JPH06340595A - 光学的に純粋なアミノアルコールの製造方法 - Google Patents

光学的に純粋なアミノアルコールの製造方法

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JPH06340595A
JPH06340595A JP6030491A JP3049194A JPH06340595A JP H06340595 A JPH06340595 A JP H06340595A JP 6030491 A JP6030491 A JP 6030491A JP 3049194 A JP3049194 A JP 3049194A JP H06340595 A JPH06340595 A JP H06340595A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 【目的】右旋性の2−(3,4−ジクロロフェニル)−
4−ヒドロキシブチルアミンの製造方法を提供するこ
と。 【構成】3,4−ジクロロフェニル酢酸(II)とアルカ
リ金属ハロゲノ酢酸塩を反応し、セカンドオーダーの不
斉変換を伴った3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフ
ェニル)プロピオン酸(III )とD−(−)−N−メチ
ルグルカミンとの処理をし、(−)−3−シアノ−3−
(3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸のD−
(−)−N−メチルグルカミン塩を加水分解し、生じた
左旋性のシアノ酸をボランでエナンチオ保持的に還元す
ることによって(+)−2−(3,4−ジクロロフェニ
ル)−4−ヒドロキシブチルアミンを得る方法が開示さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下式の右旋性の2−
(3,4−ジクロロフェニル)−4−ヒドロキシブチル
アミンの製造方法に関する。
【0002】
【化6】
【0003】
【発明の概要】特許出願EP−A−0428434、E
P−A−0474561、EP−A−0515240及
びEP−A−0559538に記載されている化合物
(I)は、タキキニン拮抗剤の合成における鍵中間体で
ある。
【0004】上記のドキュメントに従えば、化合物
(I)はD−(−)−酒石酸塩からのラセミ体を分割す
ることによって調製されている。
【0005】ラセミの3−シアノ−3−(3,4−ジク
ロロフェニル)プロピオン酸をD−(−)−N−メチル
グルカミンと処理すると、セカンドオーダーの不斉変換
を起こし、(−)−3−シアノ−3−(3,4−ジクロ
ロフェニル)プロピオン酸を与える。このものは、ボラ
ンを用いたエナンチオ保持性の還元で式(I)の化合物
を与える。
【0006】驚くことに、式(I)の化合物は、3,4
−ジクロロフェニルアセトニトリルをアルカリ金属ハロ
ゲノ酢酸塩、好ましくはクロロ酢酸ナトリウムと反応
し、その場で3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェ
ニル)プロピオン酸を分割し、上記のようなエナンチオ
保持的な還元をすることによって得られる。
【0007】従って、その特徴の一つに従えば、本発明
は、式(I)の(+)−2−(3,4−ジクロロフェニ
ル)−4−ヒドロキシブチルアミンの製造方法に関す
る。該製造方法は、(a)式(II)の3,4−ジクロロ
フェニルアセトニトリルを、液体アンモニア若しくは非
プロトン性極性溶媒中において、強塩基の存在下、−4
0℃から+25℃でアルカリ金属ハロゲノ酢酸塩で処理
すること;
【化7】 (b)得られたラセミの式(III )の3−シアノ−3−
(3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸を、左旋性
の酸のD−(−)−N−メチルグルカミン塩の形態で、
酸(III )を全て結晶化するために、D−(−)−N−
メチルグルカミンで処理すること;
【化8】 (c)前記塩を強酸で処理すること;及び(d)式(I
V)の遊離の(−)−3−シアノ−3−(3,4−ジク
ロロフェニル)プロピオン酸をボランでエナンチオ保持
的に還元して誘導体(I)を得ること、
【化9】 を具備する。
【0008】特に、ステップ(a)は、ナトリウムアミ
ド、ナトリウムtert−ブチレート若しくはナトリウムエ
チレートのような強塩基の存在下で、クロロ酢酸ナトリ
ウム若しくはカリウム、又はブロモ酢酸ナトリウム若し
くはカリウムのようなアルカリ金属ハロゲノ酢酸塩を使
用して行われる。使用しうる溶媒は、低温(−40℃か
