JPH0634025A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
自動変速機の変速制御装置Info
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- JPH0634025A JPH0634025A JP4183948A JP18394892A JPH0634025A JP H0634025 A JPH0634025 A JP H0634025A JP 4183948 A JP4183948 A JP 4183948A JP 18394892 A JP18394892 A JP 18394892A JP H0634025 A JPH0634025 A JP H0634025A
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- shift
- circuit
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 自動変速機において、スロットル弁を閉じた
減速運転時に低速段を保持してエンジンブレーキを作用
させた場合、その締結段の保持の解除を適切に行い、運
転者に与える変速の異和感を解消する。 【構成】 3→4アップ変速線とは別途に運転状態を領
域,,に区画する。領域は低速段(第3速)で
の定速走行が可能な一点鎖線で示す定速走行線未満の領
域である。領域は領域より上側の領域であって、3
→4アップ変速線を越える高車速側の領域と領域´と
を含む。領域は3→4アップ変速線未満の低車速側の
領域であって、加速運転が要求される領域である。領域
では解除せず、第3速の保持を維持する。領域では
スロットル弁開度の安定状態を待って解除して、第4速
にシフトアップする。領域では直ちに解除し、第3速
に保持する。
減速運転時に低速段を保持してエンジンブレーキを作用
させた場合、その締結段の保持の解除を適切に行い、運
転者に与える変速の異和感を解消する。 【構成】 3→4アップ変速線とは別途に運転状態を領
域,,に区画する。領域は低速段(第3速)で
の定速走行が可能な一点鎖線で示す定速走行線未満の領
域である。領域は領域より上側の領域であって、3
→4アップ変速線を越える高車速側の領域と領域´と
を含む。領域は3→4アップ変速線未満の低車速側の
領域であって、加速運転が要求される領域である。領域
では解除せず、第3速の保持を維持する。領域では
スロットル弁開度の安定状態を待って解除して、第4速
にシフトアップする。領域では直ちに解除し、第3速
に保持する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の変速制御装
置に関し、特に減速運転時に変速段を低速段に保持して
エンジンブレーキを有効に作用させるものの改良に関す
る。
置に関し、特に減速運転時に変速段を低速段に保持して
エンジンブレーキを有効に作用させるものの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、この種の自動変速機の変速
制御装置として、特開平2−38747号公報に開示さ
れるものを提案している。このものは、例えば図2の変
速線図において、例えば3→4アップ変速線のスロット
ル弁全閉近傍の部分を高速側の75km/h付近にまで
伸長し、運転者が図中記号βで示すように前進第3速の
領域から減速すべくスロットル弁開度を閉じた際には、
所定スロットル弁開度で3→4アップ変速線を越えても
設定時間の間は第4速へのシフトアップを遅延させ、そ
の設定時間の経過前にスロットル弁開度が全閉になれ
ば、第4速へのシフトアップを禁止し、第3速を保持し
て、エンジンブレーキの作用を有効に発揮させるもので
ある。
制御装置として、特開平2−38747号公報に開示さ
れるものを提案している。このものは、例えば図2の変
速線図において、例えば3→4アップ変速線のスロット
ル弁全閉近傍の部分を高速側の75km/h付近にまで
伸長し、運転者が図中記号βで示すように前進第3速の
領域から減速すべくスロットル弁開度を閉じた際には、
所定スロットル弁開度で3→4アップ変速線を越えても
設定時間の間は第4速へのシフトアップを遅延させ、そ
の設定時間の経過前にスロットル弁開度が全閉になれ
ば、第4速へのシフトアップを禁止し、第3速を保持し
て、エンジンブレーキの作用を有効に発揮させるもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記提案の
如くスロットル弁開度の全閉時に低速段を保持してエン
ジンブレーキを有効に作用させた場合、その後に運転者
がアクセルペダルを踏込んだ際には、スロットル弁開度
の拡開に伴い上記第3速の保持制御は解除されるもの
の、スロットル弁開度の増大により例えば上記図2での
3→4アップ変速線の高速側への延長領域を上方に若干
越えて第4速領域に移行すると、アクセルペダルの踏込
後直ちに第4速にシフトアップする等、運転者に異和感
を与える憾みがある。
如くスロットル弁開度の全閉時に低速段を保持してエン
ジンブレーキを有効に作用させた場合、その後に運転者
がアクセルペダルを踏込んだ際には、スロットル弁開度
の拡開に伴い上記第3速の保持制御は解除されるもの
の、スロットル弁開度の増大により例えば上記図2での
3→4アップ変速線の高速側への延長領域を上方に若干
越えて第4速領域に移行すると、アクセルペダルの踏込
後直ちに第4速にシフトアップする等、運転者に異和感
を与える憾みがある。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、上記の如く変速線図において所定変
速線のスロットル弁全閉近傍を延長して減速運転時に低
速段を保持制御する場合に、その保持制御の解除を運転
者に異和感を与えないように適切に行うことにある。
あり、その目的は、上記の如く変速線図において所定変
速線のスロットル弁全閉近傍を延長して減速運転時に低
速段を保持制御する場合に、その保持制御の解除を運転
者に異和感を与えないように適切に行うことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明の具体的な構成は、変速線図の
所定の変速線がエンジン負荷値の設定以下の部分で低速
段領域が高速側に延長された変速パターンに設定された
自動変速機の変速制御装置を前提とする。そして、上記
高速側に延長された低速段領域から該低速段領域以外の
領域に移行した運転状態を検出する運転状態検出手段
と、該運転状態検出手段により検出された運転状態のと
き、上記変速線図の変速線とは別途に区画した運転領域
別に変速制御を切換える制御切換手段とを設ける構成と
している。
め、請求項1記載の発明の具体的な構成は、変速線図の
