JPH0634031Y2 - 多段式圧造成形機の素材移送装置 - Google Patents

多段式圧造成形機の素材移送装置

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JPH0634031Y2
JPH0634031Y2 JP8893090U JP8893090U JPH0634031Y2 JP H0634031 Y2 JPH0634031 Y2 JP H0634031Y2 JP 8893090 U JP8893090 U JP 8893090U JP 8893090 U JP8893090 U JP 8893090U JP H0634031 Y2 JPH0634031 Y2 JP H0634031Y2
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宮原  博
欣一 平本
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株式会社阪村機械製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、相対向するダイとパンチとを備えた複数の圧
造ステーションと、これらの圧造ステーションの並び方
向に往復動して素材を各圧造ステーションへ順次移送す
る複数の素材移送用チャックとを有する多段式圧造成形
機の素材移送装置に関する。
(従来の技術) ボルトやナット、およびその他の各種パーツ類を成形す
る多段式圧造成形機は、機台の側部より供給された素材
を、相対向するダイとパンチとを備えた複数の圧造ステ
ーションで粗から精へ段階的に圧造して所定形状の製品
に成形するものであり、そのため該成形機には上記素材
を順次、次位の圧造ステーションに移送する素材移送装
置が備えられている。
この素材移送装置は、たとえば第7図および第8図に示
すように、支持フレーム50の前端部に摺動自在に支持さ
れると共に、駆動機構51により各ダイ52の並設方向に往
復動される可動フレーム53と、該可動フレーム53の前面
に各一対の支軸54,54を介して回動自在に支持されると
共に、隣接するダイの前面位置間で往復動される複数の
素材移送用チャック55…55と、上記各支軸54,54の中間
部にそれぞれ固設された状態で互いに噛み合う一対のセ
クタギヤ56と、一方の支軸54の後端部に一体的に取り付
けられたローラ57と、上記各ダイ52にむかって進退する
パンチ58の動きに同期して回転するカム軸59と、該カム
軸59に取り付けられた各素材移送用チャック55ごとのそ
れぞれ一対のカム部材60,60と、これらのカム部材60,60
の回転に伴って揺動することにより、上記ローラ57が取
り付けられた支軸54を回転させて各素材移送用チャック
55を開閉させるカムフォロワー61とから構成され、上記
各素材移送用チャック55により把持した素材をダイ52と
パンチ58とで構成される所定の圧造ステーションへ移送
すると共に、パンチ58の前進に伴って各チャック55を開
いて素材を解放し、かつパンチによる圧造を行わせたの
ち、該チャック55を再び元の位置に移動させることによ
り、上記の素材を順次、次位の圧造ステーションに移送
するようになされている。
ところで、1台の圧造成形機により形状の異なる成形
品、特に軸部の長さが相違する成形品を圧造する場合、
圧造すべき成形品の軸長に応じて上記素材移送用チャッ
ク55の開閉タイミングを調整する必要がある。
たとえば第9図(I)に示すように、比較的軸長が長い
成形品(イ)の場合は、パンチ58が僅かに前進して該パ
ンチ58により成形品(イ)の軸部先端がダイ52内に挿入
された瞬間に素材移送用チャック55を鎖線位置に開いて
該成形品を解放し、また第9図(II)に示すように、ダ
イ52に打ち込まれた成形品(イ)がノックアウトピン62
により排出されるときは、パンチ58が大きく後退して成
形品(イ)の軸部先端がダイ52より抜け出す直前に上記
チャック55を閉じて把持するようにしなければならな
い。
一方、第9図(III)に示すように、軸長が短い成形品
(ロ)の場合は、パンチ58が大きく前進して成形品
(ロ)の軸部先端がダイ52に挿入された瞬間にチャック
65を開くと共に、ノックアウトピン62によって排出され
るときは、パンチ58が前進端からわずかに後退して成形
品(ロ)の軸部先端がダイ52より抜け出す直前にチャッ
ク55を閉じて該成形品を把持するようにしなければなら
