JPH06343005A - サーキュレータ - Google Patents
サーキュレータInfo
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- JPH06343005A JPH06343005A JP6070245A JP7024594A JPH06343005A JP H06343005 A JPH06343005 A JP H06343005A JP 6070245 A JP6070245 A JP 6070245A JP 7024594 A JP7024594 A JP 7024594A JP H06343005 A JPH06343005 A JP H06343005A
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Abstract
価格化を図ることのできるサーキュレータを提供する。 【構成】 サーキュレータは、その磁気回転子が所定パ
ターンの内部導体(11)と、密接状態でこの内部導体
(11)を取り囲むように一体的に焼成された絶縁性磁
性体(10)とからなっている。
Description
いられる無線機器、例えば携帯電話のごとき移動無線機
器等に使用される集積型のサーキュレータに関する。
20の分解斜視図に示すごとき基本構造を有し平面形状
が円形の組立式の磁気回転子を備えていた。同図におい
て、200はガラス・エポキシ樹脂等からなる円形の非
磁性体基板であり、この非磁性体基板200の上下面に
はコイル導体(内部導体)201及び202が形成され
ている。コイル導体201及び202は、非磁性体基板
200を貫通するヴィアホール203で互いに接続され
ている。コイル導体201及び202を形成したこの非
磁性体基板200を両側から挟むように、円形の磁性体
部材204及び205が組立式で取り付けられており、
コイル導体201及び202に印加される高周波電力に
よってこれら磁性体部材204及び205内に回転高周
波磁束が生じるように構成されている。このように、従
来の磁気回転子は形状が円形であり、しかもコイル導体
を形成した非磁性体基板200の両側に磁性体部材20
4及び205を単に積み重ねて接着した構成となってい
る。
解斜視図に示すように、コイル導体201(202)を
形成したこの非磁性体基板200の両側に、磁性体部材
204及び205、接地導体電極206及び207、励
磁用永久磁石208及び209、並びに上下に分割され
ており励磁用永久磁石208及び209からの磁束用磁
路を構成する分割式の金属製ハウジング210及び21
1をこの順序でそれぞれ積み重ねて組立て固定すること
によって形成される。
ル導体201及び202に高周波電力を与えると、磁性
体部材204及び205内にコイル導体201及び20
2の回りを回転する高周波磁束が発生する。この高周波
磁束と直交する直流磁界を永久磁石208及び209か
ら印加すると、磁性体部材204及び205は、図22
に示すように、高周波磁束の回転方向に応じて異なる透
磁率μ+ 及びμ- を示すこととなる。サーキュレータ
は、高周波信号の伝播速度がこのような透磁率の違いに
よって回転方向によって異なり、その結果、磁気回転子
内の打ち消し効果で特定の端子への信号の伝播を止め得
ることを利用しているのである。非伝播端子は、透磁率
μ+ 及びμ- の性質から、駆動端子に対する角度関係で
設定される。例えば、ある回転方向に沿って端子A、
B、Cがこの順序で配置されているとすると、駆動端子
Aに対する非伝播端子が端子Bである場合に、駆動端子
Bに対する非伝播端子は端子Cとなる。
帯電話のごとき移動無線機器において増幅器間の干渉防
止や電力増幅器を反射電力から保護するための有用な素
子として広く採用されているが、これらの機器の普及化
及び小型化に伴って、サーキュレータ自体もさらに小型
化、広帯域化、低損失化、及び低価格化することが要求
されている。このような要請に応えるためには、透磁率
μ+ 及びμ- 間の差が大きくかつ駆動回路の損失が小さ
いサーキュレータが必要となる。
2つの分割されている磁性体部材204及び205によ
り駆動線路を挟む構成とした場合にその磁路が非磁性体
基板200によって遮断されてしまう。このため、磁性
体部材204及び205と非磁性体基板200との境界
面に反磁界が発生し、その結果、透磁率がどうしても低
減してしまうから上述の要請に充分に応えることができ
なかった。
反磁界を減少させてコンパクトなサーキュレータを構成
すべく、本発明者等は、基板200を磁性体を練り込ん
だシートで構成したサーキュレータを試作した(公知で
はない)。この構成によれば境界面で発生する反磁界が
多少は減少するものの、前述の要請に応える程充分なも
のでは全くなかった。
転子の平面形状が円形であるため、その側面の端子に回
路素子(共振キャパシタ、整合抵抗等)を外付けした場
合、その分全体の寸法が大きくなってしまうという不都
合をも有していた。
気ヨークを構成するハウジングが、2つに分割されてい
る部品210及び211を機械的に組み立てることによ
り構成されるものであるため、励磁用磁路の磁気抵抗が
非常に高くなってしまい、しかも組み立て作業に多大な
手間がかかるものであった。
失化、及び/又は低価格化を図ることのできるサーキュ
レータを提供するものである。
ば、サーキュレータは、その磁気回転子が所定パターン
の内部導体と、密接状態でこの内部導体を取り囲むよう
に一体的に焼成された絶縁性磁性体とからなっている。
部導体を取り囲むように一体的に焼成されているので、
磁性体内に不連続部が存在しない。その結果、磁気回転
子内において高周波磁束が連続する閉ループとなるから
反磁界が発生しない。