所定の変速線がエンジン負荷値の設定以下の部分で低速
段領域が高速側に延長された変速パターンに設定された
自動変速機の変速制御装置を前提とする。そして、上記
高速側に延長された低速段領域から該低速段領域以外の
領域に移行した運転状態を検出する運転状態検出手段
と、該運転状態検出手段により検出された運転状態のと
き、上記変速線図の変速線とは別途に区画した運転領域
別に変速制御を切換える制御切換手段とを設ける構成と
している。
【0006】また、請求項2記載の発明では、上記請求
項1記載の発明を特定して、低速段領域で選択される低
速段にて定速走行可能な定速走行線以下の運転領域を区
画し、制御切換手段を、該運転領域では上記低速段領域
で選択される低速段の保持を維持する構成としている。
項1記載の発明を特定して、低速段領域で選択される低
速段にて定速走行可能な定速走行線以下の運転領域を区
画し、制御切換手段を、該運転領域では上記低速段領域
で選択される低速段の保持を維持する構成としている。
【0007】更に、請求項3記載の発明では、上記請求
項1記載の発明を別のものに特定して、第1設定エンジ
ン負荷以上であって、該第1設定エンジン負荷を越える
第2設定エンジン負荷以下の運転領域を区画し、制御切
換手段を、運転状態が上記運転領域に入った後、エンジ
ン負荷が安定していることを条件に低速段の保持を解除
するもので構成する。
項1記載の発明を別のものに特定して、第1設定エンジ
ン負荷以上であって、該第1設定エンジン負荷を越える
第2設定エンジン負荷以下の運転領域を区画し、制御切
換手段を、運転状態が上記運転領域に入った後、エンジ
ン負荷が安定していることを条件に低速段の保持を解除
するもので構成する。
【0008】加えて、請求項4記載の発明では、上記請
求項1記載の発明を更に別のものに特定して、第2設定
エンジン負荷を越える運転領域を区画し、制御切換手段
を、運転状態が上記運転領域に入った時、直ちに低速段
の保持を解除するもので構成する。
求項1記載の発明を更に別のものに特定して、第2設定
エンジン負荷を越える運転領域を区画し、制御切換手段
を、運転状態が上記運転領域に入った時、直ちに低速段
の保持を解除するもので構成する。
【0009】また、請求項5記載の発明では、上記請求
項3又は請求項4記載の発明を特定して、第2設定エン
ジン負荷により区画される運転領域を、変速線図のシフ
トアップ変速線に沿って設定する構成としている。
項3又は請求項4記載の発明を特定して、第2設定エン
ジン負荷により区画される運転領域を、変速線図のシフ
トアップ変速線に沿って設定する構成としている。
【0010】更に、請求項6記載の発明では、上記請求
項1記載の発明を限定し、トルクコンバータと、該トル
クコンバータの入出力軸を直結するロックアップクラッ
チとを備えた場合に、該ロックアップクラッチを締結さ
せるロックアップ運転領域を区画し、制御切換手段を、
上記ロックアップ運転領域で変速制御した後、設定時間
の経過を待ってロックアップクラッチを締結するもので
構成する。
項1記載の発明を限定し、トルクコンバータと、該トル
クコンバータの入出力軸を直結するロックアップクラッ
チとを備えた場合に、該ロックアップクラッチを締結さ
せるロックアップ運転領域を区画し、制御切換手段を、
上記ロックアップ運転領域で変速制御した後、設定時間
の経過を待ってロックアップクラッチを締結するもので
構成する。
【0011】
【作用】以上の構成により、請求項1記載の発明では、
低速段の保持領域を外れた運転領域が、予め、変速線図
の変速線とは別途に区画され、この区画された各運転領
域別に、該各運転領域に応じた変速制御が制御切換手段
により行われるので、運転者がアクセルペダルを踏込む
と直ちにシフトアップする等の変速が防止され、運転者
に異和感を与えることが無くなる。
低速段の保持領域を外れた運転領域が、予め、変速線図
の変速線とは別途に区画され、この区画された各運転領
域別に、該各運転領域に応じた変速制御が制御切換手段
により行われるので、運転者がアクセルペダルを踏込む
と直ちにシフトアップする等の変速が防止され、運転者
に異和感を与えることが無くなる。
【0012】また、請求項2記載の発明では、低速段で
の定速走行線未満の運転領域は、その低速段でも走行不
能な領域であって、運転者がアクセルペダルを踏込ん
で、又はアクセルペダルに足を無造作に乗せる,いわゆ
る足乗せに起因して運転状態が該運転領域に入っても、
制御切換手段が低速段を保持するので、高速段へのシフ
トアップによる運転性の低下が防止されると共に、足乗
せに起因する不要な変速の繰返しが防止される。
の定速走行線未満の運転領域は、その低速段でも走行不
能な領域であって、運転者がアクセルペダルを踏込ん
で、又はアクセルペダルに足を無造作に乗せる,いわゆ
る足乗せに起因して運転状態が該運転領域に入っても、
制御切換手段が低速段を保持するので、高速段へのシフ
トアップによる運転性の低下が防止されると共に、足乗
せに起因する不要な変速の繰返しが防止される。
【0013】更に、請求項3記載の発明では、第1設定
エンジン負荷以上であって第2設定エンジン負荷以下の
運転領域に入った場合は、運転者の加速運転要求時であ
って且つその後に定常運転に移行する状況と予測でき、
この場合には制御切換手段によりエンジン負荷が安定し
ている場合に限り低速段から高速段に変速制御される。
従って、定常走行に移行する場合に限り高速段へのシフ
トアップが行われ、定常走行以外の場合、例えば加速要
求の後に直ちにスロットル弁開度を閉じて減速運転する
場合には、変速段は低速段に保持されて不要な変速が防
止される。
エンジン負荷以上であって第2設定エンジン負荷以下の
運転領域に入った場合は、運転者の加速運転要求時であ
って且つその後に定常運転に移行する状況と予測でき、
この場合には制御切換手段によりエンジン負荷が安定し
ている場合に限り低速段から高速段に変速制御される。
従って、定常走行に移行する場合に限り高速段へのシフ
トアップが行われ、定常走行以外の場合、例えば加速要
求の後に直ちにスロットル弁開度を閉じて減速運転する
場合には、変速段は低速段に保持されて不要な変速が防
止される。
【0014】加えて、請求項4記載の発明では、第2設
定エンジン負荷を越える運転領域に入った場合には、強
い加速運転の要求時であって、低速段の保持制御が直ち
に解除される。これにより、変速制御は変速線図に従っ
て行われ、例えば運転状態が所定のアップ変速線未満の
領域ではそのまま低速段が保持され、該アップ変速線を
越えた時点で高速段に変速される。従って、通常の変速
動作が行われるので、運転者に異和感を与えることがな
い。
定エンジン負荷を越える運転領域に入った場合には、強
い加速運転の要求時であって、低速段の保持制御が直ち
に解除される。これにより、変速制御は変速線図に従っ
