JPH047550Y2 - - Google Patents

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JPH047550Y2
JPH047550Y2 JP13100385U JP13100385U JPH047550Y2 JP H047550 Y2 JPH047550 Y2 JP H047550Y2 JP 13100385 U JP13100385 U JP 13100385U JP 13100385 U JP13100385 U JP 13100385U JP H047550 Y2 JPH047550 Y2 JP H047550Y2
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cathode
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sleeve
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、特に高信頼性が要求される進行波
管やクライストロンなどの電子管に使用して好適
な含浸型陰極構体の改良に関する。
〔考案の技術的背景〕
一般に、人工衛星などに搭載される高出力進行
波管などには高電流密度が要求され、それに適す
る陰極として含浸型陰極構体がある。
特に、この含浸型陰極構体に要求される特性
は、長寿命であること、又、人工衛星に搭載され
る場合には、太陽電池が電源となるので、低消費
電力型であることが必要である。更に高信頼性で
あることが要求され、打上げ時の衝撃に対して変
形しないこと、ヒータの埋込剤が脱落すると、陰
極基体への熱伝達が低下して陰極の温度が下が
り、特性劣化を起こし、又、脱落物が管内異物と
なつて、電子管の動作を妨げたり、管内放電を発
生したりするので、衝撃に対して十分な強度を持
つことなどが必要である。
ところで、従来の含浸型陰極構体は、第4図に
示すように、タングステン粉末を焼結して得られ
た多孔質の金属基体の空孔部に、BaO,CaO、
Al2O3などからなる電子放射物質を含浸させ、凹
球面状に形成された一端面を電子放射面1とする
陰極基体2の他端面側にヒータ部が取付けられ
た構造になつている。このヒータ部は、モリブ
デン・ルテニウム合金からなるろう材4により、
上記陰極基体2の他端面側に接合されたモリブデ
ンなどの高融点金属からなる筒状の陰極スリーブ
5と、この陰極スリーブ5内に配設されたヒータ
6と、アルミナ粉末を有機バインダで泥状化し、
これを上記陰極スリーブ5内に充填した後、水素
あるいは真空中で高温加熱して焼結させた埋込剤
7とからなつている。
このようにヒータ6を埋込むと、陰極基体2を
通常の酸化物陰極より高い980〜1050℃に加熱す
るヒータ6の温度を下げることができ、ヒータ6
の断線を防止することができる。
更に、上記陰極スリーブ5のうち上記陰極基体
2が固着されている一端とは反対側の他端外周に
は、略漏斗状の支持体8の一端(径小部)が抵抗
溶接により固着され、この支持体8の他端(径大
部)外周には筒状の外側支持筒体9が抵抗溶接に
より固着されている。この場合、支持体8と外側
支持筒体9は共にタンタルからなり、いずれも上
記陰極スリーブ5と同軸的に位置している。
〔背景技術の問題点〕
上記のような従来の含浸型陰極構体において
は、各製造工程における熱履歴が後に述べる不具
合を併発させる要因となる。
即ち、製造時には、部品単体としてのモリブデ
ンは脱脂の後、約1100℃の水素処理を施し、次に
陰極基体2と陰極スリーブ5とをモリブデン・ル
テニウムの合金からなるろう材4を用いてろう付
けする。この時のろう付けの条件は、水素雰囲気
中で2000℃に加熱して行なわれる。次に埋込剤7
の焼結を行なうが、これは真空中で1800℃に加熱
して焼結する。次に電子放射物質を陰極基体2の
空孔部に含浸する工程があるが、これは水素雰囲
気中で1500〜1600℃に加熱する。
これらの熱工程を経ると、陰極スリーブ5のモ
リブデンの結晶粒は粗大化し、粒径が数10μmに
もなる。又、この陰極スリーブ5のモリブデン
は、肉厚が0.2mm程度に薄く形成され、熱効率を
上げている。
ところが、これらの高温の熱履歴があること
と、肉厚が薄いため、陰極スリーブ5と支持体8
を抵抗溶接する時、モリブデンからなる陰極スリ
ーブ5にクラツクを生じやすい。このようにクラ
ツクが生じると、支持体8と外側支持筒体9の中
央部に陰極スリーブ5が配置されなくなることは
