JPH0633939U - ロウ付け用治具 - Google Patents

ロウ付け用治具

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JPH0633939U
JPH0633939U JP6726492U JP6726492U JPH0633939U JP H0633939 U JPH0633939 U JP H0633939U JP 6726492 U JP6726492 U JP 6726492U JP 6726492 U JP6726492 U JP 6726492U JP H0633939 U JPH0633939 U JP H0633939U
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勉 前田
祥平 山本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】Al2 3 含有量99.0重量%以上、気孔率
30〜60%の多孔質セラミックス体よりなる。 【効果】多数回使用しても熱の影響による割れがなくな
ることによりロウ付けを行う各部材の設定が長期間で
き、かつロウ付けの際に治具1内の融点の低い物質が溶
融して各部材と接着することがなくなり、さらに、搬送
時やロウ付け組み立て時にカケや割れが発生しない治具
1を提供することができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、金属と絶縁部材をロウ付けする際、双方の位置を設定し、固定する ためのロウ付け用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、金属とセラミックス等の絶縁部材とを接合する場合は、ロウ付けが 行われている。これは接合される金属と絶縁部材よりも融点の低いロウ材を接合 部に挾持して、800〜1000℃の高温加熱によりロウ材を融解し、接合する 方法である。この加熱処理において、金属と絶縁部材の位置を設定し、固定する ためにロウ付け用治具(以下、治具と略称する)が用いられている。
【0003】 この治具には、従来から、ロウ付けの際の急激な加熱と冷却を繰り返すために 、耐熱性が高く、かつ加工性の良い高密度カーボンを使用していたが、ロウ付け 時にカーボンが絶縁部材に付着してしまい、しかも付着物が洗浄によって完全に 落とすことができないために絶縁抵抗が低下するという不都合があった。
【0004】 これより、耐熱性が高く、しかも治具の表面部材が剥がれて金属や絶縁部材に 付着しない材料として、アルミナ質やアルミナ・シリカ質の多孔体からなる治具 を使用しているものがあった(特開平3ー153578号公報参照)。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記多孔質体では、数回使用すると熱の影響を受けて各部材の設定 ができなくなったり、あるいは焼結助剤として使用しているガラス等の融点の低 い物質が融解してロウ付け部材に付着したりするという問題点があった。
【0006】 また、強度が低いために、搬送時やロウ付け組み立て時にカケや割れが発生し やすいという問題点もあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点に鑑みて、本考案は、Al2 3 含有量99.0重量%以上、気孔 率30〜60%の多孔質セラミックス体からなるロウ付け用治具としたものであ る。
【0008】 ここで、Al2 3 含有量を99.0重量%以上のセラミックスとしたのは、 99.0重量%未満であると、融点の低い物質の溶融が起こりやすくなり、かつ 強度が低くなることによりカケや割れが発生して、使用可能回数が短くなるため である。
【0009】 また、治具の気孔率を30〜60%としたのは、30%未満であると治具表面 より内部への熱の伝導が悪くなり表面付近の温度のみが高くなるため、特に表面 付近の膨張が大きくなり、その結果割れが発生し、各部材の設定ができなくなる ためである。一方、60%よりも大きい場合には、強度が弱くなる結果、搬送時 や組み立て時にカケや割れが発生しやすくなるためである。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例を示す。
【0011】 実施例1 図1(a)の斜視図と(b)の断面図に示すように、本考案の治具1は、円柱 部2の底面部に第1鍔部3、さらにその底面に第2鍔部4を有した形状からなり 、全体がAl2 3 含有量99.0重量%以上、気孔率30〜60%の多孔質セ ラミックス体からなるものである。
【0012】 例えば、この治具1を適用する製品としては電流導入端子の外囲器がある。こ の外囲器は、図2(a)の斜視図と(b)の断面図に示すように、金属製の円筒 体で下方部に鍔部5を有する先端部材6、上記鍔部5の底面と接合され、放熱用 に設けられた突起7を持つメタライズ処理後のアルミナセラミックスからなる中 間部材8、および金属製の円筒体で上記中間部材8の底面と接合される片端部9 を有する後端部材10からなり、これらの各部材をロウ付けにより固定するよう になっている。ただし、先端部材6と後端部材10は、鉄などの融点が1000 ℃以上の金属で構成されている。