て行われ、例えば運転状態が所定のアップ変速線未満の
領域ではそのまま低速段が保持され、該アップ変速線を
越えた時点で高速段に変速される。従って、通常の変速
動作が行われるので、運転者に異和感を与えることがな
い。
【0015】加えて、請求項5記載の発明では、第2設
定エンジン負荷により区画される運転領域が変速線図の
シフトアップ変速線に沿って設定されるので、車速にも
応じて運転状態を区画でき、運転状態に一層対応した変
速制御が可能になる。
定エンジン負荷により区画される運転領域が変速線図の
シフトアップ変速線に沿って設定されるので、車速にも
応じて運転状態を区画でき、運転状態に一層対応した変
速制御が可能になる。
【0016】また、請求項6記載の発明では、低速段の
保持の解除に伴う高速段へのシフトアップ変速の後に、
ロックアップクラッチが締結動作するので、変速動作と
ロックアップクラッチの締結動作とが同一時点で行われ
て変速ショックが増大してしまうことが抑制される。
保持の解除に伴う高速段へのシフトアップ変速の後に、
ロックアップクラッチが締結動作するので、変速動作と
ロックアップクラッチの締結動作とが同一時点で行われ
て変速ショックが増大してしまうことが抑制される。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明の自動変速機の変速制御装置によれば、所定変速線の
低エンジン負荷部分を高速側に延長した低速段領域での
低速段の保持制御を解除するに際して、その保持制御を
解除する変速制御を変速線図の変速線とは別に区画した
運転領域別に行ったので、アクセルペダルの踏込みとほ
ぼ同時にシフトアップする等の変速を防止でき、運転者
に与える異和感を解消できる。
明の自動変速機の変速制御装置によれば、所定変速線の
低エンジン負荷部分を高速側に延長した低速段領域での
低速段の保持制御を解除するに際して、その保持制御を
解除する変速制御を変速線図の変速線とは別に区画した
運転領域別に行ったので、アクセルペダルの踏込みとほ
ぼ同時にシフトアップする等の変速を防止でき、運転者
に与える異和感を解消できる。
【0018】また、請求項2記載の発明によれば、低速
段で定速走行し得ない運転領域に入った場合には、その
低速段の保持を維持したので、高速段へのシフトアップ
による運転性の低下を防止できると共に、足乗せに起因
する変速の繰返しを防止することが可能である。
段で定速走行し得ない運転領域に入った場合には、その
低速段の保持を維持したので、高速段へのシフトアップ
による運転性の低下を防止できると共に、足乗せに起因
する変速の繰返しを防止することが可能である。
【0019】更に、請求項3記載の発明によれば、加速
要求があった後に定常走行に移行する運転状況では、エ
ンジン負荷の安定を待って低速段の保持を解除したの
で、加速要求の後に減速運転する場合等での不要な変速
を防止できる。
要求があった後に定常走行に移行する運転状況では、エ
ンジン負荷の安定を待って低速段の保持を解除したの
で、加速要求の後に減速運転する場合等での不要な変速
を防止できる。
【0020】加えて、請求項4記載の発明では、強い加
速要求がある運転領域に移行した場合には直ちに低速段
の保持を解除したので、加速運転時での通常の変速動作
と等しい変速動作を行い得て、運転者に異和感を与える
ことがない。
速要求がある運転領域に移行した場合には直ちに低速段
の保持を解除したので、加速運転時での通常の変速動作
と等しい変速動作を行い得て、運転者に異和感を与える
ことがない。
【0021】また、請求項5記載の発明では、運転領域
をシフトアップ変速線に沿って区画できるので、運転状
態に一層合致した低速段の解除制御を可能にできる。
をシフトアップ変速線に沿って区画できるので、運転状
態に一層合致した低速段の解除制御を可能にできる。
【0022】更に、請求項6記載の発明では、低速段の
解除後に行われる変速動作から設定時間の経過を待っ
て、ロックアップクラッチの締結動作を行ったので、変
速ショックを有効に軽減できる効果を奏する。
解除後に行われる変速動作から設定時間の経過を待っ
て、ロックアップクラッチの締結動作を行ったので、変
速ショックを有効に軽減できる効果を奏する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
る。
【0024】図1において、1はエンジンであって、該
エンジン1の吸気通路1aには、吸入空気量を調整する
スロットル弁1bが配置される。また、2はエンジン1
の後方に配置された自動変速機であって、該自動変速機
2は、トルクコンバータ3と、例えば前進4段、後退1
段の変速機構4とから成り、上記トルクコンバータ3
は、その入出力軸間を直結するロックアップクラッチ3
aを有する。該変速機構4の下部には、変速制御用の3
個の電磁ソレノイド弁5と、上記ロックアップクラッチ
3aの締結力制御用の電磁ソレノイド弁6とが配置さ
れ、これ等電磁ソレノイド弁5,6により、変速機構4
の動力伝達経路を切換える構成である。上記変速機構4
の後部にはプロペラシャフト8が連結され、該プロペラ
シャフト8を介して動力が左右の駆動輪に伝達される。
エンジン1の吸気通路1aには、吸入空気量を調整する
スロットル弁1bが配置される。また、2はエンジン1
の後方に配置された自動変速機であって、該自動変速機
2は、トルクコンバータ3と、例えば前進4段、後退1
段の変速機構4とから成り、上記トルクコンバータ3
は、その入出力軸間を直結するロックアップクラッチ3
aを有する。該変速機構4の下部には、変速制御用の3
個の電磁ソレノイド弁5と、上記ロックアップクラッチ
3aの締結力制御用の電磁ソレノイド弁6とが配置さ
れ、これ等電磁ソレノイド弁5,6により、変速機構4
の動力伝達経路を切換える構成である。上記変速機構4
の後部にはプロペラシャフト8が連結され、該プロペラ
シャフト8を介して動力が左右の駆動輪に伝達される。
【0025】また、10は内部にCPU等を備えるコン
トローラ、11はエンジン1のスロットル弁1bの開度
を検出する開度センサ、12は車速を検出する車速セン
サ、13は自動変速機2で選択されている変速段を検出
する変速段センサ、14は上記スロットル弁1bの全閉
時を検出してON動作するアイドルスイッチ、15はエ
ンジン回転数を検出する回転数センサ、16は運転者に
よるブレーキペダルの踏込操作時にON作動するブレー
キスイッチであって、これ等センサ及びスイッチの信号
は上記コントローラ10に入力されていて、これ等信号
に基いてコントローラ10により上記変速段及びロック
アップクラッチ3a制御用の電磁ソレノイド弁5,6を
制御する構成である。
トローラ、11はエンジン1のスロットル弁1bの開度
を検出する開度センサ、12は車速を検出する車速セン
サ、13は自動変速機2で選択されている変速段を検出