焼結終了温度を有する磁性体材料から構成されているこ
とが好ましい。
成される。
より高い融点を有する導体材料から構成されていてもよ
い。
は、所定パターンの内部導体と密接状態でこの内部導体
を取り囲むように一体的に焼成された絶縁性磁性体とか
らなる磁気回転子と、磁気回転子の側面に設けられてお
り内部導体の一端に電気的に接続された複数の端子電極
と、端子電極に結合された回路素子と、磁気回転子に直
流磁界を印加するための励磁用永久磁石とを備えてい
る。
るために端子電極に電気的に結合された複数のキャパシ
タであってもよい。
た外付け回路素子であるか又は磁気回転子と一体的に形
成された内設回路素子であってもよい。
励磁用永久磁石に密着固定されていることが好ましい。
励磁用の磁路が切れ目なく連続するように構成すること
により、磁気抵抗が非常に小さくなり特性の大幅な向上
を図ることができる。
くは六角形である。多角形とすることにより、その側面
に回路素子を外付けした場合に、全体の寸法を大きくす
ることなく空いているスペースを有効に利用することが
できる。
平面上において、対称性を有する複数の放射方向にそれ
ぞれ伸長する複数のストリップを有するパターンであ
る。
でいてもよい。
ては単一の所定方向に伸長する少なくとも1つの直線状
ストリップを含んでいることも好ましい。
明する。
キュレータの磁気回転子の構成を概略的に示す一部破断
斜視図であり、図2は本実施例のサーキュレータ全体の
構成を示す分解斜視図、図3は本実施例のサーキュレー
タの等価回路図、図4は本実施例の磁気回転子の製造工
程の一部を説明する図である。
キュレータは3端子型であり、従ってその磁気回転子は
平面形状が正六角形となるように形成されている。しか
しながら、均等な回転磁界が発生できる構造であれば、
形状はかならずしも正六角形でなくともよく、六角形又
はその他の多角形であってもよい。磁気回転子の平面形
状をこのように多角形とすることにより、その側面に共
振用キャパシタ等の回路素子を外付けした場合に、空い
ているスペースを有効に利用することができ、全体の寸
法を小型に保つことが可能となる。
磁性体層を示しており、この磁性体層10に取り囲まれ
て所定パターンの内部導体(中心導体)11が形成され
ている。内部導体11は、本実施例では、後述するよう
に2層に積層された構成となっており、2本1組で3つ
の放射方向(六角形の少なくとも1つの辺に垂直な放射
方向)にそれぞれ伸長するストリップ状のコイルパター
ンが各層に設けられている。両層上の同一方向に伸長す
るストリップ状のコイルパターンは、ヴィアホール導体
を介して互いに電気的に接続されている。これは、磁性
体層を絶縁物としても利用しているものである。各コイ
ルパターンの一端は、磁性体層10の1つおきの側面に
設けられている端子電極12に電気的に接続されてい
る。磁性体層10の上面及び下面並びに磁性体層10の
端子電極12の設けられていない各側面には、接地導体
(グランド電極)13が設けられている。各コイルパタ
ーンの他端は、各側面の接地導体13に電気的に接続さ
れている。
ように、このように構成された磁気回転子20の3つの
端子電極(12)に、共振用キャパシタ21a、21
b、及び21cが電気的に接続されている。これらキャ
パシタ21a、21b、及び21cとしては、本出願人
が既に提案し公開されている特開平5−251262号
明細書及び図面に記載されているごとき自己共振周波数
の高い貫通型の高周波キャパシタを使用する。この高周
波キャパシタは、接地導体、誘電体、内部導体、誘電体
の順序で重ねてなる1単位の多層体を少なくとも1単位
重ねた上にさらに接地導体、誘電体をこの順序で重ねた
多層トリプレート・ストリップ線路構造からなってい
る。このような貫通型の動作周波数範囲の広いキャパシ
タを用いることによりQの低下を防止することができ
る。なお、端子電極とキャパシタとの接続態様は、図3
の等価回路図に示す通りである。
子20に直流磁界14(図1参照)を印加するための励
磁用永久磁石22及び23(図2)がそれぞれ取り付け
られている。永久磁石22及び23並びに図2には示さ
れていないハウジングの組み付け構造等については後述
する。
について説明する。
性体材料による上部シート40、中間シート41、及び
下部シート42を用意する。磁性体材料としては、イッ
トリウム鉄ガーネット(以下YIGと称する)を用い、
これを次のような成分比を有するシートに形成する。た
だし、上部シート41及び下部シート42はシート厚が
約1mmであり、通常は100〜200μm(好ましく
は160μm)のシートを積層して用いる。中間シート
41はシート厚が約160μmである。 YIG粉末 61.8 重量% バインダー 5.9 重量% 溶剤 32.3 重量%
トを貫通するヴィアホール43a、43b、及び43c
が形成される。各ヴィアホール位置には、その直径より
やや大きい面積のヴィアホール導体が印刷又は転写によ
って形成される。
には、各組が同一放射方向(六角形の少なくとも1つの
辺に垂直な放射方向)にヴィアホール部分を避けて伸長
する2本のストリップ状パターンからなる3組のコイル
パターンによる上部内部導体44a、44b、及び44
c並びに下部内部導体45a、45b、及び45cが銀
ペースト、パラジウムペースト、又は銀−パラジウムペ
ーストの印刷又は転写によってそれぞれ形成される。こ
のように形成した上部シート40、中間シート41、及
び下部シート42を順次重ね合わせた後、加温加圧工程
でスタックする。これにより、中間シート41の表裏両
面に3回対称のコイルパターンが配置されることとな
り、その対称性から3端子サーキュレータの端子間の伝
播特性が互いに一致せしめられる。
0、中間シート41、及び下部シート42を、内部導体
