JPH06339936A - 発泡体及びそれを用いた断熱性構造体の製造方法 - Google Patents

発泡体及びそれを用いた断熱性構造体の製造方法

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JPH06339936A
JPH06339936A JP5156043A JP15604393A JPH06339936A JP H06339936 A JPH06339936 A JP H06339936A JP 5156043 A JP5156043 A JP 5156043A JP 15604393 A JP15604393 A JP 15604393A JP H06339936 A JPH06339936 A JP H06339936A
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foam
heat insulating
foamed
foaming
raw material
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JP5156043A
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Inventor
Hiromitsu Takeyasu
弘光 武安
Chikashi Tateyama
親志 立山
Minako Aoyanagi
美奈子 青柳
Ichiro Kamemura
一郎 亀村
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】発泡体及び断熱性構造体を効率よく製造する方
法を提供する。 【構成】独立気泡率が50%以下の発泡体を与える発泡
性樹脂原料3を、上下に対面して移送される2つの連続
した表面材1、4の間に連続的に吐出し、発泡硬化させ
て連続した発泡体5を形成させ、この発泡体5を所定の
間隔で切断したのち、ガス不透過性の包囲材8で覆い、
この包囲体10内部を大気圧以下に脱気して密封する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連通気泡率の高い発泡
体及びそれを用いた断熱性構造体を効率よく製造する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷蔵庫など高い断熱性を要求さ
れる機器の断熱材には、熱伝導率が0.025Kcal
/m・Hr℃未満の高断熱性構造体が用いられている。
【0003】従来、このような断熱性構造体としては、
硬質ウレタンフォーム等の発泡性熱硬化性樹脂を、包囲
材で覆って包囲体としたものが用いられてきた。こうし
た発泡性熱硬化性樹脂は、CFC(クロロフルオロカー
ボン)、HCFC(ヒドロクロロフルオロカーボン)、
PFC(パーフルオロカーボン)、HFC(ヒドロフル
オロカーボン)など熱伝導率の極めて低い物質を発泡剤
として使用し、かつ独立気泡率を高めて発泡させること
により、独立気泡の内部に発泡剤をガスとして残留さ
せ、その熱伝導率の低さを利用して、優れた断熱性を持
たせるものであった。なお、上記に関連する従来技術と
しては、例えば特開平3−243614号公報等が挙げ
られる。
【0004】しかしながら、CFCは、成層圏のオゾン
層を破壊したり温室効果を増長する地球環境の破壊物質
として、近年世界的に問題となっており、生産量及び消
費量が規制されることになった。また、CFCの代替品
とされるHCFCやPFC、HFC等も、オゾン層破壊
や温室効果増長への影響が懸念され、大量に使用するこ
とについて問題を残している。
【0005】以上のような事情から、硬質ウレタンフォ
ームなど発泡性熱硬化性樹脂製造における発泡剤として
は、含フッ素化合物以外の発泡剤である水、塩化メチレ
ン、有機溶媒等が用いられるようになっているが、これ
らはいずれもCFC類に比べて熱伝導率が高いため、上
記のような独立気泡率を高めて発泡する方法では、従来
のCFC類で発泡したものほどの高断熱性を得ることは
難しい。
【0006】一方、断熱性構造体としては、上記のよう
な低熱伝導率のガスを利用したものの他に、真空断熱方
式によるものがある。これは、図2に示されるように、
連通気泡率の高い有機発泡体や無機粉体等の形状保持材
5をプラスチック薄膜、金属薄膜などの薄膜からなる包
囲材8で覆って包囲体10とし、次いで真空排気等の手
