JP2000233018A - 芳香器 - Google Patents

芳香器

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JP2000233018A
JP2000233018A JP11356700A JP35670099A JP2000233018A JP 2000233018 A JP2000233018 A JP 2000233018A JP 11356700 A JP11356700 A JP 11356700A JP 35670099 A JP35670099 A JP 35670099A JP 2000233018 A JP2000233018 A JP 2000233018A
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俊彦 間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 いつでも自分の好きな香りが簡単に楽しめる
ように、持ち運びができ、どこででも利用でき、さらに
ユーザが簡単に香りの放散をオンオフできる携帯型の芳
香器を提供すること。 【解決手段】 プラスチック製でほぼ円柱状のハウジン
グ20を有し、ハウジング20には、上面に複数の香孔
28を備え、上下にスライドする蓋22が形成されてい
る携帯型の芳香器10である。ハウジング20内には、
エッセンシャルオイルを含んだ芳香源30と、送風ファ
ン40と、この送風ファン40を動かすための電池45
とが蓋22の側から順番に収納されている。蓋22が上
方にスライドされるとオン状態となり、送風ファン40
が作動するとともにハウジング20から外への空気路が
あき、芳香源30から適度な量の香りが香孔28から外
界に放散されユーザは香りを楽しめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】昨今、芳香剤は消臭効果だけでなく、お
香やハーブを用いて、さらには薬草・花などの香りの成
分が抽出されたエッセンシャルオイル等を芳香源として
用い、ストレスの解消等を目的としたアロマテラピーが
注目されている。そして、これらの芳香剤を収納した芳
香器が、オフィスなどに設置されている。このような室
内設置型の芳香器は、芳香源となるお香に点火したり、
エッセンシャルオイルを含んだ吸収体(芳香源)を加熱
する機構が設けられており、これによって適当な香りが
室内に流される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近では、特定の室内
に限らず屋外や出張先あるいは雑踏の中などの様々な場
所でも、香りを楽しむことを求める人が増えている。ま
た、香りは各人によって好みに差があり、それぞれが自
分の香り、あるいはそのときの気分に合った香りを楽し
めることが望まれている。
【0004】そこで、本発明においては、いつでも自分
の好きな香りが簡単に楽しめるように、持ち運びでき、
どこででも利用でき、さらにユーザが簡単に香りの放散
をオンオフできる小型の芳香器、さらには、携帯に適し
た芳香器を提供することを目的としている。また、小型
でありながら、香りがほしいときにだけ香りを放出する
ことができ、さらに、香りが長持ちする芳香器を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の芳香
器においては、芳香源から香りを積極的に送るために電
池で動く送風ファンを設けると共に、送風ファンが動か
ないときは芳香源からハウジングの外に至る空気路を閉
じて香りが消費されないようにしている。すなわち、本
発明の芳香器は、ハウジング内に芳香源と、送風ファン
と、この送風ファンを動かすための電池とが収納されて
おり、送風ファンが動くときに、この送風ファンからの
空気が芳香源を通って、ハウジング外に放散される空気
路が形成され、送風ファンが動かないときには、芳香源
からハウジング外に至る空気路が閉じられるようになっ
ている。
【0006】本発明の芳香器は電池式なので置く場所を
選ばす、ユーザの要求に応じていつでもどこでも手軽に
香りを楽しむことができる。そして、送風ファンによっ
て香りを放出するようにしているので、小型でも十分に
強い香りを放出することができる。その一方で、電池で
駆動できる程度の小型の送風ファンを採用しているの