する変速段センサ、14は上記スロットル弁1bの全閉
時を検出してON動作するアイドルスイッチ、15はエ
ンジン回転数を検出する回転数センサ、16は運転者に
よるブレーキペダルの踏込操作時にON作動するブレー
キスイッチであって、これ等センサ及びスイッチの信号
は上記コントローラ10に入力されていて、これ等信号
に基いてコントローラ10により上記変速段及びロック
アップクラッチ3a制御用の電磁ソレノイド弁5,6を
制御する構成である。
【0026】上記コントローラ10の内部には、予め図
2に示す変速線図が記憶されている。該変速線図は、横
軸に車速、縦軸にスロットル弁開度,即ちエンジン負荷
を取り、1→2、2→3、3→4の実線で示す各アップ
変速線と、3←4、2←3、1←2の破線で示す各ダウ
ン変速線とを有し、そのうち3→4アップ変速線は、エ
ンジン無負荷,即ちスロットル弁開度の零近傍の低速段
領域が高車速側の75Km/h近傍の車速域まで延長された
変速パターンに設定されていて、例えば同図に記号βで
示すように前進第3速の領域からスロットル弁開度を全
閉に閉じてこの延長領域に入った減速運転時には、変速
段を第3速に保持して、エンジンブレーキを有効に作用
させるように構成している(以下、この動作をオートエ
ンブレ機能という)。3→4アップ変速線を越える領域
では、該領域の低スロットル弁開度の部分にロックアッ
プクラッチ3aを締結動作させる図中2点鎖線で示すロ
ックアップ領域が設定されている。
2に示す変速線図が記憶されている。該変速線図は、横
軸に車速、縦軸にスロットル弁開度,即ちエンジン負荷
を取り、1→2、2→3、3→4の実線で示す各アップ
変速線と、3←4、2←3、1←2の破線で示す各ダウ
ン変速線とを有し、そのうち3→4アップ変速線は、エ
ンジン無負荷,即ちスロットル弁開度の零近傍の低速段
領域が高車速側の75Km/h近傍の車速域まで延長された
変速パターンに設定されていて、例えば同図に記号βで
示すように前進第3速の領域からスロットル弁開度を全
閉に閉じてこの延長領域に入った減速運転時には、変速
段を第3速に保持して、エンジンブレーキを有効に作用
させるように構成している(以下、この動作をオートエ
ンブレ機能という)。3→4アップ変速線を越える領域
では、該領域の低スロットル弁開度の部分にロックアッ
プクラッチ3aを締結動作させる図中2点鎖線で示すロ
ックアップ領域が設定されている。
【0027】そして、上記コントローラ10は、図3に
示すように、開度センサ11からの図中実線で示す実際
スロットル弁開度信号TVOaに対して、その変化を緩
かにした図中破線で示す緩変化スロットル弁開度信号T
VObを作成する機能を有すると共に、実際スロットル
弁開度信号TVOaの変化時に、この両信号TVOa,
TVObの偏差が時間の経過に従い小値となって設定値
k未満になった時点(図中記号Aで示す)で値が更新さ
れる図中一点鎖線で示す擬似スロットル弁開度信号TV
O´を作成して、エンジン負荷の安定状態を検出する機
能を有している。尚、この機能はスロットル弁開度の変
化率を検出することで構成することも可能である。
示すように、開度センサ11からの図中実線で示す実際
スロットル弁開度信号TVOaに対して、その変化を緩
かにした図中破線で示す緩変化スロットル弁開度信号T
VObを作成する機能を有すると共に、実際スロットル
弁開度信号TVOaの変化時に、この両信号TVOa,
TVObの偏差が時間の経過に従い小値となって設定値
k未満になった時点(図中記号Aで示す)で値が更新さ
れる図中一点鎖線で示す擬似スロットル弁開度信号TV
O´を作成して、エンジン負荷の安定状態を検出する機
能を有している。尚、この機能はスロットル弁開度の変
化率を検出することで構成することも可能である。
【0028】次に、上記コントローラ10による変速制
御の構成を図4に示す。同図において、20は3→4ア
ップ変速待機回路、30はオートエンブレ回路、40は
オートエンブレ解除判定回路である。3→4アップ変速
待機回路20は、オア回路21と、アンド回路22とを
備える。オア回路21は、図2の変速線図上で今回又は
前回の擬似スロットル弁開度TVO´(i) ,TVO´(i
-1) が前進第4速以外の領域にある場合に「1」出力と
なるものである。また、アンド回路22は、車速がオー
トエンブレ機能が要求される75km/h以下の車速域
で、実際スロットル弁開度TVOaで判断した場合に変
速線図上で第4速の領域にあるときに、上記オア回路2
1から「1」出力を受けた際に「1」出力となり(第4
速へのアップ変速待機信号を出力し)、それ以外の場合
に「0」出力となる(第4速へのアップ変速許容信号の
出力を停止する)ものである。尚、アンド回路22の
「1」出力は設定時間後に解除制御される。
御の構成を図4に示す。同図において、20は3→4ア
ップ変速待機回路、30はオートエンブレ回路、40は
オートエンブレ解除判定回路である。3→4アップ変速
待機回路20は、オア回路21と、アンド回路22とを
備える。オア回路21は、図2の変速線図上で今回又は
前回の擬似スロットル弁開度TVO´(i) ,TVO´(i
-1) が前進第4速以外の領域にある場合に「1」出力と
なるものである。また、アンド回路22は、車速がオー
トエンブレ機能が要求される75km/h以下の車速域
で、実際スロットル弁開度TVOaで判断した場合に変
速線図上で第4速の領域にあるときに、上記オア回路2
1から「1」出力を受けた際に「1」出力となり(第4
速へのアップ変速待機信号を出力し)、それ以外の場合
に「0」出力となる(第4速へのアップ変速許容信号の
出力を停止する)ものである。尚、アンド回路22の
「1」出力は設定時間後に解除制御される。
【0029】よって、上記3→4アップ変速待機回路2
0により、予め記憶する図2の変速線図上でスロットル
弁開度の変化に応じて3→4アップ変速線を横切った前
進第4速へのアップ変速時を検出し、この変速時には、
その変速後にスロットル弁開度の全閉に伴い3→4アッ
プ変速線のスロットル弁零開度近傍の延長領域に入って
元の変速段に変速復帰する場合があると予測する機能を
付加している。
0により、予め記憶する図2の変速線図上でスロットル
弁開度の変化に応じて3→4アップ変速線を横切った前
進第4速へのアップ変速時を検出し、この変速時には、
その変速後にスロットル弁開度の全閉に伴い3→4アッ
プ変速線のスロットル弁零開度近傍の延長領域に入って
元の変速段に変速復帰する場合があると予測する機能を
付加している。
【0030】また、上記オートエンブレ回路30は、第
1、第2、第3及び第4のアンド回路31〜34とオア
回路35と、フリップフロップ回路より成る保持回路3
6とを備える。第1アンド回路31は、上記3→4アッ
プ変速待機回路20のアンド回路22の第4速へのアッ
