JPH06340714A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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JPH06340714A
JPH06340714A JP7670694A JP7670694A JPH06340714A JP H06340714 A JPH06340714 A JP H06340714A JP 7670694 A JP7670694 A JP 7670694A JP 7670694 A JP7670694 A JP 7670694A JP H06340714 A JPH06340714 A JP H06340714A
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JP
Japan
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vinyl chloride
polymerization
polymer
weight
monomer
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JP7670694A
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Makoto Fujiwara
信 藤原
Tadashi Amano
正 天野
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】塩化ビニルを水性媒体中に懸濁分散させて懸濁
重合を行うことにより塩化ビニル系重合体を製造する方
法において、エチレン性二重結合を分子内に2個以上有
する多官能性単量体を、塩化ビニル100重量部当り0.
01〜1.0重量部の量で共単量体として使用し、且つア
ルコール、脂肪酸及びこれらのエステルの内、炭素数が
5〜25の範囲にあるものを、仕込み単量体100 重量部当
り0.005〜5.0重量部の量で、重合開始後、重合率が1
5〜60%に達した時点で添加し、生成重合体のテトラ
ヒドロフラン不溶ゲル分が5重量%以下となるような重
合条件で懸濁重合を行なうことを特徴とする。 【効果】成形加工時の流動性(即ち、成形加工性)が向
上し、しかも機械的強度に優れた成形品を得ることがで
きる塩化ビニル系重合体を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系重合体の
懸濁重合による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系重合体は物理的性質に優れ
た樹脂であり、硬質及び軟質の成形材料として広く利用
されている。この塩化ビニル系重合体の成形法として
は、カレンダー成形、押出成形、射出成形等が一般的で
あるが、塩化ビニル系重合体は溶融温度が高いため、成
形加工条件に制限を受ける。例えば、成形加工に際して
は、粘度を下げる(流動性を高める)ために樹脂温度を
かなり高くしなければならい。しかも塩化ビニル系重合
体の分解温度は成形加工温度に近いため、樹脂温度を高
めることによる粘度低下には限界がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニル系重合体の
流動性を向上させる方法としては、重合度を下げる、エ
チレン,プロピレン,酢酸ビニル等と共重合する、スチ
レン系樹脂をブレンド或いはグラフト重合する等の手段
があるが、何れの方法においても、流動性は改善されて
も、重合体の機械的強度が損なわれるという欠点があっ
た。
【0004】従って本発明の目的は、成形品の機械的特
性が損なわれず、成形加工時の流動性(即ち、成形加工
性)が改善された塩化ビニル系重合体を製造する方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、塩化ビ
ニルを含む単量体成分を水性媒体中に懸濁分散させて懸
濁重合を行うことにより塩化ビニル系重合体を製造する
方法において、前記単量体成分は、エチレン性二重結合
を分子内に2個以上有する多官能性単量体を、塩化ビニ
ル100重量部当り0.01〜1.0重量部の量で含み、重
合開始後、重合率が15%〜60%に達した段階で、炭
素数5〜25のアルコールもしくは脂肪酸及びこれらの
エステルからなる群より選択された少なくとも1種から
成る分散調整剤が、仕込み単量体100重量部当り0.00
5 〜5重量部の量で反応系に添加され、且つ懸濁重合条
件が、生成重合体のテトラヒドロフラン不溶ゲル分が5
重量%以下となるように設定されている塩化ビニル系重
合体の製造方法が提供される。
【0006】
【作用】本発明者等の研究によると、塩化ビニル系重合
体の流動性を向上させるためには、重合体中に低分子量
成分を含ませるとともに、重合体のポロシティを調整
し、1次粒子の球形度を向上させ且つ1次粒子間の融着
を防止することが必要である。また機械的強度を向上さ
せるためには、重合体中に適度な高重合度の成分を含ま
せることが必要である。
【0007】本発明方法においては、共単量体として前
記多官能性単量体を使用し、テトラヒドロフラン不溶分
が実質的に生成しない程度に緩やかに架橋させることに
より、また重合開始後、重合率が15%〜60%に達し
た段階で、炭素数5〜25のアルコール等を分散調整剤
として添加してモノマー液滴の分散度合を調整すること
によって、上述した種々の条件を満足する重合体を得る
ことに成功したものである。従って、本発明により製造