ら−30℃)での液体アンモニア、又はジメチルスルホ
キシド若しくはN,N−ジメチルホルムアミドのような
反応条件下で不活性な非プロトン性極性溶媒である。4
から5時間の反応時間後に、これによって得られる式
(III )のシアノ酸は、水又は例えば、イソプロピルエ
ーテルのようなエーテルと水の混合物で処理することに
よって単離される。これは、その塩の1つに変換しう
る。
【0009】ステップ(b)は、アルコール、好ましく
はエタノールのような溶媒中で、単離されたシアノ酸又
はステップ(a)の後その場で直接に行われ得る。
(−)−3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)プロピオン酸のD−(−)−グルカミン塩は、直接
に結晶化され、単離され得る。
【0010】左旋性の酸は、ステップ(c)に従って、
強酸と処理することによってその塩から遊離され、ジク
ロロメタン、ジクロロエタン若しくは1,1,1−トリ
クロロエタンのような適切な溶媒で抽出することによっ
て単離される。酸(IV)はその塩の1つに変換されう
る。
【0011】ステップ(d)において、BH3 若しくは
2 6 のようなボラン(これらは、任意にテトラヒド
ロフラン若しくはジメチルスルフィドとの錯体の形態で
ある。)を用いたエナンチオ保持的な還元は、ジオキサ
ン若しくはテトラヒドロフランのようなエーテル系の溶
媒中において、室温で行われる。過剰のボランを分解
し、溶媒をエバポレートして除いた後、アミノアルコー
ル(I)が、副生成物を除去することによって単離され
る。この副生成物の除去は、酸次いで塩基での連続した
処理、次いでジクロロメタン、ジクロロエタン若しくは
1,1,1−トリクロロエタンのような適切な溶媒での
抽出を用いることによって行われる。
【0012】3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェ
ニル)プロピオン酸(III )は、例えば、A.G. CHIGARE
V 及びD.V. IOFFE, Zh. Org. Khim. 3, 85-8 (1967) の
技術に従ったナトリウムアミドの存在する液体アンモニ
ア中で、又はナトリウム若しくはカリウムtert−ブチレ
ートのような他の非常に強い塩基の存在する、−33℃
での液体アンモニア中若しくは室温での無水ジメチルス
ルホキシド中で、クロロ酢酸ナトリウムと3,4−ジク
ロロフェニルアセトニトリル(II)とを反応することに
よって調製される。単離された3−シアノ−3−(3,
4−ジクロロフェニル)プロピオン酸の収率は、74か
ら78%であるが、この収率は、該生成物はが離されな
い場合でさえも良い。これは、該ラセミのシアノ酸(II
I )をこの左旋性の酸の塩の形態で全て結晶化させるた
めに、D−グルコースとメチルアミンから得られる安価
な工業生産物(KARRER, HERKENRATH-Helv. Chim. Acta,
20, 37 (1937))であるD−(−)−N−メチルグルカ
ミンと3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニル)
プロピオン酸とを反応させれば十分だからである。この
収率は非常によく、ラセミ体(III )に含まれる左旋性
のエナンチオマーを基準にして190%である。結晶化
溶媒は、メタノール、エタノール、セロソルブ(登録商
標)又は他の何れかの適切な溶媒でありうる。分割の温
度は、溶媒の沸点から0℃までである。N−メチルグル
カミンは、少なくとも化学量論量存在しなければならな
い。これは、好ましくはわずかに過剰に使用されること
が好ましい。
【0013】3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェ
ニル)プロピオン酸を、塩酸、シュウ酸若しくは硫酸型
のイオン交換樹脂のような強酸と反応することによって
そのD−(−)−N−メチルグルカミン塩から遊離した
後、ボランを用いてエナンチオ保持的な方法(エナンチ
オマー純度:99%)で還元する。
【0014】この2つの位置で還元の収率は、少なくと
も70%である。
【0015】ボランはその二量体B2 6 の形で使用さ
れるが、テトラヒドロフラン若しくはジメチルスルフィ
ドとの錯体のようなより取り扱いやすい形態で使用され
ることが好ましい。後者の錯体は、BMSとして市販さ
れている。
【0016】
【化10】 本発明の方法のステップ(b)に従ったセカンドオーダ
ー(second-order)の不斉変換は、驚くべきことであ
り、本発明の更なる主題を構成する。従って、本発明
は、他のその特徴に従えば、(−)−3−シアノ−3−