の融点(例えば内部導体が銀である場合は、約960
℃)以上の温度、例えば1450℃で焼成する。焼成は
1回であってもよいし、複数回行ってもよい。複数回の
場合は少なくとも1回は融点以上の焼成とする。この焼
結によって上部シート40、中間シート41、及び下部
シート42を構成する磁性体が連続状態となり一体とな
る。
内部導体(例えば銀又は銀−パラジウム)の融点より高
く、従って、上述の焼成工程では、まず導体(例えば銀
又は銀−パラジウム)が密閉状態で溶融した後に磁性体
の焼結が行われる。このような素子製造方法は、内部導
体溶融法として本出願人により既に提案され公開されて
いる(特開平5−183314号、特開平5−3157
57号)。このような内部導体溶融法によれば、内部導
体が溶融状態になり、構造が緻密化して、導体の接触状
態が改善され、線路の損失が低減する。
と内部導体とを同時焼成する際の温度を導体の融点以上
とし、内部導体を溶融状態として構造の緻密化を図ると
共に用いる導体粉によって生じる内部導体内の粒界を実
質的に消滅させるものである。導体ペーストにてパター
ンを形成する場合、用いる導体粉(銀粉)は、銀の含有
量が90重量%以上のもの、特に純度99重量%以上の
ものを用いることが好ましい。導体ペースト中の導体粉
の含有量は、60〜95重量%、特に70〜90重量%
とすることが望ましい。また、溶融後の網目構造の発生
を減少させるために導体粉融点付近に軟化点を有する3
0体積%以下のガラスフリットを導体粉に添加すること
もある。
じ金属ペースト(例えば銀ペースト)を用いてもよい
が、内部導体より融点の高い導体、例えば内部導体が銀
の場合にパラジウムのペーストを用いてもよい。ヴィア
ホール導体及び内部導体の融点と焼成温度とを工夫して
電気的特性を向上させる点については、本出願人が既に
提案し公開された特開平5−327221号明細書及び
図面に記載されている。即ち、絶縁性磁性体の焼成終了
温度(YIGの場合、約1450℃)よりも高い融点を
有する金属(純パラジウムの場合、約1555℃)をヴ
ィアホール導体として使用し、焼成温度を内部導体の融
点より高くヴィアホール導体の融点より低い温度(例え
ば1450℃)とすることにより、焼成時にヴィアホー
ル導体が溶融せずこれが内部導体を閉じ込める栓の役目
を果たすので内部導体の外部への流出が防止でき電気的
特性の劣化を防ぐことができる。
4a、44b、及び44cの一端と下部内部導体45
a、45b、及び45cの一端とがヴィアホール43
a、43b、及び43c内のヴィアホール導体を介して
電気的にそれぞれ接続されることとなる。
0、中間シート41、及び下部シート42をそれぞれ正
六角形に分離した状態で説明しているが、実際には、多
数の磁気回転子に係る内部導体及びヴィアホール導体を
印刷配列したシートをスタックした状態で焼結前に又は
焼結後に各磁気回転子毎に切断することが量産上から望
ましい。焼結前に切断した場合は、切断して得た多数の
正六角形状の磁気回転子を上述のごとく焼成する。焼結
前に切断するか又は燒結後に切断するかは、内部導体に
用いる金属の種類及び切断方法に応じて選択される。例
えば、内部導体として銀を用いる場合は、溶融によって
銀が流出しないように、焼成後に切断される。内部導体
としてパラジウムを用いる場合は焼成前に切断が可能で
ある。
配列例を示す分解斜視図である。同図に示すように、上
部シート50、中間シート51、及び下部シート52を
用意し、中間シート51及び下部シート52の上面に多
数の内部導体54及び55をそれぞれ印刷しておき、こ
れらを積み重ねたシートを焼成した後、各単体毎に切断
する。シート上における各磁気回転子の配列を図5に示
すようにすると、切断が直線的であるから容易となりか
つ焼成後も切断可能となるが、不要となる材料面積が大
きくなってしまう。
他の配列例を示す斜視図である。同図の例は、隣接する
磁気回転子間にスペースが存在しないように稠密に六角
形を配置させたものであり、このように配置とすれば材
料の歩留の点で有利となる。同図における各数字は切断
の順序を表しており、このような順序で次々に切断する
方法によると、その切断工程が多少複雑となる。
を説明する平面配置図である。同図の(A)に示すごと
く、シート上における各磁気回転子の配列は、図6の例
と同様である。即ち、まず、隣接する磁気回転子間にス
ペースが存在しないように稠密に六角形が配置されるよ
うにパターン印刷を行った各シートをスタックする。次
に各六角形の境界に沿ってスナップ目を入れる。次い
で、1回のパンチングによって同図の(B)に示す六角
形磁気回転子部分aを分離する。次に1回のパンチング
によって六角形磁気回転子部分bを分離する。この2回
のパンチングによって六角形磁気回転子部分cも分離で
き、全ての磁気回転子の切断が行われることとなる。こ
のように切断された磁気回転子は、上述のごとく焼成さ
れる。
バレル研磨されて側面に現れる内部導体が露出せしめら
れ、かつ焼結体のコーナーの面取りが行われる。その
後、図4の(C)に示すように、磁気回転子の1つおき
の側面に端子電極46を、その上面及び下面並びに磁気
回転子の端子電極46を設けない各側面に接地導体47
を焼き付けて形成する。これにより、上部内部導体44
a、44b、及び44cの磁気回転子側面に露出してい
る他端が各端子電極(46)に電気的に接続されること
となり、下部内部導体45a、45b、及び45cの磁
気回転子側面に露出している他端が各側面の接地導体
(47)に電気的に接続されることとなる。
径6mmの円に内接する正六角形の平面形状を有し、そ
の厚さが2mmである。この磁気回転子の各端子電極
(46)に、図2に示すように、共振用キャパシタ21
