第二弁座330に着座し、リヤホ
イールシリンダ34へは液圧制御弁42,44により制
御されつつポンプ91からのブレーキ液のみが供給され
る。
【0069】それに対して、ブレーキペダル10の踏込
み速度が速く、ポンプ91からのブレーキ液の供給量が
不足する場合には、弁子326は第二弁座330に着座
するに至らない。この場合にはポンプ圧室286に供給
されるポンプ圧はリリーフ弁94のリリーフ圧まで上昇
しない反面、マスタシリンダ圧はブレーキペダル10の
踏込みに応じて急速に上昇する。そのため、チェンジバ
ルブ260においては、ピストン296がマスタシリン
ダ圧室308に供給されるマスタシリンダ圧によってス
プリング338の付勢力に抗して前進し、弁部材318
のフランジ部336に当接して弁子326が第二弁座3
30に着座することを妨げる向きの力を加える。その結
果、弁子326は第一弁座328からも第二弁座330
からも離れた状態に保たれ、リヤホイールシリンダ3
4,36にはポンプ91から供給されるブレーキ液とマ
スタシリンダ12から供給されるブレーキ液との両方が
供給される。
【0070】この状態においては、プランジャ280,
弁部材318およびピストン298が互に当接してあた
かも一体の部材であるかのように移動するが、これらは
下記(2)次式が成立する位置で停止する。 Pp ・S3 +S4 ・Pw =S4 ・Pm ・・・(2) ただし、 Pp :ポンプ91の吐出圧 S3 :プランジャ280の断面積 S4 :ピストン296の大径部298の断面積から段付
部材274の小径部294の断面積を引いた差 (2)式から明らかなように、断面積S3 ,S4 の設定
いかんによってマスタシリンダ圧に対するポンプ91の
吐出圧の大きさが変化するが、いずれにしてもポンプ9
1から供給されるブレーキ液が不足する場合にはマスタ
シリンダ12から供給されるブレーキ液により不足分が
補われる。
【0071】ブレーキペダル10の踏込み速度が低下し
あるいは停止して、リヤホイールシリンダ34,36へ
のブレーキ液の流量が低下すれば、ポンプ91の吐出圧
pおよびホイールシリンダ圧Pw が上昇して Pp ・S3 +S4 ・Pw >S4 ・Pm となり、チェンジバルブ260においてプランジャ28
0,弁部材318およびピストン296が右方へ移動す
る。その結果、弁子326が第二弁座330に着座して
マスタシリンダ12とリヤホイールシリンダ34,36
との連通を遮断し、以後はポンプ91から供給されるブ
レーキ液のみがリヤホイールシリンダ34,36に供給
される状態となる。やがてポンプ91の吐出圧がリリー
フ圧に達するとともに液圧制御弁42,44が液圧制御
機能を果たす状態となり、ホイールシリンダ圧はマスタ
シリンダ圧に制御ピストン140と反力ピストン76と
の断面積比S1 /S2 を掛けた大きさに制御される。
【0072】本発明の更に別の実施例を図8および図9
に示す。本実施例は、加圧室15とリヤホイールシリン
ダ34,36との間にそれぞれ設けられた液圧制御弁3
48とリヤホイールシリンダ34,36との間にそれぞ
れ、ブレーキ液供給制御装置として、液圧室の容積変化
によりホイールシリンダ圧を制御する容積型液圧制御装
置350を設けたものである。液圧制御弁348は前記
液圧制御弁42,44とほぼ同じ構造のものであるが、
制御ピストン140がOリング352に当接してブレー
キ液の漏れが防止されるようにされ、また、その構成を
得るために制御ピストン140の突部150が弁孔64
内に位置させられるとともに、ムービングコイル114
の保持部材126に突設された突部354に当接させら
れている点において異なっている。
【0073】このOリング352は制御ピストン140
の突部150の外周面には接触しておらず、大気圧室3
55と貫通穴148との連通を許容している。Oリング
352は、スプール66および制御ピストン140が前
進限度まで前進した場合に、制御ピストン140の端面