段により内部を真空に脱気し、その後で脱気口をふさい
で密封することにより、断熱性構造体を得るものであ
る。なお、このような真空断熱方式の断熱性構造体に関
連する従来技術としては、例えば特開平3−29477
8号公報等が挙げられる。
【0007】上記において、有機発泡体を形状保持材と
する方法としては、連通気泡率の高い有機発泡体を与え
る発泡性樹脂原料を自由発泡させて発泡体を形成させ、
この発泡体を所定の寸法、形状に裁断したのち、ガス不
透過性の包囲材で覆って包囲体とし、次いで前記包囲体
内部を大気圧以下に脱気したのち密封することが従来行
われてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような、予め自由発泡により成形した発泡体を所定の寸
法、形状に裁断して形状保持材とする方法は、製造工程
が煩雑で、製造コストが高くなるという欠点があった。
【0009】また、自由発泡により成形した発泡体は容
量が大きいため、発泡時に発生する反応熱が内部に蓄積
されて、発泡体内部が焼けてしまう(スコーチ現象)こ
とがあり、歩留の低下を招いていた。このことは、断熱
性が高いウレタン樹脂の場合に、特に深刻な問題となっ
ていた。
【0010】したがって、本発明の目的は、連通気泡率
の高い発泡体及びそれを用いた真空断熱方式の断熱性構
造体を効率よく製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の発泡体の製造方法は、独立気泡率が50%
以下の発泡体を与える発泡性樹脂原料を、上下に対面し
て移送される2つの連続した表面材の間に連続的に吐出
し、次いで前記発泡性樹脂原料を発泡硬化させて、連続
した発泡体を形成させることを特徴とする。
【0012】また、本発明の断熱性構造体の製造方法
は、独立気泡率が50%以下の発泡体を与える発泡性樹
脂原料を、上下に対面して移送される2つの連続した表
面材の間に連続的に吐出し、次いで前記発泡性樹脂原料
を発泡硬化させて、連続した発泡体を形成させ、前記発
泡体を所定の間隔で切断したのち、ガス不透過性の包囲
材で覆って包囲体とし、前記包囲体内部を大気圧以下に
脱気したのち、脱気口を封止して密封することを特徴と
する。
【0013】本発明においては、前記表面材の少なくと
も一方が離型性を有することが好ましい。また、前記発
泡体は、熱硬化性樹脂であることが好ましい。
【0014】
【作用】本発明の発泡体の製造方法によれば、上下に対
面して移送されてくる表面材の間に発泡性樹脂原料を連
続的に吐出し、発泡性樹脂原料の上下を表面材で覆った
状態で発泡硬化させるので、発泡体の厚みが小さくな
り、内部に熱が蓄積されにくくなる。このため、スコー
チによる歩留の低下を防止できる。
【0015】また、本発明の断熱性構造体の製造方法に
よれば、上記方法で連続した発泡体を形成させたのち、
これを所定の間隔で切断したものを包囲材で覆って、脱
気、密封するので、所定の形状、寸法を持つ断熱性構造
体を効率よく製造することができる。
【0016】
【実施例】図1には、本発明の発泡体及び断熱構造体の
製造方法の一実施例が示されている。すなわち、同図
(a)に示すように、まず、注入機2を用いて、一定速
度で移送される連続した下面材1上に、発泡性樹脂原料
3を所定の厚さが得られるように連続的に吐出する。吐
出された発泡性樹脂原料3は、下面材1と対面して一定
速度で供給される連続した上面材4によって上面を覆わ
れたのち、常温又は加熱により発泡硬化される。
【0017】樹脂原料3としては、独立気泡率が50%
以下の発泡体を得られるように調製された、ウレタン樹
脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂等の発泡熱硬化性樹
脂原料が用いられ、中でも、ウレタン樹脂を用いるのが
好ましく、特に発泡剤として水のみを使用したウレタン
樹脂が好ましい。なお、発泡体の独立気泡率が50%を
超えるものは、減圧時に断熱性構造体の内部が一様に真
空になりにくいため、好ましくない。
【0018】以下、上記樹脂原料3について更に詳細に
説明する。
【0019】まず、ウレタン樹脂原料としては、活性水
素化合物、ポリイソシアネート化合物等の主剤に、触
媒、発泡剤、整泡剤、充填剤、安定剤、着色剤、難燃
剤、その他の添加剤を適宜配合したものが用いられる。
【0020】活性水素化合物としては、水酸基やアミノ
基などの活性水素基を2以上有する化合物を、単独又は