プ変速待機信号(「1」出力)の受信時にアイドルスイ
ッチ14のON信号を受信したとき「1」出力となる。
第2アンド回路32は、オートエンブレ機能が要求され
る75km/h以下の車速の状況で、前進第4速の変速
段の選択時にアイドルスイッチ14のON信号を受信し
たとき、即ちオートエンブレ機能の必要基本条件の成立
時に「1」出力となる。第3アンド回路33は、上記第
2アンド回路32の「1」出力時に、緩変化スロットル
弁開度信号TVObと実際スロットル弁開度信号TVO
aとの偏差が設定値X以上(TVOb−TVOa≧X)
のとき,即ちスロットル弁開度の急激な閉方向変化時に
「1」出力となる。更に、第4アンド回路34は、上記
第2アンド回路32の「1」出力時に、ブレーキスイッ
チ16がON作動し、且つ車速の前回値V(i-1) と今回
値V(i) との偏差が設定値f(V) (f(V) は車速Vの関
数である)以下の減速度合が低いとき「1」出力とな
る。加えて、オア回路35は、上記第1、第3、又は第
4アンド回路31、33、34の「1」出力を受けるも
のであり、保持回路36は該オア回路35の「1」出力
をS端子に受けてセットされてQ端子が「1」出力とな
る(第3速保持信号を出力する)ものである。
1、第2、第3及び第4のアンド回路31〜34とオア
回路35と、フリップフロップ回路より成る保持回路3
6とを備える。第1アンド回路31は、上記3→4アッ
プ変速待機回路20のアンド回路22の第4速へのアッ
プ変速待機信号(「1」出力)の受信時にアイドルスイ
ッチ14のON信号を受信したとき「1」出力となる。
第2アンド回路32は、オートエンブレ機能が要求され
る75km/h以下の車速の状況で、前進第4速の変速
段の選択時にアイドルスイッチ14のON信号を受信し
たとき、即ちオートエンブレ機能の必要基本条件の成立
時に「1」出力となる。第3アンド回路33は、上記第
2アンド回路32の「1」出力時に、緩変化スロットル
弁開度信号TVObと実際スロットル弁開度信号TVO
aとの偏差が設定値X以上(TVOb−TVOa≧X)
のとき,即ちスロットル弁開度の急激な閉方向変化時に
「1」出力となる。更に、第4アンド回路34は、上記
第2アンド回路32の「1」出力時に、ブレーキスイッ
チ16がON作動し、且つ車速の前回値V(i-1) と今回
値V(i) との偏差が設定値f(V) (f(V) は車速Vの関
数である)以下の減速度合が低いとき「1」出力とな
る。加えて、オア回路35は、上記第1、第3、又は第
4アンド回路31、33、34の「1」出力を受けるも
のであり、保持回路36は該オア回路35の「1」出力
をS端子に受けてセットされてQ端子が「1」出力とな
る(第3速保持信号を出力する)ものである。
【0031】よって、上記3→4アップ変速待機回路2
0のオア回路21及びオートエンブレ回路30により、
実際スロットル弁開度が変速線図上で3→4アップ変速
線を横切って3→4アップ変速待機回路20が3→4ア
ップ変速時を検出した時には、上記擬似エンジン負荷信
号TVO´が変化する時点,即ちエンジン負荷の安定状
態が検出されるのを待って、アンド回路22からの
「1」出力(第4速へのアップ変速待機信号の出力)を
停止し「0」出力とすることで図2の変速線図に基いた
変速を行うよう電磁ソレノイド弁5,6を制御すると共
に、車速が75km/h以下での第4速走行時に、スロ
ットル弁開度が全閉になれば、スロットル弁の閉じ方向
の変化が大きいTVOb−TVOa≧Xの場合、又は減
速度合が低いV(i-1) −V(i) ≦f(v) の状況で運転者
がブレーキペダルを踏込操作した場合には、保持回路3
6から第3速保持信号を出力(「1」出力)して、第3
速を保持するように制御する構成である。
0のオア回路21及びオートエンブレ回路30により、
実際スロットル弁開度が変速線図上で3→4アップ変速
線を横切って3→4アップ変速待機回路20が3→4ア
ップ変速時を検出した時には、上記擬似エンジン負荷信
号TVO´が変化する時点,即ちエンジン負荷の安定状
態が検出されるのを待って、アンド回路22からの
「1」出力(第4速へのアップ変速待機信号の出力)を
停止し「0」出力とすることで図2の変速線図に基いた
変速を行うよう電磁ソレノイド弁5,6を制御すると共
に、車速が75km/h以下での第4速走行時に、スロ
ットル弁開度が全閉になれば、スロットル弁の閉じ方向
の変化が大きいTVOb−TVOa≧Xの場合、又は減
速度合が低いV(i-1) −V(i) ≦f(v) の状況で運転者
がブレーキペダルを踏込操作した場合には、保持回路3
6から第3速保持信号を出力(「1」出力)して、第3
速を保持するように制御する構成である。
【0032】また、オートエンブレ解除判定回路40
は、上記オートエンブレ回路30による第3速の保持制
御の解除を判定する機能を有し、その解除は、図5に示
すようにスロットル弁開度と車速とに応じて変速線とは
別に区画した運転領域別に行われる。
は、上記オートエンブレ回路30による第3速の保持制
御の解除を判定する機能を有し、その解除は、図5に示
すようにスロットル弁開度と車速とに応じて変速線とは
別に区画した運転領域別に行われる。
【0033】上記図5に示す運転領域の区画において、
記号で示す領域は、3→4アップ変速線のスロットル
弁開度の零近傍の延長領域を越える領域のうち、該延長
領域で選択される第3速の変速段で定速走行可能な図中
一点鎖線で示す定速走行線未満の運転領域である。ま
た、記号で示す領域は、上記一点鎖線で示す第3速定
速走行線に相当する第1設定エンジン負荷以上の運転領
域のうち、3→4アップ変速線を越える高車速側領域、
及び図中二点鎖線で示す第4速定速走行線と、上記一点
鎖線で示す第3速定速走行線と、3→4アップ変速線
と、3←4ダウン変速線とで囲む運転領域(この領域を
特に記号´で示す)であり、3→4アップ変速線を車
速に応じて変化する第2設定エンジン負荷値として使用
している。更に、斜線を施した記号で示す運転領域
は、3→4アップ変速線未満の低車速側領域のうち、二
点鎖線で示す第4速定速走行線以上の高負荷領域、及び
3←4ダウン変速線未満の低車速側領域である。ここ
で、上記コントローラ10は、上記開度センサ11及び
車速センサ12の各出力に基いて運転状態が上記領域
から該領域以外の領域に移行した運転状態を検出する
運転状態検出手段39として機能するものである。
記号で示す領域は、3→4アップ変速線のスロットル
弁開度の零近傍の延長領域を越える領域のうち、該延長
領域で選択される第3速の変速段で定速走行可能な図中
一点鎖線で示す定速走行線未満の運転領域である。ま
た、記号で示す領域は、上記一点鎖線で示す第3速定
速走行線に相当する第1設定エンジン負荷以上の運転領
域のうち、3→4アップ変速線を越える高車速側領域、