a、21b、及び21cを組み付けてリフロー法等によ
りはんだ付けする。その後、直流磁界を印加するための
励磁用永久磁石と磁気ヨークを兼用する金属ハウジング
とを組み付けてサーキュレータが完成する。
気回転子に励磁用永久磁石及びハウジングを組み付けた
サーキュレータの構造を示す分解斜視図及び斜視図であ
る。ハウジングを組み付ける場合には、同図の(A)に
示すように、まず共振用キャパシタ(81a)をその1
つおきの側面にそれぞれ取り付けた磁気回転子80の上
下面に励磁用永久磁石82及び83をそれぞれ積み重ね
る。そして、側面から絶縁物支持体84及び85を押し
当てることにより、この磁気回転子80並びに励磁用永
久磁石82及び83を支持する。その際、絶縁物支持体
84及び85に設けられた入出力端子86aと磁気回転
子80に取り付けられた共振用キャパシタ81a(又は
取り出し端子)との間に、クリームはんだを付着させた
接続リード87aを挟んで機械的に押し止める。接続リ
ード87aは、例えば、弾性を有するU字形の薄い銅製
ストリップで構成される。また、絶縁物支持体84及び
85は、セラミック、ガラスエポキシ樹脂又はその他の
高温に耐える樹脂で成型される。
うに絶縁物支持体84及び85によって支持された磁気
回転子及び励磁用永久磁石の組立体88を金属ハウジン
グ89内に密着的に挿入し、かしめ用突起90を折り曲
げて固定する。これにより金属ハウジング89と励磁用
永久磁石82及び83とが密着固定されることとなる。
金属ハウジング89は、磁気ヨークとして動作可能な金
属、好ましくは鋼板で構成されており、その表面には、
ニッケルやクロム等のめっき処理が施されている。この
ハウジング89は、対向する2面が開口しその他の面が
連続している角筒形状を有している。このようにして組
み立てたものを、リフロー炉に通してはんだを溶融さ
せ、接続リード87a及び入出力端子86a間、接続リ
ード87a及び共振用キャパシタ81a(又は取り出し
端子)間の接続を行う。図8の(C)は、このようにし
て完成させたサーキュレータ91を示している。
は、ほとんどが磁気回転子の性能で決定する。即ち、透
磁率μ+ 及びμ- 間の差が大きく、磁気正接及びコイル
の抵抗が小さいほど、広帯域、低損失の磁気回転素子と
なる。本実施例のごとく、内部導体溶融法を用いて形成
した磁気回転子によれば、以下に述べるような利点が得
られる。 (1)磁性体が焼結によって連続状態となるので磁気回
転子内において高周波磁束が閉じる。その結果、反磁界
が発生しないからμ+ 及びμ- の値が大きくなり、イン
ダクタンス増加に応じた小型化が図れる。 (2)磁性体が焼結によって連続状態となるので磁気回
転子内において高周波磁束が閉じる。その結果、反磁界
が発生しないからμ+ 及びμ- 間の差が大きくなり、動
作周波数帯域が広くなる。 (3)コイル導体が溶融法により形成されるので抵抗が
小さくなり、損失が小さくなる。 (4)量産に適した構造であるため、量産効果によるコ
ストダウンの幅が大きくなる。 (5)磁気ヨークが分割されておらず一体化されて連続
する磁路を有しており励磁用永久磁石に密着固定されて
いるので、励磁用の磁路が切れ目なく連続するようにな
り、磁気抵抗が非常に小さくなり特性の大幅な向上を図
ることができる。
(内部導体溶融法)と従来のサーキュレータ(組立式)
との特性を比較する図であり、横軸は周波数、縦軸は非
伝播端子間挿入損失及び伝播端子間挿入損失を示してい
る。本実施例によるサーキュレータが、従来のサーキュ
レータと同じ大きさでありながら動作中心周波数が低く
しかも損失が小さいことは、同図からも明らかである。
サーキュレータの磁気回転子の構成を概略的に示す分解
斜視図である。この実施例においては、内部導体(中心
導体)の構成が図1の実施例の場合と異なっている。即
ち、図10に示すように、同一絶縁性磁性体材料による
上部シート100、第1の中間シート101、第2の中
間シート102、及び下部シート103が設けられてい
る。第2の中間シート102の上面には、3つの放射方
向(六角形の少なくとも1つの辺に垂直な放射方向)に
伸長するそれぞれが1本の直線的なストリップ状のコイ
ルパターンからなる内部導体(コイル導体)104が形
成されている。第1の中間シート101及び下部シート
103の上面には、クロスオーバー用のパターンからな
る内部導体105及び106がそれぞれ形成されてい
る。第1及び第2の中間シート101及び102の所定
位置には、これらシートを貫通するヴィアホール107
a及び107bがそれぞれ形成されており、各ヴィアホ
ール位置には、その直径よりやや大きい面積のヴィアホ
ール導体が形成されている。これらヴィアホール導体に
よって、内部導体104の各ストリップがクロスオーバ
ー用の内部導体105及び106とそれぞれ接続されて
駆動線路が構成されている。
ート100、第1の中間シート101、第2の中間シー
ト102、及び下部シート103を構成する磁性体が連
続状態となって一体化されることはもちろんである。そ
の際の製造方法、並びに磁性体材料及び導体材料につい
ては、図1の実施例の場合と同様である。
が各方向にそれぞれ伸長する1本の直線的なストリップ
状のコイルパターンからなっており、しかも駆動線路の
ほとんどが同一平面上に形成されているため、各端子の
高周波的な対称性が非常に良好となる。また、ヴィアホ
ールの数が少ないため、製造が容易となるのみならず挿
入損失の増加を抑えることが可能となる。
3端子サーキュレータの磁気回転子の構成を概略的に示
す分解斜視図である。この実施例においても、内部導体
(中心導体)の構成が図1の実施例の場合と異なってい
る。即ち、図11に示すように、同一絶縁性磁性体材料
による上部シート110、第1の中間シート111、第