とシリンダボア64の底面との両方に接触し、制御圧室
142から制御ピストン140と制御力発生装置用ハウ
ジング59との隙間を経てブレーキ液が漏れることを完
全に防止するために設けられているのである。
【0074】容積型液圧制御装置350のバルブハウジ
ング356内に設けられたシリンダボア358には、マ
スタシリンダ側ピストン360および液圧制御弁側ピス
トン362がそれぞれ液密かつ摺動可能に嵌合されてい
る。それによりバルブハウジング356内には、マスタ
シリンダ側ピストン360とシリンダボア358の底面
との間にあって、液通路363および制御力発生装置5
8の制御力発生用ハウジング59に形成されたポート3
64によって制御圧室142に接続されたマスタシリン
ダ圧室365と、液圧制御弁側ピストン362とシリン
ダボア358の他方の底面との間にあり、ホイールシリ
ンダ側液通路26Wによって液圧制御弁348の制御圧
ポート90に接続された制御圧室366と、マスタシリ
ンダ側ピストン360と液圧制御弁側ピストン362と
の間にあり、ホイールシリンダ側液通路26Wによって
リヤホイールシリンダ34に接続されたホイールシリン
ダ圧室368とが形成されている。
【0075】ホイールシリンダ圧室368内にはスプリ
ング369が配設され、マスタシリンダ側ピストン36
0と液圧制御弁側ピストン362とを互に離間する向き
に付勢している。また、ホイールシリンダ圧室368
は、マスタシリンダ側ピストン360と液圧制御弁側ピ
ストン362とにそれぞれ形成された液通路370,3
71によってリザーバ80に接続されるとともに、液通
路370,371に設けられた開閉弁372,374に
よってホイールシリンダ圧室368とリザーバ80との
連通を許容,遮断されるようになっている。
【0076】これら開閉弁372,374の弁子は、マ
スタシリンダ側ピストン360および液圧制御弁側ピス
トン362の移動方向と平行な方向に相対移動可能に係
合させられるとともに、マスタシリンダ側ピストン36
0と液圧制御弁側ピストン362とが互に接近させられ
るとき、開閉弁372,374が閉じるようにされてい
る。
【0077】本液圧ブレーキ装置においてブレーキペダ
ル10の非踏込み時には、容積型液圧制御装置350の
マスタシリンダ側ピストン360および液圧制御弁側ピ
ストン362はいずれも図8に示す後退端位置にあり、
開閉弁372,374が開かれてホイールシリンダ圧室
368はリザーバ80に連通した状態にある。そして、
ブレーキペダル10が踏み込まれれば、液圧制御弁34
8の制御圧室142にマスタシリンダ圧が供給されると
ともに、高圧ポート84にポンプ91から液圧が供給さ
れる。
【0078】ブレーキペダル10がゆっくり踏み込ま
れ、ポンプ91からのブレーキ液の供給量が十分な場合
には、液圧制御弁348からマスタシリンダ圧より高い
制御圧が制御圧室366へ供給され、液圧制御弁側ピス
トン362の前進により開閉弁374が閉じるとともに
開閉弁372が閉じ、液圧制御弁側ピストン362の前
進によりホイールシリンダ圧室368内のブレーキ液が
リヤホイールシリンダ34に供給される。液圧制御弁3
48からマスタシリンダ圧より高い制御圧が制御圧室3
66へ供給され、ホイールシリンダ圧室368のホイー
ルシリンダ圧もそれに応じて上昇するため、マスタシリ
ンダ側ピストン360は液圧制御弁側ピストン362に
向かって前進せず、液圧制御弁側ピストン362のみが
マスタシリンダ側ピストン360に向かって前進し、ホ
イールシリンダ圧室368内のブレーキ液をリヤホイー
ルシリンダ34に供給する。
【0079】それに対して、ブレーキペダル10が急に
踏み込まれ、ポンプ91からのブレーキ液の供給量が不
足する場合には、液圧制御弁348が液圧制御機能を果
たさず、制御圧が十分上昇しないのに対し、マスタシリ
ンダ圧は急速に上昇するため、液圧制御弁側ピストン3
62が前進するとともにマスタシリンダ側ピストン36
