JPH0633818B2 - 内燃機関用のピストンおよびピストンリングユニツト - Google Patents

内燃機関用のピストンおよびピストンリングユニツト

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JPH0633818B2
JPH0633818B2 JP60002287A JP228785A JPH0633818B2 JP H0633818 B2 JPH0633818 B2 JP H0633818B2 JP 60002287 A JP60002287 A JP 60002287A JP 228785 A JP228785 A JP 228785A JP H0633818 B2 JPH0633818 B2 JP H0633818B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は内燃機関用のピストンおよびピストンリングユ
ニツトに関する。
従来技術 ピストンおよびピストンと協働するピストンリングは内
燃機関のシリンダ内で往復動するように設定されてい
る。燃料の燃焼がピストンのクラウンの上で起り、この
燃焼によつて発生する圧力がシリンダ内のピストンを往
復動させる。ピストンとシリンダとの間の空隙はピスト
ンクラウン周囲のリング区域に形成されたみぞにそれぞ
れ保持された3つ又はそれ以上の数のピストンリングに
よつて閉ざされている。これらのピストンリングはその
協働するシリンダ又はシリンダライナに対して外向き圧
力を及ぼす。
このようなピストンリングは、ピストンとシリンダとの
間の空隙を燃焼生成物が通過するのを阻止するためにピ
ストンとシリンダとの間のシールをなすように働く。さ
らに、これらのピストンリングは燃焼ガスをシールする
ことおよびピストンおよびピストンリングの往復動を円
滑にすることを目的としてシリンダ壁へ施した油の膜を
制御し、これによつて、過剰の油が燃焼室にまで到達せ
ず、しかも適切な油膜が保たれることになる。
シリンダは機関が冷えている時真円筒形を呈している
が、機関が作動温度に達すると、シリンダの構成および
シリンダの機械的負荷を含む多くの要因に関連してゆが
みを呈することになる。このシリンダのゆがみはシリン
ダ軸線方向でもシリンダ周方向でも一様でなく生ずる。
このような理由により、ピストンリングを特定の公称シ
リンダ寸法に精密に合致するように設計することは不可
能であり、従つてピストンリングはすべての条件下にお
けるシリンダの形状とシリンダの軸線方向並びに周方向
での形状の変動とにできるだけ順応するように設計しな
ければならない。このためピストンリングは固有弾性か
又は別個のばね部材に基いてシリンダへ外向きの圧力を
及ぼすように配置され、かくしてシリンダの形状の変動
にピストンリングの形状が順応し得ることになる。
こうしたことを実現すると共に許容し得る摩耗度を有す
るピストンリングを製作するために既に鋼製のピストン
リングが提案されているが、このピストンリングはその
曲げ特性に起因して所要の順応性をあたえるにはシリン
ダに高圧力を及ぼすように配置しなければならない。
この鋼製ピストンリングの使用結果が既に多く知られて
いる。即ち、少なくとも3つのピストンリングを用いる
必要があることが実施において判った。この場合3つの
内クラウンに近い方に2つのピストンリングはピストン
とシリンダとの間で燃焼生成物の通過を阻止するシール
部材をなすように順応し、いわゆる“圧縮”リングをな
す。クラウンから最も離れた3番目のピストンリングは
シリンダ面の油膜を制御するように順応し、いわゆる
“油制御”リングをなす。大きな外向き圧力でシリンダ
壁へ密着するこれら3つの鋼製ピストンリングによつて
ピストンとシリンダとの間の摩擦力が増大することにな
る。このような摩擦力は機関の出力を低下させ、また燃
料消費を悪化させる。また、3つのピストンリングの使
用はピストン高さおよびピストン重量を増し、ピストン
のコストも増大させる。
発明が解決しようとする課題 本発明はピストンリングの数を最少限にとどめると共
に、ピストンのリング区域における有効シール並びにピ
ストンとシリンダとの間の摩擦力減少を保証することを
課題とする。
課題を解決するための手段 この課題を本発明は次のようにして解決した。
即ち、ピストンクラウン周囲のリング区域に軸方向で離