混合して使用する。また、必要に応じて、ポリアミンや
モノアルカノールアミンなどのアミノ基含有化合物を配
合してもよい。
【0021】2以上の水酸基を有する化合物としては、
ポリオールが好ましいが、2以上のフェノール性水酸基
を有する化合物、例えばフェノール樹脂初期縮合物など
も使用できる。
【0022】ポリオールとしては、ポリエーテル系ポリ
オール、ポリエステル系ポリオール、多価アルコール、
水酸基含有ジエン系ポリマーなどがあり、特にポリエー
テル系ポリオールを1種類又は2種類以上混合して用い
ることが好ましい。また、ポリエーテル系ポリオールを
主成分として、ポリエステル系ポリオール、多価アルコ
ール、ポリアミン、アルカノールアミン、その他の活性
水素化合物を適宜配合したものを用いてもよい。
【0023】ポリエーテル系ポリオールとしては、多価
アルコール、糖類、アルカノールアミン、芳香族ポリア
ミン、多価フェノールその他のイニシエーターに環状エ
ーテル、特にプロピレンオキシドやエチレンオキシドな
どのアルキレンオキシドを付加して得られるものが好ま
しい。また、ポリオールとしてポリマーポリオールある
いはグラフトポリオールと呼ばれる主にポリエーテル系
ポリオール中にビニルポリマーの微粒子が分散したポリ
オール組成物を使用することもできる。
【0024】ポリエステル系ポリオールとしては、多価
アルコール−多価カルボン酸縮合系のポリオールや環状
エステル開環重合体系のポリオールがある。
【0025】なお、上記多価アルコールとしてはエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールなどを用いる
ことができる。
【0026】また、糖類としては、シュークロース、デ
キストロース、ソルビトールなどがある。アルカノール
アミンとしてはジエタノールアミン、トリエタノールア
ミンなどを用いることができる。
【0027】更に、ポリアミンとしては、エチレンジア
ミン、トルエンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、
ポリメチレンポリフェニルアミンなどを用いることがで
きる。
【0028】更にまた、多価フェノールとしては、ビス
フェノールA、ビスフェノールS、フェノール樹脂系初
期縮合物などを用いることができる。
【0029】なお、本発明において、上記ポリオールの
水酸基価は200〜800が好ましい。
【0030】上記活性水素化合物と反応させるポリイソ
シアネート化合物としては、イソシアネート基を2以上
有する芳香族系、脂肪環族系、あるいは脂肪族系のポリ
イソシアネート、それら2種以上の混合物、及びそれら
を変性して得られる変性ポリイソシアネートがある。具
体的には、たとえば、トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネートなどのポリイソシアネー
トやそれらのプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、
ウレア変性体などがある。
【0031】また、触媒としては、活性水素基とイソシ
アネート基の反応を促進させる有機スズ化合物などの金
属化合物系触媒やトリエチレンジアミンなどの3級アミ
ン触媒が使用される。また、カルボン酸金属塩などのイ
ソシアネート基どうしを反応させる多量化触媒が目的に
応じて使用される。特に、発泡樹脂をガス不透過性の包
囲材で覆ったのち内部を大気圧以下に減圧して使用する
場合、発泡樹脂から触媒がブリードアウト(遊離)する
のを防ぐため、触媒としてはDMEA(ジメチルエタノ
ールアミン)、DEEA(ジエチルエタノールアミン)
など、イソシアネートと反応性の活性水素基を有するも
のを用いるのが好ましい。
【0032】整泡剤としては、例えばシリコーン系整泡
剤や含フッ素化合物系整泡剤などが使用される。整泡剤
についても触媒と同様の理由で、分子中にイソシアネー
トと反応性の活性水素基を有するものを用いるのが好ま
しい。例えば、シリコーン系整泡剤では、ポリジメチル
シロキサン鎖へのグラフトポリオールの末端に水酸基を
有するものなどが挙げられる。
【0033】発泡剤としては、CFC、HCFC、PF
C、HFC等の含フッ素化合物や、水、塩化メチレン、
有機溶媒類等を用いることができるが、特に水を単独で
用いるのが好ましい。
【0034】次に、前記フェノール樹脂原料としては、
フェノール、o,m,p−クレゾール、キシレノール、
