JPH06340966A - 表面処理方法及びそれに用いられる蒸着材料 - Google Patents

表面処理方法及びそれに用いられる蒸着材料

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JPH06340966A
JPH06340966A JP6053669A JP5366994A JPH06340966A JP H06340966 A JPH06340966 A JP H06340966A JP 6053669 A JP6053669 A JP 6053669A JP 5366994 A JP5366994 A JP 5366994A JP H06340966 A JPH06340966 A JP H06340966A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機系被膜を無機コート膜上に形成する表面
処理方法において、簡便で安価でかつ高品質の維持が容
易な表面処理方法を提供する。 【構成】 有機系被膜形成物質を繊維状の金属の塊に含
浸させ、それを加熱・蒸発させ、無機コート膜上に有機
系被膜を形成することを特徴とする。 【効果】 本発明によれば、有機系被膜形成物質を蒸発
させるための加熱源の種類に関係なく、低出力で安定的
に、有効成分のみを蒸着することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無機コート膜の表面処
理方法及びそれに用いられる蒸着材料に関する。
【0002】
【従来の技術】レンズ等の光学部材の表面に、蒸着等に
より形成された無機コート膜上に有機系被膜を形成し、
撥水性、撥油性、防塵性等の機能を付与する表面処理は
広く行われている。
【0003】その方法としては、有機系被膜形成物質を
溶剤に希釈し、その溶液を浸漬法、スプレー法、刷毛塗
り法等により無機コート膜上に塗布・乾燥する方法、又
は、有機系被膜形成物質を低圧力でガス化し、真空槽内
で無機コート膜に接触させ、有機系被膜を形成する方法
等があるが、なかでも、特開平4−72055号公報あ
るいは特開平5−215905号公報に記載されている
ような有機系被膜形成物質を多孔性セラミックあるいは
金属粉末の多孔性の焼結体に含浸し、真空槽内で加熱・
蒸発させ、真空槽内にセットした物体の無機コート膜上
に有機系被膜を形成する方法は、洗浄・乾燥等の付帯作
業が不要で、かつ低蒸気圧を有する分子量の大きい高性
能な有機系被膜形成物質でも処理できるため、極めて有
用な方法として注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前途のような
多孔性セラミックや金属粉末の多孔性の焼結体に有機系
被膜形成物質を含浸し、加熱・蒸発させる方法では、次
のような問題を有する。
【0005】まず、有機系被膜形成物質を含浸させるた
めの多孔性セラミックや金属粉末の焼結体は、その製造
工程において高温での焼結加工が必要となるため、非常
に高価なものとなってしまうという欠点を有している。
また、有機系被膜形成物質を含浸・保持する量は、これ
らセラミックや金属焼結体の空孔率及び該空孔の大きさ
に大きく左右されるが、その製造工程において空孔率及
び空孔の大きさを均一に制御することは極めて困難であ
る。その結果、使用するセラミックあるいは金属焼結体
毎に有機系被膜形成物質の含浸量がばらついてしまい、
均一な有機系被膜を安定して形成できないという問題を
有する。これを防止するするためには、有機系被膜形成
物質を過剰に含浸させる必要があるが、これもまたコス
トアップの原因となってしまう。
【0006】またさらに、真空槽内の加熱方法として
は、不純物の混入等を防止する目的から、一般的に、電
子銃加熱が用いるのが望ましいが、セラミック表層に
は、電子ビームをはじく性能を有する有機系被膜形成物
質が高密度に存在するため、低出力のビームでは、全く
セラミックが加熱されず、一方高出力のビームでは、セ
ラミックの成分の一部が有機系被膜形成物質と同時に無
機コート膜上に蒸着されてしまい、有機膜及び無機コー
ト膜の特性に悪影響を及ぼすという問題がある。そのた
め、電子銃の出力条件の制御は極めて難くなってくる。
この点に関しては、導電性の金属焼結体の方が有利であ
るが、前述のように有機系被膜形成物質を過剰に含浸さ
せた場合には、表面が絶縁性の有機系被膜形成物質で被
覆されてしまうため、セラミックと同様の問題が生じ
る。
【0007】そこで、本発明はこのような問題を解決
し、簡便で、安価でかつ電子銃加熱においても処理条件
が制御し易く、高品質を維持できる表面処理方法及びそ