0も前進する。これらマスタシリンダ側ピストン360
および液圧制御弁側ピストン362は開閉弁372,3
74を閉じて前進し、ポンプ91の吐出圧がマスタシリ
ンダ圧と等しい高さに保たれつつリヤホイールシリンダ
34へは両ピストン360,362の前進により十分な
量のブレーキ液が供給され、遅れ少なく液圧が上昇す
る。そのため、図9のグラフに示すように、ホイールシ
リンダ圧の上昇勾配が高く、車輪の回転はブレーキペダ
ル10の踏込み速度に対して遅れなく抑制される。
【0080】そして、ブレーキペダル10の踏込み速度
が低下し、あるいは停止してホイールシリンダ圧および
制御圧がマスタシリンダ圧まで高くなれば、ホイールシ
リンダ圧および制御圧はしばらくの間一定となる。液圧
制御弁348からのブレーキ液の供給によって液圧制御
弁側ピストン362が前進する距離だけマスタシリンダ
側ピストン360が後退し、リヤホイールシリンダ34
にブレーキ液が供給されないからであるが、ブレーキは
既に効いており、効き遅れが生ずることはない。マスタ
シリンダ側ピストン360が後退端に達した後は、制御
圧の上昇につれてホイールシリンダ圧も上昇する。ブレ
ーキペダル10の踏込みが解除されれば、液圧制御弁側
ピストン362の後退により開閉弁372,374が開
き、ホイールシリンダ圧室368内のブレーキ液は液通
路370,371を通ってリザーバ80に戻る。
【0081】本発明の更に別の実施例を図10および図
11に示す。本実施例は、液圧制御弁としてスプール式
電磁液圧制御弁380を使用し、ブレーキペダル382
の踏込み力を電気的に検出し、その検出結果に見合った
大きさの減速度を発生させる電気制御式液圧ブレーキ装
置に本発明を適用したものである。
【0082】本液圧ブレーキ装置においてフロントおよ
びリヤの各ホイールシリンダ384,386,388,
390は、電磁方向切換弁392の切換えにより、マス
タシリンダ394の2個の加圧室にそれぞれ発生した液
圧が供給される状態と、スプール式電磁液圧制御弁38
0により制御された液圧が供給される状態とに切り換え
られる。スプール式電磁液圧制御弁380等、電気的に
制御される機器に異常が生じた場合に、運転者のマニュ
アル操作によって車輪の回転が抑制されるようになって
いるのであり、通常の制動は電気的に行われる。そのた
め、マスタシリンダ394の2個の加圧室にはそれぞ
れ、電磁方向切換弁400を介してストロークシミュレ
ータ402が接続され、制動が電気的に行われる場合に
ブレーキペダル396の踏込みストロークに応じた反力
が得られるようにされている。
【0083】スプール式電磁液圧制御弁380は、図1
1に示すように、前記液圧制御弁42,44において制
御力発生装置58を設けず、フォースモータ406によ
ってスプール408に制御力を作用させる構造を有して
いる。ムービングコイル410の保持部材412はスプ
ール408に固定されており、コイル414に励磁電流
が供給され、永久磁石416の磁界によりヨーク418
から押し出されてスプール408を前進させる。このス
プール式電磁液圧制御弁380は既に知られたものであ
り、液圧制御弁42,44に対応する部分には同一の符
号を付して説明は省略する。
【0084】スプール式電磁液圧制御弁380の高圧ポ
ート84と液圧源420とを接続する液通路422およ
びスプール式電磁液圧制御弁380を電磁方向切換弁3
92を介してホイールシリンダ384〜390にそれぞ
れ接続する液通路424が主液通路426を構成してい
る。主液通路426のスプール式電磁液圧制御弁380
と液圧源420との間には、前記チェンジバルブ16
0,250と同じ構造のブレーキ液供給制御装置として
のチェンジバルブ428が設けられている。チェンジバ
ルブ428のマスタシリンダ圧室には、マスタシリンダ
394のフロントホイールシリンダ384,386に供
給する液圧を発する加圧室が接続され、ポンプ圧室には
ポンプ429が接続されている。ポンプ429はモータ