カチコール、レゾルシン、ビスフェノールA等のフェノ
ール類と、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、フルフ
ラール等のアルデヒド類とを、アルカリ触媒又は酸性触
媒で付加重合して得られる樹脂、又はこれらを変性した
樹脂に、硬化剤、発泡剤、その他の添加剤を配合したも
のが用いられる。なお、前記フェノール樹脂はレゾール
型、ノボラック型のどちらでもよいが、レゾール型が特
に好ましい。
【0035】硬化剤としては、通常使用される塩酸、硫
酸、リン酸、フェノールスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、トルエンスルホン酸、メタクレゾールスルホン酸、
レゾルシノールスルホン酸等を使用することができる。
硬化剤の添加量は、フェノール樹脂100重量部に対し
1〜40重量部が好ましい。
【0036】また、発泡剤としては、R123(1,1
−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン)、R2
2(モノクロロフルオロエタン)、R141b(1,1
−ジクロロ−1−フルオロエタン)等のHCFCや、R
134a(1,1,1,2−テトラフルオロエタン)等
のHFC、ペンタン等の炭化水素類、ジクロロメタン等
のハロゲン化炭化水素類などを1〜50重量部添加して
用いることができる。
【0037】前記スチレン系樹脂原料としては、スチレ
ン系単量体の重合体又は共重合体、スチレン系単量体と
他の単量体との共重合体を得るものが用いられる。ここ
で、スチレン系単量体とは、スチレン、α−メチルスチ
レン、ビニルトルエン、クロルスチレン等であり、他の
単量体としては、ジビニルベンゼン、アクリロニトリ
ル、メチルメタクリレート等のビニル系単量体等であ
る。また、発泡剤には、上記フェノール樹脂原料と同様
のものを用いることができる。
【0038】これらの発泡樹脂原料を連続的に供給する
ための注入機2としては、低圧発泡機、高圧発泡機のど
ちらを用いてもよい。一般に、ウレタン樹脂原料を用い
る場合には高圧発泡機が好ましく、フェノール樹脂原
料、スチレン系樹脂原料を用いる場合には低圧発泡機が
好ましい。また、樹脂の注入速度は、100〜1000
g/秒程度が好ましい。なお、これらの発泡樹脂原料
は、使用前に脱気して溶存ガスを除去して使用すること
が好ましい。
【0039】本発明において、表面材1、4としては、
紙、ポリオレフェン等の高分子樹脂や、後述するガス不
透過性フィルムなどを単独又は組み合わせて用いること
ができる。また、表面材1、4のいずれか一方は、アル
ミニウム、ガラスなどの無機物や、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、PTFEなどの樹脂や、表面をフッ素系
樹脂(ポリテトラフルオロエチレン)で処理した離型紙
等の離型性材料であることが好ましい。
【0040】表面材1、4の供給速度は、樹脂原料3の
吐出速度と、成形する発泡体の大きさによって決定され
る。例えば、密度が0.05で、幅1m、長さ1m、厚
さ10cmの発泡体を連続的に製造する場合において、
仮に樹脂原料3を500g/秒の速度で吐出するとする
と、樹脂のパネル1枚分相当の注入時間は10秒である
から、供給速度は1m/10秒に決定される。
【0041】上下両面を表面材1、4で覆われた樹脂原
料3を、常温で、又は必要に応じて加熱して、発泡硬化
させることにより、同図(b)に示されるような、多数
の気泡7を含有し、断面が矩形状の連続した発泡体5を
成形することができる。こうして得られた連続した発泡
体5は、次に、所定の時間ごとに下降して切断動作を行
うカッター6によって、所定の長さに切断される。
【0042】切断された発泡体5は、次に、同図(c)
に示すように、ガス不透過性の包囲材8で覆われ、包囲
体10とされる。このとき、表面材1、4を付着させた
まま、発泡体5を包囲材8で覆ってもよく、また、表面
材1、4として、上記のような離型性を有する材料を用
いた場合には、表面材1、4の一方又は両方を除去した
のち、包囲材8で覆うこともできる。更に、この包囲体
10内には、ゼオライト、活性炭等のガス吸着性物質を
存在させておいてもよい。
【0043】包囲材8としては、例えば、厚さ45μm
のポリエチレンフィルムと、厚さ10μmのアルミニウ
ム箔を4枚ずつ交互に積層し、熱ロールを用いて140