して設けられている2つのピストンリングみぞを有する
ピストン及びピストンリングみぞ内に設けられているピ
ストンリングから成る、内燃機関用のピストン及びピス
トンリングユニットであって、ピストンリングが、該ピ
ストンリングと協働するシリンダ又はライナに対して外
向き圧力を作用させるためにそれぞれのピストンリング
みぞ内に配置された上側及び下側のピストンリングから
成り、上側ピストンリングは、厚さ1mm以下の比較的薄
い鋼製圧縮リングであり、下側ピストンリングは比較的
厚いリングであって、上側ピストンリングの材料よりも
順応性を有する材料から成っていて、下側ピストンリン
グが作動時に該下側ピストンリングと協働するシリンダ
又はライナに対して0.03〜0.66MN/mの外
向き圧力を作用させ、下側ピストンリングが圧縮リング
兼油制御リングとして作用するようにした。
作用 本発明のピストンおよびピストンリングユニツトの場合
2つのピストンリングの内クラウン側の比較的薄い鋼製
の圧縮リングに対して、その下側に位置するピストンリ
ングは比較的厚くて鋼よりも順応性の大きい材料から製
作されて圧縮リング兼油制御リングとして働く。
実施例 第1図に示す実施例によれば、ピストンおよびピストン
リングユニツトのピストン10はアルミニウム又はアル
ミ合金製であつて、リング区域12によつて囲まれたク
ラウン11を有している。
クラウン11はフアイバー又はホイスカーで強化するこ
とができ、又は鋼、鋳鉄又は窒化珪素もしくは部分安定
ジルコニウムのようなセラミツク材料で製作することが
できる。
リング区域12にはピストンリングみぞがたんに2つだ
け形成されている。上側のピストンリングみぞ13は、
ピストンリングによる摩耗を制限するために、強化され
たピストンリング支持具(図示せず)の組込みによつて
強化することができる。
この上側ピストンリングみぞ13は厚さ1mm又はそれ以
下のほぼ長方形横断面を有する薄い鋼製圧縮リング15
を受容している。シリンダ18に接触するその外周面1
6は硬度増大および摩耗減少のために窒化浸炭処理する
とよい。この処理は英国特許公開明細書第211202
5号に記載の方法によつて行なえる。
下側のピストンリングみぞ14は、上側ピストンリング
15よりも著しく厚くてしかも上側ピストンリング15
よりも順応性の大きい材料から製作されたピストンリン
グ15を受容している。この下側ピストンリング17は
繊維強化金属又は適当な低モジユラス金属材料から製作
することができる。また、この下側ピストンリング17
は強靭な結晶性熱可塑性材料のような順応性を有する非
金属材料から製作することができる。この非金属材料と
しては例えばポリエーテルエーテルケトンを挙げること
ができる。このポリエーテルエーテルケトンは、反復単
を有すると共に少なくとも0.7の固有粘度を有する強
靭な結晶性熱可塑性の芳香性ポリエーテルケトンであ
る。このポリエーテルエーテルケトンは、ヨーロツパ特
許公開明細書第001879号に記載のように、ヒドロ
キノンおよび4−4′ジハルベンゾフエノン(その一部
は4−4′ジフルオルベンゾフエノン)およびアルカリ
金属炭酸塩又はアルカリ金属重炭酸塩の重縮合によつて
製造することができる。このポリエーテルエーテルケト
ンは強化しなくてもよいし、炭素繊維で強化してもよ
く、この場合炭素繊維は無秩序に配置してもよいし、例
えば下側ピストンリング17の周囲に延びるように配列
してもよい。さらに、青銅、グラフフアイト又はポリテ
トラフルオロエチレンをポリエーテルエーテルケトンに
一緒にか又は別個に加えてもよい。
下側ピストンリング17はポリエーテルエーテルケトン
を任意の添加剤と一緒に成形によつてコイル体の形に製
造される。この成形は注形成形によつて行なえるが、押
出成形が有利である。コイル体の横断面は完成ピストン
リングの所要横断面と同じである。
次いでコイル体をその縦軸線を含む一平面内で片側に沿
つて切り開いて、1つの空隙をそれぞれ有する多数のピ
ストンリングをつくる。
ピストンリングはまた射出成形によつて何らの仕上げ工
程なしに個個に所要寸法に合わせて成形してもよい。こ
の場合、成形中にピストンリングにばねおよびシール部
材又はそのいずれかを組み込むか又は結合することがで
きる。
下側ピストンリング17のシリンダとの接触面には吹付
け又は無電解めつきによつて耐摩耗被覆を施すことがで
きる。この被覆は、モリブデン又は部分的に安定したジ