【0013】 また、本考案の治具1を使用して、ロウ付けを行う場合、図3に示すように、 治具1と各部材の組み立ては、円柱部2に先端部材6、中間部材8、後端部材1 0の片端部9が固定され、また第1鍔部3に後端部材10の下方部分が固定され 、さらに第2鍔部4が後端部材10の乗せ台となる。ここで、後端部材10の中 間部分にできる治具1との空洞11は、治具1と後端部材10との接触をなるべ く少なくして熱により受ける治具1の影響をなるべく受けないようにするためで ある。そして、治具1で各部材を固定すた状態で、先端部材6と中間部材8、中 間部材8と後端部材10との各接合部分に銀や銅などのロウ材12を挾持して、 約1000℃程度で2時間かけてロウ付けする。
【0014】 ここで、治具1の原料には、アルミナ粉末に水、有機物からなるバインダー、 そしてガラス・シリカなどの焼結助剤を添加混合し、噴霧乾燥させた約100μ mの大きさの造粒体を使用する。この時、Al2 3 の含有量を99.0重量% 以上とするために焼結助剤は、Al2 3 99重量%に対し1重量%以下の割合 でなければならない。そして、この造粒体をゴム型に充填して高圧筒の中で水圧 を加えて素材を成形するラバープレス成形、または金型に粉末を充填して上下パ ンチで圧力を加えるメカプレス成形を行うが、この際の圧力は800〜1200 kg/cm2 とする。その後、目的とする治具1の形状に切削加工する。それを 1200〜1600℃で焼結し、精密さが必要な部分を研削加工することにより 仕上げる。さらにその後、約1000℃で熱処理を施して完成するが、この熱処 理により工程中の汚れ、油分、付着物等を除去することができる。
【0015】 上記工程により製作された治具1は、成形圧と焼成温度を低くしてあるため多 孔質体となり、最終的にAl2 3 含有量99.0重量%以上、気孔率30〜6 0%、表面の平均細孔径1μm以下となる。
【0016】 ここで、治具1の表面の平均細孔径は、5μm以下とすることが好ましい。こ れは、平均細孔径が5μmよりも大きいと、治具1の表面に各部材から剥がれた 粉やほこり等が気孔に詰まってしまい、気孔率が低下してしまうためである。こ の平均細孔径、さらには気孔率は、成形時の圧力と焼成時の温度や時間により変 えることができる。また、あらかじめ原料中に、焼成時に焼失するような有機物 などの粒子を混合させることによって、所定の気孔率と平均細孔径をもった多孔 質体とすることもできる。なお、気孔率は、材料が吸収できる水の質量の元の質 量に対する百分率である吸水率により測定し、平均細孔径は、材料を水銀に浸し て圧力をかけた時にその圧力と侵入した水銀の量の関係を測定する水銀圧入法に より測定した(JISC2141参照)。
【0017】 例えば、成形圧力800kg/cm2 、焼結温度1350℃で焼結することに より製作されるAl2 3 含有量99.0重量%、気孔率35%、表面の平均細 孔径1μm以下の治具1を使用してロウ付けを繰り返すと、100回の使用回数 後も、最も大きく膨張した第1鍔部3は、収縮量が50μm以下であり、十分に 使用可能な範囲となった。
【0018】 実験例1 ここで、上記実施例による治具1と各部材を使用して、Al2 3 含有量の最 適割合を求めるために実験を行った。表1に示すように、Al2 3 含有量を8 5.0重量%、95.0重量%、98.0重量%、99.0重量%と変化させて 治具1を構成し、これらを用いて耐久性の実験を行った。ただし、Al2 3 含 有量の違いは、造粒体に含まれるAl2 3 に対する焼結助剤の混合割合を変え ることによる。
【0019】 また、治具1の大きさは、円柱部2の直径が3cmで高さ6cm、第1鍔部3 の直径が5cmで高さ2cm、第2鍔部4の直径が9cmで高さ1cm、気孔率 35%、平均細孔径1μm以下、ロウ材12を銀という条件で実験を行った。
【0020】 ここで、使用限界温度は、治具1にセラミックス材を乗せ、炉内で温度を上げ ていき、治具1からガラスなどの焼結助剤が溶け出てきて磁器と接着した時点の 温度とした。また、強度は、実際に完成した治具1を用いて曲げ強度を調べた。 また、使用可能回数は、ロウ付けをする工程を1回として、カケや割れ、部材と の接着等により各部材を設定するために使用するのが不適当と認められるまでの 回数と規定した。
【0021】
【表1】
【0022】 表1より、治具1のAl2 3 含有量を多くするほど使用限界温度は高くなり 、Al2 3 含有量85.0重量%が1000℃、99.0重量%が1600℃ となることがわかる。ロウ付け温度は1000℃程度になることを考えると、8 5.0重量%では使用できないことがわかる。さらに、使用限界温度が1000 ℃より高くても数回繰り返し使用することより、耐久性を考えると使用限界温度 が高い方がより好ましく、含有量は85.0重量%よりも大きいことが良く、さ らに好ましくは99.0重量%以上であることがわかる。
【0023】 また、治具1のAl2 3 含有量を多くするほど曲げ強度(単位:kg/cm 2 )は大きくなり、85.0重量%が400、99.0重量%が500となるこ とがわかる。ここで、強度が低いと、搬送時やロウ付け組立時にカケや割れが発 生しやすくなるために、同じ気孔率のものでも曲げ強度が高い方が良いことより 、含有量は99.0重量%以上であることが良いことがわかる。