で、香りが広がる範囲はそれほど広くなく、パーソナル
な空間で香りを楽しむことができる。また、送風ファン
が動くタイミングで空気路を開閉するようにしているの
で、送風ファンを動かさないとき、すなわち、ユーザが
香りを望まないときは香りが出ない。また、香りを望む
ときにだけ香りが放出されるようにすることにより芳香
源の浪費を防止することができ、小型で香りが長持ちす
る芳香器を提供することができる。
【0007】さらに、送風ファンの駆動時間を設定する
タイマーを設けることにより、香りが放出される時間を
適当に設定することができるので、就寝するときなどで
も安心して芳香器を動かすことができる。また、香りの
浪費を未然に防ぐことも可能となる。
【0008】また、本発明においては、さらにユーザが
いつでもどこでも香りを楽しむことができる芳香器とし
て、携帯型の芳香器を提供している。本発明の携帯型の
芳香器は、ハウジング内に芳香源と、送風ファンと、こ
の送風ファンを動かすための電池とが収納されており、
ハウジングの一部を開けると送風ファンが動き、この送
風ファンからの空気が芳香源を通って、ハウジング外に
放散される空気路が形成され、ハウジングの一部を閉じ
ると芳香源からハウジング外に至る空気路が閉じられる
ことを特徴としている。
【0009】この携帯型の芳香器も、芳香源を点火ある
いは加熱する等の機構を用いずに、送風ファンによって
芳香源から香りの成分を放散させるようにしている。し
たがって、小型な送風ファン、電池、および芳香源とい
った簡単な要素で芳香器を構成でき、これらを小型のハ
ウジング内に収納し、一つの携帯型のパッケージに纏め
ることができる。同時に、本発明の携帯型の芳香器は、
送風ファンが回るだけで加熱は不要なので、ハウジング
内が高温になることもなく、安心して使用でき、また身
に付けることもできる。したがって、携帯型の芳香器と
して好適なものである。
【0010】さらに、ハウジングの一部を開閉すること
で香りが放散される空気路を開閉できる。同時に、ハウ
ジング内の送風ファンが作動または停止するので、香り
の放散をオンオフできる。したがって、自分の好きなと
きに手軽に好きな香りを楽しむことができる。さらに、
小型の送風ファンにより香りが送風される程度なので、
香りの広がりは限られており、周囲に香りを広げずにユ
ーザが楽しむことができる。その一方で、ハウジングの
近傍では十分に強い香り放出することができ、その香り
をユーザが楽しむことができる。したがって、本発明の
携帯型の芳香器は、室内外に設置され、室内外の広いエ
リアに香りを放出するタイプの芳香器と異なるパーソナ
ルユースの芳香器であり、各個人が携帯しながら自分の
香りとして必要なときに楽しむことができる。そして、
アクセサリー感覚で、どこへでも手軽に持ち歩ける。
【0011】空気路を開閉するために、ハウジングの一
部に連動し、芳香源からハウジングの外への第1の空気
路、およびハウジングの外から芳香源へ至る第2の空気
路を開閉する機構を設けることが望ましい。一方の空気
路を閉鎖することによって空気の流れを妨げて香りが放
出されないようにできるが、外部への漏れ出しはある。
したがって、送風ファンが停止しているときは双方の空
気路を閉鎖することが望ましい。
【0012】また、芳香源には、上述したオイル系の芳
香源、あるいはその他の芳香源においても、粘性の高い
成分、あるいは腐食性の高い成分が揮発しやすいものが
ある。このため、フェルトなどの吸着部材にオイル系の
芳香源を含ませてハウジング内に入れておくと、これら
の成分により金属部分が腐食され、また、スイッチに粘
性のある成分が付着して動作不良になることがある。し
たがって、このような成分を含む芳香源を利用するに
は、ハウジングの一部に連動し、芳香源からハウジング
の外への空気路を閉鎖可能な外装部と、芳香源を保持し
た保持部と、送風ファンから芳香源への空気路を閉鎖可
能な内装部とを設けることが望ましい。そして、これら
の外装部および内装部を順番に積層することによりコン
パクトにまとめることができる。さらに、外装部に連動
して保持部が動き、外装部による空気路の開閉にともな
って内装部による空気路の開閉も行うようにすれば、保
持部の芳香源を外装部および内装部によって密閉可能で
ある。このため、芳香源から揮発した成分がハウジング
内に収納されている電池や送風ファンなどの金属あるい
は電気系統に付着してトラブルの要因になることを防止