2の中間シート112、及び下部シート113が設けら
れている。第1の中間シート111、第2の中間シート
112、及び下部シート113の上面には、2本の平行
な直線ストリップ状のコイルパターンからなる上層内部
導体(コイル導体)114、中央層内部導体115、及
び下層内部導体116が駆動線路としてそれぞれ形成さ
れている。これらシート上の内部導体114、115及
び116は、互いに異なる3つの放射方向(六角形の少
なくとも1つの辺に平行な放射方向)に伸長している。
いずれのシートにもヴィアホールは形成されていない。
ート110、第1の中間シート111、第2の中間シー
ト112、及び下部シート113を構成する磁性体が連
続状態となって一体化されることはもちろんである。そ
の際の製造方法、並びに磁性体材料及び導体材料につい
ては、図1の実施例の場合と同様である。
るので、ヴィアホールが存在せず、従って製造工程が簡
略化されて容易となるのみならず挿入損失の増加を抑え
ることが可能となる。しかしながらこのような3階構造
とすると、端子間のインピーダンスが互いに異なってし
まうので、反射による挿入損失増加やアイソレーション
減少等の伝搬性能劣化が発生し易い。このため、第1の
中間シート111及び下部シート113上の上層内部導
体114及び下層内部導体116の幅を第2の中間シー
ト112上の中央層内部導体115の幅と異なる値に設
定することによってインピーダンスが互いに等しくなる
ようにすることが望ましい。
に平行な2本の直線ストリップ状のコイルパターンとし
ているが、各層の内部導体を1本の直線ストリップ状の
コイルパターンとしてもよいことは明らかである。この
場合も、上層内部導体及び下層内部導体の幅を中央層内
部導体の幅と異なる値に設定してインピーダンス整合を
とることが望ましい。
ある3端子サーキュレータの磁気回転子の構成、及びサ
ーキュレータの組立てを概略的に示す分解斜視図であ
る。この実施例において内部導体(中心導体)の構成
は、六角形の少なくとも1つの辺に平行な放射方向に伸
長している点を除いては図1の実施例の場合と同じであ
る。即ち、同図の(A)に示すように、磁性体材料によ
る中間シート121の上面及び下面には、各組が同一放
射方向に伸長する2本のストリップ状パターンからなる
3組のコイルパターンによる上部内部導体124a、1
24b、及び124c並びに下部内部導体125a、1
25b、及び125cがそれぞれ形成されている。中間
シート121の所定位置には、このシートを貫通するヴ
ィアホール123a、123b、及び123cが形成さ
れている。
絶縁性磁性体材料による上部シート120及び下部シー
ト122がスタックされ、焼成される。この焼成によっ
て上部シート120、中間シート121、及び下部シー
ト122を構成する磁性体が連続状態となって一体化さ
れる。また、上部内部導体124a、124b、及び1
24cの一端と下部内部導体125a、125b、及び
125cの一端とがヴィアホール123a、123b、
及び123c内のヴィアホール導体を介して電気的にそ
れぞれ接続されて駆動線路が構成される。焼成後の磁気
回転子が図12の(B)に示されている。本実施例にお
ける磁気回転子のここまでのその他の製造工程、並びに
磁性体材料及び導体材料については、図1の実施例の場
合と同様である。
気回転子の各側面の一部に端子電極126を、その上面
及び下面の一部を切り欠いた大部分並びに各側面の一部
に接地導体127を焼き付けて形成する。これにより、
上部内部導体124a、124b、及び124cの磁気
回転子側面に露出している他端が接地導体(127)に
電気的に接続されることとなり、下部内部導体125
a、125b、及び125cの磁気回転子側面に露出し
ている他端が各側面の各端子電極(126)に電気的に
接続されることとなる。
径6mmの円に内接する正六角形の平面形状を有し、そ
の厚さが2mmである。この磁気回転子の側面の各端子
電極(126)及び接地導体(127)に、共振用キャ
パシタ130a、130b、及び130cを組み付けて
リフロー法等によりはんだ付けする。その後、直流磁界
を印加するための励磁用永久磁石128及び129と図
8に関連して説明したように磁気ヨークを兼用する金属
ハウジングとを組み付けてサーキュレータが完成する。
図12の(D)は磁気回転子に共振用キャパシタ130
a、130b、及び130cと励磁用永久磁石128及
び129とを組み付けた状態を示している。
び130cは、図13の分解斜視図に示すように、誘電
体ブロック131と、この誘電体ブロック131の後面
及び側面の一部に設けられた接地側電極132と、誘電
体ブロック131の前面、側面及び後面の一部に設けら
れた入出力側電極133とから構成される等価的な貫通
型キャパシタである。このようなキャパシタを図12の
(C)のごとく取り付けることにより、その入出力側電
極133が磁気回転子の側面外方向に向くこととなり、
この入出力側電極133をハウジングの入出力端子に接
続するための接続リード(図8参照)の取り付けが非常
に容易となる。
3端子サーキュレータの磁気回転子の構成を概略的に示
す分解斜視図である。この実施例は、磁性体シートと同
じ形状の誘電体シート及びキャパシタ用電極を磁気回転
子に積層することにより共振用キャパシタを磁気回転子
と一体的に形成している。磁気回転子部分は、この実施
例では、絶縁性磁性体にほぼ取り囲まれて2ターン分巻
回されたコイル導体を3組有する構成となっている。
しく説明すると、絶縁性磁性体材料による上部シート1
40、中間シート141、及び下部シート142と、内
部導体がその上に印刷されており同じ絶縁性磁性体材料
による基板シート143a、143b、143c、14