430により駆動され、リザーバ432からブレーキ液
を汲み上げてポンプ室に供給し、余分なブレーキ液はリ
リーフ弁434がリザーバ432へ戻す。これらポンプ
429,モータ430およびリリーフ弁434が液圧源
420を構成している。
【0085】スプール式電磁液圧制御弁380のコイル
414への励磁電流の供給は、ECU440によって制
御される。ECU440には、ブレーキペダル396の
踏込み力を検出する踏力センサ442,車体の前後方向
の減速度を検出する前後減速度センサ444,ホイール
シリンダ圧センサ446,回転速度センサ448が接続
されている。
【0086】本液圧ブレーキ装置においては、電源投入
に応じて、ホイールシリンダ384〜390がスプール
式電磁液圧制御弁380に接続され、マスタシリンダ3
94の加圧室がストロクシミュレータ402に接続され
る。そして、ブレーキペダル382が踏み込まれれば、
踏込み力および車体の前後方向の減速度が検出されてE
CU440に供給され、ECU440は、スプール式電
磁液圧制御弁380が液圧源420の液圧をペダル踏込
み力に応じた減速度が得られる高さに制御すべく励磁電
流を決定し、その励磁電流のコイル414への供給によ
り液圧源420の液圧が制御されてホイールシリンダ3
84〜390に供給される。
【0087】ブレーキペダル382の踏込みに応じてポ
ンプ429が駆動され、チェンジバルブ428には、ポ
ンプ429とマスタシリンダ394とからブレーキ液が
供給される。ブレーキペダル382がゆっくり踏み込ま
れてポンプ429からチェンジバルブ428へのブレー
キ液の供給量が十分であれば、チェンジバルブ428は
ポンプ429から供給されたブレーキ液のみをスプール
式電磁液圧制御弁380に供給する。また、ブレーキペ
ダル382が急に踏み込まれ、ポンプ429からのブレ
ーキ液の供給量が不足する場合には、チェンジバルブ4
28はポンプ429から供給されるブレーキ液と共に、
マスタシリンダ394から供給されるブレーキ液をもス
プール式電磁液圧制御弁380に供給する。そのため、
スプール式電磁液圧制御弁380には、ブレーキペダル
382の踏込み速度に応じた勾配で制御圧を生じさせる
のに十分な量のブレーキ液が供給され、車輪の回転が遅
れなく抑制される。
【0088】本発明の更に別の実施例を図12および図
13に示す。本実施例は、液圧源450からのブレーキ
液の供給量が不足する場合には、液圧源450から液圧
制御弁452へのブレーキ液の供給を止め、マスタシリ
ンダ454から供給されるブレーキ液のみを液圧制御弁
452を経てホイールシリンダ456に供給し、車輪4
58の回転を抑制するようにしたものである。なお、液
圧制御弁452の構成は図1〜図4に示す実施例の液圧
制御弁42,44と同じであり、説明は省略する。ま
た、左右前輪系統には、前記アンチロックアクチュエー
タ40と同様のアンチロックアクチュエータが設けら
れ、左右後輪系統にそれぞれ液圧制御弁452が設けら
れている。左後輪系統と右後輪系統との各構成は同じで
あり、一方について代表的に説明する。
【0089】液圧制御弁452の高圧ポートと液圧源4
50を構成するポンプ460とを接続する主液通路46
2の途中には電磁方向切換弁464が設けられている。
電磁方向切換弁464はマスタシリンダ454の加圧室
にも接続されており、ソレノイドが消磁された状態では
図に示す位置にあり、高圧ポートをポンプ460から遮
断し、マスタシリンダ454に連通させている。また、
ソレノイドが励磁されれば図中右側に示す状態に切り換
えられ、高圧ポートをマスタシリンダ454から遮断
し、ポンプ460に連通させる。ポンプ460はモータ
466により駆動され、リザーバ468からブレーキ液
を汲み上げて吐出し、余分なブレーキ液はリリーフ弁4
70からリザーバ468に排出される。
【0090】マスタシリンダ454の加圧室の液圧とポ
ンプ460の液圧とはそれぞれ、マスタシリンダ圧セン