できる。したがって、信頼性の高い携帯型の芳香器を提
供できる。
【0013】芳香源からの香りが通る空気路を形成して
いる外装部、保持部、および内装部は、PB(ポリブタ
ジエン)、PP(ポリプロプレン)などの耐腐食性のあ
る樹脂により形成されていることが望ましい。
【0014】本発明の携帯型の芳香器は、外装部がハウ
ジングの一部とは、個別に形成された構造となっていて
も良い。さらに、外装部がハウジングの一部となるよう
に構成することも可能であり、部品点数を減らし、芳香
器をよりいっそうコンパクトに、低コストで纏めること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1および図2に、本発明に係る
携帯型の芳香器の外観を示してある。本例の芳香器10
は、携帯型のジカレットライターとほぼ同じサイズであ
って、プラスチック製でほぼ円柱状のハウジング20を
有している。このハウジング20の上部は、上下にスラ
イドする蓋22となっており、この蓋22の上面には、
複数の香孔28が形成されている。ハウジング20の内
部には、エッセンシャルオイルを含んだ芳香源30と、
送風ファン40と、この送風ファン40を動かすための
電池45とが上方(蓋22の側)から順番に収納されて
いる。
【0016】本例の芳香器10は、図1に示すように、
蓋22が閉じられている状態がオフ状態であり、送風フ
ァン40が停止し、芳香源30から香りは外界に放散さ
れない。一方、図2に示すように、蓋22が上方にスラ
イドされた状態がオン状態であり、送風ファン40が作
動するとともにハウジング20から外へ通じる空気路が
あき、芳香源30から適度な量の香りが蓋22の香孔2
8から外界に放散される。したがって、ユーザは香りを
楽しめる。
【0017】図3および図4に示す本例の芳香器10の
概略構成を参照しながら、さらに説明する。本例の芳香
器10は、円柱状のハウジング20の上部に芳香源30
を収納した収納部38が形成されており、その下方に小
型の送風ファン40、この送風ファン40を駆動するD
Cモータ42、および電池45が縦方向に順番にハウジ
ング20内に収納されている。
【0018】芳香源30を収納した収納部38は、芳香
源30がほぼ中央に取付けられた保持部31を中心とし
た3層構造となっている。この3層構造は、保持部31
の上方に外装部50が設けられ、下方に内装部60が設
けられている。また、本例では、外装部50がハウジン
グ20の一部である上述した蓋22を兼ねている。外装
部50は下方の保持部31の方向が開口となり、収納部
38の上方部分を全体的にカバーするキャップ状の部材
である。このキャップ状の外装部50は、ハウジング2
0の上端壁を構成し、収納部38の上方を密閉する端壁
部51と、この周囲に沿って収納部38の側壁を密閉す
る側壁部52を備えている。そして、端壁部51の周囲
に沿って複数の香孔28が形成されている。さらに、こ
の端壁部51は、芳香源30の上方を覆う中央部分に、
保持部31が取付けられている収納部38の内側に向か
って突き出た遮蔽部材53が設けられている。
【0019】保持部31は、中心に芳香源30となるフ
ェルトなどの吸収体32が取付られたディスク状の部材
である。吸収体32の上方は、外装部50の遮蔽部材5
3により開閉されるようになっている。吸収体32の下
方は、保持部31に固定されており、吸収体32を保持
する部分に複数の空気孔35が設けられている。そし
て、後述する内装部60により吸収体32の下方に設け
られた空気孔35の回りが密封されるようになってい
る。この保持部31は、内装部60に対しバネ36によ
りガイド軸37に沿って上下するように弾性的に取り付
けられている。したがって、外装部50が閉じるときに
その遮蔽部材53が保持部31に当たり吸収体32の上
部を密封すると共に、外装部50と連動して保持部31
は下方に動き、吸収体32の下方が後述する内装部60
により密封される。
【0020】内装部60は、ハウジング20に固定され
たディスク状の部材であり、保持部31の空気孔35の
外側に当たり、空気孔35を密封できる遮蔽部材61が
保持部31に向けて突き出ている。そして、この遮蔽部
材61の外側に空気孔62が開いている。
【0021】本例の収納部38は、上記のような外装部
50、保持部31、および内装部60が順番に積層され
ており、外装部50および保持部31が動くようになっ