ルコニウムのような適宜な材料で行なう。
下側ピストンリング17は全体としてはほぼ長方形横断
面をなしているが、台形横断面の上下2つの突出部9を
有しており、これらの突出部9は先細の先端部をなして
シリンダ18に接触する。この下側ピストンリング17
は下側のピストンリングみぞ14内に嵌め込まれてい
て、ピストンリングの半径方向で内方の端部とピストン
リングみぞ14の底との間に配置された金属性のエキス
パンダ部材20によつて外向きに負荷されている。この
外向きの負荷、ひいてはシリンダへのピストンリングの
外向き圧力はピストンリング自体の固有弾性によつてあ
たえることも可能である。いずれにせよ、この外向きの
力は、上側ピストンリング17とシリンダ又はシリンダ
ライナ18との間の圧力が0.03MN/m2と0.66MN/
m2との間、特に0.13MN/m2であるような大きさであ
る。
第1図に破線で示すように、下側のピストンリングみぞ
14の下側面22とリング区域12との間に面取り部2
1を設けることができ、この場合面取り部からピストン
内部へ通ずる油戻し穴23を形成する。油戻し穴はピス
トンのスラスト面およびカウンタースラスト面に隣接し
て形成すると有利である。
第1図によれば、符号38でその1つを示しているよう
に、油戻し穴を付加的に、或いは油戻し穴23の代り
に、ピストンリングみぞ13,14間に形成することが
できる。これらの油戻し穴38は後述の目的でピストン
内部へ達している。これらの油戻し穴は2個から10個
形成して約18mm2の合計面積を占めるものにするとよ
く、例えば内径1.75mmの8個の油戻し穴をピストン
周方向で等間隔に形成する。このような油戻し穴38は
その軸線がピストン軸線に対して直角な一平面内に延び
ているものとして図示されているが、ピストン軸線に対
して傾斜していてもよい。
第2図〜第4図は、下向きの油かき作用を助長するため
の下側ピストンリング横断面形を種種示している。第2
図の例によれば、下側ピストンリング17が外向きの突
出部24を有していて、この突出部24は湾曲部25に
よつてピストンリング下縁へ移行している。第3図の例
によれば、突出部24が下向き並びに外向きに延びた上
面26とほぼ半径方向に延びた下面27とから形成さ
れ、下面27は湾曲部28によつてピストンリング下縁
へ移行している。第4図の例によれば、突出部24がピ
ストンリング外周面の中央に位置してほぼ台形の先細の
横断面をなしている。
これら第2図〜第4図の下側ピストンリングは、コイル
ばね20のような別個のばねを伴つて使用してもよい
し、ばねなしで使用してもよい。
第1図の実施例又は第2図、第3図、第4図の変化形に
よるピストンおよびピストンリングユニツトの作動状態
では、薄い鋼製圧縮リング15が、その低慣性に基き、
ピストン上死点位置でピストンみぞの底にとどまり、ピ
ストン10とシリンダ18との間における燃焼ガスの通
過に対する優れたシール部をなす。加えてこの圧縮リン
グ15の小質量はユニツト全体の重量軽減につながる。
その窒化浸炭処理された外周面16によつてピストンリ
ングの摩耗特性が改良される。さらに、この上側ピスト
ンリング15とシリンダとの小さな接触面積によつて、
鋼製である上側ピストンリング15に所要の順応性をあ
たえるために必要な外向き圧力が高いにもかかわらず、
ピストン10の往復動中にピストンリングとシリンダと
の間に生ずる摩擦力は減少する。機関が停止している際
この上側ピストンリング15は下側ピストンリング17
よりも低い外向き圧力をシリンダ又はシリンダライナへ
及ぼしているにもかかわらず、機関運転中に上側ピスト
ンリング15に働く燃焼ガス圧の作用が外向き圧力を著
しく増大させ、かくして上側ピストンリング15とシリ
ンダ又はシリンダライナとの間の密封が保証される。こ
の作動中の外向き圧力は概して下側ピストンリング17
によつて生ぜしめられる動的な外向き圧力よりも大き
い。
この上側ピストンリング15よりも順応性が高い下側ピ
ストンリング17は部分的に圧縮リングとして燃焼ガス
の吹抜けを防止するように働き、部分的には油制御リン
グとしてシリンダ18の壁面の油膜を所要の圧さを保つ
ように働く。この下側ピストンリング17に使われてい
る材料の高順応性によつて、シリンダ18の軸線方向並
びに周方向のゆがみに適応するような適切なシール作用
が機関のあらゆる運転条件下にも保証される。このこと
