JPH06343681A - 芳香装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 芳香の供給効率を高め、芳香の供給量を多く
して、芳香を強くするとともに、装置の小型化を可能に
すること。 【構成】 ケース本体１と、ケース本体１と一体的に形
成された固定壁２１と上下に移動し得る移動壁２２とに
二分割された芳香剤ケース２０によって包囲され、芳香
剤が収容された芳香室２と、芳香剤ケース２０の移動壁
２２に連係して移動壁２２を上下に移動制御するソレノ
イド３０より成る作動装置３と、ソレノイド３０の後方
に配置されたファン４０より成る供給装置４と、利用者
が芳香を必要とする時押すことにより、作動装置３およ
び供給装置を動作状態にするスイッチ５とから成る芳香
装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、芳香供給時において芳
香剤を露出させて、露出した芳香剤に空気を供給するこ
とにより、効率良く芳香を供給するようにした芳香装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の芳香装置（特開平２−２２５１２
５）は、図５に示すように芳香室Ｃ内に載置され、芳香
剤Ｆを充填したパッケージＰの膜より透過した芳香剤Ｆ
の揮発成分である芳香を開口Ｏを開閉する開閉蓋Ｋを開
けることにより放出させ、送風機（図示せず）により外
部に空気流に乗せて芳香を供給するものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の芳香装置
は、パッケージＰの膜を透過した揮発成分であって、開
口Ｏより放出された芳香を、送風機からの空気流に乗せ
て供給するものであるため、芳香の供給効率が悪く、芳
香量が少なく、芳香が弱いという問題が有った。

【０００４】要求に応じた芳香量および芳香の強さを得
るためには、芳香剤Ｆを充填したパッケージＰおよび開
口Ｏを大きくする必要が有り、大容量な装置になるとい
う問題が有った。

【０００５】そこで本発明者らは、芳香供給時において
芳香剤を露出させ、露出した芳香剤に空気を供給して芳
香を供給するという本発明の技術的思想に着眼して、更
に研究開発を重ねた結果、芳香の供給効率を高め、芳香
の供給量を多くして、芳香を強くするとともに、装置の
小型化を可能にするという目的を達成する本発明に到達
した。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明（請求項１に記載
の第１発明）の芳香装置は、壁部により包囲され、芳香
剤が収容された芳香室と、芳香供給時においては芳香室
の壁部の一部が開口して収容された芳香剤を露出するよ
うにする作動装置と、露出した芳香剤に空気を供給し
て、芳香剤の芳香を空気流に乗せて供給する供給装置と
から成るものである。

【０００７】本発明（請求項２に記載の第２発明）の芳
香装置は、固定部と移動部とに二分割された芳香剤ケー
スにより包囲され、固形もしくは多孔又は繊維材に含浸
された液体の芳香剤が収容された芳香室と、芳香供給時
においては芳香室の移動部をソレノイドにより移動さ
せ、固定部との間に間隙を形成して芳香室に収容された
芳香剤の外壁を露出するようにする作動装置と、露出し
た芳香剤の外壁にファンにより空気を直接供給して、芳
香剤の芳香を空気流に乗せて供給する供給装置とから成
るものである。

【０００８】

【作用】上記構成より成る第１発明の芳香装置は、芳香
供給時においては、作動装置が芳香室の壁部の一部を開
口させて収容された芳香剤を露出させ、供給装置が露出
した芳香剤に空気を供給して、空気流に乗せて芳香を供
給するものである。

【０００９】上記構成より成る第２発明の芳香装置は、
芳香供給時においては、作動装置のソレノイドが芳香室
の二分割されたケースの移動部を移動させて、収容され
た芳香材の外壁を固定部との間に間隙を形成して露出さ
せ、供給装置のファンが、露出した芳香剤の外壁に空気
を直接供給して、空気流に乗せて芳香を供給するもので
ある。

【００１０】

【発明の効果】上記作用を奏する第１発明の芳香装置
は、露出した芳香剤に空気を供給するので、芳香の供給
効率を高め、芳香の供給量を多くして、芳香を強くする
とともに、装置の小型化を可能にするという効果を奏す
る。

【００１１】上記作用を奏する第２発明の芳香装置は、
二分割した芳香室の一方を移動させて間隙を形成して芳
香剤の外壁を露出させ、露出した芳香剤の外壁にファン
により空気を供給するので、芳香の供給効率を一層高
め、芳香の供給量を多くして、芳香を強くするととも
に、装置の小型化を有効に可能にするという効果を奏す
る。