サ474とポンプ圧センサ476とによって検出され
る。これらセンサ474,476の検出結果は電子制御
ユニット(ECU)478に供給され、その検出結果に
基づいてECU478は電磁方向切換弁464の切換え
を制御する。ECU478にはまた、車輪458の回転
速度を検出する回転速度センサ480の検出結果が供給
されるとともに、ブレーキペダル482の踏込みを検出
するブレーキスイッチ484が接続されている。
【0091】本液圧ブレーキ装置において非制動時に
は、電磁方向切換弁464のソレノイドは消磁され、液
圧制御弁452の高圧ポートはマスタシリンダ454に
連通させられている。ブレーキペダル482が踏み込ま
れれば、ブレーキスイッチ484の検出に基づいてEC
U478は電磁方向切換弁464を励磁し、液圧制御弁
452の高圧ポートをポンプ460に連通させる。
【0092】ブレーキペダル482の踏込み速度が遅
く、ポンプ460から供給されるブレーキ液の流量が十
分である場合には、ポンプ460の吐出圧(ポンプ圧)
はリリーフ弁470のリリーフ圧となってマスタシリン
ダ圧より高く、電磁方向切換弁464は液圧制御弁45
2の高圧ポートをポンプ460に連通させたままとさ
れ、液圧制御弁452はポンプ460から供給される液
圧をブレーキペダル482の踏込み力に応じた高さに制
御してホイールシリンダ456に供給する。
【0093】それに対して、ブレーキペダル482の踏
込み速度が速く、ポンプ460から供給されるブレーキ
液の流量が不十分である場合には次のようになる。マス
タシリンダ圧の立ち上がりはポンプ圧より遅く、図13
に示すようにマスタシリンダ圧の発生当初はマスタシリ
ンダ圧の増大勾配が緩やかであり、ポンプ460から供
給されるブレーキ液の流量はマスタシリンダ圧を倍力す
るのに十分な量であるため、液圧制御弁452はポンプ
圧をマスタシリンダ圧を倍力した高さに制御してホイー
ルシリンダ456に供給する。図13において二点鎖線
で示すのは、ポンプ圧がマスタシリンダ圧より高く、ブ
レーキペダル482の踏込み力に応じてマスタシリンダ
圧を倍力した高さに制御されたと想定した場合のホイー
ルシリンダ圧であり、踏込み開始当初はホイールシリン
ダ圧は太線で示すように、この想定線に沿って上昇させ
られる。
【0094】マスタシリンダ圧がブレーキペダル482
の踏込み速度に応じて急速に増大し始めれば、ポンプ4
60からの供給ブレーキ液量が不足し、ホイールシリン
ダ圧はポンプ460の吐出容量によって決まる一定の勾
配で上昇する。この勾配は、ポンプ460から供給され
るブレーキ液を液圧制御弁を経ることなくそのままホイ
ールシリンダに供給した場合のホイールシリンダ圧の上
昇勾配(図13中、破線で示す線の勾配)に等しく、ポ
ンプ圧とホイールシリンダ圧とは等しくなる。
【0095】そして、マスタシリンダ圧の方がポンプ圧
より高くなれば、ECU478は電磁方向切換弁464
のソレノイドを消磁して液圧制御弁452の高圧ポート
をマスタシリンダ454に連通させ、マスタシリンダ4
54のブレーキ液がホイールシリンダ456に供給され
てホイールシリンダ圧はマスタシリンダ圧と同じ高さで
上昇する。マスタシリンダ圧はブレーキペダル482の
踏込みに対して遅れなく上昇するため、車輪458の回
転が遅れなく抑制される。このとき、電磁方向切換弁4
64の切換えによってポンプ460は液圧制御弁452
との連通を遮断されるため、ポンプ圧はリリーフ圧まで
上昇する。なお、マスタシリンダ圧は、制御力発生装置
の制御圧室と高圧ポートとの両方に供給されるため、制
御圧室のみに供給される場合より少し上昇勾配が低くな
る。
【0096】ブレーキペダル482の踏込み速度が低下
してマスタシリンダ圧の上昇勾配が低くなり、図13に
破線で示すポンプ圧の上昇勾配と等しくなったとき、電
磁方向切換弁464は液圧制御弁452の高圧ポートを
ポンプ460に連通させる位置に切り換えられる。その