(3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸の製造方法
に関する。この方法は、ラセミの3−シアノ−3−
(3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸をD−
(−)−N−メチルグルカミンで処理し、得られた
(−)−3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)プロピオン酸のD−(−)−N−メチルグルカミン
塩を強酸で処理することを具備する。
【0017】3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェ
ニル)プロピオン酸(III )とその塩、並びに式(IV)
のその(−)異性体及びその塩は、新規な生成物であ
り、本発明の更なる特徴を表わしている。
【0018】特に、(−)−3−シアノ−3−(3,4
−ジクロロフェニル)プロピオン酸のD−(−)−N−
メチルグルカミン塩は本発明の他の特徴を構成する。
【0019】本発明に従った方法によって得られる化合
物(I)は、ニューロキニンレセプターの拮抗剤である
光学的に純粋なアリールアルキルアミンの立体選択的合
成に有利に使用されうる。特に、化合物(I)は、以下
のスキーム1に示される一般的な合成計画にしたがっ
て、特許出願EP−A−0428434、EP−A−0
474561、EP−A−0515240及びEP−A
−0559538に開示されたアリールアルキルアミン
を調製するために使用されうる。スキーム1において、
置換基B及びDは先に示したEP特許出願で開示された
アリールアルキルアミンのアミノ化された環の置換基を
すべて表わしており、W、T及びZは、前記特許出願に
開示されているものであり、Ar’はジクロロフェニル
基である。
【0020】
【化11】 記号「*」は、この記号によって示された炭素原子が明
確に決定された(+)若しくは(−)の配置を有するこ
とを意味する。好ましくは、本発明に従って得られる化
合物(I)は、式(VI)の光学的に純粋なアリールアル
キルアミン、又はその無機若しくは有機酸の塩の一つの
製造に使用される。
【0021】
【化12】 但し、 −Yは、Cy−N基、 ・ここでCyは、無置換フェニル基、或いは水素、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ、C1
−C4 アルキル、トリフルオロメチルから選択される置
換基(前記置換基は同じであるか又は異なっている。)
の1つで1以上置換されたフェニル基;C3 −C7 シク
ロアルキル基、ピリミジル基若しくはピリジル基を表わ
す;又は下式の基を表わす。
【0022】
【化13】 ・ここでArは、無置換フェニル基、或いは水素、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ、C1
−C4 アルキル、トリフルオロメチルから選択される置
換基(前記置換基は同じであるか又は異なっている。)
の1つで1以上置換されたフェニル基;ピリミジル基;
チエニル基を表わし; ・xは0又は1であり; ・Xは、ヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシ;ヒドロ
キシアルキルであって、アルキル基がC1 −C3 アルキ
ル基であるもの;C1 −C4 アシロキシ;フェナシルオ
キシ;カルボキシル;C1 −C4 カルボアルコキシ;シ
アノ;アミノアルキレンであって、アルキレンがC1
3 基であるもの;−N−(X1 2 基であって、X1
基が独立に水素、C1 −C4 アルキルであるもの;−N
H−CO−Alk基であって、AlkがC1 −C6 アル
キルを表わすもの;Alk1 −NH−CO−Alk’1
基であって、Alk1 がC1 −C3 アルキレンであり、
Alk’1 がC1 −C3 アルキルであるもの;C1 −C
4 アシル;−S−X2 基であって、X2 が水素若しくは
1 −C4 アルキル基を表わすもの;を表わすか、又は
その他としては、Xは、これが結合している炭素原子
と、及びヘテロ環の隣接した炭素原子と二重結合を形成
する; −Ar ’はジクロロフェニル基を表わし; −Rは水素を表わし; −Tは下記から選択される基(但し、Wは酸素又は硫黄
原子である。)を表わし;
【化14】 及び −Zは水素原子を表わすか、又はTが下記の基を表わす
場合はM若しくはOM、
【化15】 或いは、Tが下記の基である場合はMを表わす。
【0023】
【化16】 ここで、Mは、C1 −C6 アルキル;アルキルがC1
3 の基であるフェニルアルキルであり、これは任意