云うまでもなく、外部からの衝撃に対して十分な
強度が得られない。
〔考案の目的〕
この考案の目的は、抵抗溶接時に陰極スリーブ
に発生するクラツクを未然に防止し、高信頼性か
つ高品位の含浸型陰極構体を提供することであ
る。
〔考案の概要〕 この考案は、熱履歴に対しても強く、抵抗溶接
時のクラツク発生を防止するために、陰極スリー
ブに厚肉部が一体に形成され、この厚肉部に支持
体が溶接固着されている含浸型陰極構体である。
〔考案の実施例〕
この考案の含浸型陰極構体は第1図及び第2図
に示すように構成され、陰極基体22、ヒータ部
23、支持体28及び外側支持筒体29などから
なつている。
即ち、陰極基体22は、タングステンからなる
高融点多孔質金属基体の空孔部に、BaO,CaO,
Al2O3からなる電子放射物質を含浸させたもので
あつて、その一端面に凹球面状の電子放射面21
が形成され、他端面側には、ヒータ部23が取付
けられる径小部が形成されている。
又、ヒータ部23は、上記陰極基体22の径小
部に嵌合されたモリブデンからなる筒状の陰極ス
リーブ25と、この陰極スリーブ25内に挿入さ
れたヒータ26と、このヒータ26を埋込むよう
に上記陰極スリーブ25内に充填されたアルミナ
粉末からなる耐熱絶縁性の埋込剤27とからなつ
ている。そして、陰極スリーブ25は、上記陰極
基体22の径小部に嵌合され、陰極基体22の他
端面を被覆するモリブデン・ルテニウム合金から
なる高融点ろう材24により、陰極基体22に同
軸的に接合されている。
更に、この考案では陰極スリーブ25の他端側
つまり上記陰極基体22とは反対側の外周面に、
厚肉部30がフランジ状に一体に形成されてい
る。この厚肉部30の厚さは、他の部分の厚さ
0.2mmに対して0.3〜1.0mmの間が好ましく、その長
さは0.5〜1.5mmの間が好ましい。そして、この厚
肉部30に支持体28の平坦部28aが抵抗溶接
により固着され、この支持体28には外側支持筒
体29が固着される。
さて次に、上記の含浸型陰極構体の製造方法に
ついて説明するが、先ず陰極基体22の製作につ
いて述べる。先ず、粒径が3〜10μmのタングス
テン粉末を棒状に圧縮成形した後、還元性雰囲気
中で焼結する。このようにして得られた多孔質焼
結体の空孔部に銅を含浸する。銅を含浸する理由
は、次の工程での切削加工を容易にするためであ
る。
次に、この銅含浸焼結体を切削加工により所定
形状に加工する。しかる後、含浸した銅を硝酸及
び水素炉などによる高温加熱で除去し、新たにそ
の空孔部にBaO,CaO,Al2O3などからなる電子
放射物質を高温の還元性雰囲気中で溶融含浸させ
て陰極基体22を製作する。
次に、この陰極基体22の径小部側の端面にモ
リブデン・ルテニウム合金からなるろう材24を
塗布した後、予め切削などの機械加工により形成
したモリブデンからなる陰極スリーブ25を上記
径小部に嵌合し、これらを水素雰囲気中で加熱し
て上記ろう材24を溶融する。溶融したろう材2
4は、上記陰極基体22の径小部側の端面を被覆
すると共に、陰極基体22と陰極スリーブ25と
の嵌合部に挿入して、これらをろう付けする。
次に、陰極基体22に一体に接合された陰極ス
リーブ25内にヒータ26を挿入し、更に平均粒
径が10μmと30μmのアルミナ粉末を3:7の割合
で混合し、これにニトロセルローズをバインダと
して有機溶剤を加えて混練したものを、陰極スリ
ーブ25に充填して乾燥する。その後、真空中で
加熱して、陰極スリーブ25内の埋込剤27を焼
結する。
次に、陰極スリーブ25に一体に設けた厚肉部
30に、支持体28の平坦部28aを抵抗溶接に
より固着する。その後、支持体28のもう一方の
端部を、外側支持筒体29の端部に抵抗溶接によ
り固着する。
従つて、陰極スリーブ25のうち支持体28が
溶接により固着される端部外周面に厚肉部30が
一体に形成されているので、次のような優れた効
果が得られる。
陰極スリーブ25における抵抗溶接時のクラ
ツクの発生が防止される。
抵抗溶接する場合、上下電極を一定の加圧状態
で溶接するため、この時の圧力に対する強さを表
わす方法として、一般的に圧環試験が用いられて
いる。この圧環試験で耐えられる荷重は、肉厚が
倍になると約4倍になり、肉厚に対する効果が顕
著である。従来は、陰極スリーブ5(第4図)の
0.3mmの肉厚で円周上6点溶接し、そのうち2〜
3点にクラツクが発生していたが、この考案では
0.5mmの厚さの肉厚部30を設けているので、ク
ラツクは全く発生することがなく、極めて安定し
た溶接性を示した。