される塩化ビニル系重合体は、成形加工時の流動性に優
れ、しかも成形品としたときの機械的強度も良好であ
る。
【0008】尚、本発明において、テトラヒドロフラン
不溶ゲル分とは、以下の方法で測定されたものをいう。
重合体1gを100mlの比色管に入れ、THF80mlを
加え、常温でよく振盪し、次いでこの比色管を75〜8
5℃の湯浴に入れて5分間の振盪を行った後、常温まで
冷却する。この比色管に更に100mlの標線までTHF
を加え、再びよく振盪する。しかる後、この比色管を一
昼夜静置し、この比色管の上澄みの部分を10mlピペッ
トで抜取り、THFを乾燥除去して樹脂分の重量(W
g)を精秤し、下記式より不溶ゲル分を算出する。 THF不溶ゲル分(%)=(1−W)g/1g×100
【0009】単量体成分 本発明の製造方法において、水性媒体中に懸濁分散され
る単量体成分としては、塩化ビニル及びエチレン性二重
結合を分子内に2個以上有する多官能性単量体が使用さ
れる。
【0010】この多官能性単量体としては、例えば、ジ
アリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート等のフ
タル酸のジアリルエステル;ジアリルマレエート、ジア
リルフマレート、ジアリルイタコネート、ジビニルイタ
コネート、ジビニルフマレート等のエチレン性不飽和二
塩基酸のジアリル及びジビニルエステル;ジアリルアジ
ペート、ジビニルアジペート、ジアリルアゼレート、ジ
アリルセバケート等の飽和二塩基酸のジアリル及びジビ
ニルエステル;ジアリルエーテル、トリアリルシアヌレ
ート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメ
リテート等のアリルエーテル;エチレングリコールジビ
ニルエーテル、n−ブタンジオールジビニルエーテル、
オクタデカンジビニルエーテル等のジビニルエーテル;
アクリル酸ビニル、アクリル酸アリル、メタクリル酸ビ
ニル、メタクリル酸アリル等の(メタ)アクリル酸のビ
ニル及びアリルエステル;エチレングリコールジメタク
リレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジア
クリレート等の多価アルコールのジアクリル及びジメタ
クリルエステル;トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロー
ルエタントリアクリレート、テトラメチルメタントリア
クリレート等の多価アルコールのトリアクリル及びトリ
メタクリルエステル;ビスメタクリロイルオキシエチレ
ンフタレート、1,3,5-トリアクリロイルヘキサハイドロ
トリアジン及び1,2-ブタジエンホモポリマー等の不飽和
結合含有低分子量ポリマー等を例示することができ、こ
れらは1種単独でも2種以上の組合せでも使用すること
ができる。
【0011】本発明において、これらの多官能性単量体
は、塩化ビニル100重量部当り、0.01〜1.0重量
部、特に0.05〜0.5重量部の量で使用される。この量が
1.0重量部よりも多いと、前述したゲル分率が5重量%
以下の緩やかな架橋とならず、この結果、得られる重合
体は流動性が劣ったものとなる。また0.01重量部より
も少ないと、架橋構造が十分に形成されず、この結果、
得られる重合体は強度が不満足なものとなる。
【0012】また本発明においては、塩化ビニル重合体
の特性が損なわれない限りにおいて、塩化ビニル及び上
記多官能性単量体以外に、塩化ビニルと共重合可能なコ
モノマーを使用することができる(通常、仕込み単量体
中に塩化ビニルを50重量%以上含有していればよい)。
かかるコモノマーとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステル、エチレ
ン、プロピレン等のオレフィン、無水マレイン酸、アク
リロニトリル、スチレン、塩化ビニリデン等を例示する
ことができる。
【0013】分散調整剤 本発明においては、重合開始後に添加される分散調整剤
として、炭素数が5〜25の範囲にあるアルコールもし
くは脂肪酸及びこれらのエステルからなる群より選択さ
れた少なくとも1種を使用することが重要である。炭素
数が上記範囲外のアルコールや脂肪酸、或いはそのよう
なアルコール、脂肪酸から形成されたエステルを用いた
場合には、流動性が改善された塩化ビニル系重合体を得
ることができない。
【0014】かかる分散剤としては、炭素数が上記範囲
内にある限り、任意のアルコール、脂肪酸及びエステル
類を使用することができるが、本発明において特に好適
に使用されるものは、アルコールとして、ラウリルアル
コール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等、
脂肪酸として、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸等、エステル類として、ステアリン酸イソトリデシ
ル、オレイン酸ラウリル、ソルビタンモノオレート、ソ
ルビタンモノステアレート等であり、これらは1種単独
でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
これらの分散剤は、仕込み単量体100重量部当り 0.0
05〜5.0重量部、特に0.01〜2.0重量部とする。
【0015】またこれらの分散剤は、重合開始後、重合
率が15%〜60%に達した段階で反応系に添加するこ
とが重要である。重合率が15%未満の段階で添加され
ると、重合器内に重合体スケールが付着したり、また得
られる塩化ビニル系重合体の粒度分布がブロードになる