及び図中二点鎖線で示す第4速定速走行線と、上記一点
鎖線で示す第3速定速走行線と、3→4アップ変速線
と、3←4ダウン変速線とで囲む運転領域(この領域を
特に記号´で示す)であり、3→4アップ変速線を車
速に応じて変化する第2設定エンジン負荷値として使用
している。更に、斜線を施した記号で示す運転領域
は、3→4アップ変速線未満の低車速側領域のうち、二
点鎖線で示す第4速定速走行線以上の高負荷領域、及び
3←4ダウン変速線未満の低車速側領域である。ここ
で、上記コントローラ10は、上記開度センサ11及び
車速センサ12の各出力に基いて運転状態が上記領域
から該領域以外の領域に移行した運転状態を検出する
運転状態検出手段39として機能するものである。
【0034】上記オートエンブレ解除判定回路40は、
上記運転状態検出手段39により検出された運転状態の
とき、上記変速線図の変速線とは別途に区画した図5の
運転領域別に変速制御を切換える制御切換手段として機
能するものであり、その構成は、フリップフロップ回路
より成る保持回路41と、第1アンド回路42とを有す
る。上記保持回路41は、オートエンブレ回路30の第
3速保持信号を保持する回路であり、第1アンド回路4
2は第3速保持信号の出力を解除するための解除信号を
出力する機能を有し、上記保持回路41の第3速保持信
号の受信時に限り解除信号を出力可能である。また、該
第1アンド回路42には、現在の運転状態が上記図5の
マップの領域にある場合の出力を反転した信号が入力
され、運転状態が領域にある場合には解除信号の出力
を禁止する構成である。
上記運転状態検出手段39により検出された運転状態の
とき、上記変速線図の変速線とは別途に区画した図5の
運転領域別に変速制御を切換える制御切換手段として機
能するものであり、その構成は、フリップフロップ回路
より成る保持回路41と、第1アンド回路42とを有す
る。上記保持回路41は、オートエンブレ回路30の第
3速保持信号を保持する回路であり、第1アンド回路4
2は第3速保持信号の出力を解除するための解除信号を
出力する機能を有し、上記保持回路41の第3速保持信
号の受信時に限り解除信号を出力可能である。また、該
第1アンド回路42には、現在の運転状態が上記図5の
マップの領域にある場合の出力を反転した信号が入力
され、運転状態が領域にある場合には解除信号の出力
を禁止する構成である。
【0035】更に、オートエンブレ解除判定回路40
は、オア回路43と、第2及び第3アンド回路44、4
5、及び保持回路46とを有する。上記オア回路43
は、現在の運転状態が図5のマップの領域にある場合
の出力を入力し、その出力を上記第1アンド回路42に
入力して解除信号の出力を可能にする。第2アンド回路
44は、前回及び前々回の運転状態が図5のマップの領
域にある場合に「1」出力となるものであり、保持回
路46は該第2アンド回路44の出力を保持する回路で
ある。また、第3アンド回路45は、上記保持回路46
の出力と、擬似スロットル弁開度の前回値と今回値の差
TVO´(i-1) −TVO´(i) が零近傍の設定値Y以上
の場合の出力、即ち加速後に定常運転に移行すべく若干
減速して安定している状況のときの出力とを受けて
「1」出力となるものであり、該「1」出力は上記オア
回路43を介して上記第1アンド回路42に入力され
て、解除信号の出力可能としている。
は、オア回路43と、第2及び第3アンド回路44、4
5、及び保持回路46とを有する。上記オア回路43
は、現在の運転状態が図5のマップの領域にある場合
の出力を入力し、その出力を上記第1アンド回路42に
入力して解除信号の出力を可能にする。第2アンド回路
44は、前回及び前々回の運転状態が図5のマップの領
域にある場合に「1」出力となるものであり、保持回
路46は該第2アンド回路44の出力を保持する回路で
ある。また、第3アンド回路45は、上記保持回路46
の出力と、擬似スロットル弁開度の前回値と今回値の差
TVO´(i-1) −TVO´(i) が零近傍の設定値Y以上
の場合の出力、即ち加速後に定常運転に移行すべく若干
減速して安定している状況のときの出力とを受けて
「1」出力となるものであり、該「1」出力は上記オア
回路43を介して上記第1アンド回路42に入力され
て、解除信号の出力可能としている。
【0036】更に、上記オア回路43には、現在の運転
状態が図5の領域にあるときの出力の反転信号をタイ
マー47を経て設定時間後に受けると共に、現在の車速
V(i) が図5の領域を出た際に記憶した車速値V(MEM
O)に微小値Zを加算した値以上の場合(V(i) ≧V(MEM
O)+Z)の出力,即ち車速上昇信号が各々入力されてい
て、現在の運転状態が図5の領域を外れれば、設定時
間後に、又は車速の上昇時に解除信号を出力可能に構成
している。
状態が図5の領域にあるときの出力の反転信号をタイ
マー47を経て設定時間後に受けると共に、現在の車速
V(i) が図5の領域を出た際に記憶した車速値V(MEM
O)に微小値Zを加算した値以上の場合(V(i) ≧V(MEM
O)+Z)の出力,即ち車速上昇信号が各々入力されてい
て、現在の運転状態が図5の領域を外れれば、設定時
間後に、又は車速の上昇時に解除信号を出力可能に構成
している。
【0037】加えて、オートエンブレ解除判定回路40
は、第4のアンド回路48を有する。該第4アンド回路
48は、上記第1アンド回路41の解除信号を受けると
共に、前回は第3速保持信号が有る場合の出力と、今回
は第3速保持信号のない場合の出力と、現在の運転状態
が図5の領域にある場合の出力とを受けて、「1」出
力となる(第4速シフトアップ信号を出力する)もので
あり、解除信号の出力時に図5の領域及び領域の場
合には「0」出力として第3速を保持する一方、解除信
号の出力時に図5の領域にある場合には「1」出力と
して第4速シフトアップ信号を出力するものである。
は、第4のアンド回路48を有する。該第4アンド回路
48は、上記第1アンド回路41の解除信号を受けると
共に、前回は第3速保持信号が有る場合の出力と、今回
は第3速保持信号のない場合の出力と、現在の運転状態
が図5の領域にある場合の出力とを受けて、「1」出
力となる(第4速シフトアップ信号を出力する)もので
あり、解除信号の出力時に図5の領域及び領域の場
合には「0」出力として第3速を保持する一方、解除信
号の出力時に図5の領域にある場合には「1」出力と
して第4速シフトアップ信号を出力するものである。
【0038】また、オートエンブレ解除判定回路40
は、第5のアンド回路49を有し、該アンド回路49
は、現在の運転状態が図5のロックアップ領域にある場
合の出力を設定時間遅延するタイマー50の出力と、上
記第4アンド回路48の「1」出力(第4速シフトアッ
プ信号)とを受けて、第4速へのシフトアップ制御後の
設定時間の経過を待って「1」出力となる(ロックアッ