【００１２】

【実施例】以下本発明の実施例につき、図面を用いて説
明する。

【００１３】（第１実施例）第１実施例の芳香装置は、
第１および第２発明の実施例であり、図１および図２に
示すように、ケース本体１と、ケース本体１と一体的に
形成された固定壁２１と上下に移動し得る移動壁２２と
に二分割された芳香剤ケース２０によって包囲され、芳
香剤が収容された芳香室２と、芳香剤ケース２０の移動
壁２２に連係して移動壁２２を上下に移動制御するソレ
ノイド３０より成る作動装置３と、ソレノイド３０の後
方に配置されたファン４０より成る供給装置４と、利用
者が芳香を必要とする時押すことにより、作動装置３お
よび供給装置を動作状態にするスイッチ５とから成る。

【００１４】ケース本体１は、図１および図２に示すよ
うに台形断面を有する中空の箱体１０で構成され、傾斜
した前面１１には芳香を供給する多数のスリットより成
る供給口１１Ｓが形成され、傾斜した後面１２には空気
を導入する多数のスリットより導入口１２Ｉが形成さ
れ、上面１３には芳香剤を挿入する揺動自在の蓋１３Ｐ
が係止されている。

【００１５】芳香室２は、ケース本体１の上面１３より
垂下した中空円筒状の固定壁２１と、Ｕ字状の縦断面を
有し、固定壁２１の下部フランジ部２１Ｆと当接するフ
ランジ部２２Ｆを上端に形成した移動壁２２とより成る
芳香剤ケース２０で構成される。

【００１６】芳香剤２Ｆは、多孔質体に柑橘系のレモン
の芳香の液体芳香剤を含浸させた芳香体で構成され、上
部にフランジ部２ＦＰが固着され、図１に示すように上
記固定壁２１の段部２１Ｓに係止され、蓋１３Ｐとフラ
ンジ部との間にスプリングが介挿され、芳香体が例えば
車両のように振動しているような場所で利用される場合
でも振動で上下に振動するのを防止する。芳香剤２Ｆの
交換は、蓋１３Ｐを開けて、芳香室２内の芳香剤２Ｆを
取り出し、新しい芳香剤２Ｆを芳香室内に挿置してスプ
リングを介挿して蓋１３Ｐを閉めて係止することにより
行う。

【００１７】作動装置３は、ケース本体１の下面１４に
固着されたソレノイド３０と、ソレノイド３０により上
下動が制御され、前記芳香室２の移動壁２２の下部に上
端が固着されたロッド３１と、移動壁２２とソレノイド
３０との間に介挿され、常時移動壁２２を上方に位置す
るように付勢するコイルスプリング３２とから成る。ソ
レノイド３０の作動により、ロッド３１を介して移動壁
２２がコイルスプリング３２に抗して下方に移動され、
当接していた上部の固定壁２１の下部のフランジ部２１
Ｆとの間に間隙が生じ、開口２Ｏが形成され芳香材２Ｆ
の外壁中央部が露出する。

【００１８】供給装置４は、ケース本体１の後面１２寄
りに配置され、モータにより回転駆動されるアキシャル
タイプのファン４０で構成され、後面１２に形成した導
入口１２Ｉより空気を導入して、ソレノイド３０の作動
により露出している芳香剤２Ｆに空気を供給し、その芳
香を前面１１に形成した供給口１１Ｓよりケース本体１
外に供給するものである。

【００１９】スイッチ５は、ケース本体１の上面１３の
一端に配設された押しボタン式のスイッチで構成され、
利用者が芳香を必要とする時に押すと、ソレノイド３０
およびファン４０が駆動され、動作状態となる。

【００２０】上記構成より成る第１実施例の芳香装置
は、利用者が芳香を必要と判断し、スイッチ５を押す
と、作動装置３のソレノイド３０がロッド３１を介して
二分割の芳香室２を構成する移動壁２２をコイルスプリ
ング３２に抗して下方に移動させ、固定壁２１との間に
開口２Ｏを形成して芳香剤２Ｆの外壁中央部を露出させ
るとともに、供給装置４のファン４０が回転駆動され、
露出している芳香剤２Ｆに空気を供給し、芳香剤２Ｆの
レモンの芳香をケース本体１の前面１１の供給口１１Ｓ
より放出供給するものである。