ている。さらに、保持部31はガイド軸37がストッパ
としても機能し、上方に移動する距離が限定されるよう
になっている。したがって、外装部50を上方に動かす
と外装部50の遮蔽部材53が保持部31から離れ、吸
収体32の上方が開く。また、保持部31もバネ36に
よってガイド軸37により限られた範囲だけ上方に動き
吸収体32の下方の空気孔35も開く。さらに、保持部
31には電極39aが設けられており、保持部31が上
方に動くとハウジング20に固定された電極39bと接
触してスイッチが入り送風ファン40が駆動する。
【0022】したがって、図4に示したように、蓋2
2、すなわち本例では外装部50が上方にスライドされ
てオン位置になると、送風ファン40により圧送された
空気が内装部60の空気孔62、保持部31の空気孔3
5、さらに外装部50の空気孔(香孔)28の順番に流
れ、吸収体32から放散される香りと共に外界に放出さ
れる。なお、ハウジングの底部21には、送風ファン4
0の吸気用の孔29が開いており、送風ファン40が稼
動したときに適当な量の空気がスムーズに流れるように
なっている。
【0023】一方、図3に示したように、外装部50
(すなわち蓋22)が下方に動かされてオフ位置になる
と、電極39aおよび39bが開いて、送風ファン40
は停止する。さらに、外装部50の遮蔽部材53により
吸収体32の上方が密閉される。また、外装部50によ
り保持部31が下方に押されるので、保持部31が内装
部60の遮蔽部材61に当たり、吸収体32の下方も密
閉される。したがって、香りを含んだ空気が外界に放出
されなくなる。同時に、吸収体32の上下(外側および
内側)が共に密閉されるので、吸収体32はハウジング
20の内部の送風ファン40などに対しても遮断され
る。
【0024】このように、本例の芳香器10は、小型の
送風ファン40によって芳香源30から香りの成分を放
散させる。したがって、蓋22を動かすことにより香り
が放出されるものであり、お香のように芳香源を点火し
たり、室内型のアロマテラビー用の芳香器のように加熱
する必要がなく、高温にならずに安全である。また、送
風ファン40は、小型のDCモータ42と単3程度の小
型の電池45により駆動できる。このため、本例の芳香
器10は簡素な構成となるので、これらを小型なハウジ
ング20内に収納して携帯型に適した芳香器を実現で
き、低コストで供給できる。さらに、本例の芳香器10
では、蓋22が外装部50と共通しているので、部品点
数が減りいっそう低コストで供給できる。
【0025】また、本例の芳香器10は、蓋22を開閉
することで空気路を開閉でき、同時にハウジング20内
の送風ファン40が作動するようにしているので、香り
の放散を簡単にオンオフできる。したがって、だれにで
も使い易い芳香器10となっている。さらに、小型な送
風ファン40によって、個人が楽しむ程度の適度な量の
香りが放出される。このため、設置型の芳香器などに比
べて、本例の芳香源30の香りは、広い範囲に分散され
ずにユーザが個人的に香りを楽しむのに適している。し
たがって、本例の芳香器10は、いつでも、どこでも周
囲を気にせずに自分の香りを楽しむことができる。パー
ソナルユースの芳香器10であり、さらに、小さく纏め
られるのでアクセサリー感覚で持ち歩き、どこでも利用
できる。
【0026】さらに、上述したように、本例の芳香器1
0は、オフ状態にすると外装部50、保持部31、およ
び内装部60による3層構造の収納部38により芳香源
30が密閉される。このため、芳香源30の揮発成分に
ハウジング20内の電池45や送風ファン40などの電
気系統が晒され、これらが腐食したり、あるいは粘性の
高い成分が付着して機能上の障害となるのを防止でき
る。したがって、信頼性の高い携帯型の芳香器10を提
供できる。
【0027】本例の芳香器10は、腐食性のある揮発性
分を含むエッセンシャルオイルなども扱えるように、芳
香源30を密閉する収納部38の部材、すなわち、外装
部50、保持部31、および内装部60をPB(ポリブ
タジエン)、PP(ポリプロプレン)などの耐腐食性の
ある樹脂を用いて形成している。
【0028】また、本例の芳香器10は、蓋22を上下
にスライドしてオンオフするようにしているが、蓋22
すなわち外装部50をハウジング20から上方に抜き出
すこともできる。外装部50を抜き出すと、保持部31
があらわれる。このため、吸収体32にオイルを追加し