4a、144b、及び144cが積層され一体的に焼結
されて連続層となっている。基板シート143a、14
3b、143c、144a、144b、及び144cの
上面には、コイルの巻回数に応じた数の上部内部導体1
45a、145b、及び145c並びに下部内部導体1
46a、146b、及び146cがそれぞれ形成されて
いる。上部内部導体145a及び下部内部導体146
a、上部内部導体145b及び下部内部導体146b、
並びに上部内部導体145c及び下部内部導体146c
は、それぞれ、焼成後に磁気回転子の側面から露出して
いるそれらの端部を接続するコイル用ジャンパー導体
(図示なし)によって次々に接続され、これによって上
述のコイル導体が構成される。上部シート140の上面
及び下部シート142の下面には、磁気回転子用接地導
体がそれぞれ形成されている。
れていない。磁気回転子部分の製造方法、並びに磁性体
材料及び導体材料については、図1の実施例の場合と同
様である。なお、この磁気回転子部分は、磁性体シート
の両面に上述のごときパターンの内部導体を印刷するよ
うにしてもよいし、図14に示す構造と異なる図1、図
10、図11、又は図12に示すごときものであっても
よい。
0の上面に形成された磁気回転子用接地導体140a
と、その上に積層された磁気回転子と同じ正六角形形状
の第1の誘電体シート147と、この誘電体シート14
7の上面に形成されたキャパシタ電極148と、その上
に積層された磁気回転子と同じ正六角形形状の第2の誘
電体シート149と、この誘電体シート149の上面に
形成されたキャパシタ用接地電極149aとからなって
いる。キャパシタ電極148は、磁気回転子の側面に形
成されるキャパシタ用ジャンパー導体(図示なし)を介
して上述のコイル導体の一端に接続されている。磁気回
転子用接地導体140aは、キャパシタ用ジャンパー導
体と短絡されるのを防止するため、その一部が切欠かれ
ている。この磁気回転子用接地導体140aは、キャパ
シタ用接地電極をも兼用している。このように、キャパ
シタ電極148及び磁気回転子用接地導体140a間
と、キャパシタ電極148及びキャパシタ用接地電極1
49a間とにそれぞれキャパシタが形成されることとな
るが、容量が充分である場合には第2の誘電体シート1
49及びキャパシタ用接地電極149aを省略してもよ
い。その場合、キャパシタ電極148を出力端子として
利用することができる。
振用キャパシタ部分とは積層された後に一体的に焼成さ
れるが、誘電体と磁性体とでは焼成特性が異なるので同
時焼成が不可能な場合は、磁気回転子部分と共振用キャ
パシタ部分とを個別に焼成しはんだ付けにより両者を組
立てるようにしてもよい。その場合、上部シート140
の上面に磁気回転子用接地導体の代わりにキャパシタ電
極148を設け、第1の誘電体シート147を省略して
キャパシタ用接地電極149aを磁気回転子用接地導体
に兼用することも考えられるが、磁気回転子の一部に誘
電体が挿入されてしまうため、透磁率の低下が生じるか
ら好ましくない。
子と一体的に形成しているので、外付けでキャパシタを
取り付ける必要がなくなり、その分製造工程が簡易化さ
れるのみならず、サーキュレータを小型化することがで
きる。
ある3端子サーキュレータの磁気回転子の構成を概略的
に示す分解斜視図である。この実施例は、磁性体を誘電
体として動作させ磁気回転子内に共振用キャパシタを一
体的に形成したものである。磁気回転子部分は、この実
施例では、絶縁性磁性体にほぼ取り囲まれて2ターン分
巻回されたコイル導体を3組有する構成となっている。
しく説明すると、絶縁性磁性体材料による最上部シート
158、上部シート150、中間シート151、及び下
部シート152と、内部導体がその上に印刷されており
同じ絶縁性磁性体材料による基板シート153a、15
3b、153c、154a、154b、及び154cが
積層され一体的に焼結されて連続層となっている。基板
シート153a、153b、153c、154a、15
4b、及び154cの上面には、コイルの巻回数に応じ
た数の上部内部導体155a、155b、及び155c
並びに下部内部導体156a、156b、及び156c
がそれぞれ形成されている。上部内部導体155a及び
下部内部導体156a、上部内部導体155b及び下部
内部導体156b、並びに上部内部導体155c及び下
部内部導体156cは、それぞれ、焼成後に磁気回転子
の側面から露出しているそれらの端部を接続するコイル
用ジャンパー導体(図示なし)によって次々に接続さ
れ、これによって上述のコイル導体が構成される。最上
部シート158の上面及び下部シート152の下面に
は、磁気回転子用接地導体がそれぞれ形成されている。
れていない。磁気回転子部分の製造方法、並びに磁性体
材料及び導体材料については、図1の実施例の場合と同
様である。なお、この磁気回転子部分は、磁性体シート
の両面に上述のごときパターンの内部導体を印刷するよ
うにしてもよいし、図15に示す構造と異なる図1、図
10、図11、又は図12に示すごときものであっても
よい。
0の上面に形成されたキャパシタ電極157と、その上
に積層された最上部シート158と、この最上部シート
158の上面に形成されたキャパシタ用接地電極(磁気
回転子用接地導体と兼用)159とからなっている。キ
ャパシタ電極157は、磁気回転子の側面に形成される
キャパシタ用ジャンパー導体(図示なし)を介して上述
のコイル導体の一端に接続されている。磁性体による最
上部シート158は、磁気回転子内の磁性体の一部とし
て動作すると共に、キャパシタ電極157及びキャパシ
タ用接地電極159間の誘電体としても動作することと
なる。本実施例は、サーキュレータ容量値が小さくとも