ない。
したがって、チャック55においては軸長の長短によって
パンチ58の作動に対して成形品を解放し、また把持する
タイミングが変化しなければならず、第10図に示すよう
に比較的軸長の長い成形品を圧造する場合における素材
移送用チャックの開期間Aと、軸長の短い成形品を圧造
する場合における開期間Bとが相違することになる。
そこで、第8図に示す移送装置では、カム軸59に対しカ
ム部材60,60を回転させて取り付け位置を調整すると共
に、カム部材60と60の相互関係を調整する(換言すれ
ば、カム部材60と60とのカム部の、軸方向から見た重な
り状態を変える)位相調整操作を加えることによって、
カム部材60,60の働きによるカムフォロワー61の揺動運
動(揺動開始時期ならびに揺動時間等)を変えて、チャ
ック55の開閉動作が成形品の軸長に合ったタイミングと
なるように調整できるようにしている。
そして、上記のタイミング調整のため、通常、支持フレ
ーム50の全体を基軸63を中心に上方に退避させた状態で
カム部材60と60の位相を調整するか、あるいは全てのカ
ム部材60をカム軸59ごと成形機から取り外して機外にお
いてカム部材60,60の位相を調整する方法が採用されて
いる。
(考案が解決しようとする課題) ところが、上述のようにタイミング調整のたびに、支持
フレーム50の全体を持ち上げ開放したり、またカム軸59
を成形機から取り外すようなことは作業性が悪く、極め
て煩雑な手数を要することになる。
また、上記一対のカム部材60,60は油圧シリンダのよう
な締結手段によって締結されていて、設定された位相関
係が圧造動作中に不測に崩れないようになされている。
したがって上記の位相調整は上記の締結を解除させて行
われなければならないが、締結を解くとカム部材60,60
はそのカム形状のため勝手に自重で回転してしまい、位
相調整操作前に大きく位相が変化して適切な位相調整操
作が阻害される不具合がある。
さらに、パンチ58の進退動作に同期した微妙なタイミン
グでチャック55を開閉させる必要がある成形品を圧造す
るためには、チャック55を所定位置にセットした状態
で、かつパンチ58とチャック55との動きを見比べながら
開閉タイミングが望ましいタイミングとなるように調整
できることが要求される。しかし、従来の前記した方法
ではこの要求を満たすことが困難であった。
そこで本考案は、カム軸を成形機にセットしたまま、簡
単な操作で、かつ確実にカム部材の位相調整が行える多
段式圧造成形機の素材供給装置の提供を課題とする。
(課題を解決するための手段) すなわち本考案は、相対向するダイとパンチとを備えた
複数の圧造ステーションと、これらの圧造ステーション
の並び方向に往復動して素材を各圧造ステーションへ順
次移送する複数の素材移送用チャックと、上記パンチの
進退動作に同期して回転するカム軸と、該カム軸に上記
素材移送用チャック毎に設けられて、互いの位相を変え
ることによって当該チャックの開閉タイミングを変化さ
せる各一対のカム部材と、これらの各カム部材の回転に
連動して上記各素材移送用チャックを開閉させる複数の
従動部材とが備えられている多段式圧造成形機の素材移
送装置であって、上記一対のカム部材のそれぞれに、こ
れらカム部材同士の対接面とは反対面において該カム部
材と一体回転するように取り付けられているウォームホ
イールと、上記カム軸に該軸と一体回転するように取り
付けられた油圧シリンダによってこれらのウォームホイ
ールを両側から挟圧することにより、上記一対のカム部
材の相互を締結すると同時にカム軸に固定し、かつ上記
油圧シリンダの油圧力を排圧することによって上記締結
と固定を解除する締結手段と、一対のカム部材の近傍位
置に備えられたユニット取付け部とを有し、かつ上記の
ウォームホイールにそれぞれ噛み合う一対のウォーム、
およびこれらのウォームを回転させる回転手段を有する
位相調整ユニットが上記ユニット取付け部に対し、ウォ
ームがウォームホイールに噛合するように取り付け可能
とされていることを特徴とする。
(作用) 上記の構成によれば、ウォームを備えた位相調整ユニッ
トをユニット取り付け部に取り付けることによって、該
ウォームをカム部材側のウォームホイールに噛み合わ
せ、次に締結手段における油圧シリンダの油圧力を排圧
して一対のウォームホイールに働いていた挟圧力をなく
し、これによってこれらウォームホイールの間に位置す
る一対のカム部材同士の対接面に生じていた摩擦力を低