たり、吸収体32を交換する作業を簡単に行うことがで
きる。したがって、このような面でもだれでも使い易い
携帯型の芳香器10である。
【0029】なお、上記では、蓋22をかねた外装部5
0が上下にスライドする芳香器を例に説明しているが、
本発明はこれに限定されるものではない。図5に、外装
部50と蓋22が独立した芳香器12を示してある。本
例の芳香器12もハウジング20に収納部38、送風フ
ァン40、DCモータ42、および電池45が縦に順番
に収納されてた携帯型の芳香器である。そして、本例の
芳香器12は、収納部38とは別にハウジング20の上
部が旋回して開く蓋22aとなっており、蓋22aと外
装部60が連動するようになっている。このような携帯
型の芳香器12においても、蓋22aを破線で示すよう
に開けると、送風ファン40が動き収納部38を通して
香りが放出される。そして、蓋22aが閉まると収納部
38により吸収体32が密閉されるので香りは逃げな
い。また、ハウジング内の機器に影響を与えることもな
い。収納部38は、上述した芳香器10と同様の構成の
ものが採用できる。
【0030】図6に、本発明のさらに異なる携帯型の芳
香器14の外観を示してある。本例の芳香器14は、横
長なほぼ方形のハウジング20に、収納部38、送風フ
ァン40、DCモータ42および電池45が横に並んで
収納されている。ハウジング20は、その上方に一部が
蓋22bとなり、開閉するようになっている。そして、
この蓋22bが開かれると、上述した芳香器10または
12と同様に、スイッチが入り送風ファン40が回り、
空気路も開放され収納部38を通して芳香源30から香
りが放散される。そして、蓋22bが閉められると、収
納部38により吸収体32が密閉されるので香りは逃げ
ない。また、収納部38には、上述した芳香器10また
は12と同様の構成のものが採用でき、ハウジング内の
機器に影響を与えることもない。
【0031】また、収納部38の構成も図3および図4
に基づき説明したものに限定されない。例えば、外装部
50においては、香孔28および遮蔽部材53を設けず
に外装部50を開放したときに香が放出されるようにし
ても良い。さらに、外装部50がハウジング内に収まる
のであれば、キャップ状の部材でなく内装部のようにデ
ィスク状の部材で構成することも可能である。また、本
例の保持部31は、内装部60からガイド軸37により
上下に動くように支持されているが、ハウジングに沿っ
て限られた範囲を動くようにしてももちろん良い。さら
に、内装部60の空気孔62および遮蔽部材61の配置
も、支持部31と接触したときに空気路が絶たれるよう
に適当に変形できる。そして、外装部50、保持部3
1、および内装部60が積層された収納部38であれば
蓋と連動して芳香源30の周囲を介して香りの放散を制
御できる。
【0032】図7に、本発明に係る芳香器のさらに異な
る例を示してある。本例の芳香器15は、全体が円盤状
で、円盤状の上半部15aと、同じく円盤状の下半部1
5bが重なった構成になっている。これら上半部15a
と下半部15bとは偏心した位置を中心として相互に旋
回できるようになっており、図8に示したようにこれら
を旋回すると下半部15bの表面15cに複数の香孔2
8が表れ、香りが放散されるようになっている。逆に、
図7に示すように、上半部15aおよび15bを逆方向
に旋回して下半部15bの表面15cを隠すと香孔28
が閉じ、香りが出ないようになっている。
【0033】図9および図10に、本例の芳香器15の
概略構成を示してあるので、これらを参照しながらさら
に説明する。図9に示すように、芳香器15の下半部1
5bのハウジング20bの内部に、芳香源30であるカ
ートリッジ71と、送風ファン40、モータ42および
電池45が収納されている。本例の芳香器15において
は、送風ファン40およびカートリッジ71が1つの密
閉された空間である収納部72の内部に配置されてい
る。この収納部72は、下半部15bのハウジング20
bの外周方向に延びた領域72aを備えており、その領
域72aの表面15cの側に香孔28が設けられてい
る。また、この収納部72の送風ファン40の吸引側に
なる部分に空気を取り入れるための吸引孔73が表面1
5cに設けられている。
【0034】上半部15aは、この下半部15bに対
し、旋回中心16によって接続されており、この旋回中