ため、ポンプ460から吐出されるブレーキ液が液圧制
御弁452に供給されてポンプ圧はマスタシリンダ圧ま
で低下し、以下、上記一定の勾配で上昇し、ホイールシ
リンダ圧もポンプ圧と同じ高さで上昇する。ホイールシ
リンダ圧はポンプ圧をブレーキペダル482の踏込み力
に応じた高さであって、マスタシリンダ圧を倍力した高
さまで上昇し、ポンプ圧は更にリリーフ圧まで上昇す
る。
【0097】このようにポンプ460から供給されるブ
レーキ液によって車輪458の回転を抑制する状態に戻
せば、フォースモータを用いて液圧制御弁452の制御
圧を電気的に制御し、ブレーキペダル482の踏込み力
に応じた減速度を得る制動効果制御を行ってもマスタシ
リンダにボトミングが生ずることがない。
【0098】制動効果制御は、ブレーキペダル482の
踏込み力を検出する踏力センサと、車両減速度を検出す
る車両減速度センサとを設け、踏力に比例する高さの目
標減速度と実減速度とを比較し、目標減速度が得られる
ようにフォースモータを作動させることにより行われ
る。実減速度が目標減速度より大きい場合には、フォー
スモータが制御ピストンに制御力とは反対方向の力を加
える向きの電流がコイルに供給されてホイールシリンダ
圧が減少させられ、逆の場合にはフォースモータが制御
ピストンに制御力と同じ方向の力を加える向きの電流が
コイルに供給されるのである。そのため、マスタシリン
ダのブレーキ液が液圧制御弁452を経てホイールシリ
ンダ456に供給される状態で制動効果制御のために減
圧制御および増圧制御が繰返し行われれば、ブレーキ液
がマスタシリンダから供給されてはリザーバ468に排
出され、マスタシリンダにボトミングが生ずる恐れがあ
る。それに対し、ポンプ460からのブレーキ液が制御
されてホイールシリンダ456に供給される場合には、
マスタシリンダにボトミングが生ずることはないのであ
る。マスタシリンダ454から供給されるブレーキ液に
よって車輪458の回転が抑制されるのは、ポンプ46
0からのブレーキ液の供給が不足する短い間であり、そ
の間に制動効果制御が行われることは少なく、また、行
われても極く短時間であるため、リザーバ468にブレ
ーキ液が流出しても支障はない。
【0099】また、アンチロック制御時には、液圧制御
弁452にマスタシリンダ454のブレーキ液が供給さ
れる状態にあっても、アンチロック制御の開始の検出に
基づいて電磁方向切換弁464が液圧制御弁452の高
圧ポートをポンプ460に連通させる状態に切り換えら
れ、ポンプ460から供給されるブレーキ液の制御によ
ってアンチロック制御が行われる。マスタシリンダから
供給されるブレーキ液によってアンチロック制御が行わ
れることはないのであり、マスタシリンダからホイール
シリンダに供給されたブレーキ液がリザーバに排出され
てマスタシリンダにボトミングが生ずることはない。
【0100】ポンプ460が故障してブレーキ液を供給
しなくなった場合には、マスタシリンダ圧の方がポンプ
圧より高いため、電磁方向切換弁464はマスタシリン
ダ圧を液圧制御弁452に供給する状態に切り換えられ
る。この場合にはポンプ460からブレーキ液が供給さ
れないため、ポンプ圧は0であり、ECU478は電磁
方向切換弁464を液圧制御弁452をポンプ460に
連通させる状態には切り換えず、マスタシリンダ圧の上
昇勾配がポンプ圧の上昇勾配に等しくなっても液圧制御
弁452がマスタシリンダ454に連通したままとさ
れ、ホイールシリンダ456へのブレーキ液の供給が確
保される。また、電源がOFFの状態でブレーキペダル
482が踏みこまれた場合には、電磁方向切換弁464
は液圧制御弁452の高圧ポートをマスタシリンダ45
4に連通させる位置のままであり、ホイールシリンダ4
56へのブレーキ液の供給が確保される。
【0101】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、電磁方向切換弁464,マスタシリンダ圧