れに用いられる蒸着材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の表面処理方法
は、真空槽内で有機系被膜形成物質を加熱・蒸発せし
め、無機コート膜上に有機系被膜を形成する表面処理方
法において、該有機系被膜形成物質を繊維上の導電性物
質の塊に付着させ、それを加熱し、該無機コート膜上に
該有機系被膜を形成することを特徴とする。
【0009】また、該導電性物質が鉄、ステンレス、ア
ルミニウム、銅またはカーボンであることを特徴とす
る。
【0010】また、該有機系被膜形成物質を電子銃加熱
することを特徴とする。
【0011】さらにまた、該有機系被膜形成物質を付着
させた繊維状の導線性物質の塊を少なくとも一方が開放
している保持枠に入れることを特徴とする。
【0012】また、本発明の蒸着材料は、真空槽内で有
機系被膜形成物質を加熱・蒸着せしめ、無機コート膜上
に有機系被膜を形成する表面処理用の蒸着材料におい
て、該有機系被膜形成物質を繊維状の導電性物質の塊に
付着させることを特徴とする。
【0013】また、該導電性物質が鉄、ステンレス、ア
ルミニウム、銅またはカーボンであることを特徴とす
る。
【0014】また、該導電性物質が、線径が0.01〜
1mmの繊維状物質からなることを特徴とする。
【0015】さらにまた、該蒸着材料を少なくとも一方
向が開放している保持枠に入れることを特徴とする。
【0016】本発明で用いられる繊維状の導電性物質の
塊は、導電性を有し、かつ有機系被膜形成物質を付着保
持できる物であれば、特にその材質は限定されないが、
比較的安価で加工がしやすく、かつ耐熱性、熱伝導性の
高い鉄、ステンレス、アルミニウム、銅またはカーボン
を用いるのが望ましい。特に市販のスチールウールが安
価で取扱いも容易であり好適である。また、繊維状であ
れば、その形状、線径も特に限定されるものではなく、
加工条件、使用目的に応じて適宜選択できるものである
が、加工性、熱伝導性、有機系被膜形成物質の付着保持
性から、線径が0.01〜1mmのものが望ましく、さ
らに好ましくは、0.025〜0.05mmのものが適
当である。
【0017】さらに、該繊維状の導電性物質の塊を、少
なくとも一方向が開放している保持枠に入れることによ
り、該繊維状の導電性の塊に付着させる有機系被膜形成
物質の量を、均一な被膜の形成に必要な最低限の量に精
度よくコントロールすることができ、製造コストを低減
させることができる。さらに精密にコントロールするた
めには、有機系被膜形成物質をm−キシレンヘキサフル
オライド等のフッ素系の溶媒で溶解・希釈して繊維状の
導電性物質の塊に付着させた後、該溶媒を揮発させれば
よい。
【0018】ここで付着させる有機系被膜形成物質の量
は、加工条件、目的とする被膜の膜厚などに応じて適宜
選択すればよいが、好ましくは0.01〜0.1g、さ
らに好ましくは0.02〜0.05gが適当である。
【0019】また、加熱により溶解した有機系被膜形成
物質が、真空層内の底面を汚染し、これがしばしば装置
の故障の原因となっていたが、該保持枠を用いることに
よりそれを防止することができる。またさらに、保持枠
の開放部分の方向・形状を調整することにより、蒸発し
た有機系被膜形成物質の真空層内壁への付着を極力抑え
ることができ、真空層内の汚染によるトラブルや歩留ま
りの低下を防止することができる。
【0020】本発明で用いられる保持枠は、繊維状の導
電性物質の塊と同等の耐熱性、熱伝導性を有するもので
あれば、特に材質は限定されないが、電子銃で加熱する
場合には、導電性を有する必要があるため、繊維状の導
電性物質の塊と同様の材質が望ましい。しかし一部が導
電性を有する材質から構成されているものであれば、セ
ラミック等の絶縁体でも使用可能である。
【0021】また、本発明で用いられる有機系被膜形成
物質についても、撥水性、撥油性、防塵性等の機能を付
与し得るものであれば特に限定されないが、好ましいも
のとしては、特開昭62−169102号公報に記載さ
れている、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロ
シラン、メチル−3,3,3−トリフロロプロピルジク
ロロシラン、1−7ジクロロオクチルメチルテトラシロ
キサン、ジビニルジクロロシラン、ジフェニルビニルジ
クロロシランなどのハロゲン化シラン化合物、特開昭6
2−178903号公報に記載されている、ジメチルジ
エトキシシラン、ジメトキシメチル−3,3,3−トリ
フルオロプロピルシラン、3,3,3−トリフルオロプ
ロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合
物、特開昭62−247302号公報に記載されてい
る、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、ヘキサメチ
ルジシラザン、1,1,3,3,5,5,7,7−オク
チルメチルシクロテトラシラザン、ジメチルアミノトリ
メチルシラン、ビス(ジエチルアミノ)ジメチルシラン
などのアミノシラン化合物などが挙げられる。なかでも
特に好ましいのは、特開昭62−296002号公報に
記載されている、以下に例示するようなフッ素含有アミ
ノシラン化合物である。
【0022】n−CF3CH2CH2Si(NH23 3,3,3−トリフルオロプロピルトリアミノシラン n−C37CH2CH2Si(NH23 2−(パーフルオロプロピル)エチルトリアミノシラン n−C49CH2CH2Si(NH23 2−(パーフルオロブチル)エチルトリアミノシラン n−C613CH2CH2Si(NH23 2−(パーフルオロヘキシル)エチルトリアミノシラン n−C817CH2CH2Si(NH23 2−(パーフルオロオクチル)エチルトリアミノシラン 上記の化合物は、単独ではもちろんのこと、2種以上を
混合して用いることもできる。
【0023】真空層内で、上記シラン化合物を加熱・蒸
発させる時の真空度は、目的、加工条件により適宜設定
すればよいが、加工品質の安定性を向上させるために
は、好ましくは10-6〜10Pa、より好ましくは10
-4〜4Paの真空度が望ましい。
【0024】また、加熱の熱源は、所定の温度に昇温で
きるものであれば特に限定されないが、好ましくはハロ
ゲンランプ、シーズヒーターもしくは電子銃であり、よ
り好ましくは不純物の混入の恐れのない電子銃が望まし
い。さらに加熱温度は、有機系被膜形成物質の蒸発特性
及び繊維状の導電性物質の塊の熱特性に応じて適宜設定
すればよいが、上記シラン化合物の場合には、好ましく
は230〜400℃、より好ましくは300〜350℃
が望ましい。
【0025】本発明において無機コート膜とは、眼鏡レ
ンズのみならず、カメラレンズ、パソコンのディスプレ
ー等に付設する光学フィルター、自動車の窓ガラス等に
用いられる光学部材の表面に、直接もしくはハードコー
ト層などの中間層を介して、真空蒸着法、イオンプレー
ティング法、スパッタリング法などにより形成された単
層または多層の反射防止膜や着色膜、保護膜などを意味
し、特にレンズ等の光学部材の反射を減少させるために
形成された、最上層が二酸化ケイ素からなる反射防止膜
が好適である。
【0026】また、上記光学部材としては、メチルメタ
クリレートあるいはジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートの重合体もしくはこれらの1種と他の1種以
上のモノマーとの共重合体、イオウ含有共重合体、ハロ
ゲン含有共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリウレタンなどのプラスチック製光学
部材あるいは無機ガラス製光学部材などが挙げられる。
【0027】有機系被膜形成時の無機コート膜の温度
は、基本的には特に品質に影響を与えるものではない
が、プラスチック製光学部材に形成された無機コート膜
に適用する場合には、品質の安定性を向上させるため
に、好ましくは40〜70℃、より好ましくは50〜6
0℃とするのが望ましい。
【0028】
【実施例】以下、本発明の詳細を実施例に基づき説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】(実施例1)図1は、本発明の表面処理用
の蒸着材料の一例を示す断面図であり、図2は同蒸着材
料を電子銃加熱して表面処理する装置の一例を示す構成
図である。スチールウール(日本スチールウール(株)
製、#1;線径約0.035mm)1を、外径18mm
高さ7mm内厚2mmの上方が開放になっている円筒形
のアルミニウム枠2に入れ、有機系被膜形成物質付着用
ペレットとした。
【0030】次に、この有機系被膜形成物質付着用ペレ
ットに、有機系被膜形成物質としてm−キシレンヘキサ
フルオライドにより3%に希釈された2−(パーフルオ
ロオクチル)エチルトリアミノシラン1.0gをスチー
ルウール1に付着させ、常温で16時間乾燥し、表面処
理用の蒸着材料を得た。
【0031】次に、図2に示す装置の真空槽内に、蒸着
材料3を蒸着用ハース10にセットし、その上方のレン
ズ固定治具12に無機コートレンズ11をセットした。
【0032】真空槽内が規定の真空度に達した後、電子