心16を中心に上半部15aおよび下半部15bが旋回
する。上半部15aのハウジング20aの内部は下方、
すなわち、下半部15bに向かって開放された中空の空
間になっており、その内部には、下半部15bの表面1
5cに設けられた香孔28および吸引孔73を各々塞ぐ
位置に密閉用のゴムあるいはスポンジからなる封止部材
75が取り付けられている。したがって、図9に示した
ように上半部15aおよび下半部15bを合わせて芳香
器15が円柱状に一体になると吸引孔73および香孔2
8が封止部材75により塞がれる。
【0035】一方、図10に示すように、旋回中心16
の周りに旋回すると、封止部材75が吸引孔73および
香孔28から外れる。その結果、上半部15aの内部、
吸引孔73を通って収納部72の送風ファン40および
芳香源30に至る空気路(第2の空気路)78が開く。
また、香孔28が開くので、芳香源30から外部に至る
空気路(第1の空気路)79も開く。そして、上記の例
と同様に、ハウジング20aおよび20bを開く位置に
旋回すると送風ファン40の駆動用モータ42に電力を
供給するスイッチが入るので送風ファン40が回転す
る。この結果、送風ファン40によって外部から空気
(外気)が取り込まれ、芳香源30であるアルマオイル
などの芳香剤を含浸したカートリッジ71の周囲を通っ
て香孔28から外界に放出(排気)される。
【0036】このように本例の芳香器15においては、
ハウジング20を閉じると、芳香用のカートリッジ71
から外部に至る第1の空気経路79と、外部からカート
リッジ71に至る第2の空気経路78の両方が閉じられ
る。この結果、カートリッジ71の周囲、すなわち収納
部72が完全に密閉され、香りが外部に漏れ出すことが
ない。したがって、カートリッジ71に含浸されたアロ
マオイルが浪費されることがなく、また、バックやポケ
ットなどの入れ物に入れておいてもにおいがこびりつい
てしまうこともない。
【0037】一方、ハウジング20を開けると、送風フ
ァン40が自動起動し、それと共に第1および第2の空
気経路79および78が開く。したがって、上述した携
帯用の芳香器と同様に、ユーザが望む時および場所でユ
ーザが希望する香りを芳香器15から出力することがで
きる。このため、手軽に自分の好きな香り、あるいは状
況に即した香りを楽しむことができる。
【0038】図11および図12に、本発明に係る芳香
器のさらに異なる例を示してある。本例の芳香器17
は、ハウジング20が円筒状で下方から上方に向かって
径が太くなった卓上、床などに置くことができるタイプ
の芳香器である。図13ないし図16に内部の概略構成
を示してある。本例の芳香器17は、上述した携帯型の
芳香器のように非常にコンパクトなものではないが、簡
単に持ち運びできる程度のサイズであり、重量も軽い。
そして、ハウジング20の内部に収納部38、送風ファ
ン40、DCモータ42、および電池45が円筒状のハ
ウジング20の周囲に沿って配置されている。さらに、
本例の芳香器17は、ハウジング20の外側に設けられ
たレバー81によって簡単に操作できるぜんまい式など
のタイマー82が設けられている。したがって、ユーザ
がタイマー82を適当な時間にセットすると、送風ファ
ン40が自動的に起動し、収納部38の内部の芳香源3
0からの香りがハウジング20の上部に設けられた芳香
孔28から放出される。
【0039】収納部38は、外装部50となるプレート
85と、内部に芳香源30である吸収体32の先端32
aがある保持部31と、この保持部31の周囲を覆うよ
うに配置された円筒状の内装部60とを有し、図14に
示すように、内装部60の先端が外装部50に当たった
状態で保持部31が密閉される。
【0040】本例の芳香器17は、収納部38の下方に
アロマオイルを蓄積するカートリッジ86が配置されて
おり、このカートリッジ86のオイルが吸収体31に吸
い上げられて芳香源となる。図14および図16に示す
ように、カートリッジ86のボトム86aがタイマー8
2によって操作されるレバー87に接続されており、図
14に示すようにレバー87が上方にあるとカートリッ
ジのボトム86aを上方に圧迫するように設けられたバ
ネ88により内装部60の先端が外装部50に押し付け
られ保持部31が密閉される。一方、図16に示すよう
に、タイマー82が操作されてモータ42および送風フ
ァン40が起動すると、操作レバー87が下方に下が