プ信号を出力する)ものであり、該ロックアップ信号に
より電磁ソレノイド弁6を作動させてロックアップクラ
ッチ3aを締結させる構成である。
は、第5のアンド回路49を有し、該アンド回路49
は、現在の運転状態が図5のロックアップ領域にある場
合の出力を設定時間遅延するタイマー50の出力と、上
記第4アンド回路48の「1」出力(第4速シフトアッ
プ信号)とを受けて、第4速へのシフトアップ制御後の
設定時間の経過を待って「1」出力となる(ロックアッ
プ信号を出力する)ものであり、該ロックアップ信号に
より電磁ソレノイド弁6を作動させてロックアップクラ
ッチ3aを締結させる構成である。
【0039】したがって、上記実施例においては、例え
ば図2の変速線図の記号βのように、75km/hの車
速以下で第3速の領域にある時点から、運転者がスロッ
トル弁開度を全閉にした際には、図5に示すように、実
際スロットル弁開度TVOaが3→4アップ変速線を越
えた記号Bの時点で3→4アップ変速待機回路20のア
ンド回路22から第4速アップ待機信号(「1」出力)
が出力され、第4速へのシフトアップが待機される。そ
の後、実際スロットル弁開度TVOaの全閉に伴いアイ
ドルスイッチ14がON動作し、運転状態が図5の3→
4アップ変速線の第3速の延長領域に入ると、この時点
でオートエンブレ回路30の第1アンド回路31が
「1」出力となって、保持回路36のQ端子が第3速保
持信号を出力する(「1」出力となる)ので、自動変速
機2は第4速へのシフトアップを行わず、第3速の変速
段を保持する。その結果、エンジンブレーキが有効に作
用して、車両の減速性能が有効に発揮される。尚、実際
スロットル弁開度TVOaと緩変化スロットル弁開度信
号TVObとの偏差が設定値kとなった時点では、3→
4アップ変速待機回路20のオア回路21が「0」出力
に反転し、アンド回路22からの第4速アップ待機信号
(「1」出力)の出力が停止するが、この第4速アップ
待機信号は保持回路36により保持されるので、支障は
ない。
ば図2の変速線図の記号βのように、75km/hの車
速以下で第3速の領域にある時点から、運転者がスロッ
トル弁開度を全閉にした際には、図5に示すように、実
際スロットル弁開度TVOaが3→4アップ変速線を越
えた記号Bの時点で3→4アップ変速待機回路20のア
ンド回路22から第4速アップ待機信号(「1」出力)
が出力され、第4速へのシフトアップが待機される。そ
の後、実際スロットル弁開度TVOaの全閉に伴いアイ
ドルスイッチ14がON動作し、運転状態が図5の3→
4アップ変速線の第3速の延長領域に入ると、この時点
でオートエンブレ回路30の第1アンド回路31が
「1」出力となって、保持回路36のQ端子が第3速保
持信号を出力する(「1」出力となる)ので、自動変速
機2は第4速へのシフトアップを行わず、第3速の変速
段を保持する。その結果、エンジンブレーキが有効に作
用して、車両の減速性能が有効に発揮される。尚、実際
スロットル弁開度TVOaと緩変化スロットル弁開度信
号TVObとの偏差が設定値kとなった時点では、3→
4アップ変速待機回路20のオア回路21が「0」出力
に反転し、アンド回路22からの第4速アップ待機信号
(「1」出力)の出力が停止するが、この第4速アップ
待機信号は保持回路36により保持されるので、支障は
ない。
【0040】そして、上記のように運転状態が3→4ア
ップ変速線の第3速の延長領域に入った後に、運転者が
アクセルペダルを踏込み、又はアクセルペダルへの足乗
せに起因して、運転状態が図5の領域、即ち第3速で
の低速走行が不能な領域に移行しても、オートエンブレ
解除判定回路40では、その領域にある場合の信号の
反転信号(「0」出力)により第1アンド回路42は解
除信号の出力が阻止されるので、第3速の保持が維持さ
れる。従って、この領域では、第4速へのシフトアッ
プによる運転性能の低下が防止される。
ップ変速線の第3速の延長領域に入った後に、運転者が
アクセルペダルを踏込み、又はアクセルペダルへの足乗
せに起因して、運転状態が図5の領域、即ち第3速で
の低速走行が不能な領域に移行しても、オートエンブレ
解除判定回路40では、その領域にある場合の信号の
反転信号(「0」出力)により第1アンド回路42は解
除信号の出力が阻止されるので、第3速の保持が維持さ
れる。従って、この領域では、第4速へのシフトアッ
プによる運転性能の低下が防止される。
【0041】また、運転状態が図5の領域に移行し、
且つ擬似スロットル弁開度の減少変化が微小値Y以上と
なって安定した場合には、第3アンド回路45が「1」
出力となって、第1アンド回路42が解除信号を出力す
る。それに伴い、第4アンド回路48が第4速シフトア
ップ信号を出力する。従って、変速段はスロットル弁開
度変化の安定後に第3速から第4速にシフトアップされ
るので、運転者はアクセルペダルの踏込み直後に変速が
行われる異和感を感じることが防止される。
且つ擬似スロットル弁開度の減少変化が微小値Y以上と
なって安定した場合には、第3アンド回路45が「1」
出力となって、第1アンド回路42が解除信号を出力す
る。それに伴い、第4アンド回路48が第4速シフトア
ップ信号を出力する。従って、変速段はスロットル弁開
度変化の安定後に第3速から第4速にシフトアップされ
るので、運転者はアクセルペダルの踏込み直後に変速が
行われる異和感を感じることが防止される。
【0042】更に、上記領域のうちロックアップ運転
領域に移行した場合には、上記と同様に安定後に第4速
へのシフトアップが行われるが、図7に示すように、こ
のシフトアップ制御後の設定時間経過時にタイマー50
が「1」出力となって、この時点で初めて第5アンド回
路49からロックアップ信号が出力される。その結果、
第4速への変速後の設定時間経過後にロックアップクラ
ッチ3aが締結されるので、変速ショックが有効に軽減
されることになる。
領域に移行した場合には、上記と同様に安定後に第4速
へのシフトアップが行われるが、図7に示すように、こ
のシフトアップ制御後の設定時間経過時にタイマー50
が「1」出力となって、この時点で初めて第5アンド回
路49からロックアップ信号が出力される。その結果、
第4速への変速後の設定時間経過後にロックアップクラ
ッチ3aが締結されるので、変速ショックが有効に軽減
されることになる。
【0043】加えて、運転状態が図5の強い加速要求の
ある領域に移行した場合には、第3アンド回路45が
「1」出力となって、第1アンド回路42が解除信号を
出力するが、第4アンド回路48は第4速シフトアップ
信号を出力しない。従って、変速段は第3速を保持する
ので、強い加速性能が得られる。また、この状態から3
→4アップ変速線を横切った場合には、図2の変速線図
に従って通常通り第4速にシフトアップするので、変速
の異和感が防止される。