に、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1 −C4 アルキ
ル、ヒドロキシル、C1 −C4 アルコキシで芳香環が置
換されている;アルキルがC1 −C3 であるピリジルア
ルキル;ナフチルアルキル基であって、任意にナフチル
環が、ハロゲン、トリフルオロメチル、C1 −C4 アル
キル、ヒドロキシル、C1−C4 アルコキシで置換され
ているもの;アルキルがC1 −C3 の基であるピリジル
チオアルキル;スチリル;任意に置換された単環性、二
環性若しくは三環性芳香族基又はヘテロ芳香族基を表わ
す。
【0024】特許出願EP−A−0474561に記載
されている式(VI)の化合物は、上記スキーム1に従っ
て製造される。この場合、B−D<は、式(VI)におい
てYで表わされる。
【0025】本発明に従った方法で得られる式(I)の
化合物は、(−)−N−メチル−N−[4−(4−フェ
ニル−4−アセチルアミノピペリジル)−2−(3,4
−ジクロロフェニル)ブチル]ベンズアミド塩酸塩又は
メタンスルホン酸塩を調製するために特に適切である。
【0026】本発明の方法に従って得られる式(I)の
化合物は、下式(VII )の光学的に純粋な4級塩基性ア
ミドを製造するためにも使用しうる。
【0027】
【化17】 但し、 −Ar1 は、任意に置換された単環性、二環性若しくは
三環性芳香族基又はヘテロ芳香族基であり; −T1 は、直接の結合、ヒドロキシメチレン基、アルコ
キシ基がC1 −C4であるアルコキシメチレン基、又は
1 −C5 アルキレン基であり; −Ar’はジクロロフェニル基であり; −Rは水素であり; −Amは下記の基であり;
【化18】 ここで、X1 、X2 およびX3 は、これらが結合した窒
素原子とともに、任意にフェニル基によって置換された
アザビシクロ系若しくはアザトリシクロ系を形成する;
及び −Aは薬学的に許容しうるアニオンである。
【0028】式(VII )の化合物は、基本的に下記より
成る方法によって調製される。
【0029】−本発明の方法で得られる式(I)の化合
物を下式の化合物と反応し、 Ar1 −T1 −CO−OH ここで、T1 及びAr2 は先に定義したとおりである; −これによって得られる下式の化合物とG−Cl(但
し、Gはメシル若しくはベンゼンスルホニルのような脱
離基である。)とを反応し、
【化19】 ここで、Ar’は先に定義したとおりである; −次いで、得られた下式の化合物を、有機溶媒中、周囲
温度から120℃の間の温度で、
【化20】 下式の三級アミンと反応し、
【化21】 ここで、X1 、X2 及びX3 は先に定義したとおりであ
る;及び −得られた生成物を単離するか、又は適切であれば、得
られた四級塩のメタンスルホネートアニオンを他の薬学
的に許容しうるアニオンで交換する。
【0030】本発明の方法に従って得られる式(I)の
化合物は、(+)−1−[2−[3−(3,4−ジクロ
ロフェニル)−1−[(3−イソプロポキシフェニル)
−アセチル]ピペリジン−3−イル]エチル]−4−フ
ェニル−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン
クロリドの製造に特に適切である。
【0031】以下に示す例は本発明を例示するものであ
るが、制限を意味するものではない。
【0032】
【実施例】
例1 (±)−3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)プロピオン酸(III) 18.6g(0.10mol )の3,4−ジクロロフェニ
ルアセトニトリル及び12g(1.03mol )の乾燥ク
ロロ酢酸ナトリウムの混合物を、10.5g(1.05
mol )のナトリウムtert−ブチレートの存在下、150
mlの乾燥ジメチルスルホキシド中において室温で5時間
反応した。反応後、反応混合物を1リットルの氷水にあ
け、塩酸でpH<3まで酸性化した。シアノ酸を酢酸エ
チルで抽出し、これをpH>3まで洗浄し、硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、乾固した。残渣を1,2−ジクロロ
エタン中で固化し、16.1gの所望の化合物(III )
を得た。このものは、プロトンNMRで特徴づけた。
【0033】例2 (±)−3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)プロピオン酸(III) 93g(0.50mol )の3,4−ジクロロフェニルア
セトニトリル及び64g(0.55mol )のクロロ酢酸
ナトリウムの混合物を、21g(0.54mol)のナト
リウムアミドの存在下、500mlの液体アンモニア中に