は低い外向き圧力をもつて達成され、従つて下側ピスト
ンリングは高摩耗を受けることがなく、またシリンダ1
8との間に高摩擦力を生ずることものない。
面取り部21および油戻し穴23が形成されているなら
ば、下側ピストンリング17によつてかく落された過剰
油がピストン内部へ戻ることになる。この下側ピストン
リング17は圧縮リングとしても働くので、もちろん下
側のピストンリングみぞ14の基部的に油戻し穴を形成
することはできない。
油戻し穴38が形成されている場合、上側および下側の
ピストンリング相互間における吹抜けガス圧力が緩和さ
れる。この圧力の緩和は上側ピストンリング15へ及ぼ
される吹抜けガスの圧力の低減を伴い、その結果上側ピ
ストンリング15はピストンサイクルの大きな範囲にわ
たつてピストンリングみぞ13内に一層確実に位置す
る。加えて、これらの油戻し穴38は上側ピストンリン
グ15からの油戻し用の確実な流路を形成することにな
る。
第5図の実施例の場合、下側ピストンリング17が第1
図の実施例の配置と異なり、その半径方向の内方端、要
するに内周面に環状通路29を有しており、これに対応
して、ピストンリングみぞ14の基部も同様の環状通路
30を有している。これらの通路29,30は同列に形
成されていて、鋼製の条片の形のフラツト補助リング3
1の内外両縁部をそれぞれ受容する。この補助リング3
1はピストン内へ組み込むために2つ又はもつと多くの
セグメントとして用意することができる(第6図参
照)。この補助リング31は通路29,30内に緊密に
嵌めてもよいし、自由に動けるようにゆるく嵌めてもよ
い。
この補助リング31は、下側ピストンリング17の内方
端の周囲へ燃焼ガスおよび油の両方が入り込むのに対す
る1つのシールをなす。ピストンリングみぞ14の上下
両面と下側ピストンリング17の上下面側との隙間およ
び補助リング31と環状通路29,30との隙間は十分
小さく、従つて、下側ピストンリング17において生ず
る圧力差を増大させる傾向を伴い、下側ピストンリング
17の上下両側をピストンリングみぞ14の半径方向の
壁部の一方又は他方と十分に係合させる軸方向力を生ぜ
しめ、かくしてピストンリングおよびピストン相互間の
一層効果的なシールが可能になる。
このようにして、補助リング31は油制御リングにおけ
る圧縮リングとしての併合機能を有する下側ピストンリ
ング17の作用を助長する。補助リング31とピストン
リングみぞ14と下側ピストンリング17との間に形成
されるシール部および下側ピストンリング17とピスト
ン10との間に形成されるシール部は燃焼ガスの吹抜け
を阻止する。加えて、補助リング31は下側ピストンリ
ングの背部への油の流入を阻止し、油の制御作用を補助
する。
第7図の実施例の場合、下側ピストンリング17がもつ
ぱらピストン対シリンダのシール作用を行なうのに対し
て補助リング31によつてピストン対ピストンリングの
全シール作用を行なうことが可能である。このために、
圧縮リング側にピストンリングみぞのみぞ壁に対する封
隙を避ける手段を設ける。実施例によればこの手段とし
て下側ピストンリング17の上下両側に多くの突起32
が設けられている。
第8図の実施例によれば、下側ピストンリング17は環
状通路29を有している必要がない。即ち、下側ピスト
ンリング17の内方端、要するに内周面に段落部33を
形成するだけでよい。また、補助リング31の内方端は
ピストンリングみぞ14内に形成されている環状通路3
0内でシールする必要がない。即ち、第9図に示されて
いるように、この環状通路30はピストン自体に保持さ
れた別個のインサート34に形成することができる。こ
の場合インサート34はピストンリングみぞ14の基部
をなす。このインサート34はピストンの鋳造中に植え
込むことができる。
第10図および第11図の例によれば、上述の補助リン
グ31の代りに、ピストンリングみぞ14の基部に半径
方向で外向きに突出したフランジ35が設けられてお
り、このフランジ35は下側ピストンリング17の内周
面に形成された環状通路29内へ嵌まつている。もちろ
んフランジを下側ピストンリング17に設けて、環状通
路をピストンリングみぞ内に形成することも可能であ
る。第11図に示されているように、フランジ(又は環
状通路を第9図の例のようにピストン内のインサート3
6に設けることも可能である。