り、これに追従してカートリッジ86が下がる。内装部
60はカートリッジ86に追従するように、カートリッ
ジ自体あるいはそのホルダと機械的に接続されている。
このため、内装部60の先端が外装部50のプレート8
5から離れ、外装部50と内蔵部60の間に隙間が発生
する。したがって、送風ファン30により収納部38に
向かって供給された外気は、内装部60と外装部50の
間に開いた空気路(隙間)89を通り、さらに香孔28
から外部に放出される。
【0041】このように、本例の芳香器17も、送風フ
ァン40が駆動されると、芳香源30の周囲に空気路が
形成されるようになっている。したがって、香りがほし
いときに限って自分の好みの香りを芳香器17から放出
させることができる。そして、オイルを内蔵しているの
で、香りがほしいときにその都度オイルを管理する手間
はなく、スイッチを入れるだけ、本例の芳香器17にお
いては、タイマー82をセットするだけで香りを発生さ
せることができる。また、タイマー82を内蔵すること
により電源を自動的にオフされる。したがって、就寝時
などにおいても、適当な時間だけ香りを発生させること
ができる。また、電池式なので、置く場所を選ばず、さ
らに、キャンドル式などと異なり安全である。また、本
例の芳香器17は、ハウジング20のデザインも無機質
なものから、女性などに好まれるタイプのデザインを採
用しており、おしゃれな家具あるいは装飾品の1つとし
て利用することができる。そして、上記に示した本発明
に係る芳香器により、アロマテラピーの効果を手軽に、
どこでも得ることができ、リラクゼーションなどの役に
立てることができる。さらに、簡易な構造で、送風ファ
ンと連動して芳香源をオンオフすることができるので、
低コストで、香りの長持ちする芳香器を提供することが
できる。
【0042】このように、本発明の小型さらには携帯型
の芳香器は、様々な形のハウジングに収納して用いるこ
とができる。このため、ユーザは自分の好みに合ったデ
ザイン、あるいは香りに合ったデザインの芳香器をアク
セサリー感覚で持ち歩き、好きなときに好きな場所で香
りを流し、気分転換あるいは、その他の目的でその香り
を利用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の芳香器
は、小型な送風ファン、電池、および芳香源といった簡
単な要素で芳香器を構成でき、一つのコンパクトなパッ
ケージにまとめることができ、手軽に移動できる芳香
器、さらには携帯型の芳香器に適したものである。同時
に、本発明の芳香器は、加熱が不要でありハウジング内
が高温になることもなく安心して使用できる。したがっ
て、いつでも、どこでも、さらに、身に付けて持ち歩く
ことも容易であり、安全である。
【0044】さらに、ハウジングの一部を開閉するなど
の簡単な操作だけで、香りの放散がオンオフでき、自分
の好きなときに手軽に好きな香りを楽しむことができ
る。また、小型の送風ファンを用いて周囲に香りを広げ
ずにユーザが楽しむことができる。したがって、本発明
の携帯型の芳香器は、大型で室内全域に香りを放出する
タイプの芳香器と異なり、パーソナルユースの芳香器で
あり、各個人が個別に、あるいは携帯しながら自分の香
りとして必要なときに楽しむことができる。そして、携
帯型のものはアクセサリー感覚で、どこへでも手軽に持
ち歩ける。
【0045】オイル系などの芳香源であって揮発成分に
粘性の高い成分、あるいは腐食性の高い成分が含まれて
いても、本発明の携帯型の芳香器は、オフ状態では、芳
香源が外装部、保持部、および内装部からなる3層構造
によって密封できる。このため、芳香源の揮発成分によ
り金属部分が腐食されたり、スイッチに粘性のある成分
が付着して動作不良になることを防止できる。したがっ
て、信頼性の高い携帯型の芳香器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る携帯型の芳香器の概略を示す外観
図である。
【図2】図1に示す携帯型の芳香器がオン状態である様
子を示す外観図である。
【図3】図1に示す携帯型の芳香器の概略構成を示す断
面図である。
【図4】図1に示す携帯型の芳香器のオン状態のときの
概略構成を示す断面図である。
【図5】本発明に係る異なる携帯型の芳香器の概略を示
す外観図である。
【図6】本発明に係るさらに異なる携帯型の芳香器の概
略を示す外観図である。