℃で熱融着して作製した薄膜を、袋状に成形したものな
どを用いることができる。包囲材8としては、この他に
も、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ブチレンテレフタレート、ポリス
チレン、ABS樹脂、FRPなどのプラスチックや、
金、銀、銅、軟鋼、ステンレス鋼、クロム、ニッケルな
どの金属からなる薄膜、板、又は容器を単独または組み
合わせて用いることができる。
【0044】次に、同図(d)に示すように、脱気口9
に、ロータリーポンプ、拡散ポンプ、ブースターポン
プ、あるいはアスピレータ等の脱気装置を接続し、包囲
体10内部を大気圧以下に脱気する。このとき、包囲体
10内部の圧力が360Torr以下になるまで脱気を
行うのが好ましく、より高い断熱性を得たいときには、
圧力が100Torr以下になるまで行うことが好まし
い。
【0045】所定の圧力まで脱気を行った後、脱気装置
を取外し、脱気口9をシールして包囲体10を密封する
ことにより、連通性の発泡体5と、この発泡体を覆う包
囲材8とで構成され、内部が大気圧以下に脱気された、
同図(e)及び図2に示すような断熱性構造体を得るこ
とができる。
【0046】実施例1 シュークロースとジエタノールアミンの混合物に、水酸
化カリウムを触媒としてプロピレンオキシドを付加した
水酸基価450のポリオール75部と、グリセリンに水
酸化カリウムを触媒としてプロピレンオキシド、エチレ
ンオキシドを反応させた水酸基価110のポリオール2
5部と、水6.0部と、整泡剤2.0部と、アミン触媒
2.2部と、当量の1.05倍のイソシアネート「MR
−200」(商品名、日本ポリウレタン株式会社製)と
を、高圧発泡機(PEC社製、商品名「プロマート5
0」)にて、6m/分で移動する幅1m、厚さ100μ
の紙からなる下面材上に、500g/秒の速度で吐出し
た。吐出後、原料の上面を下面材と同じ材質の上面材で
覆い、発泡硬化させて、連続した発泡体を得た。この発
泡体より面材を外し、密度0.043のフォームを得
た。以上のようにして製造した発泡体を、実施例1とす
る。
【0047】比較例1 実施例1と同様の組成の樹脂原料をフリー発泡し、総重
量10kg、密度0.040のスラブフォームを得た。
このスラブフォームを裁断して、幅1m、長さ1m、厚
さ5cmのパネル状とした。以上のようにして製造した
発泡体を、比較例1とする。
【0048】実施例2 実施例1と同様の方法で連続的に得られた発泡体を、1
0秒に1回の割合で切断して、幅1m、長さ1m、厚さ
5cm、密度0.040の、表面材付きの発泡体パネル
を得た。このパネルをアルミラミネートフィルムの袋に
入れ、内部を1Torrの真空にしたのち、脱気口を封
止して、断熱性構造体を得た。以上のようにして製造し
た断熱性構造体を、実施例2とする。
【0049】比較例2 実施例1と同様にして、フリー発泡により、総重量10
kg、密度0.040のスラブフォームを得た。このス
ラブフォームを裁断して、幅1m、長さ1m、厚さ5c
mのパネル状とし、アルミラミネートフィルムで覆った
のち、内部を1Torrの真空にしたのち、脱気口を封
止して、断熱性構造体を得た。以上のようにして製造し
た断熱性構造体を、比較例2とする。
【0050】実施例3 レゾール型フェノール樹脂100部に対し、シリコーン
系整泡剤を2部、酸性硬化剤を20部、フロン141b
を38部、塩化メチレン10部を、500g/秒で5m
/分で移動する幅1m、厚さ100μの紙の表面材上に
注入し、同時に上面も同じ表面材で覆い、85℃で2分
間キュアして、連通性のフェノールフォームを得た。こ
のフォームを等間隔で切断して、密度23kg/m3
表面材付き発泡体パネルを得た。このパネルをアルミラ
ミネートフィルムの袋に入れ、内部を5Torrの真空
にしたのち、脱気口を封止して、断熱性構造体を得た。
以上のようにして製造した断熱性構造体を、実施例3と
する。
【0051】比較例3 実施例3と同様の組成のフェノール樹脂原料をフリー発
泡し、スラブフォームを得た。このスラブフォームを切
断して、幅1m、長さ1m、厚さ5cm、密度22kg
/m3 のパネルとした。このパネルを実施例3と同様に
してアルミラミネートフィルム面材で覆い、内部圧力5
Torrの断熱パネルを製造した。以上のようにして製
造した断熱性構造体を、比較例3とする。
【0052】試験例 以上のように製造された実施例1及び比較例1の発泡体