おいて−33℃で4時間反応した。アンモニアをエバポ
レートした後、残渣を水、次いでイソプロピルエーテル
にとり、塩酸でpH<3まで酸性にした。有機層をpH
>3まで水で洗浄し、デカンテーションによって分離
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、乾固した。残渣をトル
エン中で固化し、プロトンNMRで特徴づけた。
【0034】M.p.=106℃ 例3 (±)−3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)プロピオン酸(III) 186g(1.00mol )の3,4−ジクロロフェニル
アセトニトリル及び126g(1.05mol )のナトリ
ウムtert−ブチレートの混合物を、1リットルの液体ア
ンモニア中において−33℃で4時間反応した。アンモ
ニアをエバポレートして除き、残渣を500mlの氷水、
次いで500mlのイソプロピルエーテルにとり、塩酸で
pH<3まで酸性にした。水層をデカントし、有機層を
pH>3まで水で洗浄し、デカンテーションによって有
機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、乾固した。
残渣を250mlのトルエン中で固化し、シアノ酸を濾別
し、羽ポンプの真空下において50℃で乾燥し、190
g(収率:78%)の所望の(±)−3−シアノ−3−
(3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸を得た。
【0035】M.p.=104℃ 生成物は、DMSO中での200MHzにおけるプロト
ンNMRで特徴づけた。
【0036】−2.85から3.1ppmの分離されな
いシグナル、2プロトン:−CH2 − −4.5ppmの複雑なシグナル、1プロトン:−CH
− −7.4から7.75ppmの芳香族プロトン、3プロ
トン −12.8ppmの1つの酸性プロトン 例4 (−)−3−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)プロピオン酸(IV) 186g(1.00mol )の3,4−ジクロロフェニル
アセトニトリル、126g(1.05mol )のクロロ酢
酸ナトリウム及び105g(1.05mol )のナトリウ
ムtert−ブチレートの混合物を、1リットルの液体アン
モニア中において−33℃で4時間反応した。
【0037】反応後、アンモニアをエバポレートし、残
渣を500mlの氷水、次いで500mlのイソプロピルエ
ーテルにとり、塩酸でpH<3まで酸性にした。水層を
デカントし、有機層をpH>3まで水で洗浄し、デカン
テーションによって有機層を分離し、硫酸マグネシウム
で乾燥し、真空下に濃縮した。濃縮物を2リットルの無
水エタノールに溶解し、溶液を加熱して292gのD−
(−)−N−メチルグルカミンを加えた。結晶化した
後、生成物を濾別し、エタノールで軽く洗浄し、真空下
に乾燥して、396gの(−)−3−シアノ−3−
(3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸のN−メチ
ルグルカミン塩を得た。
【0038】[α]D 25=−14.7゜(c=1、CH
3 OH) 収率は、3,4−ジクロロフェニルアセトニトリルを基
準にして91%であった。
【0039】得られた塩を900mlの1N−塩酸に溶解
し、2リットルのジクロロメタンで抽出した。有機層を
水で洗浄し、デカンテーションによって分離し、硫酸ナ
トリウムで乾燥して濃縮した。生成物を500mlのシク
ロヘキサン中で固化し、187g所望の生成物を得た。
収率は、3,4−ジクロロフェニルアセトニトリルを基
準にして、76.5%であった。
【0040】M.p.=98℃ [α]D 25=−8.6゜(c=1、CH3 OH) HPLCによるエナンチオマーの純度:99% DMSO中での200MHzにおけるプロトンNMR:
ラセミ体と同じスペクトル。
【0041】例5 (+)−2−シアノ−3−(3,4−ジクロロフェニ
ル)−4−ヒドロキシブチルアミン(I) 350mlのBH3 の1モルTHF溶液を、0℃に冷却さ
れた244g(1mol)の(−)−3−シアノ−3−
(3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸の500ml
THF溶液に加えた。水素の放出が起こったときに、6
50mlのボラン溶液を20℃で、次いで1000mlを4
0℃で加えた。反応が完結したとき、過剰のボランをメ
タノールを加えることによって分解し、反応混合物を乾
固した。濃縮物を500mlの水に溶解し、塩酸で酸性に
