JPH0634336B2 - 蓋つきテ−プカセツト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はディジタルオーディオ、ビデオ等の高密度記録
に適した蓋つきテープカセットに関するものである。

従来の技術 近年、磁気記録は高密度化の傾向にあり、ディジタルオ
ーディオ用カセットが新しく提案されている。その一つ
として回転ヘッド式ディジタルカセットレコーダに用い
るテープカセットは、前面の開口部とテープを引き出し
て用いるために前面開口部と続けて設けられた底面開口
部とがあり使用しないときはゴミやホコリ、或は指紋等
がテープに附着しないように、これらの開口部を閉じる
蓋を備えている。

以下図面を参照しながら提案されている蓋つきテープカ
セットの一例について説明する。

第９図は提案されている蓋つきテープカセットの蓋閉状
態の上面図で、１はカセット本体、２は前面開口部を開
閉する回動蓋で常時閉方向に附勢されている。第１０図
はその側面図であり、３は底面開口部を開閉する摺動蓋
でカセット本体底部外側に摺動可能に設けられ、常時閉
方向に附勢されているが開閉の２位置に係止手段（図示
せず）によりロックされる。第１１図はその正面図で、
４は回動蓋２に設けた切欠き、その内奥に摺動蓋３の前
端部がのぞく。５は同じく回動蓋２に設けた切欠きで、
摺動蓋３の開閉両位置におけるロック解除部がのぞく溝
に通じている。

第１２図は摺動蓋３を開き、開位置にロックした状態を
示す側面図である。第１３図は更に回動蓋２を開放した
状態を示す側面図である。図からも分るように回動蓋２
は摺動蓋３を開放して始めて開くことができる。第１４
図は各蓋の閉状態における下面図である。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、摺動蓋の開状態に
ある本カセットをカセットホルダ等から取出すときに摺
動蓋の左右側面後部をつかんで取出される恐れがあり、
そうすると摺動蓋の開位置でのロックが解除されても開
位置に止まることになり再びロックされた状態で取出さ
れるから、取出されたテープカセットは摺動蓋が開かれ
たままであるという問題点を有していた。

本発明は上記問題点に鑑み、摺動蓋に開位置にロックし
たときにもカセットホルダ等からの取出し時に摺動蓋に
左右側面後端部がつままれないようにするとともに蓋等
の可動部以外の部分に広いグリップエリアを設けて取出
し易いようにした蓋つきテープカセットを提供するもの
である。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の蓋つきテープカセ
ットは、前面開口部を開閉する回動蓋と、底面開口部を
開閉し、開閉両位置にロックされる摺動蓋と、摺動蓋左
右端から垂直上方に伸びる摺動蓋両側部と、摺動蓋両側
部後端部に設けた切欠き部という構成を備えたものであ
る。

作用 本発明は上記した構成によって、摺動蓋等の可動部以外
の部分に広いグリップエリアを設けることができるの
で、カセットホルダ等からの取出し時に摺動蓋を確実に
閉じた状態で取出せることとなる。

実施例 以下本発明の一実施例の蓋つきテープカセットについ
て、図面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の第１の実施例における蓋つきテープカ
セットの蓋閉状態の下面図である。第１図において、６
は切欠き部である。第２図はその側面図、第３図は摺動
蓋３を開位置にロックした状態を示す側面図である。

以上のように構成された本実施例によれば、摺動蓋３を
開放した状態でも第３図に示すように切欠き部６がある
ためにカセットホルダ等から取出すときに摺動蓋３の側
面をつかむことがなく、カセット本体１の後端部をつか
んで取出せるので、取出し途中において振動蓋の開位置
へのロックを解除したのち自動的に閉じることができる
ものである。

以下本発明の第２の実施例について図面を参照しながら
説明する。

第４図は本発明の第２の実施例を示す蓋つきテープカセ
ットの蓋閉状態を示す下面図である。同図において７は
案内部で、カセット本体底面後部に摺動蓋３の移動方向
に長くカセット後端部に設けたカセット支持基準面と連
続してほぼ同一高さに形成してある。８は摺動蓋３の切
欠き部６と接する摺動蓋３の底面左右両端部で摺動蓋開
放時には案内部７の内側に入り込み左右方向の規制が行
われる。第５図はその側面図で、９はカセット本体両側
面後部に設けたグリップエリアで、カセットの上下方向
に亘って同一面で形成され指が滑らないように凹凸面が
形成されている。