ある領域に移行した場合には、第3アンド回路45が
「1」出力となって、第1アンド回路42が解除信号を
出力するが、第4アンド回路48は第4速シフトアップ
信号を出力しない。従って、変速段は第3速を保持する
ので、強い加速性能が得られる。また、この状態から3
→4アップ変速線を横切った場合には、図2の変速線図
に従って通常通り第4速にシフトアップするので、変速
の異和感が防止される。
【0044】特に、図5の領域と領域との境界は、
3→4アップ変速線であるので、この両領域,をエ
ンジン負荷及び車速に応じて区画でき、運転状態に良好
に対応した変速制御が可能である。
3→4アップ変速線であるので、この両領域,をエ
ンジン負荷及び車速に応じて区画でき、運転状態に良好
に対応した変速制御が可能である。
【図1】全体概略構成図である。
【図2】変速線図を示す図である。
【図3】擬似エンジン負荷信号の説明図である。
【図4】オートエンブレ制御回路の具体的回路を示す図
である。
である。
【図5】変速線とは別途に区画した運転領域を示す図で
ある。
ある。
【図6】スロットル弁開度を全閉に閉じた減速運転時の
作動説明図である。
作動説明図である。
【図7】ロックアップ領域への移行時の変速制御及びロ
ックアップ制御の作動の説明図である。
ックアップ制御の作動の説明図である。
3a ロックアップクラッチ 4 変速機構 10 コントローラ 20 3→4アップ変速待機回路 30 オートエンブレ回路 39 運転状態検出手段 40 オートエンブレ解除判定回路(制御
切換手段)
切換手段)
Claims (6)
- 【請求項1】 変速線図の所定の変速線がエンジン負荷
の設定値以下の部分で低速段領域が高速側に延長された
変速パターンに設定された自動変速機の変速制御装置に
おいて、上記高速側に延長された低速段領域から該低速
段領域以外の領域に移行した運転状態を検出する運転状
態検出手段と、該運転状態検出手段により検出された運
転状態のとき、上記変速線図の変速線とは別途に区画し
た運転領域別に変速制御を切換える制御切換手段とを備
えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項2】 低速段領域で選択される低速段にて定速
走行可能な定速走行線未満の運転領域が区画され、制御
切換手段は、上記運転領域では上記低速段領域で選択さ
れる低速段の保持を維持するものであることを特徴とす
る請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項3】 第1設定エンジン負荷以上であって、該
第1設定エンジン負荷を越える第2設定エンジン負荷以
下の運転領域が区画され、制御切換手段は、運転状態が
上記運転領域に入った後、エンジン負荷が安定している
ことを条件に低速段の保持を解除するものであることを
特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項4】 第2設定エンジン負荷を越える運転領域
が区画され、制御切換手段は、運転状態が上記運転領域
に入った時、直ちに低速段の保持を解除するものである
ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御
装置。 - 【請求項5】 第2設定エンジン負荷により区画される
運転領域は、変速線図のシフトアップ変速線に沿って設
定されることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の
自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項6】 トルクコンバータと、該トルクコンバー
タの入出力軸を直結するロックアップクラッチとを備
え、該ロックアップクラッチを締結させるロックアップ
運転領域が区画され、制御切換手段は、上記ロックアッ
プ運転領域で変速制御した後、設定時間の経過を待って
ロックアップクラッチを締結するものであることを特徴
とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4183948A JPH0634025A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 自動変速機の変速制御装置 |
KR1019930012907A KR960015250B1 (ko) | 1992-07-10 | 1993-07-09 | 자동변속기의 제어장치 |
US08/088,030 US5474508A (en) | 1992-07-10 | 1993-07-09 | Control system for automatic transmission |
DE4323316A DE4323316A1 (de) | 1992-07-10 | 1993-07-12 | Steuersystem für Automatikgetriebe |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4183948A JPH0634025A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 自動変速機の変速制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0634025A true JPH0634025A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16144624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4183948A Pending JPH0634025A (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0634025A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007120584A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Toyota Motor Corp | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP4183948A patent/JPH0634025A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007120584A (ja) * | 2005-10-26 | 2007-05-17 | Toyota Motor Corp | 車両用自動変速機の変速制御装置 |
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