下させてカム部材同士の締結を断つと同時に、ウォーム
ホイールならびにカム部材とカム軸との固定を解いたの
ち、ウォームを回転させてウォームホイールおよびカム
部材をカム軸まわりに回転させ、一対のカム部材の位相
を変化させ、その後再び上記油圧シリンダによって一対
のウォームホイールを挟圧して一対のカム同士を摩擦力
で締結すると同時にカム軸に固定することで、素材移送
用チャックの開閉タイミングを変化させることができ
る。
したがって、上記位相調整が成形機からカム軸を取り外
したり、チャックならびに支持フレームを上方へ退避さ
せることなく行える。しかも上記の位相調整ユニットを
ユニット取り付け台にセットするだけで位相調整可能と
なる。
また、チャックを圧造位置にセットしたまま位相調整が
できるので、パンチの進退動作とチャックの開閉動作と
を見比べながら該チャックの調整期間を調整できる。
さらに、上記位相調整を位相調整ユニットに設けたウォ
ームと、カム部材と一体回転するウォームホィールとの
噛合による回転操作で行うので、この噛合状態から締結
手段における油圧シリンダの油圧力を排圧してカム軸か
らカム部材を切り離しても、カム部材の自重による回転
が起こらない。
(実施例) 次に、本考案の実施例を図面に基づき説明する。
まず、本考案にかかる多段式圧造成形機の概略構成を説
明すると、第1図ないし第3図に示すように、成形機の
機台1の所定位置にダイブロック2が設けられ、該ダイ
ブロック2に複数個(図面では4個)のダイ3〜3が一
定の間隔で配置されると共に、これらのダイ3〜3にむ
かって進退するラム4の前面に、上記ダイ3〜3と同数
のパンチ5〜5がこれらのダイに対向して配置され、こ
れらの各ダイ3とパンチ5とにより複数の圧造ステーシ
ョンI〜IVが構成されている。
また、上記のダイブロック2の上に支持フレーム6が装
架され、かつ該フレーム6の前端部に可動フレーム7が
摺動可能に取り付けられる。この可動フレーム7の一側
部には、パンチ5の進退動作に同期して該パンチの進退
方向と直交するダイ並設方向に所定のストロークで進退
する駆動ロッド8が連結ピン9によって連結され、この
駆動ロッド9の進退動作に伴って可動フレーム7が隣接
するダイ3,3の間隔に等しい距離だけ、上記パンチ5が
後退している時間内に一往復移動されるようになされて
いる。
さらに、上記可動フレーム7の前面部には、ダイ3と同
数の素材移送用チャック(以下、チャックと略記する)
10〜10が配設される。これらチャック10〜10は、可動フ
レーム7の前端部にそれぞれ一対の支軸11,11を介して
回動可能に支持された左右一対のチャックアーム10a,10
aと、各チャックアーム10a,10aの下端部に取り付けられ
た状態で素材(図示せず)を把持する一対のチャック爪
10b,10bとを有し、第1図および第2図に示すように、
可動フレーム7を貫通した上記の支軸11,11が、これら
に取り付けられているセクタギヤ12,12の噛み合いによ
って連動されると共に、一方の支軸11の後端部にレバー
部材13が一体に取り付けられている。
また、機台1上に、前記パンチ5〜5の進退運動に同期
して回転されるカム軸14が架装される。このカム軸14に
は、前述のチャック10〜10に対応して各一対のカム部材
15a,15bが取り付けられ、これらカム部材15a,15bの回転
に連動して揺動するカムフォロワー16〜16が支軸17によ
って支持フレーム6に支持されている。
カムフォロワー16はその揺動時に該カムフォロワーの先
端部に設けられた押圧部材18で、レバー部材13に軸支さ
れているローラ19を下方に押し下げ、レバー部材13と一
体の支軸11を回動させることによってセクタギヤ12,12
を介して他方の支軸11も回動させるようになされてい
る。つまり、上記の押し下げ時、各チャック10〜10にお
いては、第2図に実線で示す状態からチャック爪10b,10
bが支軸11,11を中心に開いて前進するパンチ5から退避
するように作動する。
なお、上記の支持フレーム6の後端部はカム軸14と平行
な基軸20に取り付けられている。
以上の構成に加え、前記した各一対のカム部材15a,15b
においてはカム軸まわりに回転可能に取り付けられ、ま
た、これらの側面にそれぞれウォームホイール21a,21b
が一体回転すべく当て付けられると共に、各カム部材15
a,15bの両側部に、それぞれのカム部材15a,15bを一体回
転するように締結すると同時に、これらカム部材15a,15