【図7】本発明に係るさらに異なる携帯型の芳香器の概
要を示す図であり、ハウジングが閉じた状態を示す図で
ある。
【図8】図7に示す芳香器のハウジングが開いた状態を
示す図である。
【図9】図7に示す芳香器の内部の概略構成を示す図で
あり、ハウジングが閉じた状態を示す図である。図9
(a)は平面的な構成を示し、図9(b)は断面図であ
る。
【図10】図7に示す芳香器の内部の概略構成を示す図
であり、ハウジングが開いた状態を示す図である。図1
0(a)は平面的な構成を示し、図10(b)は断面図
であり、図10(c)は直交する方向の断面図である。
【図11】本発明に係るさらに異なる芳香器を上方から
見た図である。
【図12】図11に示す芳香器の正面図である。
【図13】図12に示す芳香器の内部の平面的な概略構
成を示す断面図である。
【図14】図12に示す芳香器の内部の概略構成を示す
断面図である。
【図15】図12に示す芳香器の内部の概略構成を示す
断面図であり、図14と直交する方向の図である。
【図16】図12に示す芳香器の内部の概略構成を示す
断面図であり、送風ファンが稼動中の様子を示す図であ
る。
【符号の説明】
10、12、14、15、17 芳香器 20 ハウジング 21 底部 22 蓋 28 香孔 29 空気孔 30 芳香源 31 保持部 32 吸収体 35 空気孔 36 バネ 37 ガイド軸 38 収納部 39a、39b 電極 40 送風ファン 42 DCモータ 45 電池 50 外装部 51 端壁部 52 側壁部 53 遮蔽部材 60 内装部 61 遮蔽部材 62 空気孔 71 芳香用のカートリッジ 72 収納部 73 吸引孔 75 封止部材 81 操作レバー 82 タイマー 86 オイルタンク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に芳香源と、送風ファン
    と、この送風ファンを動かすための電池とが収納されて
    おり、 前記送風ファンが動くときに、この送風ファンからの空
    気が前記芳香源を通って、ハウジング外に放散される空
    気路が形成され、前記送風ファンが動かないときには、
    前記芳香源からハウジング外に至る前記空気路が閉じら
    れることを特徴とする芳香器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記送風ファンの駆
    動時間を設定するタイマーを有する芳香器。
  3. 【請求項3】 ハウジング内に芳香源と、送風ファン
    と、この送風ファンを動かすための電池とが収納されて
    おり、 前記ハウジングの一部を開けると前記送風ファンが動
    き、この送風ファンからの空気が前記芳香源を通って、
    ハウジング外に放散される空気路が形成され、前記ハウ
    ジングの一部を閉じると前記芳香源からハウジング外に
    至る前記空気路が閉じられることを特徴とする携帯型の
    芳香器。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記ハウジングの一
    部に連動し、前記芳香源から前記ハウジングの外への第
    1の空気路、および前記ハウジングの外から前記芳香源
    へ至る第2の空気路を開閉する機構を有する携帯型の芳
    香器。
  5. 【請求項5】 請求項3において、前記ハウジングの一
    部に連動し、前記芳香源から前記ハウジングの外への空
    気路を閉鎖可能な外装部と、前記芳香源を保持した保持
    部と、前記送風ファンから前記芳香源への空気路を閉鎖
    可能な内装部とがこの順番で積層されており、 前記外装部に連動して前記保持部が動き、前記外装部に
    よる前記空気路への開閉にともなって前記内装部による
    空気路の開閉も行われることを特徴とする携帯型の芳香
    器。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記外装部、前記保
    持部、および前記内装部が樹脂により形成されているこ
    とを特徴とする携帯型の芳香器。
  7. 【請求項7】 請求項5において、前記外装部は、前記
    ハウジングの一部を構成していることを特徴とする携帯
    型の芳香器。
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