等の不都合が生じる。さらに重合率が60%を超えた段
階で添加されると、十分な流動性改善効果を得ることが
できない。
【0016】分散剤 単量体成分を水性媒体中に安定に懸濁分散させるために
使用される分散剤としては、上記の分散調整剤として使
用される分散剤以外のものが使用される。例えば、従来
の塩化ビニル系重合体の製法における水性懸濁液の調製
に用いられているものを使用することができ、具体的に
は、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース等の水溶性セルロースエーテル;水溶性
部分ケン化ポリビニルアルコール、アクリル酸重合体、
ゼラチン等の水溶性ポリマーなどが、1種単独あるいは
2種以上の組み合わせで使用される。その使用量は、一
般に、仕込み単量体100重量部当り、0.02〜0.5重量
部程度が適当である。
【0017】重合開始剤 また前述した単量体とともに水性媒体中に懸濁分散され
るその他の重合成分としては、重合開始剤が使用され
る。この重合開始剤としては、従来から塩化ビニルの重
合に使用されているものを使用することができ、例えば
t−ブチルパーオキシネオデカノエート、 t−ヘキシル
パーオキシネオデカノエート、 t−ヘキシルパーオキシ
ピバレート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、
t−ヘキシルネオヘキサノエート、 2,4,4−トリメチル
ペンチル−2−パーオキシ−2−ネオデカノエート等の
パーエステル化合物、ジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボ
ネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネ
ート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト等のパーカーボネート化合物、デカノイルパーオキシ
ド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシ
ド、クメンハイドロパーオキシド、シクロヘキサノンパ
ーオキシド、 2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、
p−メンタンハイドロパーオキシド、 3,5,5−トリメチ
ルヘキサノイルパーオキシド、イソブチリルパーオキシ
ド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシド等
のパーオキシド化合物、α,α′−アゾビスイソブチロ
ニトリル、α,α′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル) 、α,α′−アゾビス(4−メトキシ− 2,4−ジ
メチルバレロニトリル) 等のアゾ化合物を単独または2
種以上の組合せで使用することができる。
【0018】またこれらは油溶性の重合開始剤である
が、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素
等の水溶性重合開始剤を単独または組み合わせて使用す
ることもできる。重合開始剤は、水または単量体の仕込
み中、或いは仕込み終了後に添加すればよく、予め単量
体に均一に混合して単量体とともに仕込んでもよいし、
水性エマルジョンとして水性媒体とともに仕込んでもよ
い。一般に、上記の重合開始剤は、仕込み単量体100
重量部当り、0.03〜0.3重量部の量で使用される。
【0019】重合条件 本発明において、前述した単量体成分を含む水性懸濁液
を用いての懸濁重合は、得られる重合体のテトラヒドロ
フラン不溶ゲル分が5重量%以下となるように加熱温度
及び加熱時間等の重合条件を設定し、且つ一定の重合率
に達した段階で前述した分散調整剤を添加することを除
けば、それ自体公知の条件で懸濁重合を行うことができ
る。例えば、単量体等の重合体成分を懸濁分散させるた
めに使用する水性媒体の仕込み量は、従来の方法と同
様、単量体との仕込み比(水/単量体)が 1.0〜1.5 程
度でよく、必要に応じて、重合の途中で水を追加するこ
ともできる。尚、前記不溶ゲル分が5重量%以下となる
ような重合条件は、用いる多官能性単量体の種類及び量
等によって異なるので一概に規定することはできない
が、予め試験的に懸濁重合を行い、加熱温度加熱時間毎
に得られる重合体の不溶ゲル分を測定しておくことによ
り定めることができる。
【0020】かくして得られる塩化ビニル系重合体は、
流動性即ち成形加工性に優れ、しかも機械的特性も良好
である。
【0021】
【実施例】
実施例1 内容積 2.1m3 のステンレススチール製重合器に、 脱イオン水 900kg 部分ケン化ポリビニルアルコール 420g を水溶液にして投入し、さらに、 多官能性単量体 ジアリルフタレート(DAP) 1.4
kg を投入した。器内を50mmHgになるまで脱気した後、 塩化ビニル単量体 700kg を仕込み、攪拌しながら、 t-ブチルパーオキシネオデカネート 350g をポンプで圧入すると同時に昇温を始めて重合を開始し
た。重合温度を63℃に保ちながら重合反応を行い、昇
温を始めて1時間40分後(重合率30%)の時点で、 ソルビタンモノラウレート 700g を添加し、内圧が6.0kg/cm2 Gに達した時点で重合を停
止し、未反応単量体を回収し、得られた重合体をスラリ
ー状で器外に抜き出し、脱水乾燥して重合体を得た。ま
た重合器内を点検したが、重合体スケールの付着はほと
んど認められなかった。
【0022】比較例1 実施例1において、DAPを用いなかった以外は同様に