センサ474,ポンプ圧センサ476およびECU47
8のセンサ474,476の検出結果に基づいて電磁方
向切換弁464の切換えを行う部分がブレーキ液供給制
御装置を構成しているのである。
【0102】なお、電磁方向切換弁464は、マスタシ
リンダ圧の上昇勾配がポンプ圧の上昇勾配に等しくなっ
たときに高圧ポートをポンプ460に連通させる状態に
切り換えられるようになっていたが、ポンプ圧の上昇勾
配より低い設定値になったときに切り換えるようにして
もよい。
【0103】また、制動効果制御を行わない場合には、
マスタシリンダ圧の上昇勾配がポンプ圧の上昇勾配以下
になっても電磁方向切換弁464をポンプ460からの
ブレーキ液が供給される状態に切り換えることは不可欠
ではない。マスタシリンダ454からホイールシリンダ
456に供給されたブレーキ液がリザーバ468に流出
することがないからである。
【0104】さらに、電磁方向切換弁464は液圧制御
弁452とホイールシリンダ456との間に設けてもよ
い。
【0105】また、図1〜図9,図12および図13に
示す各実施例においては、前輪系統に電磁開閉弁等によ
り構成されるアンチロックアクチュエータ40が設けら
れていたが、後輪系統と同様にフォースモータにより制
御力が電気的に変更される液圧制御弁を設けてホイール
シリンダ圧が制御されるようにするとともに、ブレーキ
液供給制御装置を設けてもよい。
【0106】さらに、図7に示すチェンジバルブ260
および図8に示す容積型液圧制御装置350はそれぞ
れ、液圧制御弁42,44および348とリヤホイール
シリンダ34,36との間に設けられていたが、これら
チェンジバルブ260および容積型液圧制御装置350
はそれぞれ、図1に示すチェンジバルブ160のよう
に、液圧源と液圧制御弁との間に設けてもよい。
【0107】また、図1〜図9に示す各実施例の液圧ブ
レーキ装置において通常の制動時には電気的液圧変更装
置は作動させれらず、液圧制御弁により機械的に制御さ
れた液圧のみによって車輪の回転が制御されるようにな
っていたが、通常の制動時にも液圧制御弁と電気的液圧
変更装置との両方により液圧を制御するようにしてもよ
い。例えば、前記制動効果制御を行うのである。なお、
図12および図13に示す実施例において、制動効果制
御以外にも、通常の制動時に液圧制御弁と電気的液圧変
更装置との両方により液圧を制御するようにしてもよ
い。
【0108】また、図1〜図13に示す各実施例の各構
成要素を別の実施例に付加したり、あるいは置換して本
発明を実施することが可能である。
【0109】さらに上記各実施例において液圧制御弁
は、液圧源の液圧をブレーキペダルの踏込み力に応じて
制御するものとされていたが、踏込みストロークに応じ
て制御するものとしてもよい。例えば、図10および図
11に示す実施例においてブレーキペダル382の踏込
みストロークを電気的に検出し、スプール式電磁液圧制
御弁380にポンプ429の吐出圧をブレーキペダル3
82の踏込みストロークに応じた高さに制御させるので
ある。この場合、ブレーキペダル382の踏込み速度に
よって決まる踏込みストロークの増大勾配が大きく、ポ
ンプから供給されるブレーキ液量が液圧制御弁がポンプ
圧を踏込みストロークに応じた高さに制御するのに不足
するとき、マスタシリンダからブレーキ液が供給されて
車輪の回転が遅れなく抑制される。
【0110】また、上記各実施例においてブレーキ操作
部材はブレーキペダルとされていたが、ブレーキ操作レ
バーとしてもよい。
【0111】その他、特許請求の範囲を逸脱することな
く、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である液圧ブレーキ装置の系
統図である。
【図2】上記液圧ブレーキ装置に設けられた液圧制御弁
を断面にして示す図である。
【図3】上記液圧ブレーキ装置に設けられたチェンジバ
ルブを示す正面断面図である。