陰極スリーブ25と支持体28との接触が安
定している。
即ち、支持体28は略漏斗上をしており、その
端部の平坦な部分が陰極スリーブ25の端部と接
触するが、溶接箇所以外でも接触し、その接触箇
所及び面積も個々に異なり、熱伝達の様子も違い
を生じ、その結果、陰極温度にバラツキを生じ
る。通常、支持体28の平坦部28aは1.5mm位
の長さであるが、この考案では厚肉部30を設
け、その長さを0.5〜1.0mmにすることにより、支
持体28の平坦部28aが陰極スリーブ25の側
壁に接触することがなくなり、極めて個々のバラ
ツキの少ない陰極温度が得られる。
〔考案の変形例〕
第3図はこの考案の変形例を示したもので、上
記実施例と同様の効果が得られる。
即ち、この変形例では、図示のように厚肉部3
0に切欠き31を複数設けることにより、支持体
28との接触面積を少なくしている。つまり、支
持体28との抵抗溶接の箇所のみ厚肉部30を残
し、それ以外の部分は切欠き31を設けて陰極ス
リーブ25の他の部分と同じ厚さにしている。
ところで、陰極スリーブ25はモリブデン棒を
旋盤で加工するため、寸法精度はよいが、支持体
28は絞りあるいは突き合せで作るため、公差も
大きく、又、両者を嵌合させるため、ある程度の
余裕は必要である。これらを前述の如く円周上6
点溶接した場合、溶接箇所以外の所で支持体28
と陰極スリーブ25が接触している所もあり、隙
間のある所もあり、これらは部品の組合せにより
バラツキが生じる。
そこで、この変形例のように厚肉部30に複数
の切欠き31を設け、残つた厚肉部30のみ支持
体28の平坦部28aと溶接し、他の部分は支持
体28と接触しないようにすることにより、陰極
温度的にも、ヒータ26のオン・オフによる熱膨
張に対しても変形が少なく、均一な陰極構体ひい
ては均一な電子銃構体を得ることができる。
〔考案の効果〕
この考案によれば、陰極スリーブにおける抵抗
溶接時のクラツクの発生が防止され、陰極スリー
ブと支持体との接触が安定しており、優れた含浸
型陰極構体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例に係る含浸型陰極
構体を示す縦断面図、第2図は第1図の要部を示
す横断面図、第3図はこの考案の変形例を示す横
断面図、第4図は従来の含浸型陰極構体を示す縦
断面図である。 22……陰極基体、23……ヒータ部、24…
…ろう材、25……陰極スリーブ、26……ヒー
タ、27……埋込剤、28……支持体、29……
外側支持筒体、30……厚肉部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内部にヒータが配設され絶縁埋込剤により固
    定された陰極スリーブと、この陰極スリーブの
    一端に接合され電子放射物質が含浸された円板
    状陰極基体と、上記陰極スリーブの他端に支持
    体を介して固定された外側支持筒体とを具備し
    てなる含浸型陰極構体において、 モリブデン材からなる上記陰極スリーブの他
    端外周面に厚肉部が一体に成形され、この厚肉
    部にタンタル材からなる上記支持体が溶接固着
    されてなることを特徴とする含浸型陰極構体。 (2) 上記厚肉部に複数の切欠きが設けられ、上記
    支持体との接触面積を減少させてなる実用新案
    登録請求の範囲第1項記載の含浸型陰極構体。
JP13100385U 1985-08-28 1985-08-28 Expired JPH047550Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13100385U JPH047550Y2 (ja) 1985-08-28 1985-08-28

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13100385U JPH047550Y2 (ja) 1985-08-28 1985-08-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6240753U JPS6240753U (ja) 1987-03-11
JPH047550Y2 true JPH047550Y2 (ja) 1992-02-27

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ID=31029044

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