して重合を行い、重合体を得た。また実施例1と同様に
重合器内を点検したが、重合体スケールの付着はほとん
ど認められなかった。
【0023】比較例2 比較例1において、重合温度を57℃に変更した以外は
同様にして重合を行い、重合体を得た。また実施例1と
同様に重合器内を点検したが、重合体スケールの付着は
ほとんど認められなかった。
【0024】比較例3 実施例1において、ソルビタンモノラウレートを使用し
なかった以外は同様にして重合を行い、重合体を得た。
また実施例1と同様に重合器内を点検したが、重合体ス
ケールの付着はほとんど認められなかった。
【0025】上記で得られた各重合体について、明細書
中に記載した方法にしたがってTHF不溶ゲル分を測定
し、且つ下記の方法で各種物性を測定し、その結果を表
1に示した。
【0026】平均重合度の測定;THFに溶解した分に
ついて、JIS K−6721に準拠して測定した。
【0027】引張試験:得られた重合体100重量部に
対し、DOP50重量部、エポキシ化大豆油5重量部及
びBa−Zn系安定剤1重量部を配合し、6インチロー
ルを用いて160℃の温度で3分間混練して0.8mmのロー
ルシートを作成した。このシートを用いて、プレス成形
シート(プレス条件:160 ℃×5分,プレス圧;30 kg/
cm2 G)を作成し、このプレス成形シートから試験片を
打抜き、JIS K−6723に準拠して、破断強度、
破断伸びを測定した。
【0028】流動性試験:引張試験に際して作成された
ロールシートを使用し、高化式フローテスターにて、5
0kg荷重で流速20mm/secとなる温度を測定した。
【0029】
【表1】
【0030】実施例2 実施例1において、ソルビタンモノラウレートに代えて
ステアリン酸を用いた以外は同様にして重合を行い、重
合体を得た。また重合終了後に重合器内を点検したが、
重合体スケールの付着はほとんど認められなかった。
【0031】実施例3 実施例1において、ソルビタンモノラウレートに代えて
セチルアルコールを用いた以外は同様にして重合を行
い、重合体を得た。また重合終了後に重合器内を点検し
たが、重合体スケールの付着はほとんど認められなかっ
た。
【0032】比較例4 実施例1において、ソルビタンモノラウレートを重合開
始前に添加した以外は同様にして重合を行い、重合体を
得た。また重合終了後に重合器内を点検したところ、重
合器内の全面に重合体スケールが付着していた。
【0033】比較例5 実施例1において、ソルビタンモノラウレートに代えて
イソブタノールを使用した以外は同様にして重合を行
い、重合体を得た。また重合終了後に重合器内を点検し
たが、重合体スケールの付着はほとんど認められなかっ
た。
【0034】上記の実施例2,3及び比較例4,5で得
られた各重合体について、THF不溶ゲル分並びに各種
物性を測定し、その結果を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、成形加工時の流動性
(即ち、成形加工性)が向上し、しかも機械的強度に優
れた成形品を得ることができる塩化ビニル系重合体を製
造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニルを含む単量体成分を水性媒体
    中に懸濁分散させて懸濁重合を行うことにより塩化ビニ
    ル系重合体を製造する方法において、 前記単量体成分は、エチレン性二重結合を分子内に2個
    以上有する多官能性単量体を、塩化ビニル100重量部
    当り0.01〜1.0重量部の量で含み、 重合開始後、重合率が15%〜60%に達した段階で、
    炭素数5〜25のアルコールもしくは脂肪酸及びこれら
    のエステルからなる群より選択された少なくとも1種か
    ら成る分散調整剤が、仕込み単量体100重量部当り0.
    005 〜5重量部の量で反応系に添加され、 且つ懸濁重合条件が、生成重合体のテトラヒドロフラン
    不溶ゲル分が5重量%以下となるように設定されている
    塩化ビニル系重合体の製造方法。
JP7670694A 1993-04-05 1994-03-23 塩化ビニル系重合体の製造方法 Pending JPH06340714A (ja)

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JP5-102014 1993-04-05
JP10201493 1993-04-05
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08134142A (ja) * 1994-11-14 1996-05-28 Shin Etsu Chem Co Ltd 艶消し性塩化ビニル系重合体の製造方法及び該重合体組成物の製造方法
KR960022576A (ko) * 1994-12-29 1996-07-18 성재갑 가공성이 개선되고 기계적 물성이 강화된 염화비닐 수지의 제조방법
JPH09208631A (ja) * 1996-02-07 1997-08-12 Mitsubishi Chem Corp 塩化ビニル系重合体

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KR960022576A (ko) * 1994-12-29 1996-07-18 성재갑 가공성이 개선되고 기계적 물성이 강화된 염화비닐 수지의 제조방법
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