よい場合に用いられるものであり、キャパシタ電極15
7はサーキュレータの動作に影響しないような位置に形
成される。
気回転子と一体的に形成しているので、外付けでキャパ
シタを取り付ける必要がなくなり、その分製造工程が簡
易化されるのみならず、サーキュレータを小型化するこ
とができる。
3端子サーキュレータの磁気回転子の構成を概略的に示
す分解斜視図である。この実施例は、磁気回転子の平面
形状を矩形とした例である。同図に示すように、同一絶
縁性磁性体材料による矩形の上部シート160、中間シ
ート161、及び下部シート162が設けられている。
中間シート161の上面及び下面には、各組が同一放射
方向に伸長する2本のストリップ状パターンからなる3
組のコイルパターンによる上部内部導体164a、16
4b、及び164c並びに下部内部導体165a、16
5b、及び165cがそれぞれ形成されている。中間シ
ート161の所定位置には、このシートを貫通するヴィ
アホール163a、163b、及び163cが形成され
ている。
160及び下部シート162がスタックされ、焼成され
ることによってこれら上部シート160、中間シート1
61、及び下部シート162を構成する磁性体が連続状
態となって一体化される。また、上部内部導体164
a、164b、及び164cの一端と下部内部導体16
5a、165b、及び165cの一端とがヴィアホール
163a、163b、及び163c内のヴィアホール導
体を介して電気的にそれぞれ接続されて駆動線路が構成
される。平面形状が矩形であることを除く本実施例の構
成及び作用効果は、図1の実施例の場合と同様である。
性を有しないので端子間の伝送特性を一致しないことか
らサーキュレータ本来の動作を行わせるのが難しい。し
かしながら、2回対称性を有しているのでアイソレータ
として動作させて充分な特性を得ることできる。その場
合、内部導体164a及び165aの一端に整合抵抗を
接続し、内部導体164b及び165bの一端並びに内
部導体164c及び165cの一端を入出力端子とす
る。もちろん、内部導体164a及び165a、内部導
体164b及び165b、並びに内部導体164c及び
165cの他端は接地導体に接続される。
3端子サーキュレータの一部の構成を概略的に示す分解
斜視図である。この実施例では、図1の実施例において
磁気回転子に共振用キャパシタをはんだ付けする際に、
基板170上にこれら磁気回転子及び共振用キャパシタ
を取り付けた状態で行うようにしている。基板170が
付加されていることを除く本実施例の構成及び作用効果
は、図1の実施例の場合と全く同じである(図2参
照)。
3端子サーキュレータの一部の構成を概略的に示す分解
斜視図であり、図19は図18のサーキュレータの構成
原理図である。この実施例は、サーキュレータを集中定
数型LC直列共振回路又は半波長共振線路でグランドか
ら浮かせることによりその動作周波数の広帯域化を図っ
たものである。直列共振回路をサーキュレータ外部導体
と接地導体との間にこのサーキュレータの中心軸に対し
ほぼ回転対称に配置することによってサーキュレータの
広帯域化を図ることは、特公昭52−32713号明細
書及び図面から公知である。
の実施例によるものであってもよい磁気回転子を示して
いる。この磁気回転子180の下側には磁気回転子と同
じ平面形状のトリプレート線路型共振器181が積層さ
れている。トリプレート線路型共振器181は、内部導
体と同時焼成が可能であり誘電率90程度の高誘電率誘
電体シート182と、この誘電体シート182の上面の
中心と同軸に設けられた円形のキャパシタ用電極183
と、誘電体シート182の下に積層された誘電体基板1
84と、この誘電体基板184の上面に形成されており
中央部にキャパシタ用電極185aが形成されているら
せん状線路導体185と、誘電体基板184の下面に形
成された接地導体(図示なし)とからなっている。キャ
パシタ用電極183とらせん状線路導体185の中央部
のキャパシタ用電極185aとの間でキャパシタを構成
し、らせん状線路導体185のらせん状線路がインダク
タを構成する。らせん状線路導体185の他端185b
はトリプレート線路型共振器181の側部に設けられた
接続線路を介して誘電体基板184の下面の接地導体に
接続されている。
るには、キャパシタ用電極183を設けた誘電体シート
182とらせん状線路導体185を設けた誘電体基板1
84とを積層し内部導体とこれら誘電体とを同時焼成す
る。磁気回転子180とトリプレート線路型共振器18
1との結合は、これらを個別に形成して積層し、はんだ
リフロー法によって、磁気回転子の下面に設けられた接
地導体の電気的中央位置にキャパシタ用電極183を接
続することによってなされる。
LC直列共振回路で形成する場合である。半波長共振線
路を用いてトリプレート線路型共振器を形成するには、
らせん状線路導体を半波長の長さに設定すると共に、誘
電体シート(182)の中心部にキャパシタ用電極(1
83)の代わりにヴィアホール及びヴィアホール導体を
設け、中央部にあるらせん状線路導体の一端とこのヴィ
アホール導体とを接続する。らせん状線路導体の他端
(185b)はトリプレート線路型共振器181の側部
に設けられた接続線路を介して誘電体基板(184)の
下面の接地導体に接続される。そして、上述の誘電体シ
ート(182)とらせん状線路導体を設けた誘電体基板
(184)とを積層し内部導体とこれら誘電体とを同時
焼成する。磁気回転子とトリプレート線路型共振器との
結合は、これらを個別に形成して積層し、はんだリフロ
ー法によって、磁気回転子の下面に設けられた接地導体
の電気的中央位置にヴィアホール導体を接続することに
よってなされる。
転子にトリプレート線路型共振器を積層して結合した構