【0024】 そして、各Al2 3 含有量の治具1の使用可能回数は、Al2 3 含有量9 8.0重量%以下のものが80以下であるのに対し、Al2 3 含有量99.0 重量%のものは200と急激に伸びることがわかる。これより、Al2 3 含有 量99.0重量%が良いことがわかる。
【0025】 結局、全てを総合的に判断すると、Al2 3 含有量が99.0重量%以上で 使用限界温度、曲げ強度、使用可能回数の各値が改善されることがわかる。
【0026】 実験例2 ここで、上記実施例による治具1と各部材を使用して、Al2 3 含有量99 .0重量%の時の最適気孔率を求めるために実験を行った。
【0027】 表2に示すように、気孔率をさまざまに変化させて治具1を構成し、これらを 用いて使用可能回数の実験を行った。ただし、気孔率の違いは、成形圧や焼成温 度を変えることによる。
【0028】 実験は、治具1の大きさは実験例1と同様、気孔率の大きさ1μm以下、ロウ 材12を銀という条件でおこなった。
【0029】 使用可能回数は、ロウ付けをする工程を1回として、カケや割れ、部材との接 着等により各部材を設定するために使用するのが不適当と認められるまでの回数 と規定した。それぞれの結果は表2の通りである。
【0030】
【表2】
【0031】 表2より、各気孔率の使用可能回数は、20%以下のものが96以下、30% が208、40%が200、50%が160、60%が137、70%以上のも のが53以下となることがわかる。
【0032】 ここで、気孔率が低いと治具表面より内部への熱の伝導が悪くなり表面付近の 温度のみが高くなるため、特に表面付近の膨張が大きくなり、その結果割れが発 生して、各部材の設定ができなくなり、一方、気孔率が高いと強度が弱くなる結 果、組み立て時にカケや割れが発生しやすいが、表2より、20%と30%、6 0%と70%の間で大きく回数が変わってくることより、30〜60%が良いこ とがわかる。
【0033】 さらには、30%と40%が200以上と他よりかなり大きいことから、30 %以上40%以下がより好ましいことがわかる。
【0034】 実施例2 さらに、本考案の他の実施例を説明する。
【0035】 図4に示すように、治具21は正方形の基盤22上に四角の枠23を設けた形 状で構成されている。
【0036】 例えば、この治具21を適用する製品としては、図5に示すように、中央に半 導体素子等を収容するための凹部24を有したセラミック製の四角形状の基体2 5と、この基体25の上面に複数のリードピン26が取着されている半導体素子 収納用パッケージがある。
【0037】 この治具21を使用して、基体25にリードピン26をロウ付けする場合、図 6(a)の平面図と(b)の断面図に示すように、治具21の枠23内に基体2 5を完全に固定させて行う。ここで、この治具21は、上記実施例1と同じ工程 で製作し、Al2 3 含有量99.0重量%、気孔率35%、気孔の大きさ1μ m以下、ロウ材を銅、基体25をセラミックス、リードピン26はコバールとし た。
【0038】 実際に使用した結果、従来のカーボン製のように治具21の表面が基体25に 付着することがなく、しかも100回使用してもカケや割れが全く起こらなかっ た。
【0039】
【考案の効果】
以上のように、本考案に係わる治具によれば、Al2 3 含有量99.0重量 %以上、気孔率30〜60%の多孔質セラミックス体としたことによって、多数 回使用しても熱の影響による割れがなくなることによりロウ付けを行う各部材の 設定が長期間でき、かつロウ付けの際に治具内の融点の低い物質が溶融して各部 材と接着することがなくなり、さらに、搬送時やロウ付け組み立て時にカケ や 割れが発生しない治具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本考案の治具を示す斜視図、(b)は
(a)のAーA線断面図である。
【図2】(a)はロウ付け後の電流導入端子の外囲器を
示す斜視図、(b)は(a)のBーB線断面図である。
【図3】本考案の治具に、電流導入端子の外囲器を組み
合わせた状態を示す断面図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】ロウ付け後の半導体素子収納用パッケージを示
す平面図である。
【図6】(a)は本考案の治具に、半導体素子収納用パ
ッケージを組み合わせた状態を示す平面図、(b)は
(a)のCーC線一部拡大断面図である。
【符号の説明】 1,21 :治具 2 :円柱部 3 :第1鍔部 4 :第2鍔部 5 :鍔部 6 :先端部材 7 :突起 8 :中間部材 9 :片端部 10:後端部材 11:空洞 12:ロウ材 22:基盤 23:枠 24:凹部 25:基体 26:リードピン

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al2 3 含有量99.0重量%以上、気
    孔率30〜60%の多孔質セラミックス体よりなるロウ
    付け用治具。
JP1992067264U 1992-09-28 1992-09-28 ロウ付け用治具 Expired - Lifetime JP2602766Y2 (ja)

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