bならびに上記一対のウォームホイール21a,21bをカム軸
14に固定するための締結手段22〜22が装備されている。
この締結手段22は、カム軸14にボルト等で固定されたシ
リンダ23と、シリンダ23にカム軸14の軸方向に摺動可能
に内装されたピストン24とからなる油圧シリンダを有
し、該締結手段22〜22に対応してカム軸14の内部に軸方
向に油道25が貫通形成されると共に、該油道25とシリン
ダ23に形成された油圧ポート部26とが連通されている。
さらにシリンダ23の内部にカム軸14の軸方向に突出する
複数のピン27が設けられ、このピン27にピストン24を係
合させて、該ピストン24がシリンダ23ならびにカム軸14
と一体回転するように構成されている。
一方、一対のカム部材15a,15bを挟んで位置するウォー
ムホイール21a,21bは、位相調整時にカム部材15a,15bを
回転させるものであって、それぞれが接するカム部材に
ピン28,28によって連結されて一体回転するようになさ
れている。すなわち、カム部材15aとウォームホイール2
1aとがピン28,28で連結され、カム部材15bとウォームホ
イール21bとがピン28,28で連結されている。
また、締結手段22〜22におけるピストン24,24はカム軸1
4に嵌められたリング状のものであり、シリンダ23に供
給される油圧力により、上記一対のウォームホイール21
a,21bの側面を両側から押圧して挟み付けるものとさ
れ、この挟圧力がウォームホイール21a,21bを介して一
対のカム部材15a,15bに両側から働くことによって、こ
れら一対のカム部材15a,15bの対接面における摩擦力が
高められて一体締結され、したがってこれらウォームホ
イール21a,21bならびにカム部材15a,15bがカム軸14に固
定されて該カム軸と一体回転可能になる。逆にウォーム
ホイール15a,15bを挟圧している油圧力を排圧させれ
ば、ウォームホイール15a,15bに対する挟圧力が解除さ
れ、一対のカム部材15a,15bの対接面の摩擦力も低下
し、カム部材15a,15bの締結が解除されると同時に、ウ
ォームホイール21a,21bならびにカム部材15a,15bとカム
軸14との固定が解除され、カム軸14の静止状態における
両カム部材15a,15bの相対回転が可能となる。つまり、
一対のカム部材15a,15bの位相調整のための回転が可能
となる。
加えて、第3図に示すように、上記支持フレーム6の所
定位置には、カムフォロワー16を支軸17を中心として下
方に押し下げて、該カムフォロワー16をカム部材15a,15
bから離反させるシリンダ29が装備されている。
以上の構成とは別に、成形機に対して脱着自在な位相調
整ユニット30が設けられる。このユニット30は前記した
一対のカム部材15aと15bとの位相を調整するために上述
のウォームホイール21a,21bを回転させるためのもので
あって、2本の平行なボルト状ロッド31,31の上下をそ
れぞれ連結バー32と連結金具33とによって連結して構成
されている。
そして、両ロッド31,31の間隔が、前述の一対のカム部
材15a,15bを挟んで配置されているウォームホイール21a
と21bとの間隔と等しくされると共に、これらロッド31,
31の略中間高さ位置にそれぞれウォーム34,34が、ロッ
ド31,31と一体回転する状態で設けられている。
また、上記連結金具33は両ロッド31,31の下端部を回転
のみ自在に連結するものであると共に、平面視略コ字状
に構成され、その相対向するブラケット33a,33aにわた
って両ロッドに対し直角な方向の係合ピン35が橋架され
ている。
さらに、連結バー32は、各ロッド31,31の頭部31aと該頭
部の直下においてロッド周面に突設された突起36〜36と
の間で所定の範囲上下にスライド可能とされている。
一方、成形機には、上記の位相調整ユニット30をそれぞ
れの一対のカム部材15a,15bに対応して取り付けるた
め、カム軸14を挟んでダイブロック2側とは反対の機台
1における上面にユニット取り付け台37が取り付けら
れ、このユニット取り付け台37にカム軸側に開口するピ
ン係合孔38(第5図に示す)が設けられると共に、この
ユニット取り付け台37に対して支持フレーム6を通して
前記の位相調整ユニット30を挿入かつ係合できるよう
に、該支持フレーム6に開口部39〜39が形成される。さ
らに支持フレーム6にはその開口部39をカム軸方向に挟
む両側のフレーム部分6a〜6aに、該フレーム部分の上面