【図4】上記液圧ブレーキ装置において急制動時にチェ
ンジバルブから液圧制御弁に供給される液圧を示すグラ
フである。
【図5】本発明の別の実施例である液圧ブレーキ装置の
系統図である。
【図6】本発明の更に別の実施例である液圧ブレーキ装
置の系統図である。
【図7】図6に示す液圧ブレーキ装置に設けられたチェ
ンジバルブを示す正面断面図である。
【図8】本発明の更に別の実施例である液圧ブレーキ装
置の系統図である。
【図9】図8に示す液圧ブレーキ装置における急制動時
のホイールシリンダ圧の変化を示すグラフである。
【図10】本発明の更に別の実施例である液圧ブレーキ
装置の系統図である。
【図11】図10に示す液圧ブレーキ装置に設けれらた
スプール式電磁液圧制御弁を示す正面断面図である。
【図12】本発明の別の実施例である液圧ブレーキ装置
の系統図である。
【図13】図12に示す液圧ブレーキ装置における急制
動時のポンプ圧,マスタシリンダ圧およびホイールシリ
ンダ圧を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ブレーキペダル 12 マスタシリンダ 13,15 加圧室 18 左前輪 20 右前輪 22,24 フロントホイールシリンダ 30 左後輪 32 右後輪 34,36 リヤホイールシリンダ 42,44 液圧制御弁 82 液圧源 160,250,260 チェンジバルブ 350 容積型液圧制御装置 380 スプール式電磁液圧制御弁 382 ブレーキペダル 384,386 フロントホイールシリンダ 388,390 リヤホイールシリンダ 394 マスタシリンダ 420 液圧源 426 主液通路 428 チェンジバルブ 450 液圧源 452 液圧制御弁 454 マスタシリンダ 456 ホイールシリンダ 458 車輪 464 電磁方向切換弁 474 マスタシリンダ圧センサ 476 ポンプ圧センサ 478 電子制御ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 喜代治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキ操作部材の操作力に応じた液圧
    を加圧室に発生させるマスタシリンダと、 ホイールシリンダに液圧が供給されることにより作動し
    て車輪の回転を抑制するブレーキと、 前記ブレーキ操作部材の急操作時にその急操作に応じた
    勾配で前記ホイールシリンダの液圧を上昇させるに必要
    なブレーキ液流量より小さい吐出容量のポンプを有し、
    アキュムレータを有さない液圧源と、 その液圧源と前記ホイールシリンダとを接続する主液通
    路と、 その主液通路に設けられ、前記液圧源の液圧を前記ブレ
    ーキ操作部材の操作量に応じた高さに制御する液圧制御
    弁と、 前記主液通路に設けられるとともに前記マスタシリンダ
    の加圧室に接続され、前記液圧源の液圧が前記マスタシ
    リンダの液圧より高い状態では、主液通路の自身より上
    流側の部分から供給されるブレーキ液の量に1対1に対
    応する量のブレーキ液を主液通路の自身より下流側の部
    分に供給し、液圧源の液圧がマスタシリンダの液圧より
    低くなった場合には、少なくともマスタシリンダから供
    給されるブレーキ液の量に1対1に対応する量のブレー
    キ液を前記下流側の部分へ供給するブレーキ液供給制御
    装置とを含むことを特徴とする液圧ブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998013244A1 (fr) * 1996-09-26 1998-04-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif de freinage
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