【００２１】上記作用を奏する第１実施例の芳香装置
は、二分割式の芳香室２の下方の構成要素である移動壁
２２をソレノイド３０により下方に移動させて、芳香剤
２Ｆの中央部を露出させ、露出した芳香剤２Ｆの外壁中
央部にファン４０により直接空気を供給するので、レモ
ンの芳香を効率よく揮散させ空気流に乗せて供給するた
め、レモンの芳香の供給効率を高め、レモンの芳香の供
給量を多くして、芳香の強さを高めることが出来るとい
う効果を奏する。

【００２２】また第１実施例の芳香装置は、芳香の供給
効率を高め、芳香の供給量を多くして、芳香の強さを高
めるので、装置全体の小型化を可能にして、例えば車室
内における配置の自由度を高めるという効果を奏する。

【００２３】（第２実施例）第２実施例の芳香装置は、
図３に示すように、芳香剤として柑橘系のオレンジ、レ
モン、ベルヌーイの３種類の固形の芳香体を載置する３
個の芳香室２Ａ、２Ｂ、２Ｃを並設し、利用者がボタン
５Ａ、５Ｂ、５Ｃで任意に選択した上記３種類の芳香剤
のみを第１実施例と同様に露出させ、その芳香を楽しむ
ことができるようにする点が第１実施例と相違するもの
で、同様の作用効果を奏し、特に装置の小型化のメリッ
トを活かして、必要に応じて複数の芳香を楽しむことが
できるので、常に新鮮な芳香を楽しむことができるとい
う効果を奏する。

【００２４】（第３実施例）第３実施例の芳香装置は、
図４に示すように、アキシャル型のファンからの空気流
の最も強い部分に相当する位置の芳香室２の壁部２Ｗに
上下に弓形の開口２Ｏを形成して、ソレノイド３０によ
りコイルスプリング３２に抗してロッド３１を介して実
線で示す位置にロの字状の移動部材２Ｍを下降させる
と、弓形の開口を介して芳香剤２Ｆが露出するようにし
て、ファンからの強い空気流を露出した芳香剤２Ｆに吹
きつけて、第１実施例より一層効率良く芳香を供給する
ようにするものである。

【００２５】上述の実施例は、説明のために例示したも
ので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。

【００２６】上述の実施例は、いずれもスイッチオンに
よるソレノイドバルブの作動により芳香剤を露出させる
例について説明したが、本発明としてはファンからの空
気流による風圧により、移動壁が移動して開口が形成さ
れ芳香剤を露出させるような態様も採用可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例装置を示す断面図である。

【図２】第１実施例装置を示す一部欠截斜視図である。

【図３】第２実施例装置を示す断面図である。

【図４】第３実施例装置を示す断面図である。

【図５】従来装置を示す断面図である。

【符号の説明】

１ ケース本体 ２ 芳香室 Ｏ、２Ｏ 開口 ３ 作動装置 ４ 供給装置 ５ スイッチ １０ 箱体 １１ 前面 １１Ｓ 供給口 １２ 後面 １２Ｉ 導入口 １３ 上面 １３Ｐ 蓋 １４ 下面 ２０ 芳香剤ケース ２１ 固定壁 ２２ 移動壁 ２Ｆ 芳香剤 ３０ ソレノイド ３１ ロッド ３２ コイルスプリング ４０ ファン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁部により包囲され、芳香剤が収容され
   た芳香室と、 芳香供給時においては芳香室の壁部の一部が開口して収
   容された芳香剤を露出するようにする作動装置と、 露出した芳香剤に空気を供給して、芳香剤の芳香を空気
   流に乗せて供給する供給装置とから成ることを特徴とす
   る芳香装置。
2. 【請求項２】 固定部と移動部とに二分割された芳香剤
   ケースにより包囲され、固形もしくは多孔又は繊維材に
   含浸された液体の芳香剤が収容された芳香室と、 芳香供給時においては芳香室の移動部をソレノイドによ
   り移動させ、固定部との間に間隙を形成して芳香室に収
   容された芳香剤の外壁を露出するようにする作動装置
   と、 露出した芳香剤の外壁にファンにより空気を直接供給し
   て、芳香剤の芳香を空気流に乗せて供給する供給装置と
   から成ることを特徴とする芳香装置。