において陥入する位置決め溝40〜40が形成されている。
これらの溝40〜40は位相調整ユニット30の連結バー32が
係合されるものである。
次に、位相調整手順を説明すると、支持フレーム6の開
口部39を通して位相調整ユニット30をそれぞれの一対の
カム部材15a,15bごとに挿入し、上記のユニット取り付
け台37にセットする。
このセットは第5図の鎖線に示すように、ユニット30を
斜めに傾けて挿入して係合ピン35をユニット取り付け台
37のピン係合孔38に係合させ、かつ連結金具33のブラケ
ット33a,33aでユニット取り付け台37を挟んで、まずユ
ニット30の下部の位置決めをし、次いでユニット30を立
ててウォーム34,34をそれぞれに対応するウォームホィ
ール21a,21bに噛み合わせ、しかるのち連結バー32をロ
ッド頭部31aと突起36との間の遊びを利用して、支持フ
レーム6に設けられている位置決め溝40,40に嵌入さ
せ、これによって位相調整ユニット30を固定する。な
お、位相調整ユニット30は一対のカム部材15a,15bごと
に取り付けるものとするが、第4図では図面の簡略化と
図面構造の把握を容易にするため、図面にむかって右側
の一対のカム部材15a,15bに対してのみユニット30を取
り付けた状態を示している。
次に、カム部材15a,15bに働いている締結手段22の締結
力を解除する。すなわち、カム軸14の油道25からシリン
ダ22へ至る作動油の供給を停止し、ウォームホイール21
a,21bを介して一対のカム部材15a,15bの両側に働くピス
トン24,24の押圧力をなくし、これによってカム軸14に
対するとカム部材15a,15bの固定を解き、またカム部材1
5a,15b同士の締結を切り離す。
その場合、カム軸14に対しフリーとなったカム部材15a,
15bがこれらのカム形状による自重で不測に回転する虞
れあるが、この実施例構造ではカム部材15a,15bに連結
されているウォームホイール21a,21bが位相調整ユニッ
ト30におけるウォーム34,34に噛み合っているから、こ
のような不測の回転は生じなくなる。
続いて、第3図に示すシリンダ29によってカムフォロワ
ー16を押し下げて、該カムフォロワー16とカム部材15a,
15bとの圧接状態を解放し、位相調整ユニット30におけ
る各ロッド31,31を適宜の手段で回転させ、かつウォー
ム34,34によってウォームホイール21a,21bを所定量回転
させ、カム軸14に対するカム部材15a,15bの取り付け位
相を調整し、かつカム部材15a,15b相互の位相を調整す
る。これによってカム部材15a,15bの回転に従動するカ
ムフォロワー16の揺動運動も変化し、チャック10の開期
間が調整されるに至る。なお、ウォーム34,34の回転操
作は、上記のようにカムフォロワー16をカム部材15a,16
bから離反させているため軽く行える。
そして、位相調整が完了したならば、再びシリンダ22に
作動油を供給してウォームホイール21a,21bをピストン2
4,24によって挟圧し、カム部材15a,15bを締結すると同
時に、ウォーホイール21a,21bならびにカム部材15a,15b
をカム軸14に固定し、かつシリンダ29を逆動させてカム
フォロワー16に対する押し下げを解除したのち、位相調
整ユニット30をセット時とは逆順序で取り外す。
このように本考案では、チャック10ならびに支持フレー
ム6を上方に退避させることなくカム部材15a,15bの位
相調整が行えることになる。しかも位相調整のための位
相調整ユニット30のセットがユニット取り付け台37と位
置決め溝40に該ユニットを係合させるだけで簡便に行
え、このセットによって位相調整が可能となるので、位
相調整が簡単にできる。
また、上記のようにチャック10を圧造位置にセットした
まま位相調整ができるので、パンチ5の進退動作とチャ
ック10の開閉動作とを見比べながら該チャックの調整期
間を調整できることも可能となって、調整が精度よく、
かつ短時間に行える。
さらに、上記位相調整を位相調整ユニット30に設けたウ
ォーム34,34と、カム部材15a,15bと一体回転するウォー
ムホィール21a,21bとの噛合による回転操作で行うの
で、この噛合状態から締結手段22の油圧力を落としてカ
ム部材15a,15bをカム軸14から切り離しても、先に述べ
たようにカム部材15a,15bの不測の回転が起こらず、し
たがって位相調整を加える前にカム部材15a,15bが回転