銃20の出力を4Kv×7mAの条件で電子ビーム21
を蒸着材料3に照射・加熱し、有機系被膜物質を蒸発さ
せ有機系被膜付の無機コートレンズを得た。この時無機
コートレンズ11の温度は、55℃に設定した。
なお、無機コートレンズ11は、次のようにして作成し
た。
【0033】まず、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートの重合体からなるプラスチック製眼鏡レンズ
をアセトンで洗浄後、スピンコーティング法によりコー
ティング液を塗布した後125℃で30分焼成し、ハー
ドコートレンズを得た。
【0034】コーティング液は、次のようにして作成し
た。
【0035】攪拌装置を備えた反応容器中に、2−エト
キシエタノール300g2−メトキシエタロール分散コ
ロイダルシリカ(触媒化成工業(株)製、商品名”オス
カル1832”)470g、α−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン185g、フローコントロール剤
0.03g及び0.05N塩酸水溶液50gを加え、室
温で2時間攪拌し、コーティング液とした。
【0036】得られたハードコートレンズを真空蒸着法
にて、反射防止加工し、無機コートレンズ11を得た。
この時、ハ−ドコートレンズの温度は、50℃に設定し
た。
【0037】反射防止処理の膜構成は、レンズ側からS
iO2層がλ/4、ZrO2層とSiO2層の合計膜厚が
λ/4、ZrO2層がλ/4、最上層のSiO2層λ/4
とした(λ=520nm)。
【0038】以上、一連の処理で得られた有機系被膜付
の無機コートレンズの干渉色、外観は、有機系被膜形成
前の無機コートレンズと変化がなかった。
【0039】また、得られた有機系被膜付の無機コート
レンズについて、次の方法で撥水性、膜密着性及び耐摩
耗性を評価した。
【0040】(1)撥水性 :接触角計(協和化学
(株)製CA−D型)を用いて蒸留水による液適法で測
定した接触角をもって評価した。
【0041】(2)耐摩耗性:コート膜表面を布(木
綿)で1kgの荷重をかけ1000回摩耗し、傷のつい
た度合いを以下の3段階にわけて評価した。
【0042】A:全く傷がつかない。
【0043】B:1〜10本、細かい傷がつく。
【0044】C:細かく無数に傷がつく。
【0045】(3)密着性 :37℃の純水に1週間浸
漬した後、JIS・D−0202に準じたクロスカット
テープ試験によって、コート膜の密着性を調べた。
【0046】即ちナイフを用い、基板表面に1mm間隔
に切れ目を入れ、1mm2 の升目を形成した。次に、そ
の上にセロファン粘着(日東化学(株)製”セロテー
プ”)を強く押し付けた後、表面から90°方向へ急に
引っ張り剥離した後、コート被膜の残っている升目の数
をもって指標とした。
【0047】評価結果は、表1に示すとおり良好であっ
た。
【0048】(実施例2)繊維状の銅(線径約0.05
mm)を圧縮・平板状にし、実施例1と同様の寸法の銅
製の枠に入れ有機系被膜形成物質付着用ペレットとし
た。
【0049】これに、実施例1と同様の方法でm−キシ
レンヘキサフルオライドにより3%に希釈された2−
(パーフルオロオクチル)エチルトリアミノシランを付
着・乾燥させ、表面処理用の蒸着材料を得た。
【0050】次に、図3に示す装置の真空槽内に、該蒸
着材料4をホットプレート22にセットし、その上方
に、実施例1と同様の方法で作成した無機コートレンズ
11をセットした。図3は、本発明の蒸着材料を抵抗加
熱して表面処理する装置の一例を示す構成図である。
【0051】その後、ホットプレート22を100℃に
昇温し、蒸着材料4を加熱し、有機系被膜形成物質を蒸
発させ、有機系皮膜付の無機コートレンズを得た。
【0052】得られた有機系被膜付の無機コートレンズ
は、実施例1と同様の方法で評価したが、評価結果は、
表1に示すとおり良好であった。
【0053】(実施例3)実施例1と同様の蒸着材料
を、3槽式のレンズ反射防止加工用蒸着機の第2槽、即
ち蒸着処理室内のZrO2 ペレット収納マガジンにセッ
トした。
【0054】ここで該蒸着材料は、既存のZrO2 ペレ
ットと同寸法であるため、ZrO2ペレットと全く同様
に取り扱うことができる。
【0055】次に、実施例1と同様の方法でコーティン
グ液を塗布硬化して得られたハードコートレンズを蒸着
用ドームにセットし、第1槽で予備排気した後、第2層
で実施例1と同様の膜構成で無機コート膜を被覆し、反
射防止加工した。
【0056】その後、蒸着材料をZrO2 ペレット収納
マガジンより遠隔操作でZrO2 ペレット用のハースに