し、250mlのトルエンで2回洗浄した。水層を水酸化
ナトリウムでアルカリ性にし、400mlのジクロロメタ
ンで2回抽出した。有機層を水で洗浄し、デカンとして
分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下に濃縮し、
159g(収率:68%)の所望の生成物を得た。HP
LCによるキラル純度:99% 生成物は、CDCl3 中での200MHzにおけるプロ
トンNMRで特徴づけられた。
【0042】−1.8ppmの分離されないシグナル、
2H −2.4ppmの1つのシングレット、3H −2.65から2.9ppmの分離されないシグナル、
3H −3.35から3.6ppmの分離されないシグナル、
2H −6.95から7.35ppmの芳香族プロトン、3H [α]D 25=+9.8゜(c=1、MeOH) M.p.=80−81℃ 例6 (+)−2−(3,4−ジクロロフェニル)−2−ヒド
ロキシブチルアミン(I) ボランジメチルスルフィドを用い、750mlのテトラヒ
ドロフランを希釈に使用し、操作温度を20℃次いで5
0℃にした以外、例5の手順に従った。同じ生成物が、
同じ収率、及び同じ特性で得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 253/34 255/41

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下式(I)の(+)−2−(3,4−ジ
    クロロフェニル)−4−ヒドロキシブチルアミンを製造
    するための方法であって、 【化1】 (a)式(II)の3,4−ジクロロフェニルアセトニト
    リルを、液体アンモニア若しくは非プロトン性極性溶媒
    中において、強塩基の存在下、−40℃から+25℃の
    温度でアルカリ金属ハロゲノ酢酸塩で処理すること; 【化2】 (b)生じたラセミの式(III )の3−シアノ−3−
    (3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸を、左旋性
    の酸のD−(−)−N−メチルグルカミン塩の形態で、
    酸(III )を全て結晶化するために、D−(−)−N−
    メチルグルカミンで処理すること; 【化3】 (c)前記塩を強酸で処理すること;及び (d)式(IV)の遊離の(−)−3−シアノ−3−
    (3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸をボランで
    エナンチオ保持的に還元すること; 【化4】 を具備した方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、ステッ
    プ(a)が−40から−30℃の温度で液体アンモニア
    中において行われる方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の方法であって、ステッ
    プ(a)がナトリウムアミド又はナトリウムtert−ブチ
    レートの存在下で行われる方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の方法であって、ステッ
    プ(a)が反応条件下で不活性である非プロトン性極性
    溶媒中で行われる方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れか1つに記載の方
    法であって、クロロ酢酸ナトリウムをアルカリ金属ハロ
    ゲノ酢酸塩として使用する方法。
  6. 【請求項6】 (−)−3−シアノ−3−(3,4−ジ
    クロロフェニル)プロピオン酸を製造するための方法で
    あって、ラセミの3−シアノ−3−(3,4−ジクロロ
    フェニル)プロピオン酸をD−(−)−N−メチルグル
    カミンで処理し、生じた(−)−3−シアノ−3−
    (3,4−ジクロロフェニル)プロピオン酸のD−
    (−)−N−メチルグルカミン塩を強酸で処理すること
    を具備した方法。
  7. 【請求項7】 下式の3−シアノ−3−(3,4−ジク
    ロロフェニル)プロピオン酸及びその塩。 【化5】
  8. 【請求項8】 (−)−3−シアノ−3−(3,4−ジ
    クロロフェニル)プロピオン酸及びその塩。
  9. 【請求項9】 (−)−3−シアノ−3−(3,4−ジ
    クロロフェニル)プロピオン酸のD−(−)−N−メチ
    ルグルカミン塩。
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