成とすれば、共振器をサーキュレータの中心軸に対し回
転対称に対称性よく配置することが容易にかつ精度よく
行えるので、小型かつ広帯域のサーキュレータを生産性
よく得ることができる。
スト、パラジウムペースト又は銀−パラジウムペースト
を印刷することによって形成しているが、銀箔を打ち抜
いて内部導体を形成してもよい。特に、抵抗損失が顕著
でなくしかも磁性体と固溶しない場合に、金、パラジウ
ム、銀−パラジウム又はそれらの合金で形成して好適で
ある。
れば、YIG以外の絶縁性磁性体材料を用いることが可
能である。
り高い融点を有する導体材料を用い、内部導体を溶融せ
ずに焼成するようにしても本発明のサーキュレータを構
成することが可能である。
ータに関するものであるが、本発明はそれ以上の数の端
子を有するサーキュレータについても適用可能である。
さらに、集中定数型サーキュレータ以外にも、磁気回転
子と容量回路とが一体化され端子回路に動作周波数範囲
を広げるためのインピーダンス変換器が組み込まれてい
るような分布定数型サーキュレータにも適用可能であ
る。またさらに、本発明のサーキュレータを発展させて
例えばアイソレータ等の非可逆回路素子を容易に作成で
きることも明らかである。
ば、サーキュレータは、その磁気回転子が所定パターン
の内部導体と、密接状態でこの内部導体を取り囲むよう
に一体的に焼成された絶縁性磁性体とからなっているた
め、磁気回転子内において高周波磁束が連続する閉ルー
プとなるから反磁界が発生しないので、小型化、広帯域
化、低損失化、及び低価格化を図ることができる。
の磁気回転子の構成を概略的に示す一部破断斜視図であ
る。
す分解斜視図である。
図である。
分解斜視図である。
斜視図である。
る平面配置図である。
用永久磁石及びハウジングを組み付けたサーキュレータ
の構造を示す分解斜視図及び斜視図である。
サーキュレータの特性を比較する図である。
ータの磁気回転子の構成を概略的に示す分解斜視図であ
る。
キュレータの磁気回転子の構成を概略的に示す分解斜視
図である。
サーキュレータの磁気回転子の構成、及びサーキュレー
タの組立てを概略的に示す分解斜視図である。
分解斜視図である。
キュレータの磁気回転子の構成を概略的に示す分解斜視
図である。
サーキュレータの磁気回転子の構成を概略的に示す分解
斜視図である。
キュレータの磁気回転子の構成を概略的に示す分解斜視
図である。
キュレータの一部の構成を概略的に示す分解斜視図であ
る。
キュレータの一部の構成を概略的に示す分解斜視図であ
る。
る。
気回転子の分解斜視図である。
様子を示す分解斜視図である。
す特性図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 磁気回転子が、所定パターンの内部導体
と、密接状態で該内部導体を取り囲むように一体的に焼
成された絶縁性磁性体とからなることを特徴とするサー
キュレータ。 - 【請求項2】 前記絶縁性磁性体が、前記内部導体の融
点より高い焼結終了温度を有する磁性体材料から構成さ
れていることを特徴とする請求項1に記載のサーキュレ
ータ。 - 【請求項3】 前記内部導体が溶融された金属で構成さ
れていることを特徴とする請求項2に記載のサーキュレ
ータ。 - 【請求項4】 前記内部導体が、前記絶縁性磁性体の焼
結終了温度より高い融点を有する導体材料から構成され
ていることを特徴とする請求項1に記載のサーキュレー
タ。 - 【請求項5】 所定パターンの内部導体と密接状態で該
内部導体を取り囲むように一体的に焼成された絶縁性磁
性体とからなる磁気回転子と、該磁気回転子の側面に設
けられており前記内部導体の一端に電気的に接続された
複数の端子電極と、該端子電極に結合された回路素子
と、前記磁気回転子に直流磁界を印加するための励磁用
永久磁石とを備えたことを特徴とするサーキュレータ。 - 【請求項6】 前記回路素子が印加周波数と共振させる
ために該端子電極に電気的に結合された複数のキャパシ
タであることを特徴とする請求項5に記載のサーキュレ
ータ。 - 【請求項7】 前記回路素子が前記端子電極に外付けさ
れた外付け回路素子であることを特徴とする請求項5又
は6に記載のサーキュレータ。 - 【請求項8】 前記回路素子が前記磁気回転子と一体的
に形成された内設回路素子であることを特徴とする請求
項5又は6に記載のサーキュレータ。 - 【請求項9】 連続する磁路を有する金属製ハウジング
が前記励磁用永久磁石に密着固定されていることを特徴
とする請求項5から8のいずれか1項に記載のサーキュ
レータ。 - 【請求項10】 前記磁気回転子の平面形状が多角形で
あることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に
記載のサーキュレータ。 - 【請求項11】 前記磁気回転子の平面形状が六角形で
あることを特徴とする請求項10項に記載のサーキュレ
ータ。 - 【請求項12】 前記内部導体のパターンが、同一平面
上において、対称性を有する複数の放射方向にそれぞれ
伸長する複数のストリップを有するパターンであること
を特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の
サーキュレータ。 - 【請求項13】 該ストリップが直線状ストリップを含
んでいることを特徴とする請求項12に記載のサーキュ
レータ。 - 【請求項14】 前記内部導体のパターンが、同一平面
上においては単一の所定方向に伸長する少なくとも1つ
の直線状ストリップを含んでいることを特徴とする請求
項1から11のいずれか1項に記載のサーキュレータ。
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