第5図中に破線で示しているように、リング区域12は
ピストンリングみぞ13,14間で直径を減少させてお
くことができ、この場合シリンダ18との間にピストン
10の周囲に1つの室が形成されることになる。この室
は上側ピストンリング15を通過する燃焼ガスの圧力を
低減させ、ひいては圧縮リングとしての下側ピストンリ
ング17の有効性に課せられる要求が軽減される。同様
の構造上の処理を第1図〜第4図の変化形を採用する場
合にも施すことができる。
発明の効果 たんに2つのピストンリングの使用によつてピストン高
さ、ピストン重量、ピストン製作コストのいずれの点で
も低減される。上側、つまりクラウン側のピストンリン
グを薄い鋼製の圧縮リングとし、下側のピストンリング
を鋼よりも順応性の高い材料から上側ピストンリングよ
りも厚く製作して圧縮リング兼油制御リングとしたこと
により、ピストンとシリンダとの間の摩擦作用を軽減す
ると共に効果的なシール作用を保証することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の部分縦断面図、第2図、第3
図、第4図はそれぞれ下側ピストンリングの変化形を示
す部分縦断面図、第5図は第1図と異なる実施例の部分
縦断面図、第6図は二分割の補助リングの平面図、第7
図は第5図中の下側ピストンリングの変化形によるピス
トン側面図、第8図、第9図、第10図、第11図はい
ずれも第5図の下側ピストンリングの変化形による部分
縦断面図である。 10……ピストン、11……クラウン、12……リング
区域、13,14……ピストンリングみぞ、15……上
側ピストンリング、17……下側ピストンリング、18
……シリンダ又はシリンダライナ、19……突出部、2
0……ばね部材、21……面取り部、23……油戻し
穴、24……突出部、25,28……湾曲部、29,3
0……環状通路、31……補助リング、32……突起、
34……インサート、35……フランジ、36……イン
サート、38……油戻し通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブライアン・レオナード・ラデイー イギリス国ウオーウイツクシヤー・ラグビ ー・オーソン・レイズ44 (56)参考文献 特開 昭57−173541(JP,A) 実開 昭57−148036(JP,U) 実開 昭52−160708(JP,U) 実開 昭58−2349(JP,U) 実開 昭59−192650(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンクラウン周囲のリング区域に軸方
    向で離して設けられている2つのピストンリングみぞ
    (13,14)を有するピストン(10)及びピストン
    リングみぞ内に設けられているピストンリングから成
    る、内燃機関用のピストン及びピストンリングユニット
    であって、ピストンリングが、該ピストンリングと協働
    するシリンダ又はライナに対して外向き圧力を作用させ
    るためにそれぞれのピストンリングみぞ(13,14)
    内に配置された上側及び下側のピストンリング(15,
    17)から成り、上側ピストンリング(15)は、厚さ
    1mm以下の比較的薄い鋼製圧縮リングであり、下側ピス
    トンリング(17)は比較的厚いリングであって、上側
    ピストンリングの材料よりも順応性を有する材料から成
    り、下側ピストンリング(17)が作動時に該下側ピス
    トンリングと協働するシリンダ又はライナに対して0.
    03〜0.66MN/mの外向き圧力を作用させ、下
    側ピストンリングが圧縮リング兼油制御リングとして作
    用することを特徴とする、内燃機関用のピストン及びピ
    ストンリングユニット。
  2. 【請求項2】下側ピストンリング(17)が、ポリエー
    テルエーテルケトンとして知られる熱可塑性材料から成
    る、特許請求の範囲第1項記載のピストン及びピストン
    リングユニット。
JP60002287A 1984-01-12 1985-01-11 内燃機関用のピストンおよびピストンリングユニツト Expired - Lifetime JPH0633818B2 (ja)

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