このように構成したので、グリップエリアをカセット本
体の上下方向に亘って同一面内に広く形成できるのでカ
セットの取出しが摺動蓋の側面をつかむことなく確実に
できる。又、案内部７で摺動蓋３の後端部の左右方向の
位置ずれを規制案内することができるのでスムーズな開
閉ができる。

第７図は本発明の第３の実施例の上面図で、グリップエ
リアにおける別の実施例を示し１０はグリップエリアに
設けた凹部である。第８図はその側面図である。このよ
うにグリップエリアに設けた凹部１０を利用してカセッ
トオートチェンジャー等におけるカセット移送時のグリ
ップ部に、或はテープカセットの誤挿入の防止のための
被検出部等に利用することができる。

尚、第１の実施例において切欠き部６を摺動板３の左右
両後端部に設けた切欠きとしたが、実質的には摺動蓋３
を開放したときに両側部がカセット本体の後部近くまで
来ないようにしたものであればよい。

又、案内部７と、摺動蓋底面左右両端部８とで行う案内
は開閉動作中常に案内されるものではなくて、開放時に
規制するようなものであってもよい。更に又、案内部は
左右に一対設ける代りに中央に一つ設け、それを挾むよ
うに摺動蓋側にスリットを設けてもよいものである。

発明の効果 以上のように本発明は前面開口部を開閉する回動蓋と、
底面開口部を開閉し、開閉両位置にロックされる摺動蓋
と、摺動蓋左右端から垂直上方に伸びる摺動蓋両側部
と、摺動蓋両側部後端部に設けた切欠き部とを設けるこ
とにより、摺動蓋が開位置にロックされている状態でテ
ープカセットをカセットホルダ等から取出すときに摺動
蓋両側部後端をつまむ恐れがなく、従って取出したとき
摺動蓋が確実に閉状態になっているようにすることがで
きるものである。又、グリップエリアも広く形成できる
ので取扱いも容易となるものである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の第１の実施例における蓋つきテープカ
セットの下面図、第２図はその側面図、第３図は摺動蓋
を開位置にロックした所を示す側面図、第４図は本発明
の第２の実施例における蓋つきテープカセットの下面
図、第５図はその側面図、第６図は摺動蓋を開位置にロ
ックした所を示す側面図、第７図は本発明の第３の実施
例における蓋つきテープカセットの上面図、第８図はそ
の側面図、第９図は提案されている蓋つきテープカセッ
トの上面図、第１０図はその側面図、第１１図はその正
面図、第１２図はその摺動蓋を開位置にロックした所を
示す側面図、第１３図は更にその回動蓋を開いた所を示
す側面図、第１４図はその蓋閉状態を示す下面図であ
る。 １……カセット本体、２……回動蓋、３……摺動蓋、６
……切欠き部、７……案内部、９……グリップエリア、
１０……凹部。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】カセット本体と、カセット本体前面開口部
   を開閉する回動蓋と、カセット本体底部外側に摺動可能
   に設けられカセット本体底面開口部を開閉し、開閉両位
   置にロックされる摺動蓋と、摺動蓋左右端から垂直上方
   に伸びる摺動蓋両側部と、摺動蓋両側部後端部に設けた
   切欠き部とを備えたことを特徴とする蓋つきテープカセ
   ット。
2. 【請求項２】カセット本体底面後部に設けた案内部と、
   案内部に案内される左右両端面をもつ摺動蓋底板部とを
   備え、摺動蓋の左右方向への移動規制を行うようにした
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の蓋つきテ
   ープカセット。
3. 【請求項３】カセット本体底面後部に設ける案内部の高
   さを、カセット後端部に設けたカセット支持基準面の高
   さとほぼ同一高さとしたことを特徴とする特許請求の範
   囲第２項記載の蓋つきテープカセット。
4. 【請求項４】案内部外側部をカセット本体左右の外側面
   とほぼ同一面とし、外側面にグリップエリアを設けたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の蓋つきテー
   プカセット。
5. 【請求項５】開放時の摺動蓋の切欠き部に対応してカセ
   ット本体側面後方にカセット上下方向に亘ってほぼ同一
   面で形成したグリップエリアを設けたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の蓋つきテープカセット。
6. 【請求項６】グリップエリアに凹部或は複数個の凹凸面
   を形成したことを特徴とする特許請求の範囲第５項記載
   の蓋つきテープカセット。