セットし、実施例1と同様の条件で電子銃加熱し、有機
系被膜形成物質を蒸発させ、無機コート膜上に有機系被
膜を形成した。
【0057】処理後、レンズを第3槽リーク取り出し室
に移動し、取り出した。得られたレンズの干渉色、外観
は、通常の反射防止膜加工のみを行った場合と変わらな
かった。
【0058】得られたレンズは、実施例1と同様の方法
で評価したが、評価結果は、表1に示すとおり良好であ
った。
【0059】(実施例4)図4は、本発明の表面処理用
の蒸着材料の他の一例を示す断面図である。
【0060】スチールウール(日本スチールウール
(株)製、#0;線径約0.025mm)1を外形18
mm高さ7mm肉厚2mmで、上方が開放になってお
り、かつ低部に直径5mmの穴があいている円筒形のア
ルミナ焼結体枠5に入れ、有機系被膜形成物質付着用ペ
レットとした。
【0061】スチールウール1は、該アルミナ焼結体枠
5の底部の穴からはみ出しており、真空蒸着機内の電子
銃加熱位置にセットした際に蒸着用ハースに十分に接触
するようになっている。
【0062】このような、有機系被膜形成物質用ペレッ
トに、実施例4と同様の方法で有機系被膜形成物質を付
着させ、表面処理用の蒸着材料を得た。
【0063】このようにして得られた蒸着材料を用いて
実施例1と同様の方法で得た無機コートレンズに有機系
被膜を形成した。
【0064】得られた、有機系被膜付の無機コートレン
ズの干渉色外観は、有機系被膜形成前の無機コートレン
ズと変化がなかった。
【0065】また得られた、有機系被膜付の無機コート
レンズは、実施例1と同様の方法で評価したが、評価結
果は、表1に示すとおり良好であった。
【0066】(実施例5)図5は、本発明の表面処理用
の蒸着材料のさらに他の一例を示す断面図である。
【0067】スチールウール(日本スチールウール
(株)製、#0;線径約0.025mm)1を、外形1
8mm高さ7mm肉厚2mmで、上方が開放になってお
り、かつ低部に直径5mmの穴があいていて、そこに図
に示すようなアルミニウム板6をはめ込んだアルミナ焼
結体枠5に入れ、有機系被膜形成物質付着用ペレットと
した。アルミニウム板6は、真空蒸着機内の電子銃加熱
位置にセットした際に蒸着用ハースに十分に接触するよ
うになっている。
【0068】このような、有機系被膜形成物質用ペレッ
トに、実施例4と同様の方法で有機系被膜形成物質を付
着させ、表面処理用の蒸着材料を得た。
【0069】このようにして得られた蒸着材料を用いて
実施例1と同様の方法で得た無機コートレンズに有機系
被膜を形成した。
【0070】得られた、有機系被膜付の無機コートレン
ズの干渉色外観は、有機系被膜形成前の無機コートレン
ズと変化がなかった。
【0071】また得られた、有機系被膜付の無機コート
レンズは、実施例1と同様の方法で評価したが、評価結
果は、表1に示すとおり良好であった。
【0072】(比較例1)外径18mm、高さ7mmの
円筒状のZrO2 焼結体を実施例1と同様の有機系被膜
形成物質に1時間浸漬し、その後24時間常温乾燥し、
蒸着材料を得た。
【0073】この蒸着材料及び実施例1と同様の無機コ
ートレンズを真空槽内にセットし、実施例1と同様の方
法で4kv×7mA電子銃加熱した。
【0074】その結果電子ビームは、蒸着材料表面で反
射され、蒸着材料は全く加熱されず、有機系被膜を形成
することができなかった。
【0075】(比較例2)比較例1と同様の方法で作成
した蒸着材料を比較例1と同様の方法で電子銃加熱し
た。但し、電子銃の出力は蒸着材料が加熱され、赤熱す
るまで上昇させた。その結果、電子銃出力が4kv×1
20mAで蒸着材料の上部が白熱し、激しく蒸発した。
【0076】得られたレンズの干渉色は、処理前に比べ
黄色味が強くなっていた。
【0077】得られたレンズは、実施例1同様の方法で
評価した。評価結果は、表1に示すとおり撥水性能は低
く、耐摩耗性も悪かった。これは、ZrO2 焼結体自身
も一部蒸発して有機系被膜中に混入したためであると考
えられる。
【0078】
【表1】
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、繊維状の導電性物質の
塊に、有機系被膜形成物質を含浸させたものを、該有機
系被膜形成物質の蒸発源とすることにより、その加熱方
法によらず、安価でかつ容易に所望の形状に加工できる
蒸着材料を提供することができ、さらに低出力でかつ安
定的に蒸発させることができるため、高品質の有機系被
膜を効率的に無機コート膜上に形成することができる。
特に真空蒸着装置で最も一般的に用いられている電子銃
を加熱源とした場合に、従来のセラミックや金属粉末の