パネル、並びに、実施例2、3及び比較例2、3の断熱
性構造体について、構造体の熱伝導率を常法によって測
定し、また、パネル1枚の製造に要する時間及びフォー
ムのスコーチの有無を比較した。その結果を、表1に示
す。
【0053】
【表1】
【0054】表1に示されるように、本発明の断熱性構
造体は、従来の方法に比べて非常に短時間で製造でき、
フォームのスコーチも生じなかった。なお、比較例2、
3の断熱性構造体は、フォームがスコーチしているた
め、使用不可能であった。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上下に対面して移送されてくる表面材の間に発泡性樹脂
原料を連続的に吐出して発泡硬化させるので、発泡体の
厚みが小さくなり、内部に熱が蓄積されにくくなり、ス
コーチによる歩留の低下を防止できる。また、この発泡
体を所定の間隔で切断して包囲材で覆い、脱気、密封す
るので、作業時間が短縮され、所定の形状、寸法を持つ
断熱性構造体を効率よく製造することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による発泡体及び断熱性構造
体の製造工程を示す説明図である。
【図2】真空断熱方式の断熱性構造体の一例を示す断面
図である。
【符号の説明】
1、4 表面材 2 注入機 3 発泡性樹脂原料 5 発泡体 6 カッター 7 気泡 8 包囲材 9 脱気口 10 包囲体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 75:00 105:04 C08L 75:04 8620−4J (72)発明者 亀村 一郎 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 号 旭硝子株式会社玉川分室内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】独立気泡率が50%以下の発泡体を与える
    発泡性樹脂原料(3)を、上下に対面して移送される2
    つの連続した表面材(1、4)の間に連続的に吐出し、
    次いで前記発泡性樹脂原料(3)を発泡硬化させて、連
    続した発泡体(5)を形成させることを特徴とする発泡
    体の製造方法。
  2. 【請求項2】独立気泡率が50%以下の発泡体を与える
    発泡性樹脂原料(3)を、上下に対面して移送される2
    つの連続した表面材(1、4)の間に連続的に吐出し、
    次いで前記発泡性樹脂原料(3)を発泡硬化させて、連
    続した発泡体(5)を形成させ、前記発泡体(5)を所
    定の間隔で切断したのち、ガス不透過性の包囲材(8)
    で覆って包囲体(10)とし、前記包囲体(10)内部
    を大気圧以下に脱気したのち、脱気口(9)を封止して
    密封することを特徴とする断熱性構造体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記表面材(1、4)の少なくとも一方が
    離型性を有する請求項2記載の断熱性構造体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記発泡体(5)が熱硬化性樹脂である請
    求項2又は3記載の断熱性構造体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記熱硬化性樹脂がウレタン樹脂である請
    求項4記載の断熱性構造体の製造方法。
  6. 【請求項6】前記ウレタン樹脂が発泡剤として水のみを
    使用するものである請求項5記載の断熱性構造体の製造
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0754720A1 (de) * 1995-07-15 1997-01-22 Hüls Aktiengesellschaft Isolierkörper
JP2001001352A (ja) * 1999-04-23 2001-01-09 Lg Electronics Inc 真空断熱材コアの製造方法
JP2002086460A (ja) * 2000-09-14 2002-03-26 Daido Steel Sheet Corp 断熱パネルの製造方法
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