することがなくなって、より一層簡便に、かつ作業性よ
く位相調整ができるようになる。
なお、位相調整ユニット30において、ロッド31ならびに
ウォーム34を回転させるための方法は、ロッド頭部31a
にレンチ等を嵌めて行うものや、ロッド頭部の形状をレ
バータイプにして行うことが考えられるが、特に限定さ
れるものではない。
(考案の効果) 以上の記載から明らかなように、本考案によれば、一対
のカム部材の位相調整が成形機からカム軸を取り外した
り、チャックならびに支持フレームを上方へ退避させる
ことなく行える。しかも上記の位相調整ユニットをユニ
ット取り付け部にセットするだけで位相調整可能とな
る。このため位相調整が少ない手数で迅速に行える。
また、チャックを圧造位置にセットしたまま位相調整が
できるので、パンチの進退動作とチャックの開閉動作と
を見比べながら該チャックの調整期間を調整でき、この
調整が精度よく行えると共に、作業性が向上する。
さらに、上記位相調整を位相調整ユニットに設けたウォ
ームと、カム部材と一体回転するウォームホィールとの
噛合による回転操作で行うので、この噛合状態から締結
手段における油圧シリンダの油圧力を排圧して、カム軸
からカム部材を切り離しても、カム部材の自重による回
転が起こらず、したがって位相調整を加える前にカム部
材が回転することがなくなって、より一層簡便に、かつ
作業性よく位相調整ができることになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案にかかる多段式圧造成形機における素材移
送装置の実施例を示し、第1図は多段式圧造成形機の平
面図、第2図は成形機の正面図、第3図は素材移送装置
の拡大断面図、第4図は第3図のIV−IV線矢視切断図、
第5図は第4図のV−V線矢視切断図、第6図は第5図
のVI−VI線矢視切断図である。 第7図は従来例の正面図、第8図は第7図の断面図、第
9図(I)〜(IV)はそれぞれ軸長の異なる成形品を圧
造する場合の説明図、第10図は第9図に対応するタイム
チャートである。 I〜IV……圧造ステーション、3……ダイ、5……パン
チ、10……素材移送用チャック、14……カム軸、15a,15
b……開閉用カム部材、16……従動部材(カムフォロワ
ー)、21a,21b……ウォームホイール、22……締結手
段、30……位相調整ユニット、31……回転手段(ロッ
ド)、34……ウォーム、37,40……ユニット取り付け部
(37はユニット取り付け台、40は係合溝)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対向するダイとパンチとを備えた複数の
    圧造ステーションと、これらの圧造ステーションの並び
    方向に往復動して素材を各圧造ステーションへ順次移送
    する複数の素材移送用チャックと、上記パンチの進退動
    作に同期して回転するカム軸と、該カム軸に上記素材移
    送用チャック毎に設けられて、互いの位相を変えること
    によって当該チャックの開閉タイミングを変化させる各
    一対のカム部材と、これらの各カム部材の回転に連動し
    て上記各素材移送用チャックを開閉させる複数の従動部
    材とが備えられている多段式圧造成形機の素材移送装置
    であって、上記一対のカム部材のそれぞれに、これらカ
    ム部材同士の対接面とは反対面において該カム部材と一
    体回転するように取り付けられているウォームホイール
    と、上記カム軸に該軸と一体回転するように取り付けら
    れた油圧シリンダによってこれらのウォームホイールを
    両側から挟圧することにより、上記一対のカム部材の相
    互を締結すると同時にカム軸に固定し、かつ上記油圧シ
    リンダの油圧力を排圧することによって上記締結と固定
    を解除する締結手段と、一対のカム部材の近傍位置に備
    えられたユニット取付け部とを有し、かつ上記ウォーム
    ホイールにそれぞれ噛み合う一対のウォーム、およびこ
    れらのウォームを回転させる回転手段を有する位相調整
    ユニットが上記ユニット取付け部に対し、ウォームがウ
    ォームホイールに噛合するように取り付け可能とされて
    いることを特徴とする多段式圧造成形機の素材移送装
    置。
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