焼結体では困難であった、極めて低出力でかつ安定的に
有効成分のみを高純度に蒸発させることが容易に実現で
きるため、極めて安価なランニングコストで高品質の有
機系被膜を形成できるという顕著な効果が得られる。
【0080】また、加熱方法として電子銃加熱を用いる
ことにより、既存の真空蒸着装置をそのまま使用するこ
とができる、さらに従来から行われている反射防止加工
などの基材に対する無機コート膜の形成工程の後、該基
材を移動させることなく引続き有機系被膜の形成を行な
うことができるため、加工工数、時間を大幅に低減する
ことが可能となると共に、基材の移動に伴う表面の汚染
を完全に防止できることから、極めて高品質の有機系被
膜を形成することができる。
【0081】さらに、繊維状の導電性物質の塊を少なく
とも一方向が開放している保持枠に入れることにより、
有機系被膜形成物質の付着量を極めて正確にコントロー
ルすることができるため、均一な有機系被膜を安定的に
形成することが極めて容易になり、かつ付着量を被膜形
成に必要な最低限の量に精度よくコントロールすること
が可能となり、製造コストを低減させることができる。
また、加熱により溶解した有機系被膜形成物質が漏出し
て真空層内を汚染するのを防止することができるため、
品質の安定化、汚染を原因とする装置の故障を防止でき
るといった顕著な効果が得られる。さらに、保持枠の開
放部分の形状・方向を調整することにより、蒸発した有
機系被膜形成物質の真空層内壁への付着を防止すること
が可能となり、真空層内の汚染によるトラブルや品質の
低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理用の蒸着材料の一例を示す断
面図。
【図2】本発明の蒸着材料を電子銃加熱して表面処理す
る装置の一例を示す構成図。
【図3】本発明の蒸着材料を抵抗加熱して表面処理する
装置の一例を示す構成図。
【図4】本発明の表面処理用の蒸着材料の他の一例を示
す断面図。
【図5】本発明の表面処理用の蒸着材料のさらに他の一
例を示す断面図。
【符号の説明】
1 スチールウール 2 アルミニウム枠 3 蒸着材料 4 蒸着材料 5 アルミナ焼結体枠 6 アルミニウム板 10 蒸着用ハース 11 無機コートレンズ 12 レンズ固定治具 20 電子銃 21 電子ビーム 22 ホットプレート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空槽内で有機系被膜形成物質を加熱・
    蒸発せしめ、無機コート膜上に有機系被膜を形成する表
    面処理方法において、該有機系被膜形成物質を繊維状の
    導電性物質の塊に付着させ、それを加熱し、該無機コー
    ト膜上に該有機系被膜を形成することを特徴とする表面
    処理方法。
  2. 【請求項2】 該導電性物質が鉄、ステンレス、アルミ
    ニウム又は、銅又はカーボンであることを特徴とする請
    求項1記載の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 該有機系被膜形成物質を電子銃加熱する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の表面処理方
    法。
  4. 【請求項4】 該有機系被膜形成物質を付着させた繊維
    状の導電性の塊を少なくとも一方向が開放している保持
    枠に入れることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か1項に記載の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 真空槽内で、有機系被膜形成物質を加熱
    ・蒸発せしめ、無機コート膜上に有機系被膜を形成する
    表面処理用の蒸着材料において、該有機系被膜形成物質
    を繊維状の導電性物質の塊に付着させることを特徴とす
    る蒸着材料。
  6. 【請求項6】 該導電性物質が鉄、ステンレス、アルミ
    ニウム、銅またはカーボンであることを特徴とする請求
    項5記載の蒸着材料。
  7. 【請求項7】 該導電性物質が、線径が0.01〜1m
    mの繊維状物質からなることを特徴とする請求項5また
    は6記載の蒸着材料。
  8. 【請求項8】 該蒸着材料を少なくとも一方向が開放し
    ている保持枠に入れることを特徴とする請求項5ないし
    7のいずれか1項に記載の蒸着材料。
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